JPH03431B2 - - Google Patents

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JPH03431B2
JPH03431B2 JP4837083A JP4837083A JPH03431B2 JP H03431 B2 JPH03431 B2 JP H03431B2 JP 4837083 A JP4837083 A JP 4837083A JP 4837083 A JP4837083 A JP 4837083A JP H03431 B2 JPH03431 B2 JP H03431B2
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JP4837083A
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Ryuzo Mikami
Katsuyoshi Nakasuji
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TORE DAUKOONINGU SHIRIKOON KK
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TORE DAUKOONINGU SHIRIKOON KK
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Publication date
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Publication of JPH03431B2 publication Critical patent/JPH03431B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、プライマー組成物に関するものであ
り、特には室温硬化性シリコーンゴムまたは室温
硬化性シリコーン変性有機ゴムを硬化途上で接触
している各種の基材表面に強固に接着させるため
のプライマー組成物に関するものである。 近年、室温硬化性シリコーンゴムはゴム自身の
耐久性が他の有機系ゴムに比べて著しく優れてい
るという特徴を生かして、建造物のシーリング材
として多量に使用され始めた。また、ごく最近室
温硬化性シリコーン変性有機ゴムが出現し建造物
のシーリング材として使用されだしている。一
方、これら建造物には各種の基材が使用されてお
り、例えばアルミニウム、スチール、ステンレス
スチール等の金属類、アクリル樹脂、ウレタン樹
脂、エポキシ樹脂等を塗装したアルミニウムのよ
うな塗装建材、ガラス、タイル、石材等の硬質無
機建材、モルタル、コンクリート、ALC等の多
孔質無機基材があり、シーリング材として使用す
る室温硬化性シリコーンゴムや室温硬化性シリコ
ーン変性有機ゴムをこれら基材に強固に接着させ
ることが重要な課題となつている。したがつて、
通常はこれら基材を各種プライマーで処理した後
に室温硬化性シリコーンゴムまたは室温硬化性シ
リコーン変性有機ゴムを施し、硬化させながら接
着させる手法がとられており広く行われている。
ところが上記基材のなかでも純アルミニウム、表
面処理アルミニウム、ステンレススチール、各種
樹脂を塗装したアルミニウム、モルタル等は接着
がむずかしく、シーリング材としてのシリコーン
ゴムまたはシリコーン変性有機ゴムが劣化し、ゴ
ム状弾性を示さなくなる以前に基材との界面では
く離してしまうという問題が発生しており、長期
にわたつて強固な接着力を保持できるプライマ
ー、特に、水浸漬下でも長期にわたつて強固な接
着力を保持できるプライマーの出現が望まれてい
た。 特開昭48−75633号公報と特開昭48−65232号公
報には、エポキシシランとアミノシランとの反応
物よりなるプライマー組成物が記載されている
