JP2001030453A - 化粧材の製造方法 - Google Patents

化粧材の製造方法

Info

Publication number
JP2001030453A
JP2001030453A JP11210187A JP21018799A JP2001030453A JP 2001030453 A JP2001030453 A JP 2001030453A JP 11210187 A JP11210187 A JP 11210187A JP 21018799 A JP21018799 A JP 21018799A JP 2001030453 A JP2001030453 A JP 2001030453A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
layer
adhesive
resin
isocyanate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11210187A
Other languages
English (en)
Inventor
Reiko Suga
玲子 菅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP11210187A priority Critical patent/JP2001030453A/ja
Publication of JP2001030453A publication Critical patent/JP2001030453A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Decoration By Transfer Pictures (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 化粧材の製造方法について、環境対応と耐温
水性とを両立させる。また、凹凸面も可能とする。 【解決手段】 接着剤層1を基材B表面に形成後、支持
体シート2と転写層3とからなる転写シートSを、転写
層が接着剤層と接する様に基材に圧着後、支持体シート
を剥離して転写するとき、接着剤層の形成に、イソシア
ネート基と反応し得る官能基を含有しない非反応性樹脂
からなる水性接着剤中に、水分散型ブロックイソシアネ
ートを添加してなる水性硬化型接着剤を用いる。固体粒
子衝突圧を転写圧に利用すれば凹凸面も可能である。ま
た、熱圧を利用すれば確実に密着し転写できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅の外装及び内
装材等の各種用途に用いる、特に耐水性に優れた化粧材
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、転写法により各種の化粧材が
製造されている。その場合、転写層を基材に接着させる
接着剤層に注目してみると、例えば次の様な方法があっ
た。
【0003】転写シートや基材側に形成する接着剤層
は、有機溶剤系の接着剤で形成する方法。 接着剤にアクリル系等の水性エマルションの接着剤を
使用する方法。しかも、接着剤の樹脂には、ガラス転移
温度が室温(23℃)以下のものを使用する方法。 接着剤にアクリル系等の水性エマルションの接着剤を
使用する方法。しかし、接着剤の樹脂にはガラス転移温
度が室温(23℃)以上のものを使用する方法。 接着剤にアクリル系等の水性エマルションにイソシア
ネートを添加した配合の接着剤を使用する方法。しか
も、使用する樹脂には、主鎖中にイソシアネート等と反
応する水酸基等の官能基が存在して、最終的に架橋硬化
させる2液硬化型の接着剤を使用する方法。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
の化粧材の製造方法では、有機溶剤を使用しているため
に、そのままでは製造時に有機溶剤が大気中に散逸して
しまい、特に近年、環境問題上、好ましくない。
【0005】また、上記の水性接着剤を使用する方法
では、上記の溶剤系接着剤に伴う環境問題は解決する
が、接着剤が水性接着剤であり、水分子と親和性が有る
為に、耐温水試験にて、水が接着剤層の中に進入して、
接着剤層が膨れてしまう。これは、水性エマルションの
接着剤中には、乳化剤が添加されており、この乳化剤が
親水性であるので、水分を接着剤層の樹脂分子の間に組
み込んでしまう為である。しかも、このの方法では、
樹脂のガラス転移温度が室温以下である為に、温水等の
室温以上の温度において樹脂分子が動き易くなり、前記
水分の樹脂分子間への取り込みが行われ易い。
【0006】また、上記の方法の場合は、上記の場
合と同じく水性エマルションの接着剤の使用によって、
溶剤系接着剤に伴う環境問題が解決する上、接着剤の樹
脂のガラス転移温度が室温以上である為に、耐温水試験
も良好となる。しかし、ガラス転移温度が高くなってい
る分、ホットタック性が著しく低下している為に、転写
シートを基材に圧接しても、十分な高温に加熱しないと
接着せず、圧着転写がし難い。かと言って、樹脂シート
からなる支持体シートの場合、支持体シートの耐熱温度
の限界もあり、あまり高温には出来ない。従って、凹凸
面への転写は、特に難しい。
【0007】また、上記の方法の場合は、上記及び
と同じく水性エマルションの接着剤の使用によって環
境問題は解決し、しかもその上、耐温水性も接着剤に添
加したイソシアネートが接着剤の樹脂と反応して、接着
剤層には架橋構造が形成される為、上記よりも更に優
れた化粧材を製造できる。しかし、接着剤のポットライ
フが短いという問題がある。特に、水性エマルションの
接着剤では、溶剤系の接着剤と異なり、液状状態でイソ
シアネートの反応が完了してしまったとしても、固化し
ない為に、ポットライフが分かり難く、取扱いが難しか
った。
【0008】そこで、本発明の課題は、溶剤系接着剤を
使用せず、環境問題に対応できる水性接着剤を使用する
場合でも、耐温水性等の耐水性が良好となる、化粧材の
製造方法を提供する事である。また、凹凸面も転写でき
る化粧材の製造方法を提供する事である。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
すべく、本発明の化粧材の製造方法では、接着剤層を基
材表面に形成後、支持体シートと転写層とからなる転写
シートを、転写層が接着剤層と接するようにして基材に
圧着した後、支持体シートを剥離して、転写層を基材に
転写する化粧材の製造方法において、前記接着剤層の形
成に、イソシアネート基と反応し得る官能基を含有しな
い非反応性樹脂からなる水性接着剤中に、水分散型ブロ
ックイソシアネートを添加してなる水性硬化型接着剤を
用いる様にした。
【0010】この様な構成とする事で、有機溶剤を使用
せず環境対応となる水性接着剤を用いる場合でも、接着
剤に添加してある水分散型ブロックイソシアネート自体
の架橋反応によって接着剤層には架橋構造が形成される
ので、耐温水性等の耐水性が良好となる。更に、イソシ
アネートはイソシアネート基がブロック化されたブロッ
クイソシアネートで、ブロックが解除するまではイソシ
アネートは反応せず安定で水中にも分散できる。しか
も、接着剤中の樹脂成分にはイソシアネート基と反応し
ない非反応性樹脂を使用するために、樹脂成分とイソシ
アネートとの反応が無く(また、ブロックイソシアネー
ト同士の反応も無く)、該反応による硬化反応によっ
て、基材に施す前の接着剤が非流動化してポットライフ
が短縮する問題が発生せず、取扱い易く、製造も容易な
化粧材の製造方法となる。なお、接着剤層の架橋構造
は、残存水分等によるイソシアネート自体の硬化反応に
よる架橋構造が、架橋しない非反応性樹脂分子間に該非
反応性樹脂分子に絡み合った様な状態として形成され
る。
【0011】また、本発明の化粧材の製造方法は、上記
