JP3631367B2 - カーテン塗布方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、製紙業で印刷用顔料塗被紙等の塗布に広く用いられているカーテン塗布方法に関し、特に高速塗布に適したエアカット装置を付帯するカーテン塗布装置を用いたカーテン塗布方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カーテン塗布装置は、塗布操作を行う前に計量を行う、いわゆる前計量型の塗布装置であり、過剰な塗布液をウェブに供給した後に規定量に計量を行う後計量方式の塗布方式と異なり、塗布液の液組成が経時で変化することがなく、長時間にわたり安定した品質の塗被物が得られる。また、重層塗布が可能で、さらに過剰な塗布液をウェブに供給した後、規定量迄掻き落とすという工程が不要な結果、後計量型の塗布装置と比較して本質的に塗布速度の上限が高いため、効率的に塗被物を得ることが可能である。
【0003】
このように、カーテン塗布装置は、多くの長所を持つため、写真印画紙、磁気記録紙、感熱記録紙、感圧記録紙、インクジェット記録紙、熱転写記録紙、顔料塗被紙などの各種塗布分野において利用されている塗布方式である。
【0004】
カーテン塗布装置を用いて比較的高速で塗布を行う場合の問題は、塗布速度の上昇に伴って、ウェブ表面に同伴する空気量、並びに同伴する空気の速度が増し、基材−空気の固−気界面から、基材−塗布液の固−液界面への置換が、部分的に行われず、空気同伴現象と呼ばれる塗布故障が見られるようになることである。かかる塗布故障を低減する目的で、基材に同伴する空気を遮断する装置(以下、エアカット装置と言う。)が考案されている。
【0005】
ところで、エアカット装置には、以下に記す理由により設置位置に制約がある。即ち、エアカット装置は、その目的より明らかなごとくカーテン膜の近傍に設置することが好ましい。しかしながら、カーテン塗布装置には液受けパンが必須であり、且つ液受けパンは、塗布速度の上昇に伴って必然的に大型になり、且つ以下に記すごとく塗布開始および塗布停止に伴って発生する塗布過剰部の過剰な塗布量もまた増加するので、これをできるだけ低減する目的で様々な工夫が成されている結果、無視できぬ設置スペースを必要とする。そのために、エアカット装置とカーテン膜の間の距離は塗布速度の上昇に伴って長くなる傾向がある。
【0006】
カーテン塗布装置における塗布開始は、予め形成されたカーテン膜とウェブの間に液受けパンを設け、塗布液はすべて液受けパンで補足されるようにしておき、次に該液受けパンを除去し、カーテン膜をウェブに接触せしめることにより行う。
【0007】
一方、塗布停止は、液受けパンを塗布前の位置に戻し、再びカーテン膜とウェブの間を遮蔽することにより行う。かかる塗布開始および塗布停止操作においては、以下に詳述するごとく、塗布液が規定量と比較して過剰にウェブに供給される部分(以下、塗布過剰部と言う)が生じ、乾燥が未完了のまま乾燥ゾーンを通過した塗布過剰部がロールを汚染し、塗布操作を困難にし、品質上も重大な欠陥をもたらすばかりでなく、停機してロールを清掃する必要が生ずるなど生産効率も大幅に低下する。
【0008】
即ち、塗布開始は、コーターヘッドから塗布液が離脱する部分(以下、リップと言う)とウェブとの間に設置した液受けパンを移動、後退することにより行なわれる。このとき、液受けパンの端部によりカーテン膜が切断され、切断されたカーテン膜先端部が塗布液の表面張力により、カーテン膜厚よりも厚い液膜を形成する。この厚い先端部がウェブ上に落下、接触すると、塗布開始部で塗布量が過剰となる塗布過剰部を形成する。
【0009】
ウェブ上に形成された塗布過剰部は、正常な塗布量の部分では乾燥した後に塗布面が接触する、ウェブの搬送に使用されるロールに不充分な乾燥状態で接触する結果、該ロールの表面に転写する。ロールに転写された塗布液の一部は、ウェブ表面の塗布層に再転写したり、逆に正常な塗布層を攪乱、剥離したりして、塗布欠陥を発生させる。従って、塗布過剰部の形成は塗被物の品質に悪影響を及ぼす。また、ロールを汚染した塗布液を除去するためには装置を止めなければならず、著しい生産効率の低下を余儀なくされる。
【0010】
また、塗布停止時には、カーテン膜とウェブの間に液受けパンが挿入され、再びカーテン膜が液受けパン端部により切断されるが、液受けパンの端部がカーテン膜を切断した後に、カーテン膜は、その表面張力により収縮し、正常なカーテン膜厚よりも厚い液ダレとなり、ウェブ上に落下して塗布過剰部を形成する。さらに、カーテン膜を切断した時に液受けパンの端部に塗布液が付着し、液滴となってウェブ上に落下し、塗布過剰部を形成する。したがって、塗布開始の場合と同様にロールが塗布過剰部の塗布液によって汚染される。この場合も、ロールの清掃作業を余儀なくされることになり、生産効率の低下を招く結果となる。