が、このプライマーは各種金属、プラスチツクス
に対しては有効であるが、モルタルのようなセメ
ント系多孔質建材に対しては欠点を有しており、
特に、雨水の浸漬によつて接着性が失なわれると
いう欠点を有していた。 本発明者らは、先に特願昭56−149107号、特願
昭56−151452号、特願昭57−25551号において、
エポキシ基とケイ素原子結合アルコキシ基を有す
るシリコーン変性エポキシ樹脂と有機チタン酸エ
ステル類又は、アミノキシ基含有オルガノシリコ
ーン化合物とからなる1液性のプライマー組成物
を提案した。 これらのプライマーは、各種金属、モルタル、
各種樹脂塗装した各種金属と、室温硬化性シリコ
ーンゴム又は室温硬化性シリコーン変性有機ゴム
との間に良好な接着性を付与した。 しかしながら、ステンレススチールに対しての
み室温硬化性シリコーンゴムや室温硬化性シリコ
ーン変性有機ゴムの硬化条件および劣化条件によ
つては、接着性が低下することが判明した。 すなわち、室温で2週間硬化させたシリコーン
ゴムとステンレススチールとの間の接着性は50℃
温水1週間浸漬後も良好であつたが、室温で2週
間さらに50℃で1週間硬化させたシリコーンゴム
とステンレススチールとの間の接着性は50℃温水
1週間浸漬後では低下し、界面はくりが認められ
た。 本発明者らは、これらのプライマー組成物が持
つ上記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、エ
ポキシ樹脂と水酸基とアルコキシ基含有シリコー
ン化合物のアルコキシ基とを脱アルコール縮合反
応させてなるシリコーン変性エポキシ樹脂と有機
チタン酸エステル類からなる組成物に、さらにア
ミノ基含有シランまたはアミノ基含有シランとエ
ポキシ基含有シランを含有させたところ、作業性
にすぐれ、室温硬化性シリコーンゴムの硬化条件
に影響されず、ステンレススチールに対しても良
好な接着耐久性を有するプライマー組成物を見い
出し、本発明に到達した。 すなわち、本発明は (A) (イ) 平均単位式
【式】 (式中、R1は一価炭化水素基、Xはアル
コキシ基、aは0≦a≦2、bは1≦b≦
4、a+bは1≦a+b≦4である。)で表
わされるアルコキシ基含有シランもしくはポ
リシロキサンと、 (ロ) 1分子中にエポキシ基と水酸基を含有する
エポキシ樹脂とを (イ)成分中のアルコキシ基の当量数/(ロ)成分中の水
酸基の当量数 が1以上になる条件で縮合反応させてなる、
エポキシ基とケイ素原子結合アルコキシ基を
含有するシリコーン変性エポキシ樹脂
100重量部 (B) 式
【式】 (式中、R2は二価の炭化水素基、Qは水素
又はアミノアルキル基、R3とR4は一価の炭化
水素基、Cは0又は1の数)で表わされるアミ
ノ基含有シランおよび、その部分加水分解物か
ら選ばれるアミノ基含有有機ケイ素化合物
0.5〜20重量部 (C) 式
【式】 (式中、R5は二価の炭化水素基、R6とR7
一価の炭化水素基、Zはグリシドキシ基又はエ
ポキシシクロヘキシル基、dは0又は1の数)
で表わされるエポキシ基含有シランおよびその
部分加水分解物から選ばれるエポキシ基含有有
機ケイ素化合物 0〜150重量部と、 (D) 有機チタン酸エステル類 0.1〜100重量部 からなることを特徴とするプライマー組成物に
関する。 これを説明すると、(A)成分は本発明のプライマ
ー組成物の主体をなす成分である。(A)成分の原料
である(イ)成分中のR1はケイ素原子結合の一価炭
化水素基であり、メチル基、エチル基、プロピル
基、オクタデシル基などのアルキル基、ビニル
基、アリル基などのアルケニル基、フエニル基な
どのアリール基およびこれらの基の水素原子の一
部がハロゲン原子、シアノ基、メルカプト基、水
酸基などで置換されたもの、またアルキル基の水
素原子の一部がメタクリロキシ基、アクリロキシ
基、グリシジル基、3,4−エポキシシクロヘキ
