JPH11216412A - カーテン塗布装置及びカーテン塗布方法 - Google Patents

カーテン塗布装置及びカーテン塗布方法

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JPH11216412A
JPH11216412A JP1910098A JP1910098A JPH11216412A JP H11216412 A JPH11216412 A JP H11216412A JP 1910098 A JP1910098 A JP 1910098A JP 1910098 A JP1910098 A JP 1910098A JP H11216412 A JPH11216412 A JP H11216412A
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coating
web
curtain
roll
leveling roll
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JP1910098A
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Yukihiro Tatefuji
幸博 立藤
Takashi Matsumoto
尚 松本
Haruhiko Ichimura
治彦 市村
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C11/00Component parts, details or accessories not specifically provided for in groups B05C1/00 - B05C9/00
    • B05C11/10Storage, supply or control of liquid or other fluent material; Recovery of excess liquid or other fluent material
    • B05C11/1039Recovery of excess liquid or other fluent material; Controlling means therefor

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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】カーテン塗布装置に特有の塗布開始及び停止時
に発生する塗布量過剰部をはじめ塗布中に発生する塗布
量過剰部に起因する塗布装置の汚染、並びにこれに起因
する製品の欠陥の発生を抑止する。 【解決手段】走行するウェブ5に垂直に流下するカーテ
ン膜4を形成するコーターヘッド1、塗布開始前及び塗
布停止のときは、該カーテン膜4がウェブ5に流下しな
いように該カーテン膜4を遮断する位置に前進し、塗布
時は該カーテン膜4がウェブ5に流下する位置に後退す
る移動可能なカラーパン16、及び塗布開始時の塗布層
先端及び塗布停止時の塗布層終端の過剰な塗布量を平準
化するレベリングロール13を設けたカーテン塗布装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば製紙業で印
刷用顔料塗被紙等の塗布に広く用いられているカーテン
塗布装置及びその装置を用いて塗布する塗布方法に関
し、塗布開始及び停止等に伴い生じる塗布量過剰部を抑
制し、或いは塗布時に発生するカーテン膜の乱れによる
塗布量過剰部を抑制する機構を付帯したカーテン塗布装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カーテン塗布装置は、塗布操作を行う前
に計量を行う、いわゆる前計量型の塗布装置であり、過
剰な塗布液をウェブに供給した後に規定量に計量を行う
後計量方式の塗布方式と異なり、塗布液の液組成が経時
で変化することがなく、長時間にわたり安定した品質の
塗被物が得られる。また、重層塗布が可能で、塗布条件
によっては塗布速度も上限が高いため、効率的に塗被物
を得ることが可能である。
【0003】このように、カーテン塗布装置は、多くの
長所を持つため、写真印画紙、磁気記録紙、感熱記録
紙、感圧記録紙、インクジェット記録紙、熱転写記録
紙、顔料塗被紙等の各種塗布分野において利用されてい
る塗布方式である。
【0004】一般に、カーテン塗布における塗布開始
は、予め形成されたカーテン膜とウェブの間に遮蔽物を
設け、塗布液はすべて遮蔽物で捕捉されるようにしてお
き、該遮蔽物を除去し、カーテン膜をウェブに接触せし
めることにより行う。塗布停止は、該遮蔽物を塗布前の
位置に戻し、再びカーテン膜とウェブの間を遮蔽するこ
とにより行う。かかる塗布開始及び塗布停止操作におい
ては、以下に詳述するごとく、塗布液が規定量と比較し
て過剰にウェブに供給される部分(以下、塗布過剰部と
言うことがある)が生じ、乾燥が未完了のまま乾燥ゾー
ンを通過した塗布過剰部がロールを汚染し、塗布操作を
困難にし、品質上も重大な欠陥をもたらすばかりでな
く、停機してロールを清掃する必要が生ずる等生産効率
も大幅に低下する。
【0005】塗布開始及び停止直後の塗布過剰部の形成
では、それぞれ形成過程が異なる。即ち、塗布開始は、
カーテンヘッドの塗布液を吐出する部分(以下、リップ
と称す)とウェブとの間に設置した遮蔽物を移動、後退
することにより行なわれる。このとき、遮蔽物の端部に
よりカーテン膜が切断され、切断されたカーテン膜先端
部が塗布液の表面張力により、カーテン膜厚よりも厚い
液膜を形成する。この厚い先端部がウェブ上に流下、接
触すると、塗布開始部で塗布量が過剰となる塗布過剰部
を形成する。
【0006】ウェブ上に形成された塗布過剰部は、乾燥
が不足し、不充分な乾燥状態でロールに接触する結果、
ロールの表面に転写する。ロールに転写された塗布液の
