JPH11159547A - 車両用自動遠心クラッチ装置 - Google Patents

車両用自動遠心クラッチ装置

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JPH11159547A
JPH11159547A JP32920397A JP32920397A JPH11159547A JP H11159547 A JPH11159547 A JP H11159547A JP 32920397 A JP32920397 A JP 32920397A JP 32920397 A JP32920397 A JP 32920397A JP H11159547 A JPH11159547 A JP H11159547A
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JP
Japan
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centrifugal
clutch
driven
rotation
clutch element
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JP32920397A
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English (en)
Inventor
Seiichi Suzuki
清一 鈴木
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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  • One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】エンジンブレーキを効果的に効かせられるよう
にする。 【解決手段】本発明に係る車両用自動遠心クラッチ装置
は、エンジン1に駆動される原動側クラッチ要素(25)
と、駆動輪側に繋がる従動側クラッチ要素(18)と、原
動側クラッチ要素(25)に回転一体に設けられた原動側
摩擦部材(43)と、従動側クラッチ要素(18)に回転一
体に設けられた従動側摩擦部材(45)と、エンジン回転
数の上昇とともに遠心力により向心位置(53a)側から
遠心位置(53b)側に移動して原動側摩擦部材(43)と
従動側摩擦部材(45)とを圧接させ、クラッチ接続状態
にする遠心移動部材(53)と、遠心移動部材(53)が遠
心位置(53b)側にある状態で従動側クラッチ要素(1
8)の回転が原動側クラッチ要素(25)の回転に先行し
た場合に遠心移動部材(53)を遠心位置(53b)付近に
保持する接続保持機構(61)とを備えてなることを特徴
とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン回転数の
上昇とともに遠心力により自動的にクラッチ接続される
ように構成された車両用自動遠心クラッチ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車等に広く採用されている自動
遠心クラッチ装置は、周知のようにエンジン回転数の上
昇に伴って内部に組み込まれた遠心移動部材(ウェイト
ローラー等)が遠心力を受けて遠心方向に移動し、エン
ジン回転数が所定の回転数(タイト回転数)に達した時
点で上記遠心移動部材の押圧力により原動側の摩擦部材
と従動側の摩擦部材が圧接されてクラッチ接続が行わ
れ、車両を発進させる仕組みになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな自動遠心クラッチ装置が備えられた車両では、エン
ジンブレーキを効かせて車両を減速させる際に、エンジ
ン回転数がタイト回転数まで降下するとクラッチ接続が
断たれてしまうため、充分なエンジンブレーキ効果が得
られず、車重の重い大型車等では制動装置にかかる負担
が大きかった。
【0004】そこで、従来では自動遠心クラッチ装置に
ワンウェイクラッチを併設し、エンジンブレーキ作用時
においてはエンジン回転数がアイドリング回転数に降下
するまでクラッチ接続が保たれるようにしていた。
【0005】ところが、自動遠心クラッチ装置にワンウ
ェイクラッチを併設することにより、自動遠心クラッチ
装置の大型化と重量増とを余儀無くされ、しかもエンジ
ントルクおよび車重の大きな大型車等ではワンウェイク
ラッチの耐久性も危ぶまれていた。
【0006】本発明に係る車両用自動遠心クラッチ装置
は、このような問題点を解決するために発明されたもの
で、その第1の目的は、エンジンブレーキを効果的に効
かせられるようにすることにある。
【0007】また、本発明に係る車両用自動遠心クラッ
チ装置の第2の目的は、構造の簡素化とデッドスペース
