JPH11220365A - クロック逓倍回路 - Google Patents

クロック逓倍回路

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JPH11220365A
JPH11220365A JP10021269A JP2126998A JPH11220365A JP H11220365 A JPH11220365 A JP H11220365A JP 10021269 A JP10021269 A JP 10021269A JP 2126998 A JP2126998 A JP 2126998A JP H11220365 A JPH11220365 A JP H11220365A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低周波数の入力クロック信号から逓倍数の大
きい高周波数のクロック信号の生成において、高速な周
波数比較が可能でロックインタイムが短く、安定でジッ
タが小さい構成のクロック逓倍回路を提供する。 【解決手段】 本発明に係るクロック逓倍回路は、所定
の出力クロック信号のパルス数をカウントするカウンタ
と、所定の出力クロック信号の周期よりも十分に長い第
1の周期の1周期あたりの所定の出力クロック信号のパ
ルス数についての期待値を発生する期待値発生回路と、
第1の周期ごとに、カウンタのカウント値と期待値とを
比較し、その比較結果についての比較情報を出力する比
較回路と、比較情報に応じて、所定の出力クロック信号
の周波数の変更を指示するディレイ制御信号を発生する
ディレイ制御回路と、ディレイ制御信号に応じて周波数
を変更しながら所定の出力クロック信号を発生する出力
クロック信号発生回路とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクロック逓倍回路に
関し、特に、低周波数の入力クロック信号からジッタの
少ない高周波数のクロック信号を生成する場合に好適な
ものである。
【0002】
【従来の技術】図13は、従来のディジタルPLL回路
の回路図である(特願平7−343167号及び特願平
8−351062号参照)。
【0003】図13のディジタルPLL回路は、基準ク
ロック信号をM分周する1/Mデバイダ68と、1/M
デバイダ68の出力と1/Nデバイダ69の出力とを周
波数比較する周波数比較回路61と、周波数比較回路6
1からの情報に基づきリングオシレータのディレイ値を
制御するディレイ制御回路63と、ディレイ制御回路6
3からの制御情報に基づきディレイ値を変更することが
できるディレイ可変回路66とインバータ67とからな
るリングオシレータと、リングオシレータの出力クロッ
ク信号をN分周する1/Nデバイダ69とにより構成さ
れている。
【0004】周波数比較回路61は、1/Mデバイダ6
8及び1/Nデバイダ69からの2つの入力クロック信
号のパルス数をカウンタによりカウントし、カウント数
の大小に基づき2つのクロック信号の周波数比較を行
う。ディレイ制御回路63は、周波数比較回路61の情
報に基づき、リングオシレータのN分周したクロック周
波数が、基準クロック周波数をM分周したクロック周波
数に等しくなるようにリングオシレータのディレイ値を
制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のディジ
タルPLL回路においては、逓倍数を大きくすることが
困難であるという問題がある。
【0006】例えば、基準クロック信号の周波数を32
KHz、ディジタルPLL出力クロック信号の周波数を
32MHzとして逓倍数を1000倍にし、各デバイダ
61,69の分周値M=1,N=1000とする場合を
考える。通常、周波数比較回路61では、最低でも10
ビットのカウンタにより1000カウントはカウントし
なければ精度の良い周波数比較を行うことができない。
一方、ディジタルPLL出力クロック信号のパルス数が
1000カウントされたときに、1/Nデバイダ69か
ら周波数比較回路61への入力クロック信号のパルス数
は1カウントされる。従って、ディジタルPLL出力ク
ロック信号のパルス数が1000×1000=1000
000カウントされたときにようやく1回の比較が可能
となることになる。
【0007】このように大きなカウント値が周波数比較
に必要とされることは、安定したディジタルPLL出力
クロック信号を出力するのに大きな問題となる。即ち、
リングオシレータの周波数は外部の電圧、温度等によっ
て変動するので、1000000カウントに1回程度し
か周波数比較を行うことができない従来の回路構成で
は、応答速度が遅すぎてジッタが大きくなってしまうと
いう問題がある。また、PLL回路がロックするまでの
ロックインタイムには、最低でも周波数比較が数十回は
必要なので、少なくとも数秒は要することとなり、許容
できるレベルにないという問題もある。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、低周波数の入力クロック信号から逓倍
数の大きい高周波数のクロック信号の生成において、高
速な周波数比較が可能でロックインタイムが短く、安定
でジッタが小さい構成のクロック逓倍回路を提供するこ
とである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るクロック逓
