JPH081061A - カーテン塗布方法及びその装置 - Google Patents
カーテン塗布方法及びその装置Info
- Publication number
- JPH081061A JPH081061A JP6135294A JP13529494A JPH081061A JP H081061 A JPH081061 A JP H081061A JP 6135294 A JP6135294 A JP 6135294A JP 13529494 A JP13529494 A JP 13529494A JP H081061 A JPH081061 A JP H081061A
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- Japan
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- coating
- air
- substrate
- base material
- curtain
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- Pending
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- Coating Apparatus (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
- Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高速塗布領域で、空気同伴の発生が抑止さ
れ、安定した状態で塗布操作ができるカーテン塗布方法
を提供する。 【構成】 カーテン塗布方法において、コーターヘッド
上流側の空気遮断器端部に設けられた、基材の幅方向
（Cross machine direction）に長い空気遮断部材によ
り該基材に同伴する空気を遮断し、カーテン落下膜が基
材に転移する塗布線と該空気遮断部材が基材に接する部
分の内の該塗布線近傍の接触線との間の距離を３〜８０
ｍｍの条件下、コーターヘッドのリップより落下する塗
布液からなるカーテン落下膜を連続走行する該基材上に
塗布することを特徴とするカーテン塗布方法。
れ、安定した状態で塗布操作ができるカーテン塗布方法
を提供する。 【構成】 カーテン塗布方法において、コーターヘッド
上流側の空気遮断器端部に設けられた、基材の幅方向
（Cross machine direction）に長い空気遮断部材によ
り該基材に同伴する空気を遮断し、カーテン落下膜が基
材に転移する塗布線と該空気遮断部材が基材に接する部
分の内の該塗布線近傍の接触線との間の距離を３〜８０
ｍｍの条件下、コーターヘッドのリップより落下する塗
布液からなるカーテン落下膜を連続走行する該基材上に
塗布することを特徴とするカーテン塗布方法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、顔料塗被紙、感熱記録
紙、感圧複写紙、磁気記録紙、インクジェット受像紙、
熱転写受像紙等の製造において、連続して走行する基材
（以下、基材と称す。）に、それぞれの製品に応じた塗
布液を塗布する方法及び装置に関するものである。
紙、感圧複写紙、磁気記録紙、インクジェット受像紙、
熱転写受像紙等の製造において、連続して走行する基材
（以下、基材と称す。）に、それぞれの製品に応じた塗
布液を塗布する方法及び装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、カーテン塗布方法は、旧来、鋼
板、建材、家具等の保護層あるいは着色層の塗布方法と
して一般に適用されてきた塗布方法である。
板、建材、家具等の保護層あるいは着色層の塗布方法と
して一般に適用されてきた塗布方法である。
【０００３】近年になり、カーテン塗布方式は、かかる
ような適用範囲を越えて、精密な塗布量制御が要求され
る分野に適用することが試みられるようになってきた。
つまり、特公昭４９−２４１３３号公報や同４９−３５
４４７号公報に開示されるように写真乳剤の塗布に適用
が試みられている。
ような適用範囲を越えて、精密な塗布量制御が要求され
る分野に適用することが試みられるようになってきた。
つまり、特公昭４９−２４１３３号公報や同４９−３５
４４７号公報に開示されるように写真乳剤の塗布に適用
が試みられている。
【０００４】さらに近年になり、従来、エアナイフ塗布
装置やブレード塗布装置等の、比較的、高速塗布が行わ
れる塗布装置に替えて、特公昭６３−２３９号公報に開
示されるように感圧複写紙の塗布や特開平４−１００９
