JP3428006B2 - 塗布方法 - Google Patents

塗布方法

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JP3428006B2
JP3428006B2 JP28230194A JP28230194A JP3428006B2 JP 3428006 B2 JP3428006 B2 JP 3428006B2 JP 28230194 A JP28230194 A JP 28230194A JP 28230194 A JP28230194 A JP 28230194A JP 3428006 B2 JP3428006 B2 JP 3428006B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗布液をウェブに塗布
する方法並びに塗布装置に関する。特に印刷用顔料塗被
紙の製造に用いる顔料を含有する塗布液を塗布する方法
と塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高速の顔料塗布を行う塗布方法には、ブ
レード塗布法、ロッドバー塗布法、ロール塗布法、エア
ーナイフ塗布法が現在は使われている。しかしながら、
これらの塗布方法には以下に述べる欠点があり、高品質
の印刷用顔料塗被紙を安定して製造することはできなか
った。
【0003】即ち、ブレード塗布法は、過剰な塗布液を
アプリケーターロール、またはノズルにてウェブに塗布
した後、余剰な塗布液をブレードにて掻き落とす方法で
ある。
【0004】アプリケーターロール方式の場合は、アプ
リケーターロールを塗布液槽の中に部分的に沈めて、ア
プリケーターロールの回転に伴いロール表面に塗布液層
が形成され、それをウェブに転写した後、余剰な塗布液
をブレードで掻き落とす方式である。しかしながら、ア
プリケーターロールの表面の塗布液層は幅方向に均一に
はならず、無数のリングを形成する。このリングはアプ
リケーターロールの回転速度の増加、即ち塗布速度が高
速になるに従って増大する。このため、塗布液中の水分
やバインダーが不均一な状態でウェブに吸収されること
になり乾燥むらになったり、塗布むらを生じる結果とな
る。
【0005】一方、もう一つの方式であるノズル方式は
塗布液をノズルにより直接ウェブに向けて上向きに噴射
させ、塗布液層を形成させた後、余剰な塗布液をブレー
ドにて掻き落とす方式である。しかし、この方式は未塗
布面を発生させないためには十倍以上の塗布液をウェブ
に噴射させる必要があり、また、幅方向に均一な噴射を
させることも難しく、高品質な塗被紙を得ることが難し
かった。
【0006】ロッドバー塗布法もブレード塗布法とアプ
リケーションの方式は基本的に同様であることから、前
述したブレード塗布法と同様の欠点を持っている。
【0007】ロール塗布法は複数のロールを組み合わせ
てロール間での塗布液の転写によって塗布液を計量しウ
ェブに転写する方法であるが、ロール特有のパターンが
発生しやすく、塗布むらによる光沢度の低下、印刷むら
を生じる傾向がある。
【0008】エアーナイフ塗布法はウェブに塗布された
過剰の塗布液を高速エアーを吹き付けて取り除く方法で
あるが、ウェブ表面の影響を受けて塗布面に凹凸が発生
しやすく、高速塗布(500m/分以上)においてミス
トが発生し操業が困難になるという欠点があった。
【0009】このようなことから、ブレード塗布法やロ
ッドバー塗布法に代わる方法としてカーテン塗布法(例
えば、特開昭53−2108号公報、特開昭54−74
762号公報、特開昭57−212094号公報)が提
案されている。このカーテン塗布法は、塗布液をカーテ
ン状に流下させ、その下にウェブを走行させて塗布する
方法である。すなわち、前述したブレード塗布法やエア
ーナイフ塗布法と異なり、目標塗布量を予め計量したカ
ーテン状の塗布液を走行するウェブ上に流下させ、均一
な塗布液層を形成させるものである。
【0010】しかし、このカーテン塗布法には以下のよ
うな欠点もある。すなわち、カーテン状の塗布液を走行
するウェブに自由落下させる際に、ウェブの走行速度が
高速度(500m/分以上)である場合、ウェブ表面に
付随してくる空気層がカーテン膜と衝突し、カーテン膜
を乱し、空気を抱き込んで塗布液が塗られていない部分
や過剰に塗られる部分が発生し、塗布が不可能となるこ
とである。この対策として、空気層除去のためのドクタ