倍回路の第1の構成によれば、所定の出力クロック信号
のパルス数をカウントするカウンタと、所定の出力クロ
ック信号の周期よりも十分に長い第1の周期の1周期あ
たりの所定の出力クロック信号のパルス数についての期
待値を発生する期待値発生回路と、第1の周期ごとに、
カウンタのカウント値と期待値とを比較し、その比較結
果についての比較情報を出力する比較回路と、比較情報
に応じて、所定の出力クロック信号の周波数の変更を指
示するディレイ制御信号を発生するディレイ制御回路
と、ディレイ制御信号に応じて周波数を変更しながら所
定の出力クロック信号を発生する出力クロック信号発生
回路と、を備えたことを特徴とし、この構成により、カ
ウント値と期待値とを比較することとし、かつ、カウン
ト値と期待値との比較の周期を従来のPLL回路におけ
る周波数比較の周期より大幅に短縮することができるの
で、ロックインタイムを大幅に短縮することができ、そ
の結果、安定でジッタの少ない高周波数出力クロック信
号を高速に生成することが可能となる。
【0010】上記第1の構成において、カウンタは、第
1の周期ごとにリセットされるものとするとよい。
【0011】本発明に係るクロック逓倍回路の第2の構
成によれば、所定の出力クロック信号のパルス数をカウ
ントするカウンタと、所定の出力クロック信号の周期よ
りも十分に長い第1の周期ごとに、カウンタのカウント
値を取り込んで出力するレジスタと、第1の周期の1周
期あたりの所定の出力クロック信号のパルス数について
の期待値を発生する期待値発生回路と、第1の周期ごと
に、期待値を累積加算した累積期待値を出力する累積期
待値発生回路と、レジスタから出力されたカウント値と
累積期待値とを比較し、その比較結果についての比較情
報を出力する比較回路と、比較情報に応じて、所定の出
力クロック信号の周波数の変更を指示するディレイ制御
信号を発生するディレイ制御回路と、ディレイ制御信号
に応じて周波数を変更しながら所定の出力クロック信号
を発生する出力クロック信号発生回路と、を備えたこと
を特徴とし、この構成により、カウンタを比較器の比較
周期ごとにリセットせずに、カウントアップし続け、カ
ウント値についての期待値を、2回目の周波数比較のと
きには比較周期1周期分の期待値の2倍、3回目の周波
数比較のときには比較周期1周期分の期待値の3倍、L
回目の周波数比較のときには比較周期1周期分の期待値
のL倍というように累積加算した累積期待値として、カ
ウント値と累積期待値とを比較することとしたので、入
力クロック信号の周期より十分長い周期Tでの周波数誤
差を極めて小さくすることができ、その結果、安定でジ
ッタの少ない高周波数出力クロック信号を高速に生成す
ることが可能となる。
【0012】上記第2の構成において、カウンタ、レジ
スタ及び累積期待値発生回路は、第1の周期よりも十分
に長い第2の周期ごとにリセットされるものとするとよ
い。上記第1又は第2の構成において、比較回路は、減
算回路であるものとするとよい。
【0013】出力クロック信号発生回路は、信号伝搬経
路として直列接続される段数を、ディレイ制御信号に応
じて選択的に変更可能な複数段のディレイ発生回路、及
び、複数段のディレイ発生回路の前段に付加される個数
を、ディレイ制御信号に応じて選択的に変更可能な複数
個の負荷容量により構成されるディレイラインと、ディ
レイラインの出力ノードと入力ノードとの間に接続され
たインバータと、からなるリングオシレータであるもの
とするとよい。
【0014】出力クロック信号発生回路は、信号伝搬経
路として直列接続される段数を、ディレイ制御信号に応
じて選択的に変更可能な複数段のディレイ発生回路、及
び、複数段のディレイ発生回路の前段に付加される個数
を、ディレイ制御信号に応じて選択的に変更可能な複数
個の負荷容量により構成されるディレイラインと、一方
側入力にディレイラインの出力ノードが接続され、他方
側入力にイネーブル信号が入力され、かつ、出力ノード
がディレイラインの入力ノードに接続されたNAND論
理回路と、からなるリングオシレータであるものとして
もよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るクロック逓倍
回路の実施の形態について、図面を参照しながら説明す
る。
【0016】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る
クロック逓倍回路のブロック図である。
【0017】本発明の第1の実施の形態に係るクロック
逓倍回路は、リングオシレータの出力クロック信号のパ
ルス数をカウントするカウンタ11と、入力クロック信
号の1周期あたりの出力クロック信号のパルス数につい
ての期待値を発生する期待値発生回路10と、カウンタ
11からのカウント値と期待値発生回路10からの期待
値とを比較する比較器12と、比較器12からの情報に
基づきリングオシレータのディレイ値を制御するディレ
イ制御回路13と、ディレイ制御回路13からの制御信
号によりディレイ値を変更することができるディレイラ
イン14とインバータ15とからなるリングオシレータ
とにより構成されている。カウンタ11及び比較器12
の動作は、入力クロック信号により制御される。
【0018】カウンタ11は、入力クロック信号の1周
期の間における出力クロック信号のパルス数をカウント
する。
【0019】期待値発生回路10は、入力クロック信号
