JPH1121508A - コーティング剤組成物 - Google Patents

コーティング剤組成物

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JPH1121508A
JPH1121508A JP9176706A JP17670697A JPH1121508A JP H1121508 A JPH1121508 A JP H1121508A JP 9176706 A JP9176706 A JP 9176706A JP 17670697 A JP17670697 A JP 17670697A JP H1121508 A JPH1121508 A JP H1121508A
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group
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coating
component
formula
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JP9176706A
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Yoshiaki Takezawa
好昭 竹澤
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Momentive Performance Materials Japan LLC
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Toshiba Silicone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スレート、モルタルなどの建築物屋根材およ
びシラスバルーンを主剤としてなる建築物屋根用補修剤
に対し、コーティング膜の接着性が良く、かつ柔軟であ
って、気温の変化などによる基材の伸び縮みに追従で
き、太陽光熱による輻射、対流、伝導、反射を考慮した
遮熱断熱性に優れ、さらには耐候性、耐汚染性に優れた
コーティング剤組成物を提供する。 【解決手段】 (A) ヒドロキシル基又は加水分解性基を
含有する特定の硬化性ポリオルガノシロキサン、(B) 特
定のフェニル基含有シラン、(C) 特定のアルコキシシラ
ンの部分加水分解物を含有してなり、25℃における粘度
が2〜5000cPであるコーティング剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、コーティング剤組成物に
関し、さらに詳しくは、スレート、モルタルなどの建築
物屋根材およびシラスバルーンを主剤としてなる建築物
屋根材・建築物屋根用補修剤に対し、コーティング膜の
接着性が良く、かつ柔軟であって、気温の変化などによ
る基材の伸び縮みに追従でき、太陽光熱による輻射、対
流、伝導、反射を考慮した遮熱断熱性に優れ、さらには
耐候性、耐汚染性に優れたコーティング剤組成物に関す
る。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】太陽の直射日光を強
く受けるスレート、鋼板屋根および屋上などに使用され
るコンクリートの屋根材などに対する保護は、遮熱、断
熱、防水などの各面から複合的な組み合わせ工法が必要
とされてきた。そのため、陸屋根にスラブ下面の内断
熱、中断熱が有機の発泡材によって構成されているが、
夏期の強烈な太陽光の輻射熱によって屋上スラブに大き
な熱応力が生じ、亀裂が発生し、漏水の原因のひとつと
なっている。このような内・中断熱の欠点を解決するた
めに、断熱材を屋根スラブの上面に配置する外断熱の工
法が使用されている。外断熱の場合、防水層と断熱材を
組み合わせた断熱防水工法となり、断熱材の配置が防水
材の上部または下部による二種類の工法が実施されてい
る。しかし、外断熱の現状は、熱伝導と防水のみの特性
であるため、外側の暴露面は照射された強烈な太陽の照
射熱によって、その表面と防水層と断熱材の接面が異常
高温となり、防水層の剥離、劣化、変形が発生し、漏水
