JPH1122068A - 耐力壁パネル及びその取付構造 - Google Patents

耐力壁パネル及びその取付構造

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JPH1122068A
JPH1122068A JP18332197A JP18332197A JPH1122068A JP H1122068 A JPH1122068 A JP H1122068A JP 18332197 A JP18332197 A JP 18332197A JP 18332197 A JP18332197 A JP 18332197A JP H1122068 A JPH1122068 A JP H1122068A
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Yukihiro Nakao
行宏 中尾
Osamu Tsuruta
修 鶴田
Hisamitsu Kajikawa
久光 梶川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 限界を超える外力が加えられても急激な破壊
が生じない耐力壁パネル及びその取付構造を提供する。 【解決手段】 連結手段40を介して基礎10に固定さ
れる下側横材24と、上部構造体が載せられる上側横材
26と、下側横材24と上側横材26との間に設けられ
る複数の縦材38と、で構成される骨組22に、面材3
0が張り付けられてなる耐力壁パネル20であって、下
側横材24と少なくとも一つの縦材28とに固定される
補強部材32を有し、補強部材32は、連結手段40に
よって、下側横材26とともに基礎10に固定されるこ
とを特徴とする耐力壁パネル20。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、急激な破壊が生じ
ない耐力壁パネル及びその取り付け構造に関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】これまで
に、パネルを組み立てて建物を構築する工法が知られて
いる。この工法で使用されるパネルは、縦材と横材を接
合して形成される骨組に面材が張り付けられて構成され
る。そして、建物の荷重は壁パネルによって支えられる
ので、壁パネルは、安全性を確保できるだけの十分な強
度を有していた。
【0003】しかしながら、従来の壁パネルは、限界を
越える外力が加えられると、急激に壊れてしまってい
た。具体的には、縦材と横材の接合が壊れて面材に亀裂
が入り、この亀裂が急激に広がって壊れるようになって
いた。耐震構造という見地からは、限界を超える外力が
加えられても、急激には壊れないことが好ましい。
【0004】そこで、本出願人は、日本特許情報機構
(JAPIO)の先行技術調査(パトリス)を利用して
調査を行ったところ、例えば特開平3−117007号
公報に開示されるように、壁パネル内にブレースを設け
る先行技術が公知であることを見いだした。
【0005】しかし、ブレースを設けても、このブレー
スが壁パネルの枠体から外れてしまえば、急激な破壊を
避けられない。
【0006】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、限界を超える外力が加えられても
急激な破壊が生じない耐力壁パネル及びその取付構造を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、連結手段を介して基礎に固
定される下側横材と、上部構造体が載せられる上側横材
と、前記下側横材と前記上側横材との間に設けられる複
数の縦材と、で構成される骨組に、面材が張り付けられ
てなる耐力壁パネルであって、前記下側横材と少なくと
も一つの前記縦材とに固定される補強部材を有し、前記
補強部材は、前記連結手段によって、前記下側横材とと
もに前記基礎に固定されることを特徴とする。
【0008】請求項1記載の発明によれば、下側横材と
少なくとも一つの縦材とに固定される補強部材が、連結
手段によって下側横材とともに基礎に固定されることか
ら、下側横材と縦材との接合部が破損しにくい。また、
補強部材が耐力壁パネルにおける当初の取付位置から外
れにくい。このため、面材の耐力の限界を超える外力が
加えられても、耐力壁パネル全体の急激な破壊が生じに
くい。
【0009】ここで、補強部材の具体的構成は、下側横
材と少なくとも一つの縦材とに固定可能で、容易に破損
しないものである限り、特に限定されない。また、連結
