JPH07119088A - 印刷用顔料塗被紙 - Google Patents
印刷用顔料塗被紙Info
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- JPH07119088A JPH07119088A JP26328793A JP26328793A JPH07119088A JP H07119088 A JPH07119088 A JP H07119088A JP 26328793 A JP26328793 A JP 26328793A JP 26328793 A JP26328793 A JP 26328793A JP H07119088 A JPH07119088 A JP H07119088A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、カーテン塗布方式において
特定のガラス転移温度を有するラテックスを用いること
により、カーテン塗布方式の致命的欠陥である閉塞を改
良し、塗布欠点がない高品質な印刷用顔料塗被紙を得る
ことである。 【構成】 顔料とラテックスを主成分とする塗布層を設
けてなる印刷用顔料塗被紙において、該ラテックスのガ
ラス転移温度Tgが−10℃以上であり、これをカーテ
ン塗布装置により塗布するものである。 【効果】 本印刷用顔料塗被紙は、カーテン塗布方式の
致命的欠陥である閉塞が改良でき、塗布欠点と印刷むら
の発生がなく、光沢、平滑性に優れたものである。
特定のガラス転移温度を有するラテックスを用いること
により、カーテン塗布方式の致命的欠陥である閉塞を改
良し、塗布欠点がない高品質な印刷用顔料塗被紙を得る
ことである。 【構成】 顔料とラテックスを主成分とする塗布層を設
けてなる印刷用顔料塗被紙において、該ラテックスのガ
ラス転移温度Tgが−10℃以上であり、これをカーテ
ン塗布装置により塗布するものである。 【効果】 本印刷用顔料塗被紙は、カーテン塗布方式の
致命的欠陥である閉塞が改良でき、塗布欠点と印刷むら
の発生がなく、光沢、平滑性に優れたものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、顔料を含有する塗布液
を連続走行する帯状の支持体(以下、「ウェブ」と称す
る)に塗布した印刷用顔料塗被紙、特にアート・コート
紙等に関するものである。
を連続走行する帯状の支持体(以下、「ウェブ」と称す
る)に塗布した印刷用顔料塗被紙、特にアート・コート
紙等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、顔料塗被紙は、未塗布の上質
紙と比較して平滑性、光沢が高く、インクの吸収性が均
一であるため、印刷用紙として用いられている。特に近
年、印刷物の視覚化が進み、印刷用紙に対する要求も多
様化してきており、さらに、印刷方式もグラビア、輪転
オフセット、枚葉オフセット等多種にわたり、それぞれ
の印刷方式に適合した特性を持つ印刷用紙の開発が進ん
でいる。このような状況のなかで、顔料塗布を行う印刷
用紙の塗布技術に対する要求は、光沢に優れ、表面の平
滑性が高く、塗布欠点のない製品を高い生産性下で得る
ことである。
紙と比較して平滑性、光沢が高く、インクの吸収性が均
一であるため、印刷用紙として用いられている。特に近
年、印刷物の視覚化が進み、印刷用紙に対する要求も多
様化してきており、さらに、印刷方式もグラビア、輪転
オフセット、枚葉オフセット等多種にわたり、それぞれ
の印刷方式に適合した特性を持つ印刷用紙の開発が進ん
でいる。このような状況のなかで、顔料塗布を行う印刷
用紙の塗布技術に対する要求は、光沢に優れ、表面の平
滑性が高く、塗布欠点のない製品を高い生産性下で得る
ことである。
【0003】顔料塗布を行う印刷用紙の塗布方法も多岐
にわたるが、具体的には、ブレード塗布法、エアナイフ
塗布法、ロール塗布法を挙げることができる。しかしな
がら、これらの塗布方式では、塗布液に含まれる顔料の
種類や形状及び各種添加剤等について、塗布製品の品質
や工程の安定性を考慮すると制約せざる得ない。
にわたるが、具体的には、ブレード塗布法、エアナイフ
塗布法、ロール塗布法を挙げることができる。しかしな
がら、これらの塗布方式では、塗布液に含まれる顔料の
種類や形状及び各種添加剤等について、塗布製品の品質
や工程の安定性を考慮すると制約せざる得ない。
【0004】すなわち、ブレード塗布法では、塗布操作
において、ストリークやスクラッチ等の塗布欠点が生じ
易い。特に、偏平な形状を持つ顔料(例えばデラミネー
ションクレー)を配合した塗布液の場合、この傾向は著
しい。これは、ブレード先端直下の狭い間隙に液が引き
込まれるときに、クレーの配向が起こっておらず、液の
粘度が高くなり、ストリークやスクラッチが発生するも
のである。
において、ストリークやスクラッチ等の塗布欠点が生じ
易い。特に、偏平な形状を持つ顔料(例えばデラミネー
ションクレー)を配合した塗布液の場合、この傾向は著
しい。これは、ブレード先端直下の狭い間隙に液が引き
込まれるときに、クレーの配向が起こっておらず、液の
粘度が高くなり、ストリークやスクラッチが発生するも
のである。
【0005】このように、ストリークやスクラッチが発
生すると、発生部分は全て損紙となるため、生産の効率
化やコストの面で、大きな損失となる。また、これらの
欠点の発生は、塗布速度が高速化されるほど、また、塗
布濃度が高くなるほど一層顕著なものとなり、生産の効
率化と品質の向上が両立しない。
生すると、発生部分は全て損紙となるため、生産の効率
化やコストの面で、大きな損失となる。また、これらの
欠点の発生は、塗布速度が高速化されるほど、また、塗
布濃度が高くなるほど一層顕著なものとなり、生産の効