【0011】
塗布開始および塗布停止直後の塗布過剰部の形成を抑止するための手段として、塗布開始および塗布停止操作で用いる液受けパンの位置を、ウェブにできるだけ近づけ、塗布過剰部の過剰量を最小限とする方法がある。この方法は有効ではあるが、一方で液受けパンは、ある程度の量の塗布液を受容する受液槽の機能も要求されるため、液受けパンの端部では最低限必要な高さを有する壁が必要である。したがって、液受けパンをウェブに近づけても、塗布開始、停止を行うためにカーテン膜を液受けパン端部で切断する点(以下、カーテン膜切断点と言う)のウエブ表面からの高さ(以下、カーテン膜切断点の高さと言う)がある程度高くなってしまう。
【0012】
特に、塗布速度が1000m/minを超えるような高速塗布の場合には、通常カーテン膜の落下の初速度が速いエクストルージョン型のコーターヘッドが用いられるので、塗布開始前および塗布停止後の多量の塗布液を回収するために、この傾向は必然的に大きくなる。特開平5−168999号公報では、図9におけるカーテン塗布装置のカラーパンの概略図で示すように、主たるカラーパン12(本発明では、液受けパン12)の外部に塗布開始直前、並びに塗布停止直後の限られた容量の塗布液を回収する壁の高さが低い塗布液回収部を設けることによってカーテン膜切断点を低くしている。
【0013】
しかし、該公報の方法においても2つの問題点が残る。その1つは、主たる液受けパンの壁によって切断されたカーテン膜の先端を回収し、さらにカーテン膜が再度安定した後に塗布を開始するためには、壁の高さが低い塗布液回収部の長さを必要にして充分な最低限設ける必要があることである。この長さは塗布速度の高速化に伴って長くなる。その結果、カーテン膜とエアカット装置の間の距離もまた長くせざるを得ず、エアカット装置の効果は低下する。他の1つは、壁の高さが低い塗布液回収部を設けたとしても、高速塗布に伴って増加する塗布液の供給量に対応して、その壁の高さを塗布過剰部が乾燥未完了のまま乾燥ゾーンを通過してロールを汚さないための許容限度以上に高くせざるを得ないことがあることである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、塗布速度の上昇に伴って大きくなる液受けパンを用いているにもかかわらず、カーテン膜とエアカット装置の間の距離を高速塗布の場合に要求される距離まで短縮して、塗布速度が1000m/minを超えるような高速塗布を安定して行うことを目的とする。又、塗布開始及び塗布停止に伴って発生する塗布過剰部の過剰な塗布量を顕著に低減することにより、乾燥不充分な塗布過剰部がロールを汚染することによる塗布欠陥の発生及びロールの清掃による生産効率の低下を防止することも目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、塗布開始及び塗布停止の際にカーテン膜の塗布液を受容する液受けパンと該液受けパンと連動する可動型のエアカット装置が設けられたカーテン塗布装置によりコーターヘッドから垂直に落下する該カーテン膜を連続走行するウェブに接触せしめて塗布層を形成するカーテン塗布方法において、該エアカット装置と該カーテン膜との距離を5〜80mmに維持し、且つ、塗布開始前及び塗布停止前に、塗布液の供給量を規定量の50〜80%に低減することを特徴とするカーテン塗布方法、に関する。
請求項2の発明は、該カーテン膜の切断点の高さが9mm以上である請求項1記載のカーテン塗布方法、に関する。
請求項3の発明は、該エアカット装置が、その端部に該ウェブの全幅にわたり該ウェブに接触するエアカット材を設けたもので、該エアカット材が可撓性フィルム、スチールブレード、弾性体の中空チューブ又は表面が弾性体若しくは金属よりなるロールである請求項1記載のカーテン塗布方法、に関する。
請求項4の発明は、該エアカット装置が、その端部に該ウェブの全幅にわたりカウンターエアノズルを設けたものである請求項1記載のカーテン塗布方法、に関する。
請求項5の発明は、該エアカット装置が、該ウェブの全幅にわたり該ウェブに接触するエアサクションタイプのものである請求項1記載のカーテン塗布方法、に関する。
請求項6の発明は、該コーターヘッドがエクストルージョン型のものである請求項1記載のカーテン塗布方法、に関する。