の有効利用を図り、自動遠心クラッチ装置の小型軽量化
と耐久性の向上を実現させることにある。
【0008】さらに、本発明に係る車両用自動遠心クラ
ッチ装置の第3の目的は、エンジンブレーキ作用時にお
ける作動性を良好にするとともに、駆動輪側からの過大
なトルク変動を緩和してエンジンや変速装置等を保護す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、本発明に係る車両用自動遠心クラッチ装置は、
請求項1に記載したように、エンジンに駆動される原動
側クラッチ要素と、駆動輪側に繋がる従動側クラッチ要
素と、上記原動側クラッチ要素に回転一体に設けられた
原動側摩擦部材と、上記従動側クラッチ要素に回転一体
に設けられた従動側摩擦部材と、エンジン回転数の上昇
とともに遠心力により向心位置側から遠心位置側に移動
して上記原動側摩擦部材と従動側摩擦部材とを圧接さ
せ、クラッチ接続状態にする遠心移動部材と、上記遠心
移動部材が遠心位置側にある状態で従動側クラッチ要素
の回転が原動側クラッチ要素の回転に先行した場合に遠
心移動部材を遠心位置付近に保持する接続保持機構とを
備えてなる。
【0010】また、前記第2の目的を達成するため、本
発明に係る車両用自動遠心クラッチ装置は、請求項2に
記載したように、前記接続保持機構を、前記従動側クラ
ッチ要素に回転一体であるとともに環状に配列された前
記遠心移動部材よりも内周側に設けられたインナーロー
ラーアジャスターと、このインナーローラーアジャスタ
ーと同軸的に、かつインナーローラーアジャスターに対
して回転自在に、なおかつ環状に配列された前記遠心移
動部材よりも内周側に設けられたアウターローラーアジ
ャスターと、このアウターローラーアジャスターの外周
に形成されて遠心移動部材を遠心位置側に押圧可能な形
状に形成された複数の押圧突起と、前記原動側クラッチ
要素の回転をアウターローラーアジャスターに伝達する
とともに、原動側クラッチ要素の回転が従動側クラッチ
要素の回転に先行した時には上記押圧突起が各遠心移動
部材の間に設けられた空隙部に合致する開放位置にアウ
ターローラーアジャスターをシフトし、遠心移動部材が
遠心位置側にある状態で従動側クラッチ要素の回転が原
動側クラッチ要素の回転に先行した時には押圧突起が遠
心移動部材の場所に合致する押圧位置にアウターローラ
ーアジャスターをシフトして押圧突起に遠心移動部材を
押圧させて遠心移動部材を遠心位置付近に保持させる回
転伝達部とを備えて構成した。
【0011】さらに、前記第3の目的を達成するため、
本発明に係る車両用自動遠心クラッチ装置は、請求項3
に記載したように、前記押圧突起の高さを、遠心位置に
置かれた遠心移動部材と押圧突起の先端部との間に隙間
が設けられる大きさに設定した。
【0012】請求項1のように車両用自動遠心クラッチ
装置を構成した場合、車両の走行中にスロットルが閉じ
られてエンジンブレーキが作用すると、その時点では遠
心移動部材は未だ遠心力を受けているので遠心位置側に
あり、クラッチ接続がなされているが、エンジンの回転
抵抗によって原動側クラッチ要素の回転よりも従動側ク
ラッチ要素の回転が先行するため、エンジン回転数がタ
イト回転数を下回るまで車両の速度が低下しても、接続
保持機構の作用により遠心移動部材が遠心位置付近に保
持され、クラッチ接続が維持される。この状態は、車両
の速度がさらに低下して原動側クラッチ要素の回転が従
動側クラッチ要素の回転に先行する車速になるまで継続
される。
【0013】車速が低下して原動側クラッチ要素の回転
が従動側クラッチ要素の回転に先行するようになると、
接続保持機構の作用が解除され、既に遠心力の働かなく
なった遠心移動部材は向心位置に戻されてクラッチ接続
が断たれる。このように、エンジンブレーキの作用時に
は、原動側クラッチ要素の回転が従動側クラッチ要素の
回転に先行する非常に遅い車速になるまでクラッチ接続
が保たれるので、エンジンブレーキを効果的に効かせる
ことができる。
【0014】また、請求項2のように車両用自動遠心ク
ラッチ装置を構成すれば、従来の車両用自動遠心クラッ
チ装置のようにワンウェイクラッチを併設するといった
必要性がなくなるばかりか、環状に配列されている遠心
移動部材の内周側のデッドスペースが有効に利用される
ので、自動遠心クラッチ装置の耐久性向上と小型軽量化
が達成される。
【0015】さらに、請求項3のように車両用自動遠心
クラッチ装置を構成すれば、アウターローラーアジャス
ターが開放位置から押圧位置にシフトされる際に押圧突
起が遠心移動部材に接触しにくくなるので、アウターロ
ーラーアジャスターのシフト動作が非常にスムーズにな
り、エンジンブレーキ作用時における自動遠心クラッチ
装置の作動性が良好になる。
【0016】また、エンジンブレーキ作用時には遠心移
動部材が前記隙間の分だけ遠心位置よりも向心位置側に
