JPH11220924A - 携帯式刈払機 - Google Patents

携帯式刈払機

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JPH11220924A
JPH11220924A JP10028029A JP2802998A JPH11220924A JP H11220924 A JPH11220924 A JP H11220924A JP 10028029 A JP10028029 A JP 10028029A JP 2802998 A JP2802998 A JP 2802998A JP H11220924 A JPH11220924 A JP H11220924A
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Akira Nagashima
彬 長島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】携帯式刈払機の刈刃の空回りを防止する、簡易
かつ軽量な制動装置を有する携帯式刈払機の提供。 【解決手段】操作桿の前端内において伝動軸に設けられ
た第一はすば傘歯車と噛合する第二はすば傘歯車を介し
て回転駆動される刈刃装置を有する携帯式刈払機であっ
て、刈刃装置が、操作桿の前端に固定されたケースと、
該ケース内に上下方向に延びて収容された回転軸と、該
回転軸と同軸状に設けられ、かつ、上端に第二はすば傘
歯車が固定された摺動部材と、回転軸に装着された刈刃
と、を有し、回転軸と摺動部材とは、互いに軸線方向に
延びる係合部によって係合し、それにより、摺動部材
は、回転軸と一体的に回転し、かつ、回転軸に対して軸
線方向に上方位置と下方位置との間で摺動可能であり、
更に、摺動部材は、回転軸の軸線に対して横方向に延び
る第一摩擦面を有し、ケースには、摺動部材が下方位置
にあるときに第一摩擦面に圧接されて、相対回転を阻止
する第二摩擦面が設けられている、ことを特徴とする携
帯式刈払機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、雑草等を刈るための携
帯式刈払機に関し、より詳細には、刈刃の空回りを防止
する制動装置を有する携帯式刈払機に関する。
【0002】
【従来技術】従来から、原動機で駆動される雑草等を刈
るための携帯式刈払機が知られている。従来の典型的な
携帯式刈払機は、原動機(例えば、小型空冷式2サイク
ル内燃エンジン)と、該エンジンから前方に向かって真
っ直ぐに延びる伝動軸を挿通した操作桿と、該操作桿の
前端に設けられた一対の傘歯車を介して前記原動機によ
って回転駆動される刈刃と、前記操作杆の途中部分に設
けられた、原動機出力を制御を行うための操作レバー
と、を有する。従来から、このような携帯式刈払機の刈
刃の空回りを防止するため、携帯式刈払機に制動装置を
設けることが知られている。例えば、実公昭55−49
607号に開示されたブレーキ装置は、刈刃の板面にば
ね付勢されて刈刃の空回りを阻止する制動位置と、刈刃
から遠ざかった非制動位置との間で揺動可能に設けられ
たブレーキシューを有し、操作杆の途中部分に設けられ
た操作用レバーと連動する棒状部材によって、前記ブレ
ーキシューを制動位置と非制動位置との間で移動させ
る。また、実公昭54−1378号に開示されたブレー
キ装置は、刈刃を駆動するギヤのギヤカバーの下部に形
成された雄ねじに、ブレーキフランジの雌ねじが螺合さ
れている。前記ブレーキフランジは、制動位置におい
て、トーションスプリングによって刈刃の回転方向に付
勢され、刈刃の板面に圧着され、刈刃の空回りが防止さ
れる。また、ブレーキフランジの回りには、操作レバー
に連結されたワイヤが巻回されており、装置の作動時に
操作レバーを握ると、ワイヤが引っ張られ、ブレーキフ
ランジはトーションスプリングのばね力に抗して刈刃の
回転方向と逆方向に回転され、ギヤカバーの内部に深く
螺合され、これにより、ブレーキフランジのブレーキラ
イニングと刈刃との間に間隙が形成され、装置の作動
中、刈刃の回転が許容される。これらはいずれも、刈刃
