JP3111106B2 - 印刷用顔料塗被紙及びその製造方法 - Google Patents

印刷用顔料塗被紙及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷用顔料塗被紙及び
その製造方法に関し、特に、カーテン塗布装置により得
られる印刷用顔料塗被紙及び製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、顔料塗被紙は、非塗工の上質
紙と比較して平滑性、インクの吸収性が均一であるた
め、印刷用紙として広く用いられている。特に近年、印
刷物の視覚化が進み、カラー印刷の比率が高まり、ま
た、印刷速度の増大が進み、印刷用紙に対する要求も一
段と高いものとなっている。
【0003】印刷用紙に対する要求品質は数多くある
が、特に、平滑性が高いこと、光沢の発現に優れている
こと、印刷を行う面の塗布面質が均一で塗布欠陥のない
こと、印刷ムラが発生しないことが重要である。
【0004】顔料塗布を行う印刷用紙の塗布方法は多岐
にわたるが、具体的には、ブレード塗布法、エアナイフ
塗布法、ロール塗布法を挙げることができる。これらの
塗布法の共通した特徴としては、比較的に簡単な操作
で、顔料を主成分とする塗布液の塗布が行えることであ
る。しかしながら、これらの塗布方式では、高品質な印
刷用紙を得ることができなかった。
【0005】すなわち、ブレード塗布法は、過剰に塗布
液をウェブに供給した後、余剰の液をブレードにより掻
き落とす後計量型の塗布法である。しかし、かかる塗布
法では、余剰な液の供給から計量までの間に、ウェブに
塗布液中の水あるいはバインダー成分が必要以上に浸入
し、計量時のブレード直下で塗布液に高い圧力が加えら
れるため、塗布液中の水あるいはバインダー成分のウェ
ブへの浸入は、さらに顕著に進行する。このため、顔料
塗布層で、相対的にバインダー成分が少なくなるため、
塗層強度が低くなり、高い光沢も発現し難くなる。ま
た、余剰分として掻き落とされた液は、供給前の液の組
成と異なり、時間の経過とともに塗布液の組成が変化
し、安定した品質の製品を得ることができない。また、
かかる塗布法で、顔料を主成分とする塗布液の塗布を行
うと、ストリークやスクラッチ等の塗布欠陥の発生が不
可避である。
【0006】エアナイフ塗布法は、過剰に塗布液をウェ
ブに供給した後、余剰の液を風圧により掻き落とす後計
量型の塗布法である。かかる塗布法は、エアナイフ特有
のパターンを塗布層に発生し易く、このことにより、塗
布層の表面の平滑度は著しく低下し、品質が低下するだ
けでなく、印刷時にも重大な障害となる。また、かかる
塗布方法では、塗布速度を高速度化する場合、あるい
は、液濃度を高濃度化する場合には、風圧を高くする必
要があるが、風圧を大きくすると、かかるパターンの発
生が、さらに顕著になるばかりでなく、空気流の流れの
乱れが発生し、吹き出しによる騒音も著しいものとな
る。したがって、風圧を徒らに大きくすることができな
いので、比較的に高粘度の液を高速で塗布することが要
求される顔料塗被紙の製造には適さない。
【0007】ロール塗布法は、ロールの組み合わせ等に
より様々な形式のものが存在するが、基本的には、複数
ロールを組み合わせてロール間での塗布液の転写により
液を計量しウェブに転写する塗布方法が一般的である。
かかる塗布方法は、ロール特有のパターンを発生し易
く、また、塗布ロール面とウェブの転写後の剥離の際に
塗布面の光沢、平滑性が低下し、近年の印刷用紙に対す
る要求品質を満たすことは難しい。
【0008】カーテン塗布法は、これらエアナイフやブ
レード塗布法における問題を解決する塗布法である。し
かし、カーテン塗布法では、掻き落としがなく、均一な
厚みを持つカーテン膜の厚みが、そのまま塗布層の厚み
に反映されるため、塗布が行われるウェブ表面の形状
は、カーテン塗布された塗布層の表面の形状に重大な影
響を及ぼすことになる。したがって、カーテン塗布にお
いては、ウェブ表面の平滑度が低い場合には、最終的な
塗布層の平滑度が低くなってしまう不都合が生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、エア