ーを設置したりするが完全ではなく、また、ドクターで
ウェブ表面に傷をつける恐れがあり実際には不可能であ
る。さらに、高速塗布(500m/分以上)では塗布液
の流下速度はウェブの走行速度に比較して極めて遅いた
め、塗布時にカーテン膜が急激に伸延させられ引きちぎ
られて、ピンホール大の未塗布面が無数に発生するとい
う欠点がある。さらに、カーテン塗布法は塗布液をウェ
ブ表面に塗布する際にほとんど押し圧がかからないた
め、ブレード等の掻取装置を有する塗布方法に比較して
ピック強度が弱いという欠点もある。
【0011】従って、高速塗布において、高品質の印刷
用顔料塗被紙を安定して製造する塗布方法、あるいは塗
布装置はなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ブレード塗
布法、ロッドバー塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテ
ン塗布法が各々持っている上述した問題点を解決し、高
速塗布が可能な塗布方法及び塗布装置を提供することを
目的とする。さらに、印刷用顔料塗被紙の製造に適用し
た場合には、塗布むらが少なく、光沢度が高く、印刷イ
ンキの着肉むらが少なく、ピック強度が高い高品質の印
刷用顔料塗被紙の製造を可能にすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決する手段】本発明に係る塗布方法は、回転
するアプリケーターロール周面上に、カーテンヘッドに
より塗布液を単層または複層のカーテン状に落下させて
均一な塗布液層を形成させる工程、次いでその塗布液層
をバッキングロールに巻回しつつ走行するウェブに転移
させる工程、引続いて余剰に転移させた塗布液をブレー
ド等の掻取装置によって掻き落とす工程からなることを
特徴とする。
【0014】ブレード塗布法やロッドバー塗布法の欠点
であるウェブへの塗布液の付着むらによって生ずるウェ
ブの水分及びバインダーの浸透むらは本発明によって解
決される。すなわち、アプリケーターロール周面上に形
成された均一な塗布液層をウェブに転移するので、ウェ
ブ表面の凹凸に影響されることなく塗布液量は一定とな
る。従って、塗布液中の水分やバインダーが均一にウェ
ブに吸収されるため塗被紙の印刷品質も向上するという
効果もある。
【0015】一方、通常のカーテン塗布法は高速塗布
(500m/分以上)を行うと、塗布液の伸延性の不足
やエアーの巻き込みにより塗布膜が破れて塗布表面に微
小な未塗布面(塗布欠陥)を生ずるという欠点がある。
しかし、本発明においては、アプリケーターロールの周
速はウェブの走行速度の5〜50%、好ましくは10〜
30%の範囲で調整されることを特徴とする。従って、
ウェブ走行速度に比べてかなり低速のアプリケーターロ
ール周面にカーテン膜を自由落下させて塗布液層を形成
させてからウェブに転移するので、ウェブの走行速度に
関係なくカーテン塗布速度を低下させることが可能とな
り、この問題は発生しない。
【0016】また、従来のカーテン塗布法は塗布液をウ
ェブ表面に塗布する際にほとんど押し圧がかからないた
め、ブレード塗布法に比べピック強度が弱いという欠点
がある。加えて、カーテン塗布法では塗布開始時、終了
時、あるいはダイリップ詰まり発生時には、カーテン膜
に乱れが生じ、部分的に過剰に塗布された塗布液が未乾
燥な状態になり、走行中にある金属ロールを汚染すると
いう問題がある。しかし、本発明では最終的に過剰の塗
布液はブレード等で掻き落とされるため、これらの問題
も解消される。
【0017】さらに、カーテン塗布法はカーテン膜を形
成させるために、あるいは高速塗布時において塗布液が
急激に伸延する際に塗布膜が引きちぎられることがない
ように、ダイ吐出量には下限がある。この下限は、塗布
液の組成、粘度によって異なるが、通常のブレード塗布
法に用いられている組成の塗布液の場合、前述のダイ吐
出量の制約のために、通常使用される65%程度の濃度
では塗布量を15g/m2 以下に低下させることができ
なかった。ここで、塗布量を減少させるために塗布液の
濃度を減少させた場合、乾燥エネルギーの増加、塗被紙
品質の低下を招いた。しかし、本発明ではウェブ走行速
度よりかなり低速のアプリケーターロールに対してカー
テン塗布を行うため、高濃度の塗布液でも必要以上にダ
イ吐出量を増やさなくても塗布膜は引きちぎられない。
