JPH11221043A - 低塩化自己消化魚醤油の製造方法 - Google Patents
低塩化自己消化魚醤油の製造方法Info
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- JPH11221043A JPH11221043A JP10042842A JP4284298A JPH11221043A JP H11221043 A JPH11221043 A JP H11221043A JP 10042842 A JP10042842 A JP 10042842A JP 4284298 A JP4284298 A JP 4284298A JP H11221043 A JPH11221043 A JP H11221043A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 自己消化魚醤油において、特異臭がなく本来
の魚醤油の味の特徴であるコク味、濃厚感があり、さら
に味の広がり及び持続性、全体の味をまとめる整味効果
をもち、低塩化された味の力価の高い魚醤油を製造する
方法を提供する。 【解決手段】 魚醤油を製造する際、もろみ中の食塩濃
度を3〜19%にして、エタノールの存在下で魚介類原
料を自己消化させて分解、熟成することを特徴とする魚
醤油の製造法。
の魚醤油の味の特徴であるコク味、濃厚感があり、さら
に味の広がり及び持続性、全体の味をまとめる整味効果
をもち、低塩化された味の力価の高い魚醤油を製造する
方法を提供する。 【解決手段】 魚醤油を製造する際、もろみ中の食塩濃
度を3〜19%にして、エタノールの存在下で魚介類原
料を自己消化させて分解、熟成することを特徴とする魚
醤油の製造法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は魚醤油の自己消化に
よる製造法に関する。
よる製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】伝統的魚醤油の代表例として挙げられる
海外のナンプラー、国内のしょっつる、いしるは魚介類
原料と食塩を混合してもろみを作り、もろみを適宜撹拌
しながら分解、熟成させる。分解、熟成は自己消化と呼
ばれる分解方法で、魚介類が本来もっている自己消化酵
素によりタンパク質がペプチド、アミノ酸に分解される
が、製造工程中もろみの腐敗を防止するため、もろみ中
の食塩配合量は20%以上必要である。分解が完了した
後のもろみは濾過して液体とカスに分離し、液体をさら
に殺菌、精製して魚醤油を得る。これら伝統的製法の自
己消化タイプの魚醤油は独特の旨味を有しているが、特
異的な香りが強く、塩分含量が高いため、日本国内での
食品分野では使いにくい面があった。また、分解熟成期
間が通常1〜2年と長く効率的な品質の一定した大量生
産には向かない面があった。
海外のナンプラー、国内のしょっつる、いしるは魚介類
原料と食塩を混合してもろみを作り、もろみを適宜撹拌
しながら分解、熟成させる。分解、熟成は自己消化と呼
ばれる分解方法で、魚介類が本来もっている自己消化酵
素によりタンパク質がペプチド、アミノ酸に分解される
が、製造工程中もろみの腐敗を防止するため、もろみ中
の食塩配合量は20%以上必要である。分解が完了した
後のもろみは濾過して液体とカスに分離し、液体をさら
に殺菌、精製して魚醤油を得る。これら伝統的製法の自
己消化タイプの魚醤油は独特の旨味を有しているが、特
異的な香りが強く、塩分含量が高いため、日本国内での
食品分野では使いにくい面があった。また、分解熟成期
間が通常1〜2年と長く効率的な品質の一定した大量生
産には向かない面があった。
【0003】一方、これら伝統的な魚醤油の問題点を解
決するための種々の製造法が開示されている。代表的な
ものにもろみ中にタンパク分解酵素や麹を添加し、分解
熟成中のもろみの温度を30〜40℃に調整することに
より、分解熟成期間を短縮し、特異臭が少ない魚醤油を
製造することができるとしている。これらは一般的に速
醸法と呼ばれる製造法であるが、速醸法の中にはタンパ
ク分解酵素と併用してエタノールを添加する低塩化魚醤
油の製造法が開示されている。特開平3−254660
号公報によると製造期間が短縮でき、比較的塩分含量の
低い魚醤ができるとしている。これら速醸魚醤油は酵素
及び麹で短期間加温しながら分解するため、味の力価は
強いが、味がスッキリしており、本来の魚醤のコク味、
濃厚感に欠ける欠点を有する傾向がある。
決するための種々の製造法が開示されている。代表的な
