JPH05186999A - 印刷用顔料塗被紙を製造する塗布装置 - Google Patents

印刷用顔料塗被紙を製造する塗布装置

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JPH05186999A
JPH05186999A JP75292A JP75292A JPH05186999A JP H05186999 A JPH05186999 A JP H05186999A JP 75292 A JP75292 A JP 75292A JP 75292 A JP75292 A JP 75292A JP H05186999 A JPH05186999 A JP H05186999A
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coating
liquid
web
curtain
pigment
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JP75292A
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Takao Arai
隆夫 荒井
Hiroshi Tomimasu
弘 冨増
Koji Igarashi
宏二 五十嵐
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】印刷用顔料塗被紙の塗布装置において、平滑
性、光沢、塗層強度に優れ、塗布欠陥の発生しない顔料
塗被紙を得ることである。 【構成】塗布装置としてカーテン塗布ヘッドを用い、塗
布層を形成し、ブレード、エアドクター、ロッドバーの
いずれかを用い、該塗布層の0〜50%を掻き落とし、
塗布層の計量と平滑化を達成する。 【効果】本発明の塗布装置を用い得られる顔料塗被紙
は、平滑性、光沢、塗層強度に優れ、塗布工程で印刷欠
陥が発生しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、顔料塗被紙を製造する
塗布装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、顔料塗被紙は、未塗布の上質
紙と比較して平滑性、光沢が高く、インクの吸収性が均
一であるため、印刷用紙として広く用いられている。特
に近年、印刷物の視覚化が進み、カラー印刷の比率が高
まり、また、印刷速度の増大が進み、印刷用紙に対する
要求も一段と高いものとなっている。
【0003】印刷用紙に対する要求品質は数多くある
が、特に、平滑性が高く、光沢が高いこと、塗布欠陥の
ないこと、塗布層とウェブ層の接着強度(以下、塗層強
度)が強いことが重要である。
【0004】顔料塗布を行う印刷用紙の塗布装置は多岐
にわたり、具体的には、ブレード塗布装置、エアナイフ
塗布装置、ロッド塗布装置、各種ロール塗布装置を挙げ
ることができる。これらの塗布法の共通した特徴として
は、顔料を多量に含む分散液を比較的高速度で塗布を行
えることである。しかしながら、これらの塗布装置で
は、高品質な印刷用紙を得ることができなかった。
【0005】すなわち、ブレード塗布装置では、過剰に
塗布液をウェブに供給した後、余剰の液をブレードによ
り掻き落とす後計量型の塗布装置である。しかし、かか
る塗布装置で、顔料分散液の塗布を行うと、ストリーク
やスクラッチ等の塗布欠陥の発生が不可避である。
【0006】エアナイフ塗布装置は、過剰に塗布液をウ
ェブに供給した後、余剰の液を風圧により掻き落とす後
計量型の塗布装置である。かかる塗布装置は、エアナイ
フ特有のパターンを塗布層に発生し易く、このことによ
り、塗布層の表面の光沢、平滑度は著しく低下し、品質
が低下するだけでなく、印刷時にも重大な障害となる。
また、かかる塗布装置では、塗布速度を高速度化する場
合、あるいは、液濃度を高濃度化する場合には、風圧を
高くする必要があるが、風圧を大きくすると、空気流の
流れの乱れが発生し、吹き出しによる騒音も著しいもの
となる。したがって、風圧を徒らに大きくすることがで
きないので、比較的に高粘度の液を高速で塗布すること
が要求される顔料塗被紙の製造には適さない。
【0007】ロッド塗布装置は、過剰に塗布液をウェブ
に供給した後、余剰の液を計量ロッドバーにより掻き落