製造方法において、転写方法として、固体粒子衝突圧を
転写圧に利用して転写する様にした。その結果、弾性体
ローラを用いる等の従来の転写法では不可能な様な凹凸
面でも、容易に転写して化粧材を製造できるので、高意
匠の化粧材が得られる。
【0012】また、本発明の化粧材の製造方法は、前記
製造方法において、熱圧を利用して転写方する様にし
た。その結果、転写層の基材への密着を確実にしたり、
凹凸面にでも、熱可塑性樹脂の支持体シートを用いた転
写シートを容易に追従させて転写して、化粧材を製造で
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の化粧材の製造方法について実施の形態を説明する。
【0014】〔概要〕先ず、図1は本発明の化粧材の製
造方法を概念的に説明する説明図である。本発明の化粧
材の製造方法では、図1(A)に示す如く、接着剤層1
を基材Bの被転写面に形成後、支持体シート2と転写層
3とからなる転写シートSを、図1(B)に示す如く、
転写層3が接着剤層1と接するようにして圧着した後、
支持体シート2を剥離して、転写層3を基材Bに転写し
て、基材B上に少なくとも接着剤層1、転写層3がこの
順に積層された構成の化粧材Dを製造する方法におい
て、接着剤層1の形成に、イソシアネート基と反応し得
る官能基を含有しない非反応性樹脂からなる水性接着剤
中に、水分散型ブロックイソシアネートを添加してなる
水性硬化型接着剤を用いた製造方法である。
【0015】この様に本発明では、先ず、用いる接着剤
が水性接着剤である為に、有機溶剤系接着剤で懸念され
た環境問題を回避できる。更に、従来、水性接着剤で問
題となっていた、耐温水性等の耐水性の低下問題も、イ
ソシアネートの使用により接着剤層中に架橋構造を導入
して解決した。更に、そのイソシアネートは水分散型ブ
ロックブロックイソシアネートである為、水性エマルシ
ョン中でも水と反応せず安定で、しかも、樹脂成分もイ
ソシアネートと反応しない非反応性樹脂なので、ブロッ
クイソシアネートとも反応せず、水性硬化型接着剤は使
用時に安定で使い易く、作業性に優れ化粧材の製造方法
となる。そして、接着剤を塗布し水の乾燥後に、ブロッ
ク解除で生成したイソシアネート同士が硬化反応して架
橋構造を形成するので、耐温水性等の耐水性が確保され
る事になる。
【0016】なお、本発明の化粧材の製造方法において
は、転写方法、すなわち採用する転写圧の種類、熱や圧
力の使用有無は、基本的には特に制限は無い。基材面が
平坦或いは多少の凹凸の場合には、弾性体ローラを転写
圧に利用する弾性体ローラ転写方法が平易な点で好適で
ある。そして、基材面の凹凸が大きい場合には、固体粒
子衝突圧を転写圧に利用した転写方法(後述図3参照)
が好適であり、より高意匠の化粧材が容易に得られる。
【0017】なお、圧(転写圧)は、転写層が接着剤層
に接触するだげで密着する様ならば、省略できる。ま
た、熱は、加熱しなくても、(転写時の作業環境温度
で)接着剤層が接着性を発現するならば、加熱は省略で
きる。従って、転写には、熱圧未利用の外に、圧のみ、
熱のみ、圧と熱の両方の利用の4形態がある。但し、通
常は、密着を確実化する為に少なくとも圧は利用する。
すなわち、転写圧を加える。また、熱についても、加熱
せずに接着する様な接着剤層では、化粧材となった時の
接着剤層の耐熱性が通常は得られないので、使用する
(この様な点で、本発明では接着剤の樹脂のガラス転移
温度を−10℃以下とするのが好ましい)。従って、熱
圧、すなわち、熱及び圧を利用する事が好ましい。この
時、圧の種類は、基材、基材凹凸形状、製造する化粧材
等に応じた圧を採用する。
【0018】次に、図2の断面図に、本発明の化粧材の
製造方法で得られる化粧材の一例を示しておく。同図の
化粧材Dは、基材B上に下塗り層4を形成した後、本発
明で特定する接着剤層1を形成し、この後、接着剤層1
の上に転写シートによって転写層3が転写形成され、更
に転写後の転写層3上に上塗り層5が形成された構成の
化粧材である。
【0019】以下、さらに本発明の化粧材の製造方法に
ついて詳述する。
【0020】〔基材〕基材Bとしては特に限定は無い。
例えば、材質としては、無機非金属系、金属系、木質
系、プラスチック系等の基材を使用できる。具体的に
は、ケイ酸カルシウム、中空押し出しセメント、スラグ
セメント、ALC(軽量気泡コンクリート)、GRC
(硝子繊維強化コンクリート)、パルプセメント、石綿
セメント、木片セメント、石膏、石膏スラグ等の非陶磁
器窯業系材料、杉、檜、樫、ラワン、チーク等の各種樹
種からなる木材単板や木材合板、パーティクルボード、
集成材、木質中密度繊維板(MDF)等の木質材料、ま
た、鉄、アルミニウム、銅等の金属材料、土器、陶器、
磁器、セッ器、硝子、琺瑯等のセラミックス等の無機質
材料、ポリプロピレン、ABS樹脂、フェノール樹脂等
の樹脂材料等である。
【0021】また、基材の形状は、その化粧面に転写等
で絵柄層等を形成できれば、平板や屈曲した板、柱状
物、成形品等の立体物等と任意である。例えば、基材は
全体として(包絡面形状が)平板状の板材の他、断面が
円弧状に凸又は凹に1方向に湾曲した二次元的凹凸を有
する基材等でも良い。転写形成する場合でも、化粧面と
しては、平面以外にも、転写シート及び採用する転写法
が、凹凸追従性(形状追従性)の有るものであれば、凹
凸表面でも良い。特に転写法に後述する固体粒子衝突圧
を用いる場合には、なおさらである。表面凹凸形状は任
意だが、例えば、複数のタイルや煉瓦を平面に配置した
場合の目地、花崗岩の劈開面、砂目等の石材表面の凹
凸、木材羽目板、浮造木目等の木材板表面凹凸、簓の無
い下見張板の表面凹凸、リシン調、スタッコ調等の吹付
塗装面の凹凸等である。
【0022】(下塗り層)なお、基材の化粧面には、必
要に応じて適宜、下塗り層(べースコート層)を設けて
おいても良い。下塗り層は、基材(セメント等のアルカ
リ性基材)からのアルカリ成分溶出の防止(所謂シーラ
ー)したり、或いは、基材(無機系基材等)の表面の凹
凸を埋めて表面を平滑にし、転写性等を向上させて絵柄
層等を転写等で形成するに適した表面性を付与したりす
る(所謂目止め)、等の目的で設ける。また、下塗り層
を着色不透明とする事により隠蔽性を持たせて、基材自
体の色や模様が絵柄層の模様に悪影響するのを防ぐ(所
謂下地塗装)目的でも使用できる。なお、これらの場
合、下塗り層の機能は、接着剤層に兼用させて接着剤層
のみで足らす事もできる。下塗り層は用途により1層又
は多層で用いる。下塗り層は、基材の材質や表面状態及
びその目的に応じて、樹脂等からなる従来公知の塗液を
塗工し形成すれば良い。例えば、該樹脂としては、2液
硬化型ウレタン樹脂、1液湿気硬化型ウレタン樹脂、ア
クリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエス
テル樹脂等が用いられる。特に、基材が、セメント等の
アルカリ性基材の場合は、耐アルカリ性に優れた樹脂が
好ましい。耐アルカリ性に優れた樹脂としては、例え
ば、アクリルウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂等が好ましい。なお、下塗り層の形成方法は、スプレ
ーコート、フローコート等の塗工法、スクリーン印刷等
の印刷法等の従来公知の形成方法の中から、基材表面凹
凸形状等により適宜選択する。
【0023】〔接着剤層〕接着剤層1としては、イソシ
アネート基と反応し得る官能基を含有しない非反応性樹
脂からなる水性接着剤中に、水分散型ブロックイソシア
ネートを添加してなる水性硬化型接着剤を使用する。
【0024】非反応性樹脂としては、イソシアネート基
と反応し得る官能基を含有せず、また水性接着剤として
利用可能な樹脂であれば良く、接着剤として基材や転写