の1周期の間理想的な出力クロック信号のパルス数をカ
ウントしたときのカウント値を、比較器12に入力する
期待値として発生する。例えば、周波数32KHzの入
力クロック信号から、周波数32MHzの出力クロック
信号を得たい場合には、(1/32K)/(1/32
M)=1000の期待値をバイナリ・データで発生す
る。入力クロック信号の周波数及び得ようとする出力ク
ロック信号の周波数が変更される場合には、入力クロッ
ク信号の周波数及び得ようとする出力クロック信号の周
波数の設定を入力することにより、期待値を算出して発
生させるようにする。また、入力クロック信号の周波数
及び得ようとする出力クロック信号の周波数が常に一定
である場合には、期待値発生回路10は常に一定の期待
値を発生するもので足りる。尚、期待値発生回路10
は、この回路が発生する期待値を外部信号により供給す
ることができる場合は、特に設ける必要はない。
【0020】比較器12は、入力クロック信号の周期ご
とにカウンタのカウント値と期待値とを比較し、期待値
の方が大きければDOWN信号、期待値の方が小さけれ
ばUP信号をそれぞれ出力する。また、期待値とカウン
ト値とが等しい場合には、DOWN信号もUP信号も出
力されない。カウンタ11は、比較器12で比較が行わ
れると、直ちにリセットされ次のカウント動作に入る。
【0021】図2は、本発明に係るクロック逓倍回路に
おけるディレイラインの構成の一例を示したブロック図
である。
【0022】図2に示したディレイラインは、直列接続
された第1,第2のインバータ21,22と、第2のイ
ンバータ22に直列接続され、2段ごとに接続段数の切
替が可能な複数のインバータ23,...,24と、複
数のインバータ23,...,24の接続段数を2段ご
とに切り替えるマルチプレクサ20と、第1のインバー
タ21の出力側に接続され、付加される個数を変更する
ことができる可変負荷容量Cn1〜Cnmと、第2のインバ
ータ22の出力側に接続され、付加される個数を変更す
ることができる可変負荷容量Cnm+1〜Cnnとから構成さ
れている。各負荷容量Cn1〜Cnnは、アナログスイッチ
によりキャパシタ25を第1又は第2のインバータ2
1,22に対し接続又は切断することができるようにな
っている。
【0023】図2のディレイラインにおいては、マルチ
プレクサに入力される制御信号El1〜Ellにより直列接
続されるインバータの段数を選択することにより、イン
バータ2段ごとの比較的大きな幅でのディレイ値の変更
を行うことができる。また、制御信号En1〜Ennによ
り、負荷容量Cn1〜Cnnのうち任意のものを選択的に接
続することができる。即ち、制御信号En1〜Ennのうち
“1”になっている個数分の負荷容量が第1,第2のイ
ンバータ21,22に付加されるようになっている。付
加される負荷容量の個数を変更することにより、数ps
から数十ps単位の微小な幅でのディレイ値の変更を行
うことができる。
【0024】図3は、図2のディレイラインのディレイ
特性を示すグラフである。横軸は付加される負荷容量の
個数を、縦軸はディレイ値をそれぞれ示している。ま
た、直列接続されるインバータの段数がパラメータとな
っており、OP2はインバータ2段、OP4はインバー
タ4段、OP6はインバータ6段が直列接続されるよう
に、制御信号El1〜Ellによる選択を行ったときのディ
レイ特性をそれぞれ示している。
【0025】図4は、本発明に係るクロック逓倍回路に
おけるディレイラインの構成の他の例を示したブロック
図である。図4のディレイラインは、全体的な構成は図
2のディレイラインと同様であるが、各負荷容量Cn1〜
Cnnがトランジスタ1個でそれぞれ構成されている点が
異なっている。各負荷容量Cn1〜Cnnを構成するトラン
ジスタのオン・オフにより、第1又は第2のインバータ
21,22に負荷される容量を制御し、これにより微小
な幅でのディレイ値の変更を行うことができるようにし
たものである。尚、マルチプレクサに入力される制御信
号El1〜Ellにより直列接続されるインバータの段数を
選択することにより、図2のディレイラインと同様に、
インバータ2段ごとの比較的大きな幅でのディレイ値の
変更を行うことができる。
【0026】尚、図2又は図4に示したディレイライン
の構成は、第1の実施の形態の他、後述する各実施の形
態についても共通のものである。
【0027】図1に示した本発明の第1の実施の形態に
係るクロック逓倍回路においては、比較器12からのU
P信号又はDOWN信号に応じてディレイ制御回路13
が、リングオシレータを構成するディレイライン14の
ディレイ値を制御するディレイ制御信号En1〜Enn及び
El1〜Ellを出力する。
【0028】比較器12によるカウント値と期待値との
比較の結果、期待値の方が小さければ、比較器12から
UP信号が出力される。比較器12からUP信号が出力
されたときには、ディレイ制御信号En1〜Ennのうち
“1”の状態にある信号の個数を1個増加させることに
より、第1又は第2のインバータ21,22に付加され
る負荷容量の個数が1個増加し、リングオシレータの出
力クロック信号の周波数は低下する。その結果、入力ク
ロック信号の次の周期後の比較では、カウンタ11のカ
ウント値が前回より小さくなる。比較器12による比較
の結果、期待値の方が小さければさらにUP信号が出力
され、ディレイ制御信号En1〜Ennのうち“1”の状態