一部は、ウェブ表面の塗布層に再転写し、正常な塗布層
をいためたり、剥離したりして、塗布欠陥を発生させ
る。したがって、塗布過剰部の形成は、塗被物の品質に
悪影響を及ぼす。また、ロールを汚染した塗布液を除去
するためには、装置を止めなければならず、著しい生産
効率の低下を余儀なくされる。
【0007】一方、塗布停止時には、カーテン膜とウェ
ブの間に遮蔽物が挿入され、再びカーテン膜が遮蔽物端
部により切断されるが、遮蔽物の端部がカーテン膜を切
断した後に、カーテン膜は、その表面張力により収縮
し、正常なカーテン膜厚よりも厚い液ダレとなり、ウェ
ブ上に落下して塗布過剰部を形成する。更に、カーテン
膜を切断した時に遮蔽物の端部に塗布液が付着し、液滴
となってウェブ上に落下し、塗布過剰部を形成する。し
たがって、塗布開始の場合と同様に塗被面の当たるロー
ルが乾燥不足の塗布過剰部によって汚染される。この場
合も、ロールの清掃作業を余儀なくされることになり、
生産効率の低下を招く結果となる。
【0008】塗布開始及び停止直後の塗布過剰部の形成
を抑止するための手段として、塗布開始及び停止操作で
用いる遮蔽物の位置を、ウェブにできるだけ近づけ、塗
布過剰部の過剰量を最小限とする方法がある。この方法
は有効ではあるが、一方で遮蔽物は、ある程度の量の塗
布液を受容する受液槽の機能も要求されるため、遮蔽物
の端部では最低限必要な高さを有する壁が必要である。
したがって、遮蔽物をウェブに近づけても、塗布開始、
停止を行う為にカーテン膜を遮蔽物端部で切断する点
(以下、カーテン膜切断点と言う)がある程度高くなっ
てしまう。また、米国特許第3,508,947号公報
に記載されるようなカーテン膜を斜めに横切るカーテン
デフレクタにより塗布開始及び停止を行う方法は、受液
槽の機能を必要としないが、塗布液をカーテンデフレク
タを伝わらせて受液槽に落とすために、カーテンデフレ
クタに傾斜を設ける必要があり、カーテン膜切断点はウ
ェブと距離を保つ必要がある。即ち、これらの方法で
は、落下開始点とウェブとの距離は、最低限、数cm程
度必要であり、塗布過剰部の形成に対する充分な抑止手
段とはならない。
【0009】また、特表平2−503884号公報記載
の塗布開始装置では、図5に示すような特殊な構造の遮
蔽物を用い、かつその前進、後退する方向に傾斜を設け
ている。これにより、塗布開始点とウェブの距離を、数
mmとすることが可能であるが、塗布過剰部を完全にな
くしているのではない。また、遮蔽物の塗布液受容量に
難点があり、特に塗布開始時には、落下するカーテン膜
の液流量が多い場合、一旦遮蔽物で受け止めた塗布液
が、遮蔽物の移動と停止によって発生する揺れによりこ
ぼれ出る場合があり、結果として問題となる程度の塗布
過剰部が形成される可能性が高い。
【0010】また、塗布過剰部の形成を抑止する別の手
段として、特開平3−94863号公報には、塗布開始
に先立ち安定なカーテン膜形成を確認し、かつこれを乱
さないように塗布を開始する方法として、浅い皿状のも
のか又は立ち上げ部をもつ平板状の遮蔽板を、カーテン
膜の両端を支持するエッジガイドの下端と走行するウェ
ブの間にカーテン膜を回収するために挿入し、かつ該遮
蔽板を前後に動作させることでカーテン膜の塗布開始、
塗布停止を行なう方法が記載されている。また、ブレス
トロール上で走行方向変えつつあるウェブの極めて近傍
に遮蔽物を設けて塗布開始及び停止を行う方法が提案さ
れている。しかし、これらの提案では遮蔽板の取り付け
位置の関係で連続走行するウェブに同伴する空気流を遮
断するための遮風板を取り付ける位置が制限され、カー
テン膜が空気流によって不安定となる問題がある。
【0011】また、リップの極く近傍に遮蔽物を設けて
塗布開始及び停止を行う方法がある。この方法では、リ
ップにおける落下の初速度が遅いスライド面を有するス
ライドホッパー型のカーテンヘッドを用いた場合には、
塗布過剰部の抑制に効果は見られるが、落下の初速度が
速いエクストルージョン型のカーテンヘッドを用いた場
合には、効果は見られず、塗布過剰部を形成せずに、ま
た、塗布過剰部形成抑止手段に伴うその他のトラブルを
発生させることなく塗布の開始及び停止を行う方式は存
在しないのが実状であった。
【0012】一方、塗布過剰部をできるだけ形成しない
ように塗布の開始及び停止を行う方式とは別に、形成さ
れた塗布過剰部を平準化、且つ平滑化することによっ
て、乾燥不充分な塗布液によるロールの汚染を防止し、
且つ品質欠陥の発生を抑制する提案がなされている。特
開平5−168999号公報記載の塗布開始装置では、
塗布開始及び塗布停止時に発生する塗布過剰部に、一定
時間ロールを接触させることにより過剰な塗布液を剥離
し、しかる後、該ロールを上昇させてロール表面に付着
した塗布液をドクトルにより回収、再使用する技術が開
示されている。しかし、同技術では該ロールの直下にウ
ェブを支持するバックアップロールを設け、ウェブを介
して両ロールが突き当たる形態をとるため、該ロールを
降下させてウェブに接触させる際及びウェブより上昇さ
せる際に、ウェブの張力変動、蛇行が発生し、これらに
伴う紙切れが発生する可能性が高い。本傾向は該ロール
の周速とウェブの速度との差が大きい場合に高くなる。
従って本提案も対策として充分なものではない。
【0013】上記の従前の技術は、塗布開始及び停止の
際に形成される塗布過剰部の抑制に関するものである
が、更に、以下に説明するごとく別種の塗布過剰部発生
因があり、従来技術では解決できない問題がある。
【0014】即ち、カーテン膜は液体の膜であるから極
めて壊れやすい。例えば、周囲の乱気流など外部の要
因、並びに給液ポンプ、コーターヘッド、配管等の中で
塗布液中に発生したり混入したりする泡、油滴、凝集物
等の塗布液内部の要因により、カーテンはリップを上端
とする逆V字型に裂けてカーテンが分離し易い。この場
合にも裂けたカーテンの端部は表面張力によって厚さが
