JPH1121583A - 洗浄剤組成物 - Google Patents

洗浄剤組成物

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JPH1121583A
JPH1121583A JP17926297A JP17926297A JPH1121583A JP H1121583 A JPH1121583 A JP H1121583A JP 17926297 A JP17926297 A JP 17926297A JP 17926297 A JP17926297 A JP 17926297A JP H1121583 A JPH1121583 A JP H1121583A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石鹸スカムの生成やアルカリによる皮膚刺激
がなく、固形石鹸のような起泡性と泡質が得られ、水で
洗い流した時にはさっぱり感を得ることが出来、更に使
用後皮膚のきしみやつっぱり感のない手洗い用液状洗浄
剤を提供する。 【解決手段】 N−アシルメチルタウリン塩、両性界面
活性剤およびヒドロキシプロピルメチルセルロースを配
合した洗浄剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手洗い用に使用す
る液状洗浄剤に関し、具体的には、アニオン性界面活性
剤と両性界面活性剤および増粘剤を配合することによ
り、固形石鹸の様なつっぱり感やきしみ感が無く使用で
きる液状洗浄剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、手を洗うときには油脂や高級脂肪
酸のアルカリ塩である固形石鹸が利用されてきた。しか
し、水に不溶性の石鹸スカムが出る、アルカリであるた
め皮膚に対して刺激があること、また手を洗った後きし
みやつっぱり感がある等の問題があった。また公共の場
で使用する場合に、不特定多数の人の触ったものを共通
で使用しなくてはならなく、清潔志向の向上からも固形
という形態は嫌われる傾向にあった。
【0003】このため最近ではポンプに入った液状洗浄
剤が市販され、使い勝手が良いこともあり一般家庭や公
共のレストラン、飲食店等でのトイレやその他で普及し
てきている。しかし、一方では、慣れ親しんできた固形
石鹸様の手洗い感が望まれている。即ち起泡性の良さ、
泡質がきめ細かいこと、水で洗い流した時にさっぱりと
洗い流せるという感覚が望まれている。
【0004】液状洗浄剤は一般的には合成界面活性剤を
使用するため、石鹸スカムの生成の問題はない。しか
し、液状洗浄剤のうちには、固形石鹸のような起泡性と
泡のきめ細かさ等の泡質に欠けているもの、あるいは起
泡性と泡のきめ細かさはあるが泡が重く、手を洗ってい
るときにヌルヌルとした感触があり、水で洗い流したと
きにさっぱりと洗い流すことが出来ないもの等があっ
た。これは基材となる界面活性剤が、特に液性が中性以
上アルカリ側でなくては起泡性が悪い、泡のきめが荒く
泡質が悪いという性質があること、また脱脂力はあるが
皮膚刺激が強いといった問題があるためである。さらに
増粘剤を増粘の目的のみで使用しているため、増粘剤に
よる泡のぬめり感が出てしまうなどのためである。
【0005】石鹸スカムの形成がなく、手への刺激やつ
っぱり感がないが、固形石鹸様の起泡性と泡質、さっぱ
りした使い心地が得られるという手洗い用の液状洗浄剤
は未だ開発されていないのが実状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、固形石鹸の
ような石鹸スカムの生成やアルカリによる皮膚刺激がな
く、しかも今までの液状洗浄剤にはない、使用時には固
形石鹸のような起泡性と泡質を得られ、水で洗い流した
時にはさっぱり感を得ることが出来、更に使用後皮膚の
きしみやつっぱり感のない、手洗い用の液状洗浄剤を提
供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するために鋭意検討した結果、N−アシルメチルタ
ウリン塩と両性界面活性剤およびヒドロキシプロピルメ
チルセルロースの配合により起泡性と泡の質、手洗い後
の感触を改善する事が出来、課題を解決できることを見
いだし本発明をなすに至った。
【0008】即ち、本発明は下記の通りである。 (1)N−アシルメチルタウリン塩、両性界面活性剤お
よびヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合した液
状洗浄剤。 (2)ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、水酸基
を64〜77%、メトキシル基を19〜24%、ヒドロ