８８号公報、同４−３２７２９６号公報、同４−３６１
６９６号公報に開示されるように顔料塗被紙の比較的高
速で行われる塗布に適用が試みられるようになってき
た。
装置やブレード塗布装置等の、比較的、高速塗布が行わ
れる塗布装置に替えて、特公昭６３−２３９号公報に開
示されるように感圧複写紙の塗布や特開平４−１００９
８８号公報、同４−３２７２９６号公報、同４−３６１
６９６号公報に開示されるように顔料塗被紙の比較的高
速で行われる塗布に適用が試みられるようになってき
た。
【０００５】カーテン塗布装置で比較的に高速での塗布
に適用する場合に問題になるのが、塗布速度の上昇とと
もに、基材表面に同伴する空気量あるいは速度が増し、
基材−空気の固−気界面から、基材−塗布液の固−液界
面への置換が、部分的に行われず、空気同伴現象と呼ば
れる塗布故障が見られるようになることである。かかる
塗布故障を抑止し、高速度での塗布を塗布故障なく行う
目的で、基材に同伴する空気を遮断する装置が考案され
ている。つまり、特公昭４８−３９８０２号公報、特公
平５−６３２２９号公報に開示されるように、カーテン
落下膜が基材に転移する塗布線の近傍を減圧する装置を
用いることにより、空気同伴を抑止し、高速塗布を実現
することが可能である。
に適用する場合に問題になるのが、塗布速度の上昇とと
もに、基材表面に同伴する空気量あるいは速度が増し、
基材−空気の固−気界面から、基材−塗布液の固−液界
面への置換が、部分的に行われず、空気同伴現象と呼ば
れる塗布故障が見られるようになることである。かかる
塗布故障を抑止し、高速度での塗布を塗布故障なく行う
目的で、基材に同伴する空気を遮断する装置が考案され
ている。つまり、特公昭４８−３９８０２号公報、特公
平５−６３２２９号公報に開示されるように、カーテン
落下膜が基材に転移する塗布線の近傍を減圧する装置を
用いることにより、空気同伴を抑止し、高速塗布を実現
することが可能である。
【０００６】しかし、かかるような方法を、塗布速度
が、３００ｍ／分以上にもなるような、高速塗布に適用
する場合には、別の問題が生じる。つまり、塗布速度が
上がると、基材に同伴する空気の量あるいは速度は増
し、減圧装置内部の減圧度もそれに応じて上げなければ
ならない。これにより、減圧装置内部と基材の塗布面の
なす領域と基材の塗布面と反対の大気圧下の領域では、
静圧差が生じて、かかる静圧差が、基材の張力に勝る
と、基材が振動したり、減圧装置側に接触したりして、
正常な塗布ができなくなるのである。また、減圧装置内
部の減圧度を高くすると、基材の進行方向と反対の方向
に空気の流れが生じて、カーテン膜を揺動させたり、塗
布線部を不安定にし、正常な塗布が行えない。
が、３００ｍ／分以上にもなるような、高速塗布に適用
する場合には、別の問題が生じる。つまり、塗布速度が
上がると、基材に同伴する空気の量あるいは速度は増
し、減圧装置内部の減圧度もそれに応じて上げなければ
ならない。これにより、減圧装置内部と基材の塗布面の
なす領域と基材の塗布面と反対の大気圧下の領域では、
静圧差が生じて、かかる静圧差が、基材の張力に勝る
と、基材が振動したり、減圧装置側に接触したりして、
正常な塗布ができなくなるのである。また、減圧装置内
部の減圧度を高くすると、基材の進行方向と反対の方向
に空気の流れが生じて、カーテン膜を揺動させたり、塗
布線部を不安定にし、正常な塗布が行えない。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、カー
テン塗布において、これまでの方法あるいは装置では、
抑止することが不可能であった高速塗布時に発生する空
気同伴の発生を防ぎ、安定した状態で塗布操作を実行す
ることが可能な塗布方法及びその装置を提供することで
ある。
テン塗布において、これまでの方法あるいは装置では、
抑止することが不可能であった高速塗布時に発生する空
気同伴の発生を防ぎ、安定した状態で塗布操作を実行す
ることが可能な塗布方法及びその装置を提供することで
ある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明のカーテン塗布方
法は、コーターヘッド上流側の空気遮断器端部に設けら
れた、基材の幅方向 （Cross machine direction）に長
い空気遮断部材により該基材に同伴する空気を遮断し、
カーテン落下膜が基材に転移する塗布線と該空気遮断部
材が基材に接する部分の内の該塗布線近傍の接触線との
間の距離を３〜８０ｍｍの条件下、コーターヘッドのリ
ップより落下する塗布液からなるカーテン落下膜を連続
走行する該基材上に塗布することを特徴とする。