増し、この部分が流下してウェブに接触すると塗布過剰
部が形成される。
【0015】また、上記の泡が極めて小さく、カーテン
が裂けなかった場合には、泡を含む塗布液がウェブに塗
布された部分は、泡が破裂してその部分は塗布液の厚さ
が薄くなり、その周囲は塗布液の厚さが増して、前記の
塗布開始及び停止の際に形成される塗布過剰部、カーテ
ンが2つに裂けた際に形成される塗布過剰部と比較して
小さく、且つ軽度であるがスポット状の塗布過剰部が形
成される。
【0016】また、コーターヘッド中のスリット、又は
リップ部に微小の凝集物が滞留した場合には、その直下
のカーテン膜が筋状に薄くなり、このようなカーテンが
ウェブに塗布された場合には、筋の中心部の塗布量が少
なく、その分両縁部の塗布量が筋状に多くなる軽度の塗
布過剰部を伴う筋故障が発生する。
【0017】また、ウェブは、ロールの形態で供給さ
れ、一本のウェブロールを塗布した後、次のウェブロー
ルからウェブを供給して連続運転される。この場合、自
動ウェブつなぎ装置によれば2枚のウェブを重ねて貼り
合わせた部分に段差が形成される。又、アキュムレータ
ー等を使用して、前後のウェブ端を突き合わせて片面粘
着テープ等を用いてつなぎ合わせた場合にも粘着テープ
に相当する段差が形成される。このような段差の直前、
直後の部分では、ウェブに随伴する空気の流れが他とは
異なる結果、あたかも塗布液がスキップする如く連続し
てウェブ表面に落下するのが妨げられ、未塗布部が発生
し、これに起因して塗布過剰部が形成される。この場合
も、ロールの清掃作業を余儀なくされることになり、生
産効率の低下を惹起する結果となる。本傾向は低速塗布
時には低いが、特に800m/minを超えるような高
速塗布時に無視できなくなる。これらの欠陥の発生原因
はカーテン塗布装置に特有のものである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、主と
して塗布開始及び停止の際に形成される塗布過剰部、並
びに塗布時に突発的に発生するカーテン塗布装置に特有
の塗布過剰部を平準化することにより、乾燥不充分な塗
布層によるドライヤー内や搬送ロール等の汚染を未然に
防ぎ、且つ品質欠陥の発生を抑制した塗布面を実現し、
また、従来の平滑化手段でみられるウェブの張力変動、
蛇行、及びこれらに伴う紙切れの発生をなくした安定塗
布操業を続けることのできるカーテン塗布装置及びそれ
を用いた塗布方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明のカーテン
塗布装置及び該装置によるカーテン塗布方法は、 (請求項1) コーターヘッドから垂直に流下するカー
テン膜を連続走行するウェブに接触せしめることにより
塗布層を形成するカーテン塗布装置において、走行する
ウェブ5に垂直に流下するカーテン膜4を形成するコー
ターヘッド1、塗布開始前及び塗布停止のときは、該カ
ーテン膜4がウェブ5に流下しないように該カーテン膜
4を遮断する位置に前進し、塗布時は該カーテン膜4が
ウェブ5に流下する位置に後退する移動可能なカラーパ
ン16、及び塗布開始時の塗布層先端及び塗布停止時の
塗布層終端の過剰な塗布量を有する塗布層を平準化する
レベリングロール13を設けたカーテン塗布装置。 (請求項2) カーテン膜4とウェブ5の接触を遮断し
ているカラーパン16の後退によりカーテン膜4がウェ
ブ5に流下接触することにより塗布が開始する際、カラ
ーパン16がカーテン膜4の遮断を解除してウェブ上に
形成された塗布層先端がレベリングロールの下を通過す
る前にレベリングロール13が降下しウェブ5に接触
し、並びにカラーパン16が再び塗布前の位置に前進し
てカーテン膜4を遮断して塗布停止を行う際、塗布層終
端がウエブ5に接触しているレベリングロール13部を
通過した後、ウェブ5からレベリングロール13が上昇
し、塗布開始及び塗布停止時に発生する過剰な塗布量を
有する塗布層部分を平準化せしめる塗布量制御機構を付
帯する請求項1記載のカーテン塗布装置。 (請求項3) レベリングロールと塗布面との接触を塗
布面とは反対側よりウェブを支持ロール14で支持し、
該支持ロール14はウエブ5を介してレベリングロール
13と突き合わない位置でウェブを支持する請求項1ま
たは2記載のカーテン塗布装置。 (請求項4) 支持ロール14によってウェブのテンシ
ョンが幅方向に安定している位置でレベリングロールが
ウェブの塗布面に接触する請求項3記載のカーテン塗布
装置。 (請求項5) レベリングロールの回転速度、回転方
向、ウェブに対する接触位置及び接触圧が可変の駆動手
段を付帯する請求項1、2または3記載のカーテン塗布
装置。 (請求項6) コーターヘッドがエクストルージョンコ
ーターヘッドである請求項1または2記載のカーテン塗
布装置。 (請求項7) コーターヘッド1から垂直に流下するカ
ーテン膜4を連続走行するウェブ5に接触せしめること
により塗布層を形成するカーテン塗布装置によるカーテ
ン塗布方法において、カーテン膜4とウェブ5の接触を
遮断しているカラーパン16の後退によりカーテン膜4
がウェブ5に流下接触することにより塗布が開始する
際、カラーパン16がカーテン膜4の遮断を解除してウ
ェブ上に塗布層先端を形成し、該塗布層先端がレベリン
グロールの下を通過するする前にレベリングロール13
が降下しウェブ5に接触し、並びにカラーパン16が再
び塗布前の位置に前進してカーテン膜4を遮断して塗布
停止を行う際、塗布層終端がウエブ5上のレベリングロ
ール13部を通過した後、ウェブ5からレベリングロー
ル13が上昇し、塗布開始及び塗布停止時に発生する過
剰な塗布量を有する塗布層部分を平準化せしめることを
特徴とするカーテン塗布方法。 (請求項8) レベリングロールの周速がウェブの走行
速度と異なることを特徴とする請求項7記載のカーテン
塗布方法。 (請求項9) レベリングロールと塗布面との接触を塗