キシプロポキシル基を4〜12%(ただし、水酸基、メ
トキシル基、ヒドロキシプロポキシル基の合計を100
%とする。)有する(1)に記載の液状洗浄剤。 (3)ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量
が、液状洗浄剤全体に対し、0.05〜0.5重量%で
ある(1)もしくは(2)に記載の液状洗浄剤。
【0009】以下本発明を詳細に説明する。本発明の液
状洗浄剤では、N−アシルメチルタウリン塩を配合する
ことを要する。N−アシルメチルタウリン塩はアニオン
性界面活性剤であり、これを使用することにより、pH
を中性かそれ以下に下げても起泡性を損なうことなく、
また、洗浄後皮膚のつっぱり感やきしみ感がなく、手が
すべすべして使用感を良くすることができる。
【0010】N−アシルメチルタウリン塩の具体例とし
ては、N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム、N−
ミリストイルメチルタウリンナトリウム、N−パルミト
イルメチルタウリンナトリウム、N−ステアロイルメチ
ルタウリンナトリウム等が上げられる。特にN−ラウロ
イルメチルタウリンナトリウム、N−ミリストイルメチ
ルタウリンナトリウムは、起泡性に優れているため好ま
しい。
【0011】また、植物性油脂であるヤシ油から得られ
たN−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウムは、上記
のN−ラウロイルメチルタウリンナトリウム、N−ミリ
ストイルメチルタウリンナトリウム、N−パルミトイル
メチルタウリンナトリウムの混合物であることから好ま
しい。本発明の液状洗浄剤では、両性界面活性剤を使用
することが必要である。両性界面活性剤をアニオン性界
面活性剤であるN−アシルメチルタウリン塩と併用する
ことにより、増粘作用や増泡作用が得られる。また、泡
質も改善される。
【0012】両性界面活性剤を例示すると、アルキルア
ミノ酢酸ベタイン、アルキルアミド酢酸ベタイン、イミ
ダゾリニウムベタイン等があり、アルキルアミノ酢酸ベ
タインの具体例としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸
ベタインが、アルキルアミド酢酸ベタインの具体例とし
ては、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインが、イミダ
ゾリニウムベタインの具体例としては、2−アルキル−
N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾ
リウムベタインが上げられる。
【0013】特に、アルキルアミノ酢酸ベタイン、アル
キルアミド酢酸ベタイン、イミダゾリニウムベタインが
好ましく用いられる。これらの両性界面活性剤は皮膚刺
激が少なく皮膚に対して非常にマイルドであること、ま
たアニオン性界面活性剤との併用により増粘性を高める
ことができるため、アニオン性界面活性剤であるN−ア
シルメチルタウリン塩と組み合わせることにより、泡の
持続性ときめの細かさを増粘剤に頼ることなく洗浄剤に
与えることが出来る。また、広いpH範囲で起泡性があ
ることから、中性またはそれ以下に洗浄液のpHを設定
することが出来、起泡性を損なうことなくアルカリによ
る手荒れを防ぐことが出来る。
【0014】本発明では、水溶性セルロースエーテルで
あるヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用するこ
とが必要である。これを使用することにより使用感に優
れた洗浄剤組成物を得ることができる。特にヒドロキシ
プロピルメチルセルロースの有する水酸基が64〜77
%、メトキシル基が19〜24%、ヒドロキシプロポキ
シル基が4〜12%、(ただし、水酸基、メトキシル
基、ヒドロキシプロポキシル基の合計を100%とす
る。)であるものが好ましい。
【0015】ここにいう水酸基などの比率は、日本薬局
方のヒドロキシプロピルメチルセルロースで定められた
方法で測定した値である。メトキシル基とヒドロキシプ
ロポキシル基は比較的親油性が大きいため、これらの基
が多い方が増粘作用は高くなる傾向にある。そして、メ
トキシル基とヒドロキシプロポキシル基が前記の上限以
下であると、洗浄剤として手を洗った後、手がつっぱた
り、きしみが出にくくなり、特に使用感に優れる。
【0016】ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含
有量は、液状洗浄剤全体に対し、0.05〜0.5重量
%の低濃度で使用することが好ましい。より好ましくは
0.1〜0.3重量%、さらに好ましくは0.1〜0.