率化と品質の向上が両立しない。
【0006】また、かかる塗布法は、余剰な液の供給か
ら計量までの間に、ウェブに塗布液中の水あるいはバイ
ンダー成分が必要以上に浸入するため、余剰分として掻
き落とされた液は、供給前の液の組成と異なる。したが
って、時間の経過とともに塗布液の組成が変化し、安定
した品質の製品を得ることができない。
ら計量までの間に、ウェブに塗布液中の水あるいはバイ
ンダー成分が必要以上に浸入するため、余剰分として掻
き落とされた液は、供給前の液の組成と異なる。したが
って、時間の経過とともに塗布液の組成が変化し、安定
した品質の製品を得ることができない。
【0007】ロール塗布法は、ロールの組み合わせ等に
より様々な形式のものが存在するが、基本的には、複数
ロールを組み合わせてロール間での塗布液の転写により
液を計量しウェブに転写する塗布方法である。かかる塗
布方法は、ロール特有のパターンを発生し易く、また、
塗布ロール面とウェブの転写後の剥離の際に塗布面の光
沢、平滑性が低下し、品質が低下するだけでなく、印刷
時にも重大な障害となる。この傾向は、液濃度、あるい
は、塗布速度を高くすると顕著になる。
より様々な形式のものが存在するが、基本的には、複数
ロールを組み合わせてロール間での塗布液の転写により
液を計量しウェブに転写する塗布方法である。かかる塗
布方法は、ロール特有のパターンを発生し易く、また、
塗布ロール面とウェブの転写後の剥離の際に塗布面の光
沢、平滑性が低下し、品質が低下するだけでなく、印刷
時にも重大な障害となる。この傾向は、液濃度、あるい
は、塗布速度を高くすると顕著になる。
【0008】エアナイフ塗布法は、エアナイフ特有のパ
ターンを塗布層に発生し易い。このことにより、塗布層
の表面の光沢、平滑度は著しく低下し、単に品質が低下
するだけでなく、印刷時にも重大な障害となる。この傾
向は、塗布速度を高くした場合や液を高濃度化した場合
に顕著なものとなり、生産の効率化と品質の向上が両立
しない。
ターンを塗布層に発生し易い。このことにより、塗布層
の表面の光沢、平滑度は著しく低下し、単に品質が低下
するだけでなく、印刷時にも重大な障害となる。この傾
向は、塗布速度を高くした場合や液を高濃度化した場合
に顕著なものとなり、生産の効率化と品質の向上が両立
しない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、カー
テン塗布方式においてガラス転移温度Tgが−10℃以
上のラテックスを用いることにより、カーテン塗布方式
の致命的欠陥である閉塞を改良し、塗布欠点がなく、高
品質な印刷用顔料塗被紙を得ることである。
テン塗布方式においてガラス転移温度Tgが−10℃以
上のラテックスを用いることにより、カーテン塗布方式
の致命的欠陥である閉塞を改良し、塗布欠点がなく、高
品質な印刷用顔料塗被紙を得ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、顔料とラテッ
クスを主成分とする塗布層を設けてなる印刷用顔料塗被
紙およびその製造方法において、該ラテックスのガラス
転移温度Tgが−10℃以上であり、これをカーテン塗
布装置により塗布することにより、ロール塗布やブレー
ド塗布で頻発するストリークやスクラッチの問題を解消
する、即ちカーテン塗布方式の致命的欠陥である閉塞を
改良し、塗布欠点がない高品質な印刷用顔料塗被紙が得
られることを見いだしたものである。
クスを主成分とする塗布層を設けてなる印刷用顔料塗被
紙およびその製造方法において、該ラテックスのガラス
転移温度Tgが−10℃以上であり、これをカーテン塗
布装置により塗布することにより、ロール塗布やブレー
ド塗布で頻発するストリークやスクラッチの問題を解消
する、即ちカーテン塗布方式の致命的欠陥である閉塞を
改良し、塗布欠点がない高品質な印刷用顔料塗被紙が得
られることを見いだしたものである。
【0011】カーテン塗布方式の特徴は、図1あるいは
図2からも分かるように、液が流路を規制されて流れる
場が、スリット2の部分だけであることである。このス
リットの幅の選択範囲は広いが、通常は、0.5mm〜
1mmの間である。カーテン塗布では、リップ3から流
出した液は、ウェブ5に接触するまで自由表面を形成す
るため、流路を規制されない。これに対して、ロールや
ブレード塗布方式では、液の計量が行われるロールある
いはブレードとウェブの最小の間隙は、通常は、0.0
5mm以下である。したがって、凝集物や異物等が液中
に存在する場合に、ストリークとして現れる確率は、ロ
ールあるいはブレード塗布方式よりカーテン塗布方式の
ほうが極めて低い。
図2からも分かるように、液が流路を規制されて流れる
場が、スリット2の部分だけであることである。このス
リットの幅の選択範囲は広いが、通常は、0.5mm〜
1mmの間である。カーテン塗布では、リップ3から流
出した液は、ウェブ5に接触するまで自由表面を形成す
るため、流路を規制されない。これに対して、ロールや
ブレード塗布方式では、液の計量が行われるロールある
いはブレードとウェブの最小の間隙は、通常は、0.0
5mm以下である。したがって、凝集物や異物等が液中
に存在する場合に、ストリークとして現れる確率は、ロ
ールあるいはブレード塗布方式よりカーテン塗布方式の
ほうが極めて低い。
【0012】カーテン塗布方式は、前計量型の塗布方式
であるため、ヘッドから流出した液が、回収されて使用
される量が少ない。一方、ロールやブレードまたはエア
ーナイフ塗布方式が、一旦、液をウェブに過剰に供給し
た後に、掻き落として計量を行う後計量型の塗布方式で
あるため、回収される液量は、カーテン塗布と比較して
多い。また、ロールやブレードまたはエアーナイフ塗布
方式では、過剰な液がウェブに供給されたときに、液中