層に接着性の良い樹脂を、適宜選択使用すれば良い。水
性接着剤は例えば水性エマルションの形態で、非反応性
樹脂を含む。イソシアネート基と反応し得る官能基と
は、活性水素含有官能基であり代表的には水酸基、カル
ボキシル基がある。この様な非反応性樹脂としては、ア
クリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸
ビニル等を1種又は2種以上使用する。なお、水性エマ
ルションからなる水性接着剤中には、安定化剤、消泡剤
等の公知の添加剤が添加される。
【0025】なお、アクリル樹脂は、そのモノマーとし
て、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)ア
クリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチ
ル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル
酸−n−アミル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、
(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル
酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等
の(メタ)アクリル系モノマーのの1種又は2種以上か
らなる単独重合体又は共重合体である。ここで、(メ
タ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルの意味であ
る。なお、通常はエマルションの場合、樹脂に親水性を
付与する為に水酸基等の活性水素含有官能基を導入する
事があるが、本発明では接着剤使用時の安定性を確実化
する為、水酸基は含有しない樹脂を使用する。樹脂の分
散は乳化剤で行う。
【0026】また、非反応性樹脂のガラス転移温度は−
10℃以下とするのが好ましい。この様にすることで、
転写シート圧接時に接着剤層のタックを発現し易くし、
転写層の基材への密着を確実化し、密着不良による転写
不良を防げる。また、凹凸面への転写では、転写圧によ
って凹凸面に追従した転写シートが、その復元力で転写
圧開放後に、基材との密着が不十分な転写層もろとも基
材から浮いて、特に凹部で転写層の一部が基材面から浮
く「浮き」の発生を防げ、良好な転写性を確保できる。
【0027】一方、イソシアネートとしては、水性接着
剤中に分散可能な水分散型ブロックイソシアネートを使
用する。なお、イソシアネートはそのままでは水と反応
するので、イソシアネート基を揮発性の活性水素化合物
(ブロック剤で)ブロックしたブロックイソシアネート
を使用する。ブロックイソシアネートとする事によっ
て、イソシアネートを親水化して水分散型にする事がで
きる。そして、ブロックイソシアネートは常温では不活
性で加熱により活性化する。すなわち、ブロック剤の解
離は、水を蒸発乾燥させた後に加熱によって解離させる
事で、水性エマルション形態での水性接着剤の状態では
安定で、接着剤を基材に施した後に、イソシアネートの
硬化反応を進めることができる。なお、イソシアネート
基同士は水により反応して、その結果、分子鎖中に尿素
結合を有する反応物を生じて、この尿素結合に更にイソ
シアネート基が反応して、ビウレット結合を起こして架
橋する。
【0028】ここで、下記に示す〔式1〕、〔式2〕及
び〔式2a〕によって、ブロックイソシアネートの反応
を説明しておく。〔式1〕は、イソシアネート(R−N
=C=O)を、ブロック剤(HB)によって、ブロック
イソシアネートートとする反応を示す。そして、ブロッ
クイソシアネートと水酸基等の活性水素含有官能基を有
する活性水素化合物(HY)との反応は、〔式2〕様な
脱離付加反応によって、ブロック剤(HB)が解離して
イソシアネートが生成した後、該イソシアネートが活性
水素化合物(HY)と反応してウレタン化合物を生じる
反応である。或いは、ブロックイソシアネートと活性水
素化合物(HY)との反応は、〔式2a〕の様な置換反
応によって、ブロックイソシアネート中のブロック剤
(HB)部分が、活性水素化合物(HY)によって置換
されて、ウレタン化合物と、解離されたブロック剤を生
じる反応である。なお、解離されたブロック剤(HB)
は、揮発する。この様にして、ブロックイソシアネート
は、ブロック剤が解離されて活性水素化合物(HY)と
反応する。〔式2〕の如き離脱付加反応や、〔式2a〕
の如き置換反応は、加熱すると起き、更に解離触媒の使
用により反応開始温度を低くできる。特に〔式2〕で生
じたイソシアネートが水と反応して、架橋構造を形成す
る反応を開始する。水は、エマルションの分散媒の残り
の他、空気中から湿気が吸収されたものである。
【0029】
【化1】
【0030】ブロックするイソシアネートとしては、高
温でも揮発しないものが好ましく、例えばポリイソシア
ネートプレポリマーの形で使用すると良い。ポリイソシ
アネートとするイソシアネートとしては、2,4−トリ
レンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香
族イソシアネート、或いは、1,6−ヘキサメチレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添
加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタ
ンジイソシアネート等の脂肪族(乃至は脂環式)イソシ
アネート等を用いる事もできる。また、耐候性が要求さ
れる場合には、脂肪族乃至は脂環式のイソシアネートを
用いるのが好ましい。また、ブロック剤の加熱解離時の
高温での黄変を避けるには、耐熱性の高いイソシアネー
トが好ましい。
【0031】ブロック剤としては、アルコール系、フェ
ノール系、ε−カプロラクトン系、オキシム系等が用い
られる。例えば、アルコール系としては、メタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリ
コール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチル
カルビトール、ベンジルアルコール、フェニルセロソル
ブ、フルフリルアルコール、シクロヘキサノール等のブ
ロック剤、フェノール系としては、フェノール、クレゾ
ール、キシレノール、p−エチルフェノール、o−イソ
プロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノー
ル、p−tert−オクチルフェノール、チモール、p
−ナフトール、p−ニトロフェノール、p−クロロフェ
ノール等のブロック剤、ε−カプロラクトン系としては
ε−カプロラクタム等のブロック剤、オキシム系として
は、ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、メ
チルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等
のブロック剤、活性メチレン系としては、マロン酸ジメ
チル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル等のブロッ
ク剤が挙げられる。
【0032】なお、ブロックイソシアネートは、解離触
媒無しでも加熱によりブロック剤を解離させる事は出来
るが、その為には一般に180〜200℃以上の高温が
必要となる為に、解離温度を160℃以下に低温化する
為には、解離触媒の使用が好ましい。解離触媒として
は、アミン類、有機化合物、金属石鹸等の従来公知の触
媒が使用される。例えば、解離触媒として、1,3−ジ
アセトキシテトラブチルスタノキサン、ジブチル錫ジラ