請求項7の発明は、該塗布液が、写真印画紙、磁気記録紙、感熱記録紙、感圧記録紙、インクジェット記録紙、熱転写記録紙又は顔料塗被紙用のものである請求項1記載のカーテン塗布方法、に関する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づき、本発明の実施態様について詳細に説明する。図1は、本発明で用いるカーテン塗布装置の概略図である。図1において、ウェブ5は、搬送ロール7から搬送ロール15へ搬送されるが、搬送ロール7と搬送ロール15の間では、コーターヘッド1より垂直に落下して形成されるカーテン膜4がウェブ5に接する。カーテン膜4の落下するウェブ5上部部分にはカーテン膜4の幅を超える幅を有する液受けパン12が付設され、またそのウェブ5の上流側にはエアカット材9を設けたエアカット装置8が付設され、液受けパン12とエアカット装置8とは連動する可動型タイプとなっている。
【0023】
本発明におけるカーテンヘッド1は、カーテン膜4を形成してウェブ5に塗布層を形成することができるコーターヘッドであればいかなる形式のものでもよく、ダムからオーバーフローする型式のもの、スライドホッパー型のもの、スロット型のもの、エクストルージョン型のものいずれでもよいが、高速対応のコーターヘッドとしては、ヘッドの中にマニホールドを持ち、スリットで安定流動が得られるエクストルージョン型のコーターヘッドが好ましい。
【0024】
即ち、本発明では、予め調製された塗布液は貯蔵タンク13より給液ポンプ14によってエクストルージョン型のコーターヘッド1へ送液される。送液された塗布液はマニホールド6を満たし、さらにスリット2に送られる間に通過する狭い間隙において、給液ポンプ14による動圧の影響が軽減されるとともに、幅方向における圧力分布が均一化され、リップ3より垂直に落下するカーテン膜4を形成する。
【0025】
幅方向でのプロファイルが均一となった垂直なカーテン膜4は、後述する塗布開始操作により連続走行しているウェブ5と接触し、ウェブ5に塗布される。ここで、エッジガイド16はコーターヘッド1の幅を超えず、またウェブ5の幅を超えて設けられ、カーテン膜4はウェブ5の幅を超えて形成される。ウェブ5の幅を超えて落下する塗布液は、受液槽11に回収され、塗布液の貯蔵タンク13に戻された後、再び塗布される。また、ウェブ5が切断するなどによって塗布が中断された場合も、塗布液は受液槽11に回収される。
【0026】
本発明では、該カーテン膜4とウェブ5を隔てる液受けパン12を移動させ、カーテン膜4をウェブ5に接触せしめることにより塗布開始を行う場合、並びに液受けパン12を再び塗布前の位置に戻して塗布停止を行う場合の何れの場合においてもコーターヘッド1の上流側に設置された可動型のエアーカット装置8を、液受けパン12に連動させてその移動方向に移動させる機構を有するカーテン塗布装置を用いる。これにより、塗布速度の上昇に伴って大きくなる液受けパン12を用いる場合でも、塗布中のカーテン膜4とエアカット装置8の間の距離を高速塗布の場合に要求される最適な距離まで短縮して設定することが可能になり、塗布速度が1000m/minを超えるような高速塗布を安定して実施することが可能になる。
【0027】
本発明に於けるカーテン膜4とエアカット装置8の間の距離とは、コーターヘッド1よりカーテン膜4が落下する部分よりおろした鉛直線17がウェブ5に接する部分と、エアカット材9がウェブ5に接する部分の間の距離aである(図2〜4)。
また、エアカット材としてカウンターエアノズル10を用いる場合は、吹き出したエアがウェブ5に接触する部分と上記鉛直線17がウェブ5に接する部分の間の距離aである(図5)。
【0028】
上記カーテン膜4とエアカット装置8の間の距離は、塗布速度その他の条件に対応して5〜80mmの範囲から選択することにより、ウェブ5の走行に伴うウェブ表面の新たな空気流の発生が防止され、高速塗布を安定して実施することができる。カーテン膜4とエアカット装置8の間の距離として、さらに好ましくは10〜30mmの範囲である。
【0029】
ここで、5mm未満の場合は、カーテン膜4の非定常の揺動により、カーテン膜4とエアカット装置8が接触することがある。このような場合、カーテン膜4が割れ、未塗布部、および塗布量過剰部などが発生して安定した塗布を実施することができない。
【0030】
また、80mmを超えた場合、エアカット装置8の効果が低下してウェブ表面に新たに発生した空気流によってウェブ表面における塗布液による空気との置換が防げられ、空気の小泡がウェブ上に巻き込まれて、クレーター状の未塗布故障(以下、クレーターと言う。)が発生したり、また、カーテン膜の安定性が低下し、カーテン膜の揺動や割れなどが発生することがある。この場合には、未塗布部および塗布量過剰部などが発生して安定した塗布を実施することができない。
【0031】