の水やバインダーが選択的に吸収して回収液が高濃度化
して塗布液が高濃度化したり、原紙表面に付着している
異物が回収液に同伴してストリークの原因となる。一
方、カーテン塗布方式では、長時間の操業でも塗布液が
濃度変化することなく、安定した塗布が行える。
であるため、ヘッドから流出した液が、回収されて使用
される量が少ない。一方、ロールやブレードまたはエア
ーナイフ塗布方式が、一旦、液をウェブに過剰に供給し
た後に、掻き落として計量を行う後計量型の塗布方式で
あるため、回収される液量は、カーテン塗布と比較して
多い。また、ロールやブレードまたはエアーナイフ塗布
方式では、過剰な液がウェブに供給されたときに、液中
の水やバインダーが選択的に吸収して回収液が高濃度化
して塗布液が高濃度化したり、原紙表面に付着している
異物が回収液に同伴してストリークの原因となる。一
方、カーテン塗布方式では、長時間の操業でも塗布液が
濃度変化することなく、安定した塗布が行える。
【0013】しかしながら、カーテン塗布方式の場合に
おいても、リップが閉塞してしまうとその部分だけ塗布
目方が少なくなってしまいロールやブレード塗布方式と
同様にストリークやスクラッチのような条痕を形成す
る。また、ひどい場合にはカーテン割れを生じ大きな未
塗抹部を発生させてしまう(これらの条痕は通常の塗布
欠点検出装置により感知することができる)。
おいても、リップが閉塞してしまうとその部分だけ塗布
目方が少なくなってしまいロールやブレード塗布方式と
同様にストリークやスクラッチのような条痕を形成す
る。また、ひどい場合にはカーテン割れを生じ大きな未
塗抹部を発生させてしまう(これらの条痕は通常の塗布
欠点検出装置により感知することができる)。
【0014】また、カーテン塗布方式の場合はリップが
閉塞してしまうと、ロールやブレード塗布方式のストリ
ークやスクラッチのようには比較的簡単に除去すること
が出来ない。なぜなら、後者の場合にはロールバーやブ
レード刃の押え圧力を弱くする等して凝集物や異物等を
流すことも可能である。さらにはブレードの場合はスト
リークやスクラッチの発生箇所を外部から押し込むこと
によって流し去る手段が通常行われている。一方、カー
テン塗布方式の場合は一度閉塞が生じると流量を多少増
減させたり、あるいは強制的に脈動を生じさせても除去
することは困難なことが多い。このため、リップに隙間
ゲージ等を差し込んで除去しなければならない。しかも
この作業は、操業中には出来ないため塗布を停止しなけ
ればならず、カーテン塗布方式にとって閉塞は致命的な
問題である。
閉塞してしまうと、ロールやブレード塗布方式のストリ
ークやスクラッチのようには比較的簡単に除去すること
が出来ない。なぜなら、後者の場合にはロールバーやブ
レード刃の押え圧力を弱くする等して凝集物や異物等を
流すことも可能である。さらにはブレードの場合はスト
リークやスクラッチの発生箇所を外部から押し込むこと
によって流し去る手段が通常行われている。一方、カー
テン塗布方式の場合は一度閉塞が生じると流量を多少増
減させたり、あるいは強制的に脈動を生じさせても除去
することは困難なことが多い。このため、リップに隙間
ゲージ等を差し込んで除去しなければならない。しかも
この作業は、操業中には出来ないため塗布を停止しなけ
ればならず、カーテン塗布方式にとって閉塞は致命的な
問題である。
【0015】そこで本発明者等は、カーテン塗布方式用
塗布液としてラテックスのガラス転移温度Tgを規定す
ることによって、この問題を著しく改善することを見い
だし本発明にいたった。即ち、カーテン塗布方式用塗布
液として用いるラテックスのガラス転移温度Tgを−1
0℃以上とすることによりこれらの問題を解決すること
が出来た。
塗布液としてラテックスのガラス転移温度Tgを規定す
ることによって、この問題を著しく改善することを見い
だし本発明にいたった。即ち、カーテン塗布方式用塗布
液として用いるラテックスのガラス転移温度Tgを−1
0℃以上とすることによりこれらの問題を解決すること
が出来た。
【0016】これらの理由は、Tgが−10℃を下回る
とラテックス自身あるいは顔料と軟質の凝集物を形成
し、コーターヘッドのスリットの内部壁に付着しやすく
なり、一方Tgが−10℃以上の場合は凝集物の発生が
著しく低下するからと考えられる。
とラテックス自身あるいは顔料と軟質の凝集物を形成
し、コーターヘッドのスリットの内部壁に付着しやすく
なり、一方Tgが−10℃以上の場合は凝集物の発生が
著しく低下するからと考えられる。
【0017】カーテン塗布方式は、前述したように前計
量型の塗布装置であり、塗布時に塗布液の掻き落としが
ないため、塗布液がウェブの表面形状に沿った極めて均
一な、いわゆる輪郭塗布層を形成する。特に、平滑性に
優れたウェブ上に塗布を行った場合には、塗布面の平滑
性と塗布量の均一性に優れた理想的な印刷用顔料塗被紙
を得ることができる。
量型の塗布装置であり、塗布時に塗布液の掻き落としが
ないため、塗布液がウェブの表面形状に沿った極めて均
一な、いわゆる輪郭塗布層を形成する。特に、平滑性に
優れたウェブ上に塗布を行った場合には、塗布面の平滑
性と塗布量の均一性に優れた理想的な印刷用顔料塗被紙
を得ることができる。
【0018】このため、下塗りを行わず上塗りだけのシ
ングル塗工においても十分な品質が得られるが、好まし
くはより高平滑及び高光沢性が要求されるアート紙等に
おいては下塗りと上塗りを施すいわゆるダブル塗工によ
ってより効果を発揮することができる。
ングル塗工においても十分な品質が得られるが、好まし
くはより高平滑及び高光沢性が要求されるアート紙等に
おいては下塗りと上塗りを施すいわゆるダブル塗工によ
ってより効果を発揮することができる。