手段の構成も、確実に連結できる限り、特に限定されな
い。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の耐
力壁パネルにおいて、前記連結手段は、前記基礎に固定
されるボルト及びナットを含み、前記下側横材及び前記
補強部材は、前記ボルトを挿通する穴を有することを特
徴とする。
【0011】請求項2記載の発明によれば、連結手段が
ボルト及びナットを含み、下側横材及び補強部材にボル
トを挿通するための穴があることから、連結手段を介し
て、補強部材を下側横材及び基礎に簡単に固定すること
ができる。従って、取付の容易な耐力壁パネルを得るこ
とができる。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の耐力壁パネルにおいて、前記補強部材は、鋼
製の箱状金物と、木質の角材と、を含み、前記箱状金物
は、前記下側横材の内側面に取り付けられ、前記連結手
段を介して前記基礎に固定され、前記角材は、接着剤を
介して前記縦材の内側面に固着されるとともに、前記箱
状金物と連結されることを特徴とする。
【0013】請求項3記載の発明によれば、補強部材
が、下側横材の内側面に取り付けられて基礎に固定され
る部材と、縦材の内側面に固着される部材とを含み、こ
の両部材が互いに連結されることから、下側横材と縦材
とを基礎に簡単に連結固定することができる。
【0014】ここで、下側横材に固定される部材が鋼製
の箱状金物であることから、製造が容易で、強度が高
く、かつ、変形を許容し得る。このため、限界を超える
外力によっても箱状金物が急激に破損しにくい。また、
縦材に固着される部材が木質の角材であることから、接
着剤で簡単かつ確実に固定することができる。このた
め、角材固定用の釘やビス等の金物を節約することがで
きる。特に、角材が木質であることから、縦材が木質で
あるときは木同士の接着となり、高い接着強度を得るこ
とができる。そして、このような箱状金物と角材とが連
結されることから、面材の限界を超える外力が加えられ
た場合でも、箱状金物が変形して縦材と下側横材との接
合を維持するため、耐力壁パネル全体の急激な破壊が防
止される。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の耐力壁パネルにおいて、前記補強部材は、硬
質ゴムで構成されることを特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明によれば、補強部材が
硬質ゴム製であることから、接着剤で確実に固定するこ
とができる。また、硬質ゴムは丈夫な上、かなり大きな
変形をも許容することから、面材の限界を超える外力が
加えられた場合でも、下側横材と縦材との接合部の変形
を許容して、耐力壁パネルの急激な破壊を防止すること
ができる。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項1から請求
項4のいずれかに記載の耐力壁パネルにおいて、前記補
強部材は、前記下側横材と全ての前記縦材とに固定され
ることを特徴とする。
【0018】請求項5記載の発明によれば、補強部材が
下側横材と全ての縦材とに固定されることから、下側横
材と縦材との全接合部が補強部材によって補強される。
そのため、急激な破壊が一層発生しにくい耐力壁パネル
を得ることができる。
【0019】請求項6記載の発明は、基礎への耐力壁パ
ネルの取付構造において、前記耐力壁パネルは、下側横
材、上側横材及び複数の縦材で構成される骨組と、前記
下側横材と少なくとも一つの前記縦材とに固定される補
強部材と、前記骨組に張り付けられる面材と、を有し、
前記下側横材及び前記補強部材は、連結手段によって前
記基礎に固定されることを特徴とする。
【0020】請求項6記載の発明によれば、耐力壁パネ
ルが下側横材と少なくとも一つの縦材に固定される補強
部材を有し、下側横材と補強部材が連結手段によって基
礎に固定されることから、縦材と下側横材との接合部が
破損しにくい。また、補強部材が下側横材とともに連結
手段で基礎に連結されることから、補強部材が所定位置
から外れにくい。従って、面材の耐力の限界を超える外
力が加えられても耐力壁パネルが急激に破壊されない。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0022】図1は、本発明にかかる耐力壁パネルの第
一の実施形態を示す一部分解斜視図である。
【0023】同図において、耐力壁パネル20は、矩形
