JPH11216996A - 転写シート - Google Patents

転写シート

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JPH11216996A
JPH11216996A JP3232998A JP3232998A JPH11216996A JP H11216996 A JPH11216996 A JP H11216996A JP 3232998 A JP3232998 A JP 3232998A JP 3232998 A JP3232998 A JP 3232998A JP H11216996 A JPH11216996 A JP H11216996A
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resin
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sheet
transfer sheet
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JP3232998A
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English (en)
Inventor
Keishi Hanamoto
恵嗣 花本
Kaori Miyashita
香保里 宮下
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写後に支持体シートを廃棄処分して放置し
ても自然に消滅してしまう新規な転写シートを提供す
る。 【解決手段】 離型性の支持体シート1の片面に転写層
2を積層してなる転写シートにおいて、支持体シート1
としてポリ乳酸系樹脂シートを使用する。この転写シー
トは使用後に不要となった支持体シート1を廃棄処分し
て土壌に接して或いは土壌に放置した際に、土中の微生
物の働きにより水と炭酸ガスに完全に分解して消滅する
ので、地球環境にとって好ましいものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築内装部材や装
飾雑貨に使用する転写シートに係り、詳しくは家具、ド
ア枠、ドア面材、床材、壁装材、装飾雑貨等の表面加飾
に使用される転写シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にこの種の転写シートは、離型性の
支持体の片面に転写層を積層した構成をしており、被転
写体に転写層のみを転移させることで装飾を施すように
なっている。支持体としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレ
フタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステル
系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペ
ンテン等のポリオレフィン系樹脂、ナイロン6、ナイロ
ン6.6等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、エチレン/
酢酸ビニル共重合体、エチレン/ビニルアルコール共重
合体、ビニロン等のビニル共重合体、等の合成樹脂シー
トの単層体又は複数の積層体、或いは、ポリオレフィン
コート紙、グラシン紙、硫酸紙等の紙が用いられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、転写層を支
持している支持体は、転写後は不要なので廃棄されるこ
とになるが、上記した如き合成樹脂シートの支持体は、
廃棄処分した際にそのままゴミとして永久に残ってしま
い、自然環境保護の観点から好ましくないという問題点
がある。
【0004】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、転写後に
支持体を廃棄処分して放置しても自然に消滅してしまう
新規な転写シートを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の転写シートは、離型性の支持体の片面に転
写層を積層してなる転写シートにおいて、前記支持体が
ポリ乳酸系樹脂からなることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に係る転写シートの例を図
1(A)、(B)に示す。これらの図に示されるよう
に、転写シートSは支持体1の片面に転写層2を積層し
たものであり、本発明では支持体1はポリ乳酸系樹脂か
らなる。そして、転写層2は少なくとも絵柄層4から構
成され、図1(A)に示す例では絵柄層4の他にさらに
剥離層3を有しており、また図1(B)に示す例では図
1(A)の構成の転写層にさらに接着剤層5を有した層
構成になっている。通常、転写層2は剥離層3、絵柄層