ウレート等の錫系化合物、N−メチルモルホリン等の三
級アミン化合物が一般に使用される。
【0033】また、ブロックイソシアネートの硬化反応
による架橋構造を接着剤層中に形成する時期は、転写層
が接着剤層に接触する時は、少なくとも硬化反応が未完
了の状態とするのが、転写層と接着剤層との接着性の点
で好ましい。該硬化反応の進行は、転写層と接着剤層が
接触し、すなわち最低限の初期接着がおこなわれれば、
支持体シートの剥離前でも良く、(支持体シートが剥離
可能な程度まで接着剤層の接着力が得られているとき
は)支持体シートの剥離後でも良い。最終的な接着は、
該硬化反応が完結した状態によってもたらされる。
【0034】基材上に接着剤を施して接着剤層を基材上
に形成するには、スプレーコート、フローコート等の塗
工法、スクリーン印刷等の印刷法等の従来公知の形成方
法の中から、基材表面凹凸形状等により適宜選択する。
なお、基材上に接着剤を施し、接着剤層中の水を乾燥さ
せる時点では、接着剤層は水の沸点以上には上昇しない
ので、ブロックイソシアネートからブロック剤が解離し
てイソシアネートになって、硬化反応が進行する事は無
い。
【0035】〔転写シートの支持体シート〕転写シート
に於いて転写層を支持する支持体シート2としては、転
写層と剥離性が有り、また基材の被転写面(化粧面)が
凹凸である場合には更に、凹凸への追従性を有するもの
で有れば、従来公知のもので良く特に制限は無い。従っ
て、被転写面が平面或いは二次元的凹凸表面の場合に
は、延伸性が無い紙等でも良いが、三次元的凹凸表面の
場合には、少なくとも転写時には延伸性の有る支持体シ
ートを用いる。延伸性のある支持体シートとしては、例
えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチ
レンテレフタレートフィルム等の熱可塑性ポリエステル
系フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフ
ィルム、ポリメチルペンテンフィルム、エチレン−プロ
ピレン共重合体フィルム、エチレン−プロピレン−ブテ
ン3元共重合体フィルム、オレフィン系熱可塑性エラス
トマーフィルム等のポリオレフィン系フィルム、塩化ビ
ニル樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム等の樹脂フ
ィルム(シート)を用いる。また、これら樹脂フィルム
は、低延伸又は無延伸のものが延伸性の点で好ましい。
また、支持体シートはこれらの単層又は異種材料からな
る複層構成としても良い。例えば、被転写面が平面的な
場合には、上質紙にポリプロピレンを積層した構成の支
持体シートは転写性に優れ且つ安価である点で好ましい
支持体シートの一つである。なお、支持体シートの厚み
は、通常は20〜200μm程度である。
【0036】なお、支持体シートには必要に応じ、転写
層側に転写層との剥離性を向上させる為、支持体シート
の構成要素として離型層を設けても良い。この離型層は
支持体シートを剥離時に、支持体シートの一部として転
写層から剥離除去される。離型層としては、例えば、シ
リコーン樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタ
ン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ワックス等の単体又はこ
れらを含む混合物が用いられる。例えば上記した上質紙
にポリプロピレンを離型層として積層した支持体シート
である。
【0037】〔転写シートの転写層〕転写層3として
は、通常は少なくとも装飾層から構成し、更に適宜、剥
離層等も転写層の構成要素とすることもある。転写層
は、従来公知の印刷法や塗工法、或いは手描き等の任意
の形成手段で形成する。また、前述した基材上に設ける
接着剤層とは別の接着剤層(或いはプライマー層とし
て)を転写層の一部として設けてもおいても良い。
【0038】装飾層はグラビア印刷、シルクスクリーン
印刷、オフセット印刷、グラビアオフセット印刷、イン
キジェットプリント等の従来公知の方法、材料で絵柄等
を印刷した絵柄層、アルミニウム、クロム、金、銀等の
金属を公知の蒸着法等を用いて部分的或いは全面に形成
した金属薄膜層等であり、用途に合わせたものを用い
る。絵柄としては、基材の表面凹凸に合わせて、木目模
様、石目模様、布目模様、タイル調模様、煉瓦調模様、
皮絞模様、文字、幾何学模様、全面ベタ等を用いる。
【0039】なお、絵柄層用インキは、一般的なインキ
同様に、バインダー等からなるビヒクル、顔料や染料等
の着色剤、これに適宜加える各種添加剤からなる。バイ
ンダーの樹脂には、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリエステル樹脂、セルロース系樹脂、
ウレタン樹脂、等の単体又はこれらを含む混合物を用い
る。なかでも、基材上に形成する接着剤層にイソシアネ
ートを使用している関係上、同類であるウレタン樹脂は
好ましい樹脂の一つである。また、着色剤としては、チ
タン白、カーボンブラック、弁柄、黄鉛、群青等の無機
顔料、アニリンブラック、キナクリドン、イソインドリ
ノン、フタロシアニンブルー等の有機顔料、アルミニウ
ム箔粉、二酸化チタン被覆雲母の箔粉等の光輝性顔料、
或いはその他染料等を用いる。
【0040】ここで、上記ウレタン樹脂について更に説
明しておく。該ウレタン樹脂としては、熱可塑性ウレタ
ン樹脂や、ポリオールとイソシアネートとの2液硬化型
等で熱硬化等の硬化性樹脂を使用する。但し、転写シー
トを基材に圧接する前で既に硬化が完了する等、熱可塑
性が失われた状態であると、転写層の凹凸追従性が低下
するので好ましく無い。また、後塗装で絵柄層上に上塗
り層を形成する場合でも、上塗り層の密着性が低下する
事もある。従って、硬化性樹脂として使用する場合に
は、硬化が進行していても、転写シートを基材に圧接時
点では、所望の凹凸追従性が確保できる程度の半硬化、
或いは未硬化状態で使用して、圧接後に完全硬化させる
必要がある。
【0041】従って、該ウレタン樹脂としては、使い易
さの点では、熱可塑性ウレタン樹脂が好ましい。熱可塑
性ウレタン樹脂としては、ポリエステル系ウレタン樹
脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂、アクリル系ウレタン
樹脂等を、単独使用又は混合使用する。なお、熱可塑性
ウレタン樹脂は、架橋構造を持たないウレタン樹脂であ
り、通常その骨格構造は直線状であるが、枝分かれした
構造でも良い。また、水分等で硬化せず経時的安定性が
良好な点で、イソシアネート基を持たない「飽和」熱可
塑性ウレタン樹脂が好ましい。
【0042】なお、ポリエステル系ウレタン樹脂を使用
する場合は経時での剥離性低下、転写後に絵柄層上に上
塗り層を電離放射線硬化性樹脂の塗工等で形成する場合
に、該上塗り層中へのインキの流れ出し防止の為に、
(1)ポリエステルポリオール成分にジアンミ化合物を
添加しウレタン骨格の一部をウレア化する、(2)ポリ
エステルポリオール成分にフェニル基を導入する、
(3)アルコール成分をポリカーボネート系としたポリ
エステルポリオール成分にジアンミ化合物を添加しウレ
タン骨格の一部をウレア化する、などによって作られた
熱可塑性ウレタン樹脂を用いると良好な結果が得られ
る。特に、(3)の場合は、ポリオール成分にはポリカ
ーボネートジオールとイソホロンジイソシアネートから
なるウレタン部分と、側鎖と末端に水酸基を有するアク
リル部分とのブロック共重合体で平均分子量が25,0
00程度のポリオールを使用し、イソシアネート成分に
は、水素添加4,4′−メチレンビス(シクロヘキシル
イソシアネート)を使用した熱可塑性アクリルウレタン
樹脂が好ましい。
【0043】なお、上記熱可塑性ウレタン樹脂は、例え