の骨組22と、この骨組22の内側に取り付けられる補
強部材32と、骨組22の両パネル面に取り付けられる
面材30とを含んで形成される。
【0024】ここで、骨組22は、下側横材24と上側
横材26の間に3本の縦材28が配されてなる。その材
質は、耐力壁パネルの骨組として適当な強度を実現可能
な限り特に限定されないが、本実施形態においては、角
材や集成材等の木質系材料を使用する。
【0025】また、面材30は、骨組22のパネル面に
合わせた大きさ及び形状をなす薄板状の部材であり、骨
組22に固定されてその強度を高めている。耐力平パネ
ル20の水平方向の基本的な耐力は、この面材30によ
って実現される。この面材30の材質は、耐力壁パネル
20の面材として使用可能な限り特に限定されないが、
本実施形態においては、合板を使用する。
【0026】補強部材32は、下側横材24と縦材28
との接合部を補強するための部材であり、鋼製の箱状金
物34と、角材36を含んでなる。そして、骨組22の
内側において、3本の縦材28のうち両端の2本のそれ
ぞれに沿って取り付けられる。ここで、この補強部材3
2周辺の拡大図を図2に示す。
【0027】図1及び図2において、鋼製の箱状金物3
4は、略立方体状をなし、一の側面が開放され、かつ、
上面及び下面に他の部材との連結用の穴34aを備え
る。そして、開放された側面を一方のパネル面方向に向
けて、下側横材24上に設置される。このとき、下側横
材24の内側面24a及び一の縦材28の内側面28a
の双方に箱状金物34が接触するように配置される。
【0028】角材36は、箱状金物34の上面と略等し
い大きさ及び形状の横断面をなす縦長の部材であり、長
手方向に沿って貫通する貫通孔37が中心部に形成され
ている。そして、この角材36は、箱状金物34の上に
載置され、隣接する縦材28の内側面28aに接着剤で
固着される。さらに、貫通孔37から挿入される連結金
物38によって、箱状金物34に連結される。
【0029】この角材36と箱状金物34とを連結する
連結金物38の具体的構成は、確実な連結が可能な限り
特に問わないが、本実施形態ではボルト及びナットを使
用している。このように角材36と箱状金物34とを連
結することにより、箱状金物34が骨組22の内側の所
定位置に固定される。
【0030】なお、下側横材24における箱状金物34
の設置位置には、箱状金物34の底面の穴34aに対応
する穴24bが形成されている。
【0031】本実施形態にかかる耐力壁パネル20は、
上述のように構成されている。次に、この耐力壁パネル
20の取付構造について、図1及び図2を参照しつつ説
明する。
【0032】まず、布基礎10の所定位置にアンカーボ
ルト42を埋設し、布基礎10の上面に土台12を設置
する。このとき、アンカーボルト42の端部が、土台1
2から耐力壁パネル20の固定に必要な長さ突出するよ
うにする。
【0033】次に、アンカーボルト42の端部を下側横
材24の穴24b及び箱状金物34の穴34aに挿入
し、ワッシャ44及びナット46を用いて固く締める。
これにより、箱状金物34が下側横材24及び布基礎1
0に固定される。同時に、耐力壁パネル20が布基礎1
0に緊結される。
【0034】なお、本実施形態においては、アンカーボ
ルト42、ワッシャ44,ナット46が連結金物40を
構成する。また、アンカーボルト42等としては周知の
構成のものを使用するため、詳しい説明を省略する。
【0035】本発明の第一の実施形態は上述のように構
成される。これにより、次のような作用・効果が生ず
る。
【0036】まず、下側横材24と少なくとも一本の縦
材28とに補強部材32が固定され、この補強部材32
が連結金物40を介して布基礎10に固定されることか
ら、下側横材24と縦材28との接合部が破損しにく
い。また、補強部材32が耐力壁パネル20における当
初の取付位置から外れにくい。このため、面材30の耐
力の限界を超える外力によっても、下側横材24と縦材
28との接合が維持され、耐力壁パネル20が急激に破
壊されにくくなる。
【0037】さらに、補強部材32が、互いに連結され
る鋼製の箱状金物34と木質の角材36を含み、箱状金
物が下側横材24と縦材28の双方に固定され、角材3
6が縦材28に接着剤で固着されることから、面材30
の限界を超える外力による耐力壁パネル20の急激な破
壊を一層確実に防止することができる。つまり、箱状金
物34は、鋼製であることから、丈夫で壊れにくく、か
つ、変形を許容する。そのため、面材30の限界を超え