シル基などの官能基で置換されたものが例示され
る。Xはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、メトキシエトキシ基で例示されるアルコキシ
基である。R1は0≦a≦2により示されるとお
り(イ)成分中に存在しなくてもよい。しかし、aを
2以下、bを1以上とするのは、アルコキシ基が
少なすぎると(ロ)成分中の水酸基との縮合度合が少
なく、かつ、(A)成分中のケイ素原子結合アルコキ
シ基が少なく、硬化が不十分となつて接着性が不
十分となるからである。こうした意味からXは(イ)
成分中に少なくとも2個、(A)成分中に少なくとも
3個含有されることが好ましい。(イ)成分はシラン
でもポリシロキサンでもよい。シランの場合はモ
ノシランでもジシランでもよい。ポリシロキサン
の場合は重合度が2以上であればよいがあまり大
きくないことが好ましい。ポリシロキサンの分子
形状は線状、分枝鎖状、網状のいずれでもよく、
少量のケイ素原子結合水酸基、ハロゲン原子もし
くは水素原子を含有していてもよい。(イ)成分の具
体例として、メチルトリメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシラン、エチルトリエトキシシラ
ン、フエニルトリメトキシシラン、メチルフエニ
ルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン、メ
チルビニルジメトキシシラン、アリルトリプロポ
キシシラン、γ−クロルプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、メチル(γ−メタクリロキシプロピル)
ジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、テトラ
メトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ
プロポキシシラン、テトラブトキシシラン及びこ
れらの部分加水分解縮合物、エチルポリシリケー
トが例示される。これらは単独もしくは混合物と
して使用してもよい。これらの中でもメチルトリ
メトキシシラン、エチルトリメトキシシラン等の
低分子量のオルガノアルコキシシランがエポキシ
樹脂の水酸基と反応し易いので好ましい。 (A)成分のもう一つの原料である(ロ)成分のエポキ
シ樹脂は1分子中に少なくとも1個の水酸基とエ
ポキシ基を有すればビスフエノール系でもノボラ
ツク系でもよい。 好ましくはビスフエノールであり、とりわけ一
般式 (nは1〜19の整数)で示されるビスフエノー
ルAとエピクロルヒドリンとの縮合物であるエポ
キシ樹脂が好ましい。本発明では、エポキシ樹脂
の平均分子量をエポキシ樹脂1分子中に実際に存
在する水酸基数で割つた値を水酸基当量という
が、水酸基当量としては300以上、特には340〜
550が好ましい。これは水酸基当量がこれより大
きくなると、(ロ)成分のシリコン化合物による変性
量が少なくなり、良好な皮膜を形成し難くなるか
らである。また、水酸基当量が300より小さくな
ると(イ)成分と(ロ)成分の通常の縮合反応条件では未
反応の水酸基が残存し易く、縮合反応時または(A)
成分に(D)成分の有機チタン酸エステル類を混在さ
せたときに保存安定性が低下し、増粘、ゲル化等
の問題を起し易くなるからである。またエポキシ
当量として180〜4000の範囲が好ましい。さらに、
分子量は平均分子量として300〜6000の範囲内が
好ましく、特に好ましくは700〜2000である。(A)
成分は、上記(イ)成分と(ロ)成分を混合し、脱離する
アルコールの沸点以上の温度で、(イ)成分中のアル
コキシ基と(ロ)成分中の水酸基とを脱アルコール縮
合反応させることによつて得られる。この反応
は、通常無触媒または少量の縮合反応触媒の存在