ナイフ塗布方式、ブレード塗布方式、ロール塗布方式で
は実現することが不可能であった平滑度の高い高品質な
印刷用顔料塗被紙の製造と効率的な生産の両立を、カー
テン塗布方式を用い、塗布される下塗り塗布面のスムー
スター平滑度を80mmHg以下とすることにより実現
することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、印刷用顔料塗
被紙において、最上層の塗布が施される下塗り塗布層の
スムースター平滑度を、80mmHg以下とし、最上層
の塗布をカーテン塗布装置を用いて行うことにより、平
滑度の高い高品質な印刷用顔料塗被紙を、安定した操業
条件のもとで得られることを見いだしたものである。
【0011】つまり、カーテン塗布法では、均一な厚み
を持つカーテン膜の厚みが、そのまま塗布層の厚みに反
映されるため、最上層の塗布が施される下塗り塗布層の
平滑度に代表される表面の微細な粗さは、最上層の表面
の平滑性、光沢などに重大な影響を及ぼす。つまり、下
塗塗布層の平滑度を高くすれば、最上層の平滑度や光沢
度は向上し、印刷用顔料塗被紙として好ましい特性を得
ることができるようになる。ここで、下塗層の平滑度と
最上層の平滑度や光沢度に関して、鋭意検討を行ったと
ころ、下塗層のスムースター平滑度を、80mmHg以
下とすることにより、最上層は、印刷用顔料塗被紙とし
て特に好ましい平滑度が得られることを見いだすに至っ
た。
【0012】また、下塗層の平滑度は、単に最上層の光
沢度及び平滑度に影響を及ぼすだけでなく、カーテン膜
がウェブに衝突して塗布が成立する部分で、塗布層とウ
ェブ層の間に同伴する空気の量と密接な関係がある。つ
まり、下塗層の平滑度が低い場合には、ウェブ層表面で
空気の攪乱が起こり易く、結果として、同伴空気量が多
くなり、塗布層に気泡が残留する現象が観察される。こ
れは、印刷用顔料塗被紙の特性としては好ましくない。
ここで、下塗層の平滑度と最上層に同伴される空気の量
に関して、さらに検討を行ったところ、下塗層のスムー
スター平滑度を、80mmHg以下とすることにより、
ウェブに同伴した空気に起因する最上層の気泡は、観察
されなくなることを見いだすに至った
【0013】本発明においては、上記の如く、顔料及び
接着剤を主成分とした塗布液をカーテン塗布装置を用い
て塗布することを特徴としているが、スムースター平滑
度が、80mmHg以下の下塗り塗布層を設けたウェブ
にカーテン塗布により塗布を行うことにより、塗布欠点
の発生がなく、安定した塗布操作を実行することがで
き、塗布量が均一で平滑性の高い印刷用顔料塗被紙を得
る方法を開示したものは、いまだ見当たらない。
【0014】以下、添付図面に基づき、本発明の実施態
様について詳細に説明する。図1は本発明の実施態様を
示した印刷用顔料塗被紙塗布用の塗布装置の概略図であ
る。予め調製された塗布液は塗布液貯蔵タンク11よ
り、給液ポンプ12によってコーターヘッド1へ送られ
る。この際、塗布液の送液量は最終製品の塗布量と比例
関係にあるため、コーターヘッド1への塗布液の送液量
コントロールは精度よく行う必要がある。それ故に、給
液ポンプ12としては可変流量型の無脈動定流量ポンプ
が適当である。
【0015】コーターヘッド1の内部はマニホールド
6、スリット2からなり、それぞれ高精度の仕上げが施
されている。供給された塗布液はマニホールド6に満た
され、更にスリット2に送られるときに通過する狭い間
隙において、給液ポンプ12の送液による動圧の影響が
軽減され、幅方向における圧力分布が均一化され、リッ
プ3より流出し、垂直なカーテン膜4を形成する。
【0016】幅方向でプロファイルが均一となった垂直
カーテン膜4は、連続走行しているウェブ5と接触し、
ウェブ5に塗布される。ここでエッジガイド10a、1
0bはコーターヘッド1の幅を超えず、更にウェブ5の
幅を超えて設けられ、垂直カーテン膜はウェブ5の幅を
超えて形成される。垂直カーテン膜4がウェブ5の幅を
超えて形成されているのは、垂直カーテン膜4の両端部