とす後計量型の塗布装置である。かかる塗布装置は、ブ
レード塗布装置の場合と同様に、顔料分散液の塗布を行
うと、ストリークやスクラッチ等の塗布欠陥の発生が不
可避である。
【0008】ロール塗布装置は、ロールの組み合わせ等
により様々な形式のものが存在するが、基本的には、複
数ロールを組み合わせてロール間での塗布液の転写によ
り液を計量しウェブに転写する塗布装置である。かかる
塗布装置は、ロール特有のパターンを発生し易く、ま
た、塗布ロール面とウェブの転写後の剥離の際に塗布面
の光沢、平滑性が低下し、近年の印刷用紙に対する要求
品質を満たすことは難しい。
【0009】このように、印刷用顔料塗被紙の製造にあ
たって、現行の塗布装置では、十分満足できる装置が存
在しないのが実状であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、エア
ナイフ塗布装置、ブレード塗布装置、、ロッド塗布装置
ロール塗布装置では実現することが難しかった高品質な
顔料塗被紙の製造と効率的な生産の両立を、カーテン塗
布ヘッドで塗布した後に、ブレードを接触させて表面の
平滑化処理及びウェブへの塗布液の定着処理を行うこと
により実現することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、顔料を主成分
とする塗布液を、ウェブ上に塗布する塗布装置に関し、
該塗布液を、カーテン塗布ヘッドを用いて、ウェブに塗
布し塗布層を形成し、さらに、該塗布層表面にブレード
を接触させ、該カーテン塗布装置により塗布された該塗
布層の0〜50%を掻き落とすことにより、高品質な顔
料塗被紙を、安定した操業条件のもとで得られることを
見いだしたものである。
【0012】ここで、カーテン塗布装置は、ブレード塗
布装置、エアナイフ塗布装置、ロール塗布装置における
問題を解決する塗布装置である。カーテン塗布装置は、
計量を塗布前に行う前計量方式の装置であるため、塗布
層が形成される時に、塗布面上部は自由表面を持ってい
る。したがって、塗布欠陥が発生し難く、均一な塗布層
を得ることができる特徴をもっている。しかし、ウェブ
が空隙率の低い緻密な構造をなして、塗布液が染み込み
難い構造をしている場合には、塗布層とウェブ層の間の
接着強度が低くなり、印刷後の最終品質が低下するばか
りか、印刷工程上も大きな障害となることがある。ま
た、塗布速度が速く、塗布量が少ない場合には、速度成
分がウェブの走行方向と平行ではない空気の流れの攪乱
を受け易くなり、また、ウェブと塗布層の間に空気層が
混入する空気同伴現象が観察されるようになり、空気の
抜けに起因するピンホールや不均一な塗布パターンの発
生を見る場合がある。さらに、ウェブの表面粗さが大き
い場合には、塗布層の厚みが、原紙の表面形状に沿って
均一な輪郭塗布層を形成すると、平滑性が低くなる場合
がある。
【0013】一方、ブレード塗布装置は、平滑性の低い
ウェブに塗布を行っても塗布層表面の平滑性が高くなる
特性を持つが、一般に、計量前にアプリケーターにより
ウェブに供給される液量が、最終的にウェブに塗布され
る塗布液の十倍から数十倍と多くしないと、部分的に未
塗布部を形成するスキッピングと呼ばれる塗布欠陥が発
生し易い。しかし、アプリケーターにより供給される液
量が、あまり多くなると、ブレードの弾性力が供給液の
圧力に耐えられなくなり、ブレードが一時的に変形をき
たすようになり、不均一な塗布パターンを発生し易くな
る。
【0014】また、エアナイフ塗布装置は、アプリケー
ターにより供給される液量が、あまり多くなると、エア
の圧力を限界まで上昇させても、所望の塗布量を得るこ
とができないばかりか、塗布面にエアナイフパターンと
呼ばれる塗布むらが発生し易くなる。
【0015】さらに、ロッド塗布装置は、ブレード塗布
装置と同じように、一般に、計量前にアプリケーターに
よりウェブに供給される液量が、最終的にウェブに塗布
される塗布液の十倍から数十倍と多くしないと、部分的
に未塗布部を形成するスキッピングと呼ばれる塗布欠陥
が発生し易い。しかし、アプリケーターにより供給され
る液量が、あまり多くなると、ロッドバーの弾性力が供
給液の圧力に耐えられなくなり、ロッドバーが一時的に
変形をきたすようになり、不均一な塗布パターンを発生
し易くなる。
【0016】本発明における塗布装置では、カーテン塗