法は、コーターヘッド上流側の空気遮断器端部に設けら
れた、基材の幅方向 （Cross machine direction）に長
い空気遮断部材により該基材に同伴する空気を遮断し、
カーテン落下膜が基材に転移する塗布線と該空気遮断部
材が基材に接する部分の内の該塗布線近傍の接触線との
間の距離を３〜８０ｍｍの条件下、コーターヘッドのリ
ップより落下する塗布液からなるカーテン落下膜を連続
走行する該基材上に塗布することを特徴とする。
【０００９】また、本発明のカーテン塗布装置は、コー
ターヘッドの上流側に、基材に同伴する空気を遮断する
空気遮断器を設け、コーターヘッド近傍の該空気遮断器
端部に、基材の幅方向 （Cross machine direction）に
渡って基材と接触する空気遮断部材を付設したことを特
徴とする。
ターヘッドの上流側に、基材に同伴する空気を遮断する
空気遮断器を設け、コーターヘッド近傍の該空気遮断器
端部に、基材の幅方向 （Cross machine direction）に
渡って基材と接触する空気遮断部材を付設したことを特
徴とする。
【００１０】この空気遮断部材は、可撓性フィルム、ス
チールブレード、弾性体の中空チューブ、弾性体、金属
又はゴムロールから選ばれる１種であるのが好ましい。
チールブレード、弾性体の中空チューブ、弾性体、金属
又はゴムロールから選ばれる１種であるのが好ましい。
【００１１】本発明において、塗布ヘッドに付帯して設
置される空気遮断器は、基材の幅方向に渡り、基材に接
触する空気遮断部材を有しているため、基材に同伴する
空気は、基材の表面に極く近い部分を除いて遮断され
る。この効果は、塗布速度には依存せず、高速塗布領域
においても同様の効果を持続する。
置される空気遮断器は、基材の幅方向に渡り、基材に接
触する空気遮断部材を有しているため、基材に同伴する
空気は、基材の表面に極く近い部分を除いて遮断され
る。この効果は、塗布速度には依存せず、高速塗布領域
においても同様の効果を持続する。
【００１２】本発明のカーテン塗布方法は、カーテン落
下膜が基材に転移する塗布線と空気遮断部材が基材に接
する部分の内の該塗布線近傍の接触線との距離を特定化
することによって、高速塗布が可能となる。
下膜が基材に転移する塗布線と空気遮断部材が基材に接
する部分の内の該塗布線近傍の接触線との距離を特定化
することによって、高速塗布が可能となる。
【００１３】つまり、該塗布線と該空気遮断部材の接触
線との距離が長いと、新たに基材が空気を同伴すること
になり、結果として空気同伴が発生する。該塗布線と該
空気遮断部材の接触線との距離が短いと、カーテン落下
膜の非定常の揺動により、空気遮断部材に塗布線が重な
り、未塗布部ができたりし、安定した塗布を行うことが
できない。
線との距離が長いと、新たに基材が空気を同伴すること
になり、結果として空気同伴が発生する。該塗布線と該
空気遮断部材の接触線との距離が短いと、カーテン落下
膜の非定常の揺動により、空気遮断部材に塗布線が重な
り、未塗布部ができたりし、安定した塗布を行うことが
できない。
【００１４】本発明者らが、カーテン落下膜が基材に転
移する塗布線と空気遮断部材が基材に接する部分の内の
該塗布線近傍の接触線との距離に関し、鋭意検討を重ね
た結果、かかる距離は、３〜８０ｍｍの範囲であること
により、空気同伴の発生が抑止され、安定した状態で塗
布を実施できることが明らかになった。
移する塗布線と空気遮断部材が基材に接する部分の内の
該塗布線近傍の接触線との距離に関し、鋭意検討を重ね
た結果、かかる距離は、３〜８０ｍｍの範囲であること
により、空気同伴の発生が抑止され、安定した状態で塗
布を実施できることが明らかになった。
【００１５】以下、添付図面に基づき、本発明の実施態
様について詳細に説明する。図１及び図２は、本発明の
実施態様を示した塗布装置の概略図である。予め調製さ
れた塗布液は貯蔵タンク１１より、給液ポンプ１２によ
って、コーターヘッド１へ送られる。
様について詳細に説明する。図１及び図２は、本発明の
実施態様を示した塗布装置の概略図である。予め調製さ
れた塗布液は貯蔵タンク１１より、給液ポンプ１２によ
って、コーターヘッド１へ送られる。
【００１６】コーターヘッド１の内部はマニホールド
６、スリット２からなり、それぞれ高精度の仕上げが施
されている。供給された塗布液はマニホールド６に満た
され、更にスリット２に送られるときに通過する狭い間
隙において、ポンプ１２の送液による動圧の影響が軽減
され、幅方向における圧力分布が均一化され、リップ３
より流出し、垂直なカーテン落下膜４を形成する。
６、スリット２からなり、それぞれ高精度の仕上げが施