4及び接着剤層5とで構成するが、例えば絵柄層4が被
転写体との接着機能を有する場合等では図1(A)のよ
うに接着剤層5は省略できる。また、絵柄層4が支持体
1との適度の剥離性を有し、転写後の表面保護層的作用
を剥離層3により期待する必要がない場合には剥離層3
は省略でき、さらに、用途及び仕様によりこれら両方の
条件が成立する場合には、転写層2は絵柄層4のみの構
成の形態もあり得る。
【0007】ポリ乳酸系樹脂はデンプンから製造される
もので、本発明で使用するポリ乳酸系樹脂としてはポリ
−L−乳酸を主成分とするものが好適である。なお、ポ
リ乳酸系樹脂にさらに成形加工適性を付与する必要があ
る場合には、ポリ−L−乳酸系樹脂をハードセグメント
とし、これにソフトセグメントを組み合わせたものを用
いることもできる。ソフトセグメントを組み合わせて可
塑化させたものは真空成形転写、射出成形同時転写等の
用途に好適である。このソフトセグメントは可塑性を付
与する改質材の役目を果たすものであり、本発明で使用
するソフトセグメントとしてはカプロラクトンが挙げら
れ、中でもε−カプロラクトンが好適である。
【0008】これらハードセグメントとソフトセグメン
トとの組合せの形態としては、混合体と共重合体の2つ
の形態がある。すなわち、混合体とは、単独重合体とな
った乳酸(ポリ乳酸系樹脂)と、単独重合体となったカ
プロラクトン(ポリカプロラクトン)とを混合してなる
ものである。また、共重合体とは、未重合の乳酸(以下
これを「乳酸単量体」とも呼称)乃至はそのプレポリマ
ーと、未重合のカプロラクトン等(以下これを「カプロ
ラクトン単量体等」とも呼称)乃至はそのプレポリマー
を共重合させてなるものである。ソフトセグメントとし
ては、純粋なポリ乳酸系樹脂と混合又は共重合して、そ
の硬さを低下させ得るもの(すなわち、ヤング率、弾性
限度、軟化温度等を下げ、破断時伸度、耐衝撃性を上げ
させ得るもの)であればいずれのものでもよいが、通常
好ましく用いられるものは、カプロラクトンの単量体、
プレポリマー、又は重合体(ポリカプロラクトン)であ
る。以下、主にこれらを例に挙げて説明する。
【0009】ポリ乳酸系樹脂とソフトセグメントとなる
重合体とを混合してなる樹脂を製造するに際して、ポリ
−L−乳酸とポリ(ε−カプロラクトン)を使用する場
合、ポリ−L−乳酸は重量平均分子量が10万以上、好
ましくは20万以上のものを使用し、ポリ(ε−カプロ
ラクトン)は重量平均分子量が1〜10万のものを使用
する。両者の混合比は、ポリ乳酸系樹脂/ソフトセグメ
ントとなる重合体=1/9〜9/1(重合比)である。
【0010】乳酸単量体又はそのプレポリマーとソフト
セグメントとなる単量体又はそのプレポリマーとの共重
合体を製造するに際して、L−乳酸単量体とε−カプロ
ラクトンを使用する場合、L−乳酸としては単量体又は
プレポリマーを使用し、ε−カプロラクトンもその単量
体又はプレポリマーを使用する。両者の共重合比は、乳
酸単量体又はプレポリマー/ソフトセグメント単量体又
はプレポリマー=1/9〜9/1(投入重合比)であ
る。共重合体の分子量は10万以上、好ましくは20万
以上とする。
【0011】ポリ乳酸系樹脂をシート化する場合には、
必要に応じて、該樹脂シートに延伸倍率2〜4倍程度の
延伸処理を施して、透明度、引張強度、伸度を向上させ
たり、80〜120℃程度の温度で熱処理(アニーリン
グ)を施して、耐熱収縮性を向上させたり等の処理を施
すことができる。支持体の厚さは通常の転写シートと同
じく20〜100μm程度である。
【0012】ポリ乳酸系樹脂からなる支持体には必要に
応じて離型層を形成する。この離型層は転写層との剥離
を容易ならしめる層であって、転写時に支持体と共に剥
離除去される層である。
【0013】剥離層3は、転写層2の一部として転写後
は被転写体に転移移行し、被転写体の表面を薬品、紫外
線、磨耗等から保護する保護層となると共に、転写層の
支持体に対する接着性を調整し、剥離性を適度なものと
する等の為に適宜設けるものである。
【0014】剥離層の樹脂としては、適度な剥離性を与
えると共に、成形性を考慮すれば更に伸び適性の優れた
樹脂が好ましい。例えば、ポリビニルブチラール系樹
脂、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂、塩素化ポ
リプロピレン樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、ポリアミド系樹脂、ウレタン系樹脂等
が使用できる。また、本発明の転写シートでは、その支
持体としてポリ乳酸系樹脂を用いているために、塩化ビ
ニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等を用いた従
来の転写シートに比較して、使用できる剥離層の樹脂の
制限が少ない。すなわち、ポリビニルブチラール、セル
ロース・アセテート・プロピオネート樹脂、塩素化ポリ
プロピレン樹脂などの耐溶剤性に乏しく、表面保護層と