また、仮に過剰な吐出量でも塗布液の余剰分はブレード
等で掻き落とされるため所望の塗布量に調整することが
可能である。
【0018】さらに、カーテン膜はネックインにより、
エッジ部分ではその中心部に比較して塗布量は厚く、カ
ーテン塗布の問題の一つとなっている。しかし、本発明
においては、この厚塗部は、アプリケーターロールとバ
ッキングロールの隙間をウェブが通過する際に、ならさ
れ均一な層として付着する。この方式によりウェブに転
移される塗布液量は従来の方式に比べて大幅に減少させ
ることができるため、後工程のブレード、ロッドバー等
による余剰な塗布液の掻き落とし量が大幅に減少する。
このことにより、ブレード、ロッドバーの押し圧が低下
し、ブレード、ロッドバーの磨耗が減少し、寿命が増加
する効果がある。
【0019】本発明は、アプリケーターロール周面上
に、塗布液の自由落下カーテンを流下させて、塗布液層
を形成させ、次いでその塗布液層をバッキングロールに
巻回しつつ走行するウェブに転移させる。バッキングロ
ールの軸はアプリケーターロールの軸より高い位置、あ
るいはバッキングロールとアプリケーターロールとの双
方の軸はほぼ水平位置にあることが好ましい。アプリケ
ーターロールの遠心力の影響によるアプリケーターロー
ル周面上の塗布液層の乱れを軽減させるため、塗布液の
流下位置は、アプリケーターロールとバッキングロール
の隙間、すなわち、塗布液層のウェブへの転移位置との
距離が短いほうが好ましい。従って、アプリケーターロ
ールの回転軌跡において流下位置と転移位置との中心角
は90度未満であることが望ましい。
【0020】また、アプリケーターロール周面の塗布液
層は、ウェブに転移される際に転移されずにアプリケー
ターロール周面に残るものもあり、これがあまり多くな
るとリングが発生する。このため、転移位置を通過した
後にドクターでこの塗布液層を掻き落とす方がよい。ド
クターの材質はアプリケーターロールを傷付けないよう
な柔らかい樹脂製のものがよく、非常に軽くロール表面
に接触するか、若干の隙間があってもよい。
【0021】本発明で用いる顔料塗被紙用の塗布液と
は、顔料とバインダー、その他添加剤とともに水に溶解
または分散させたものである。塗布液の固型分濃度は1
5〜70重量%、粘度は100〜5,000cps(B
型粘度計、温度20℃で測定)の範囲であるのが好まし
い。
【0022】本発明で用いる顔料としては、カオリン、
クレー、炭酸カルシウム、サチンホワイト、タルク、酸
化チタン、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫酸カルシ
ウム、プラスチックピグメント等が例示され、これらを
単独あるいは複数を組み合わせて使用される。
【0023】本発明で用いるバインダーとしては、スチ
レン・ブタジエン系、酢酸ビニル・アクリル系、エチレ
ン・アクリル系等の各種共重合体、ポリビニルアルコー
ル、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタ
クリレート系共重合体等の合成接着剤、酸化澱粉、エー
テル化澱粉、エステル化デンプン、酵素変性デンプン、
カゼイン等の天然系接着剤が例示され、これらを単独あ
るいは複数を組み合わせて使用される。これらのバイン
ダーは、顔料100重量部に対して2〜30重量部であ
ることが望ましい。また、必要に応じて分散剤、増粘
剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤等の助剤が配合される。
【0024】本発明で用いるウェブとしては、上質紙、
中質紙、更紙、コート紙、微塗工紙、合成紙、プラスチ
ックフィルム等が使用される。
【0025】なお、高濃度、高粘度の塗布液を塗布する
場合、掻取装置としてはエアーナイフよりもブレード、
ロッドバーの使用が推奨される。
【0026】本発明において、塗布液の塗布量は、絶乾
で3〜30g/m2 である。
【0027】
【作用】本発明は、アプリケーターロール周面上に、カ
ーテンヘッドより塗布液の自由落下カーテンを流下させ
て均一な塗布液層を形成させることを第一の特徴とす
る。通常のカーテン塗布では500m/分以上の高速塗
布は不可能であるが、本発明ではウェブの走行速度より
低速のアプリケーターロールにカーテン塗布を行うの
で、ブレード塗布と同等の高速塗布が可能である。次に