ついでながら、エアカット装置が固定式である場合、塗布速度が1000m/minを超えるような高速塗布を行うカーテン塗布装置の液受けパンは大型になることから、カーテン膜とエアカット装置との間の距離を80mm以下にすることは極めて困難である。
【0032】
塗布開始および塗布停止時における液受けパン12の移動方法としては、塗布開始の場合は、その端部がウェブ5の進行方向(下流側)にカーテン膜4の位置をこえる位置まで移動させ、塗布停止の場合は、塗布開始前の位置まで移動させることができるものであれば、歯車による駆動、油圧シリンダーによる移動等、如何なる方法であってもよい。また、移動速度は等速であっても、液受けパン12の移動開始、並びに停止時のショックによって塗布液が液受けパン12の側壁を越えて溢れるのを避けるため、液受けパン12の移動開始時は移動速度を経時的に上げ、移動停止時は移動速度を経時的に下げてもよい。移動速度としては、好ましくは10〜1000cm/minの範囲から適宜選択される。
【0033】
本発明に用いるエアカット装置8の移動の方法は、塗布開始の場合は、エアカット装置8を、エアカット装置8とカーテン膜4との距離aが5〜80mmの範囲内の特定の位置に、±0.5mmの精度で停止させることが可能であり、塗布停止の場合は、塗布開始前の位置まで移動させることができるものであれば、歯車による駆動、油圧シリンダーによる移動等、如何なる方法であってもよい。また、液受けパン12とエアカット装置8の移動速度は、同じであっても、あるいは異なっていてもよい。
【0034】
塗布開始の場合の液受けパン12とエアカット装置8との連動の方法は、両者を同時に移動開始してもよく、また、液受けパン12の移動開始を機械的信号、または電気的信号として検出し、これによって自動的にエアカット装置8の移動を開始してもよい。また、液受けパン12の移動開始を視認した後、手動で開始してもよい。両者の接触等のミスを避けるためには、同時、または自動的に移動を開始する方法が好ましい。
【0035】
塗布停止の場合も、上述の方法に準じて連動させる。しかし、液受けパン12とエアカット装置8の接触を避けるため、塗布開始の場合とは逆にエアカット装置8の移動開始を検出、または視認し、これによって自動的に、または手動で液受けパン12の移動を開始する必要がある。
【0036】
エアカット装置8の移動速度は等速であってもよい。また、カーテン膜4に近づける場合はカーテン膜4の揺動が発生するのを防止するために、特にカーテン膜4からの距離がおよそ80mm以下の領域では低速にする、乃至カーテン膜4に近づくに従って経時的に下げてもよい。
【0037】
本発明で用いられるカーテン膜4の上流側に付設されるエアカット装置の1例を示す。エアカット装置の端部にウェブ5の幅方向全幅において常時ウェブ5に接触するエアカット材9を備える。その結果、ウェブ5に同伴する空気は、ウェブの表面に極く近い部分を除いて遮断される。この効果は、塗布速度には依存せず、高速塗布領域においても同様の効果を持続する。
【0038】
本発明に用いるエアカット材9の形状は、ウェブの幅方向において、一様にウェブ5に接触する形状であれば如何なる形状であっても差し支えない。例えば、ブレード、ブレードのウェブ接触部に上方に向かう緩やかな曲面を設けた形状のもの(図2)、中空チューブ、中空チューブを上下より押して変形させた形状のもの(図3)、あるいはロール(図4)などはいずれも使用可能である。特に、ロールの場合には、その表面をウェブ5の走行方向と同一の方向へ回転することで、ウェブへのダメージを回避することができる。
【0039】
本発明に用いるエアカット材の材質としては、ウェブへの傷入りや切断の危険性を考慮すると、軟質で可撓性の物質が好ましい。具体的には、合成ゴム、天然ゴム、シリコンゴム、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、テトラフルオロエチレンなどのポリマーおよびこれらの共重合体であることが好ましい。また、エアカット材9として、ブレードを用いる場合には、金属ブレードの表面に上記の物質を被覆したものを用いることもできる。同様に、エアカット材として、ロールを用いる場合には、上記の物質で、金属ロールの表面を被覆したものを用いることもできる。
【0040】
本発明に用いるエアカット装置において、ウェブとの間の遮閉された空間を減圧することにより、ウェブ表面に同伴する空気をより完全に遮断することが可能となる。
【0041】