して耐薬品性に劣る樹脂を特に使用する必要性がなく、
耐溶剤性に優れたウレタン系樹脂等を使用することがで
きる。
【0015】このように、転写後に被転写体の表面層と
なる剥離層の樹脂に制限が少ないので、得られる転写品
の表面物性、例えば、耐溶剤性、耐擦傷性、耐摩耗性等
の表面物性をより自由に設計できるという優れた転写シ
ートとなる。また、このように優れた表面物性を付与で
きることから、転写形成される剥離層を塗装フィニッシ
ュとしても使用できる。なお、剥離層の厚みは0.5〜
30μm、通常は2〜10μm程度とする。なお、表面
保護層は、転写層を転写後にスプレー塗装等によって形
成してもよい。
【0016】また、剥離層には、耐候性(耐光性)をよ
り向上させるために、紫外線吸収剤、光安定剤のどちら
か一方又は両方を添加することができ、その添加量は紫
外線吸収剤、光安定剤とも通常0.1〜5重量%程度で
あるが、一般的には紫外線吸収剤と光安定剤とを併用す
るのが好ましい。これより少ないと、耐候性向上効果が
十分に得られず、またこれより多いと着色化し、多量に
入れても効果的に変化がなく好ましくない。紫外線吸収
剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン
系、サリチル酸系等の有機系の紫外線吸収剤のほか、粒
径0.2μm以下の微粒子状の酸化亜鉛、酸化セリウ
ム、酸化チタン等の無機物を用いることができる。光安
定剤としては、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)セバケート等のヒンダードアミン系
ラジカル捕捉剤を用いることができる。
【0017】また、剥離層には、耐摩耗性をより向上さ
せるために、減磨剤、滑剤のどちらか一方又は両方を添
加することができる。減磨剤としては、シリカ、アルミ
ナ等の粉末が用いられる。特に耐摩耗性と透明性の点か
ら、粒径1〜10μm程度の球形アルミナ粉末が好まし
い。滑剤としては、パラフィン蝋、モンタン蝋等のワッ
クス類、シリコン樹脂が用いられる。
【0018】絵柄層4は、絵柄等のパターンや全ベタ柄
等を、公知のビヒクルに顔料等を混合したインク、塗液
を用いて印刷や塗工で形成する。印刷方法としてはグラ
ビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、フレキソ印刷、
シルクスクリーン印刷等のような従来公知の印刷方式を
用いることができる。全ベタ柄では、グラビアコート、
グラビアリバースコート等の従来公知の塗工方式を用い
ることができる。
【0019】絵柄層の印刷インク又は塗液としては種々
のものを用いることができ、バインダー樹脂、着色剤、
溶剤、また必要に応じて適宜、体質顔料、硬化剤、各種
添加剤等を添加した組成物を使用することができる。な
お、バインダー樹脂としては、例えば、アクリル系樹
脂、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ
酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロ
ース系樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性ウレ
タン樹脂等の熱可塑性樹脂、熱硬化性ウレタン樹脂等の
常温又は熱硬化性樹脂、アクリル系、エポキシ系等の電
離放射線硬化型樹脂などの通常のものが使用できる。ま
た、転写シートの支持体がポリ乳酸系樹脂からなるの
で、絵柄層を支持体上に直接設ける場合でも、従来の塩
化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のフィ
ルムに比較して、広範囲なバインダー樹脂を使用できる
が、剥離層を設けた上に絵柄層を設ける場合には、バイ
ンダー樹脂はさらに広範囲に使用することができる。
【0020】着色剤としては、チタン白、亜鉛華、弁
柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カー
ボンブラック等の無機顔料、イソインドリノン、ハンザ
イエローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、
フタロシアニンブルー、インダスレンブルーRS、アニ
リンブラック等の有機顔料(或いは染料も含む)、各種
昇華性染料、アルミニウム、真鍮等の箔粉からなる金属
顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉か
らなる真珠光沢(パール)顔料等の従来公知の着色顔料
が使用できる。また、体質顔料としては、炭酸カルシウ
ム、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム等が使用される。
また、剥離層において述べた、紫外線吸収剤及び/又は
光安定剤を混合使用することもできる。