その塗布液層をウェブ表面に転移させ、引続いて転移さ
れた塗布液層から掻取装置にて余剰の塗布液を掻き落と
すことを第2の特徴とする。ここで、通常のブレード等
の掻取装置による塗布ではウェブ表面の凹凸による塗布
液の付着むらが発生するが、本発明ではカーテン塗布よ
って塗布液は均一な層としてウェブに付着するので、付
着むらが原因となる問題はすべて解消される。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。
【0029】 図1は本発明の実施例に係る塗布装置の
正面概略図である。図中、バッキングロール3はアプリ
ケーターロール6の上に位置し、両ロールの軸は垂直線
上にある。塗布液は塗布液タンク9から脈動の少ない塗
布液ポンプ8によってカーテンダイ1に供給される。真
空脱泡装置や超音波送液脱泡装置により脱泡した塗布液
を使用することが推奨される。供給された塗布液はカー
テンダイ1から自由落下カーテン2として、アプリケー
ターロール6の所定の流下位置12に向けて流下し、ア
プリケーターロール6の周面上に付着し、塗布液層を形
成する。一方、ウェブ4はガイドロール15を経てバッ
キングロール3の周面に至るが、遮風板11を設けて
ェブ4の伴流空気を除去することが望ましい。アプリケ
ーターロール6の周速はウェブ4の走行速度の5〜50
%に調整することが望ましい。
【0030】アプリケーターロール6の周面に付着した
塗布液層はバッキングロール3に巻き付いた状態で走行
しているウェブ4に対して、転移位置13にて転写され
る。アプリケーターロール6とバッキングロール3表面
の隙間は希望する塗布量に従い0.1〜0.8mm程度
の範囲で調整され、この隙間をウェブ4が通過する際に
塗布液層は均一な層にならされる。ウェブ4に付着した
塗布液は余剰な部分がブレード5によって掻き落とさ
れ、カラーパン7に回収される。同様にアプリケーター
ロール6の周面の塗布層のうちウェブ4に転移されなか
ったものも、ドクター14によって掻き落とされ、カラ
ーパン7に回収される。
【0031】 図2は本発明の別の実施例に係る塗布装
置の正面概略図である。この実施例においてはバッキン
グロール3とアプリケーターロール6の位置を、両ロー
ルの軸を垂直線上に位置させることなく、偏位させてい
る以外は、図1に示した実施例と同じである。アプリケ
ーターロール6上方の空間に余裕があるので、カーテン
ダイ1を垂直に設置することが可能となり、カーテンダ
イ1のリップの塗布液による汚染が軽減される。
【0032】 図3はさらに別の実施例に係る塗布装置
の正面概略図である。この実施例においてはバッキング
ロール3とアプリケーターロール6の両軸を水平位置と
している。図2と同様にカーテンダイ1を垂直に設置す
ることが可能である。
【0033】図4は、図3の実施例を変型させた塗布装
置の正面概略図である。この実施例は、カーテンダイ1
の位置を変え、アプリケーターロール6の回転軌跡にお
いて流下位置12と転移位置13とがなす中心角が90
度未満になるように、流下位置12と転移位置13とを
近接させている。従って、アプリケーターロール6の遠
心力による影響が軽減され、アプリケーターロール6の
周面上の塗布液層の乱れは軽減される。
【0034】図5は図1の実施例を変型させた塗布装置
の正面概略図である。この実施例においては、掻取装置
としてロッドバー16を使用している。
【0035】図6は図1の実施例を変型させた塗布装置
の正面概略図である。この実施例においては、掻取装置
としてエアーナイフ17を使用している。
【0036】[塗布例1]坪量61g/m2 の上質紙に
以下のような配合の塗布液を使用し、塗布速度1000
m/分で塗布量12g/m2 の顔料塗被紙を図1に示し
た塗布装置を用いて作成した。
【0037】 1級カオリン 20部 2級カオリン 30部 重質炭酸カルシウム 50部 スチレン・ブタジエンラテックス 6部 酸化澱粉 10部 水酸化ナトリウム 0.1部 ポリアクリル系分散剤 0.2部 上記の塗布液を濃度(固形分重量%)63%に調整し、
真空脱泡器により脱泡した。次にカーテンダイにより流
下させてアプリケーターロールに塗布した。吐出流量は
目標塗布量の6倍としたので、原紙に転写された塗布液
の余剰分はブレードで掻き落とした。アプリケーターロ
ールの周速は塗布速度の約1/5の200m/分とし、
アプリケーターロールとバッキングロールの隙間を0.