にある信号の個数をさらに1個増加させる。ディレイ制
御信号En1〜Ennの総てが“1”の状態である場合には
これ以上負荷容量を付加することができないので、その
場合には直列接続されるインバータの段数を2段増加さ
せるようにディレイ制御信号El1〜Ellのアドレスを1
アドレス増加させ、かつ、付加される負荷容量の個数を
制御するディレイ制御信号En1〜Ennを総て“0”の状
態にする。このような動作を繰り返すうちに期待値とカ
ウント値が一致するようになる。
【0029】一方、比較器12によるカウント値と期待
値との比較の結果、期待値の方が大きければ、比較器1
2からDOWN信号が出力される。比較器12からDO
WN信号が出力されたときには、ディレイ制御信号En1
〜Ennのうち“1”の状態にある信号の個数を1個減少
させることにより、第1又は第2のインバータ21,2
2に付加される負荷容量の個数が1個減少し、リングオ
シレータの出力クロック信号の周波数は上昇する。その
結果、入力クロック信号の次の周期後の比較では、カウ
ンタ11のカウント値が前回より大きくなる。比較器1
2による比較の結果、期待値の方が大きければさらにD
OWN信号が出力され、ディレイ制御信号En1〜Ennの
うち“1”の状態にある信号の個数をさらに1個減少さ
せる。ディレイ制御信号En1〜Ennの総てが“0”の状
態である場合には付加されている負荷容量をこれ以上減
少させることができないので、その場合には直列接続さ
れるインバータの段数を2段減少させるようにディレイ
制御信号El1〜Ellのアドレスを1アドレス減少させ、
かつ、付加される負荷容量の個数を制御するディレイ制
御信号En1〜Ennを総て“1”の状態にする。このよう
な動作を繰り返すうちに期待値とカウント値が一致する
ようになる。
【0030】従来のPLL回路においては、入力クロッ
ク信号の周波数とリングオシレータの出力信号の周波数
とを入力クロック信号の約1000周期ごとのタイミン
グで比較していたのに対し、本発明に係るクロック逓倍
回路においては、リングオシレータの出力信号のパルス
数とそのパルス数についての期待値とを入力クロック信
号の1周期ごとのタイミングで比較することとしたの
で、ロックインタイムを約1000分の1と大幅に短縮
することができ、その結果、安定でジッタの少ない高周
波数出力クロック信号を高速に生成することが可能とな
る。
【0031】図5は、本発明の第1の実施の形態に係る
クロック逓倍回路の変形例のブロック図である。この変
形例は、第1の実施の形態においてリングオシレータを
構成していたインバータ15の変わりに2入力NAND
論理回路16を用いている点のみが異なっている。2入
力NAND論理回路16の一方側入力にはディレイライ
ン14の出力を入力し、かつ、2入力NAND論理回路
16の出力をディレイライン14に入力することによ
り、リングオシレータを構成し、2入力NAND論理回
路16の他方側入力にはイネーブル信号を入力する。そ
して、このクロック逓倍回路を使用するときにはイネー
ブル信号“1”を入力し、使用しないときにはイネーブ
ル信号“0”を入力することにより、必要とされるとき
にのみ高周波数出力クロック信号を生成させるようにす
ることができる。
【0032】図6は、本発明の第2の実施の形態に係る
クロック逓倍回路のブロック図である。本発明の第2の
実施の形態に係るクロック逓倍回路は、図1に示した本
発明の第1の実施の形態に係るクロック逓倍回路におけ
る比較器12の代わりに減算器17を用いている点のみ
が第1の実施の形態と異なっている。
【0033】本発明の第2の実施の形態に係るクロック
逓倍回路においては、減算器17における減算出力のM
SB(Most Significant Bit:最上位ビット)は符号ビ
ットであり、MSBが“1”であればカウント値より期
待値の方が大きいことを示し、逆にMSBが“0”であ
ればカウント値より期待値の方が小さいことを示す。ま
た、減算出力の総てが“0”であれば期待値とカウント
値とが等しいことを示す。従って、減算出力のMSBが
“1”のときはDOWN信号が出力され、減算出力のM
SBが“0”で減算出力のその他のビットのいずれかが
“0”以外であれば、UP信号が出力され、また、減算
出力の各ビットが総て“0”であればDOWN信号もU
P信号も出力されないようにする。そして、減算器17
からUP信号又はDOWN信号が出力されたとき、減算
結果(周波数誤差)の大きさに応じてディレイ値の更新
量を変更することにより、さらにロックインタイムを短
縮することが可能となる。
【0034】例えば、ディレイライン14の負荷容量に
ついて1アドレスの更新に対して出力クロック信号のパ
ルス数のカウント値が1/2カウントだけ変動するよう
にディレイライン14を設計し、以下の表1に示すよう
に、カウント誤差に応じてディレイ値を更新する更新ア
ドレスを設定した場合を考える。
【0035】
【表1】 また、この場合におけるカウント誤差を収束させる制御
の一例を、以下の表2に示す。
【0036】
【表2】 表2に示されるように、最初の比較でカウント誤差が1
00あったとすると、図1に示した本発明の第1の実施
の形態に係るクロック逓倍回路の構成では100回の比
較が必要とされるのに対し、図6に示した本発明の第2
の実施の形態に係るクロック逓倍回路の構成では、表1
に従った制御を行うことにより、カウント誤差が収束す