る外力によっても急激に破壊されず、ある程度の形状を
維持することができる。一方、角材36と縦材28と
は、ともに木質であることから、高い接着力で接着さ
れ、面材30の限界を超える外力によっても容易に剥離
しない。従って、このような箱状金物34と角材36と
を組み合わせることにより、下側横材24と縦材28と
の接合部が補強されるとともに、この接合部の変形が許
容され、面材30が破損しても、耐力壁パネル20全体
の急激な破壊が生じにくくなる。
【0038】そして、箱状金物34の一側面が開放さ
れ、この開放された側面をいずれかのパネル面方向に向
けて取り付けられることから、アンカーボルト42の端
部へのワッシャ44及びナット46の取付が容易とな
る。また、この箱状金物34と下側横材24のそれぞれ
にアンカーボルト42を挿入するための穴34a,24
bが予め設けられていることから、施工現場における耐
力壁パネル20の立設作業が簡単となる。
【0039】図3は、本発明にかかる耐力壁パネルの第
二の実施形態を示す一部分解斜視図である。
【0040】同図において、耐力壁パネル50は、矩形
の骨組52の両パネル面に面材60を取り付け、さらに
骨組52の内側に2つの補強部材62を取り付けて形成
される。
【0041】骨組52は、下側横材54と、上側横材5
6と、2本の縦材58とを矩形に組んで形成される。こ
れらの部材は、木質系の材料からできているものとす
る。
【0042】補強部材62は、板状の硬質ゴムを略コ字
状に成形したものであり、1つは下側横材54及び2本
の縦材58に沿って固定され、他の1つは上側横材56
及び2本の縦材58に沿って固定される。このとき、補
強部材62の骨組への固定は、補強部材62から縦材5
8等に向けて打ち込まれる釘等の固定金物64による。
【0043】この補強部材62は、縦材58と上側又は
下側横材とを連結して接合部を補強するためのものであ
り、その寸法は、必要とされる強度に応じて種々設定さ
れる。従って、補強部材62の厚さは、材料の強度等も
考慮して設定されるが、本実施形態のように硬質ゴムを
用いて補強部材62を形成する場合には、各部の厚さは
15mm〜30mmとすることが好ましい。
【0044】この補強部材62の下側横材54又は上側
横材56に沿って配置される部分には、連結金物70の
一部をなすボルト74を挿入可能な穴62cが形成され
る。また、下側横材54及び上側横材56には、ボルト
74を挿入可能な穴54b、56bが、補強部材62の
穴62cに連通するように設けられる。
【0045】本発明にかかる耐力壁パネルの第二の実施
形態は、上述のように構成されており、次に、その基礎
への取付方法について説明する。
【0046】まず、布基礎10を形成する際に、連結金
物70の一部をなす基礎側金物72を布基礎10に埋設
しておく。この基礎側金物72は、上述したボルト74
に螺合可能なナット部72aと、このナット部72aの
下端に接続される棒状のアンカー部72bからなり、布
基礎10から突出しないように埋め込まれる。次に、布
基礎10の上面に土台12が取り付けらる。このとき、
基礎側金物72の埋設位置の上では、ボルト74を挿入
可能な穴12aを土台12に設けておく。その後、耐力
壁パネル50を土台12に載置し、下側横材54の穴5
4b及びこの下側横材54に取り付けられた補強部材6
2の穴62cと、土台12の穴12aを合わせ、補強部
材62側からボルト74を挿入して基礎側金物72に螺
合させる。これにより、補強部材62が下側横材54と
ともに布基礎10に固定される。また、耐力壁パネル5
0が布基礎10上に立設される。
【0047】このような構成を有することにより、本実
施形態においては、次のような作用・効果が生ずる。
【0048】まず、補強部材62が硬質ゴムであること
から、かなり大きな変形をも許容し得る。このため、面
材60の耐力の限界を超える外力が加えられた場合で
も、耐力壁パネル50全体のが急激な破壊が防止され
る。
【0049】また、補強部材62が略コ字状という単純
な形状をなすことから、簡単な工程で補強部材62を形
成することができる。
【0050】さらに、補強部材62が下側横材54と全
ての縦材58に固定されることから、下側横材54と縦
材58との全接合部が補強部材62によって補強され
る。そのため、急激な破壊が一層発生しにくい耐力壁パ
ネル50を得ることができる。
【0051】そして、連結金物70が、ボルト74と、
このボルト74に螺合可能なナット部72aを有する基
礎側金物72を含むことから、両者を螺合させるだけ