布ヘッドにより、予め設定塗布量あるいは設定塗布量に
極めて近い塗布液をウェブに供給し、乾燥工程を経ず
に、ブレード、エアドクター、ロッドバーを用いて、余
剰な液がある場合には、塗布液の計量、表面の平滑化処
理及びウェブへの塗布液の定着処理を行い、余剰な液が
ない場合には、表面の平滑化処理及びウェブへの塗布液
の定着処理を行うことを特徴としている。
【0017】この装置によれば、ウェブの性状によらず
平滑性が高く、塗層強度の高い塗布層が得られ、余剰な
供給液の量が極端に少ないか、全くないため、過剰な供
給液量に起因する塗布欠陥の発生が起こらない。
【0018】もちろん、余剰な供給液がない場合でも、
ブレード及びロッドバーにおいては、これらを塗布層に
接しせしめ、塗布層に対して、これを平滑化及び塗布液
の定着処理を行う最低限の圧力を加える必要があり、エ
アドクターにおいては、塗布層に対して、これを平滑化
及び塗布液の定着処理を行う最低限の風量あるいは風圧
の空気流を吹きあてる必要がある。
【0019】以下、添付図面に基づき、本発明の実施態
様について詳細に説明する。図1は本発明の実施態様を
示した印刷用顔料塗被紙塗布用の塗布装置の概略図であ
り、カーテン塗布を行った後にブレードを塗布層に接触
させる例を示すものである。予め調製された塗布液は塗
布液貯蔵タンク11より、給液ポンプ12によってコー
ターヘッド1へ送られる。この際、塗布液の送液量は最
終製品の塗布量に大きな影響を及ぼすので、コーターヘ
ッド1への塗布液の送液量コントロールは精度よく行う
必要がある。それ故に給液ポンプ12としては可変流量
型の無脈動定流量ポンプが適当である。
【0020】コーターヘッド1の内部はマニホールド
6、スリット2からなり、それぞれ高精度の仕上げが施
されている。供給された塗布液はマニホールド6に満た
され、更にスリット2に送られるときに通過する狭い間
隙において、ポンプ12の送液による動圧の影響が軽減
され、幅方向における圧力分布が均一化され、リップ3
より流出し、垂直なカーテン膜4を形成する。
【0021】幅方向でプロファイルが均一となったカー
テン膜4は、連続走行しているウェブ5と接触し、ウェ
ブ5に塗布される。ここでエッジガイド10a、10b
はコーターヘッド1の幅を超えず、更にウェブ5の幅を
超えて設けられ、垂直カーテン膜はウェブ5の幅を超え
て形成される。垂直カーテン膜4がウェブ5の幅を超え
て形成されているのは、垂直カーテン膜4の両端部にお
ける塗層の厚塗りを防止するためである。ウェブ5の幅
を超えて流下する塗布液は、受液槽9に回収され、塗布
液貯蔵タンク11に戻された後再び塗布される。また、
ウェブ5が切断した時など塗布が中断された場合も、塗
布液は受液槽9に回収される。
【0022】連続走行しているウェブ5と垂直カーテン
膜4との接触部(以後、「塗布部」という。)にはウェ
ブ5に同伴する空気流を遮蔽し、カーテン周辺の空気の
回流などで垂直カーテン膜4が乱れることなくウェブ5
に達するようにするため遮風板8が設けられている。ま
た、ウェブ5の搬送方向は塗布部の直前でロールA7に
より方向転換することにより、ウェブ5に同伴する空気
の塗布部への影響を最小限にとどめるように構成されて
いる。
【0023】ウェブ5に塗布された塗布液は、カーテン
形成直後に、ブレード13とバックアップロール14の
間隙を通過し、このとき、余剰な液がある場合には、余
剰な液が掻き落とされウェブの両端から回収槽18中へ
回収され、ウェブ5の表面の平滑化処理及びウェブ5へ
の塗布液の定着処理が行われ、余剰な液がない場合に
は、表面の平滑化処理及びウェブ5への塗布液の定着処
理が行われる。
【0024】形成させた垂直カーテン膜4を安定した状
態で塗布するためには、ウェブ5からコーターヘッド1
下部の流出部までの高さがある程度必要とされるが、本
実施態様においてはその高さを制御することも可能であ
り、垂直カーテン膜4の安定に適した高さは10〜30
0mm、好ましくは100〜250mm、更に好ましく
は120〜180mmである。
【0025】図2は、ブレードにより掻き落とされる液
量が、本発明で限定される範囲内で比較的に多い場合に
適した塗布操作経路の概略を示している。塗布ヘッド1
でカーテン膜4を形成し走行するウェブ5に塗布され
る。その後、ロールB15に支持され、ブロアー17に