るまでの様子は表2に示した通りになり、20回の比較
でロックさせることができる。32KHzの入力クロッ
ク信号で比較を行ったとすると、ロックインタイムは
(1/32K)×20=625μsとなる。一方、従来
のPLL回路の構成の場合のロックインタイムは100
0×(1/32K)×100=3.125sであり、大
幅にロックインタイムを短縮することができる。
【0037】図7は、本発明の第2の実施の形態に係る
クロック逓倍回路の変形例のブロック図である。この変
形例は、第2の実施の形態においてリングオシレータを
構成していたインバータ15の変わりに2入力NAND
論理回路16を用いている点のみが異なっている。2入
力NAND論理回路16の一方側入力にはディレイライ
ン14の出力を入力し、かつ、2入力NAND論理回路
16の出力をディレイライン14に入力することによ
り、リングオシレータを構成し、2入力NAND論理回
路16の他方側入力にはイネーブル信号を入力する。そ
して、このクロック逓倍回路を使用するときにはイネー
ブル信号“1”を入力し、使用しないときにはイネーブ
ル信号“0”を入力することにより、必要とされるとき
にのみ高周波数出力クロック信号を生成させるようにす
ることができる。
【0038】図8は、本発明の第3の実施の形態に係る
クロック逓倍回路のブロック図である。
【0039】本発明の第3の実施の形態に係るクロック
逓倍回路は、各ブロックに入力される入力クロック信号
を発生するクロック発生回路31と、リングオシレータ
の出力クロック信号のパルス数をカウントするMビット
カウンタ32と、Mビットカウンタ32のカウント値を
入力クロック信号の周期ごとに取り込むMビットレジス
タ33と、入力クロック信号の1周期あたりの出力クロ
ック信号のパルス数についての期待値を発生する期待値
発生回路30と、入力クロック信号の周期ごとに、前回
の周波数比較において出力した出力期待値に、期待値発
生回路30から入力された入力期待値を加算して出力す
る累積期待値発生回路34と、Mビットレジスタから出
力された累積カウント値と累積期待値発生回路の出力期
待値とを比較するMビット比較器35と、Mビット比較
器35からの情報に応じてリングオシレータのディレイ
値を制御するディレイ制御回路36と、ディレイ制御回
路36からの制御信号によりディレイ値を変更すること
ができるディレイライン37とインバータ38とからな
るリングオシレータとから構成されている。
【0040】Mビットカウンタ32は、入力クロック信
号の1周期の間における出力クロック信号のパルス数を
カウントする。Mビットレジスタ33は、入力クロック
の周期ごとにMビットカウンタ32のカウント値を取り
込んで出力する。
【0041】本発明の第3の実施の形態に係るクロック
逓倍回路が、図1に示した本発明の第1の実施の形態に
係るクロック逓倍回路と異なる点は、入力クロック信号
の1周期より十分長い周期Tの間、Mビットカウンタ3
2のカウント値をリセットしないようにした点にある。
第1の実施の形態においては、入力クロック信号の1周
期ごとにカウンタ11がリセットされたが、第3の実施
の形態では入力クロック信号の1周期より十分長い周期
TごとにMビットカウンタ32がリセットされる。尚、
Mビットカウンタ32がリセットされる十分長い周期T
は、クロック発生回路31に入力されるリセット周期制
御信号(周期T)により制御される。
【0042】従って、Mビットカウンタ32がリセット
されるまでの間、カウント値についての理想的な期待値
は、2回目の周波数比較のときには1周期分の期待値の
2倍、3回目の周波数比較のときには1周期分の期待値
の3倍、L回目の周波数比較のときには1周期分の期待
値のL倍と変化するので、期待値発生回路30が発生し
た期待値を累積加算する累積期待値発生回路34を設け
ている。
【0043】期待値発生回路30は、入力クロック信号
の1周期の間理想的な出力クロック信号のパルス数をカ
ウントしたときのカウント値を、比較器12に入力する
期待値として発生する。例えば、周波数32KHzの入
力クロック信号から、周波数64MHzの出力クロック
信号を得たい場合には、(1/32K)/(1/64
M)=2000の期待値をバイナリ・データで発生す
る。入力クロック信号の周波数及び得ようとする出力ク
ロック信号の周波数が変更される場合には、入力クロッ
ク信号の周波数及び得ようとする出力クロック信号の周
波数の設定を入力することにより、期待値を算出して発
生させるようにする。また、入力クロック信号の周波数
及び得ようとする出力クロック信号の周波数が常に一定
である場合には、期待値発生回路10は常に一定の期待
値を発生するもので足りる。
【0044】図9は、累積期待値発生回路の構成の一例
を示したブロック図である。
【0045】図8における累積期待値発生回路34は、
図9に示されるように、Mビットアダー41とMビット
レジスタ42とが環状に接続され、Mビットレジスタ4
2から出力された前回の周波数比較における出力期待値
と入力された入力期待値とをMビットアダー41に入力
して加算し、加算の結果得られた累積期待値を入力クロ
ック信号の周期ごとにMビットレジスタ42に取り込む
ように構成されている。ここで、Mビットアダー41及
びMビットレジスタ42のビット数Mは、Nビットの期
待値をL回加算してもオーバーフローしないように設定
することが必要である。尚、加算の回数L回は、十分長