の板面に対してばね付勢されているブレーキシューを有
し、これにより刈刃の空回りを阻止するようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術とは異なる手段で、携帯式刈払機の刈刃の空回
りを防止する、簡易かつ軽量な制動装置を有する携帯式
刈払機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる携帯式刈
払機は、操作桿(10)と刈刃装置(12)との間に一
対の傘歯車が介在されて連結されていることに着目し、
傘歯車が回転するときに該傘歯車に働くスラストを利用
して、該傘歯車をその軸線方向に移動させ、これによ
り、制動の解除又は作動を行うようにした制動装置(3
5)を有する。本発明の上記目的は、操作桿(10)の
前端(10a)内において伝動軸(20)に設けられた
第一傘歯車(24)と噛合する第二傘歯車(26)を介
して回転駆動される刈刃装置(12)を有する携帯式刈
払機であって、前記刈刃装置(12)が、前記操作桿
(10)の前記前端(10a)に固定されたケース(2
8)と、該ケース(28)内に上下方向に延びて収容さ
れた回転軸(34)と、該回転軸(34)と同軸状に設
けられ、かつ、上端に前記第二傘歯車(26)が固定さ
れた摺動部材(36)と、前記回転軸(34)に装着さ
れた刈刃(22)と、を有し、前記回転軸(34)と前
記摺動部材(36)とは、互いに軸線(O−O)方向に
延びる係合部(34a、36c)によって係合し、それ
により、前記摺動部材(36)は、前記回転軸(34)
と一体的に回転し、かつ、前記回転軸(34)に対して
前記軸線(O−O)方向に上方位置(B)と下方位置
(A)との間で摺動可能であり、更に、前記摺動部材
(36)は、前記回転軸(34)の前記軸線(O−O)
に対して横方向に延びる第一摩擦面(36d)を有し、
前記ケース(28)には、前記摺動部材(36)が前記
下方位置(A)にあるときに前記第一摩擦面(36d)
に圧接されて、相対回転を阻止する第二摩擦面(38
a)が設けられている、ことを特徴とする携帯式刈払機
によって達成することができる。
【0005】本発明にかかる携帯式刈払機は以下のよう
に作用する。前記携帯式刈払機の内燃機関6を始動させ
る前は、前記摺動部材(36)は前記下方位置(A)に
あり、前記摺動部材(36)の前記第一摩擦面(36
d)と前記ケース(28)に設けられた前記第二摩擦面
(38a)とは互いに圧接されており、前記摺動部材
(36)は、前記ケース(28)に対して相対回転が阻
止されている。また、前記摺動部材(36)と前記回転
軸(34)とは互いに軸線方向に延びる前記係合部(3
4a、36c)によって係合しているので、前記回転軸
(34)の回転は前記摺動部材(36)によって制動さ
れており、従って、前記回転軸(34)に装着された刈
刃(22)の空回りが阻止される。前記携帯式刈払機の
内燃機関6が始動されると、前記操作桿(10)内の前
記伝動軸(20)を介して前記第一傘歯車(24)に回
転力が伝達される。これにより、該第一傘歯車(24)
と噛合する前記摺動部材(36)に設けられた前記第二
傘歯車(26)にも回転力が伝達されるが、前記内燃機
関6の所定回転数までの間、例えば、遠心クラッチがつ
ながる状態にならないアイドル時の回転数までは、前記
第一摩擦面(36d)と前記第二摩擦面(38a)との
間の摩擦力がこの回転力にうちかって、前記摺動部材
(36)の回転が阻止されているので、前記第二歯車
(26)は回転駆動されない。これにより、前記刈刃
(22)の回転は制動される。引続き、前記内燃機関6
の回転数が前記遠心クラッチがつながる所定回転数以上
に上昇すると、前記第一歯車(24)、前記第二傘歯車
(26)を介して伝達される回転力が前記摩擦力にうち
かって、前記摺動部材(36)が回転しはじめる。この
回転により前記第二傘歯車(26)に、例えば、上向き
のスラストがはたらき、該第二傘歯車(26)が取付け
られた前記摺動部材(36)は、前記係合部(34a、
36c)に沿って前記上方位置(B)まで摺動移動す
る。これにより、前記摺動部材(36)の前記第一摩擦