よりフローテーターチャンバー16に供給される空気の
圧力により、フローテーターチャンバー16と微小な距
離を保ちながら、ウェブ5は、上方に進行方向を変え、
ブレード13とバックアップロール14の間隙を通過
し、表面の平滑化処理及びウェブ5への塗布液の定着処
理が行われる。このとき、余剰な液は、掻き落とされ、
回収槽18に回収される。
【0026】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、様々な変形が可能であることは言うまでもな
い。前述した実施態様において、図3の如く、ブレード
13をエアドクター19に換装することも可能であり、
エアドクター用ブロアー20から圧搾空気がエアドクタ
ー19に送り込まれ、ウェブ5上にカーテン塗布された
塗布面にドクター部から空気を噴射することにより、余
剰な液がある場合には、塗布液の計量、表面の平滑化処
理及びウェブへの塗布液の定着処理を行い、余剰な液が
ない場合には、表面の平滑化処理及びウェブ5への塗布
液の定着処理を行う。
【0027】また、図4は、エアドクター19により、
掻き落とされる塗布液量が比較的に多い場合に適した塗
布操作経路の概略を示している。ロールA7とロールB
15で、ウェブ5を水平に走行できるように支持し、ウ
ェブ5に、コーターヘッド1で形成される垂直に流下す
るカーテン膜4を接しせしめて、塗布層を形成する。塗
布層が形成されたウェブ5は、ブロアー17により送り
込まれる圧搾空気を、ウェブ5に向けて流出するフロー
テーターチャンバー16により、フローテーターチャン
バー16と間隙を保ちつつ支持されて、進行方向を上方
に変え、バックアップロール14とブレード13の間隙
を通過するときに、塗布層表面の平滑処理及びウェブ5
への塗布液の定着処理を行う。
【0028】また、前述した実施態様において、図5の
如く、ブレード13をロッドバー21に換装することも
可能であり、ロッドバーをウェブ5上にカーテン塗布さ
れた塗布面に接しせしめることにより、余剰な液がある
場合には、塗布液の計量、表面の平滑化処理及びウェブ
への塗布液の定着処理を行い、余剰な液がない場合に
は、表面の平滑化処理及びウェブへの塗布液の定着処理
を行う。また、図6は、ロッドバー21を用い、掻き落
とされる塗布液量が比較的に多い場合に適した塗布操作
経路の概略を示している。
【0029】前述した実施態様において、形成したカー
テン膜の幅はウェブ5の幅より大としたが、これは塗布
層両端部における塗布量の増加を防止するためであっ
て、このような塗布量増加が小であるか、もしくはあま
り問題とされない場合、または特公昭49−14130
号公報等に開示される方法、その他塗布量増加防止方法
を採用することにより解消しうる場合には、垂直カーテ
ン膜をウェブ5の幅に一致させるか、あるいはこれより
多少小としても差し支えない。
【0030】また、カーテンヘッドにプロファイル調整
機構あるいは制御機構を付設することも可能である。特
に、図1に示されるスリット2に開度プロファイルを調
整機構を付設すると、特に塗布幅が大きくなった場合
に、幅方向でより均一な塗布量プロファイルを得ること
ができる。
【0031】本発明において、ブレードとは、特に材質
及び形状の限定はないが、材質としては、鋼やプラスチ
ック等で弾性変形をするものが望ましく、形状は、塗布
面に接触する面ができるだけ、なめらかで均一なものが
望ましい。
【0032】本発明において、エアドクターとは、ブロ
アーより供給される圧搾空気を幅方向において圧力を均
一にする機能を有するチャンバー室を有し、空気の噴出
がなされるドクター部は、流速を上昇させる目的で、圧
搾空気が狭い間隙を通過する形状となっている通常のエ
アナイフ塗布用のヘッドを指す。
【0033】本発明において、ロッドバーとは、円柱状
の金属製の棒を指す。また、円柱の表面にワイヤーを螺
旋上に巻き付けたものや円周方向に沿って溝を加工する
場合もある。また材質としては、塗布液に硬度の高い摩
耗性の高い顔料が含まれる場合には、耐摩耗性の高い材
質を選択することが望ましく、また、機械的にも強度が
高いステンレス等の金属が代表的なものである。
【0034】本発明において、顔料を主成分とする塗布
液とは、顔料とバインダー、その他添加剤と共に水に溶
解もしくは分散せしめた液であって、顔料、バインダ