い周期Tに含まれる入力クロック信号の周期の数に等し
い。
【0046】尚、期待値発生回路30及び累積期待値発
生回路34は、累積期待値発生回路34が発生する累積
期待値を外部信号により供給することができる場合は、
特に設ける必要はない。
【0047】次に、図8のMビット比較器35では、入
力クロック信号の周期ごとに、Mビットレジスタ33の
カウント値と、累積期待値発生回路の出力期待値とを比
較する。
【0048】図10は、Mビット比較器を減算回路で構
成した例を示したブロック図である。図10に示される
ように、この例では、図8におけるMビット比較器35
としてMビット減算器51が用いられており、これにM
ビットレジスタ33のカウント値Aと、累積期待値発生
回路の出力期待値Bとが入力されるようになっている。
【0049】Mビット減算器51の減算出力のMSBは
符号ビットであり、MSBが“1”であればカウント値
より累積期待値の方が大きいことを示し、逆にMSBが
“0”であればカウント値より累積期待値の方が小さい
ことを示す。また、減算出力の総てが“0”であれば累
積期待値とカウント値とが等しいことを示す。従って、
減算出力のMSBが“1”のときはDOWN信号が出力
され、減算出力のMSBが“0”で減算出力のその他の
ビットのいずれかが“0”以外であれば、UP信号が出
力され、また、減算出力の各ビットが総て“0”であれ
ばDOWN信号もUP信号も出力されないようにする。
【0050】Mビット比較器35による比較の後、図8
のディレイ制御回路36ではMビット比較器35からの
情報に応じてディレイライン37のディレイ値を制御す
る。図10のMビット比較器35、即ちMビット減算器
51を用いた場合には、MSBに応じてディレイアドレ
スをUPするかDOWNするかを決定し、ディレイアド
レスを更新するかどうかは誤差データの絶対値(減算出
力の絶対値でMSB以外のビット)により制御する。例
えば、前回の比較における誤差データを保持しておき、
前回の誤差データの絶対値と今回の誤差データの絶対値
とを比較し、誤差データの絶対値が小さくなっていると
きはディレイアドレスを保持し、誤差データの絶対値が
等しいか又は大きくなっているときはディレイアドレス
を更新するようにする。また、ディレイアドレスを更新
する際の更新量は誤差データの絶対値に応じて決定され
る。例えば、以下の表3のようにするとよい。
【0051】
【表3】 ディレイアドレスのうち容量アドレスの更新により次回
のカウント値が1カウント変動するようにディレイライ
ンを設計し、最初の比較でカウント誤差が50あったと
した場合における制御の一例を、以下の表4に示す。
【0052】
【表4】 カウント誤差は1回ごとの比較で生じた誤差を示し、累
積カウント誤差は各回のカウント誤差の累計である。表
4において、2回目の比較までは累積カウント誤差が増
加しているので、リングオシレータの出力クロック信号
の方が周波数が高く位相誤差が増加しているといえる。
このため、ディレイアドレスの更新を表3の制御に従っ
て行っている。3回目の比較では累積カウント誤差が減
少してリングオシレータの出力クロック信号の方が周波
数が若干低くなっており、位相誤差に相当する累積カウ
ント誤差が減少しているので、それ以降はディレイアド
レスの更新は行なっていない。しかしながら、リングオ
シレータの出力クロック信号の周波数は若干低くなって
いるので、そのアドレスに固定することにより、13回
目の比較までは位相誤差に相当する累積カウント誤差は
確実に減少している。14回目、15回目の比較では累
積カウント誤差の絶対値が前回より増加しているので、
アドレスの更新を表3の制御に従って行なっている。こ
のように、累積カウント誤差の絶対値が減少していれば
ディレイアドレスを保持し、累積カウント誤差が増加し
ているか又は等しければディレイアドレスを更新し、そ
のときの更新量は、ディレイ値の更新によるカウント数
の補正値が累積カウント誤差より小さくなるようにすれ
ば、確実に累積カウント誤差が0に収束するように動作
させることができる。
【0053】以上のように、本発明の第3の実施の形態
に係るクロック逓倍回路においては、カウンタを入力ク
ロック信号の周期ごとにリセットせずに、カウントアッ
プし続け、カウント値についての期待値を、2回目の周
波数比較のときには入力クロック信号の1周期分の期待
値の2倍、3回目の周波数比較のときには入力クロック
信号の1周期分の期待値の3倍、L回目の周波数比較の
ときには入力クロック信号の1周期分の期待値のL倍と
いうように累積加算した累積期待値とし、入力クロック
信号の周期ごとにカウント値と累積期待値とを比較する
こととしたので、周波数比較1回当たりの周波数誤差は
変わらないが、入力クロック信号の周期より十分長い周
期Tでの周波数誤差を極めて小さくすることが可能とな
った。その結果、安定でジッタの少ない高周波数出力ク
ロック信号を高速に生成することが可能となる。
【0054】図11は、本発明の第3の実施の形態に係
るクロック逓倍回路がロックするまでの累積カウント値
の変化の様子を累積期待値との関係において示したグラ
フである。尚、表3及び表4に示した例の数値と一致す
るものではない。
【0055】図11に示されるように、本発明の第3の
実施の形態に係るクロック逓倍回路における出力クロッ
ク信号のパルス数のカウント値は、その累積期待値を軸