されている。供給された塗布液はマニホールド６に満た
され、更にスリット２に送られるときに通過する狭い間
隙において、ポンプ１２の送液による動圧の影響が軽減
され、幅方向における圧力分布が均一化され、リップ３
より流出し、垂直なカーテン落下膜４を形成する。
【００１７】幅方向でプロファイルが均一となった垂直
なカーテン落下膜４は、連続走行している基材５と接触
し、基材５に塗布される。基材５の幅を超えて流下する
塗布液は、受液槽１０に回収され、塗布液貯蔵タンク１
１に戻された後再び塗布される。また、基材５が切断し
た時など塗布が中断された場合も、塗布液は受液槽１０
に回収される。
なカーテン落下膜４は、連続走行している基材５と接触
し、基材５に塗布される。基材５の幅を超えて流下する
塗布液は、受液槽１０に回収され、塗布液貯蔵タンク１
１に戻された後再び塗布される。また、基材５が切断し
た時など塗布が中断された場合も、塗布液は受液槽１０
に回収される。
【００１８】連続走行している基材５と垂直カーテン落
下膜４との塗布線の上流側には、基材５に同伴する空気
流を遮蔽する目的で、基材５の幅を越えて空気遮断器８
が設けられている。空気遮断器８の最も下流側端部に空
気遮断部材９があり、基材５に接触し基材５に同伴する
空気を遮断する。また、空気遮断器８において、基材５
で遮閉される空間を減圧すると、基材５表面に同伴する
空気をより完全に遮断することが可能となる。なお、図
１及び図４において、カーテン落下膜が基材に転移する
塗布線と空気遮断部材が基材に接する部分の内の該塗布
線近傍の接触線との距離ａを示している。
下膜４との塗布線の上流側には、基材５に同伴する空気
流を遮蔽する目的で、基材５の幅を越えて空気遮断器８
が設けられている。空気遮断器８の最も下流側端部に空
気遮断部材９があり、基材５に接触し基材５に同伴する
空気を遮断する。また、空気遮断器８において、基材５
で遮閉される空間を減圧すると、基材５表面に同伴する
空気をより完全に遮断することが可能となる。なお、図
１及び図４において、カーテン落下膜が基材に転移する
塗布線と空気遮断部材が基材に接する部分の内の該塗布
線近傍の接触線との距離ａを示している。
【００１９】空気遮断部材９の形状は、基材の幅方向に
おいて、一様に基材５に接触する形状が好ましく、図
３、図４、図５、図６に具体的な形状を示す。本発明に
おける構成で特に重要なのは、空気遮断部材９の形状で
ある。図３は、可撓性のフィルムを空気遮断部材９とし
て用いたものである。かかる形状の場合、特に基材５の
ダメージを考慮して、空気遮断部材９として可撓性のフ
ィルムを用いたのであって、基材５のダメージに対して
考慮する必要がない場合には、スチールブレード等を用
いても差し支えない。また、図４は、弾性を有するゴム
等の弾性体の内部を中空にしたチューブを空気遮断部材
９として用い、基材５のダメージを最小限とし、完全に
同伴空気を遮断するものである。図５は、弾性に富むポ
リウレタン等の弾性体を空気遮断部材９として用いたも
のであり、図４に示す構成と同様の効果を有する。図６
は、ロールを空気遮断部材９として用いたものであり、
ロールを基材５の走行方向と同一の方向へ回転すること
で、基材５のダメージの回避と完全な同伴空気の遮断を
両立するものである。
おいて、一様に基材５に接触する形状が好ましく、図
３、図４、図５、図６に具体的な形状を示す。本発明に
おける構成で特に重要なのは、空気遮断部材９の形状で
ある。図３は、可撓性のフィルムを空気遮断部材９とし
て用いたものである。かかる形状の場合、特に基材５の
ダメージを考慮して、空気遮断部材９として可撓性のフ
ィルムを用いたのであって、基材５のダメージに対して
考慮する必要がない場合には、スチールブレード等を用
いても差し支えない。また、図４は、弾性を有するゴム
等の弾性体の内部を中空にしたチューブを空気遮断部材
９として用い、基材５のダメージを最小限とし、完全に
同伴空気を遮断するものである。図５は、弾性に富むポ
リウレタン等の弾性体を空気遮断部材９として用いたも
のであり、図４に示す構成と同様の効果を有する。図６
は、ロールを空気遮断部材９として用いたものであり、
ロールを基材５の走行方向と同一の方向へ回転すること
で、基材５のダメージの回避と完全な同伴空気の遮断を
両立するものである。
【００２０】空気遮断部材９に用いられる材質として
は、基材５への傷入りや切断の危険性を考慮すると、軟
質で可撓性の物質が好ましい。具体的には、合成ゴム、
天然ゴム、シリコンゴム、ナイロン、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレ
タン、ポリ塩化ビニル等のポリマー及びこれらの共重合
体であることが好ましい。また、空気遮断部材９とし
て、ロールを用いる場合には、かかるような物質が、金
属ロールの表面を被覆したものを用いることができる。
は、基材５への傷入りや切断の危険性を考慮すると、軟
質で可撓性の物質が好ましい。具体的には、合成ゴム、
天然ゴム、シリコンゴム、ナイロン、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレ
タン、ポリ塩化ビニル等のポリマー及びこれらの共重合
体であることが好ましい。また、空気遮断部材９とし
て、ロールを用いる場合には、かかるような物質が、金
属ロールの表面を被覆したものを用いることができる。
【００２１】本発明において、塗布液とは、その製品用
途により、種々の液組成のものが含まれ、例えば、印刷
用紙、インクジェット受像紙におけるような顔料を主成
分とした塗布液、磁気フィルム等におけるような磁性体
を含む塗布液、感熱紙の染料層、感圧複写紙の発色層に
おけるような染料成分を含む塗布液、その他、写真乳剤
等におけるような塗布液などが挙げられ、それらの塗布
液は、水溶性あるいは有機バインダーを含み構成され
る。
途により、種々の液組成のものが含まれ、例えば、印刷
用紙、インクジェット受像紙におけるような顔料を主成
分とした塗布液、磁気フィルム等におけるような磁性体
を含む塗布液、感熱紙の染料層、感圧複写紙の発色層に
おけるような染料成分を含む塗布液、その他、写真乳剤
等におけるような塗布液などが挙げられ、それらの塗布
液は、水溶性あるいは有機バインダーを含み構成され
る。
【００２２】本発明で使用される基材としては、一般に
使用される上質紙、中質紙、更紙、顔料塗被紙、合成
紙、レジンコーテッド紙、プラスティックフィルム等を
含む。また、レジンコーテッド紙、プラスチックフィル
ムの場合には、濡れ性改良のために、ゼラチン等の水溶
性ポリマーを下引き層として、予め、塗布を行うことも
できる。
使用される上質紙、中質紙、更紙、顔料塗被紙、合成
紙、レジンコーテッド紙、プラスティックフィルム等を
含む。また、レジンコーテッド紙、プラスチックフィル
ムの場合には、濡れ性改良のために、ゼラチン等の水溶
性ポリマーを下引き層として、予め、塗布を行うことも
できる。
【００２３】
【作用】本発明のカーテン塗布装置は、コーターヘッド
の上流側に空気遮断器を設け、その端部に空気遮断部材
を付設してなる塗布装置であり、これを用いたカーテン
塗布方法は、カーテン落下膜が基材に転移する塗布線と
該空気遮断部材が基材に接する部分の内の該塗布線近傍
の接触線との距離を３〜８０ｍｍの範囲に規定すること
で、基材に同伴する空気を遮断し、高速塗布速度領域に
おいても、空気同伴が抑止され、安定した状態で塗布操
作を実行することができるものである。
の上流側に空気遮断器を設け、その端部に空気遮断部材
を付設してなる塗布装置であり、これを用いたカーテン
塗布方法は、カーテン落下膜が基材に転移する塗布線と
該空気遮断部材が基材に接する部分の内の該塗布線近傍
の接触線との距離を３〜８０ｍｍの範囲に規定すること
で、基材に同伴する空気を遮断し、高速塗布速度領域に
おいても、空気同伴が抑止され、安定した状態で塗布操
作を実行することができるものである。
【００２４】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これに限定されるものではな
い。なお、以下に示す部および％はいずれも重量基準で
あり、部は顔料の総量を１００部とした。
説明するが、本発明は、これに限定されるものではな
い。なお、以下に示す部および％はいずれも重量基準で
あり、部は顔料の総量を１００部とした。
【００２５】実施例１ ６０g/m2の坪量（絶乾）の上質紙に、ブレード塗布装置
により、絶乾の塗布量が８g/m2となるように、以下の配
合の固形分濃度が６１％の下塗り塗布液を調整し、塗布
速度８００ｍ／ｍｉｎで塗布し、下塗り原紙の作製を行
った。
により、絶乾の塗布量が８g/m2となるように、以下の配
合の固形分濃度が６１％の下塗り塗布液を調整し、塗布
速度８００ｍ／ｍｉｎで塗布し、下塗り原紙の作製を行
った。
【００２６】 ＜下塗り液配合＞ 市販重質炭酸カルシウム（カービタル９０） ７０部 市販２級カオリン（カオブライト） ３０部 市販燐酸エステル化澱粉 ９部 市販スチレン・ブタジエン・ラテックス ８部 市販ポリアクリル酸系分散剤 ０．１部 水酸化ナトリウム ０．１部
【００２７】以下の配合で固形分濃度が５２％の上塗り
塗布液を調整し、前に得られた下塗り原紙に、側面図と