布面とは反対側よりウェブを支持ロール14で支持し、
該支持ロール14はウエブ5を介してレベリングロール
13と突き合わない位置でウェブを支持することを特徴
とする請求項7または8記載のカーテン塗布方法。 (請求項10) レベリングロールに最も近い支持ロー
ルがレベリングロールよりコーターヘッド側に位置する
場合は、レベリングロールを順転して用い、レベリング
ロールに最も近い支持ロールがレベリングロールよりコ
ーターヘッドから遠い側に位置する場合は、レベリング
ロールを逆転して用いることを特徴とする請求項7、8
または9記載のカーテン塗布方法。 (請求項11) 塗布開始から塗布停止までの間連続し
てレベリングロールが塗布面に接触し塗布層の欠陥を平
準化せしめることを特徴とする請求項7、8、9または
10記載のカーテン塗布方法、である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき、本発明のカ
ーテン塗布装置および該装置によるカーテン塗布方法に
ついて詳細に説明する。本発明は、以下の実施態様に限
定されることなく、様々な変形が可能であることは言う
までもない。
【0021】図1は本発明の塗布装置の概略を示す側面
図である。予め調製された塗布液は塗布液貯蔵タンク1
1より、例えば、可変流量型の無脈動定流量給液ポンプ
12によってコーターヘッド1へ送られる。
【0022】コーターヘッドがエクストルージョンコー
ターヘッドの場合は、塗布液はコーターヘッド1のマニ
ホールド6に満たされ、更にスリット2を通過し、リッ
プ3より流出し、垂直なカーテン膜4を形成する。塗布
開始前は、カーテン膜4は前進移動したカラーパン16
に流下し、全ての塗布液が受液槽9を経て、貯蔵タンク
11に回収される。また、カラーパン16で回収された
塗布液は貯蔵タンク11には戻さず、別の貯蔵タンクに
回収することも出来る。
【0023】塗布の開始は、ウェブ5の走行速度が規定
の速度に達した後、カラーパン16の位置を後退移動さ
せることによりカーテン膜4から離れ、カーテン膜4
は、走行しているウェブ5の上に流下して接触し、ウェ
ブ5に塗布層先端を形成するが、塗布層先端がレベリン
グロール13の下を非接触状態で通過する前に、レベリ
ングロール13がウェブ上に降下し、ウェブを僅かに押
し下げるようにして接触するので、塗布層先端の塗布過
剰部がレベリングロール13により平準化される。
【0024】塗布開始時の塗布過剰部が通過した後の平
常の塗布時には、レベリングロール13は上昇してもよ
いが、上昇せずに同じ位置にあれば塗布層の平滑性を連
続的に改善する。
【0025】レベリングロールを連続運転で使用する
と、突然異物によりカーテンが逆V字型に裂けた場合に
形成される塗布過剰部、カーテンが裂けるには到らなか
ったが異物により形成されるスポット状の塗布過剰部、
筋の中心部の塗布量が少なく、その両縁部の塗布量が筋
状に多くなる筋故障、並びにウェブのロール替えの際に
発生する塗布過剰部等、カーテン塗布装置に特有の全て
の塗布過剰部を平準化することができる。
【0026】塗布の停止は、カラーパン16の位置を塗
布開始前の位置に再び前進させて、カーテン膜4を遮断
し、カラーパン16にすべて回収されるようにし、一定
時間経過後に、塗布層終端がレベリングロール13を通
過した後、レベリングロール13を上昇させることによ
り行う。
【0027】本発明におけるカーテンヘッドは、カーテ
ン膜を形成してウェブに塗布層を形成できるコーターヘ
ッドであればいかなる形式のものでもよく、ダムからオ
ーバーフローする型式のもの、スライドホッパー型のも
の、スロット型のもの、エクストルージョン型のものい
ずれでもよいが、高速対応のコーターヘッドとしては、
ヘッドの中にマニホールドを持ち、スリットで安定流動
が得られるエクストルージョン型が好ましい。
【0028】本発明におけるレベリングロールに付帯す
る駆動部18の形態に関しては、特に限定はなく、ロー
ルの回転を駆動せずに、ウェブの塗布層表面に単に接す
るのみでも差し支えないが、塗布過剰部に滞留する液量
が多い場合、液粘度が高い場合、並びに塗布速度が速い
場合には、ロールの回転を駆動した方が好ましい。ロー
ルの回転方向は、ウェブの走行方向に対して順転または
逆転のどちらでも差し支えなく、効果の高い条件を任意
に設定することができる。回転駆動を行う場合、好まし
くは、レベリングロールの周速がウェブの走行速度と異
なる方がよい。レベリングロールの周速は、順転並びに
逆転のいずれの場合もウェブの速度に対して0%〜20
0%の範囲から選択できる。更に好ましい範囲は10〜
100%未満である。200%を超えた場合、レベリン
グロール表面から塗布液が飛散する事があり、速度差が
大きいとウェブにかかるテンションも大きくなり好まし
くない。この傾向は800m/minを超えるような高
速塗布時に著しくなる。
【0029】図2はレベリングロールがウェブと接触す
る状態を示す側面図である。レベリングロールと塗布面
との接触は塗布面とは反対側よりウェブ5を支持ロール
14で支持し、該支持ロール14がウエブ5を介してレ
ベリングロール13と突き合わない位置でウェブ5を支
持することが望ましい。かかる接触の仕方により、レベ
リングロールがウェブを少し押し下げるようにして接触
するので塗布面をレベリングロール面が滑り、容易にウ
ェブの走行速度とレベリングロールの周速との間に差を
つけることができ、速度を変えてもテンションが安定し
た状態で塗布することができる。
【0030】また、レベリングロール近くの支持ロール
は1本で用が足りるがウェブのテンション、シワの回避
等により、2本以上用いて構成するとよい。支持ロール
とレベリングロールとの位置関係は、支持ロールにより
ウェブの幅方向のテンションが安定している位置でレベ
リングロールがウェブと接触することが好ましく、ウェ
ブの性質、塗布量、液性、ロール径などにより異なる
が、通常、レベリングロール13と支持ロール14もし