とする減衰曲線を描いて変化し、最終的に累積期待値と
一致するように収束してロックされる。
【0056】図12は、本発明の第3の実施の形態に係
るクロック逓倍回路の変形例のブロック図である。この
変形例は、第3の実施の形態においてリングオシレータ
を構成していたインバータ38の変わりに2入力NAN
D論理回路39を用いている点のみが異なっている。2
入力NAND論理回路39の一方側入力にはディレイラ
イン37の出力を入力し、かつ、2入力NAND論理回
路39の出力をディレイライン37に入力することによ
り、リングオシレータを構成し、2入力NAND論理回
路39の他方側入力にはイネーブル信号を入力する。そ
して、このクロック逓倍回路を使用するときにはイネー
ブル信号“1”を入力し、使用しないときにはイネーブ
ル信号“0”を入力することにより、必要とされるとき
にのみ高周波数出力クロック信号を生成させるようにす
ることができる。
【0057】
【発明の効果】本発明に係るクロック逓倍回路の第1の
構成によれば、所定の出力クロック信号のパルス数をカ
ウントするカウンタと、所定の出力クロック信号の周期
よりも十分に長い第1の周期の1周期あたりの所定の出
力クロック信号のパルス数についての期待値を発生する
期待値発生回路と、第1の周期ごとに、カウンタのカウ
ント値と期待値とを比較し、その比較結果についての比
較情報を出力する比較回路と、比較情報に応じて、所定
の出力クロック信号の周波数の変更を指示するディレイ
制御信号を発生するディレイ制御回路と、ディレイ制御
信号に応じて周波数を変更しながら所定の出力クロック
信号を発生する出力クロック信号発生回路とを備え、カ
ウント値と期待値とを比較することとし、かつ、カウン
ト値と期待値との比較の周期を従来のPLL回路におけ
る周波数比較の周期より大幅に短縮したので、ロックイ
ンタイムを大幅に短縮することができ、その結果、安定
でジッタの少ない高周波数出力クロック信号を高速に生
成することが可能となる。また、ディジタル回路である
ので、低電圧でも回路の構成が容易であり、入力クロッ
ク信号の周波数が32KHz程度の低周波数でも安定に
動作し、低電力化を図ることができる。
【0058】本発明に係るクロック逓倍回路の第2の構
成によれば、所定の出力クロック信号のパルス数をカウ
ントするカウンタと、所定の出力クロック信号の周期よ
りも十分に長い第1の周期ごとに、カウンタのカウント
値を取り込んで出力するレジスタと、第1の周期の1周
期あたりの所定の出力クロック信号のパルス数について
の期待値を発生する期待値発生回路と、期待値を累積加
算した累積期待値を出力する累積期待値発生回路と、レ
ジスタから出力されたカウント値と累積期待値とを比較
し、その比較結果についての比較情報を出力する比較回
路と、比較情報に応じて、所定の出力クロック信号の周
波数の変更を指示するディレイ制御信号を発生するディ
レイ制御回路と、ディレイ制御信号に応じて周波数を変
更しながら所定の出力クロック信号を発生する出力クロ
ック信号発生回路とを備え、カウンタを比較器の比較周
期ごとにリセットせずに、カウントアップし続け、カウ
ント値についての期待値を、2回目の周波数比較のとき
には比較周期1周期分の期待値の2倍、3回目の周波数
比較のときには比較周期1周期分の期待値の3倍、L回
目の周波数比較のときには比較周期1周期分の期待値の
L倍というように累積加算した累積期待値として、カウ
ント値と累積期待値とを比較することとしたので、入力
クロック信号の周期より十分長い周期Tでの周波数誤差
を極めて小さくすることができ、その結果、安定でジッ
タの少ない高周波数出力クロック信号を高速に生成する
ことが可能となる。
【0059】例えば、携帯電話の同期用クロックは72
0ms当たりの周波数誤差が10ppm以下でなければ
同期をとることが困難であり、従来のクロック逓倍回路
では実現することができなかったが、本発明に係るクロ
ック逓倍回路を使用することにより、周波数誤差の許容
限度が非常に小さい仕様でも容易に実現できるようにな
った。このことにより、電流の多く流れる高周波の発振
回路が不要となり、低電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るクロック逓倍
回路のブロック図。
【図2】本発明に係るクロック逓倍回路におけるディレ
イラインの構成の一例を示したブロック図。
【図3】図2のディレイラインのディレイ特性を示すグ
ラフ。
【図4】本発明に係るクロック逓倍回路におけるディレ
イラインの構成の他の例を示したブロック図。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るクロック逓倍
回路の変形例のブロック図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るクロック逓倍
回路のブロック図。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るクロック逓倍
回路の変形例のブロック図。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係るクロック逓倍
回路のブロック図。
【図9】累積期待値発生回路の構成の一例を示したブロ
ック図。
【図10】Mビット比較器を減算回路で構成した例を示