ものにもろみ中にタンパク分解酵素や麹を添加し、分解
熟成中のもろみの温度を30〜40℃に調整することに
より、分解熟成期間を短縮し、特異臭が少ない魚醤油を
製造することができるとしている。これらは一般的に速
醸法と呼ばれる製造法であるが、速醸法の中にはタンパ
ク分解酵素と併用してエタノールを添加する低塩化魚醤
油の製造法が開示されている。特開平3−254660
号公報によると製造期間が短縮でき、比較的塩分含量の
低い魚醤ができるとしている。これら速醸魚醤油は酵素
及び麹で短期間加温しながら分解するため、味の力価は
強いが、味がスッキリしており、本来の魚醤のコク味、
濃厚感に欠ける欠点を有する傾向がある。
【0004】また最近では、原料魚介類を骨肉分離処理
し、皮、骨、鰭などの不可食部を除いた原料を用いて、
比較的低温状態で自己消化させることにより、分解熟成
期間は長いという短所はあるが、特異臭がなく、魚醤本
来の特徴である、コク味、濃厚感はもちろんのこと、さ
らに味の広がりや持続性、全体の味をまとめ本物感をだ
す整味効果をもった汎用性のある魚醤が開発されてい
る。味の広がりや持続性、整味効果は分子量1000〜
5000のペプタイドの存在が関係していることが証明
されている(“食品と開発”Vol.31 No.12参照)。この
ように製造された魚醤油は特異臭がなく、これまでの魚
醤油にはない特長をもっているが、反面塩分が高く、味
の力価の指標である全窒素含量が低いなどの問題点も残
している。
し、皮、骨、鰭などの不可食部を除いた原料を用いて、
比較的低温状態で自己消化させることにより、分解熟成
期間は長いという短所はあるが、特異臭がなく、魚醤本
来の特徴である、コク味、濃厚感はもちろんのこと、さ
らに味の広がりや持続性、全体の味をまとめ本物感をだ
す整味効果をもった汎用性のある魚醤が開発されてい
る。味の広がりや持続性、整味効果は分子量1000〜
5000のペプタイドの存在が関係していることが証明
されている(“食品と開発”Vol.31 No.12参照)。この
ように製造された魚醤油は特異臭がなく、これまでの魚
醤油にはない特長をもっているが、反面塩分が高く、味
の力価の指標である全窒素含量が低いなどの問題点も残
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は特異臭がな
く、本来の自己消化型魚醤の特徴であるコク味、濃厚感
があり、また味の広がり及び持続性、整味効果をもち、
味の力価が強く、塩分の低い汎用性のある魚醤油を製造
することを目的とする。
く、本来の自己消化型魚醤の特徴であるコク味、濃厚感
があり、また味の広がり及び持続性、整味効果をもち、
味の力価が強く、塩分の低い汎用性のある魚醤油を製造
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明はそのよう
な問題を解決し、特異臭がなく、コク味、濃厚感があ
り、さらに味の広がりや持続性をもち、なおかつ味の力
価が強く、塩分含量の低い魚醤油を提供することを目的
とする。
な問題を解決し、特異臭がなく、コク味、濃厚感があ
り、さらに味の広がりや持続性をもち、なおかつ味の力
価が強く、塩分含量の低い魚醤油を提供することを目的
とする。
【0007】すなわち本発明は魚醤油のもろみを製造す
る際、食塩含量を3〜20%配合し、エタノール含量
0.1〜5%の存在下で自己消化させることにより、塩
分が低く、魚醤油本来のコク味、濃厚感をもち、さらに
味に伸びと広がりをもった魚醤油に仕上がることを見出
した。また、もろみ中の塩分濃度を下げることにより、
魚醤油中の全窒素含量がアップし、味の力価の強い魚醤
油に仕上がることを見出した。
る際、食塩含量を3〜20%配合し、エタノール含量
0.1〜5%の存在下で自己消化させることにより、塩
分が低く、魚醤油本来のコク味、濃厚感をもち、さらに
味に伸びと広がりをもった魚醤油に仕上がることを見出
した。また、もろみ中の塩分濃度を下げることにより、
魚醤油中の全窒素含量がアップし、味の力価の強い魚醤
油に仕上がることを見出した。
【0008】本発明に使用する魚介類はホッケ等の白身
魚はもちろんのこと、いわし、さば、かつおなどの赤身
魚、甲殻類、貝類などの肉、殻、内臓なども利用でき
る。
魚はもちろんのこと、いわし、さば、かつおなどの赤身
魚、甲殻類、貝類などの肉、殻、内臓なども利用でき
る。
【0009】本発明でいう自己消化とは魚介類由来のタ
ンパク分解酵素をはじめとする各種酵素の作用によりタ
ンパク質がペプタイド、アミノ酸に分解する現象をい
う。