の原因となり、信頼性の高い工法、材料とはいえないの
が実情である。また、特開平6−100796号公報に
おいて、アクリル、酢酸ビニル系の水溶性ポリマー(特
公昭61−6861号公報)にシラスバルーン、白セメ
ント、珪砂、含水珪酸マグネシウム、メチルセルロース
を混合してなるポリマーモルタルを用いた建築物の遮熱
断熱工法が提案されているが、耐候性、耐汚染性に不具
合を生じ好ましくない。さらに、コーティング被膜表面
の耐候性、耐汚染性に不具合を生じると被膜表面が変色
または黒くなり、ひいては遮熱特性、断熱特性に影響を
及ぼすこととなる、などの問題点があった。
【0003】
【発明の目的】本発明は、スレート、モルタルなどの建
築物屋根材およびシラスバルーンを主剤としてなる建築
物屋根用補修剤に対し、コーティング膜の接着性が良
く、かつ柔軟であって、気温の変化などによる基材の伸
び縮みに追従でき、太陽光熱による輻射、対流、伝導、
反射を考慮した遮熱断熱性に優れ、さらには耐候性、耐
汚染性に優れたコーティング剤組成物を提供するもので
ある。
【0004】
【発明の構成】本発明は、上記目的を達成するために種
々検討した結果、特定のシロキサン成分を組み合わせる
ことにより、常温で硬化乾燥するとともに、比較的低温
における加熱促進による硬化も可能で、その硬化被膜が
耐候性、耐汚染性に優れているだけでなく、建築物屋根
材、建築物屋根用補修剤に対し、コーティング膜の接着
性が良く、かつ柔軟であって、気温の変化などによる基
材の伸び縮みに追従でき、太陽光熱による輻射、対流、
伝導、反射を有するコーティング剤組成物を提供できる
ことを見出し、本発明を成すに至った。即ち、本発明の
コーティング剤組成物は、下記(A) 〜(C) 成分を含有し
てなり、25℃における粘度が2〜5000cPであることを特
徴とするものである。 (A) 一般式 R1 aSiX1 bO(4-(a+b))/2 (式中、R1は1価の有機基もしくは水素原子を表し、X1
はヒドロキシル基又は加水分解性基を表し、aおよびb
は下記の関係にある数である。
【0005】0.8<a<2 0.3≦b<2 ) で表される硬化性ポリオルガノシロキサン (B) 一般式 PhSi(OR2)cX2 d (式中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示し、X2は炭
素数1〜4のアルキル基又はアリール基、cおよびdは
それぞれ1≦c≦3、c+d=3の関係を示す数であ
る。)で表されるフェニル基含有シラン (C) 一般式 R3Si(OR4)4-n (式中、R3はハロゲン原子で置換されていてもよい1価
の炭化水素残基、R4は炭素数1〜4のアルキル基、nは
0〜2の整数である。)で表されるアルコキシシランの
部分加水分解物
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で使用される(A) 成分のポリオルガノシロ
キサンは、下記の一般式で示されるものである。 R1 aSiX1 bO(4-(a+b))/2 (式中、R1は1価の有機基もしくは水素原子を表し、X1
はヒドロキシル基又は加水分解性基を表し、aおよびb
は下記の関係にある数である。 0.8<a<2 0.3≦b<2 ) ここでR1は1価の有機基もしくは水素原子を表す。1価
の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ヘキシルなどのアルキル基、ビニル、アリルなどの
アルケニル基、フェニル、トリル、キシリルなどのアリ
ール基、フェネチル、β−フェニルプロピルなどのアラ
ルキル基、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルなどのアミノアルキル基、γ−グリシドキシプロピ
ル、 3,4−エポキシシクロヘキシルなどのエポキシ基含
有基、γ−メタクリロキシプロピルなどの(メタ)アク
リル基含有基、γ−メルカプトプロピルなどのメルカプ
トアルキル基、シアノエチルなどのシアノアルキル基、
β−クロロエチル、γ−クロロエチルなどのクロロアル
キル基、 3,3,3−トリフルオロプロピルなどのフルオロ
アルキル基などが例示される。これらの中でも被膜の光