【0021】絵柄層の模様は、例えば、木目模様、石目
模様、布目模様、革紋模様、文字、幾何学図形、記号、
線画、各種抽象模様、全面ベタ柄、或いはこれらの組み
合わせ等と任意である。
【0022】また、絵柄層4として、金属薄膜を全面又
は部分的にパターン状に積層してもよく、この金属薄膜
は、アルミニウム、クロム、金、銀、銅等の金属を用
い、真空蒸着、スパッタリング等の方法で製膜する。な
お、パターン状に形成するには、金属薄膜不要部分に水
溶性インクにより除去層を所望のパターンで設けた上か
ら全面に金属薄膜を蒸着等で形成し、しかる後に水洗し
て上記除去層とともにその直上の金属薄膜を除去する等
の公知の手法による。絵柄層は、前記印刷等による層
と、この金属薄膜との組み合わせでもよい。
【0023】接着剤層は、図1(B)のように転写シー
トS側の接着剤層5としてや、被転写体B側の接着剤層
A(図4及び図5参照)として、どちらか片方又は両方
に設けることができる。例えば、絵柄層が被転写体との
接着機能を有する場合、或いは被転写体自体が接着性が
ある場合(射出成形同時絵付け転写法等で流動状態の樹
脂の固化と同時に転写層を転写し、流動状態の樹脂自身
が接着機能をもつ場合)等では転写シート側の接着剤層
5は省略することもできる。また、転写シート側の接着
剤層5は、被転写体側に接着剤層Aを塗工や塗装などに
より施しておく場合は省略することもできる。転写シー
ト及び被転写体の両方に接着剤層を設ければ、転写層の
密着性をより向上させる効果がある。また、転写シート
には接着剤層を予め設けておかずに、転写する際に直前
に接着剤を転写シート側及び/又は被転写体側に施して
から転写する方法もある。
【0024】接着剤は、被転写体の材質等によって適切
なものを選択使用すればよく、特に制限はない。接着力
発現機構で言えば、従来公知の転写シートで一般的な所
謂熱融着型接着剤(感熱熔融型接着剤)でもよいし、感
圧型或いは溶剤活性型等と任意である。なお、感圧型の
場合には、通常、転写直前まで接着剤層を保護しておく
ために剥離紙又は剥離フィルムが接着剤層の表面に積層
された構成の転写シートとなる。またその他に、熱硬化
型、湿気硬化型、電離放射線硬化型等の各種硬化型接着
剤、或いは、粘着剤による感圧型接着剤等の各種接着剤
も適宜使用できる。なお、接着剤層の厚さは通常1〜5
0μm程度である。また、凹凸表面の被転写体側に接着
剤層を形成する場合は、スプレーコート、フローコート
等の公知の塗工法によればよい。
【0025】感熱熔融型接着剤としては、例えば、ポリ
酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ア
クリル樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性ウレ
タン樹脂、ダイマー酸とエチレンジアミンとの縮重合に
より得られるポリアミド樹脂等による従来公知の接着剤
を用いることができる。被転写体がABS樹脂の場合に
は、アクリル樹脂は接着剤に用いる好ましい樹脂の一つ
である。アクリル樹脂は、各種アクリル酸エステル及び
メタクリル酸エステル、その他ビニルモノマーを共重合
することによって、被転写体の材質に合わせた密着性を
適宜調整しやすいからである。また、被転写体が塩化ビ
ニル樹脂等の塩化ビニル系の場合には、アクリル樹脂に
加えて、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を混合使用す
る等、被転写体の材質により適宜他の樹脂を混合併用す
ることにより、より優れた密着性が得られることもあ
る。
【0026】本発明の転写シートに対する被転写体とし
ては、その材質、形状に限定があるものではなく、例え
ば材質は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フィン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ア
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(AB
S樹脂)、ポリカーボネート系樹脂、フェノール樹脂等
の樹脂類、或いは、アルミニウム、鉄、ステンレス、真
鍮等の金属或いは金属化合物類、木質合板、木質単板、
中密度繊維板(MDF)等の木材類、ガラス、陶磁器、
タイル等のセラミック類、ALC(軽量気泡コンクリー
ト)、GRC(硝子繊維強化コンクリート)、スラグセ
メント等のセメント、ケイ酸カルシウム、紙、布帛、不
織布等と任意である。また、形状もシート(フィル
ム)、平板、曲面板、棒状体、立体物等と任意である。
被転写面の凹凸形状等によって、後述する適宜な転写方
法を採用して転写することができる。なお、射出成形同
時絵付け転写法では、被転写体の形状は転写(樹脂成
形)と同時に形作られるものである。
【0027】本発明の転写シートを用いる転写方法には
特に限定はなく、各種転写方法を利用できる。例えば、