で、下側横材54及び補強部材62を簡単に布基礎10
に固定することができる。特に、下側横材54,補強部
材62のそれぞれに、ボルト74を挿入可能な穴54
b,62cが予め設けられることから、建築現場におけ
る取付作業を迅速化することが可能となる。
【0052】図4は、本発明にかかる耐力壁パネルの第
三の実施形態を示す一部分解斜視図である。
【0053】同図において、耐力壁パネル80は、骨組
82の両パネル面に面材90を張り付け、内部に補強部
材92を2つ取り付けて形成される。
【0054】ここで、骨組82及び面材90は、上述し
た第一の実施形態における骨組22及び面材30と同様
に構成される。
【0055】各補強部材92は、板状の硬質ゴムをロ字
状に形成してなる。その大きさは、隣接し合う一対の縦
材88の間に納まる大きさとする。また、各部の厚み
は、材料の強度を考慮して種々設定されるが、硬質ゴム
の場合は15mm〜30mmとすることが好ましい。そ
して、下側横材84及び隣接し合う一対の縦材88に接
着剤で接着される。
【0056】また、下側横材84及びこの下側横材84
に沿って固定された補強部材92の一辺には、連結金物
100の一部をなすアンカーボルト102を挿入可能な
穴84b、92aが形成される。
【0057】このような構成を有する耐力壁パネル80
は、上述した第一の実施形態とほぼ同様な構造で布基礎
10に固定される。つまり、布基礎10に埋設されて土
台12から突出するアンカーボルト102の端部を下側
横材84の穴84b及び補強部材92の穴92aに挿入
し、連結金物100の一部である座金104をはめ込
み、ナット106を螺合させて固定される。
【0058】このような構成とすることにより、次のよ
うな作用・効果が得られる。
【0059】第一に、補強部材92が硬質ゴム製であ
り、かなり大きな変形をも許容することから、面材90
の耐力の限界を超える外力が加えられた場合でも、耐力
壁パネル80の急激な破壊を防止することができる。ま
た、補強部材92が接着剤で骨組82に固着されること
から、固定金物の省略によるコストの低減化及び補強部
材92取付作業の簡略化を図ることが可能となる。特
に、硬質ゴムは接着性に優れることから、接着剤により
骨組82に確実に固定することができる。そのため、補
強部材92が下側横材84等から剥離しにくく、下側横
材84と縦材88との接合部の確実な補強が図られる。
【0060】なお、本発明の実施の形態は、上述の3つ
の例に限定されるものではなく、発明の範囲内において
種々変更し得る。例えば、第一の実施形態において、角
材36を釘等の固定金物で縦材28に固定しても良い
し、箱状金物34又は角材36のいずれか一方のみで補
強部材32を構成したり、全ての縦材28のそれぞれに
補強部材32を取り付けたりすることもできる。また、
第二の実施形態において、上側横材56に沿って取り付
けられる補強部材62を省略しても良いし、アンカーボ
ルトを含んで連結金物70を構成しても良い。あるい
は、第三の実施形態のように、一対の縦材58の間にさ
らに他の縦材を取り付け、隣接し合う縦材間に補強部材
62を取り付けてもよい。さらに、縦材の間に配される
補強用の横材を含んで骨組を形成することもできる。そ
して、補強部材の材質や形状は、縦材と下側横材に固定
可能であって、接合部を補強可能な強度を有する限り、
種々設定し得る。例えば、材質としては、硬質ゴムの
他、鋼材を使用することもできる。また、形状として
は、例えば、コーナ補強用のハンチやリブあるいは筋交
いを設けたり、というように変更することもできる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、下側横材と少なくとも一つの縦材とに固定
される補強部材が、連結手段によって下側横材とともに
基礎に固定されることから、下側横材と縦材との接合部
が破損しにくい。また、補強部材が耐力壁パネルにおけ
る当初の取付位置から外れにくい。このため、面材の耐
力の限界を超える外力が加えられても、パネル全体が急
激に破壊されない耐力壁パネルを得ることができる。
【0062】請求項2記載の発明によれば、連結手段が
ボルト及びナットを含み、下側横材及び補強部材にボル
トを挿通するための穴があることから、連結手段を介し
て、補強部材を下側横材及び基礎に簡単に固定すること
ができる。
【0063】請求項3記載の発明によれば、補強部材
が、下側横材の内側面に取り付けられて基礎に固定され
る鋼製の箱状部材と、縦材の内側面に接着剤で固着され