保持されるため、原動側摩擦部材と従動側摩擦部材との
間の圧接強度が若干低下する。このため、駆動輪側から
過大なトルク変動が伝わった時に原動側摩擦部材と従動
側摩擦部材との間が滑って駆動輪側からの過大なトルク
変動が緩和され、エンジンや変速装置等が保護される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る
自動遠心クラッチ装置が内蔵された自動二輪車用エンジ
ンのクランクケースの部分を示す横断面図であり、向か
って上側が車両前方である。
【0018】このエンジン1は、例えば直列4気筒の4
サイクルエンジンであり、そのクランクケース2内には
前方から順にクランク軸3とカウンター軸4とドライブ
軸5が回転自在に軸支されている。クランク軸3にはプ
ライマリードライブギヤ6が一体に設けられており、こ
のギヤ6はカウンター軸4に対して回転自在に設けられ
た大径なプライマリードリブンギヤ7に噛合する。
【0019】プライマリードリブンギヤ7の右側には自
動遠心クラッチ装置8が設けられ、カウンター軸4とド
ライブ軸5との間には常時噛合式の多段式変速装置9が
組み込まれている。なお、ドライブ軸5の左端はクラン
クケース2の左側面から外部に突出しており、この部分
に回転一体に設けられたドライブスプロケット11と自動
二輪車の後輪に回転一体に設けられたドリブンスプロケ
ットとの間にチェーン12が巻装される。
【0020】クランク軸3の回転は、プライマリードラ
イブギヤ6によってプライマリードリブンギヤ7に伝達
され、プライマリードリブンギヤ7の回転は自動遠心ク
ラッチ装置8の接続によってカウンター軸4に伝達され
る。そして、カウンター軸4の回転が多段式変速装置9
により変速されてドライブ軸5に伝達され、さらにドラ
イブスプロケット11とチェーン12を介して駆動輪である
後輪に伝達される。
【0021】図2は、プライマリードリブンギヤ7と自
動遠心クラッチ装置8を拡大した横断面図であり、図3
は図2のIII-III 線に沿う自動遠心クラッチ装置8の縦
断面図である。自動遠心クラッチ装置8とその周囲は以
下のように構成されている。
【0022】まず、カウンター軸4の右端付近はクラン
クケース2の内壁2aに固定されたラジアルベアリング
13に軸支されており、このラジアルベアリング13の右側
に突出した軸部に、左側から順に2枚のワッシャー14,
15と筒状スペーサー16と皿状のインナーローラーアジャ
スター17とクラッチハブ18が軸装されている。これらの
部材14,15,16,17,18は、スプライン19による結合と
ロックナット20の締結によってカウンター軸4に対し回
転一体となっている。
【0023】プライマリードリブンギヤ7は、その中心
に形成されたボス部7aが筒状スペーサー16の周囲にニ
ードルベアリング22を介して回転自在に軸支されてい
る。このボス部7aの左端にはオイルポンプ駆動ギヤ23
が一体に形成される。なお、ボス部7aの右端面とイン
ナーローラーアジャスター17との間にはスラストベアリ
ング24が介装されている。そして、自動遠心クラッチ装
置8の外枠をなす円筒箱状のクラッチハウジング25がプ
ライマリードリブンギヤ7の右側面に設けられている。
【0024】このクラッチハウジング25はボス部7aの
右端に嵌合され、複数のクラッチピン26によりプライマ
リードリブンギヤ7に回転一体に結合されるが、各クラ
ッチピン26の間に設けられたスプリングダンパー27の圧
縮作用により、クラッチハウジング25はプライマリード
リブンギヤ7に対し前後の回転方向に小角度だけ弾性的
に撓むことができる。このため、動力伝達時におけるシ
ョック(過大なトルク変動等)が吸収される。
【0025】クラッチハウジング25の右側の開口部には
円盤状のハウジングカバー29が固定され、その内側にア
ウタープレッシャーディスク30が同軸的に設けられてい
る。アウタープレッシャーディスク30は、その中心に形
成されたスリーブ31がハウジングカバー29の中心穴32に
ガタなくスムーズに挿入されているため、ハウジングカ
バー29に対し軸方向に摺動可能であり、その摺動量はス
リーブ31に螺合されたロックナット33により調整され
る。ハウジングカバー29とアウタープレッシャーディス
ク30との間には複数のクラッチスプリング34が弾装さ
れ、アウタープレッシャーディスク30は常にハウジング
カバー29から離反する方向に付勢される。
【0026】カウンター軸4は中空軸であり、その中空
部に右端側からレリーズスピンドル36が挿入されてい
る。そして、このレリーズスピンドル36の右端付近に形
成されたフランジ37がスラストベアリング38を介してア
ウタープレッシャーディスク30に当接している。なお、
レリーズスピンドル36の軸中心部に捩じ込まれたアジャ
ストビス39にはロックナット40で回り止めが施される。