下で、80〜160℃の温度条件下で、脱離するアル
コールを系外に取り除きながら行えば、比較的容
易に進行できる。反応に際して溶媒または希釈剤
を用いてもよく、具体例としてトルエン、キシレ
ン、酢酸エチル等の有機溶媒が例示される。ま
た、反応において注意すべき点は、エポキシ樹脂
に含まれる水酸基をできるだけ残存させないこと
であり、このためには少量の縮合反応触媒を使用
した方が有利である。(イ)成分と(ロ)成分の縮合反応
に際しては、(イ)成分と(ロ)成分とを、 (イ)成分中のアルコキシ基の当量数/(ロ)成分中の水
酸基の当量数 が1以上になる条件で反応させるのは、1未満で
は縮合反応の際にゲル化を起しやすく、縮合反応
時にゲル化を起さなくても(A)成分に(D)成分の有機
チタン酸エステル類を加えた時にゲル化し易いか
らである。この比率が大きくなるほど縮合反応時
のゲル化、(D)成分添加時のゲル化が起りにくくな
る。 なお、(イ)成分中のアルコキシ基の当量数とは、
(イ)成分と(ロ)成分とを反応させるときに仕込む(イ)成
分のグラム数中に含まれるケイ素原子結合アルコ
キシ基の当量数のことであり、〔例えば、メチル
トリメトキシシラン4.5g中にはアルコキシ基は
0.10当量含まれる。なぜならばこのシランの1モ
ルは136gであり、このシラン1分子中にアルコ
キシ基が3個含まれるから、このシラン1モル
(136g)中にアルコキシ基が3当量含まれること
になり、結局このシラン4.5gにはアルコキシ基
は3当量×4.5g/136g=0.10当量含まれるからであ る。〕、(ロ)成分中の水酸基の当量数とは、(イ)成分と
(ロ)成分とを反応させるときに仕込む(ロ)成分のグラ
ム数中に実際に含まれるアルコール性水酸基の当
量数のことである。 (B)成分は、本発明のプライマー組成物の大気中
での風乾性を速めるだけでなく、基材に対する密
着性および室温硬化性シリコーンゴムまたは室温
硬化性シリコーン変性有機ゴムのプライマー組成
物硬化皮膜への接着耐久性、特に水浸漬下での接
着耐久性を向上させる作用を有する成分であり、
【式】 (式中、R2,R3,R4,Qは前述の通りである)
で示されるアミノ基含有シランおよびその部分加
水分解物から選ばれるアミノ基含有有機ケイ素化
合物である。このような有機ケイ素化合物として
は、以下のものおよびその部分加水分解物が例示
される。 H2NCH2CH2CH2Si(OC2H53H2NCH2CH2CH2Si(OCH33H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH33, H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OC2H53 CH3NHCH2CH2CH2Si(OC2H53, C2H5NHCH2CH2CH2Si(OC2H53, CH3NHCH2CH2CH2Si(OCH33, C2H5NHCH2CH2CH2Si(OCH33 H2N(CH22NH(CH22NH(CH23Si(OCH33
このうちの1種もしくは2種以上を混合して使用
する。これらの成分の添加量は(A)成分100重量部
に対して0.5〜20重量部、好ましくは1〜10重量
部である。これは、0.5重量部以下になるとステ
ンレススチール等の接着し難い被着体に対して、
接着耐久性向上の効果が乏しくなり、又、20重量
部以上になると、(A)成分であるシリコーン変性エ
ポキシ樹脂の硬化剤として作用し、プライマー組
成物の保存安定性を損うためである。 (C)成分は基材に対する密着性および室温硬化性
シリコーンゴムまたは室温硬化性シリコーン変性
有機ゴムのプライマー組成物硬化膜への接着耐久
性、特に水浸漬下での接着耐久性を更に向上させ
る作用を有する成分で、式
【式】 (式中、R5,R6,R7,d,Zは前述通りであ
る)で示されるエポキシ基含有シランおよびその
部分加水分解物から選ばれるエポキシ基含有有機