沢、耐候性が良好なことから、アルキル基が好ましく、
特にメチル基が好ましい。また、(A) 成分のX1はヒドロ
キシル基または加水分解性基を表す。加水分解性基とし
ては、アルコキシ基、アシロキシ基、ケトオキシム基、
アミド基、アルケニルオキシ基、およびハロゲン原子な
どが例示される。硬化反応時に生成する副生成物の臭気
が少ないこと、硬化性および被膜特性が良好なことから
ヒドロキシル基またはアルコキシ基が好ましく、特にヒ
ドロキシル基、メトキシ基またはエトキシ基が好まし
い。また、aおよびbは下記の関係にある数であること
が必要である。 0.8<a<2 0.3≦b<2 aが 0.8以下では硬化被膜が脆くなり、2以上であると
良好な硬化被膜が得られなくなると共に被膜に油分が滲
みだすようになって汚れを巻き込みやすくなり、本発明
の目的に適さない。bが 0.3未満では硬化速度が遅すぎ
て実用に合わず、また耐摩耗性、光沢の良好な被膜が得
られなくなり、2以上では硬化被膜が脆くなり、本発明
の目的に適さない。(A) 成分は、(C) 成分に溶解・混合
するものであれば、液体でも固体でも使用できる。ま
た、(A) 成分は、基材への塗れ性が良好で、ベトツキの
無く、クリアーな被膜を容易に得るために、通常は粘度
5cP以上が好ましく、また塗工性が良好なことから 100
00cP以下が好ましい。このようなポリオルガノシロキサ
ンは公知の方法で得ることができ、原料となるオルガノ
アルコキシシラン、オルガノクロロシランなどの加水分
解性オルガノシランを加水分解および部分加水分解する
ことにより得られる。
【0007】本発明で使用される(B) 成分である、一般
式 PhSi(OR2)cX2 d で表されるフェニル基含有シランは、強度と密着性およ
び光沢を付与させるための重要な成分である。式中、R2
は炭素数1〜4のアルキル基を示し、X2は炭素数1〜4
のアルキル基又はアリール基、cおよびdはそれぞれ1
≦c≦3、c+d=3の関係を示す数で表される。フェ
ニル基含有シランにおいて加水分解性基を有しないもの
は、被膜形成成分中に、骨格として取り込まれず、被膜
の強度と密着性向上に有用でない。これらのシランは、
フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシ
ラン、フェニルトリプロポキシシラン、ジフェニルジメ
トキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニ
ルジプロポキシシラン等が挙げられ、これらの中でも入
手の容易なこと、および(A) 、(C) 成分との反応性のバ
ランスのとりやすさから、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシランが特に好ましい。
【0008】本発明で使用される(C) 成分である、一般
式 R3Si(OR4)4-n で表されるアルコキシシランの部分加水分解物(液状シ
リコーンレジン)は、本コーティング剤組成物におい
て、被膜硬度の調整および反応性希釈溶剤として使用す
る重要成分の1つである。式中、R3は置換もしくは非置
換の1価の炭化水素残基であり、具体的には、メチル、
エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルなどの
アルキル基、フェニル、トリル、キシリル、ビフェニ
ル、ナフチルなどのアリール基が挙げられ、入手の容易
なこと、および(A) 成分を容易に溶解させる性能を有す
ることからアルキル基が好ましく、特にメチル基が好ま
しい。式中、R4は炭素数1〜4のアルキル基である。炭
素数が5以上の場合、その部分加水分解物の反応速度が
遅くなり、反応性希釈溶剤として使用した場合、被膜の
形成が遅くなり好ましくない。炭素数1〜4のアルキル
基としては、直鎖または分岐鎖状のいずれのものを使用
しても構わないが、これらの中でもメチル、エチル基が
特に好ましい。
【0009】本コーティング剤組成物には、一般に硬化
触媒が使用される。このような触媒としては、縮合硬化
型シリコーン組成物に使用される一般の硬化触媒が使用
でき、それらはトリエタノールアミンなどの有機アミ
ン;オクチル酸スズ、オクチル酸亜鉛などのカルボン酸