面(36d)が、前記ケース(28)に固定された前記
第二摩擦面(38a)から離間し、前記摺動部材(3
6)の回転が許容されて、係合されている前記回転軸
(34)も一体に回転され、前記刈刃(22)が回転す
る。
【0006】作業が終了し、前記内燃機関6の回転数が
前記遠心クラッチが切れる所定数以下まで下がり、前記
第二傘歯車(26)に対してはたらくスラストが小さく
なると、該第二傘歯車(26)はそれに伴って、前記上
方位置(B)から前記下方位置(A)に移動し、前記第
一摩擦面(36d)と前記第二摩擦面(38a)とが圧
接し、前記摺動部材(36)の回転が阻止され、したが
って前記回転軸(34)の回転も阻止される。本発明に
よれば、従来の携帯式刈払機が有している前記傘歯車を
利用して刈刃の空回りの制動及び解除を行うので、部品
点数が少ない簡易かつ軽量な構成で、刈刃の空回りの制
動を行うことができる。また、本発明によれば、前記第
一摩擦面(36d)と前記第二摩擦面(38a)とが圧
接するときの摩擦によって、前記回転軸(34)の回転
を阻止するようになっているので、両者間の摩擦力を適
宜調整することにより、前記刈刃(22)の回転の制動
解除のタイミングを、前記内燃機関6の前記所定回転数
に対応して設定することができる。
【0007】更に、本発明によれば、前記第一摩擦面
(36d)と前記第二摩擦面(38a)とが圧接すると
きの摩擦によって、前記回転軸(34)の回転を阻止す
るようになっているので、前記摺動部材(36)の僅か
な移動により、両者の係合を解除することができる。従
って、前記第一傘歯車(24)及び第二傘歯車(26)
との間に本来存在する遊びの範囲内での前記第二傘歯車
(26)の移動で、制動装置(35)の作動及び解除を
行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を添
付の図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施の形態
にかかる携帯式刈払機全体を示す斜視図である。図1に
示す携帯式刈払機2の基本的構成は周知であり、典型的
にはハウジング4に収容された空冷式の2サイクル内燃
機関6を有する動力部8と、該動力部8から前方に真っ
直ぐに延びる操作桿10と、該操作桿10の前端10a
に設けられた刈刃装置12と、を有する。前記操作桿1
0の中間部にはハンドル部14が設けられ、該ハンドル
部14に設けられたグリップ16には、前記内燃機関6
の動力を調整するスロットルレバー18が設けられてい
る。前記内燃機関6からの動力は、前記ハウジング4の
前部に配設された周知の構成の遠心クラッチ11を介し
て、前記操作桿10内に設けられた伝動軸20によっ
て、後述する駆動歯車である第一はすば傘歯車24及び
従動歯車である第二はすば傘歯車26を介して前記刈刃
装置12に伝達され、該刈刃装置12によって刈刃22
が回転駆動される。
【0009】図2は、前記携帯式刈払機2の前記刈刃装
置12近傍の拡大縦断面図であり、前記内燃機関6の始
動前もしくは前記遠心クラッチ11がつながる前の状態
を示す図である。また、図3は、図2に示すIII − III
矢視拡大断面図であり、前記操作桿の前端10aに固定
されたケース28内に設けられた摩擦部材38の詳細図
である。更に、図4は、前記携帯式刈払機2の刈刃装置
12近傍の拡大縦断面図であり、前記内燃機関6が運転
されて前記遠心クラッチ11がつながった後の状態を示
す図である。図2に示すように、前記操作桿10の前端
10aには前記刈刃22を有する前記刈刃装置12が設
けられている。前記操作桿10の前端10a内の前記伝
動軸20には前記第一はすば傘歯車24が固定されてお
り、該第一はすば傘歯車24が前記刈刃装置12に設け
られた前記第二はすば傘歯車26と噛合して、前記伝動
軸20の回転が伝達される。前記刈刃装置12は、前記
操作桿10の前端10aに固定された、下方に向かって
径が拡大する形状のケース28と、上端が上方軸受30
により、また、中間部が下方軸受32により支持されて
前記ケース28に回転自在に設けられ、かつ、該ケース