更に、本発明で用いられるカーテン膜4の上流側に設置されるエアカット装置の1例を示す。エアカット装置の端部にウェブ5の幅方向全幅にわたってカウンターエアノズル10を設けた装置である(図5)。これにより、ウェブ表面に同伴する空気をエアカット装置8とウェブ5との間の遮閉された空間に押し戻し、同伴する空気を遮断することが可能となる。この場合もまた、エアカット装置8とウェブ4との間の遮閉された空間を減圧することが好ましい。
【0042】
更に、本発明で用いられるカウンターエアノズル10は、ウェブ5の幅方向全幅にわたってウェブ表面に同伴する空気をエアカット装置8とウェブ5との間の遮閉された空間に押し戻すことができればいかなる形式の装置であっても差し支えない。例えば、エアカット装置8の端部に、その幅方向全幅にわたって設置したパイプに全幅にわたって3cm以下の間隔で直径2〜5mmの孔を設けたものが使用可能である。孔の中心−中心間の間隔が直径2mm未満の場合も直径5mmを超える場合も、エアカットの機能が低下する。直径5mmを超える場合は空気の吹き出し量が多くなるために、エアカット装置とウェブとの間の遮閉された空間からの同伴空気量が多くなるからである。これを避けるためにはエアカット装置とウェブとの間の遮閉された空間からの排気量を多くしなければならないので、エアサクションポンプ18の装置費及び動力費の点で不利である。上記の条件下におけるエアの圧力は、塗布速度等の条件により500〜5000mmAqの範囲から選択される。500mmAq未満の場合、ウェブ表面に同伴する空気を押し戻す力が不足しがちで同伴する空気流が残る傾向にあるし、5000mmAqを超えた場合は、空気を押し戻す力が過大になり、ウェブの走行方向と逆方向の空気流が発生して、共に高速塗布を安定して実施することが困難になりやすい。又、孔の代わりにパイプの全幅にわたってスリットを設けたものやエアナイフ形式のもの等も使用できる。
【0043】
エアナイフ形式のカウンターエアノズル10を設けたエアカット装置8を用いる場合、エアナイフのスリット幅は通常0.2〜1.0mmである。この条件下におけるエアの圧力は、塗布速度等の条件により500〜5000mmAqの範囲から選択される。この範囲に含まれていると、ウェブ表面に同伴する空気を押し戻す力が不足して同伴する空気流が残るという問題も空気を押し戻す力が過大になり、ウェブの走行方向と逆方向の空気流が発生するという問題も発生しない。そのため、高速塗布の安定操業に適している。
【0044】
更に、本発明で用いられるカーテン膜4の上流側に設置されるエアカット装置8の一例を示す。ウェブ5の全幅にわたってウェブに接触するエアサクションタイプの装置である(図6及び図7)。このエアカット装置8のウェブとの接触面は、ウェブとの動摩擦係数を低減する目的で、ウェブとの接触開始端部及び接触終了端部は角を滑らかな形状に仕上げ、かつテトラフルオロエチレン等でコーティングすることが好ましい。図6及び図7にbとして示したウェブ5に接触しない部分の長さは10〜50mmの範囲から選択される。この範囲に含まれていると、エアサクションの陰圧を大きくする必要が生じることもなく、ウェブ5との動摩擦も増加しないのでウェブ5が脈動する可能性がない。又、ウェブ5のエアカット装置8内側への変形も大きくなるおそれがなく、ウェブ5との動摩擦も増加しないのでウェブ5が脈動する可能性がない。
【0045】
本発明に用いる液受けパン12としては、カーテン膜4を全幅にわたって回収可能な機能を持つものであればいかなるものであってもばよい。例えば1つの塗布液回収部よりなるもの(図8)でもよい。しかし前述の如く、主たる液受けパンの上流側に、塗布開始直前並びに塗布停止直後の限られた容量の塗布液を回収することができる、壁の高さが低い塗布液回収部を付帯する構造のもの(図9)が好ましい。さらに、壁の高さが低い塗布液回収部は、傾斜をつけた構造(図10)にすることにより、主たる液受けパンの壁に於けるカーテン膜の切断を防止することが可能になる。また、本傾斜部の上部に設けた回転部を支点にして回転、挙上することにより、この部分に落化した塗布液を回収する構造にすることも可能である(図11)。しかし、本発明は例示の装置に限定されるものではない。
【0046】
本発明では、塗布開始の場合には、塗布開始の前に塗布液の供給量を規定量の50〜80%に低減し、その後塗布を開始する。開始後に塗布液の供給量を規定量に上げる。又、塗布停止の場合も、停止前に塗布液の供給量を規定量の50〜80%に低減し、その後塗布を停止する。この操作により、塗布開始及び塗布停止に伴い発生する塗布過剰部の塗布量を飛躍的に低減できるし、下記の効果も得られる。
【0047】