して図１、斜視図として図２、空気遮断部材付近を拡大
した側面図として図５が示すカーテン塗布装置により、
絶乾の塗布量が１４g/m2となるように、上塗り塗布液
を、塗布速度７００ｍ／ｍｉｎで塗布した。塗布時のカ
ーテン落下膜が基材に転移する塗布線と空気遮断部材が
基材に接する部分の内の該塗布線近傍の接触線との距離
ａを、３０ｍｍに調整した。塗布状況は、安定してお
り、得られた塗被紙においても、空気同伴に起因するク
レーター状の未塗布部（以下、クレーターと称す。）
は、全く観察されなかった。
塗布液を調整し、前に得られた下塗り原紙に、側面図と
して図１、斜視図として図２、空気遮断部材付近を拡大
した側面図として図５が示すカーテン塗布装置により、
絶乾の塗布量が１４g/m2となるように、上塗り塗布液
を、塗布速度７００ｍ／ｍｉｎで塗布した。塗布時のカ
ーテン落下膜が基材に転移する塗布線と空気遮断部材が
基材に接する部分の内の該塗布線近傍の接触線との距離
ａを、３０ｍｍに調整した。塗布状況は、安定してお
り、得られた塗被紙においても、空気同伴に起因するク
レーター状の未塗布部（以下、クレーターと称す。）
は、全く観察されなかった。
【００２８】 ＜上塗り液配合＞ 市販サチンホワイト ５部 市販重質炭酸カルシウム（カービタル９０） ８部 市販立方体型軽質炭酸カルシウム（ブリリアント１５） １２部 市販１級カオリン（ウルトラホワイト９０） ４５部 市販２級クレー（ハイドラスパース） ３０部 市販ポリアクリル酸系分散剤 ０．１部 市販燐酸エステル化澱粉 ２部 市販スチレン・ブタジエン・ラテックス １４部
【００２９】実施例２ 塗布時のカーテン落下膜が基材に転移する塗布線と空気
遮断部材が基材に接する部分の内の該塗布線近傍の接触
線との距離ａを、５ｍｍに調整した以外は、実施例１と
同一の方法で、塗布を行ったところ、塗布状況は、安定
しており、得られた塗被紙においても、空気同伴に起因
するクレーターは、全く観察されなかった。
遮断部材が基材に接する部分の内の該塗布線近傍の接触
線との距離ａを、５ｍｍに調整した以外は、実施例１と
同一の方法で、塗布を行ったところ、塗布状況は、安定
しており、得られた塗被紙においても、空気同伴に起因
するクレーターは、全く観察されなかった。
【００３０】実施例３ 塗布時のカーテン落下膜が基材に転移する塗布線と空気
遮断部材が基材に接する部分の内の該塗布線近傍の接触
線との距離ａを、７２ｍｍに調整した以外は、実施例１
と同一の方法で、塗布を行ったところ、塗布状況は、安
定しており、得られた塗被紙においても、空気同伴に起
因するクレーターは、全く観察されなかった。
遮断部材が基材に接する部分の内の該塗布線近傍の接触
線との距離ａを、７２ｍｍに調整した以外は、実施例１
と同一の方法で、塗布を行ったところ、塗布状況は、安
定しており、得られた塗被紙においても、空気同伴に起
因するクレーターは、全く観察されなかった。
【００３１】実施例４ 空気遮断器の内部を１２０ｍｍ（水柱）減圧した以外
は、実施例１と同一の方法で、塗布を行ったところ、塗
布状況は、安定しており、得られた塗被紙においても、
空気同伴に起因するクレーターは、全く観察されなかっ
た。また、カーテン膜においても、揺動が観察されず、
塗布状況は極めて安定していた。
は、実施例１と同一の方法で、塗布を行ったところ、塗
布状況は、安定しており、得られた塗被紙においても、
空気同伴に起因するクレーターは、全く観察されなかっ
た。また、カーテン膜においても、揺動が観察されず、
塗布状況は極めて安定していた。
【００３２】比較例１ 塗布時のカーテン落下膜が基材に転移する塗布線と空気
遮断部材が基材に接する部分の内の該塗布線近傍の接触
線との距離ａを、２ｍｍに調整した以外は、実施例１と
同一の方法で、塗布を行ったところ、塗布線と接触部の
距離が近過ぎ、カーテンの非定常の揺動により、カーテ
ンの塗布線が、接触部に接触し、未塗布部を形成する障
害が発生した。かかる障害の発生により、ドライヤーや
ロールが塗布液で汚染され、塗布状況は安定しなかっ
た。
遮断部材が基材に接する部分の内の該塗布線近傍の接触
線との距離ａを、２ｍｍに調整した以外は、実施例１と
同一の方法で、塗布を行ったところ、塗布線と接触部の
距離が近過ぎ、カーテンの非定常の揺動により、カーテ
ンの塗布線が、接触部に接触し、未塗布部を形成する障
害が発生した。かかる障害の発生により、ドライヤーや
ロールが塗布液で汚染され、塗布状況は安定しなかっ
た。
【００３３】比較例２ 塗布時のカーテン落下膜が基材に転移する塗布線と空気
遮断部材が基材に接する部分の内の該塗布線近傍の接触
線との距離ａを、８７ｍｍに調整した以外は、実施例１