ケイ素化合物である。このような有機ケイ素化合
物としては、以下のものおよびその部分加水分解
物が例示される。 この(C)成分は必須成分ではないが、添加するこ
とによつて、水浸漬下での接着耐久性を向上させ
る効果があるので、好ましくは添加した方がよ
い。添加する場合は1種類でもよく、2種類以上
を混合して使用してもよい。(C)成分の添加量は(A)
成分100重量部に対して0〜150重量部、好ましく
は1〜100重量部である。150重量部をこえるとプ
ライマーの乾燥性が低下する。 (D)成分の有機チタン酸エステル類は、湿気不在
下では(A)成分に何ら作用せず、湿気存在下では(A)
成分中のアルコキシ基を縮合反応させて本発明の
プライマー組成物を硬化させ、風乾性を与えるだ
けではなく、基材への密接性および室温硬化性シ
リコーンゴムまたは室温硬化性シリコーン変性有
機ゴムのプライマー組成物硬化皮膜への接着性、
を向上させる作用を奏する。 これには、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、ブチルアルコー
ル、シクロヘキシルアルコール、オクチルアルコ
ール、オクタデシルアルコールなどの一価アルコ
ールのチタン酸エステル;エチレングリコール、
プロピレングリコール、オクチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、テトラエチレングリコールなどの二価アルコ
ールのチタン酸エステル;グリセリンなどの三価
アルコールのチタン酸エステル、ジ−n−ブトキ
シ・ビス(エチルアセチルアセテート)チタン、
ジイソプロポキシ・ビス(アセチル・アセトナイ
ト)チタン、ジ−n−ブトキシ・ビス(トリエタ
ノールアミナト)チタンなどのチタンキレート;
ジヒドロキシ・ビス(ラクタト)チタン、これら
のチタン化合物の部分加水分解物などが例示され
る。本成分は、単独で使用してもよいし、2種以
上を併用してもよい。本成分の配合割合は、(A)成
分100重量部に対して0.1〜100重量部であり、風
乾性、接着性、貯蔵安定性の点から好ましくは5
〜50重量部である。本発明のプライマー組成物を
製造するには、上記4成分を単に混合するだけで
よい。ただ、(D)成分は湿気に対してやや敏感であ
るから、湿気不在下で混合するか、混合後乾燥空
気または乾燥窒素で容器内を置換し、密栓して保
存することが好ましい。 このプライマー組成物を基材に塗布するにあた
り、粘度が高すぎる場合や薄い皮膜を得ようとす
る場合には、これらを溶解させ得る有機溶媒で希
釈してもよい。こうした有機溶媒としてトルエ
ン、キシレン、酢酸エチルが例示される。また、
粘度が低すぎる場合や厚い皮膜を得ようとする場
合は各種の無機質充填剤、たとえば、微粉末状シ
リカを添加配合してもよい。この目的に適した充
填剤としては表面を例えばトリメチルシリル化し
た疎水性シリカ充填剤がある。さらに、(A)成分、
(B)成分、(C)成分以外の有機ケイ素化合物、例えば
メルカプトシラン、メタクロキシシラン、ビニル
シラン、ベンガラ、酸化セリウム、鉄の脂肪酸
塩、酸化チタンなどの従来公知の耐熱剤、着色剤
その他の添加剤を添加することも、本発明の目的
とする効果が損われないかぎり任意とされる。 本発明のプライマー組成物は、1液性であり保
存安定性と風乾性にすぐれており室温硬化性シリ
コーンゴムまたは室温硬化性シリコーン変性有機
ゴムは硬化途上に接触している各種基材特に、ス
テンレススチールに強固かつ耐久性よく接着させ
るため、とりわけ長期間水浸漬時や温水浸漬時の
接着耐久性がすぐれているため該基材の前処理剤
として好適である。室温硬化性シリコーンゴムは
一液タイプでも二液タイプでもよく、脱アルコー
ルタイプ、脱オキシムタイプ、脱ケトンタイプ、
脱アミンタイプ、脱ヒドロキシルアミンタイプ、
脱カルボン酸タイプなどのいずれでもよい。室温