【0019】一方、ロールやブレード塗布方式では、ウ
ェブの凹凸に対して、ウェブの凹部では、塗布量が過剰
に、凸部では塗布量が不足して、製版後の印刷で印刷む
らとなって現れる。また、ロール塗布法では、ロールと
塗布面が剥離する際に塗布面が乱れ易く、基本的に均一
な塗布量を得ることが難しく、表面の平滑性も悪い。こ
の傾向は、塗布液の固形分濃度が高い場合や粘度が高い
場合により顕著となり、ますます、均一な塗布面を得る
ことが難しくなる。均一な塗布面が得られないと、印刷
むらが発生する。
ェブの凹凸に対して、ウェブの凹部では、塗布量が過剰
に、凸部では塗布量が不足して、製版後の印刷で印刷む
らとなって現れる。また、ロール塗布法では、ロールと
塗布面が剥離する際に塗布面が乱れ易く、基本的に均一
な塗布量を得ることが難しく、表面の平滑性も悪い。こ
の傾向は、塗布液の固形分濃度が高い場合や粘度が高い
場合により顕著となり、ますます、均一な塗布面を得る
ことが難しくなる。均一な塗布面が得られないと、印刷
むらが発生する。
【0020】本発明においては、上記の如く、ウェブと
接触する顔料塗布層をカーテン塗布方式により塗布する
ことを特徴としているが、ラテックスのガラス転移温度
Tgが−10℃以上とすることにより、カーテン塗布方
式の致命的欠陥である閉塞を改良し、塗布欠点がなく、
塗布操作が長時間に及んでも塗りむら等が発生しない安
定した塗布操作を実行することができ、しかも塗布量が
均一で光沢及び平滑性の高い印刷用顔料塗被紙を得る方
法を具体的に開示したものはいまだ見当たらない。
接触する顔料塗布層をカーテン塗布方式により塗布する
ことを特徴としているが、ラテックスのガラス転移温度
Tgが−10℃以上とすることにより、カーテン塗布方
式の致命的欠陥である閉塞を改良し、塗布欠点がなく、
塗布操作が長時間に及んでも塗りむら等が発生しない安
定した塗布操作を実行することができ、しかも塗布量が
均一で光沢及び平滑性の高い印刷用顔料塗被紙を得る方
法を具体的に開示したものはいまだ見当たらない。
【0021】以下、添付図面に基づき、本発明の実施態
様について詳細に説明する。図1は本発明の実施態様を
示した印刷用顔料塗被紙塗布用の塗布装置の概略図であ
る。予め調製された塗布液は塗布液貯蔵タンク12よ
り、給液ポンプ13によってコーターヘッド1へ送られ
る。この際、塗布液の送液量は最終製品の塗布量と比例
関係にあるため、コーターヘッド1への塗布液の送液量
コントロールは精度よく行う必要がある。それ故に給液
ポンプ13としては可変流量型の無脈動定流量ポンプが
適当である。
様について詳細に説明する。図1は本発明の実施態様を
示した印刷用顔料塗被紙塗布用の塗布装置の概略図であ
る。予め調製された塗布液は塗布液貯蔵タンク12よ
り、給液ポンプ13によってコーターヘッド1へ送られ
る。この際、塗布液の送液量は最終製品の塗布量と比例
関係にあるため、コーターヘッド1への塗布液の送液量
コントロールは精度よく行う必要がある。それ故に給液
ポンプ13としては可変流量型の無脈動定流量ポンプが
適当である。
【0022】コーターヘッド1の内部はマニホールド
7、スリット2からなり、それぞれ高精度の仕上げが施
されている。供給された塗布液はマニホールド7に満た
され、更にスリット2に送られるときに通過する狭い間
隙において、ポンプ13の送液による動圧の影響が軽減
され、幅方向における圧力分布が均一化され、リップ3
より流出し、垂直なカーテン膜4を形成する。
7、スリット2からなり、それぞれ高精度の仕上げが施
されている。供給された塗布液はマニホールド7に満た
され、更にスリット2に送られるときに通過する狭い間
隙において、ポンプ13の送液による動圧の影響が軽減
され、幅方向における圧力分布が均一化され、リップ3
より流出し、垂直なカーテン膜4を形成する。
【0023】幅方向でプロファイルが均一となった垂直
カーテン膜4は、連続走行しているウェブ5と接触し、
ウェブ5に塗布される。ここでエッジガイド11a、1
1bはコーターヘッド1の幅を超えず、更にウェブ5の
幅を超えて設けられ、垂直カーテン膜はウェブ5の幅を
超えて形成される。垂直カーテン膜4がウェブ5の幅を
超えて形成されているのは、垂直カーテン膜4の両端部
における塗層の厚塗りを防止するためである。ウェブ5
の幅を超えて流下する塗布液は、受液槽10に回収さ
れ、塗布液貯蔵タンク12に戻された後再び塗布され
る。また、ウェブ5が切断した時など塗布が中断された
場合も、塗布液は受液槽10に回収される。
カーテン膜4は、連続走行しているウェブ5と接触し、
ウェブ5に塗布される。ここでエッジガイド11a、1
1bはコーターヘッド1の幅を超えず、更にウェブ5の
幅を超えて設けられ、垂直カーテン膜はウェブ5の幅を
超えて形成される。垂直カーテン膜4がウェブ5の幅を
超えて形成されているのは、垂直カーテン膜4の両端部
における塗層の厚塗りを防止するためである。ウェブ5
の幅を超えて流下する塗布液は、受液槽10に回収さ
れ、塗布液貯蔵タンク12に戻された後再び塗布され
る。また、ウェブ5が切断した時など塗布が中断された
場合も、塗布液は受液槽10に回収される。
【0024】連続走行しているウェブ5と垂直カーテン
膜4との接触部(以後、「塗布部」という。)にはウェ
ブ5に同伴する空気流を遮蔽し、カーテン周辺の空気の
回流などで垂直カーテン膜4が乱れることなくウェブ5
に達するようにするため遮風板9が設けられている。ま
た、ウェブ5の搬送方向は塗布部の直前でロール8によ
り方向転換することにより、ウェブ5に同伴する空気の
塗布部への影響を最小限にとどめるように構成されてい
る。
膜4との接触部(以後、「塗布部」という。)にはウェ
ブ5に同伴する空気流を遮蔽し、カーテン周辺の空気の