塗布過剰部の過剰な塗布量に起因するロール汚れを防止するのに極めて効果のあるカーテン膜切断点の高さは9mmで、壁の高さが低い塗布液回収部における壁の高さの許容限度は約6mmとなる。塗布速度が1000m/minを超えるような高速塗布の場合には塗布液の供給量が多くなるので、この高さでは塗布液回収部から塗布液が溢れる危険性があるが、塗布開始及び塗布停止の直前の塗布液の供給量を規定量の50〜80%に低減することにより、塗布開始及び塗布停止の際に、低い壁の高さの塗布液回収部から塗布液が溢れるのを防止することができる。その供給量が規定量の50%未満だと、カーテン膜が薄くなりすぎるため、カーテン膜が裂ける等安定性が損なわれる。
【0048】
即ち、本発明の上記操作により、はじめて塗布速度が1000m/minを超えるような高速塗布に対応した塗布液供給量の場合にも、主たる液受けパンの上流側に連続して設けられた、塗布開始直前、並びに停止直後の限られた容量の塗布液を回収する、壁の高さが低い塗布液回収部の壁の高さを、塗布過剰部が乾燥未完了のまま乾燥ゾーンを通過してロールを汚さないための許容限度以下に保つことが可能になる。
【0049】
本発明における塗布液とは、写真乳剤液として、ゼラチン水溶液中にハロゲン化銀を分散せしめたもの、磁気記録材料形成用塗布液として、水あるいは有機溶剤中に磁性体粒子を分散せしめたもの、感熱記録材料形成用塗布液として、発色剤と顕色剤を分散せしめたもの、感圧記録材料形成用塗布液として、発色剤あるいは顕色剤を含むマイクロカプセルを分散せしめたもの、インクジェット記録材料形成用塗布液として、多孔性シリカを分散せしめたもの、顔料塗被紙形成用塗布液として、無機あるいは有機顔料を分散せしめたものなど、液の粘度、固形分濃度などに関係なく、カーテン塗布を行うことが可能な塗布液であれば、制限なく用いることができる。
【0050】
本発明で使用されるウェブとしては、一般に使用される上質紙、中質紙、更紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、合成紙、樹脂被覆紙、プラスティックフィルム、金属板、ゴム板、天然あるいは合成繊維で織られた布などを任意に選択して用いることができる。
【0051】
塗布速度に関しては、通常のカーテン塗布を行うことができる条件範囲内であれば、特に本発明の効果を低下させるものではないが、おおよそ15〜1500m/minの範囲が好ましい。一方、ウェブに塗布される単位時間、単位巾あたりの液量、即ち流量に関しても通常のカーテン塗布条件範囲内であれば、特に限定されないが、おおむね4〜20リットル/min/mの範囲が好ましい。さらに好ましくは5〜15リットル/min/mの範囲である。
【0052】
【実施例】
以下、本発明の効果を一層明瞭とするために実施例を掲げるが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の部数は、全て重量部を示し、特にことわりのない限り、濃度は固形分の濃度の重量%、塗布量は、乾燥後の塗布量を示す。
【0053】
実施例1
以下の配合で固形分濃度が61%の下塗り塗層形成用塗布液を調液し、ブレード塗布装置により、坪量60g/m2の上質紙に、絶乾塗布量が10g/m2となるように、1000m/minの塗布速度で塗布し、下塗り原紙を製造した。
【0054】
【0055】
下記の配合で固形分濃度が55%の上塗り塗層形成用塗布液を調液し、図1に示すような、図11のタイブの液受けパン12の上流側に、液受けパン12と連動する可動型の図2のタイブのエアカット装置8を備えたカーテン塗布装置を用いて、塗布開始直前に塗布液供給量を規定量の80%に低減した後塗布を開始し、その後直ちに塗布液供給量を規定量迄増加させた。さらに、塗布停止直前にも塗布液供給量を規定量の80%に低減した後塗布を停止した。このようにして前に得られた下塗り原紙に、1000m/minの塗布速度で、塗布量が15g/m2になるように塗布、乾燥を行い、印刷用顔料塗被紙を製造した。エアカット装置8とカーテン膜4の間の距離は80mm、カーテン膜切断点の高さは9mmにした。また、塗布長さは、塗布開始して5分経過後に塗布停止を行い、20秒経過後、再び塗布を開始して5分間塗布を行い、10,000mとした。
【0056】
【0057】
実施例2
図1に示すカーテン塗布装置を用いて、エアカット装置8とカーテン膜4の間の距離を30mmとした以外は実施例1と全く同様にして、印刷用顔料塗被紙を10,000m製造した。
【0058】
実施例3
図1に示すカーテン塗布装置を用いて、エアカット装置8とカーテン膜4の間の距離を5mmとした以外は実施例1と全く同様にして、印刷用顔料塗被紙を10,000m製造した。
【0059】
実施例4
図1に示すカーテン塗布装置を用いて、塗布開始直前、並びに塗布停止直前に塗布液供給量を規定量の50%に低減して塗布開始、並びに塗布停止を行った以外は実施例2と全く同様にして、印刷用顔料塗被紙を10,000m製造した。