ンパク分解酵素をはじめとする各種酵素の作用によりタ
ンパク質がペプタイド、アミノ酸に分解する現象をい
う。
【0010】本発明にいうもろみとは魚介類原料を骨肉
分離処理し、皮、骨、鰭などの不可食部を除いたものを
ミンチ状にし、食塩、エタノールを配合し混合したもの
をいう。
分離処理し、皮、骨、鰭などの不可食部を除いたものを
ミンチ状にし、食塩、エタノールを配合し混合したもの
をいう。
【0011】本発明でいうエタノールとは通常、用いら
れられる食品添加物用であればいずれであっても良い。
食塩としては並塩、精製塩いずれであっても良く、特に
断定しない。
れられる食品添加物用であればいずれであっても良い。
食塩としては並塩、精製塩いずれであっても良く、特に
断定しない。
【0012】本発明でいう低温とは高温に対する比較温
度であって、通常30℃以下の温度で分解、熟成させる
ことをいう。
度であって、通常30℃以下の温度で分解、熟成させる
ことをいう。
【0013】前記の魚介類原料を骨肉分離機にかけて、
皮、骨、鰭等の不可食部を除き、採取した肉及び内臓部
に食塩及びエタノールを混合してもろみとし、十分撹拌
した後、もろみをタンク内で分解、熟成させる。
皮、骨、鰭等の不可食部を除き、採取した肉及び内臓部
に食塩及びエタノールを混合してもろみとし、十分撹拌
した後、もろみをタンク内で分解、熟成させる。
【0014】もろみ中の食塩含量は3〜19%、好まし
くは5〜17%とされる。もろみ中の食塩含量が3%未
満ではもろみがほとんど腐食し、一方20%以上では自
己消化が抑制され全窒素含量が低く、呈味力が弱くなっ
てしまう。
くは5〜17%とされる。もろみ中の食塩含量が3%未
満ではもろみがほとんど腐食し、一方20%以上では自
己消化が抑制され全窒素含量が低く、呈味力が弱くなっ
てしまう。
【0015】エタノールの添加量は0.1〜5%必要で
あるが、好ましくは0.5〜3%とされる。エタノール
含量が0.1%未満ではもろみは分解熟成期間中に腐敗
し、また5%以下では自己消化による分解熟成が抑制さ
れてしまう。
あるが、好ましくは0.5〜3%とされる。エタノール
含量が0.1%未満ではもろみは分解熟成期間中に腐敗
し、また5%以下では自己消化による分解熟成が抑制さ
れてしまう。
【0016】分解、熟成は夏場でも30℃以下になる地
域で行い、1ケ月に1度の割合で撹拌を行い自己消化さ
せる。分解熟成期間は一夏超えることを条件とするた
め、自然状態では半年以上必要である。また30℃以下
の条件であればもろみタンク内を加温しても良く、この
場合でも3ケ月以上の分解、熟成は必要である。
域で行い、1ケ月に1度の割合で撹拌を行い自己消化さ
せる。分解熟成期間は一夏超えることを条件とするた
め、自然状態では半年以上必要である。また30℃以下
の条件であればもろみタンク内を加温しても良く、この
場合でも3ケ月以上の分解、熟成は必要である。
【0017】分解、熟成終了後、圧搾、澱引き、殺菌、
濾過等の精製工程を経て、清澄な魚醤油が得られる。
濾過等の精製工程を経て、清澄な魚醤油が得られる。
【0018】上記製造方法により、本発明は本来の自己
消化魚醤油の味の特徴であるコク味、濃厚感はもちろん
のこと、味の広がり及び持続性、全体の味をまとめる整
味効果をもち、特異臭がなく、全窒素含量が高く、食塩
含量が低い魚醤油を製造することができる。
消化魚醤油の味の特徴であるコク味、濃厚感はもちろん
のこと、味の広がり及び持続性、全体の味をまとめる整
味効果をもち、特異臭がなく、全窒素含量が高く、食塩
含量が低い魚醤油を製造することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について示す。
【0020】(実施例1)北海道産のホッケを骨肉分離
機にて肉と内臓部を採取した原料を用いて対照区1,2
の2種と試作例1〜5の5種のもろみを調製、配合処方
を表1に示した。
機にて肉と内臓部を採取した原料を用いて対照区1,2
の2種と試作例1〜5の5種のもろみを調製、配合処方
を表1に示した。
【0021】対照区1はホッケ採肉品に醤油麹、タンパ
ク分解酵素、エタノールを添加したもろみで、37℃で
20日間撹拌しながら分解、熟成を行った。対照区2は
ホッケ肉に食塩を20%配合しもろみを調製し、エタノ
ールの添加は行っていない。本発明の試作例1〜5は対
照区2の減塩タイプで、防腐及び窒素アップの目的でエ
タノールを添加している。
ク分解酵素、エタノールを添加したもろみで、37℃で
20日間撹拌しながら分解、熟成を行った。対照区2は
