JPH1060377A - コーティング剤組成物 - Google Patents

コーティング剤組成物

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JPH1060377A
JPH1060377A JP22126696A JP22126696A JPH1060377A JP H1060377 A JPH1060377 A JP H1060377A JP 22126696 A JP22126696 A JP 22126696A JP 22126696 A JP22126696 A JP 22126696A JP H1060377 A JPH1060377 A JP H1060377A
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JP22126696A
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Yoshiaki Takezawa
好昭 竹澤
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Momentive Performance Materials Japan LLC
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Toshiba Silicone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常温で硬化乾燥するとともに、比較的低温に
おける加熱促進による硬化も可能で、その硬化被膜が耐
候性、耐水性、密着性、透明性に優れ、特に金属表面に
塗布し、硬化したときの被膜が厚くても硬度が高く、折
り曲げ性と耐沸騰水性に優れたコーティング剤組成物を
提供する。 【解決手段】 (A)特定のシラノール含有ポリオルガ
ノシロキサン、(B)特定のグリシドキシプロピル基含
有シラン、(C)特定の2つの加水分解基を有するシラ
ンの混合物及び(D)アミノ基含有アルコキシシランと
有機スズ化合物およびカルボン酸アミン塩との混合物か
らなる硬化触媒を含有するコーティング剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、常温で硬化乾燥するとと
もに、比較的低温における加熱促進による硬化も可能
で、その硬化被膜が耐候性、耐水性、密着性、透明性に
優れ、特に金属表面に塗布し、硬化したときの被膜が厚
くても硬度が高く、折り曲げ性と耐沸騰水性に優れたコ
ーティング剤組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】鉄、アルミニウム、
ステンレス等は金属は耐腐食性、耐傷性に欠点があり、
そのため表面保護の目的で各種有機塗料が用いられてき
た。しかし、有機系塗料では、耐候性、耐腐食性の面で
十分な性能が得られなかった。また、アルカリけい酸塩
を主成分とした塗料を使用したコーティング剤では、焼
き付け温度が 200℃以上の高温を必要とし、さらには、
金属の折り曲げなどの加工時において被膜の剥離を起こ
すという欠点があった。これらの欠点を解決するため、
特開平5−68942号公報に開示のシリコーン系無機
コーティング剤を用い、これを金属板の表面に塗布して
乾燥硬化させることが行われている。この無機コーティ
ング剤は、(1) 一般式(I) R1 nSiX4-n (I) (式中、R1は同一または異種の置換もしくは非置換の炭
素数1〜8の1価の炭化水素を示し、nは0〜3の整
数、 Xは加水分解基を示す。)で表される加水分解性オ
ルガノシランを、有機溶媒および/または水に分散され
たコロイダルシリカ中で、 Xが1モルに対し水 0.001〜
0.5モルを使用する条件下で、部分加水分解してなる、
オルガノシランのシリカ分散オリゴマー溶液、(2) 平均
組成式(II) R2 aSi(OH)bO(4-a-b)/2 (式中、R2は同一または異種の置換もしくは非置換の炭
素数1〜8の1価の炭化水素を示し、aおよびbはそれ
ぞれ 0.2≦a≦2、0.0001≦b≦3、a+b<4の関係
を満たす数である。)で表される、シラノール基含有ポ
リオルガノシロキサン、および、(3) 硬化触媒を必須成
分とし、(1) 成分においてシリカを固形分として5〜95
重量%含有し、加水分解性オルガノシランの少なくとも
50モル%がn=1のオルガノシランであり、(1) 成分1
〜99重量部に対して、(2) 成分99〜1重量部が配合され
ている(ただし、(1) 成分と(2) 成分の合計は 100重量
部である)ものであり、常温〜比較的低温下で硬化させ
ることが可能である。この無機コーティング剤を使用し
た金属塗装板は、耐候性、硬度の面で優れている。とこ
ろが特開平5−68942号公報に開示のシリコーン系
無機コーティング剤を使用した金属塗装板は、乾燥硬化
被膜形成後の曲げ加工の条件によっては前記被膜層にク
ラックや剥離が発生する場合があり、曲げ加工性に劣る
という問題があった。
【0003】
【発明の目的】本発明は、コーティング剤組成物中にコ