次のような従来公知の各種の転写方法を利用できる。
【0028】特公昭56−45768号公報(オーバ
ーレイ法)、特公昭60−58014号公報(真空プレ
ス法)等に記載されるように、成形品等の立体形状物品
の表面に転写シートを、間に必要に応じ適宜接着剤を介
して対向させるか又は載置し、立体形状物品側からの真
空吸引による圧力差により転写シートの転写層を立体形
状物品の表面に転写する、所謂真空成形積層法を利用し
た転写方法(真空成形転写法)。 特開平6−315950号公報、特公平2−4208
0号公報に記載されるように、転写シートを射出成形の
雌雄両金型間に配置した後、溶融樹脂を型内に射出充填
し、樹脂成形品の成形と同時にその表面に転写シートか
ら転写層を転写させる、所謂射出成形同時絵付け転写方
法。 特公昭60−59876号公報、特開平5−1390
97号公報に記載されるように、転写シートを、転写層
を被転写体側に向けて、支持体側から弾性体ローラで加
圧し、転写層が被転写体に圧着後、支持体を剥離する、
所謂ローラ転写方法。 特公昭61−5895号公報、特開平5−33001
3号公報等に記載されるように、円柱、多角柱等の柱状
基材の長軸方向に、転写シートを間に必要に応じ適宜接
着剤層を介して供給しつつ、複数の向きの異なるローラ
ーにより、柱状基材を構成する複数の側面に順次化粧シ
ートを加圧接着して転写層を転写していく、所謂ラッピ
ング加工方法による転写方法。 その他として、BMC(Bulk Molding Compound) 成形
法、SMC(Sheet Molding Compound)成形法、ハンドレ
イアップ成形法等のFRP(Fiber ReinforcedPlastics)
における各種成形法、或いは、RIM(Reaction Injec
tion Molding)、マッチドモールド成形法等の成形と同
時に行う転写方法。
【0029】なお、上記、及びは既に形状を有す
る被転写体に転写するものであり、及びの成形法
は、樹脂成形品として被転写体の形状発現と同時に転写
するものである。また、上記の方法では、樹脂の成形
型、又は別の型により転写シートを予備成形した後に、
樹脂を射出成形して成形と同時に転写する方法もある。
これと同様に、に列記の方法においても、転写シート
の成形は樹脂成形と同時の場合と、樹脂成形の前に予備
成形する場合がある。なお、ハンドレイアップ法では、
転写シートの成形は予備成形となる。
【0030】また、その他の転写方法として、特開平
9−315095号公報に記載の如き、転写圧に固体粒
子の衝突圧を利用する方法がある。この転写方法は、
(弾性体)ローラ転写法、真空成形転写法等では不可能
な大きな三次元形状等の表面凹凸の被転写体も可能であ
り、後で詳述する。
【0031】先ず、上記した各種の転写方法の中から、
真空成形転写法に属する真空プレス法、射出成形同時絵
付け転写法、弾性体ローラ転写法、それに固体粒子衝突
圧を用いた転写方法について順に説明する。
【0032】(真空成形転写法:真空プレス法)図2は
上記の真空成形転写法に属する真空プレス法の説明図
である。真空プレス法は、真空ラミネート法と似ている
が、転写シートの被転写体への加圧に、転写シートの支
持体側と被転写体側との空気圧差の他に更に、ゴム状弾
性膜の収縮圧も利用する点、転写シートの加熱をヒータ
により加熱されたゴム状弾性膜を通して行う点等が若干
異なり、転写シートの均一加熱とより強い圧接力等に特
徴がある。
【0033】図2に示す真空プレス装置30は、上方に
は流体圧シリンダー等の上下動作手段13により上下に
移動可能な上室11があり、上室11に対面して下方に
下室21がある。上室11の内部にはヒータ12が配置
されている。また上室11の下部開口面はゴム状弾性膜
15にて全面が覆われている。ゴム状弾性膜15には通
常シリコーンゴム等が用いられる。下室21はその上面
が複数の排気孔23を有する置台22となっている。上
室11及び下室21には、それぞれ給排気ポート14,
24があり、それぞれの内部気圧を独立に調整できる。
【0034】真空プレス法では、先ず、上室11が上方
に移動して下室21と分離した状態で、被転写体Bを置
台22に配置し、さらに転写シートSを被転写体Bの上
から配置する。その際、転写シートSの転写層側が被転
写体Bと向き合うようにする。接着剤を転写シートや被
転写体の外表面に施しておく場合には、この段階で塗布
などしておく。また接着剤が溶剤を含む場合はこの段階
で乾燥させておく。
【0035】次いで、上室11を下方に移動して下室2
1に圧接し、上室11及び下室21を密閉する。図2は
この状態を示している。続いて、下室21内を減圧し、
上室11内を加圧する。さらに、ヒータ12を用いてゴ
ム状弾性膜15を通して転写シートSを加熱軟化させ成
形可能状態とする。この結果、上室11と下室21との
空気圧差及びゴム状弾性膜15の収縮圧により、転写シ
ートSは被転写体Bの外表面に対して加圧され、その結
果、転写シートSは被転写体Bの外表面に沿って変形し