における塗層の厚塗りを防止するためである。ウェブ5
の幅を超えて流下する塗布液は、受液槽9に回収され、
塗布液貯蔵タンク11に戻された後再び塗布される。ま
た、ウェブ5が切断した時など塗布が中断された場合
も、塗布液は受液槽9に回収される。
【0017】連続走行しているウェブ5と垂直カーテン
膜4との接触部(以後、「塗布部」という。)にはウェ
ブ5に同伴する空気流を遮蔽し、カーテン周辺の空気の
回流などで垂直カーテン膜4が乱れることなくウェブ5
に達するようにするため遮風板8が設けられている。ま
た、ウェブ5の搬送方向は塗布部の直前でロール7によ
り方向転換することにより、ウェブ5に同伴する空気の
塗布部への影響を最小限にとどめるように構成されてい
る。
【0018】形成させた垂直カーテン膜4を安定した状
態で塗布するためには、ウェブ5からコーターヘッド1
下部の流出部までの高さがある程度必要とされるが、本
実施態様においてはその高さを制御することも可能であ
り、垂直カーテン膜4の安定に適した高さは60〜30
0mm、好ましくは100〜250mm、更に好ましく
は120〜180mmである。
【0019】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、様々な変形が可能であることは言うまでもな
い。前述した実施態様において、形成したカーテン膜の
幅はウェブ5の幅より大としたが、これは塗布層両端部
における塗布量の増加を防止するためであって、このよ
うな塗布量増加が小であるか、もしくはあまり問題とさ
れない場合、または特公昭49−14130号公報等に
開示される方法、その他塗布量増加防止方法を採用する
ことにより解消しうる場合には、垂直カーテン膜をウェ
ブ5の幅に一致させるか、あるいはこれより多少小とし
ても差し支えない。
【0020】また、カーテンヘッドにプロファイル調整
機構あるいは制御機構を付設することも可能である。特
に、図1に示されるスリット2に開度プロファイル調整
機構を付設すると、特に塗布幅が大きくなった場合に、
幅方向でより均一な塗布量プロファイルを得ることがで
きる。
【0021】本発明において、顔料を主成分とする塗布
液とは、顔料とバインダー、その他添加剤と共に水に溶
解もしくは分散せしめた液であって、顔料、バインダ
ー、その他添加剤の固形分濃度が、10〜70重量%の
ものを言う。顔料、バインダーの配合割合は、一般に顔
料100重量部に対し、バインダーが5重量部以上、好
ましくは、10〜70重量部であることが望ましい。
【0022】本発明で用いる塗被紙用顔料としては、カ
オリン、クレー、炭酸カルシウム、サチンホワイト、酸
化チタン、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫酸バリウ
ム、硫酸カルシウム、シリカ、活性白土、レーキ、プラ
スチックピグメント、バインダーピグメント等が挙げら
れる。
【0023】本発明に用いられるバインダーとしては、
スチレン・ブタジエン系、酢ビ・アクリル系、エチレン
・酢ビ系、ブタジエン・メチルメタクリル系、酢ビ・ブ
チルアクリレート系等の各種共重合体、ポリビニルアル
コール、無水マレイン酸共重合体、イソブテン・無水マ
レイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート
系共重合体等の合成系接着剤、酸化澱粉、エーテル化澱
粉、エステル化澱粉、酵素変性澱粉やそれらをフラッシ
ュドライして得られる冷水可溶性澱粉、カゼイン、大豆
蛋白等の天然系接着剤などのような一般に知られた接着
剤が挙げられる。また、必要に応じて、増粘剤、保水
剤、耐水化剤、着色剤等の通常の塗被紙用顔料塗布液に
配合される各種助剤が適宜使用できる。
【0024】かくして得られた本発明の塗被組成物は、
スムースター平滑度が80mmHg以下のウェブの両面
ないし片面に、コーティングされるものである。多層塗
布における下層部の塗布には、カーテン塗布装置以外の
塗布装置の使用も可能である。
【0025】本発明で使用されるウェブとしては、スム
ースター平滑度が80mmHg以下であれば、一般に使