【0060】
実施例5
[塗布液の製造方法]
<カプセル分散液>
クリスタルバイオレットラクトン(CVL)5部を溶解した200部の高沸点油(呉羽化学(株)製;KMC−113)を5%スチレン無水マレイン酸共重合体水溶液(pH5.0)250部に添加し、高速攪拌型乳化機を用いて平均粒子径6μmとなるように乳化した。
【0061】
次に、40%メラミン−ホルマリン初期縮合物水溶液(住友化学(株)製スミレッツレジン)20部を上記乳化液に加え、温度を75℃に保ち、攪拌を行いつつ2時間反応させたのち、20%水酸化ナトリウム水溶液でpH=9.0として室温まで冷却し、40%のマイクロカプセル分散液を得た。
【0062】
<塗布液>
このようにして得られたマイクロカプセル分散液を下記の配合で混合し、さらに水を加えて固形分濃度が33%になるように調整し、感圧記録材料形成用塗布液を調液した。
40%マイクロカプセル分散液 100部
小麦澱粉(平均粒子径20μm) 50部
48%カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体ラテックス 20部
【0063】
上記塗布液を、実施例2と同様にして、塗布開始直前、並びに塗布停止直前に塗布液供給量を規定量の80%に低減して図1に示すカーテン塗布装置を用いて、坪量40g/m2の上質紙に、1000m/minの塗布速度で、塗布量が3.5g/m2になるように塗布、乾燥を行い、感圧記録紙を10,000m製造した。
【0064】
実施例6
次の配合からなる混合物をそれぞれサンドミルで平均粒径が約1μmになるまで粉砕分散して、〔A液〕と〔B液〕を調製した。
【0065】
次いで、調製した〔A液〕と〔B液〕を用い、次の配合の濃度40%の感熱記録材料形成用塗布液を調液した。
〔A液〕 50部
〔B液〕 250部
ステアリン酸亜鉛(40%分散液) 25部
25%ポリビニルアルコール水溶液 205部
炭酸カルシウム 50部
【0066】
次の配合からなる中間層形成用塗布液を調液した。
〔中間層塗布液〕
焼成カオリン(エンゲルハード製;アンシレックス) 100部
市販スチレン・ブタジエン系共重合ラテックス(50%水分散品) 24部
リン酸エステル化澱粉(日本食品加工製;MS−4600、10%水溶液) 60部
水 52部
【0067】
ブレード塗布装置を用い、坪量40g/m2の上質紙に800m/minの塗布速度で、中間層形成用塗布液を塗布量が5g/m2になるように塗布、乾燥した後、 さらに、感熱記録材料形成用塗布液を、実施例2と同様にして、塗布開始直前、並びに塗布停止直前に塗布液供給量を規定量の80%に低減して図1に示すカーテン塗布装置を用いて、1000m/minの塗布速度で、塗布量が4g/m2になるように塗布、乾燥を行い、感熱記録紙を10,000m製造した。
【0068】
比較例1
図1に示すカーテン塗布装置を用いて、エアカット装置8とカーテン膜4の間の距離を100mmとした以外は実施例2と全く同様にして、印刷用顔料塗被紙を10,000m製造した。表1にみる比較例1の塗布欠陥はクレーターである。
【0069】
比較例2
図1に示すカーテン塗布装置を用いて、エアカット装置8とカーテン膜4の間の距離を3mmとした以外は実施例2と全く同様にして塗布を行ったところ、エアカット装置8とカーテン膜4の間の距離が不足して、カーテン膜の比定常の揺動により、カーテン膜がエアカット装置に接触し、未塗布部が発生して正常な塗布を行うことが出来ず塗布を断念した。
【0070】
比較例3
図1に示すカーテン塗布装置を用いて、塗布開始直前、並びに塗布停止直前に塗布液供給量を規定量の80%に低減せず、塗布液供給量を規定量のまま塗布開始、並びに塗布停止を行った以外は実施例2と全く同様にして、印刷用顔料塗被紙を10,000m製造した。
【0071】
比較例4
図1に示すカーテン塗布装置を用いて、塗布開始直前、並びに塗布停止直前に塗布液供給量を規定量の40%に低減して塗布開始、並びに塗布停止を行った以外は実施例2と全く同様にして塗布を行ったところ、塗布液の供給量が過少であった結果、未塗布部が発生して正常な塗布を行うことが出来ず塗布を断念した。
【0072】
比較例5
図1に示すカーテン塗布装置を用いて、塗布開始直前、並びに塗布停止直前に塗布液供給量を規定量の80%に低減せず、塗布液供給量を規定量のまま塗布開始、並びに塗布停止を行った以外は実施例5と全く同様にして、感圧記録紙を10,000m製造した。
【0073】
比較例6
図1に示すカーテン塗布装置を用いて、塗布開始直前、並びに塗布停止直前に塗布液供給量を規定量の80%に低減せず、塗布液供給量を規定量のまま塗布開始、並びに塗布停止を行った以外は実施例6と全く同様にして、感熱記録紙を10,000m製造した。