金属塩;ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオ
クトエートなどの有機スズ化合物;テトラブチルチタネ
ート、テトラプロピルチタネートなどのチタン酸エステ
ル;第四級アンモニウムカルボキシレートなどの第四級
アンモニウム化合物;γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシランなどのアミン系シランカップリン
グ剤が例示され、取扱いが容易なことから、ジブチルス
ズジラウレート、ジブチルスズジオクトエートが好まし
い。これらの触媒は、2種以上を併用しても構わない。
触媒の配合量は、コーティング組成物の硬化速度、およ
びポットライフから、(A) 、(B) および(C) 成分からな
る混合物 100重量部に対して 0.1〜20重量部が好まし
く、特に5〜12重量部が好ましい。
【0010】さらに、本発明のコーティング剤組成物に
は、一般の溶剤を使用してもよい。この溶剤成分として
は、(A) 成分、(B) 成分および(C) 成分を溶解、分散す
るものであれば特に限定されず、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノールのようなアルコール類;エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンの
ようなエーテルアルコールおよびエーテル類;アセト
ン、メチルエチルケトン、ジエチルケトンのようなケト
ン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチルのよう
なエステル類;n−ヘキサン、ガソリン、ゴム揮発油、
ミネラルスピリット、灯油のような脂肪族炭化水素を例
示することができる。本発明のコーティング剤組成物
は、25℃における粘度が2〜5000cPであることが作業
性、塗膜の仕上がり性などの点から有効であり、さらに
好ましくは5〜100cP である。
【0011】基材表面への塗布方法としては、刷毛塗
り、スプレー塗り、ローラー塗りなどの方法を用いるこ
とができる。本発明のコーティング剤は、塗布後、数時
間から数日間風乾させることによって硬化し、良好な被
膜を形成する。
【0012】本発明の(A) 成分、(B) 成分および(C) 成
分からなるコーティング剤組成物の配合量は、 (A) 成分 1000重量部 (B) 成分 10〜 550重量部 (C) 成分を溶解 50〜 750重量部 である。即ち、(A) 成分、(B) 成分および(C) 成分との
配合量は、(A) 成分1000重量部に対し(B) 成分10〜 150
重量部、(C) 成分50〜 750重量部が好ましい。(A) 成分
1000重量部に対し、(B) 成分が10重量部未満では、被膜
形成時の密着性に不具合を生じる。また(B) 成分が 550
重量部を越えると被膜にクラックが生じ好ましくない。
また(C) 成分が50重量部未満では、被膜が脆くなり、 7
50重量部を越えると、被膜の靱性がなくなり、基材の伸
縮に対応しきれないという欠点を生じる。
【0013】本コーティング剤組成物をより効果的に基
材に密着させるためにプライマーを使用しても良い。プ
ライマーの種類としては、本発明の効果に影響を与えな
いものであれば、一般的に使用されているもので差し支
えない。
【0014】
〔(A) 成分の合成〕
合成例1 攪拌機、加温ジャケット、コンデンサーおよび滴下ロー
トを取り付けたフラスコに、メチルトリメトキシシラン
952g(7mol)、フェニルトリメトキシシラン198g
(1mol)、ジメチルジクロロシラン 516g(4mol)およ
びトルエン1500mlを仕込み、攪拌しながら水 234g(13m
ol) を滴下ロートを使って徐々に滴下した。滴下終了
後、反応液温度約 110℃で1時間保持して加熱還流を行
った。反応液を室温まで冷却し、分液ロートに移し入
れ、静置して有機層と水層とを分離した後、下層の水層
を除去し、ポリオルガノシロキサンのトルエン溶液を得
た。この有機層に飽和食塩水を加えてよくかき混ぜた
後、静置して水層を分離した。この塩析操作を2回繰り
返した後、水を加えて同様の操作で有機層を2回水洗し