回流などで垂直カーテン膜4が乱れることなくウェブ5
に達するようにするため遮風板9が設けられている。ま
た、ウェブ5の搬送方向は塗布部の直前でロール8によ
り方向転換することにより、ウェブ5に同伴する空気の
塗布部への影響を最小限にとどめるように構成されてい
る。
【0025】形成させた垂直カーテン膜4を安定した状
態で塗布するためには、ウェブ5からコーターヘッド1
下部の流出部までの高さがある程度必要とされるが、本
実施態様においてはその高さを制御することも可能であ
り、垂直カーテン膜4の安定に適した高さは60〜30
0mm、好ましくは100〜250mm、更に好ましく
は120〜180mmである。
態で塗布するためには、ウェブ5からコーターヘッド1
下部の流出部までの高さがある程度必要とされるが、本
実施態様においてはその高さを制御することも可能であ
り、垂直カーテン膜4の安定に適した高さは60〜30
0mm、好ましくは100〜250mm、更に好ましく
は120〜180mmである。
【0026】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、様々な変形が可能であることは言うまでもな
い。前述した実施態様において、形成したカーテン膜の
幅はウェブ5の幅より大としたが、これは塗布層両端部
における塗布量の増加を防止するためであって、このよ
うな塗布量増加が小であるか、もしくはあまり問題とさ
れない場合、または特公昭49−14130号公報等に
開示される方法、その他塗布量増加防止方法を採用する
ことにより解消しうる場合には、垂直カーテン膜をウェ
ブ5の幅に一致させるか、あるいはこれより多少小とし
ても差し支えない。
となく、様々な変形が可能であることは言うまでもな
い。前述した実施態様において、形成したカーテン膜の
幅はウェブ5の幅より大としたが、これは塗布層両端部
における塗布量の増加を防止するためであって、このよ
うな塗布量増加が小であるか、もしくはあまり問題とさ
れない場合、または特公昭49−14130号公報等に
開示される方法、その他塗布量増加防止方法を採用する
ことにより解消しうる場合には、垂直カーテン膜をウェ
ブ5の幅に一致させるか、あるいはこれより多少小とし
ても差し支えない。
【0027】また、カーテンヘッドにプロファイル調整
機構あるいは制御機構を付設することも可能である。特
に、図1に示されるスリット2に開度プロファイルを調
整機構を付設すると、特に塗布幅が大きくなった場合
に、幅方向でより均一な塗布量プロファイルを得ること
ができる。
機構あるいは制御機構を付設することも可能である。特
に、図1に示されるスリット2に開度プロファイルを調
整機構を付設すると、特に塗布幅が大きくなった場合
に、幅方向でより均一な塗布量プロファイルを得ること
ができる。
【0028】ここで言うカーテン塗布装置とは、図1、
図2に示すように、コーターヘッド1の狭いスリット2
から液を流出させて、カーテン状の液膜を形成し、それ
を横切って連続的に走行するウェブ5に塗布を行うもの
である。図1は、コーターヘッド1のスリット2から、
直接、液が流下してカーテン膜4を形成し、ウェブ5に
塗布されるのに対して、図2は、スリット1から流出し
た液は、スライド面6で均一な液膜を形成した後に、カ
ーテン膜4を形成し、ウェブ5に塗布されるものであ
る。両者とも、最終的には、同様に薄い流下液膜である
カーテン膜4を形成することから、区別なくカーテン塗
布装置であり、本発明は、これらを包含する。
図2に示すように、コーターヘッド1の狭いスリット2
から液を流出させて、カーテン状の液膜を形成し、それ
を横切って連続的に走行するウェブ5に塗布を行うもの
である。図1は、コーターヘッド1のスリット2から、
直接、液が流下してカーテン膜4を形成し、ウェブ5に
塗布されるのに対して、図2は、スリット1から流出し
た液は、スライド面6で均一な液膜を形成した後に、カ
ーテン膜4を形成し、ウェブ5に塗布されるものであ
る。両者とも、最終的には、同様に薄い流下液膜である
カーテン膜4を形成することから、区別なくカーテン塗
布装置であり、本発明は、これらを包含する。
【0029】本発明で用いられるラテックスの材質の一
例としては、スチレン・ブタジエン系、酢ビ・アクリル
系、エチレン・酢ビ系、ブタジエン・メチルメタクリル
系、酢ビ・ブチルアクリレート系等の各種共重合体、ポ
リビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、イソブ
テン・無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメ
タクリレート系共重合体等の合成系接着剤が挙げられ
る。また、これらの重合方法については、特に制限され
るものではないが、公知の乳化重合方法としては例えば
シード重合法や2段重合法等の方法が挙げられる。
例としては、スチレン・ブタジエン系、酢ビ・アクリル
系、エチレン・酢ビ系、ブタジエン・メチルメタクリル
系、酢ビ・ブチルアクリレート系等の各種共重合体、ポ
リビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、イソブ
テン・無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメ
タクリレート系共重合体等の合成系接着剤が挙げられ
る。また、これらの重合方法については、特に制限され
るものではないが、公知の乳化重合方法としては例えば
シード重合法や2段重合法等の方法が挙げられる。
【0030】本発明において、顔料を主成分とする塗布
液とは、顔料とバインダー、その他添加剤と共に水に溶
解もしくは分散せしめた液であって、顔料、バインダ