28内に上下方向に延びて収容された回転軸34を有す
る。該回転軸34の前記ケース28の底面から下方へ突
出した下端部に、前記刈刃22が固定されている。
【0010】また、前記回転軸34の上部の回りには制
動装置35が設けられており、該制動装置35は、前記
回転軸34と同軸状に設けられた円筒状の摺動部36a
と、該摺動部36aの下端に連設された、前記回転軸3
4の半径方向外方かつ軸線O−Oに対して垂直方向に延
びる環状の制動部36bと、を有する摺動部材36が設
けられている。該摺動部材36の上端に、前記第一はす
ば傘歯車24の上側に噛合する前記第二はすば傘歯車2
6が同軸状に固定されている。また、前記回転軸34の
上部周面には、前記軸線O−O方向に延びる第一スプラ
イン34aが係合部として形成されており、他方、前記
摺動部材36の円筒状の摺動部36aの内周面には、前
記第一スプライン34aと噛合する第二スプライン36
cが係合部として形成されている。前記第一はすば傘歯
車24及び前記第二はすば傘歯車26を介して前記摺動
部材36に伝達される回転力は、互いに噛合する前記第
一スプライン34a及び第二スプライン36cを介し
て、前記回転軸34に伝達され、これにより、前記刈刃
22が回転駆動される。
【0011】また、前記摺動部材36の前記制動部36
bの下面は第一摩擦面36dを構成している。更に、前
記回転軸34の中間部の周回りには、前記制動部36b
の前記第一摩擦面36dと対向する第二摩擦面38aを
有する環状摩擦部材38が設けられている。該環状摩擦
部材38は、図2に示すように、前記中間軸受32の上
に着座している。更に、図3を見て分かるように、前記
環状摩擦部材38は、外周に互いに等間隔に設けられ、
かつ、半径方向外方に突出する四つの突起部38bが形
成されており、一方、前記ケース28の内壁には、前記
四つの突起部38aをそれぞれ受け入れる四つの凹部2
8aが形成されており、前記軸線O−Oを中心とした前
記ケース28に対する前記環状摩擦部材38の相対回動
が防止されている。前記上方軸受30と前記第二はすば
傘歯車26との間には、前記摺動部材36の前記第一摩
擦面36dを前記摩擦部材38の前記第二摩擦面38a
に対して付勢するためのウェーブワッシャー40が介装
されている。前記摺動部材36の前記第一摩擦面36d
と、前記環状摩擦部材38の前記第二摩擦面38aと、
の間の摩擦力は、それぞれの摩擦面の材質及び摩擦係数
を適宜選定し、また、前記ウェーブワッシャー40のば
ね力を調整することにより、前記回転軸34、すなわち
前記刈刃22に対する前記制動装置35による制動力を
適宜設定することができる。
【0012】前記回転軸34の前記第一スプライン34
aと前記摺動部材36の前記第二スプライン36cは、
共に前記軸線O−O方向に延びて形成されており、前記
摺動部材36は前記回転軸34に対して前記軸線O−O
方向に摺動可能である。前記摺動部材36は、前記制動
部36bが前記環状摩擦部材38に圧接された図2に示
す下方位置Aと、前記摺動部36aの上端が前記上方軸
受30側に移動した図4に示す上方位置Bと、の間で制
動を解除できる最低限の距離dだけ摺動自在である。な
お、前記摺動部材36が前記上方位置Bと前記下方位置
Aとの間で前記距離dだけ移動する間、前記第一はすば
傘歯車24と前記第二はすば傘歯車26とは、常に回転
力を伝達可能な遊びの範囲内で互いに噛合された状態に
維持されている。
【0013】本実施の一形態にかかる携帯式刈払機は以
下のように作用する。前記携帯式刈払機2の前記内燃機
関6を始動させる前は、前記摺動部材36は前記ウェー
ブワッシャー40によって前記下方位置Aにばね付勢さ
れており、図2に示すように、前記摺動部材36の前記
第一摩擦面36dと前記環状摩擦部材38の前記第二摩
擦面38aとが圧接しており、前記第一摩擦面36dと
前記第二摩擦面38aとの間の摩擦により、前記摺動部
材36は前記ケース28に対して相対移動が阻止されて
いる。前記摺動部材36と前記回転軸34とは互いに軸
線方向に延びる前記スプライン34a、36cによって