た。この有機層を攪拌機、加温ジャケットおよび水分定
量計を取り付けたフラスコに入れ、30mmHg、80℃で3時
間揮発成分を減圧留去して、粘度1000cPのポリオルガノ
シロキサン 860g(A−1)を得た。 合成例2 攪拌機、加温ジャケット、コンデンサーおよび滴下ロー
トを取り付けたフラスコに、メチルトリエトキシシラン
1780g(10mol) 、トリメチルクロロシラン 216g(2mo
l)およびトルエン2000mlを仕込み、攪拌しながら水1050
g(60mol) を滴下ロートを使って徐々に滴下した。滴下
終了後、反応液温度約 110℃で1時間保持して加熱還流
を行った。反応液を室温まで冷却し、分液ロートに移し
入れ、静置して有機層と水層とを分離した後、下層の水
層を除去し、ポリオルガノシロキサンのトルエン溶液を
得た。この有機層を飽和食塩水を加えてよくかき混ぜた
後、静置して水層を分離した。この塩析操作を2回繰り
返した後、水を加えて同様の操作で有機層を2回水洗し
た。この有機層を攪拌機、加温ジャケットおよび水分定
量計を取り付けたフラスコに入れ、30mmHg、80℃で3時
間揮発成分を減圧留去して、ポリオルガノシロキサンを
得た。これに水酸化カリウムを50ppm となるように添加
し、 180℃で5時間加熱してさらに縮合させた。これを
エチレンクロロヒドリンで中和して粘度8000cPのシラノ
ール含有ポリオルガノシロキサン 760g(A−2)を得
た。 合成例3 攪拌機、加温ジャケット、コンデンサーおよび滴下ロー
トを取り付けたフラスコに、メチルトリエトキシシラン
160.2g(0.9mol)、ジメチルジメトキシシラン12g(0.1
mol)、メタノール 200g、酢酸5gを仕込み攪拌しなが
ら徐々に加熱した。液温が64℃になった時点で水16.2g
(0.9mol)を徐々に添加した。さらに、液温64℃で6時間
保持して、加水分解および縮合反応を行った。次いで、
常圧、液温 130℃の条件下で揮発成分を留去した後、徐
々に減圧状態とし、減圧度30Torr、液温 130℃の条件下
でさらに揮発成分を減圧留去後、常圧に戻し、粘度20cP
の液状ポリオルガノシロキサン48g(A−3)を得た。
【0015】(B) 成分のフェニル基含有シランは、以下
のものを使用した。 B−1 Ph-Si(OMe)3 B−2 Ph2-Si(OMe)2 〔(C) 成分の合成〕 合成例4 攪拌機、加温ジャケット、コンデンサーおよび滴下ロー
トを取り付けたフラスコに、メチルトリメトキシシラン
136g(1mol)、メタノール 200g、メチルトリクロロ
シラン 1.5g(0.01mol) を仕込み、室温で攪拌、混合を
行った。そこへ市水15.3g(0.85mol) を徐々に滴下し
た。さらに、液温64℃で4時間保持して、加水分解およ
び縮合反応を行った。次いで、常圧、液温 130℃の条件
下で揮発成分を留去した後、徐々に減圧状態とし、減圧
度30Torr、液温 130℃の条件下でさらに揮発成分を減圧
留去後、常圧に戻し、粘度10cPの液状ポリオルガノシロ
キサン61g(C−1)を得た。 合成例5 攪拌機、加温ジャケット、コンデンサーおよび滴下ロー
トを取り付けたフラスコに、メチルトリエトキシシラン
178g(1mol)、メタノール 200g、メチルトリクロロ
シラン 1.5g(0.01mol) を仕込み、室温で攪拌、混合を
行った。そこへ市水19.8g(1.1mol)を徐々に滴下した。
さらに、液温64℃で4時間保持して、加水分解および縮
合反応を行った。次いで、常圧、液温 130℃の条件下で
揮発成分を留去した後、徐々に減圧状態とし、減圧度30
Torr、液温 130℃の条件下でさらに揮発成分を減圧留去
後、常圧に戻し、粘度50cPの液状ポリオルガノシロキサ
ン71g(C−2)を得た。
【0016】前記の合成例で合成したポリオルガノシロ
キサン(A−1〜3)、(B) 成分、アルコキシ含有ポリ
オルガノシロキサン(C−1〜2)および触媒、溶剤等
を表1に示す処方で混合することにより、それぞれ実施
例1〜4および比較例1〜4のコーティング剤組成物を
得た。これらのコーティング剤組成物を用いて、以下の