ー、その他添加剤の濃度が、10〜70重量%のものを
言う。顔料、バインダーの配合割合は、一般に顔料10
0重量部に対し、バインダーが5重量部以上、好ましく
は、10〜70重量部であることが望ましい。
液とは、顔料とバインダー、その他添加剤と共に水に溶
解もしくは分散せしめた液であって、顔料、バインダ
ー、その他添加剤の濃度が、10〜70重量%のものを
言う。顔料、バインダーの配合割合は、一般に顔料10
0重量部に対し、バインダーが5重量部以上、好ましく
は、10〜70重量部であることが望ましい。
【0031】本発明で用いる塗被紙用顔料としては、カ
オリン、炭酸カルシウム、クレー、サチンホワイト、酸
化チタン、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫酸バリウ
ム、硫酸カルシウム、シリカ、活性白土、レーキ及び有
機顔料等が挙げられる。
オリン、炭酸カルシウム、クレー、サチンホワイト、酸
化チタン、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫酸バリウ
ム、硫酸カルシウム、シリカ、活性白土、レーキ及び有
機顔料等が挙げられる。
【0032】本発明に用いられる接着剤としては、上記
で挙げたラテックス以外に酸化澱粉、エーテル化澱粉、
エステル化澱粉、酵素変性澱粉やそれらをフラッシュド
ライして得られる冷水可溶性澱粉、カゼイン、大豆蛋白
等の天然系接着剤などのような一般に知られた接着剤が
挙げられる。また、必要に応じて、増粘剤、保水剤、耐
水化剤、着色剤等の通常の塗被紙用顔料に配合される各
種助剤が適宜使用できる。
で挙げたラテックス以外に酸化澱粉、エーテル化澱粉、
エステル化澱粉、酵素変性澱粉やそれらをフラッシュド
ライして得られる冷水可溶性澱粉、カゼイン、大豆蛋白
等の天然系接着剤などのような一般に知られた接着剤が
挙げられる。また、必要に応じて、増粘剤、保水剤、耐
水化剤、着色剤等の通常の塗被紙用顔料に配合される各
種助剤が適宜使用できる。
【0033】かくして得られた本発明の塗被組成物は、
ウェブの両面ないし片面に、単層ないし多層コーティン
グされるものである。多層塗布における下層部の塗布に
は、カーテン塗布装置以外の塗布装置の使用も可能であ
り、さらに、下層塗布部を乾燥せずに上層塗布を行うウ
ェットオンウェット塗布方法を行ってもよい。
ウェブの両面ないし片面に、単層ないし多層コーティン
グされるものである。多層塗布における下層部の塗布に
は、カーテン塗布装置以外の塗布装置の使用も可能であ
り、さらに、下層塗布部を乾燥せずに上層塗布を行うウ
ェットオンウェット塗布方法を行ってもよい。
【0034】本発明で使用されるウェブとしては、一般
に使用される上質紙、中質紙、更紙、マシンコート紙、
キャストコート紙、合成紙、レジンコーテッド紙及びプ
ラスティックフィルム等を含む。
に使用される上質紙、中質紙、更紙、マシンコート紙、
キャストコート紙、合成紙、レジンコーテッド紙及びプ
ラスティックフィルム等を含む。
【0035】本発明において、顔料を主成分とする塗布
液の塗布量は乾燥重量規準で、1g/m2以上、好まし
くは3〜30g/m2が適当である。
液の塗布量は乾燥重量規準で、1g/m2以上、好まし
くは3〜30g/m2が適当である。
【0036】
【作用】本発明において、カーテン塗布方式用塗布液と
して用いるラテックスのガラス転移温度Tgを−10℃
以上とすることにより、長時間の操業でも安定した塗布
が行え、塗布欠点がなく、塗布層が光沢に優れ、均一で
平滑性が高く、印刷むらの発生しない印刷用顔料塗被紙
が得られる。
して用いるラテックスのガラス転移温度Tgを−10℃
以上とすることにより、長時間の操業でも安定した塗布
が行え、塗布欠点がなく、塗布層が光沢に優れ、均一で
平滑性が高く、印刷むらの発生しない印刷用顔料塗被紙
が得られる。
【0037】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これに限定されるものではな
い。なお、以下に示す部および%はいずれも重量基準で
ある。 実施例1 Tgが−5℃のラテックスを用い、以下の配合で固形分
濃度が48%の塗布液を調整した。得られた塗布液を6
0g/m2の坪量(絶乾)の上質紙に、図1に示すカー
テン塗布装置を用いて絶乾の塗布量が15g/m2とな
るように、塗布速度1200m/minで塗布し、約2
0000mの塗被紙の作製を行った。
説明するが、本発明は、これに限定されるものではな
い。なお、以下に示す部および%はいずれも重量基準で
ある。 実施例1 Tgが−5℃のラテックスを用い、以下の配合で固形分
濃度が48%の塗布液を調整した。得られた塗布液を6
0g/m2の坪量(絶乾)の上質紙に、図1に示すカー
テン塗布装置を用いて絶乾の塗布量が15g/m2とな
るように、塗布速度1200m/minで塗布し、約2
0000mの塗被紙の作製を行った。
【0038】 <上塗り液配合> ・市販重質炭酸カルシウム(カービタル90) :30.0部 ・市販2級クレー(アマゾン88) :40.0部 ・市販2級クレー(ハイドラスパース) :30.0部 ・市販ポリアクリル酸系分散剤(アロンT−40) : 0.1部 ・市販燐酸エステル化澱粉(MS−4600) : 2.0部 ・スチレン−ブタジエンラテックス(Tg−5℃) :16.0部
【0039】実施例2 実施例1において、ラテックスのTgが−10℃のもの
を用いた。それ以外は、実施例1と全く同一の方法で、
印刷用顔料塗被紙の作製を行った。
を用いた。それ以外は、実施例1と全く同一の方法で、
印刷用顔料塗被紙の作製を行った。
【0040】実施例3 実施例1において、ラテックスのTgが10℃のものを
用いた。それ以外は、実施例1と全く同一の方法で、印