と同一の方法で、塗布を行ったところ、塗布状況は、安
定していたが、得られた塗被紙において、空気同伴に起
因するクレーターが観察された。
遮断部材が基材に接する部分の内の該塗布線近傍の接触
線との距離ａを、８７ｍｍに調整した以外は、実施例１
と同一の方法で、塗布を行ったところ、塗布状況は、安
定していたが、得られた塗被紙において、空気同伴に起
因するクレーターが観察された。
【００３４】比較例３ 空気遮断器の空気遮断部材を取り外した以外は、実施例
１と同一の方法で、塗布を行ったところ、塗布状況は、
空気同伴により、不安定で、正常に基材に塗布が実行で
きず塗布を断念した。
１と同一の方法で、塗布を行ったところ、塗布状況は、
空気同伴により、不安定で、正常に基材に塗布が実行で
きず塗布を断念した。
【００３５】比較例４ 空気遮断器を用いなかった以外は、実施例１と同一の方
法で、塗布を行ったところ、塗布状況は、空気同伴によ
り、不安定で、正常に基材に塗布が実行できず塗布を断
念した。
法で、塗布を行ったところ、塗布状況は、空気同伴によ
り、不安定で、正常に基材に塗布が実行できず塗布を断
念した。
【００３６】実施例及び比較例に示したように、空気遮
断器に空気遮断部材を付設したカーテン塗布装置を用
い、カーテン落下膜が基材に転移する塗布線と該空気遮
断部材が基材に接する部分の内の該塗布線近傍の接触線
との距離を、３〜８０ｍｍの範囲にしてカーテン塗布す
ることにより、７００ｍ／分にも達する高速塗布速度領
域においても、空気同伴が抑止され、安定した状態で塗
布操作を実行することができることが明らかになった。
断器に空気遮断部材を付設したカーテン塗布装置を用
い、カーテン落下膜が基材に転移する塗布線と該空気遮
断部材が基材に接する部分の内の該塗布線近傍の接触線
との距離を、３〜８０ｍｍの範囲にしてカーテン塗布す
ることにより、７００ｍ／分にも達する高速塗布速度領
域においても、空気同伴が抑止され、安定した状態で塗
布操作を実行することができることが明らかになった。
【００３７】
【発明の効果】本発明によれば、高速塗布領域で、空気
同伴の発生が抑止され、安定した状態で塗布操作を実行
することができる。カーテン塗布方法及びその装置が提
供された。
同伴の発生が抑止され、安定した状態で塗布操作を実行
することができる。カーテン塗布方法及びその装置が提
供された。
【図１】本発明の一実施例を示すカーテン塗布装置の側
面図である。
面図である。
【図２】本発明の一実施例を示すカーテン塗布装置の斜
視図である。
視図である。
【図３】本発明の一実施例を示すカーテン塗布装置の空
気遮断部材付近の側面図である。
気遮断部材付近の側面図である。
【図４】本発明の一実施例を示すカーテン塗布装置の空
気遮断部材付近の側面図である。
気遮断部材付近の側面図である。
【図５】本発明の一実施例を示すカーテン塗布装置の空
気遮断部材付近の側面図である。
気遮断部材付近の側面図である。
【図６】本発明の一実施例を示すカーテン塗布装置の空
気遮断部材付近の側面図である。
気遮断部材付近の側面図である。
１ コーターヘッド ２ スリット ３ リップ ４ カーテン落下膜 ５ 基材 ６ マニホールド ７ ロール ８ 空気遮断器 ９ 空気遮断部材 １０ 受液槽 １１ 貯蔵タンク １２ 給液ポンプ ａ 空気遮断部材と塗布線との間の距離
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ４１Ｍ 5/38 Ｇ１１Ｂ 5/842 Ｚ 7303−5Ｄ (72)発明者 森田 博文 東京都江東区豊洲２丁目１番１号 石川島 播磨重工業株式会社東京第一工場内 (72)発明者 佐々 忠 東京都江東区豊洲２丁目１番１号 石川島 播磨重工業株式会社東京第一工場内 (72)発明者 河野 弘幸 東京都江東区豊洲２丁目１番１号 石川島 播磨重工業株式会社東京第一工場内
Claims (3)
- 【請求項１】 カーテン塗布方法において、コーターヘ
ッド上流側の空気遮断器端部に設けられた、基材の幅方
向 （Cross machine direction）に長い空気遮断部材に
より該基材に同伴する空気を遮断し、カーテン落下膜が
基材に転移する塗布線と該空気遮断部材が基材に接する
部分の内の該塗布線近傍の接触線との間の距離を３〜８
０ｍｍの条件下、コーターヘッドのリップより落下する
塗布液からなるカーテン落下膜を連続走行する該基材上
に塗布することを特徴とするカーテン塗布方法。 - 【請求項２】 カーテン塗布装置において、コーターヘ
ッドの上流側に、基材に同伴する空気を遮断する空気遮
断器を設け、コーターヘッド近傍の該空気遮断器端部