ホッケ肉に食塩を20%配合しもろみを調製し、エタノ
ールの添加は行っていない。本発明の試作例1〜5は対
照区2の減塩タイプで、防腐及び窒素アップの目的でエ
タノールを添加している。
【0022】
【表1】
【0023】対照区2及び試作例のもろみは、屋外で3
0℃以下の条件下で1年間自己消化させた。分解、熟成
終了後のもろみをフィルタープレスにて濾過し、浮上油
を除去した後、澱引きを行い、加熱殺菌、濾過工程を経
て清澄な濾液を得た。対照区及び試作例のいずれも分解
熟成期間中のもろみの腐敗は認められなかった。精製し
た魚醤油の分析値を表1に示したが、食塩含量を減少さ
せた試作例1〜5は対照区2と比較し全窒素含量が高
く、塩分が低い魚醤油に仕上がっていることがわかる。
0℃以下の条件下で1年間自己消化させた。分解、熟成
終了後のもろみをフィルタープレスにて濾過し、浮上油
を除去した後、澱引きを行い、加熱殺菌、濾過工程を経
て清澄な濾液を得た。対照区及び試作例のいずれも分解
熟成期間中のもろみの腐敗は認められなかった。精製し
た魚醤油の分析値を表1に示したが、食塩含量を減少さ
せた試作例1〜5は対照区2と比較し全窒素含量が高
く、塩分が低い魚醤油に仕上がっていることがわかる。
【0024】官能評価を各項目5段階評価した結果も表
1に示した。本発明による試作例は特異的な香りがな
く、味の力価も強く、本来の魚醤油の特徴であるコク
味、濃厚感ばかりでなく味の広がり及び持続性がある魚
醤油であるとの評価であった。
1に示した。本発明による試作例は特異的な香りがな
く、味の力価も強く、本来の魚醤油の特徴であるコク
味、濃厚感ばかりでなく味の広がり及び持続性がある魚
醤油であるとの評価であった。
【0025】(実施例2)鹿児島産のカツオの腹身を骨
肉分離機にて肉と内臓部を採取した原料を用いて、対照
区3,4の2種と試作例6〜11の6種のもろみを調製
した。各もろみの配合処方を表2に示した。
肉分離機にて肉と内臓部を採取した原料を用いて、対照
区3,4の2種と試作例6〜11の6種のもろみを調製
した。各もろみの配合処方を表2に示した。
【0026】対照区3はカツオ採肉品に醤油麹、タンパ
ク分解酵素、エタノールを添加したもろみで、37℃で
20日間撹拌しながら分解、熟成を行った。対照区4は
カツオ採肉品に食塩を20%配合しもろみを調製し、エ
タノールの添加は行っていない。
ク分解酵素、エタノールを添加したもろみで、37℃で
20日間撹拌しながら分解、熟成を行った。対照区4は
カツオ採肉品に食塩を20%配合しもろみを調製し、エ
タノールの添加は行っていない。
【0027】本発明の試作例6〜11は対照区4の減塩
タイプで、防腐及び窒素アップの目的でエタノールを添
加している。
タイプで、防腐及び窒素アップの目的でエタノールを添
加している。
【0028】
【表2】
【0029】実施例2ではエタノールは変性エタノール
製剤(エタノール含量59.29%、信和アルコール産
業株式会社製)を使用した。
製剤(エタノール含量59.29%、信和アルコール産
業株式会社製)を使用した。
【0030】対照区4及び試作例6〜11のもろみは、
温度を25℃に調整した室内で3ケ月間自己消化させ
た。
温度を25℃に調整した室内で3ケ月間自己消化させ
た。
【0031】分解、熟成終了後のもろみをフィルタープ
レスにて濾過し、浮上油を除去した後、澱引きを行い、
加熱殺菌、濾過工程を経て清澄な濾液を得た。対照区及
び試作例のいずれも分解熟成期間中のもろみの腐敗は認
められなかった。精製した魚醤油の分析値を表2に示し
たが、食塩含量を減少させた試作例6〜11は対照区4
と比較し全窒素含量が高く、塩分が低い魚醤油に仕上が
っていることがわかる。
レスにて濾過し、浮上油を除去した後、澱引きを行い、
加熱殺菌、濾過工程を経て清澄な濾液を得た。対照区及
び試作例のいずれも分解熟成期間中のもろみの腐敗は認
められなかった。精製した魚醤油の分析値を表2に示し
たが、食塩含量を減少させた試作例6〜11は対照区4
と比較し全窒素含量が高く、塩分が低い魚醤油に仕上が
っていることがわかる。
【0032】官能評価を各項目5段階評価した結果も表
2に示した。本発明による試作例は特異的な香りがな
く、味の力価も強く、本来の魚醤油の特徴であるコク
味、濃厚感ばかりでなく味の広がり及び持続性がある魚
醤油であるとの評価であった。
2に示した。本発明による試作例は特異的な香りがな
く、味の力価も強く、本来の魚醤油の特徴であるコク
味、濃厚感ばかりでなく味の広がり及び持続性がある魚
醤油であるとの評価であった。
【0033】