ー、その他添加剤の濃度が、10〜70重量%のものを
言う。顔料、バインダーの配合割合は、一般に顔料10
0重量部に対し、バインダーが5重量部以上、好ましく
は、10〜70重量部であることが望ましい。
【0035】本発明で用いる塗被紙用顔料としては、カ
オリン、クレー、炭酸カルシウム、サチンホワイト、酸
化チタン、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫酸バリウ
ム、硫酸カルシウム、シリカ、活性白土、レーキ、プラ
スチックピグメント等が挙げられる。
【0036】本発明に用いられるバインダーとしては、
スチレン・ブタジエン系、酢ビ・アクリル系、エチレン
・酢ビ系、ブタジエン・メチルメタクリル系、酢ビ・ブ
チルアクリレート系等の各種共重合体、ポリビニルアル
コール、無水マレイン酸共重合体、イソブテン・無水マ
レイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート
系共重合体等の合成系接着剤、酸化澱粉、エーテル化澱
粉、エステル化澱粉、酵素変性澱粉やそれらをフラッシ
ュドライして得られる冷水可溶性澱粉、カゼイン、大豆
蛋白等の天然系接着剤などのような一般に知られた接着
剤が挙げられる。また、必要に応じて、増粘剤、保水
剤、耐水化剤、着色剤等の通常の塗被紙用顔料に配合さ
れる各種助剤が適宜使用できる。
【0037】かくして得られた本発明の塗被組成物は、
ウェブの両面ないし片面に、単層ないし多層コーティン
グされるものである。多層塗布における下層部の塗布に
は、カーテン塗布装置以外の塗布装置の使用も可能であ
る。
【0038】本発明で使用されるウェブとしては、一般
に使用される上質紙、中質紙、更紙、マシンコート紙、
アート紙、キャストコート紙、合成紙、レジンコーテッ
ド紙、プラスティックフィルム等を含む。
【0039】本発明において、顔料を主成分とする塗布
液の塗布量は乾燥重量規準で、1g/m2以上、好まし
くは、3〜30g/m2が適当である。
【0040】
【作用】本発明において、顔料を主成分とする塗布液
を、カーテン塗布ヘッドを用いて、ウェブに塗布し塗布
層を形成し、乾燥工程を経ずに、ブレード、エアドクタ
ー、ロッドバーを用いて、余剰な液がある場合には、塗
布液の計量、表面の平滑化処理及びウェブへの塗布液の
定着処理を行い、余剰な液がない場合には、表面の平滑
化処理及びウェブへの塗布液の定着処理を行い、該カー
テン塗布装置により塗布された塗布層の0〜50%を掻
き落とすことにより、高平滑度で高光沢の顔料塗被紙
を、安定した操業条件のもとで得られることができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明の効果を一層明瞭とするために
実施例を掲げる。なお、実施例中の部数は、全て重量部
を示し、特にことわりのない限り、濃度は固形分重量
%、塗布量は、乾燥後の塗布量を示す。
【0042】実施例1 坪量60g/m2の上質紙に、ゲートロール塗布装置に
より、絶乾塗布量が2g/m2となるように、以下の配
合の固形分濃度が46%の塗布液を、下塗り液として、
塗布速度1000m/minで塗布し、下塗り原紙の作
製を行った。
【0043】 <下塗り液配合> 市販重質炭酸カルシウム(カービタル90) 70部 市販2級カオリン(カオブライト) 30部 市販ポリアクリル酸系分散剤 0.2部 市販燐酸エステル化澱粉 9部 市販スチレン・ブタジエン・ラテックス 8部 水酸化ナトリウム 0.1部
【0044】以下の配合で固形分濃度が53%の上塗り
塗布液を作製し、図1に示す塗布装置を用い、前に得ら
れた下塗り原紙に、1000m/minの塗布速度で、
塗布量が15g/m2になるように塗布、乾燥を行い、
印刷用顔料塗被紙の作製を行った。このときブレードで
掻き落とされる塗布液は全くなかった。
【0045】 <上塗り液配合> 市販重質炭酸カルシウム(カービタル90) 10部 市販1級カオリン(ウルトラホワイト90) 30部 市販2級カオリン(カオブライト) 20部 市販立方体状軽質炭酸カルシウム (ブリリアント15) 10部 市販アラゴナイト型炭酸カルシウム(HGA) 30部 市販ポリアクリル酸系分散剤 0.2部 市販燐酸エステル化澱粉 2部 スチレン・ブタジエン・ラテックス 16部