に、基材の幅方向 （Cross machine direction）に渡っ
て基材と接触する空気遮蔽部材を付設したことを特徴と
するカーテン塗布装置。 - 【請求項３】 空気遮断部材が、可撓性フィルム、スチ
ールブレード、弾性体の中空チューブ、弾性体、金属又
はゴムロールから選ばれる１種である請求項２記載のカ
ーテン塗布装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6135294A JPH081061A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | カーテン塗布方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6135294A JPH081061A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | カーテン塗布方法及びその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH081061A true JPH081061A (ja) | 1996-01-09 |
Family
ID=15148340
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6135294A Pending JPH081061A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | カーテン塗布方法及びその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH081061A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003508190A (ja) * | 1999-09-01 | 2003-03-04 | メッツォ ペーパー インコーポレイテッド | カーテン被覆器およびカーテン被覆方法 |
| EP1598115A2 (de) | 2004-05-18 | 2005-11-23 | Voith Paper Patent GmbH | Vorhang-Streichwerk |
| JP2007331260A (ja) * | 2006-06-15 | 2007-12-27 | Voith Paper Patent Gmbh | 感熱紙の製造方法 |
| JP2008237946A (ja) * | 2007-03-23 | 2008-10-09 | Fujifilm Corp | セルロースエステル微細多孔質膜の製造方法および製造装置 |
-
1994
- 1994-06-17 JP JP6135294A patent/JPH081061A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003508190A (ja) * | 1999-09-01 | 2003-03-04 | メッツォ ペーパー インコーポレイテッド | カーテン被覆器およびカーテン被覆方法 |
| US6743478B1 (en) * | 1999-09-01 | 2004-06-01 | Metso Paper, Inc. | Curtain coater and method for curtain coating |
| EP1598115A2 (de) | 2004-05-18 | 2005-11-23 | Voith Paper Patent GmbH | Vorhang-Streichwerk |
| US7820247B2 (en) | 2004-05-18 | 2010-10-26 | Voith Paper Patent Gmbh | Curtain-type coater |
| JP2007331260A (ja) * | 2006-06-15 | 2007-12-27 | Voith Paper Patent Gmbh | 感熱紙の製造方法 |
| JP2008237946A (ja) * | 2007-03-23 | 2008-10-09 | Fujifilm Corp | セルロースエステル微細多孔質膜の製造方法および製造装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040604 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041020 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050302 |