被転写体Bへ密着していく。最後に、下室21の減圧を
解除するとともに上室11の加圧を分離し、転写シート
Sが貼着した被転写体Bを取り出し、転写シートの支持
体を剥離することで、転写層が転写され絵柄模様が施さ
れた三次元形状の転写品が得られる。
【0036】(射出成形同時絵付け転写法)図3は射出
成形同時絵付け転写法の説明図である。同図は既に樹脂
がキャビティに射出され転写シートSも成形されて樹脂
に密着した状態である。移動可能なダイプレート(可動
盤)71には凹部キャビティを有する雌型81が固定さ
れ、他方のダイプレート(固定盤)72には射出孔を有
する雄型82が固定され、その背面にはノズル73が位
置する。ダイプレート71は背面の油圧シリンダー74
で図面で左右方向に移動し、雌型81と雄型82とを圧
接させて型締めを行う。転写シートSは雌型81と雄型
82との間に挿入される。また、雌型81のキャビティ
面には吸引管を通じて真空ポンプVPに接続された吸引
孔が穿孔されており、転写シートSは雌型81のキャビ
ティ面を利用して型締め前に図示しない加熱板で加熱軟
化させて予備真空成形される。そして、加熱板を退避後
に型締めを行い、キャビティ(成形空洞)内へノズル7
3から溶融樹脂等の流動状態の樹脂83を射出、充填
し、冷却や化学反応で樹脂を固化させた後、型開きを行
う。そして、成形品の取り出しと同時または取り出した
後に、成形品から転写シートの支持体を剥離除去する
と、転写層が成形品に転写され、絵柄模様が施された三
次元形状の成形品が得られる。
【0037】(弾性体ローラ転写法)図4は弾性体ロー
ラ転写法の説明図である。同図の例では、被転写体Bに
既に接着剤層Aが施されており、この被転写体Bに対し
て、支持体1と転写層2とからなる転写シートSを、転
写層2側を被転写体B側に向けて、支持体1側から弾性
体ローラRで加圧して転写圧を加え、転写層2が被転写
体Bに接着した後、支持体1を剥離することで、転写層
2を被転写体Bに転写する。弾性体ローラRとしては、
通常、鉄等の剛体の回転軸芯R1の表面周囲を軟質の弾
性体R2で被覆したローラを用いる。弾性体R2として
は、シリコーンゴム、フッ素ゴム、天然ゴム、ブタジエ
ンゴム等のゴムを用いる。特に、耐熱性、弾性等の点か
らシリコーンゴムが好ましい。また特に、被転写体の表
面(被転写面)が凹凸形状(三次元形状)をなす場合
は、弾性体として、JIS規格のゴム硬度が60°以下
のものを使用することが、転写シートを凹凸面に追従成
形させるために好ましい。弾性体ローラの直径は、通常
5〜20cm程度である。また、通常、弾性体ローラは
加熱ローラとしても用いる。
【0038】(固体粒子衝突圧による転写方法)この転
写方法は、特に凹凸表面に転写する場合に有効である。
具体的には、図5に示す如く、支持体1と転写層2とか
らなる転写シートSを、その転写層側を被転写体B側に
対向させて(図5(A))、支持体側から多数の固体粒
子Pを衝突させ、その衝突圧によって転写層を被転写体
の表面形状に追従させ成形させると共に転写層を被転写
体表面に圧接して接着させ(図5(B))、しかる後に
支持体1のみを剥離除去することで転写を行う(図5
(C))ことによって、転写層2が転写された転写品D
が得られるというものである。なお、図5の例は、被転
写体Bに予め接着剤層Aを施しておく形態である。ま
た、固体粒子Pに付記した矢印は固体粒子の速度ベクト
ルを表す。通常、転写シートSを予め加熱軟化させてお
き、しかる後に固体粒子衝突圧を印加する。それによっ
て被転写体Bの表面形状への転写シートSの追従性がよ
り良好となる。
【0039】固体粒子Pとしては、ガラスビーズ等の無
機粒子、亜鉛、鉄等の金属粒子、ナイロンビーズや架橋
ゴムビーズ等の樹脂ビーズ等の有機粒子、或いは金属等
の無機粒子と樹脂とからなる無機物・樹脂複合粒子等を
使用する。粒子形状は球形状が好ましいが、その他の形
状でも用い得る。粒径は通常10〜1000μm程度で
ある。
【0040】固体粒子は噴出器から転写シートに向かっ
て噴出させ、転写シートに衝突したその衝突圧が転写圧
となる。噴射器は、代表的には羽根車や吹出しノズルを
用いる。羽根車はその回転により固体粒子を加速し、吹
出しノズルは高速の流体流で固体粒子を加速する。羽根
車や吹出しノズルには、サンドブラスト或いはショット
ブラスト、ショットピーニング等とブラスト分野にて使
用されているものを流用できる。例えば、羽根車には遠
心式ブラスト装置、吹出しノズルには加圧式や吸引式ブ
ラスト装置、ウェットブラスト装置等である。遠心式ブ
ラスト装置は羽根車の回転力で固体粒子を加速し噴出す
る。加圧式ブラスト装置は、圧縮空気に混合しておいて
固体粒子を空気と共に噴出する。吸引式ブラスト装置
は、圧縮空気の高速流で生ずる負圧部に固体粒子を吸い
込み、空気と共に噴出する。ウェットブラスト装置は、
固体粒子を液体を混合して噴出する。
【0041】図6及び図7は羽根車による噴出器の一例