2重量%で使用する。この上限以下で使用することによ
り、泡自体にぬめり感が出ることがなく、水で洗い流し
たとき、さっぱりと洗い流すことができる。
【0017】本発明の液状洗浄剤には、洗浄基剤である
その他のアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤を配
合することが出来る。特に、アルキル硫酸塩、アルキル
エーテル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等を配合
することにより基材の界面活性剤のもつ刺激が緩和さ
れ、手を洗った後の皮膚の荒れが改善されるので好まし
い。
【0018】洗浄剤には、さらに保湿成分、防腐剤、香
料等を配合することが出来る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を説明す
る。また実施例及び比較例中の数字は特に単位の指定が
ない限り重量%を表す。まず、各種物性値の評価方法を
説明する。 A.ヒドロキシプロピルメチルセルロースの物性値の定
量法(日本薬局方) 使用する装置 分解瓶:5mLのガラス製耐圧ねじ口瓶で、底部の
内側が円錐状となっており、外形20mm、首部までの
高さが60mm、高さ約30mmまでの容積が2mL
で、栓は耐熱製樹脂製、内栓又はシールは、フッ素樹脂
製のもの。
【0020】 加熱器:厚さ60〜80mmの角形金
属アルミニウム製ブロックに直径20.6mm、深さ3
2mmの穴をあけたもので、ブロック内部の温度を±1
度の範囲で調節できる構造を有するもの。 (2)操作法 ヒドロキシプロピルメチルセルロースを乾燥し、その約
0.065gを精密に量り、分解瓶に入れ、アジピン酸
0.065g、内標準溶液2.0mL及びヨウ化水素酸
2.0mLを加え、密栓し、その重量を精密に量る。分
解瓶を30秒間振り混ぜた後、加熱器を用い150度で
5分ごとに振り混ぜながら、30分間加熱し、更に30
分間加熱を続ける。冷後、その重量を精密に量り、減量
が10mg以下のものの上層を試料溶液とする。別にア
ジピン酸0.065g、内標準液2.0mL及びヨウ化
水素酸2.0mLを分解瓶にとり、密栓し、その重量を
精密に量り、定量用ヨウ化イソプロピル15μLを加
え、その重量を精密に量り、同様にして定量用ヨウ化メ
チル45μLを加え、その重量を精密に量る。分解瓶を
30秒間振り混ぜた後、上層を標準溶液とする。試料溶
液及び標準溶液2μLにつき、後述の条件でガスクロマ
トグラフ法により試験を行う。
【0021】試料溶液の内標準物質ピーク面積に対する
ヨウ化メチル及びヨウ化イソプルピルのピーク面積の比
QTa及びQTb並びに標準溶液の内標準物質のピーク
面積に対するヨウ化メチル及びヨウ化イソプロピルのピ
ーク面積の比QSa及びQSbを求める。これらを用い
てメトキシル基、ヒドロキシプロポキシル基の量比を以
下の式で求める。
【0022】メトキシル基の量比(%)=QTa/QS
a×WSa/資料の量(mg)×21.864 ヒドロキシプロポキシル基の量比(%)=QTb/QS
b×WSb/資料の量(mg)×44.17 ただし、WSa:標準溶液中のヨウ化メチルの量(m
g) WSb:標準溶液中のヨウ化イソプロピルの量(m
g)、 また、内標準液はn−オクタン1mlをo−キシレンで
希釈、トータル25mlとして使用する。 (3)ガスクロマトグラフの操作条件 検出器:熱伝導型検出器又は水素イオン化検出器 カラム:内径約3mm、長さ3mのガラス管に、ガ
スクロマトグラフ用メチルシリコーンポリマーを180
〜250μmのガスクロマトグラフ用ケイソウ土に20
%の割合で被覆させたものを充填する。
【0023】 カラムの温度:100度付近の一定温
度 キャリアーガス:ヘリウム 流量:内標準物質の保持時間が約10分間になるよ
うに調整する。 カラムの選定:標準溶液2μLにつき、上記の条件
で操作するとき、ヨウ化メチル、ヨウ化イソプロピル、
内標準物質の順に流出し、それぞれのピークが完全に分
離するものを用いる。 B.使用感の評価方法 起泡性、泡の量、泡のきめ細やかさ、さっぱり感、手洗
い後の感触の全てにシェッフェの一対比較法を使用し、
基準(0)は固形石鹸とした。シェッフェの一対比較法
は、たとえば、H.Scheffe‘.Amer.St
atistical.Association J.,
47,381(1952)、または、工業における官能
検査ハンドブック(増山著、日科技連発行(196
2)、P.287)に記載され、また、界面活性剤に使
用した例としては、界面活性剤の分析と試験方法(北原