ば、ジイソシアネートと高分子ジオール、更に必要に応
じ低分子ジオール等の活性水素含有基を有する活性水素
化合物を反応させて得られる。
【0044】上記ジイソシアネートとしては、芳香族
ジイソシアネート(例えば、4,4′−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネー
ト、1,5−ナフタリンジイソシアネート、n−イソシ
アネートフェニルスルホニルイソシアネート、m−或い
はp−イソシアネートフェニルスルホニルイソシアネー
ト等)、脂肪族ジイソシアネート(例えば、1,6−
ヘキサメチレンジイソシアネート等)、脂環式ジイソ
シアネート(例えば、イソホロンジイソシアネート、水
素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニ
ルメタンジイソシアネート等)が、単独使用又は2種以
上使用される。なお、良好な耐候性を与える点では、脂
肪族乃至は脂環式ジイソシアネートが好ましい。
【0045】上記高分子ジオール(ここでの高分子とは
低分子ジオールに対する対語で分子量1万未満も含む)
としては、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオー
ル等が、単独使用又は2種以上使用される。なお、本発
明では、耐候性、及び耐アルカリ性が優れていると言う
点に於いて、ポリエーテルジオールよりはポリエステル
ジオールの方が好ましい。
【0046】上記ポリエステルジオールとしては、低分
子ジオールとジカルボン酸とを反応させて得られる縮合
ポリエステルジオールや、ラクトンの開環重合により得
られるポリラクトンジオール、ポリカーボネートジオー
ル等がある。
【0047】また、前記低分子ジオールとしては、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジ
オール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、或いは、環状基を有
する低分子ジオール類として、ビス(ヒドロキメチル)
シクロヘキサン、m或いはp−キシレングリコール、ビ
ス(ヒドロキシメチル)ベンゼン、1,4−ビス(2−
ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4−ビス(2−ヒ
ドロキシエトキシ)−ジフェニルプロパン(ビスフェノ
ールAのエチレンオキシド付加物)等を、単独使用又は
これらに2種以上の混合物が使用される。
【0048】上記ジカルボン酸としては、コハク酸、ア
ジピン酸、セバシル酸、グルタル酸、アゼライン酸、マ
レイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸類、テレフ
タル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸類、等が
単独使用又は2種以上使用される。また、上記ラクトン
には、ε−カプロラクトン等が使用される。
【0049】そして、ポリエステルポリオールの具体例
としては、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジ
ペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリネオペン
チルアジペート、ポリエチレンブチレンアジペート、ポ
リブチレンヘキサブチレンアジペート、ポリジエチレン
アジペート、ポリ(ポリテトラメチレンエーテル)アジ
ペート、ポリエチレンアゼート、ポリエチレンセバケー
ト、ポリブチレンアゼート、ポリブチレンセバケート、
ポリヘキサメチレンカーボネートジオール等が挙げら
れ、これらが単独使用又は2種以上使用される。
【0050】また、アクリル系ウレタン樹脂としては、
例えば、ポリカーボネートジオールとイソホロンジイソ
シアネートからなるウレタン部分と、側鎖と末端に水酸
基を有するアクリル部分とのブロック共重合体等を使用
できる。この様なアクリルとポリウレタンのブロック共
重合体、つまりポリウレタン−アクリルブロック共重合
体は、例えば、ポリカーボネートジオール、及び(ジ)
イソシアネートに更に、アゾジオールを付加反応させて
得られるポリウレタンアゾ高分子を、ラジカル重合開始
剤として使用して、メチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート
等〔但し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又
はメタクリレートの意味〕等のアクリルモノマーをラジ
カル重合させれば得られる。
【0051】なお、絵柄層が特に転写後に最表面層とな
る場合では、表面強度、耐擦傷性、後塗装適性等の表面
物性の為に、必要に応じ適宜、体質顔料を含有させても
良い。体質顔料としては具体的には、硫酸バリウム、炭
酸バリウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、シリカ、アルミナ(α−アルミナ等)、タ
ルク、クレー等の無機質体質顔料からなる粒径0.1〜
10μm程度の粉末を使用すると良い。粉末の形状は、
球形、多角形、不定形、鱗片形等である。なかでも、後
塗装による上塗り層等の塗装膜と最表面層とする絵柄層
との(楔効果による)密着性向上の点で、硫酸バリウム
が好ましい。体質顔料の添加量は、樹脂100重量部に
対して5〜100重量部の範囲で使用する。添加量が1
00重量部を超えると転写適性(剥離性、凹凸追従性)
が低下し、5重量部未満では塗装膜との密着性向上効果
が得られない。
【0052】また、転写層として剥離層を、支持体乃至
は離型層と装飾層との間の剥離性を調整する為、また、
転写後の装飾層の表面保護の為等に、これら層間に設け
るのは、従来公知の転写シートと同様である。剥離層に
は、例えば、上記絵柄層用インキのバインダーに用いる
樹脂等が用いられる。なお、この剥離層は転写時に装飾
層と共に基材側に転写され、装飾層の表面を被覆する。
【0053】また、転写層は機能性層として、抗菌層、
防黴層、導電層等の各種機能性を有する層でも良い。例
えば、抗菌層には銀イオン担持ゼオライト粉末等の公知
の抗菌剤を、防黴層としては、10,10−オキシビス
フェノキシアルシン等の公知の防黴剤を、導電層には黒
鉛や銀等の粉末又は箔粉からなる公知の導電剤を、上記
装飾層で述べたバインダー樹脂中に含有させたりすれば
良く、或いは導電層は上記金属薄膜層等も使用できる。
これら層は、上記装飾層と兼用させる場合もある。
【0054】〔転写方法〕本発明の化粧材の製造方法で
採用する転写方法としては、従来公知の転写方法が適用
出来る。その場合、必要に応じて、熱、圧、或いは熱圧
(熱と圧の併用)の作用も利用する。特に、基材の被転
写面が三次元凹凸形状の場合には、熱と圧力の併用が好
ましい。転写方法としては、例えば、下記の様な各種の
転写方法を採用できる。これらのなかでも、本発明の化
粧材の製造方法に於ける転写方法として、凹凸面にも転
写できる点で、特に採用するのは、の固体粒子衝突圧
を利用する転写方法である。この方法は、従来の他の転
写方法では不可能な様な三次元凹凸形状にでも転写でき
る極めて優れた方法である。
【0055】弾性体ローラによる転写方法:この方法
は、表面凹凸が比較的小さいか平坦な基材に対して好適
である。弾性体ローラは、例えば、特開平6−9955
0号公報、特開平8−286599号公報等に記載の様
な従来公知のローラ転写法で用いる弾性体ローラで良
い。弾性体ローラは、通常、鉄等の剛体の軸芯の周囲を
弾性体で被覆したローラを用いる。弾性体としては、シ
リコーンゴム、フッ素ゴム、バイトンゴム、ブタジエン
ゴム、天然ゴム等を用いる。弾性体ローラのゴム硬度