したブロック図。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係るクロック逓
倍回路がロックするまでの累積カウント値の変化の様子
を累積期待値との関係において示したグラフ。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係るクロック逓
倍回路の変形例のブロック図。
【図13】従来のディジタルPLL回路の回路図。
【符号の説明】
10 期待値発生回路 11 カウンタ 12 比較器 13,36,63 ディレイ制御回路 14,37 ディレイライン 15,21〜24,38,67 インバータ 16,39 NAND論理回路 17 減算器 20 マルチプレクサ 25 キャパシタ 26 トランジスタ 31 クロック発生回路 32 Mビットカウンタ 33 Mビットレジスタ 34 累積期待値発生回路 35 Mビット比較器 41 Mビットアダー 42 Mビットレジスタ 51 Mビット減算器 61 周波数比較回路 66 ディレイ可変回路 68,69 デバイダ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の出力クロック信号のパルス数をカウ
    ントするカウンタと、 前記所定の出力クロック信号の周期よりも十分に長い第
    1の周期の1周期あたりの前記所定の出力クロック信号
    のパルス数についての期待値を発生する期待値発生回路
    と、 前記第1の周期ごとに、前記カウンタのカウント値と前
    記期待値とを比較し、その比較結果についての比較情報
    を出力する比較回路と、 前記比較情報に応じて、前記所定の出力クロック信号の
    周波数の変更を指示するディレイ制御信号を発生するデ
    ィレイ制御回路と、 前記ディレイ制御信号に応じて周波数を変更しながら前
    記所定の出力クロック信号を発生する出力クロック信号
    発生回路と、を備えたことを特徴とするクロック逓倍回
    路。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のクロック逓倍回路におい
    て、 前記カウンタは、前記第1の周期ごとにリセットされる
    ものであることを特徴とするクロック逓倍回路。
  3. 【請求項3】所定の出力クロック信号のパルス数をカウ
    ントするカウンタと、 前記所定の出力クロック信号の周期よりも十分に長い第
    1の周期ごとに、前記カウンタのカウント値を取り込ん
    で出力するレジスタと、 前記第1の周期の1周期あたりの前記所定の出力クロッ
    ク信号のパルス数についての期待値を発生する期待値発
    生回路と、 前記第1の周期ごとに、前記期待値を累積加算した累積
    期待値を出力する累積期待値発生回路と、 前記レジスタから出力された前記カウント値と前記累積
    期待値とを比較し、その比較結果についての比較情報を
    出力する比較回路と、 前記比較情報に応じて、前記所定の出力クロック信号の
    周波数の変更を指示するディレイ制御信号を発生するデ
    ィレイ制御回路と、 前記ディレイ制御信号に応じて周波数を変更しながら前
    記所定の出力クロック信号を発生する出力クロック信号
    発生回路と、を備えたことを特徴とするクロック逓倍回
    路。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のクロック逓倍回路におい
    て、 前記カウンタ、前記レジスタ及び前記累積期待値発生回
    路は、前記第1の周期よりも十分に長い第2の周期ごと
    にリセットされるものであることを特徴とするクロック
    逓倍回路。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかに記載のクロッ
    ク逓倍回路において、 前記出力クロック信号発生回路は、 信号伝搬経路として直列接続される段数を、前記ディレ
    イ制御信号に応じて選択的に変更可能な複数段のディレ
    イ発生回路、及び、前記複数段のディレイ発生回路の前
    段に付加される個数を、前記ディレイ制御信号に応じて
    選択的に変更可能な複数個の負荷容量により構成される
    ディレイラインと、 前記ディレイラインの出力ノードと入力ノードとの間に
    接続されたインバータと、からなるリングオシレータで
    あることを特徴とするクロック逓倍回路。
  6. 【請求項6】請求項1乃至4のいずれかに記載のクロッ
    ク逓倍回路において、 前記出力クロック信号発生回路は、 信号伝搬経路として直列接続される段数を、前記ディレ
    イ制御信号に応じて選択的に変更可能な複数段のディレ
    イ発生回路、及び、前記複数段のディレイ発生回路の前
    段に付加される個数を、前記ディレイ制御信号に応じて
    選択的に変更可能な複数個の負荷容量により構成される
    ディレイラインと、 一方側入力に前記ディレイラインの出力ノードが接続さ
    れ、他方側入力にイネーブル信号が入力され、かつ、出
    力ノードが前記ディレイラインの入力ノードに接続され
    たNAND論理回路と、からなるリングオシレータであ
    ることを特徴とするクロック逓倍回路。
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