【0027】また、カウンター軸4の中空部に左端側か
ら挿入されたレリーズロッド42の右端がレリーズスピン
ドル36の左端に当接する。このレリーズロッド42は、図
示しないクラッチレバー等の手動操作により、もしくは
多段式変速装置9の変速操作時に連動する図示しないク
ラッチ操作機構により、右側に摺動してレリーズスピン
ドル36を押圧し、クラッチスプリング34の付勢力に抗し
てアウタープレッシャーディスク30をハウジングカバー
29側に移動させることができる。
【0028】一方、クラッチハウジング25の内周には複
数のドライブプレート43が回転一体かつ軸方向に摺動自
在に設けられ、最左端のドライブプレート43の左側にイ
ンナープレッシャーディスク44が同様に設けられてい
る。他方、クラッチハウジング25の内部に収容された前
記クラッチハブ18の外周には複数のドリブンプレート45
が回転一体かつ軸方向に摺動自在に設けられている。
【0029】各ドリブンプレート45は各ドライブプレー
ト43の間に互い違いに挟まれ、最右端のドライブプレー
ト43の右側にアウタープレッシャーディスク30の外周部
が接し、最左端のドライブプレート43の左側にインナー
プレッシャーディスク44が接する。インナープレッシャ
ーディスク44は、例えば3つのリターンスプリング46に
よってプライマリードリブンギヤ7側(左側)に付勢さ
れる。
【0030】クラッチハウジング25には環状のローラー
ガイド48がビス49(図3参照)で固定されている。この
ローラーガイド48には、例えば24枚の仕切壁50が形成さ
れており、これらの仕切壁50の間に合計12箇所のローラ
ー収容凹部51が画成されている。各ローラー収容凹部51
の底面51a(図2参照)は遠心方向に向かって右側に寄
る傾斜面となっている。
【0031】インナーローラーアジャスター17の外径
は、各ローラー収容凹部51のピッチ円直径よりも小さく
設定されており、インナーローラーアジャスター17と後
述するアウターローラーアジャスター55の外周が各ロー
ラー収容凹部51によって取り巻かれるようになってい
る。なお、各ローラー収容凹部51の間には空隙部52(図
3参照)が形成される。
【0032】そして、各ローラー収容凹部51に円柱状の
ウェイトローラー53が嵌入される。これら12個のウェイ
トローラー53は、その軸方向がクラッチハウジング25の
円周方向に沿うように環状に配列され、各仕切壁50にガ
イドされて向心位置53aと遠心位置53bとの間を移動
(転動)可能にされる。ローラー収容凹部51の底面51a
が傾斜している関係上、ウェイトローラー53は向心位置
53aから遠心位置53bに移動すると寸法L(図2参照)
だけ右方に寄ってインナープレッシャーディスク44を押
圧する。なお、図3では、 (A)区画でウェイトローラー
53が向心位置53aにあり、 (B)区画および (C)区画では
ウェイトローラー53が遠心位置53bにある状態が描かれ
ている。
【0033】さらに、インナーローラーアジャスター17
の外周側、かつウェイトローラー53の配列よりも内周側
に環状のアウターローラーアジャスター55が同軸的に環
装されている。このアウターローラーアジャスター55は
インナーローラーアジャスター17に対して回転自在であ
り、これら両部材17,55の間に略波形のエキスパンダー
リング56が軽く圧入されている。このエキスパンダーリ
ング56の摩擦作用により、インナーローラーアジャスタ
ー17が回転するとアウターローラーアジャスター55も連
られて回転する。なお、エキスパンダーリング56の代わ
りにゴム製のOリング等を連動部材として設けてもよ
い。
【0034】アウターローラーアジャスター55の外周に
は押圧突起57が等間隔で12個形成されている。これらの
押圧突起57には、遠心移動部材53を遠心位置53b側に押
圧可能な形状、例えばクラッチハウジング25の回転方向
R(図3参照)に向かって高さの低くなる楔形状が付与
され、その高さは遠心位置53bに置かれた遠心移動部材
53と押圧突起57の先端部との間に微小な隙間(非図示)
が設けられる大きさに設定されている。
【0035】また、アウターローラーアジャスター55の
左側面にはリング突起58が一体に形成されており、この
リング突起58の円周方向に120 ゜の間隔で3つの切欠59
が形成されている。これらの切欠59にはクラッチハウジ
ング25の内部に差し込まれた3個のガイドピン60がそれ
ぞれ嵌合される。このため、クラッチハウジング25の回
転が3個のガイドピン60によってアウターローラーアジ
ャスター55に伝達される。
【0036】このように、ガイドピン60によってクラッ
チハウジング25の回転が伝達されるアウターローラーア
ジャスター55は、切欠59の内部においてガイドピン60が
移動可能な量だけクラッチハウジング25に対して相対回