硬化性シリコーン変性有機ゴムについても一液
性、二液性のいずれでもよく、両末端アルコキシ
シリル化されたポリエーテル系ゴム、両末端アル
コキシシリル化されたポリブタジエンゴム、両末
端アルコキシシリル化されたポリウレタンゴムが
例示される。 本発明のプライマー組成物により純アルミニウ
ム、表面処理アルミニウム、塗装アルミニウム、
ステンレススチール、モルタル、コンクリートな
どの接着性の悪い基材を前処理しておくと、上記
ゴムが強固かつ耐久性良く接着するようになるの
で、建造物の異種基材とりあわせ部の目地のシー
リング工事がきわめて円滑に遂行できるようにな
る。 次に、本発明の実施例を掲げるが、粘度は25℃
における値であり、「部」とあるのは重量部を意
味する。 実施例 1 撹拌装置、還流冷却管および温度計を取り付け
た2の3つ口フラスコに平均分子量900〜1000、
水酸基当量450〜500、エポキシ当量450〜525のビ
スフエノールタイプのエポキシ樹脂(シエル化学
株式会社製エピコート1001)450g(水酸基の当
量数1.00〜1.11)とメチルトリメトキシシラン
1050g(トーレ・シリコーン株式会社製SH6070
シラン、メトキシ基の当量数23.2)とテトラブチ
ルチタネート1gを仕込み(メトキシ基の当量
数/水酸基の当量数=23.2〜20.9)、撹拌しなが
らじよじよに昇温を行い還流状態(88〜100℃)
で縮合反応を行つた。最初不透明であつた反応混
合物はじよじよに透明な液体となつた。その後副
生するメチルアルコール及び未反応のメチルトリ
メトキシシランを留出管を通して反応系外に除去
しながら5時間還流を続けた。反応終了後、未反
応のメチルトリメトキシシランの一部を留出さ
せ、不揮発分37.7重量%の淡黄色透明液体物を得
た。不揮発分は、ゲルパーミエイシヨンクロマト
グラフイ及び赤外吸収スペクトル分析の結果、エ
ポキシ樹脂の水酸基とメチルトリメトキシシラン
のメトキシ基とが縮合反応してなる、エポキシ基
とメトキシ基を含有するシリコーン変性エポキシ
樹脂であることが判明した。また揮発分はメチル
トリメトキシシランであることが分つた。 このシリコーン変性エポキシ樹脂を、シリコー
ン変性エポキシ樹脂Iとし、式 で表わされるエポキシシランと、式
H2NCH2CH2NH(CH23Si(OCH33で表わされ
るアミノシランと、テトラブチルチタネートとを
第1表の如く配合してプライマー2種を調製し
た。 これらのプライマーを25×50×50mmサイズのモ
ルタルと1×50×50mmサイズのステンレス板に塗
布し、20℃で1時間風乾し、同種の2枚の試験片
のプライマー塗布面に脱アミノキシ型室温硬化性
シリコーンゴム(トーレ・シリコーン株式会社製
SH792シーラント)を施し、室温で14日間硬化さ
せた接着試験体、室温で14日間硬化させた後50℃
の温水に7日間浸漬させた接着試験体、室温で14
日間さらに50℃で7日間硬化させた接着試験体、
および室温14日間さらに50℃で7日間硬化させた
後、50℃温水に7日間浸漬さた接着試験体につい
て、50mm/分の速度で引張接着強さ試験を行つ
た。なお、接着試験体の作成条件はJIS−A−
5758の5・12に規定する方法に従つた。これらの
試験結果を第2表に掲げた。
【表】
【表】 この結果から、SH792シリコーンシーラントの
硬化条件によつて、ステンレススチール板に対す
る接着性が異なり、実験No.1プライマー(比較
例)については、室温で14日間硬化後の接着耐久
性は、良好であつたが、室温で14日間、さらに50
℃で7日間硬化させ、50℃の温水で7日間浸漬後
の接着性は低下し、測定前にステンレススチール
とシリコーンゴムとの接着部分が自然はくりを起
した。一方、アミノシランとエポキシシランを添
加した実験No.2プライマー(本発明)について
は、硬化条件を変化させて、50℃の温水で7日間
浸漬させても、ステンレススチールとシリコーン