文雄他著、講談社刊 (1982)P.108)、新版
界面活性剤ハンドブック(吉田時行他著、工学図書刊
(1987)P.284)に記載されている。
【0024】
【実施例1〜3】表1に示す配合で洗浄剤を配合した。
メトキシル基が19〜24%、ヒドロキシプロポキシル
基が4〜12%のヒドロキシプロピルメチルセルロース
(商品名:メトローズ90SH30000、信越化学工
業(株)社製)を用い、精製水にあらかじめメチルパラ
ベンを溶解し、70度以上に加温する。ゆっくり攪拌し
ながら増粘剤を加え、熱水スラリーとした後、その他の
処方成分を加える。外部から室温まで冷却し洗浄剤を得
た。
【0025】この洗浄剤1mlを水で濡らした手に取
り、起泡性、泡の量、泡のきめ細かさを目視で評価し
た。この手洗い後の洗浄剤を流水した水道水で洗い流し
たときのさっぱり感を評価した。さらに使用後、手を乾
燥させた時の手の感触を評価した。表1に示すように、
実施例1〜3は起泡性、泡質、さっぱり感が固形石鹸同
等程度であり、使用後の手の感触に関しては固形石鹸の
ようなきしみやつっぱり感がなく優れた使用感であるこ
とを示している。
【0026】
【実施例4】表1に示す配合で洗浄剤を配合した。ヒド
ロキシプロピルメチルセルロースとして、メトキシル基
が28〜30%、ヒドロキシプロポキシル基:7〜12
%のヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名:メ
トローズ60SH4000、信越化学工業(株)社製)
を用いた以外は、実施例1と同様にして液状洗浄剤を得
た。さっぱり感と手洗い後の感触が固形石鹸と比較して
若干劣るものの、起泡性、泡の量、きめ細かさに関して
は、同等の結果を得た。
【0027】
【実施例5】表1に示す配合で洗浄剤を配合した。ヒド
ロキシプロピルメチルセルロースの濃度を0.3%にし
た以外は、実施例1と同様にして液状洗浄剤を得た。さ
っぱり感と手洗い後の感触が実施例1より若干劣るもの
の、比較的良好な結果を得た。
【0028】
【実施例6】表1に示す配合で洗浄剤を配合した。ヒド
ロキシプロピルメチルセルロースとして、メトキシル基
が27〜30%、ヒドロキシプロポキシル基が4〜7.
5%のヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名:
メトローズ65SH4000、信越化学工業(株)社
製)を用いた以外は、実施例1と同様にして液状洗浄剤
を得た。さっぱり感と手洗い後の感触が固形石鹸と比較
して若干劣るものの、起泡性、泡の量、きめ細かさに関
しては、同等の結果を得た。
【0029】
【比較例1】表2に示す配合で洗浄剤を配合した。N−
アシルメチルタウリン塩と両性界面活性剤を配合しない
以外は実施例1と同様にして液状洗浄剤を得た。起泡
性、泡の量、使用後の手の感触が劣る事を示している。
【0030】
【比較例2】表2に示す配合で洗浄剤を配合した。両性
界面活性剤を配合しない以外は実施例1と同様にして液
状洗浄剤を得た。起泡性、泡の量が劣る事を示してい
る。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明の手洗い用液状洗浄剤は、液性が
中性以下であっても固形石鹸の様な起泡性に優れ、泡の
きめが細かく泡に持続性がある等、泡質を良くすること
が出来る。また、皮膚刺激が少なくて、アルカリによる
手荒れの問題がなく、手へのきしみやつっぱり感をなく
すことが出来る。
【0034】さらに、泡がヌルヌルすることもなく水で
洗った時にもさっぱりと洗い流すことが出来、手を洗っ
た後も手がすべすべとして感触がよい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N−アシルメチルタウリン塩、両性界面
    活性剤およびヒドロキシプロピルメチルセルロースを配
    合した液状洗浄剤。
  2. 【請求項2】 ヒドロキシプロピルメチルセルロース
    が、水酸基を64〜77%、メトキシル基を19〜24
    %、ヒドロキシプロポキシル基を4〜12%(ただし、
    水酸基、メトキシル基、ヒドロキシプロポキシル基の合
    計を100%とする。)有する請求項1記載の液状洗浄
    剤。
  3. 【請求項3】 ヒドロキシプロピルメチルセルロースの
    含有量が液状洗浄剤全体に対し、0.05〜0.5重量
    %である請求項1もしくは2に記載の液状洗浄剤。
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