係合しているので、前記回転軸34の回転は前記摺動部
材36によって制動され、従って、前記回転軸34に装
着された前記刈刃22の空回りが阻止される。
【0014】一方、前記携帯式刈払機2の前記内燃機関
6が始動されて前記遠心クラッチ11がつながる回転数
になると、前記操作桿10内の前記伝動軸20を介して
前記第一はすば傘歯車24に回転力が伝達される。これ
により、該第一はすば傘歯車24と噛合する前記摺動部
材36に設けられた前記第二はすば傘歯車26にも回転
力が伝達され、前記第一摩擦面36dと前記第二摩擦面
38aとの間の摩擦力にこの回転力がうちかって、前記
摺動部材36が回転し、前記第二はすば傘歯車26も回
転駆動され得る状態となる。引続き、作業者が、前記ス
ロットルレバー18を握ることにより、前記内燃機関6
の回転数を更に上昇させると、前記第一はすば傘歯車2
4、前記第二はすば傘歯車26を介して伝達される回転
力が前記制動装置35の摩擦力にうちかって、前記摺動
部材36が回転しはじめる。この回転により前記第二は
すば傘歯車26に上向きのスラストがはたらき、該第二
はすば傘歯車26が一体的に取付けられた前記摺動部材
36は、前記ウェーブワッシャー40のばね力に抗し
て、前記スプライン34a、36cに沿って前記上方位
置Bまで前記距離dだけ摺動移動する。これにより、前
記摺動部材36の前記第一摩擦面36dが、前記ケース
28に設けられた前記摩擦部材38の第二摩擦面38a
から前記距離dだけ離間し、前記摺動部材36の回転が
許容されて、前記回転軸34が回転され、前記刈刃22
が回転する。
【0015】作業が終了し、作業者が前記スロットルレ
バー18を緩め、前記内燃機関6の回転数が前記遠心ク
ラッチ11が切れる所定回転数まで下がると、前記第二
はすば傘歯車26に対して働くスラストが小さくなり、
それに伴って前記第二はすば傘歯車26は、自重と前記
ウェーブワッシャー40のばね力によって、前記上方位
置Bから前記下方位置Aに移動し、前記第一摩擦面36
dと前記第二摩擦面38aとが互いに圧接しており、前
記摺動部材36の回転が阻止され、前記回転軸34の空
転が阻止される。本実施の形態によれば、前記制動部3
6bが、前記摺動部材36の下端に設けられているの
で、下方に向けて径が拡大する形状を有する従来の刈刃
装置のケース内空間を利用して前記制動装置35を設け
ることができる。
【0016】本発明は、以上の実施の形態に限定される
ことなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で
種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包
含されるものであることはいうまでもない。例えば、本
実施の形態においては、一対の前記第一はすば傘歯車2
4及び前記第二はすば傘歯車26を使用しているが、前
記操作桿10内に設けられた伝動軸20と前記刈刃装置
12との間に介在される歯車は、はすば傘歯車に限ら
ず、他の形式の傘歯車であってもよい。また、本実施の
形態においては、前記制動部36bが前記摺動部材36
の前記摺動部36aの下端に設けられているが、前記第
一はすば傘歯車24と前記第二はすば傘歯車26の噛合
を妨げなければ、前記制動部36bは、前記摺動部36
aの前記軸線O−O方向のいずれの位置に配置されてい
てもよい。
【0017】更に、本実施の形態においては、前記摺動
部材36と前記回転軸34とは互いに前記スプライン3
4a、36cを介して係合されているが、両者は、前記
摺動部材36が前記回転軸34に対して前記軸線O−O
方向に摺動移動可能、かつ、互いの相対回転が阻止され
るように互いに係合されていればよく、例えば、前記回
転軸34に軸線方向に延びる少なくとも一つの溝部を形
成し、一方、前記摺動部材36に、前記溝部と係合する
突起が形成されていてもよい。更に、本実施の形態にお
いては、前記第二はすば傘歯車26が上下方向に移動す
るようになっているが、前記第一はすば傘歯車24側に
前記制動装置35を設けるようにしてもよい。この場
合、前記伝動軸20の回りに、該伝動軸20とその軸線