くは支持ロール15との間隔が、ウェブの厚さを入れな
いで2mm〜2000mmの間にあることが好ましい。2mm
より近づけるとロールのブレなどで接触する危険性があ
り好ましくない。2000mmを超えるとウェブの均一な
テンションが得られない位置でレベリングロールが置か
れる傾向にあり、好ましくはない。
【0031】図3は2本の支持ロールでウェブを支持し
たときのレベリングロールと支持ロールとの関係を示す
一実施態様である。レベリングロールはアーム17によ
って2本の支持ロール14,15のいずれにも近づけて
使用することができる。また、該アーム17は支点19
の移動、油圧シリンダー等によるアームの長さ変更、更
には支点19を中心にアーム17の位置を変更すること
によって調節などによってレベリングロールと支持ロー
ルの位置を調節することができる。また、支持ロールを
移動して位置を調節してもよい。また、レベリングロー
ルに最も近い支持ロールがレベリングロールよりもコー
ターヘッド側に位置する場合は、レベリングロールを順
転して用い、レベリングロールに最も近い支持ロールが
レベリングロールよりもコーターヘッドから遠い側に位
置する場合は、レベリングロールを逆転して用いること
が好ましい。そうすることによって、レベリングロール
とウェブの塗布面との間で発生したテンションの変動を
最も近い支持ロールによりウェブが支持されるので品
質、操業ともに安定して塗布ができる。
【0032】本発明においてレベリングロールが降下し
てウェブの塗布面に接触する際、レベリングロールがウ
ェブを押し下げる直角方向の位置及び接触圧はアームの
長さの調節や各種駆動部の駆動手段の組合せにより調節
される。レベリングロールが接触していないウェブの状
態からの深さはレベリンロールルと支持ロールとの距
離、レベリングロールのロール径、ロールの周速、回転
方向、塗布量、塗液の液性などにより選択されるが、目
安としては接触深さは1mm〜500mmの範囲で調節され
ることが好ましい。支持ロールとレベリングロールが近
いとウェブのテンションが幅方向で安定しているので、
1mm以上またはその近くの値の範囲で調節が可能であ
る。支持ロールとレベリングロールの距離が比較的離れ
ている場合は、テンションが幅方向で均一ではないので
その分下方までレベリングロールを下降して接触しなけ
ればならない。走行方向のレベリングロールとウェブの
塗布面との接触長さは1mm〜100mmの範囲で調される
ことが好ましい。幅方向でのウェブのテンションが均一
であつて幅方向でのウェブとレベリングロールとの接触
圧も均一である場合は、1mm以上またはその近くの値の
範囲で調節可能である。幅方向でのウェブのテンション
が不均一であったり、スムージングを強化する必要があ
る場合はロール径を大きくするか、レベリングロールの
接触深さを大きくし接触長さを100mm以下の範囲で調
節されることが好ましい。100mmを超すと接触摩擦に
よるテンションが大きくなり好ましくはない傾向にあ
る。
【0033】本発明におけるレベリングロールの設置位
置は、カーテン膜が流下してウェブに接する点(塗布開
始点ともいう)から好ましくは500mm〜5000m
mの範囲で選択される。更に好ましい範囲は1000m
m〜3000mmである。500mm未満の場合、レベ
リングロールの回転に伴う振動、並びにレベリングロー
ルの表面に発生する乱気流の影響によりカーテン膜の安
定性が損なわれる。また5000mmを超えて設置され
る場合は、塗布液のウェブへのマイグレーションの進行
が無視できないレベルに達するので塗布面の平滑性が損
なわれ、製品の品質が低下する傾向にある。
【0034】本発明におけるレベリングロールのロール
径は、ウェブの幅、並びに採用した回転域によって異な
るが、通常10mm〜500mmの範囲、更に好ましく
は50mm〜300mmの範囲から選択される。10m
m未満の場合、ロールがたわむ傾向にありウェブの幅方
向の塗布量の均一性が損なわれる。また、通常レベリン
グロールの回転速度を上げるにはロール径が大きい方が
安定するが、500mmよりロール径が大きくなるとウ
ェブとの接触面積が大きくなり、ウェブの走行速度とロ
ールの周速が異なる場合、ウェブのテンションが上が
り、断紙する危険性がある。また、500mmを超える
とこれに伴ってレベリングロール、並びに駆動系の価格
が上がり、経済性が損なわれる他、その他構成要素の設
置位置の自由度が低下する傾向にある。
【0035】本発明におけるレベリングロールの材質と
しては、鋼、アルミニウム、銅、ステンレス、硬質プラ
スチックなど、ロール形状に成型でき、機械的強度が十
分なものであれば、制限なく使用することができる。ま
た、ロールの表面に塗装、鍍金、蒸着、溶射等の方法に
より、ロール基材と異なる物質を重層してもよい。さら
に、ロール表面は、鏡面、粗面、グラビア加工面など、
塗布液の物性に応じてその平準化、並びに平滑化の機能
を有するものであれば特に限定はない。中では汎用性が
高いものとしては、鋼鉄製のロールの表面を平滑に研磨
した後、硬質クロムメッキを施してから再度研磨を行
い、JIS B0601で定義された表面粗さRaが
0.3μm〜1.4μmの範囲になるように仕上げた平
滑な表面のものが好ましい。本発明におけるレベリング
ロールは、内部に定温の液体を循環させる空間を設けた
ジャケット付きロールとすることが好ましい。これによ
りロールの表面温度を高精度で制御して、塗布された塗
布液の粘度等の物性を好ましい範囲に保つ事により、塗
布面の平滑性を改良すると共に、塗布液中の添加物の凝
集に起因する液カスの発生を防止することが出来る。ま
た、レベリングロール13は、上昇させてウェブとの間
に充分な距離を設けた後、可動式の洗浄用シャワー2
0、並びに洗浄水収容槽21をベリングロール13の上
下に移動させて、自動的にその表面を洗浄することもで
きる。
【0036】エッジガイド10はコーターヘッド1の幅