ゴムとの接着性は良好に保持していた。このよう
に、アミノシランとエポキシシランの添加によつ
て、ステンレススチールに対する接着耐久性の向
上が認められた。 実施例 2 実施例1で用いたのと同じシリコーン変性エポ
キシ樹脂I、エポキシシラン、アミノシラン、テ
トラブチルチタネートとを、第3表の如く配合し
て2種のプライマーを調製した。これらのプライ
マーを25×50×50mmサイズのモルタルと1×50×
50mmサイズのステンレス板に塗布し、20℃で1時
間風乾し、同種の2枚の試験片のプライマー塗布
面に脱アミノキシ型室温硬化性シリコーンゴム
(トーレ・シリコーン株式会社製SH792シーラン
ト)を施し、室温で14日間さらに50℃7日間硬化
させた接着試験体、室温で14日間さらに50℃7日
間硬化させた後50℃温水に7日間浸漬させた接着
試験体について、50mm/分の速度で引張り接着強
さ試験を行つた。その評価結果を第4表に示し
た。これらの結果より実験No.3とNo.4のプライマ
ー(いずれも本発明)は、ステンレススチールと
モルタルに対して良好な接着耐久性を付与するこ
とが判つた。
【表】
【表】 実施例 3 実施例1で用いたシリコーン変性エポキシ樹脂
I、エポキシシラン、アミノシラン、テトラブチ
ルチタネートおよび式CH3Si(OCH33で表わされ
るメチルトリメトキシシランとを、第5表の如く
配合してプライマーを調製した。このプライマー
の25℃における粘度は、5.3センチストークスで
あつた。このプライマーを50℃オーブン中で1箇
月放置後の粘度は、6.0センチストークスであり、
良好な貯蔵安定性を示した。この貯蔵安定性試験
前後のプライマーについて、実施例1と同様の方
法で、接着耐久性を調べた。その結果を第6表に
示した。 これらの結果から、50℃1箇月間放置前後のプ
ライマーの性能の差は認められず、優れた貯蔵安
定性と良好な接着耐久性を示した。
【表】
【表】 実施例 4 かきまぜ装置、還流冷却管及び温度計を取りつ
けた500mlの3つ口フラスコに実施例1で使用し
たγ−(β−アミノエチル)アミノプロピルトリ
メトキシシラン222g、イオン交換水18gを仕込
み、かきまぜながら徐々に70℃まで昇温し、副生
するメタノールを系外に留出させながら縮合反応
を行つた。反応終了後未反応のγ−(β−アミノ
エチル)アミノプロピルトリメトキシシラン及び
残存するメチルアルコールを高真空下で系外に留
出させて、γ−(β−アミノエチル)アミノプロ
ピルトリメトキシシランの部分加水分解物(縮合
物)を得た。 上記で得られた反応生成物を、実施例1の実験
No.2プライマーの構成成分であるγ−(β−アミ
ノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン
(実施例1ではアミノシランと記載)の代りに使
用し、他の成分は実験No.プライマーと同一のプラ
イマー組成物を得た。次いで実施例1と全く同一
条件でこのプライマーの性能評価を行つたとこ
ろ、実施例1の実験No.2プライマーとほぼ同等の
結果を得た。 実施例 5 実施例3の実験No.5プライマーを用いて、基材
アルミニウム板(JIS−H−4000,1050P)、焼付
ウレタン塗料塗装板(Vクロマ:大日本塗料株式
会社製)、アクリルウレタン塗料塗装板(ハイウ
レタン#5500:日本油脂株式会社製)、磁器タイ
ルに対する接着耐久性を実施例2と同様の方法で
調べた。その結果を第7表に示した。これらの結
果から実験No.5のプライマーは各種基材に対して
良好な接着性を付与することが判明した。
【表】 実施例 6 実施例3の実験No.5のプライマーを、4枚のモ
ルタル試験板及び4枚のアルミニウム試験板に塗
布し、常温で4時間風乾した。次いで同種2枚の
試験板のプライマー塗布面に、室温硬化性シリコ
ーンゴムとして脱オキシム1液タイプのシリコー