用される上質紙、中質紙、更紙、マシンコート紙、アー
ト紙、キャストコート紙、合成紙、レジンコーテッド
紙、プラスティックフィルムに下塗り塗布層を設けたも
のを例外なく含む。
【0026】下塗り塗布層のスムースター平滑度が80
mmHgを超える場合には、平滑処理を施し、スムース
ター平滑度を80mmHg以下とすることが可能であ
り、その手段として、通常は、スーパーカレンダー、ソ
フトカレンダーなどのカレンダー処理を行う。
【0027】本発明において、最上層あるいは下塗り塗
布層に用いられる顔料及び接着剤を主成分とする塗布液
の塗布量は、乾燥重量規準で、1g/m2 以上、好まし
くは、3〜30g/m2 が適当である。
【0028】
【作用】本発明において、最上層が塗布される下塗り塗
布層のスムースター平滑度を、80mmHg以下とし、
最上層の塗布をカーテン塗布装置を用いて行うことによ
り、平滑性の高い高品質な印刷用顔料塗被紙を、安定し
た操業条件のもとで得ることができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の効果を一層明瞭とするために
実施例を掲げる。なお、実施例中の部数は、全て重量部
を示し、特にことわりのない限り、濃度は固形分濃度の
重量%、塗布量は、乾燥塗布量を示す。
【0030】実施例1 坪量60g/m2 の上質紙に、カーテン塗布装置によ
り、塗布量が10g/m2 となるように、以下の配合の
固形分濃度が45%の塗布液を、下塗り液として、塗布
速度1000m/minで塗布し、下塗り塗布層塗工原
紙(以下、下塗り原紙と略す)の作製を行った。なお、
このときの下塗り塗布面のスムースター平滑度は、13
0mmHgであった。
【0031】 下塗り塗布液配合 市販重質炭酸カルシウム(カービタル90) 70部 市販2級カオリン(カオブライト) 30部 市販ポリアクリル酸系分散剤 0.2部 市販燐酸エステル化澱粉 9部 市販スチレン・ブタジエン・ラテックス 8部 水酸化ナトリウム 0.1部
【0032】以下の配合で固形分濃度が48%の上塗り
塗布液を作製し、前に得られた下塗り原紙をカレンダー
処理して平滑度を29mmHgとし、この下塗り原紙
に、カーテン塗布装置を用い、800m/minの塗布
速度で、塗布量が15g/m2になるように塗布、乾燥
を行い、印刷用顔料塗被紙を得た。
【0033】 上塗り塗布液配合 市販重質炭酸カルシウム(カービタル90) 20部 市販1級カオリン(ウルトラホワイト90) 70部 市販サチンホワイト 10部 市販ポリアクリル酸系分散剤 0.2部 市販燐酸エステル化澱粉 3部 スチレン・ブタジエン・ラテックス 18部
【0034】実施例2 実施例1で得られた下塗り原紙をカレンダー処理し、ス
ムースター平滑度を73mmHgとした以外は、実施例
1と同様の方法で、印刷用顔料塗被紙を得た。
【0035】比較例1 実施例1で得られた下塗り原紙をカレンダー処理し、ス
ムースター平滑度を88mmHgとした以外は、実施例
1と同様の方法で、印刷用顔料塗被紙を得た。
【0036】比較例2 実施例1で得られた下塗り原紙をカレンダー処理しなか
った以外は、実施例1と同様の方法で、印刷用顔料塗被
紙を得た。
【0037】比較例3 実施例1で得られた下塗り原紙をカレンダー処理して、
スムースター平滑度を32mmHgとし、この下塗り原
紙に、ブレード塗布装置を用い、800m/minの塗
布速度で、実施例1の上塗り塗布液を塗布量が15g/
2 になるように塗布、乾燥を行い、印刷用顔料塗被紙
を得た。
【0038】比較例4 実施例1で得られた下塗り原紙にカレンダー処理をせ
ず、ブレード塗布装置を用い、800m/minの塗布
速度で、実施例1の上塗り塗布液を塗布量が15g/m
2 になるように塗布、乾燥を行い、印刷用顔料塗被紙を
得た。
【0039】比較例5 実施例1で得られた下塗り原紙をカレンダー処理して、
スムースター平滑度を32mmHgとし、この下塗り原
紙に、エアナイフ塗布装置を用い、250m/minの
塗布速度で、実施例1の上塗り液を塗布量が15g/m
2 になるように塗布、乾燥を行い、印刷用顔料塗被紙を