【0046】実施例2 図2に示す塗布装置を用い、ブレードにより掻き落とさ
れる液量が、カーテン塗布装置で供給した液量の30%
である以外は、実施例1と同一の方法で、印刷用顔料塗
被紙の作製を行った。
【0047】実施例3 図2に示す塗布装置を用い、ブレードにより掻き落とさ
れる液量が、カーテン塗布装置で供給した液量の45%
である以外は、実施例1と同一の方法で、印刷用顔料塗
被紙の作製を行った。
【0048】実施例4 図3に示す塗布装置を用いた以外は、実施例1と同一の
方法で、印刷用顔料塗被紙の作製を行った。なお、エア
ドクターの風量の設定は、塗布液の掻き落としの起こら
ない上限の風量とした。
【0049】実施例5 図4に示す塗布装置を用い、エアドクターにより掻き落
とされる液量が、カーテン塗布装置で供給した液量の4
3%である以外は、実施例1と同一の方法で、印刷用顔
料塗被紙の作製を行った。
【0050】実施例6 図5に示す塗布装置を用いた以外は、実施例1と同一の
方法で、印刷用顔料塗被紙の作製を行った。
【0051】図6に示す塗布装置を用い、ロッドバーに
より掻き落とされる液量が、カーテン塗布装置で供給し
た液量の46%である以外は、実施例1と同一の方法
で、印刷用顔料塗被紙の作製を行った。
【0052】比較例1 図2に示す塗布装置を用い、ブレードにより掻き落とさ
れる液量が、カーテン塗布装置で供給した液量の55%
である以外は、実施例1と同一の方法で、印刷用顔料塗
被紙の作製を行った。
【0053】比較例2 図2に示す塗布装置を用い、ブレードにより掻き落とさ
れる液量が、カーテン塗布装置で供給した液量の80%
である以外は、実施例1と同一の方法で、印刷用顔料塗
被紙の作製を行った。
【0054】比較例3 図4に示す塗布装置を用い、エアドクターにより掻き落
とされる液量が、カーテン塗布装置で供給した液量の5
4%である以外は、実施例1と同一の方法で、印刷用顔
料塗被紙の作製を行った。
【0055】比較例4 図6に示す塗布装置を用い、ロッドバーにより掻き落と
される液量が、カーテン塗布装置で供給した液量の55
%である以外は、実施例1と同一の方法で、印刷用顔料
塗被紙の作製を行った。
【0056】比較例5 図2に示す塗布装置をブレードを使用せずに用いた以外
は、実施例1と同一の方法で、印刷用顔料塗被紙の作製
を行った。
【0057】比較例6 塗布装置としてブレード塗布装置を用いた以外は、実施
例1と同一の方法で、印刷用顔料塗被紙の作製を行っ
た。
【0058】比較例7 塗布装置としてエアナイフ塗布装置を用い、上塗り塗布
液の固形分濃度を46%とした以外は、実施例1と同一
の方法で、印刷用顔料塗被紙の作製を行った。
【0059】比較例8 塗布装置としてゲートロール塗布装置を用い、上塗り塗
布液の固形分濃度を46%とした以外は、実施例1と同
一の方法で、印刷用顔料塗被紙の作製を行った。
【0060】塗布した試料は、カレンダー処理を行った
後に、評価を行った。
【0061】<顔料塗被紙の評価方法1> [平滑度]塗布層の平滑度は、スムースター平滑度試験
機(東英電子工業株式会社製、形式SM−6A)により
測定した。(単位:mmHg)
【0062】<顔料塗被紙の評価方法2> [白紙光沢]村上式光沢度計を用い、入射角75゜−反
射角75゜としてカレンダー処理後の試料の光沢度の測
定を行った。
【0063】<顔料塗被紙の評価方法3> [印刷光沢]RI−II型印刷試験機を使用して、一定量
のインキ(東洋キングウルトラ12紅)を試料に印刷し
た後、村上式光沢度計を入射60゜−反射60゜として
光沢度の測定を行った。
【0064】<顔料塗被紙の評価方法4> [塗層強度]RI−II型印刷試験機を使用して、一定量
のインキ(IPIインキNo.7)を試料に印刷した直
後、別の塗被紙に転写し、塗層の剥離程度を目視で判断
した。評価基準は、全く剥離の観察されないものを5と
して、5段階評価を行った。
【0065】<顔料塗被紙の評価方法5> [塗布欠陥]塗布欠陥の検出は、ウェブ長さ2000m
に関して、塗布装置に設置した欠点検出装置により行
い、塗布長さに対する、欠陥部分の長さの百分率で評価
した。欠点検出装置で、検出できる塗布欠点は、ストリ
ーク、スクラッチ、ピンホール等の未塗布部分のある欠
点、不均一な塗布パターンと汚れ等の塗布過剰部であ
り、検出は、幅0.3mm以上のものであれば検出可能