【0074】
上記実施例1〜6および比較例1〜6で得られた各種塗被紙について、以下の評価方法により評価し、その結果を表1に掲げた。なお、表中の供給量抑制率の項目は、塗布液の供給量を塗布開始前および塗布停止前に低減させたときの比率(%)である。
【0075】
[塗布欠陥]
塗布欠陥の検出は、塗布開始から終了まで、カーテン塗布装置に設置した欠点検出装置により行い、塗布長さに対する欠陥の長さで評価した。欠点検出装置で検出できる塗布欠陥は、ストリーク、スクラッチなどの未塗布部分のある欠陥と汚れなどの塗布過剰部であり、欠陥部の幅が0.3mm以上のものであれば検出可能である。欠陥の長さは、欠陥部を除去するときの前後の余裕を考慮して、欠陥の前後に1mを加えた長さとした。例えば、欠陥の実際の長さが、0.1mの場合、欠陥の長さは、2.1mとした。(単位:%)
【0076】
[ロール汚れ]
塗布終了後に、塗布面が最初に接触するペーパーロールの表面に付着した塗布液を全て剥離採取し、熱風乾燥機で乾燥して固形分量を求めた。これをウェブの塗布幅で除して、単位塗布幅当たりのロール付着固形分量を求めた。(単位:mg/mm)
【0077】
【表1】
【0078】
【発明の効果】
上記表1に示す評価結果より、本発明におけるカーテン塗布装置を用い、且つ本発明のカーテン塗布方法によって塗布することにより、塗布速度が極めて高い場合にも、安定して塗布を行うことができる。また、塗布開始および塗布停止に伴うウェブ搬送用の機械ロールの塗布液による汚染が発生しなくなり、塗布欠陥の発生がない各種塗布紙を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すカーテン塗布装置の概略側面図。
【図2】カーテン膜とエアカット材の距離aを示す図。
【図3】本発明の一実施例を示すカーテン塗布装置のエアカット材周辺の概略側面図。
【図4】本発明の一実施例を示すカーテン塗布装置のエアカット材周辺の概略側面図。
【図5】本発明の一実施例を示すカーテン塗布装置のエアカット材周辺の概略側面図。
【図6】本発明の一実施例を示すカーテン塗布装置のエアサクションタイプのエアカット装置の概略側面図。
【図7】本発明の一実施例を示すカーテン塗布装置のエアサクションタイプのエアカット装置の概略側面図。
【図8】カーテン塗布装置の液受けパンの概略側面図。
【図9】カーテン塗布装置の液受けパンの概略側面図。
【図10】カーテン塗布装置の液受けパンの概略側面図。
【図11】カーテン塗布装置の液受けパンの概略側面図。
【符号の説明】
1 コーターヘッド
2 スリット
3 リップ
4 カーテン膜
5 ウェブ
6 マニホールド
7、15 搬送ロール
8 エアカット装置
9 エアカット材
10 カウンターエアノズル
11 受液槽
12 液受けパン
13 貯蔵タンク
14 給液ポンプ
16 エッジガイド
17 鉛直線
18 エアサクションポンプ
19 エアサクション調節弁
Claims (7)
- 塗布開始及び塗布停止の際にカーテン膜の塗布液を受容する液受けパンと該液受けパンと連動する可動型のエアカット装置が設けられたカーテン塗布装置によりコーターヘッドから垂直に落下する該カーテン膜を連続走行するウェブに接触せしめて塗布層を形成するカーテン塗布方法において、該エアカット装置と該カーテン膜との距離を5〜80mmに維持し、且つ、塗布開始前及び塗布停止前に、塗布液の供給量を規定量の50〜80%に低減することを特徴とするカーテン塗布方法。
- 該カーテン膜の切断点の高さが9mm以上である請求項1記載のカーテン塗布方法。
- 該エアカット装置が、その端部に該ウェブの全幅にわたり該ウェブに接触するエアカット材を設けたもので、該エアカット材が可撓性フィルム、スチールブレード、弾性体の中空チューブ又は表面が弾性体若しくは金属よりなるロールである請求項1記載のカーテン塗布方法。
- 該エアカット装置が、その端部に該ウェブの全幅にわたりカウンターエアノズルを設けたものである請求項1記載のカーテン塗布方法。
- 該エアカット装置が、該ウェブの全幅にわたり該ウェブに接触するエアサクションタイプのものである請求項1記載のカーテン塗布方法。
- 該コーターヘッドがエクストルージョン型のものである請求項1記載のカーテン塗布方法。
- 該塗布液が、写真印画紙、磁気記録紙、感熱記録紙、感圧記録紙、インクジェット記録紙、熱転写記録紙又は顔料塗被紙用のものである請求項1記載のカーテン塗布方法。
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