を超えず、更にウェブ5の幅を超えて設けられ、垂直カ
ーテン膜はウェブ5の幅を超えて形成される。ウェブ5
の幅を超えて流下する塗布液は、受液槽9に回収され、
塗布液貯蔵タンク11に戻された後再び塗布される。ま
た、ウェブ5が切断した時など塗布が中断された場合
も、塗布液は受液槽9に回収される。また、受液槽9で
回収された塗布液は、貯蔵タンク11には戻さず、別の
貯蔵タンクに回収する事も出来る。
【0037】連続走行しているウェブ5と垂直カーテン
膜4と接触する点(塗布開始点)の直前にはウェブ5に
同伴する空気流を遮蔽し、カーテン周辺の空気の回流な
どで垂直カーテン膜4が乱れることなくウェブ5に達す
るようにするため遮風板8が設けられている。また、ウ
ェブ5の搬送方向は塗布部の直前で搬送ロール7により
方向転換することにより、ウェブ5に同伴する空気の塗
布部への影響を最小限にとどめるように構成されてもよ
い。
【0038】本発明において、塗布液とは、写真乳剤液
として、ゼラチン水溶液中にハロゲン化銀を分散せしめ
たもの、磁気記録材料形成用塗布液として、水あるいは
有機溶剤中に磁性体粒子を分散せしめたもの、感熱記録
材料形成用塗布液として、発色剤と顕色剤を分散せしめ
たもの、感圧記録材料形成用塗布液として、発色剤ある
いは顕色剤を含むマイクロカプセルを分散せしめたも
の、インクジェット記録材料形成用塗布液として、多孔
性シリカを分散せしめたもの、顔料塗被紙形成用塗布液
として、無機あるいは有機顔料を分散せしめたものな
ど、液の粘度、固形分濃度などに関係なく、カーテン塗
布を行うことが可能な塗布液であれば、制限なく用いる
ことができる。
【0039】本発明で使用されるウェブとしては、一般
に使用される上質紙、中質紙、更紙、コート紙、アート
紙、キャストコート紙、合成紙、、不織布、樹脂被覆
紙、プラスティックフィルム、金属板、ゴム板、天然あ
るいは合成繊維で織られた布等を任意に選択して用いる
ことが出来る。
【0040】塗布速度に関しては、通常のカーテン塗布
を行うことができる条件範囲内であれば、特に本発明の
効果を低下させるものではないが、おおよそ15m/m
in〜1500m/minの範囲が好ましい。一方、ウ
ェブに塗布される単位時間、単位巾あたりの液量、即ち
流量に関しても通常のカーテン塗布条件範囲内であれ
ば、特に限定されないが、おおむね4l/min/m〜
30l/min/mの範囲が好ましい。更に好ましくは
5l/min/m〜15l/min/mの範囲である。
【0041】
【実施例】以下、本発明の効果を一層明瞭とするために
実施例を掲げるが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。なお、実施例中の部数は、全て重量部を
示し、特にことわりのない限り、濃度は固形分の濃度の
重量%、塗布量は、乾燥後の塗布量を示す。
【0042】実施例1 以下の配合で固形分濃度が61%の下塗り塗層形成用塗
布液を調液し、ブレード塗布装置により、坪量60g/
2の上質紙に、絶乾塗布量が10g/m2となるよう
に、1000m/minの塗布速度で塗布し、下塗り原
紙を製造した。
【0043】 <下塗り液配合> 市販重質炭酸カルシウム(カービタル90) 70部 市販2級カオリン(カオブライト) 30部 市販ポリアクリル酸系分散剤 0.2部 市販燐酸エステル化澱粉 7部 市販スチレン・ブタジエン・ラテックス 10部 水酸化ナトリウム 0.1部
【0044】下記の配合で固形分濃度が55%の上塗り
塗層形成用塗布液を調液し、図1に示すレベリングロー
ルを備えたカーテン塗布装置を用いて、塗布開始直前に
レベリングロールを降下してウェブに接触させ、塗布停
止時にはレベリングロール部に塗布液が供給されなくな
った後レベリングロールを上昇させる操作を行って、前
に得られた下塗り原紙に、1000m/minの塗布速
度で、乾燥後塗布量が15g/m2になるように塗布、
乾燥を行い、印刷用顔料塗被紙を製造した。レベリング
ロールの回転方向は順転とし、その周速はウェブの速度
の50%、レベリングロールがウェブを押し下げる接触
深さは30mm、レベリングロールとウェブの接触長さは
70mmとした。また、塗布長さは、塗布開始して5分経
過後に塗布停止を行い、20秒経過後、再び塗布を開始
して5分間塗布を行い、10,000mとした。
【0045】 <上塗り液配合> 市販重質炭酸カルシウム(カービタル90) 10部 市販1級カオリン(ウルトラホワイト90) 45部 市販2級カオリン(カオブライト) 25部 市販立方体状軽質炭酸カルシウム (ブリリアント15) 10部 市販サチンホワイト 10部 市販ポリアクリル酸系分散剤 0.2部 市販燐酸エステル化澱粉 2部 スチレン・ブタジエン・ラテックス 16部
【0046】実施例2 [塗布液の製造方法] <カプセル分散液>クリスタルバイオレットラクトン
(CVL)5部を溶解した200部の高沸点油(呉羽化
学(株)製KMC−113)を5%スチレン無水マレイ
ン酸共重合体水溶液(PH5.0)250部に添加し、
高速攪拌型乳化機を用いて平均粒子径6μmとなるよう
に乳化した。
【0047】次に40%メラミン−ホルマリン初期縮合
物水溶液(住友化学(株)製スミレッツレジン)20部
を上記乳化液に加え、温度を75℃に保ち、攪拌を行い
つつ2時間反応させたのち、20%水酸化ナトリウム水
溶液でpH=9.0として室温まで冷却し、40%のマ
イクロカプセル分散液を得た。
【0048】<塗布液>このようにして得られたマイク
ロカプセル分散液を下記の配合で混合し、さらに水を加
えて固形分濃度が33%になるように調整し、感圧記録
材料形成用塗布液を調液した。 40%マイクロカプセル分散液 100部 小麦澱粉(平均粒子径20μm) 50部 48%カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体ラテックス 20部