を示す概念図である。羽根車812は、複数の羽根81
3がその両側を2枚の側面板814で固定され、且つ回
転中心部は羽根813がない中空部815となってい
る。さらに、この中空部815内には方向制御器816
を内在する。方向制御器816は、外周の一部が円周方
向に開口した開口部817を有する中空筒状で、羽根車
812の回転軸芯と同一回転軸芯であり、羽根車とは独
立して回転自在となっている。方向制御器816は、使
用時には所定の向きに開口部817を固定して用いる。
さらに、この方向制御器816の内部に、中空で羽根車
812の回転軸芯と同一回転軸芯のもう一つの羽根車が
散布器818として内在する(図7参照)。散布器81
8は外側の羽根車812と共に回転する。そして、側面
板814の回転中心に回転軸819が固定されており、
この回転軸819は軸受820で回転自在に軸支され、
電動機等の回転動力源(図示略)によって駆動回転され
ることで羽根車812が回転する。また、回転軸819
は、羽根813を間に有する2枚の側面板814には貫
通しておらず、軸無しの空間を形成している。
【0042】そして、散布器818の内部に固体粒子P
がホッパ等から輸送管を通って供給される。通常、固体
粒子Pは羽根車812の上方(直上又は斜上方)から供
給する。散布器818内に供給された固体粒子Pは散布
器818の羽根車で外側に飛び散る。飛び散った固体粒
子Pは、方向制御器816の開口部817によって許さ
れた方向にのみ放出され、外側の羽根車812の羽根8
13と羽根813との間に供給される。そして、固体粒
子Pは羽根813に衝突し、羽根車812の回転力で加
速され、羽根車812から噴出する。
【0043】なお、羽根車812の寸法は、通常直径5
〜60cm程度、羽根の幅は5〜20cm程度、羽根の
長さはほぼ羽根車の直径程度、羽根車の回転数は500
〜5000rpm程度である。そして、固体粒子の噴出
速度は10〜50m/s程度、投射密度(被転写体単位
面積当たりに衝突させる固体粒子総重量)は10〜15
0kg/m2 程度である。
【0044】図8は吹出しノズルを用いた噴出器の一例
を示す概念図である。同図の噴出器840は固体粒子加
速流体として空気等の気体を用い、固体粒子噴出時に該
気体と固体粒子を混合して噴出する形態の噴出器の一例
である。噴出器840は、固体粒子Pと流体Fを混合す
る誘導室841と、誘導室841内に流体Fを噴出する
内部ノズル842と、ノズル開口部843から固体粒子
P及び流体Fを噴出する吹出しノズル部844からな
る。圧縮器等からの加圧状態の流体Fを、内部ノズル8
42から噴出し誘導室841を経てノズル844のノズ
ル開口部843から噴出する際に、噴出器840内の誘
導室841にて、高速で流れる流体流の作用で負圧を作
り、この負圧により固体粒子Pを流体流に導き混合し、
流体流で固体粒子Pを加速、搬送して、ノズル844の
ノズル開口部843から流体流と共に噴出するものであ
る。なお、固体粒子加速流体に液体を用いる吹出しノズ
ル等もある。流体圧は吹付け圧力で通常0.1〜10k
g/cm2 程度である。流体流の流速は、液流では通常
1〜20m/秒程度、気流では通常5〜80m/秒程度
である。
【0045】噴出器は、1個のみでは加圧領域を所望の
形状、大きさにできない場合は、複数用いる。例えば、
転写シート及び被転写体の送り方向に直交して幅方向に
全幅を加圧領域とするには、幅方向に一直線状に複数個
を配置して、幅方向に直線状で幅広の帯状形状の加圧領
域とする。また、衝突圧印加時間を長くするには、噴出
器は、例えば転写シート及び被転写体の送り方向に向か
って2列以上配置する多段配置とする。複数個を配列時
は、個々の噴出器の隣接する加圧領域を互いに一部重複
させることが好ましい。なお、固体粒子の衝突圧は、例
えば転写シート送り方向に直交する幅方向の中央部が最
大で、幅方向両端部に近い程低下する山型圧力分布等
と、不均一に設定することもできる。この設定は、中央
部から両端部に向かって順次段階的に圧着を進行させ、
内部に空気を抱き込むことを防ぐ。もちろん、衝突圧は
転写が完全に行える圧以上で、且つ転写シートの歪み、
被転写体の変形、破損等の生じない圧以下の適正圧力範
囲内とする。
【0046】また、複数の噴出器を用いる場合、被転写
体の被転写面の包絡面(の搬送方向に直交する断面形
状)が例えば円型になる円筒状の凸曲面であれば、各噴
出器が主として受け持つ個別の衝突面に対して、略垂直
に固体粒子が衝突するように、噴出器の向きを、近接す
る被転写体の包絡面法線方向にして配置することもでき
る。また、実際に固体粒子を用いて転写する際は、固体
粒子は周囲の雰囲気中に飛散させずに且つ循環再利用す
るのが好ましい。そこで、転写する空間を周囲空間と隔
離するチャンバ内で、固体粒子を転写シートに衝突させ
て転写圧を加える等するとよい。支持体の剥離はチャン
バ外でもよい。
【0047】本発明の転写シート及びそれを用いた転写
方法によって得られる転写品は、転写された装飾面が平