転することができる。切欠59の位置と長さは、図3の
(A),(B)区画に示すようにガイドピン60が切欠59の回転
方向前端に当接した時にアウターローラーアジャスター
55の押圧突起57がクラッチハウジング25の空隙部52に合
致し、図3の (C)区画に示すようにガイドピン60が切欠
59の回転方向後端に当接した時に押圧突起57がローラー
収容凹部51(ウェイトローラー53の場所)に合致するよ
うに設定されている。
【0037】なお、押圧突起57が空隙部52に合致した状
態(図3 (A),(B)区画の状態)をアウターローラーアジ
ャスター55の開放位置55aと呼び、押圧突起57がローラ
ー収容凹部51に合致した状態(図3 (C)区画の状態)を
アウターローラーアジャスター55の押圧位置55bと呼
ぶ。
【0038】ところで、この自動遠心クラッチ装置8に
おいて、クラッチハウジング25とクラッチハブ18は、そ
れぞれ請求項1に記載した原動側クラッチ要素と従動側
クラッチ要素として機能し、ドライブプレート43とドリ
ブンプレート45は、それぞれ請求項1に記載した原動側
摩擦部材と従動側摩擦部材として機能し、ウェイトロー
ラー53は請求項1に記載した遠心移動部材として機能す
る。
【0039】また、インナーローラーアジャスター17と
アウターローラーアジャスター55とエキスパンダーリン
グ56と押圧突起57と切欠59とガイドピン60とによって接
続保持機構61が構成される。その中でも、エキスパンダ
ーリング56と切欠59とガイドピン60は、請求項2に記載
した回転伝達部62を構成する。
【0040】この回転伝達部62は、クラッチハウジング
25の回転がクラッチハブ18の回転に先行した時にはアウ
ターローラーアジャスター55を開放位置55aにシフト
し、ウェイトローラー53が遠心位置53b側にある状態で
クラッチハブ18の回転がクラッチハウジング25の回転に
先行した時にはアウターローラーアジャスター55を押圧
位置55bにシフトする。
【0041】以上のように構成された自動遠心クラッチ
装置8は、次のように作用する。
【0042】まず、エンジン1が作動すると、クランク
軸3の回転がプライマリードライブギヤ6からプライマ
リードリブンギヤ7に伝達され、プライマリードリブン
ギヤ7と共にクラッチハウジング25、ハウジングカバー
29、アウタープレッシャーディスク30、ドライブプレー
ト43、インナープレッシャーディスク44、ウェイトロー
ラー53、ガイドピン60が一体に回転する。
【0043】一方、カウンター軸4と筒状スペーサー16
とインナーローラーアジャスター17とクラッチハブ18と
ドリブンプレート45は停止している。アウターローラー
アジャスター55は、停止しているインナーローラーアジ
ャスター17との間に介装されたエキスパンダーリング56
の摩擦作用により、インナーローラーアジャスター17と
共に停止状態を保とうとするが、ガイドピン60が切欠59
の回転方向前端に当接してアウターローラーアジャスタ
ー55を駆動し、インナーローラーアジャスター17の周囲
を旋回させる。
【0044】この状態では、停止しているクラッチハブ
18に対してクラッチハウジング25の回転が先行してお
り、アウターローラーアジャスター55は開放位置55aに
保たれて押圧突起57がクラッチハウジング25の空隙部52
に合致した状態となる。
【0045】エンジン1がアイドリング回転している場
合、各ウェイトローラー53には大きな遠心力が働かず、
しかもリターンスプリング46の付勢力によってインナー
プレッシャーディスク44がウェイトローラー53を左方に
引き寄せているため、各ウェイトローラー53は全て図3
の (A)区画に示すように向心位置53aに保たれる。よっ
て、ドライブプレート43とドリブンプレート45にはウェ
イトローラー53の押圧力が加わらず、ドリブンプレート
45は静止し、その間でドライブプレート43が回転を続
け、クラッチハブ18とカウンター軸4は停止状態に保た
れる。
【0046】エンジン回転数がアイドリング回転数から
上昇すると、ウェイトローラー53に加わる遠心力が増大
し、ウェイトローラー53がリターンスプリング46の付勢
力に抗しながら向心位置53aから遠心位置53b側に向か
って移動し始める。そして、エンジン回転数が予め設定
されたタイト回転数に達した時、ウェイトローラー53の
押圧力によってドライブプレート43とドリブンプレート
45が互いに圧接され始める。
【0047】このため、クラッチハウジング25の回転が
徐々にクラッチハブ18に伝達され、カウンター軸4が回
転し始めて自動二輪車が滑らかに発進する。ウェイトロ
ーラー53の押圧力はウェイトローラー53が遠心位置53b
に達した時点(図3の (B)区画参照)で最高になり、ク
ラッチハウジング25とクラッチハブ18とが直結状態とな
って完全なクラッチ接続がなされ、エンジン1の動力が