ンシーラント(トーレ・シリコーン株式会社製
SH780シーラント)および脱アルコール1液タイ
プのシリコーンシーラント(トーレ・シリコーン
株式会社製SH9145シーラント)を施し、常温で
14日間養生後、試験板をひきはがしたところ、い
ずれの試験片もゴム層で破壊しており、破断面は
100%凝集破壊であつた。 実施例 7 両末端アリル基結合オキシプロピレン重合体
(平均分子量400)100gをオートクレーブに仕込
み、窒素気流下にてメチルジメトキシシラン23g
および白金−エチレン錯体0.006gを加えて100℃
で1時間撹拌した。この反応混合物に炭酸カルシ
ウム120g、溶融シリカフイラー40g、ジオクチ
ルフタレート40g、ジブチル錫ジラウレート2g
を加えてアルコキシシリル末端ポリエーテル系室
温硬化性ゴムを調整した。 一方、実施例1の実験No.2のプライマーを2枚
のモルタル試験板及び2枚のアルミニウム試験板
に塗布し、常温で4時間風乾した。次いで同種の
2枚の試験板のプライマー塗布面の間に上記室温
硬化性ゴムを施し、常温で14日間養生後、試験板
を引きはがしたところのいずれの試験片もゴム層
で破壊しており、破断面は100%凝集破壊であつ
た。 実施例 8 ゴムに硬化し得る分子量を有する両末端水酸基
封鎖ポリブタジエンのキシレン20重量%溶液700
gに式(CH3O)3SiCH2CH(CH3)CH2SHで表わ
されるジラン2gを加え、100℃で24時間加熱し
て、両末端アルコキシシリル化ポリブタジエンを
形成させた。この変性ポリブタジエンにメチルト
リメトキシシラン16.3gおよびチタニウムアセト
ニルアセテート8.2gを加えてアルコキシシリル
末端室温硬化性ゴムを調製した。 実施例2の実験No.3のプライマーを2枚のモル
タル試験板及び2枚のアルミニウム試験板に塗布
し、常温で4時間風乾した。次いで同種の2枚の
試験板のプライマー塗布面の間に上記室温硬化性
ゴムを施し、14日間養生後試験片を引きはがした
ところ、いずれの試験片もゴム層で破壊してお
り、破断面は100%凝集破壊であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) (イ) 平均単位式【式】 (式中、R1は一価炭化水素基、Xはアル
    コキシ基、aは0≦a≦2、bは1≦b≦
    4、a+bは1≦a+b≦4である。)で表
    わされるアルコキシ基含有シランもしくはポ
    リシロキサンと、 (ロ) 1分子中にエポキシ基と水酸基を含有する
    エポキシ樹脂とを、 (イ)成分中のアルコキシ基の当量数/(ロ)成分中の水
    酸基の当量数 が1以上になる条件で縮合反応させてなる、
    エポキシ基とケイ素原子結合アルコキシ基を
    含有するシリコーン変性エポキシ樹脂
    100重量部 (B) 式【式】 (式中、R2は二価の炭化水素基、Qは水素
    又はアミノアルキル基、R3とR4は一価の炭化
    水素基、Cは0又は1の数)で表わされるアミ
    ノ基含有シランおよびその部分加水分解物から
    選ばれるアミノ基含有有機ケイ素化合物
    0.5〜20重量部 (C) 式【式】 (式中、R5は二価の炭化水素基、R6とR7
    一価の炭化水素基、Zはグリシドキシ基又はエ
    ポキシシクロヘキシル基、dは0又は1の数)
    で表わされるエポキシ基含有シランおよびその
    部分加水分解物から選ばれるエポキシ基含有有
    機ケイ素化合物0〜150重量部と、 (D) 有機チタン酸エステル類 0.1〜100重量部 からなることを特徴とするプライマー組成物。 2 室温硬化性シリコーンゴム用または室温硬化
    性シリコーン変性有機ゴム用である特許請求の範
    囲第1項記載のプライマー組成物。
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