25mmに調整した。
【0038】得られた塗被紙はカレンダー処理を行った
後、以下の項目について評価を行った。
【0039】・白紙光沢度 JIS P8142に従
った。
【0040】・印刷むら RI2色印刷による。評点
は印刷面を目視観察により、5を最良とする5点法で評
価した。
【0041】・微小未塗布面の発生 印刷むらの評価
と同じ。
【0042】・ピック強度 RI印刷試験機により以
下のような方法により、印刷テストを行い、印刷面の剥
離状態を目視にて比較した。
【0043】塗工面にモルトンロールにて水を塗布し、
3秒後にその面にインキ(TKマークVグレードM)
0.4mlを塗布し印刷面の剥離状態を比較し、5を最
良とする5点法で評価した。
【0044】この結果、未塗布面の発生や塗布むらの発
生が少なく、光沢度の高い顔料塗被紙が得られた。ま
た、この塗被紙に印刷テストを行った結果、インキの着
肉むらの発生が少なかった。
【0045】[塗布例2]塗布例1と同じ原紙、同じ組
成の塗布液を使用し、図5に示したような図1の掻取装
置をブレードからロッドバーに換装した塗布装置を用
い、塗布速度1000m/分で塗布量12g/m2 の顔
料塗被紙を作成した。
【0046】[比較塗布例1]塗布例1と同じ原紙、同
じ組成の塗布液を使用し、塗布速度は1000m/分、
塗布量は12g/m2 でアプリケーターロール方式のブ
レード塗布を行った。アプリケーターロールとバッキン
グロールの隙間を0.30mmとし、アプリケーターロ
ールの周速は200m/分とした。
【0047】[比較塗布例2]比較塗布例1と同じ条件
で、ジェットファウンテンノズル方式のブレード塗布を
行った。塗布液の供給量は塗布量の約30倍とした。
【0048】[比較塗布例3]比較塗布例1と同じ条件
でバーブレード方式で塗布を行った。
【0049】[比較塗布例4]比較塗布例1と同じ条件
でカーテン塗布を行った。塗布速度1000m/分で
は、原紙の伴流空気によりカーテン膜が裂けてしまうの
で、やむをえず原紙に接する状態で遮風板を設けた。し
かし、塗布量を12g/m2 まで低下させると高速塗布
に対する塗布液の伸延性の不足からカーテン膜が塗布時
に裂け、塗布面に微小な未塗布面が多数認められた。
【0050】
【表1】 表1に明らかなように、本発明の塗布方法並びに塗布装
置に係る印刷用顔料塗被紙は、高速塗布においても微小
未塗布面の発生は認められず、従来のカーテン塗布にな
い優れた特徴を示している。また、白紙光沢度、塗布む
らのいずれの評価項目においても極めて品質が優れてお
り、印刷適性に関しても印刷むらが少なく優れている。
【0051】
【発明の効果】本発明による塗布方法並びに塗布装置に
よれば、従来のカーテン塗布法では不可能であった高速
塗布が可能となる。また、ブレード、ロッドバー等の掻
取装置による塗布方法のウェブへの転写むらを防ぐこと
ができ、白紙光沢度が高く、印刷適性のよい顔料塗被紙
の製造が可能となる。また、ブレード等の掻取装置の摩
耗も減少し、安定した製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る塗布装置の正面概略図で
ある。
【図2】別の実施例に係る塗布装置の正面概略図であ
る。
【図3】さらに別の実施例に係る塗布装置の正面概略図
である。
【図4】図3に示した実施例の変型例に係る塗布装置の
正面概略図である。
【図5】図1に示した実施例の変型例に係る塗布装置の
正面概略図である。
【図6】図1に示した実施例の変型例に係る塗布装置の
正面概略図である。
【符号の説明】
1 カーテンダイ 2 カーテン膜 3 バッキングロール 4 ウェブ 5 ブレード 6 アプリケーターロール 7 カラー(塗布液)バン 8 塗布液ポンプ 9 塗布液タンク 10 バッキングロールとアプリケーターロールの隙
間 11 遮風板 12 流下位置 13 転移位置 14 掻き落しドクター 15 ガイドロール 16 ロッドバー 17 エアナイフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 11/00 - 27/42 B05C 1/00 - 21/00 B05D 1/00 - 7/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バッキングロールに巻回しつつ走行するウ
    ェブに塗布液を塗布するに際して、前記バッキングロー
    ルに対してウェブを挟んで対向する、その周速がウェブ
    の走行速度の5〜50%であることを特徴とするアプリ
    ケーターロールの周面上に、塗布液の自由落下カーテン
    を流下させて塗布液層を形成し、前記バッキングロール
    とアプリケーターロールとの対向位置でこの塗布液層を
    ウェブの表面に転移させ、引き続いて転移された塗布液
    層から余剰の塗布液を掻き落とすことを特徴とする塗布
    方法。
  2. 【請求項2】前記バッキングロールの軸が、アプリケー
    ターロールの軸より高い位置にあることを特徴とする請
    求項1に記載の塗布方法。
  3. 【請求項3】前記バッキングロールが、アプリケーター
    ロールの上に位置し、且つ両ロールの軸がほぼ垂直位置
    にあることを特徴とする請求項1に記載の塗布方法。
  4. 【請求項4】前記バッキングロールとアプリケーターロ
    ールとの双方の軸が、ほぼ水平位置にあることを特徴と
    する請求項1に記載の塗布方法。
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