刷用顔料塗被紙の作製を行った。
用いた。それ以外は、実施例1と全く同一の方法で、印
刷用顔料塗被紙の作製を行った。
【0041】実施例4 実施例1において、塗布装置が異なり図1に示すカーテ
ン塗布装置の代わりに、図2に示すカーテン塗布装置を
用いた。それ以外は、実施例1と全く同一の方法で、印
刷用顔料塗被紙の作製を行った。
ン塗布装置の代わりに、図2に示すカーテン塗布装置を
用いた。それ以外は、実施例1と全く同一の方法で、印
刷用顔料塗被紙の作製を行った。
【0042】比較例1 実施例1において、ラテックスのTgが−15℃のもの
を用いた。それ以外は、実施例1と全く同一の方法で、
印刷用顔料塗被紙の作製を行った。
を用いた。それ以外は、実施例1と全く同一の方法で、
印刷用顔料塗被紙の作製を行った。
【0043】比較例2 実施例1において、ラテックスのTgが−25℃のもの
を用いた。それ以外は、実施例1と全く同一の方法で、
印刷用顔料塗被紙の作製を行った。
を用いた。それ以外は、実施例1と全く同一の方法で、
印刷用顔料塗被紙の作製を行った。
【0044】比較例3 実施例1において、塗布装置が異なり図1に示すカーテ
ン塗布装置の代わりに、ブレード塗布装置を用いて塗布
を行った。それ以外は、実施例1と全く同一の方法で、
印刷用顔料塗被紙の作製を行った。
ン塗布装置の代わりに、ブレード塗布装置を用いて塗布
を行った。それ以外は、実施例1と全く同一の方法で、
印刷用顔料塗被紙の作製を行った。
【0045】比較例4 実施例1において、塗布装置が異なり図1に示すカーテ
ン塗布装置の代わりに、ロール塗布装置を用いて塗布を
行った。それ以外は、実施例1と全く同一の方法で、印
刷用顔料塗被紙の作製を行った。
ン塗布装置の代わりに、ロール塗布装置を用いて塗布を
行った。それ以外は、実施例1と全く同一の方法で、印
刷用顔料塗被紙の作製を行った。
【0046】比較例5 実施例1において、塗布装置が異なり図1に示すカーテ
ン塗布装置の代わりに、エアーナイフ塗布装置を用いて
塗布を行った。それ以外は、実施例1と全く同一の方法
で、印刷用顔料塗被紙の作製を行った。塗布した試料
は、カレンダー処理を行った後に、評価を行った。
ン塗布装置の代わりに、エアーナイフ塗布装置を用いて
塗布を行った。それ以外は、実施例1と全く同一の方法
で、印刷用顔料塗被紙の作製を行った。塗布した試料
は、カレンダー処理を行った後に、評価を行った。
【0047】評価方法 1)白紙光沢 村上式光沢度計を用い、入射角75゜−反射角75゜と
してカレンダー処理後の試料の光沢度の測定を行った。
してカレンダー処理後の試料の光沢度の測定を行った。
【0048】2)印刷光沢 RI−II型印刷試験機を使用して、一定量のインキ(東
洋キングウルトラ12紅)を試料に印刷した後、村上式
光沢度計を入射60゜−反射60゜として光沢度の測定
を行った。
洋キングウルトラ12紅)を試料に印刷した後、村上式
光沢度計を入射60゜−反射60゜として光沢度の測定
を行った。
【0049】3)平滑度 平滑度は、スムースター平滑度試験機(東英電子工業株
式会社製、形式SM−6A)により測定した。
式会社製、形式SM−6A)により測定した。
【0050】4)印刷むら 試料は、ローランドオフセット印刷機にて、湿し水が給
水過多の条件と適正な条件で印刷し、一昼夜室温にて放
置し、印刷むらは、サンプルのシアンの単色の網点の面
積率が50%の印刷部について、目視により評価した。
評価単位は5段階評価で5が最も優れるものとし、湿し
水が供給過多条件でも試料前面にわたり全く印刷むらが
発生しないものを5と判定し、湿し水が供給過多の条件
で、面積が小さい微弱な印刷むらを発生するものを、4
と判定し、湿し水が供給過多の条件で、比較的面積の大
きな印刷むらが発生している場合には、3と判定し、湿
し水の供給が適正な条件で、微弱な印刷むらが発生して
いる場合を、2と判定し、湿し水の供給が適正な条件で
明かな印刷むらが発生している場合を、1と判定した。
水過多の条件と適正な条件で印刷し、一昼夜室温にて放
置し、印刷むらは、サンプルのシアンの単色の網点の面
積率が50%の印刷部について、目視により評価した。
評価単位は5段階評価で5が最も優れるものとし、湿し
水が供給過多条件でも試料前面にわたり全く印刷むらが
発生しないものを5と判定し、湿し水が供給過多の条件
で、面積が小さい微弱な印刷むらを発生するものを、4
と判定し、湿し水が供給過多の条件で、比較的面積の大
きな印刷むらが発生している場合には、3と判定し、湿
し水の供給が適正な条件で、微弱な印刷むらが発生して
いる場合を、2と判定し、湿し水の供給が適正な条件で
明かな印刷むらが発生している場合を、1と判定した。
【0051】5)塗布欠点 塗布欠点の検出は、塗布装置に設置した欠点検出装置に
より行い塗布長さに対する欠点の長さの比率で評価し
た。欠点検出装置で検出できる塗布欠点は、ストリーク
・スクラッチ等の未塗布部分のある欠点と汚れ等の塗布
過剰部であり、検出は幅が0.3mm以上のものであれ
ば検出可能である。
より行い塗布長さに対する欠点の長さの比率で評価し
た。欠点検出装置で検出できる塗布欠点は、ストリーク
・スクラッチ等の未塗布部分のある欠点と汚れ等の塗布
過剰部であり、検出は幅が0.3mm以上のものであれ
ば検出可能である。
【0052】評価結果は、実施例を表1に示し、比較例
を表2に示す。総合評価として○以上を合格とした。実
施例及び比較例から明らかなように、Tgが−10℃以
上のラテックスを用いることにより、カーテン塗布方式
の致命的欠陥である閉塞が改良でき、塗布欠点と印刷む
らの発生がなく、光沢、平滑性に優れた印刷用顔料塗被
紙を得ることができる。
を表2に示す。総合評価として○以上を合格とした。実