全て後輪に伝達されて自動二輪車が走行する。
【0048】なお、このようにクラッチ接続がなされた
状態でも、図示しないクラッチレバー等の手動操作や多
段式変速装置9の変速操作時に連動する図示しないクラ
ッチ操作機構等により、レリーズロッド42でレリーズス
ピンドル36とアウタープレッシャーディスク30を右側に
押圧し、アウタープレッシャーディスク30とインナープ
レッシャーディスク44との間隔を開いてドライブプレー
ト43とドリブンプレート45の圧接を解除することができ
る。こうしてクラッチ接続を断つことにより、多段式変
速装置9の変速操作性を向上させることができる。
【0049】さて、自動二輪車の走行中にスロットルを
閉じてエンジンブレーキを効かせた場合、その時点では
ウェイトローラー53は未だ遠心力を受けているので遠心
位置53bにあり、ドライブプレート43とドリブンプレー
ト45は圧接されていてクラッチ接続がなされているが、
エンジン1の回転抵抗によってクラッチハウジング25の
回転よりもクラッチハブ18の回転が先行することにな
る。
【0050】このように、ウェイトローラー53が遠心位
置53bにある状態でクラッチハブ18の回転がクラッチハ
ウジング25の回転に先行した場合、接続保持機構61の作
用でウェイトローラー53が遠心位置53b付近に保持され
る。
【0051】即ち、クラッチハブ18の回転がクラッチハ
ウジング25の回転よりも先行すると、クラッチハブ18に
回転一体であるインナーローラーアジャスター17の回転
もクラッチハウジング25に対して先行し、さらにエキス
パンダーリング56の摩擦作用(連れ回り作用)によって
アウターローラーアジャスター55もクラッチハウジング
25に対して先行回転しようとする。
【0052】そのため、図3の (C)区画に示すように、
ガイドピン60がアウターローラーアジャスター55の切欠
59の回転方向前端から後端に移り、アウターローラーア
ジャスター55は開放位置55aから押圧位置55bにシフト
されて各押圧突起57がクラッチハウジング25の各ローラ
ー収容凹部51に合致し、各ウェイトローラー53は押圧突
起57に押圧されて遠心位置53b付近に保持される。
【0053】このように、エンジンブレーキの作用時に
はウェイトローラー53が遠心位置53b付近に保持される
ため、エンジン回転数がタイト回転数を下回るまで自動
二輪車の速度が低下し、ウェイトローラー53に大きな遠
心力が働かなくなっても、クラッチ接続が維持される。
この状態は、自動二輪車の速度が低下し続けて、例えば
エンジン回転数がアイドリング回転数付近まで落ち、ク
ラッチハウジング25の回転がクラッチハブ18の回転に先
行するようになるまで(車速が極低速になるまで)継続
される。
【0054】車速が低下してクラッチハウジング25の回
転がクラッチハブ18の回転に先行するようになると、エ
キスパンダーリング56の摩擦作用(連れ回り作用)によ
ってアウターローラーアジャスター55が再び押圧位置55
bから開放位置55aにシフトされ(図3 (C)の状態から
(B) の状態になる)、接続保持機構61の作用が解除され
て既に遠心力の働かなくなった各ウェイトローラー53は
リターンスプリング46の付勢力により遠心位置53bから
向心位置53aに戻され(図3 (B)の状態から(A) の状態
になる)、クラッチ接続が断たれる。
【0055】なお、アウターローラーアジャスター55の
押圧突起57の形状がクラッチハウジング25の回転方向R
に向かって高さの低くなる楔形状にされていることと、
押圧突起57の高さが遠心位置53bにある遠心移動部材53
との間に微小な隙間の介在する高さに設定されているこ
とから、アウターローラーアジャスター55が開放位置55
aから押圧位置55bにシフトされる際には押圧突起57が
ウェイトローラー53に接触しにくい。このため、アウタ
ーローラーアジャスター55のシフト動作が非常にスムー
ズであり、これによってエンジンブレーキ作用時におけ
る自動遠心クラッチ装置8の作動性が良好になってい
る。
【0056】また、エンジンブレーキの作用時には上記
隙間の分だけウェイトローラー53が遠心位置53bよりも
僅かに向心位置55a側に保持されるため、ドライブプレ
ート43とドリブンプレート45との間の圧接強度が若干低
下する。このため、駆動輪(後輪)側から過大なトルク
変動が伝わった時にドライブプレート43とドリブンプレ
ート45との間を滑らせて駆動輪側からの過大なトルク変
動を緩和し、エンジン1や変速装置9等を保護すること
ができる。
【0057】以上のように、この自動遠心クラッチ装置
8によれば、エンジンブレーキの作用時においてはクラ
ッチハウジング25の回転がクラッチハブ18の回転に先行
するようになる極めて遅い車速になるまでクラッチ接続
が維持されるので、エンジンブレーキを効果的に効かせ
ることができる。