【発明の効果】本発明により製造された製造時エタノー
ルの存在下でもろみの食塩濃度を3〜19%にして自己
消化させた魚醤油は、魚醤油のもろみ中にエタノールを
添加することにより仕込み食塩量を減少させることがで
きる。食塩量を減らしてもろみを自己消化させることに
より、全窒素含量、遊離アミノ酸含量及び分子量100
0〜5000のペプタイド量が増加する。このようにエ
タノールを添加し、食塩含量を減少させてもろみを自己
消化させることによりコク味、濃厚感が強く、味の広が
り、持続性及び整味効果があり、味の力価の強い低塩化
された全く新しい魚醤油を製造することができる。
ルの存在下でもろみの食塩濃度を3〜19%にして自己
消化させた魚醤油は、魚醤油のもろみ中にエタノールを
添加することにより仕込み食塩量を減少させることがで
きる。食塩量を減らしてもろみを自己消化させることに
より、全窒素含量、遊離アミノ酸含量及び分子量100
0〜5000のペプタイド量が増加する。このようにエ
タノールを添加し、食塩含量を減少させてもろみを自己
消化させることによりコク味、濃厚感が強く、味の広が
り、持続性及び整味効果があり、味の力価の強い低塩化
された全く新しい魚醤油を製造することができる。
【0034】本発明の魚醤油は各種料理に広く使用する
ことが可能であり、その添加効果は、コク味、濃厚感を
与え、味の広がりや整味効果による本物感を付与するこ
とができ、今までの調味料では得られない新しい味づく
りを可能にすることができる。
ことが可能であり、その添加効果は、コク味、濃厚感を
与え、味の広がりや整味効果による本物感を付与するこ
とができ、今までの調味料では得られない新しい味づく
りを可能にすることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 魚醤油の製造において、エタノールの存
在下でもろみの食塩濃度を3〜19%にして自己消化さ
せることを特徴とする魚醤油の製造方法。 - 【請求項2】 もろみ中のエタノール濃度が0.1〜5
%の範囲内である請求項1記載の魚醤油の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10042842A JPH11221043A (ja) | 1998-02-09 | 1998-02-09 | 低塩化自己消化魚醤油の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10042842A JPH11221043A (ja) | 1998-02-09 | 1998-02-09 | 低塩化自己消化魚醤油の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11221043A true JPH11221043A (ja) | 1999-08-17 |
Family
ID=12647257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10042842A Pending JPH11221043A (ja) | 1998-02-09 | 1998-02-09 | 低塩化自己消化魚醤油の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11221043A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007026871A1 (ja) * | 2005-09-02 | 2007-03-08 | Kagoshima University | 魚醤油の製造方法 |
JP2010183849A (ja) * | 2009-02-10 | 2010-08-26 | Fukui Prefectural Univ | 鯖魚醤及びその製造法 |
-
1998
- 1998-02-09 JP JP10042842A patent/JPH11221043A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007026871A1 (ja) * | 2005-09-02 | 2007-03-08 | Kagoshima University | 魚醤油の製造方法 |
JP2010183849A (ja) * | 2009-02-10 | 2010-08-26 | Fukui Prefectural Univ | 鯖魚醤及びその製造法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040303 |