施例及び比較例から明らかなように、Tgが−10℃以
上のラテックスを用いることにより、カーテン塗布方式
の致命的欠陥である閉塞が改良でき、塗布欠点と印刷む
らの発生がなく、光沢、平滑性に優れた印刷用顔料塗被
紙を得ることができる。
【0053】
【表1】
【0054】*評価基準 白紙光沢 : 数値が大きい程良い 印刷光沢 : 数値が大きい程良い 平滑度沢 : 数値が小さい程良い 印刷むら : 数値が大きい方が良い 塗布欠点 : 数値が小さい程良い 総合評価 : ◎非常に優れる、○優れる、△やや劣
る、×問題あり
る、×問題あり
【0055】
【表2】
【0056】*評価基準 白紙光沢 : 数値が大きい程良い 印刷光沢 : 数値が大きい程良い 平滑度沢 : 数値が小さい程良い 印刷むら : 数値が大きい方が良い 塗布欠点 : 数値が小さい程良い 総合評価 : ◎非常に優れる、○優れる、△やや劣
る、×問題あり
る、×問題あり
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、Tgが−10℃以上の
ラテックスを用いることにより、カーテン塗布方式の致
命的欠陥である閉塞が改良でき、塗布欠点と印刷むらの
発生がなく、光沢、平滑性に優れた印刷用顔料塗被紙を
得ることができる。
ラテックスを用いることにより、カーテン塗布方式の致
命的欠陥である閉塞が改良でき、塗布欠点と印刷むらの
発生がなく、光沢、平滑性に優れた印刷用顔料塗被紙を
得ることができる。
【図1】本発明の一実施例を示すエクストルージョン型
のコーターヘッドを用いたカーテン塗布装置の概略図。
のコーターヘッドを用いたカーテン塗布装置の概略図。
【図2】本発明の他の実施例を示すスライド型のコータ
ーヘッドを用いたカーテン塗布装置の概略図。
ーヘッドを用いたカーテン塗布装置の概略図。
1 コーターヘッド 2 スリット 3 リップ 4 カーテン膜 5 ウェブ 6 スライド面 7 マニホールド 8 ロール 9 遮風板 10 受液槽 11a、11b エッジガイド 12 貯蔵タンク 13 給液ポンプ
Claims (1)
- 【請求項1】 支持体に顔料とラテックスを主成分とす
る塗布層を設けてなる印刷用顔料塗被紙において、該ラ
テックスのガラス転移温度Tgが−10℃以上であり、
これをカーテン塗布装置により塗布することを特徴とす
る印刷用顔料塗被紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26328793A JPH07119088A (ja) | 1993-10-21 | 1993-10-21 | 印刷用顔料塗被紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26328793A JPH07119088A (ja) | 1993-10-21 | 1993-10-21 | 印刷用顔料塗被紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07119088A true JPH07119088A (ja) | 1995-05-09 |
Family
ID=17387378
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26328793A Pending JPH07119088A (ja) | 1993-10-21 | 1993-10-21 | 印刷用顔料塗被紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07119088A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004061229A1 (ja) * | 2002-12-25 | 2004-07-22 | Jsr Corporation | 非接触型塗工用共重合体ラテックス及びそれを含む組成物並びに塗工紙及びその製造方法 |
JP2012211415A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-01 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 印刷用塗工紙 |
JP2012211416A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-01 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 印刷用塗工紙 |
-
1993
- 1993-10-21 JP JP26328793A patent/JPH07119088A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004061229A1 (ja) * | 2002-12-25 | 2004-07-22 | Jsr Corporation | 非接触型塗工用共重合体ラテックス及びそれを含む組成物並びに塗工紙及びその製造方法 |
JP2012211415A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-01 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 印刷用塗工紙 |
JP2012211416A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-01 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 印刷用塗工紙 |
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