である。欠点の長さは、欠点部を削除するときの余白を
考慮して、欠点の前後に1mを加えた長さとして、例え
ば、欠点の実際の長さが、0.1mの場合でも、欠点の
長さは、2.1mとなる。
【0066】
【表1】
【0067】<評価結果>表1のような評価結果を得た
が、本発明における塗布装置を用い、ブレード、エアド
クター、ロッドバーで掻き落とされる液量が、カーテン
塗布ヘッドで供給される液量の50%以内とすることに
より、平滑性、光沢、塗層強度に優れ、塗布欠陥の発生
がない高品質な印刷用顔料塗被紙を得ることができるこ
とが判った。また、同一の装置を用いても、ブレード、
エアドクター、ロッドバーで掻き落とされる液量が、カ
ーテン塗布ヘッドで供給される液量の50%以上である
と、塗布欠陥の発生が起こるようになり、ブレード、エ
アドクター、ロッドバーのいずれも用いないと塗層強度
が低くなる。その他の塗布装置を用いて得られる顔料塗
被紙は、塗布欠陥の発生が見られ、品質面で総体的に劣
っている。
【0068】
【発明の効果】本発明における塗布装置を用いることに
より、平滑性、光沢、塗層強度に優れ、塗布欠陥の発生
がない高品質な印刷用顔料塗被紙を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す塗布装置の概略図。
【図2】本発明の一実施例を示す塗布装置の概略図。
【図3】本発明の一実施例を示す塗布装置の概略図。
【図4】本発明の一実施例を示す塗布装置の概略図。
【図5】本発明の一実施例を示す塗布装置の概略図。
【図6】本発明の一実施例を示す塗布装置の概略図。
【符号の説明】
1 コーターヘッド 2 スリット 3 リップ 4 カーテン膜 5 ウェブ 6 マニホールド 7 ロールA 8 遮風板 9 受液槽 10a、10b エッジガイド 11 貯蔵タンク 12 給液ポンプ 13 ブレード 14 バックアップロール 15 ロールB 16 フローテーターチャンバー 17 ブロアー 18 回収槽 19 エアドクター 20 エアドクター用ブロアー 21 ロッドバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 23/34

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料を主成分とする塗布液をウェブ5上
    に塗布する塗布装置において、カーテンヘッド1から垂
    直に流下するカーテン膜4を連続走行するウェブ5に接
    しせしめることにより塗布層を形成するカーテン塗布装
    置に、乾燥工程を経ることなく、カーテン塗布された該
    塗布層表面に、ブレード13とウェブ5の裏側にウェブ
    5を支持するバックアップロール14の上部から接する
    ことにより、該塗布層の塗布液の0〜50%を掻き落と
    す機構を付帯することを特徴とする塗布装置。
  2. 【請求項2】 カーテン塗布した塗布層から塗布液を掻
    き落とす塗布付帯装置としてエアドクターを用いること
    を特徴とする請求項1記載の塗布装置。
  3. 【請求項3】 カーテン塗布した塗布層から塗布液を掻
    き落とす塗布付帯装置としてロッドバーを用いることを
    特徴とする請求項1記載の塗布装置。
JP75292A 1992-01-07 1992-01-07 印刷用顔料塗被紙を製造する塗布装置 Pending JPH05186999A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1538263A1 (de) * 2003-12-01 2005-06-08 Voith Paper Patent GmbH Beschichtungsvorrichtung
KR100801433B1 (ko) * 2006-10-13 2008-02-05 주식회사 엘지화학 프로파일의 표면 코팅장치 및 코팅방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1538263A1 (de) * 2003-12-01 2005-06-08 Voith Paper Patent GmbH Beschichtungsvorrichtung
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