ロイダルシリカを含むことなく常温で硬化乾燥するとと
もに、比較的低温における加熱促進による硬化も可能
で、その硬化被膜が耐候性、耐水性、密着性、透明性に
優れているだけでなく、金属表面に塗布し、硬化したと
きの被膜が厚くても硬度が高く、折り曲げ加工性にも優
れたコーティング剤組成物を提供するものである。
【0004】
【発明の構成】本発明は、上記目的を達成するために種
々検討した結果、特定のシロキサン成分を組み合わせる
ことにより、常温で硬化乾燥するとともに、比較的低温
における加熱促進による硬化も可能で、その硬化被膜が
耐候性、耐水性、密着性、透明性に優れているだけでな
く、金属表面に塗布し、硬化したときの被膜が厚くても
硬度が高く、折り曲げ加工性にも優れたコーティング剤
組成物を提供できることを見出し、本発明を成すに至っ
た。即ち、本発明のコーティング剤組成物は、 (A)一般式 R1 aSi(OH)bO(4-a-b)/2 (式中、R1は同一または異種の置換もしくは非置換の炭
素数1〜8の1価の炭化水素を示し、aおよびbはそれ
ぞれ 0.2≦a≦2、0.0001≦b≦3、a+b<4の関係
を満たす数である。)で表されるシラノール含有ポリオ
ルガノシロキサン (B)一般式
【0005】
【化2】
【0006】(式中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を
示し、 Xは炭素数1〜4のアルキル基、cおよびdはそ
れぞれ1≦c≦3、c+d=3の関係を満たす数であ
る。)で表されるグリシドキシプロピル基含有シラン (C)一般式 R3 2Si(OR4)2 (式中、R3は炭素数1〜8の置換または非置換の1価の
炭化水素基を示し、R4は炭素数1〜4のアルキル基を示
す。)で表される2つの加水分解基を有するシランの混
合物 (D)硬化触媒として、アミノ基含有アルコキシシラン
と有機スズ化合物およびカルボン酸アミン塩との混合物 を含有することを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で使用される(A)成分のシラノール含有
ポリオルガノシロキサンは、下記の一般式で示されるも
のである。
【0008】R1 aSi(OH)bO(4-a-b)/2 (式中、R1は同一または異種の置換もしくは非置換の炭
素数1〜8の1価の炭化水素を示し、aおよびbはそれ
ぞれ 0.2≦a≦2、0.0001≦b≦3、a+b<4の関係
を満たす数である。) 式中、R1は置換もしくは非置換の炭素数1〜8の1価の
炭化水素基であれば特に限定されるものではないが、例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のア
ルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシ
クロアルキル基、2−フェニルエチル基、3−フェニル
プロピル基等のアラルキル基;フェニル基、トリル基等
のアリール基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;
クロロメチル基、3−クロロプロピル基等のハロゲン置
換炭化水素基;3−メタクリロキシプロピル基、3−グ
リシドキシプロピル基、3,4 −エポキシシクロヘキシル
エチル基、3−メルカプトプロピル基等の置換炭化水素
基等が挙げられる。これらの中でも、入手の容易さ、あ
るいは、合成の容易さからメチル基、エチル基、プロピ
ル基およびフェニル基が好ましい。また、式中、aおよ
びbはそれぞれ上記の関係を満たすものであり、aが
0.2未満またはbが3を越えると、形成された被膜にク
ラックなどを生じるなどの不具合があり、また、aが2
を越え4以下の場合、または、bが0.0001未満では被膜
をうまく形成しない。このようなシラノール基含有ポリ
オルガノシロキサンは、例えば、メチルトリクロロシラ
ン、ジメチルジクロロシラン、フェニルトリクロロシラ
ン、ジフェニルジクロロシラン、もしくはこれらに対応
するアルコキシシランの1種もしくは2種以上の混合物
を公知の方法により大量の水で加水分解することで得る
ことができる。シラノール基含有ポリオルガノシロキサ
ンを得るのにアルコキシシランを用いて公知の方法で加
水分解した場合、加水分解されないアルコキシ基が残る
ことがある。つまり、シラノール基とアルコキシ基が共
存するようなポリオルガノシロキサンが得られることが
あるが、このようなポリオルガノシロキサンを用いても
差し支えない。
【0009】本発明で用いる(B)一般式
【0010】
【化3】
【0011】で表されるグリシドキシプロピル基含有シ
ランは被膜に強度と密着性を付与させるための重要な成
分である。式中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示
し、 Xは炭素数1〜4のアルキル基、cおよびdはそれ
ぞれ1≦c≦3、c+d=3の関係を満たす数で表され
る。グリシドキシプロピル基含有シランにおいて加水分
解性基を有しないものは、被膜形成成分中に取り込まれ
ず、被膜の強度と密着性向上に有用でない。これらのシ