【0049】上記塗布液を、実施例1と同様にして、レ
ベリングロールを使用しつつ図1に示す塗布装置を用い
て、坪量40g/m2の上質紙に、1000m/min
の塗布速度で、乾燥後塗布量が3.5g/ m2になるよ
うに塗布、乾燥を行い、感圧記録紙を10,000m製
造した。
【0050】実施例3 次の配合からなる混合物をそれぞれサンドミルで平均粒
径が約1μmになるまで粉砕分散して、〔A液〕と〔B
液〕を調製した。 〔A液〕 3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ −6−メチル−7−アニリノフルオラン 40部 25%ポリビニルアルコール水溶液 20部 水 20部 〔B液〕 ビスフェノールA 50部 2−ベンジルオキシナフタレン 50部 25%ポリビニルアルコール水溶液 50部 水 60部
【0051】次いで調製した〔A液〕と〔B液〕を用
い、次の配合の濃度40%の感熱記録材料形成用塗布液
を調液した。 〔A液〕 50部 〔B液〕 250部 ステアリン酸亜鉛(40%分散液) 25部 25%ポリビニルアルコール水溶液 205部 炭酸カルシウム 50部
【0052】次の配合からなる中間層形成用塗布液を調
液した。 〔中間層塗布液〕 焼成カオリン(アンシレックス、エンゲルハード製) 100部 スチレン・ブタジエン系共重合ラテックス(50%水分散品) 24部 リン酸エステル化澱粉 (MS−4600、日本食品加工製、10%水溶液) 60部 水 52部
【0053】ブレード塗布装置を用い、坪量40g/m
2の上質紙に800m/minの塗布速度で、中間層形
成用塗布液を塗布量が5g/m2になるように塗布、乾
燥した後、さらに、感熱記録材料形成用塗布液を、実施
例1と同様にして、レベリングロールを使用しつつ図1
に示す塗布装置を用いて、1000m/minの塗布速
度で、乾燥後塗布量が4g/m2になるように塗布、乾
燥を行い、感熱記録紙を10,000m製造した。
【0054】比較例1 図1に示す塗布装置を用いて、レベリングロールを使用
しなかった以外は、実施例1と同様の方法で、印刷用顔
料塗被紙を10,000m製造した。
【0055】比較例2 図1に示す塗布装置を用いて、レベリングロールを使用
しなかった以外は、実施例2と同様の方法で、感圧記録
紙を10,000m製造した。
【0056】比較例3 図1に示す塗布装置を用いて、レベリングロールを使用
しなかった以外は、実施例3と同様の方法で、感熱記録
紙を10,000m製造した。
【0057】比較例4 図1に示す塗布装置を用いて、レベリングロールを使用
せず、且つカラーパンの形状を図4に示すものに替え
て、カーテン膜切断点とウェブの距離を40mmから9
mmに短縮した以外は、実施例1と同様の方法で、印刷
用顔料塗被紙を10,000m製造した。
【0058】比較例5 図1に示す塗布装置を用いて、レベリングロールを使用
せず、且つカラーパンの形状を図4に示すものに替え
て、カーテン膜切断点とウェブの距離を40mmから9
mmに短縮した以外は、実施例2と同様の方法で、感圧
記録紙を10,000m製造した。
【0059】比較例6 図1に示す塗布装置を用いて、レベリングロールを使用
せず、且つカラーパンの形状を図4に示すものに替え
て、カーテン膜切断点とウェブの距離を40mmから9
mmに短縮した以外は、実施例3と同様の方法で、感熱
記録紙を10,000m製造した。
【0060】[塗布欠陥の評価方法]塗布欠陥の検出
は、塗布開始から終了部までに関して、塗布装置に設置
した欠点検出装置により行い、塗布長さに対する欠陥の
長さで評価した。欠点検出装置で検出できる塗布欠陥
は、ストリーク、スクラッチ等の未塗布部分のある欠陥
と汚れ等の塗布過剰部であり、欠陥部の幅が0.3mm
以上のものであれば検出可能である。欠陥の長さは、欠
陥部を除去するときの前後の余裕を考慮して、欠陥の前
後に1mを加えた長さとした。例えば、欠陥の実際の長
さが、0.1mの場合、欠陥の長さは、2.1mとし
た。
【0061】[ロール汚れの評価方法]塗布終了後に、
塗布面が最初に接触するペーパーロールの表面に付着し
た塗布液を全て剥離採取し、熱風乾燥機で乾燥して固形
分量を求めた。これをウェブの塗布幅で除して、単位塗
布幅当たりのロール付着固形分量を求めた。(単位:m
g/mm)
【0062】
【表1】
【0063】<評価結果>表1に示す評価結果に見る如
く、本発明における塗布装置を用いることにより、塗布
欠陥及び機械ロールの汚れは発生しなくなる。レベリン
グロールを用いない場合には塗布欠陥及び機械ロールの
汚れが発生する。カラーパンの形状を変更しカーテン膜
切断点とウェブの距離を短縮しても、発生の程度は、短
縮前と比較すると小さくなるが、やはり、塗布欠陥及び
機械ロールの汚れが発生する。
【0064】
【発明の効果】本発明におけるカーテン塗布装置を用い
ることにより、塗布の開始及び停止に伴うウェブ搬送用
の機械ロールの塗布液による汚染が発生しなくなり、塗
布欠陥の発生がない塗被物を得ることができるウェブ5
に塗布された塗布液は、ウェブを僅かに押し下げること
によりウェブに接触しているレベリングロール13の下
を通過し、このとき、塗布過剰部の塗布液がレベリング
ロール13により平準化される。塗布開始時の塗布過剰
部が通過した後の平常の塗布時には、レベリングロール
13は塗層の平滑性を改善する。
【0065】また、全運転期間を通じてレベリングロー
ルを使用する結果、突然異物によりカーテン膜が逆V字
型に裂けた場合に発生する塗布過剰部、カーテンが裂け
るには到らなかったが異物により形成されるスポット状
の塗布過剰部、筋の中心部の塗布量が少なく、その両縁
部の塗布量が多くなる筋状故障、並びにウェブのロール
替えの際に発生する塗布過剰部等、カーテン塗布装置に
特有の全ての塗布過剰部を平準化することができる。そ
の結果、本発明の塗布装置によらない場合には廃棄せざ