る木質の角材とを含み、箱状金物と角材とが互いに連結
されることから、面材の限界を超える外力によっても急
激に破壊されにくく、製造及び取付も簡単な耐力壁パネ
ルを得ることができる。
【0064】請求項4記載の発明によれば、補強部材が
硬質ゴム製であることから、接着剤で確実に固定するこ
とができる。また、硬質ゴムは丈夫な上、かなり大きな
変形をも許容することから、面材の限界を超える外力が
加えられた場合でも、耐力壁パネルの急激な破壊を防止
することができる。
【0065】請求項5記載の発明によれば、補強部材が
下側横材と全ての縦材とに固定されることから、下側横
材と縦材との全接合部が補強部材によって補強される。
そのため、急激な破壊が一層発生しにくい耐力壁パネル
を得ることができる。
【0066】請求項6記載の発明によれば、耐力壁パネ
ルが下側横材と少なくとも一つの縦材に固定される補強
部材を有し、下側横材と補強部材が連結手段によって基
礎に固定されることから、縦材と下側横材との接合部が
破壊されにくく、補強部材が所定位置から外れにくい。
従って、面材の限界を超える外力が加えられても耐力壁
パネルが急激に破壊されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる耐力壁パネルの第一の実施形態
を示す一部分解斜視図である。
【図2】補強部材周辺を示す一部拡大図である。
【図3】本発明にかかる耐力壁パネルの第二の実施形態
を示す一部分解斜視図である。
【図4】本発明にかかる耐力壁パネルの第三の実施形態
を示す一部分解斜視図である。
【符号の説明】
10 布基礎(基礎) 20,50,80 耐力壁パネル 22,52,82 骨組 24,54,84 下側横材 24b,54b,84b 下側横材の穴 26,56,86 上側横材 28,58,88 縦材 30,60,90 面材 32,62,92 補強部材 34 箱状金物 36 角材 40,70,100 連結手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連結手段を介して基礎に固定される下側
    横材と、上部構造体が載せられる上側横材と、前記下側
    横材と前記上側横材との間に設けられる複数の縦材と、
    で構成される骨組に、面材が張り付けられてなる耐力壁
    パネルであって、 前記下側横材と少なくとも一つの前記縦材とに固定され
    る補強部材を有し、 前記補強部材は、前記連結手段によって、前記下側横材
    とともに前記基礎に固定されることを特徴とする耐力壁
    パネル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の耐力壁パネルにおいて、 前記連結手段は、前記基礎に固定されるボルト及びナッ
    トを含み、 前記下側横材及び前記補強部材は、前記ボルトを挿通す
    る穴を有することを特徴とする耐力壁パネル。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の耐力壁パネ
    ルにおいて、 前記補強部材は、鋼製の箱状金物と、木質の角材と、を
    含み、 前記箱状金物は、前記下側横材の内側面に取り付けら
    れ、前記連結手段を介して前記基礎に固定され、 前記角材は、接着剤を介して前記縦材の内側面に固着さ
    れるとともに、前記箱状金物と連結されることを特徴と
    する耐力壁パネル。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2記載の耐力壁パネ
    ルにおいて、 前記補強部材は、硬質ゴムで構成されることを特徴とす
    る耐力壁パネル。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の耐力壁パネルにおいて、 前記補強部材は、前記下側横材と全ての前記縦材とに固
    定されることを特徴とする耐力壁パネル。
  6. 【請求項6】 基礎への耐力壁パネルの取付構造におい
    て、 前記耐力壁パネルは、下側横材、上側横材及び複数の縦
    材で構成される骨組と、前記下側横材と少なくとも一つ
    の前記縦材とに固定される補強部材と、前記骨組に張り
    付けられる面材と、を有し、 前記下側横材及び前記補強部材は、連結手段によって前
    記基礎に固定されることを特徴とする耐力壁パネルの取
    付構造。
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