は、基材表面の凹凸形状の凹部まで転写シートを追従さ
せるには、ゴム硬度を65°以下とすると良い。ローラ
の直径は、通常、5〜20cm程度である。また、通
常、弾性体ローラは内部の電熱ヒータや外部の赤外線輻
射ヒータ等の加熱源により加熱して加熱ローラとしても
使用する。
【0056】真空成形転写方法:特公昭56−457
68号公報(オーバーレイ法)、特公昭60−5801
4号公報(真空プレス法)等に記載されるように、立体
形状の基材上に転写シートを対向又は載置し、少なくと
も基材側からの真空吸引による圧力差により転写シート
の転写層を基材に転写する、所謂真空成形積層法を利用
した転写方法。
【0057】射出成形同時絵付け転写方法:特開平6
−315950号公報に記載されるように、転写シート
をその転写層側が射出樹脂側を向く様にして、射出成形
の雌雄両金型間に配置した後、加熱溶融し流動状態の樹
脂を型内に射出充填し、基材である樹脂成型品の成形と
同時にその基材表面に転写シートから転写層を転写させ
る転写方法。
【0058】ラッピング転写方法:特公昭61−58
95号公報、特開平5−330013号公報等に記載さ
れるように、円柱、多角柱等の柱状の基材の長軸方向
に、転写シートを供給しつつ、複数の向きの異なるロー
ラーにより、基材を構成する複数の側面に順次転写シー
トを加圧接着して転写層を転写してゆく、所謂ラッピン
グ加工方法による転写方法。
【0059】固体粒子衝突圧を利用する転写方法:特
許第2844524号公報、特開平10−193893
号公報等に開示された新規な転写方法である。すなわ
ち、図3の概念図で示す如く、基材Bの被転写面(表
面)側に、支持体シートと転写層とからなる転写シート
Sの転写層側を対向させ、該転写シートの支持体シート
側に多数の固体粒子Pを衝突させ、その衝突圧を利用し
て、基材の被転写面への転写シートの圧接を行う。そし
て、転写層が基材に接着後、転写シートの支持体シート
を剥離除去すれば、転写層による基材への転写が完了す
る。なお、固体粒子Pに付記した矢印は、固体粒子の速
度ベクトルを表す。また、同図では、基材Bの被転写面
には接着剤層1が形成してある。
【0060】その他、BMC(Bulk Molding Compoun
d) 成形法、SMC(Sheet Molding Compound)成形法、
ハンドレイアップ成形法等のFRP(Fiber Reinforced
Plastics) における各種成形法、或いは、RIM(React
ion Injection Molding)、マッチドモールド成形法等の
成形と同時に行う転写方法、等がある。
【0061】なお、上記、、及びは既に形状を
有する基材に転写する方法であり、及びは、樹脂成
形品として基材の形状発現と同時に転写する方法であ
る。また、上記の方法では、樹脂の成形型、又は別の
型により転写シートを予備成形した後に、樹脂を射出成
形して成形と同時に転写する方法もある。これと同様
に、に列記の方法においても、転写シートの成形は樹
脂成形と同時の場合と、樹脂成形の前に予備成形する場
合がある。なお、ハンドレイアップ法では、転写シート
の成形は予備成形となる。
【0062】次に、上記各種転写方法の中から、特に本
発明にて採用するの固体粒子衝突圧を利用する転写方
法について、更に説明しておく。
【0063】固体粒子Pとしては、セラミックビーズ、
ガラスビーズ等の非金属無機粒子、亜鉛、鉄等の金属粒
子、ナイロンビーズや架橋ゴムビーズ等の樹脂ビーズ等
の有機粒子、或いは金属等の無機粒子と樹脂とからなる
無機物・樹脂複合粒子等を使用する。粒子形状は球形状
が好ましいが、その他の形状でも用い得る。粒径は通常
10〜1000μm程度である。固体粒子は噴出器から
転写シートに向かって噴出させ、転写シートに衝突した
その衝突圧が転写圧となる。噴出器には、代表的には羽
根車や吹出ノズルを用いる。羽根車はその回転により固
体粒子を加速し、吹出ノズルは高速の流体流で固体粒子
を加速する。羽根車や吹出ノズルには、サンドブラスト
或いはショットブラスト、ショットピーニング等とブラ
スト分野にて使用されているものを流用できる。例えば
羽根車には遠心式ブラスト装置、吹出ノズルには加圧式
や吸引式ブラスト装置、ウェットブラスト装置等であ
る。遠心式ブラスト装置は羽根車の回転力で固体粒子を
加速し噴出する。加圧式ブラスト装置は、圧縮空気に混
合しておいて固体粒子を、空気と共に噴出する。吸引式
ブラスト装置は、圧縮空気の高速流で生ずる負圧部に固
体粒子を吸い込み、空気と共に噴出する。ウェットブラ
スト装置は、固体粒子を液体と混合して噴出する。
【0064】図4及び図5は、羽根車による噴出器の一
例を示す概念図である。羽根車812は、複数の羽根8
13がその両側を2枚の側面板814で固定され、且つ
回転中心部は羽根813が無い中空部815となってい
る。更に、この中空部815内に方向制御器816を内
在する(図5参照)。方向制御器816は、外周の一部
が円周方向に開口した開口部817を有し中空筒状で羽
根車812の回転軸芯と同一回転軸芯で、羽根車とは独
立して回動自在となっている。羽根車使用時は、方向制
御器の開口部を適宜の方向に向くように固定して、固体
粒子の噴出方向を調整する。更に、この方向制御器の内
部に、内部中空で羽根車812の回転軸芯と同一回転軸
芯のもう一つの羽根車が散布器818として内在する
(図5参照)。散布器818は外側の羽根車812と共
に回転する。そして、前記側面板814の回転中心には
回転軸819が固定され、回転軸819は、軸受820
で回転自在に軸支され電動機等の回転動力源(図示略)
によって駆動回転され、羽根車812が回転する。また
回転軸819は、羽根813を間に有する2枚の側面板
814間には貫通しておらず、軸無しの空間を形成して
いる。そして、散布器818の内部に固体粒子Pがホッ
パ等から輸送管を通って供給される。通常、固体粒子
は、羽根車の上方(直上又は斜上方)から供給する。散
布器内に供給された固体粒子は散布器の羽根車で外側に
飛び散る。飛び散った固体粒子は、方向制御器816の
開口部817によって許された方向にのみ放出され、外
側の羽根車812の羽根813と羽根813との間に供
給される。そして、羽根813に衝突し、羽根車812
の回転力で加速され、羽根車から噴出する。羽根車81
2の寸法は、通常直径5〜60cm程度、羽根の幅は5
〜20cm程度、羽根の長さは、ほぼ羽根車の直径程
度、羽根車の回転数は500〜5000〔rpm〕程度
である。固体粒子の噴出速度は10〜50〔m/s〕程
度、投射密度(基材単位面積当たりに衝突させる固体粒
子の総重量)は10〜150〔kg/m2 〕程度であ
る。
【0065】次に、図6は吹出ノズルを用いた噴出器の
一例を示す概念図である。同図の噴出器840は固体粒
子加速流体として空気等の気体を用い、固体粒子噴出時
に該気体と固体粒子を混合して噴出する形態の噴出器の
一例である。噴出器840は、固体粒子Pと流体Fを混
合する誘導室841と、誘導室内に流体を噴出する内部
ノズル842と、ノズル開口部843から固体粒子及び
流体を噴出する吹出ノズル部844からなる。圧縮機等
からの加圧状態の流体Fを、内部ノズル842から噴出
し誘導室841を経てノズル844のノズル開口部84
3から噴出する際に、噴出器内の誘導室841にて、高
速で流れる流体流の作用で負圧を作り、この負圧により
固体粒子を流体流に導き混合し、流体流で固体粒子を加
速、搬送して、ノズル844のノズル開口部843から
流体流と共に噴出するものである。なお、固体粒子加速
流体に液体を用いる吹出ノズル等もある。流体圧は吹付
圧力で通常0.1〜10kg/cm2 程度である。流体
流の流速は、液流では通常1〜20m/秒程度、気流で
は通常5〜80m/秒程度である。
【0066】噴出器は、1個のみでは加圧領域を所望の