るを得ないレベルものも、製品として救済されることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカーテン塗布装置の位置実施例の概略
を示す側面図。
【図2】ウェブを支持する支持ロールとレベリングロー
ルと位置関係を示す側面図。
【図3】2本の支持ロールとレベリングロールの位置関
係を示す。
【図4】比較例4で用いたカラーパンの概略図。
【図5】従来技術のカーテン膜の遮蔽物の概略図。
【符号の説明】
1 コーターヘッド 2 スリット 3 リップ 4 カーテン膜 5 ウェブ 6 マニホールド 7 搬送ロール 8 遮風板 9 受液槽 10 エッジガイド 11 貯蔵タンク 12 給液ポンプ 13 レベリングロール 14 支持ロール 15 支持ロール 16 カラーパン 17 アーム 18 駆動部 19 レベリングロールを支持するアームの支点 20 洗浄用シャワー 21 洗浄水収容槽

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コーターヘッドから垂直に流下するカー
    テン膜を走行するウェブに接触せしめることにより塗布
    層を形成するカーテン塗布装置において、走行するウェ
    ブ5に垂直に流下するカーテン膜4を形成するコーター
    ヘッド1、塗布開始前及び塗布停止のときは、該カーテ
    ン膜4がウェブ5に流下しないように該カーテン膜4を
    遮断する位置に前進し、塗布時は該カーテン膜4がウェ
    ブ5に流下する位置に後退する移動可能なカラーパン1
    6、及び塗布開始時の塗布層先端及び塗布停止時の塗布
    層終端の過剰な塗布量を有する塗布層を平準化するレベ
    リングロール13を設けたカーテン塗布装置。
  2. 【請求項2】 カーテン膜4とウェブ5の接触を遮断し
    ているカラーパン16の後退によりカーテン膜4がウェ
    ブ5に流下接触することにより塗布が開始する際、カラ
    ーパン16がカーテン膜4の遮断を解除してウェブ上に
    形成された塗布層先端がレベリングロールの下を通過す
    る前にレベリングロール13が降下しウェブ5に接触
    し、並びにカラーパン16が再び塗布前の位置に前進し
    てカーテン膜4を遮断して塗布停止を行う際、塗布層終
    端がウエブ5に接触しているレベリングロール13部を
    通過した後、ウェブ5からレベリングロール13が上昇
    し、塗布開始及び塗布停止時に発生する過剰な塗布量を
    有する塗布層部分を平準化せしめる塗布量制御機構を付
    帯する請求項1記載のカーテン塗布装置。
  3. 【請求項3】 レベリングロールと塗布面との接触を塗
    布面とは反対側よりウェブを支持ロール14で支持し、
    該支持ロール14はウエブ5を介してレベリングロール
    13と突き合わない位置でウェブを支持する請求項1ま
    たは2記載のカーテン塗布装置。
  4. 【請求項4】 支持ロール14によってウェブのテンシ
    ョンが幅方向に安定している位置でレベリングロールが
    ウェブの塗布面に接触する請求項3記載のカーテン塗布
    装置。
  5. 【請求項5】 レベリングロールの回転速度、回転方
    向、ウェブに対する接触位置及び接触圧が可変の駆動手
    段を付帯する請求項1、2または3記載のカーテン塗布
    装置。
  6. 【請求項6】 コーターヘッドがエクストルージョンコ
    ーターヘッドである請求項1または2記載のカーテン塗
    布装置。
  7. 【請求項7】 コーターヘッド1から垂直に流下するカ
    ーテン膜4を連続走行するウェブ5に接触せしめること
    により塗布層を形成するカーテン塗布装置によるカーテ
    ン塗布方法において、カーテン膜4とウェブ5の接触を
    遮断しているカラーパン16の後退によりカーテン膜4
    がウェブ5に流下接触することにより塗布が開始する
    際、カラーパン16がカーテン膜4の遮断を解除してウ
    ェブ上に塗布層先端を形成し、該塗布層先端がレベリン
    グロールの下を通過するする前にレベリングロール13
    が降下しウェブ5に接触し、並びにカラーパン16が再
    び塗布前の位置に前進してカーテン膜4を遮断して塗布
    停止を行う際、塗布層終端がウエブ5上のレベリングロ
    ール13部を通過した後、ウェブ5からレベリングロー
    ル13が上昇し、塗布開始及び塗布停止時に発生する過
    剰な塗布量を有する塗布層部分を平準化せしめることを
    特徴とするカーテン塗布方法。
  8. 【請求項8】 レベリングロールの周速がウェブの走行
    速度と異なることを特徴とする請求項7記載のカーテン
    塗布方法。
  9. 【請求項9】 レベリングロールと塗布面との接触を塗
    布面とは反対側よりウェブを支持ロール14で支持し、
    該支持ロール14はウエブ5を介してレベリングロール
    13と突き合わない位置でウェブを支持することを特徴
    とする請求項7または8記載のカーテン塗布方法。
  10. 【請求項10】 レベリングロールに最も近い支持ロー
    ルがレベリングロールよりコーターヘッド側に位置する
    場合は、レベリングロールを順転して用い、レベリング
    ロールに最も近い支持ロールがレベリングロールよりコ
    ーターヘッドから遠い側に位置する場合は、レベリング
    ロールを逆転して用いることを特徴とする請求項7、8
    または9記載のカーテン塗布方法。
  11. 【請求項11】 塗布開始から塗布停止までの間連続し
    てレベリングロールが塗布面に接触し塗布層の欠陥を平
    準化せしめることを特徴とする請求項7、8、9または
    10記載のカーテン塗布方法。
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