方向に延びるスプラインを介して係合する摺動部材36
を設け、該摺動部材36に前記第一はすば傘歯車24を
取付けて、前記第一はすば傘歯車24が回転するとき
に、それに対してはたらくスラストを利用して摺動部材
36を移動させ、また、該摺動部材36の制動部36b
と前記操作桿10に設けられた摩擦係合部材とを互いに
摩擦係合するようにすればよい。
【0018】更に、前記第一摩擦面36dと前記第二摩
擦面38aとの圧接による制動力を確保するため、ま
た、両者間の摩擦力を調整するために、前記摺動部材3
6を下方に押圧するばねが設けられていることが望まし
いが、前記摺動部材36は、自重のみによって前記上方
位置Bから前記下方位置Aに移動するようしてもよい。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、簡易かつ軽量な構成の
刈刃の制動装置を有する携帯式刈払機を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる携帯式刈払機全体を示す
斜視図である。
【図2】図1に示す携帯式刈払機の刈刃装置近傍の拡大
縦断面図であり、内燃機関の始動前もしくは遠心クラッ
チがつながる前の状態を示す図である。
【図3】図2に示すIII − III矢視拡大断面図であり、
操作桿の前端に固定されたケースに設けられた摩擦部材
の詳細図である。
【図4】図1に示す携帯式刈払機の刈刃装置近傍の拡大
縦断面図であり、内燃機関が運転されて遠心クラッチが
つながった後の状態を示す図である。
【符号の説明】
10 操作桿 10a 前端 12 刈刃装置 20 伝動軸 22 刈刃 24 第一傘歯車(第一はすば傘歯車) 26 第二傘歯車(第二はすば傘歯車) 28 ケース 34 回転軸 34a 係合部(スプライン) 35 制動装置 36 摺動部材 36c 係合部(スプライン) 36d 第一摩擦面 38a 第二摩擦面 A 下方位置 B 上方位置 O−O 軸線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作桿(10)の前端(10a)内にお
    いて伝動軸(20)に設けられた第一傘歯車(24)と
    噛合する第二傘歯車(26)を介して回転駆動される刈
    刃装置(12)を有する携帯式刈払機であって、 前記刈刃装置(12)が、前記操作桿(10)の前記前
    端(10a)に固定されたケース(28)と、該ケース
    (28)内に上下方向に延びて収容された回転軸(3
    4)と、該回転軸(34)と同軸状に設けられ、かつ、
    上端に前記第二傘歯車(26)が固定された摺動部材
    (36)と、前記回転軸(34)に装着された刈刃(2
    2)と、を有し、 前記回転軸(34)と前記摺動部材(36)とは、互い
    に軸線(O−O)方向に延びる係合部(34a、36
    c)によって係合し、それにより、前記摺動部材(3
    6)は、前記回転軸(34)と一体的に回転し、かつ、
    前記回転軸(34)に対して前記軸線(O−O)方向に
    上方位置(B)と下方位置(A)との間で摺動可能であ
    り、 更に、前記摺動部材(36)は、前記回転軸(34)の
    前記軸線(O−O)に対して横方向に延びる第一摩擦面
    (36d)を有し、前記ケース(28)には、前記摺動
    部材(36)が前記下方位置(A)にあるときに前記第
    一摩擦面(36d)に圧接されて、相対回転を阻止する
    第二摩擦面(38a)が設けられている、ことを特徴と
    する携帯式刈払機。
  2. 【請求項2】 前記係合部は、互いに噛合するスプライ
    ン(34a、36c)である、ことを特徴とする請求項
    1に記載の携帯式刈払機。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100408941B1 (ko) * 2001-10-05 2003-12-11 김광호 예초기의 구동부 구조

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