形状、大きさに出来ない場合は、複数用いる。また、実
際に固体粒子を用いて転写する際は、固体粒子は周囲の
雰囲気中に飛散させずに且つ循環再利用するのが好まし
く、転写する空間を周囲空間と隔離するチャンバ内で、
固体粒子を転写シートに衝突させると良い。支持体シー
トの剥離は、チャンバ外でも良い。
【0067】また、好ましくは、予め熱可塑性樹脂の支
持体シートからなる転写シートは、赤外線輻射ヒータ等
で加熱軟化させて延伸性を付与し、基材が熱容量の大き
い場合は予め予熱し、初期接着を熱融着させる場合の層
(絵柄層や接着剤層等)は、加熱活性化させた状態で固
体粒子を転写シートに衝突させる様にする。なお、熱融
着する層を活性化して熱融着させる場合に加熱するタイ
ミングは、衝突圧印加前、衝突圧印加中、或いは衝突圧
印加前及び印加中などのいずれでも良い。一方、転写シ
ートが基材が凹凸表面の場合はその表面形状に追従し、
成形され、転写層が基材に十分に接触すれば、冷風等の
冷却手段で熱融着した層の冷却を促進しても良い。冷風
は、例えば、転写シート側や基材側から吹き付ける。
【0068】〔化粧材の用途〕本発明の製造方法で得ら
れる化粧材の用途は各種用途に用いられ得る。特に本発
明の化粧材は、耐スクラッチ性に優れるので、窓枠、
扉、手摺、敷居、鴨居等の建具類の表面化粧、箪笥等の
家具、或いは、壁面、床等の建築物内装等は好適であ
る。この他、例えば、サイディング等の外壁、塀、屋
根、門扉、破風板等の外装、天井等の建築物の内装、テ
レビ受像機等の弱電・OA機器のキャビネットの表面化
粧、自動車、電車、航空機、船舶等の乗物内装材等の各
種分野でも用いられ得る。なお、化粧材の形状は、平板
以外にも、曲面板、棒状体、立体物等でも良い。平板や
曲面板では化粧板として用いられる。
【0069】
【実施例】次に実施例及び比較例により本発明を更に説
明する。
【0070】〔実施例1〕図2の如き、化粧材Dを次の
様にして製作した。基材Bとしては、厚さ12mmの押
出セメント板を用意した。そして、この基材の被転写面
は包絡面が平面だが微凹凸(高低差最大5mm、凹部開
口部長0.3〜5mm)のある凹凸面で、該凹凸面に予
め、下塗り層4として、目止めの為のシーラー層(アク
リル系水性エマルションからなるシーラー剤をスプレー
塗装)と、下地色調整の為のべースコート層(チタン白
で着色されたアクリル系水性エマルション塗料をスプレ
ー塗装)とを形成した。
【0071】そして、接着剤には、非反応性樹脂として
水酸基の無いアクリル樹脂を用いたアクリル系水性エマ
ルション(ガラス転移温度−20℃)100重量部から
なる水性接着剤中に、ブロックイソシアネートを水系分
散媒に分散させた水分散型イソシアネート5重量部を添
加してなる水性硬化型接着剤を、スプレー塗装で固形分
5g/m2 で塗布した後、150℃の熱風乾燥炉(ノズ
ルジェット乾燥機)で60秒間加熱して水分を乾燥し
て、(イソシアネートは未硬化の)接着剤層1を基材上
に形成した。
【0072】一方、転写シートSとしては、厚さ80μ
mの表面未処理エチレン−プロピレンランダム共重合体
(エチレンが3重量%)フィルム(濡れ指数32以下)
からなる支持体シート2の片面に、転写層3として、耐
候性が良好な絵柄層を、バインダーの樹脂が熱可塑性ウ
レタン樹脂(ポリカーボネートジオールとイソホロンジ
イソシアネートとを用い、ウレア結合を導入したもの)
で、着色剤がチタン白、キナクリドン、イソインドノリ
ン、フタロシアニンブルー、及びカーボンブラックを配
合した無機顔料からなり、希釈溶剤にメチルエチルケト
ンとトルエンとイソプロピルアルコールの5:3:2重
量比の混合溶剤を用いた着色インキを、グラビア印刷で
多色刷りして石目柄の絵柄層を形成したものを用意し
た。
【0073】そして、接着剤層が形成された前記基材
を、熱風乾燥炉で基材(接着剤層)を80℃に予熱した
後、上記転写シートを転写層側が基材側を向くようにし
て置き、転写シートの支持体シート側に、多数の固体粒
子を衝突させて、転写を行った。なお、固体粒子として
は、80℃に加熱された平均粒径0.3mmの亜鉛球
を、図4〜図6の如き羽根車で40m/秒の速度に加速
して、転写シートに衝突させた。そして、25℃の冷風
で冷却して、転写層が基材に密着後、支持体シートを剥
離した。
【0074】更に、転写後の絵柄層の上に、上塗り層5
として、アクリル系水性エマルションからなる上塗り塗
料(トップコート)を30g/m2 (固形分基準)スプ
レー塗布後、150℃の熱風乾燥炉で45秒間加熱乾燥
して、ブロック剤を解離してイソシアネートの架橋硬化
反応を進め、化粧材として、外装サイディングとする上
塗り層付きの化粧板を得た。
【0075】〔比較例1〕アクリル系水性エマルション
らなる水性接着剤のアクリル樹脂に、水酸基を有する樹
脂(水酸基価:8.7mgKOH/g、ガラス転移温度
は−20℃のまま)に変えた他は、実施例1と同様にし
て化粧材を作製した。評価結果は表2に示す。
【0076】〔比較例2〜5〕アクリル系水性エマルシ
ョンからなる水性接着剤のアクリル樹脂について、その
ガラス転移温度を各比較例で、表1の如く0℃、−10
℃、−20℃、−30℃と変えて、転写性と耐温水性を
評価した。なお、これら比較例では、水分散型ブロック
イソシアネートは使用せず、接着剤層は熱可塑性のまま
である。ガラス転移温度−20℃の比較例2が、実施例
に対して水分散型ブロックイソシアネートを無添加とし
た評価試験条件である。また、この他の条件について
は、実施例1と同様にして化粧材を作製した。評価結果
は表1に示す。
【0077】〔性能評価結果〕性能評価結果は、表1と
表2にまとめて示す。耐温水性は、60℃の温水中に化
粧材を10日間浸漬後、取り出して風乾し、転写層(及
び上塗り層)の膨れの有無を目視で外観を観察して評価
した。一方、転写性は転写直後に転写層(絵柄層)が部
分的に基材に接触しておらず浮いている「浮き」の発生
を、目視で外観を観察して評価した。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】表1の如く、実施例はポットライフが無
く、用いた水性硬化型接着剤の取扱いは良好であった。
しかも、得られた化粧材の耐温水性も良好であった。ま
た、転写性も、直径1mm以下の浮きが多数、目視観察
で認められたが、容認できる程度で良好であった。しか
し、接着剤の樹脂が水酸基を有する比較例1では、耐温
水性は良好であるものの、ポットライフが10時間と存
在し、水性硬化型接着剤は取扱い易いものではなかっ
た。
【0081】また、接着剤の樹脂のガラス転移温度と、
転写性及び耐温水性との関係について、イソシアネート
無添加にて評価した、比較例2〜5については、ガラス
転移温度が−10℃以下では、転写性は直径1mm以上
の目立つ浮きは少ないか(比較例4)、或いは無くなり
(比較例2及び比較例5)、一応使用可能で良好と判断
した。一方、耐温水性は、この試験では、いずれも架橋
させていないので水に弱く、膨れが発生し不良となっ
た。なお、この比較例2〜5の試験は、前記実施例に使
用する樹脂を選定する為に、実施例に先立って行った試
験である。
【0082】
【発明の効果】本発明の化粧材の製造方法によれば、
接着剤が水性接着剤で有機溶剤系では無い為に、溶剤系
接着剤で懸念される環境問題を解消し、環境対応の製造
方法となる。しかも、水性接着剤を用いるにも拘らず、
イソシアネートが添加された水性硬化型接着剤を用いる
ことによって、イソシアネートの架橋構造が接着剤層に
形成されるので、耐温水性等の耐水性が良好となる。し
かも、水性硬化型接着剤中の樹脂にはイソシアネート基
と反応しない非反応性樹脂が使用されているので、該樹
脂とイソシアネートとの反応が無く、該反応によるポッ
トライフ短縮の問題が発生しない。また、イソシアネー
トは水分散型ブロックイソシアネートを使用する為、イ