面又は特に三次元形状等の凹凸表面の物品として各種用
途に用いられ得る。例えば、化粧部材として、外壁、
塀、屋根、門扉、破風板等の外装材、壁面、天井、床等
の建築物の内装、窓枠、扉、手摺、敷居、鴨居等の建具
類の表面化粧、家具や弱電・OA機器のキャビネットの
表面化粧、自動車、電車、航空機、船舶等の車両内装に
用いられ、或いは、瓶、罐、箱、カップ等の容器等とし
て用いられる。
【0048】
【実施例】重量平均分子量20万のポリ−L−乳酸系樹
脂70重量%と重量平均分子量3万のポリ(ε−カプロ
ラクトン)30重量%を混合してなる樹脂を製造し、こ
の組成の樹脂を伸倍率3倍で2軸延伸し、100℃で熱
処理して厚さ25μmに製膜して支持体を作製した。
【0049】次に、上記支持体の片面に、アクリル樹脂
と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体との1対1重量比の
混合物からなる剥離層をグラビアロールコータで厚さ2
μmで全面形成し、その上に剥離層と同じ樹脂をバイン
ダーとし、これに弁柄を主体とする顔料を添加したイン
キを用い、グラビア印刷で木目の絵柄層を形成し、更に
その表面全面にダイマー酸とエチレンジアミンの縮合体
からなるポリアミド系樹脂の接着剤層を厚さ3mmで形
成し、図1(B)の如き構成の転写シートSを得た。
【0050】一方、被転写体として、表面に凹凸模様
(凹部の深さ4mm、凹部の幅50mm、凸部の幅20
mm)を有する硅酸カルシウム板(厚さ18mm)を用
意し、この被転写体上にアクリルウレタン系のシーラー
を塗布し、更にその表面に転写シート側に設けたものと
同様の樹脂系の接着剤をスプレー塗装により塗布量30
g/m2 形成した。
【0051】そして、転写シートを赤外線輻射式ヒータ
にて加熱軟化せしめた上で、図5の如く、転写シートの
支持体シート側から、直径0.4mmの球状亜鉛粒子
を、投射速度35m/s、投射密度100kg/m2
条件で衝突させ、被転写体表面の凹凸形状に追従せしめ
て転写層と被転写体とを接着せしめた。室温(25℃)
まで転写シートと被転写体を冷却させた後、支持体のみ
剥離除去した。
【0052】被転写体に絵柄層を転移させて残った支持
体シートを埼玉県入間郡三芳町の土壌中に埋設し、4月
〜9月の6箇月間放置してから発掘した。そして、目視
にて外観を観察したところ、支持体シートの分解が進行
しており、原形を保持していなかった。また、回収した
支持体シートの断片について参考までに分子量保持率を
測定したところ40%であった。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の転写シー
トは、転写後に残った支持体シートを廃棄処分して土壌
に接して或いは土壌中に放置した際に、木質板が腐敗し
て自然に帰すると共に、その樹脂層が土中の微生物の働
きにより水と炭酸ガスに完全に分解して消滅するので、
地球環境にとって好ましいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る転写シートの形態例を示す断面図
である。
【図2】転写方法の一つである真空プレス転写法の説明
図である。
【図3】転写方法の一つである射出成形同時絵付け転写
法の説明図である。
【図4】転写方法の一つである弾性体ローラ転写法の説
明図である。
【図5】新規な転写方法である固体粒子衝突圧による転
写方法の説明図である。
【図6】羽根車による噴射器の一例を示す斜視図であ
る。
【図7】図6に示す羽根車の内部を説明する概念図であ
る。
【図8】吹出しノズルを用いた噴射器の一例を示す概念
図である。
【符号の説明】
1 支持体 2 転写層 3 剥離層 4 絵柄層 5 接着剤層 11 上室 12 ヒータ 13 上下動作手段 14,24 給排気ポート 15 ゴム状弾性膜 21 下室 22 置台 23 排気孔 30 真空プレス装置 71 ダイプレート(可動盤) 72 ダイプレート(固定盤) 73 ノズル 74 油圧シリンダー 81 雌型 82 雄型 83 流動樹脂 812 羽根車 813 羽根 814 側面板 815 中空部 816 方向制御器 817 開口部 818 散布器 819 回転軸 820 軸受 840 吹出しノズルを用いた噴出器 841 誘導室 842 内部ノズル 843 ノズル開口部 844 ノズル A 接着剤層 B 被転写体 D 転写品 P 固体粒子 S 転写シート

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離型性の支持体の片面に転写層を積層し
    てなる転写シートにおいて、前記支持体がポリ乳酸系樹
    脂からなることを特徴とする転写シート。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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