得た。
【0040】比較例6 実施例1で得られた下塗り原紙にカレンダー処理をせ
ず、エアナイフ塗布装置を用い、250m/minの塗
布速度で、実施例1の上塗り液を塗布量が15g/m2
になるように塗布、乾燥を行い、印刷用顔料塗被紙を得
た。
【0041】得られた顔料塗被紙は、全て同一の条件で
カレンダー処理を行った後に評価した。
【0042】<顔料塗被紙の評価方法1>塗布層のスム
ースター平滑度は、スムースター平滑度試験機(東英電
子工業株式会社製、形式SM−6A)により測定した。
(単位:mmHg)
【0043】<顔料塗被紙の評価方法2>印刷ムラの評
価は、ローランドオフセット印刷機にて、湿し水過多の
条件で印刷し、一昼夜室温にて放置し、サンプルのシア
ンの単色の網点の面積率が50%の印刷部に関して、目
視により行った。(単位:5段階評価で5が最も優れ
る)
【0044】<顔料塗被紙の評価方法3>塗布面質の評
価は、任意の部位を、目視判断により行った。塗布面質
が完全に均一な場合には、◎、ほぼ良好な場合には、
○、ややむらがある場合には、△、むらが目立つ場合に
は、×と判断した。
【0045】<顔料塗被紙の評価方法4>塗布欠点の検
出は、塗布装置に設置した欠点検出装置により行い、塗
布長さに対する、欠点の長さで評価した。欠点検出装置
で、検出できる塗布欠点は、ストリーク、スクラッチ等
の未塗布部分のある欠点と汚れ等の塗布過剰部であり、
検出は、幅が、0.3mm以上のものであれば検出可能
である。欠点の長さは、欠点部を削除するときの余白を
考慮して、欠点の前後に1mを加えた長さとして、例え
ば、欠点の実際の長さが、0.1mの場合でも、欠点の
長さは、2.1mとなる。
【0046】
【表1】
【0047】<評価結果>表1のような評価結果を得た
が、ブレード塗布装置では、ストリークの発生が目立
ち、エアナイフ塗布装置では、面質が悪く満足の得られ
る品質が得られない。カーテン塗布装置を用いた場合
は、下塗り原紙のスムースター平滑度が、80mmHg
を超える場合には、塗布欠点の発生は見られないもの
の、満足得られる平滑度と塗布面質が得られない。つま
り、カーテン塗布装置を用い、下塗り原紙のスムースタ
ー平滑度を80mmHg以下として、印刷用顔料塗被紙
の塗布を行うことにより、平滑性及び面質に優れ、印刷
ムラの発生がない高品質な印刷用顔料塗被紙を得ること
ができる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、カーテン塗布装置を用
い、下塗り原紙のスムースター平滑度を80mmHg以
下とすることにより、平滑性及び面質に優れ、印刷ムラ
の発生がない高品質な印刷用顔料塗被紙を効率良く得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示すカーテン塗布装置の
概略図。
【符号の説明】
1 コーターヘッド 2 スリット 3 リップ 4 カーテン膜 5 ウェブ 6 マニホールド 7 ロール 8 遮風板 9 受液槽 10a、10b エッジガイド 11 貯蔵タンク 12 給液ポンプ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2層以上の顔料及び接着剤を
    主成分とする塗布層を有する印刷用顔料塗被紙におい
    て、最上層が塗布される下塗り塗布層のスムースター平
    滑度が、80mmHg以下であり、最上層がカーテン塗
    布装置を用いて塗布されたものであることを特徴とする
    印刷用顔料塗被紙。
  2. 【請求項2】 少なくとも2層以上の顔料及び接着剤を
    主成分とする塗布層を有する印刷用顔料塗被紙の製造方
    法において、最上層が塗布される下塗り塗布層を原紙に
    塗布し、該下塗り塗布層のスムースター平滑度を80m
    mHg以下とし、カーテン塗布装置を用いて該下塗り塗
    布層上に最上層を塗布することを特徴とする印刷用顔料
    塗被紙の製造方法。
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