【0058】しかも、この自動遠心クラッチ装置8は、
従来の車両用自動遠心クラッチ装置のようにワンウェイ
クラッチを併設する必要がないばかりか、環状に配列さ
れているウェイトローラー53の内周側のデッドスペース
に接続保持機構61がコンパクトに収められているため、
耐久性向上と小型軽量化を図ることが可能になった。
【0059】なお、接続保持機構61は動力伝達経路とは
別系統に設置されており、自動二輪車の加速時や減速時
に自動遠心クラッチ装置8に過大なトルクが加わったと
しても、このトルクが接続保持機構61の構成要素17,5
5,56,57,59,60等に直接加わることがないため、接
続保持機構61が破損する懸念が一切ない。
【0060】ところで、この実施形態では押圧突起57が
ウェイトローラー53の数と同数(12個)設けられている
が、押圧突起57の数を減少させることにより、エンジン
ブレーキ作用時におけるドライブプレート43とドリブン
プレート45の圧接力をさらに弱めて両部材43,45の間を
若干滑り易くさせ、エンジンブレーキの効き具合を低下
させてブレーキショックを和らげることができる。
【0061】さらに、この実施形態では自動二輪車のエ
ンジン1に自動遠心クラッチ装置8を設けた場合につい
て説明したが、本発明に係る自動遠心クラッチ装置は自
動二輪車に限らず他の車両にも幅広く適用することがで
きる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る車両
用自動遠心クラッチ装置は、エンジンに駆動される原動
側クラッチ要素と、駆動輪側に繋がる従動側クラッチ要
素と、上記原動側クラッチ要素に回転一体に設けられた
原動側摩擦部材と、上記従動側クラッチ要素に回転一体
に設けられた従動側摩擦部材と、エンジン回転数の上昇
とともに遠心力により向心位置側から遠心位置側に移動
して上記原動側摩擦部材と従動側摩擦部材とを圧接さ
せ、クラッチ接続状態にする遠心移動部材と、上記遠心
移動部材が遠心位置側にある状態で従動側クラッチ要素
の回転が原動側クラッチ要素の回転に先行した場合に遠
心移動部材を遠心位置付近に保持する接続保持機構とを
備えてなることを特徴とするため、エンジンブレーキの
作用時においては原動側クラッチ要素の回転が従動側ク
ラッチ要素の回転に先行する非常に遅い車速になるまで
クラッチ接続を保たせてエンジンブレーキを効果的に効
かせることができる。
【0063】また、本発明に係る車両用自動遠心クラッ
チ装置は、前記接続保持機構を、前記従動側クラッチ要
素に回転一体であるとともに環状に配列された前記遠心
移動部材よりも内周側に設けられたインナーローラーア
ジャスターと、このインナーローラーアジャスターと同
軸的に、かつインナーローラーアジャスターに対して回
転自在に、なおかつ環状に配列された前記遠心移動部材
よりも内周側に設けられたアウターローラーアジャスタ
ーと、このアウターローラーアジャスターの外周に形成
されて遠心移動部材を遠心位置側に押圧可能な形状に形
成された複数の押圧突起と、前記原動側クラッチ要素の
回転をアウターローラーアジャスターに伝達するととも
に、原動側クラッチ要素の回転が従動側クラッチ要素の
回転に先行した時には上記押圧突起が各遠心移動部材の
間に設けられた空隙部に合致する開放位置にアウターロ
ーラーアジャスターをシフトし、遠心移動部材が遠心位
置側にある状態で従動側クラッチ要素の回転が原動側ク
ラッチ要素の回転に先行した時には押圧突起が遠心移動
部材の場所に合致する押圧位置にアウターローラーアジ
ャスターをシフトして押圧突起に遠心移動部材を押圧さ
せて遠心移動部材を遠心位置付近に保持させる回転伝達
部とを備えて構成したため、従来の車両用自動遠心クラ
ッチ装置のようにワンウェイクラッチを併設するといっ
た必要性がなくなっており、しかも環状に配列されてい
る遠心移動部材の内周側のデッドスペースが有効に利用
されるので、自動遠心クラッチ装置の耐久性向上と小型
軽量化を図ることができる。
【0064】さらに、本発明に係る車両用自動遠心クラ
ッチ装置は、前記押圧突起の高さを、遠心位置に置かれ
た遠心移動部材との間に隙間が設けられる大きさに設定
したため、アウターローラーアジャスターが開放位置か
ら押圧位置にシフトされる際に押圧突起を遠心移動部材
に接触しにくくしてアウターローラーアジャスターのシ
フト動作を非常にスムーズにし、エンジンブレーキ作用
時における自動遠心クラッチ装置の作動性を良好にする
とともに、駆動輪側からの過大なトルク変動を緩和して
エンジンや変速装置等を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動遠心クラッチ装置が内蔵され
た自動二輪車用エンジンのクランクケースの部分を示す
横断面図。
【図2】本発明の一実施形態を示すプライマリードリブ
ンギヤと自動遠心クラッチ装置の拡大横断面図。