ソシアネートは水性硬化型接着剤中の水と反応せず、水
性硬化型接着剤は安定である。したがって、接着剤が取
扱い易く、化粧材の製造も容易である。 更に転写方法として、固体粒子衝突圧を転写圧に利用
すれば、弾性体ローラを用いる等の従来の弾性体ローラ
転写法では不可能な様な凹凸面でも、容易に転写して化
粧材を製造できるので、高意匠の化粧材が得られる。 また、熱圧を利用する転写方法を採用すれば、転写層
の基材への密着を確実にしたり、凹凸面にでも、熱可塑
性樹脂の支持体シートを用いた転写シートを容易に追従
させて転写して化粧材を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧材の製造方法を概念的に説明する
説明図。
【図2】本発明の化粧材の製造方法で得られる化粧材の
一例を示す断面図。
【図3】固体粒子衝突圧を利用する転写方法を示す概念
図。
【図4】羽根車を用いた噴出器の一例を概念的に説明す
る斜視図。
【図5】図4の羽根車内部を説明する概念図。
【図6】吹出ノズルによる噴出器の一例を概念的に説明
する断面図。
【符号の説明】
1 接着剤層 2 支持体 3 転写層 4 下塗り層 5 上塗り層 812 羽根車 813 羽根 814 側面板 815 中空部 816 方向制御器 817 開口部 818 散布器 819 回転軸 820 軸受 840 吹出ノズルを用いた噴出器 841 誘導室 842 内部ノズル 843 ノズル開口部 844 ノズル B 基材 D 化粧材 F 流体 P 固体粒子 S 転写シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B005 EA06 FF08 FG09Z GA02 GA17 4F100 AA21H AE01 AK01B AK25 AK51B AL02B AR00B AR00C AT00A BA03 BA04 BA07 CA13 CB00 CC00C EC042 EH461 EJ081 EJ172 EJ303 EJ421 EJ422 EJ861 GB07 GB08 HB00C JB05B JB07 JB12B JL11B JM01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着剤層を基材表面に形成後、支持体シ
    ートと転写層とからなる転写シートを、転写層が接着剤
    層と接するようにして基材に圧着した後、支持体シート
    を剥離して、転写層を基材に転写する化粧材の製造方法
    において、 前記接着剤層の形成に、イソシアネート基と反応し得る
    官能基を含有しない非反応性樹脂からなる水性接着剤中
    に、水分散型ブロックイソシアネートを添加してなる水
    性硬化型接着剤を用いた、化粧材の製造方法。
  2. 【請求項2】 転写方法として、固体粒子衝突圧を転写
    圧に利用して転写する、請求項1に記載の化粧材の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 転写方法として、熱圧を利用して転写す
    る、請求項1に記載の化粧材の製造方法。
JP11210187A 1999-07-26 1999-07-26 化粧材の製造方法 Withdrawn JP2001030453A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11210187A JP2001030453A (ja) 1999-07-26 1999-07-26 化粧材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11210187A JP2001030453A (ja) 1999-07-26 1999-07-26 化粧材の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001030453A true JP2001030453A (ja) 2001-02-06

Family

ID=16585234

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11210187A Withdrawn JP2001030453A (ja) 1999-07-26 1999-07-26 化粧材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001030453A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002322373A (ja) * 2001-04-27 2002-11-08 Achilles Corp 合成樹脂エマルジョン組成物及びこれを用いた積層体
JP2020032646A (ja) * 2018-08-30 2020-03-05 大日本印刷株式会社 転写シート
CN117621233A (zh) * 2024-01-13 2024-03-01 佛山市华创维科技有限公司 陶瓷砖表面装饰布料成型工艺及陶瓷砖

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002322373A (ja) * 2001-04-27 2002-11-08 Achilles Corp 合成樹脂エマルジョン組成物及びこれを用いた積層体
JP2020032646A (ja) * 2018-08-30 2020-03-05 大日本印刷株式会社 転写シート
CN117621233A (zh) * 2024-01-13 2024-03-01 佛山市华创维科技有限公司 陶瓷砖表面装饰布料成型工艺及陶瓷砖

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000071410A (ja) 化粧材の製造方法
JP2000246859A (ja) 化粧材
JP4074008B2 (ja) 化粧材及び転写シート
JP2001030453A (ja) 化粧材の製造方法
JPH11323263A (ja) 転写用接着剤、それを用いた転写シートと転写方法
JP4480186B2 (ja) 転写シート
JPH1148695A (ja) 転写シート及びそれを用いる曲面転写方法
JP2001080293A (ja) 転写シート、化粧材、及び化粧材の製造方法
JP2000185383A (ja) 転写シート、それを用いた転写方法、及び化粧材
JP4372864B2 (ja) 転写シート及びそれを用いた化粧材の製造方法
JP2000001097A (ja) 化粧材の製造方法
JP4043588B2 (ja) 化粧板の製造方法、化粧板および絵柄転写シート
JP4876305B2 (ja) インキ組成物、転写シート、転写方法、及び化粧材
JP2001129956A (ja) 化粧材の製造方法、及び化粧材
JP4240723B2 (ja) 化粧材
JP2001080295A (ja) 転写シート、及び化粧材の製造方法
JPH11216996A (ja) 転写シート
JP2002166515A (ja) 化粧材及びその製造方法
JP2001113888A (ja) 成形用転写シート及びそれを用いた転写方法
JP3827854B2 (ja) 後塗装用転写シートとそれを用いた化粧材の製造方法
JP2000158892A (ja) 転写シート、それを用いた化粧材の製造方法、及び化粧材
JP4270682B2 (ja) 化粧材、及び化粧材の製造方法
JP2000108595A (ja) 転写方法
JP4270690B2 (ja) 化粧材、及び化粧材の製造方法
JP2001063291A (ja) 転写シート、化粧材、及び化粧材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061003