試験片を作成し評価を行った。結果を表1に示す。 試験片1の作成 5×15cmのスレート板にローラーを用いてコーティング
剤を塗布し、室温で1週間乾燥、硬化させ試験片とし
た。 試験片2の作成 5×15cmのスレート板にシラスバルーンを用いた補修剤
を塗布し、室温で1週間、乾燥、硬化させた。これにト
リエトキシシラン・γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシランをベースとしたプライマーを塗布し、1時間
後にエアーガンを用いてコーティング剤を吹き付け室温
で1週間養生させ試験片とした。 試験片3の作成 15×15cmの大きさのアルミ板をイソプロピルアルコール
を用いて、脱脂、洗浄を行った。これにエアーガンを用
いてコーティング剤を吹き付け25℃、60%RH条件下に
24時間放置して被膜を形成させ試験片とした。
【0017】〔耐候性〕サンシャインウエザオメーター
を用いて1000時間暴露した後、外観を目視にて観察し下
記の4段階で評価した。 ◎:被膜の透明感が確保され、白化、剥離もない。 ○:被膜の透明感が確保され、剥離もない。 △:被膜の白化は見られるが、剥離はない。 ×:被膜の白化、剥離が発生。 〔耐水性〕試験片の上に水道水を12時間流した後、外観
を目視にて観察し、下記の4段階で評価した。 ◎:被膜の透明感が確保され、白化、剥離もない。 ○:被膜の透明感が確保され、剥離もない。 △:被膜の白化は見られるが、剥離はない。 ×:被膜の白化、剥離が発生。 〔耐温水性〕試験片を50℃の温水に10日間浸漬し、外観
を目視にて観察し、下記の4段階で評価した。 ◎:被膜の透明感が確保され、白化、剥離もない。 ○:被膜の透明感が確保され、剥離もない。 △:被膜の白化は見られるが、剥離はない。 ×:被膜の白化、剥離が発生。 〔密着性〕 碁盤目剥離試験 基材への密着性を碁盤目セロハン粘着テープ(セロハン
テープ)剥離試験により調べ、 100個の碁盤目のうち基
材に残存している碁盤目数で評価した。 〔遮熱性〕アトラスHPUV(HPUV屋内光暴露シス
テム)に基材を設置し、30分間照射した後の表面温度を
測定した。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】上記のように本発明に関するコーティン
グ剤組成物は、(A) 成分、(B) 成分および(C) 成分から
なるものであり、常温で硬化乾燥するとともに、比較的
低温における加熱促進による硬化も可能で、その硬化被
膜が耐候性、耐汚染性に優れているだけでなく、建築物
屋根材、建築物屋根用補修剤に対し、コーティング膜の
接着性が良く、かつ柔軟であって、気温の変化などによ
る基材の伸び縮みに追従でき、太陽光熱による輻射、対
流、伝導、反射を有するコーティング剤組成物であり、
基材保護、資源の延命効果に有効なことから、その工業
的、産業的価値は極めて大きい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A) 〜(C) 成分を含有してなり、25
    ℃における粘度が2〜5000cPであることを特徴とするコ
    ーティング剤組成物。 (A) 一般式 R1 aSiX1 bO(4-(a+b))/2 (式中、R1は1価の有機基もしくは水素原子を表し、X1
    はヒドロキシル基又は加水分解性基を表し、aおよびb
    は下記の関係にある数である。 0.8<a<2 0.3≦b<2 ) で表される硬化性ポリオルガノシロキサン (B) 一般式 PhSi(OR2)cX2 d (式中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示し、X2は炭
    素数1〜4のアルキル基又はアリール基、cおよびdは
    それぞれ1≦c≦3、c+d=3の関係を示す数であ
    る。)で表されるフェニル基含有シラン (C) 一般式 R3Si(OR4)4-n (式中、R3はハロゲン原子で置換されていてもよい1価
    の炭化水素残基、R4は炭素数1〜4のアルキル基、nは
    0〜2の整数である。)で表されるアルコキシシランの
    部分加水分解物
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