【図3】図2の III-III線に沿う自動遠心クラッチ装置
の縦断面図で、 (A)区画はエンジンのアイドリング回転
時における自動遠心クラッチ装置の状態を示しており、
(B)区画は走行時における自動遠心クラッチ装置の状態
を示しており、 (C)区画はエンジンブレーキ作用時にお
ける自動遠心クラッチ装置の状態を示している。
【符号の説明】
1 エンジン 4 カウンター軸 7 プライマリードリブンギヤ 8 自動遠心クラッチ装置 17 インナーローラーアジャスター 18 従動側クラッチ要素として機能するクラッチハブ 25 原動側クラッチ要素として機能するクラッチハウジ
ング 43 原動側摩擦部材として機能するドライブプレート 45 従動側摩擦部材として機能するドリブンプレート 52 空隙部 53 遠心移動部材として機能するウェイトローラー 53a ウェイトローラーの向心位置 53b ウェイトローラーの遠心位置 55 アウターローラーアジャスター 55a アウターローラーアジャスターの開放位置 55b アウターローラーアジャスターの押圧位置 56 エキスパンダーリング 57 押圧突起 59 切欠 60 ガイドピン 61 接続保持機構 62 回転伝達部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン1に駆動される原動側クラッチ
    要素(25)と、駆動輪側に繋がる従動側クラッチ要素
    (18)と、上記原動側クラッチ要素(25)に回転一体に
    設けられた原動側摩擦部材(43)と、上記従動側クラッ
    チ要素(18)に回転一体に設けられた従動側摩擦部材
    (45)と、エンジン回転数の上昇とともに遠心力により
    向心位置53a側から遠心位置53b側に移動して上記原動
    側摩擦部材(43)と従動側摩擦部材(45)とを圧接さ
    せ、クラッチ接続状態にする遠心移動部材(53)と、上
    記遠心移動部材(53)が遠心位置53b側にある状態で従
    動側クラッチ要素(18)の回転が原動側クラッチ要素
    (25)の回転に先行した場合に遠心移動部材(53)を遠
    心位置53b付近に保持する接続保持機構61とを備えてな
    ることを特徴とする車両用自動遠心クラッチ装置。
  2. 【請求項2】 前記接続保持機構61を、前記従動側クラ
    ッチ要素(18)に回転一体であるとともに環状に配列さ
    れた前記遠心移動部材(53)よりも内周側に設けられた
    インナーローラーアジャスター17と、このインナーロー
    ラーアジャスター17と同軸的に、かつインナーローラー
    アジャスター17に対して回転自在に、なおかつ環状に配
    列された前記遠心移動部材(53)よりも内周側に設けら
    れたアウターローラーアジャスター55と、このアウター
    ローラーアジャスター55の外周に形成されて遠心移動部
    材(53)を遠心位置53b側に押圧可能な形状に形成され
    た複数の押圧突起57と、前記原動側クラッチ要素(25)
    の回転をアウターローラーアジャスター55に伝達すると
    ともに、原動側クラッチ要素(25)の回転が従動側クラ
    ッチ要素(18)の回転に先行した時には上記押圧突起57
    が各遠心移動部材(53)の間に設けられた空隙部52に合
    致する開放位置55aにアウターローラーアジャスター55
    をシフトし、遠心移動部材(53)が遠心位置53b側にあ
    る状態で従動側クラッチ要素(18)の回転が原動側クラ
    ッチ要素(25)の回転に先行した時には押圧突起57が遠
    心移動部材(53)の場所に合致する押圧位置55bにアウ
    ターローラーアジャスター55をシフトして押圧突起57に
    遠心移動部材(53)を押圧させて遠心移動部材(53)を
    遠心位置53b付近に保持させる回転伝達部62(56,59,
    60)とを備えて構成した請求項1に記載の車両用自動遠
    心クラッチ装置。
  3. 【請求項3】 前記押圧突起57の高さを、遠心位置53b
    に置かれた遠心移動部材(53)と押圧突起57の先端部と
    の間に隙間が設けられる大きさに設定した請求項2に記
    載の車両用自動遠心クラッチ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007010687A1 (ja) * 2005-07-19 2007-01-25 Exedy Corporation モータサイクル用クラッチ装置
JP2010060106A (ja) * 2008-09-05 2010-03-18 Honda Motor Co Ltd クラッチ装置
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