ランは、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3
−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、3−グ
リシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリ
シドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシ
ドキシプロピルメチルジプロポキシシラン等が挙げら
れ、これらの中でも入手の容易なことから、3−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシランが特に好ましい。
【0012】本発明で用いる(C)一般式 R3 2Si(OR4)2 で表されるシランは被膜に強度と密着性を付与させるた
め、(B)成分とともに重要な成分の1つである。式
中、R3は炭素数1〜8の置換または非置換の1価の炭化
水素基を示し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル
基等のアリール基を例示することができる。これらの中
でも入手の容易なこと、さらには、(A)、(B)成分
との反応性のバランスのとりやすさから、炭素数1〜4
のアルキル基およびフェニル基が好ましい。また、R4
炭素数1〜4のアルキル基で表されるもので、本成分
は、2つの加水分解基を有するシランの混合物である。
【0013】これらのシランとしては、ジメチルジメト
キシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプ
ロポキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチル
ジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフ
ェニルジエトキシシラン等が挙げられ、これらの中でも
ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラ
ンが特に好ましい。(A)成分と(B)成分と(C)成
分との配合割合は、(A)成分 100重量部に対し(B)
成分3〜25重量部、(C)成分10〜40重量部が好まし
く、より好ましくは、(A)成分 100重量部に対し
(B)成分5〜15重量部、(C)成分20〜30重量部が好
ましい。(A)成分 100重量部に対し、(B)成分が3
重量部未満であると被膜形成時の密着性に不具合を生じ
る。また、(B)成分が25重量部を越えると被膜形成後
の曲げ作業においてクラックを生じる。また、(A)成
分 100重量部に対し、(C)成分が10重量部未満である
と、被膜の強度が低下し、40重量部を越えると被膜形成
後の曲げ作業においてクラックを生じる。
【0014】本発明で用いる硬化触媒(D)は、上記の
(A)成分と(B)成分と(C)成分との縮合反応を促
進し、被膜を形成させる硬化触媒として働くものであ
る。コーティング剤組成物の硬化触媒としては、アミノ
基含有アルコキシシランと有機スズ化合物およびカルボ
ン酸アミン塩の混合物が好ましい。アミノ基含有アルコ
キシシランとしては、N−(2−アミノエチル)−3−
アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノ
エチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン等があげられる。有機ス
ズ化合物としては、ジブチルスズジラウレート、ジブチ
ルスズジオクトエート、ジオクチルスズジラウレート等
が挙げられる。カルボン酸アミン塩としては、テトラメ
チルアンモニウム・カルボン酸塩、テトラエチルアンモ
ニウム・カルボン酸塩等が挙げられる。本発明で用いる
硬化触媒であるアミノ基含有アルコキシシランと有機ス
ズ化合物そしてカルボン酸アミン塩の混合割合は、 アミノ基含有アルコキシシラン: 100重量部 有機スズ化合物 :1〜10重量部 カルボン酸アミン塩 :1〜10重量部 であり、好ましくは アミノ基含有アルコキシシラン: 100重量部 有機スズ化合物 :3〜7重量部 カルボン酸アミン塩 :3〜7重量部 である。本発明で用いる触媒(D)の量は、(A)成分
と(B)成分と(C)成分の合計 100重量部に対して
0.001〜15重量部であることが好ましい。より好ましく
は(A)成分と(B)成分と(C)成分の合計 100重量
部に対して0.02〜12重量部であり、最も好ましくは、
(A)成分と(B)成分と(C)成分の合計 100重量部
に対して 0.1〜10重量部であることが好ましい。触媒の
添加量が 0.001重量部未満であると、常温で硬化しない
場合があり、また触媒の添加量が15重量部を越えると硬
化のバランスが崩れ、安定した被膜を形成できなくなる
場合がある。
【0015】本発明に係わるコーティング剤組成物は、
取り扱いの容易さから各種溶剤にて希釈して使用するこ
とができる。希釈剤の種類としては、(A)成分、
(B)成分、(C)成分そして触媒成分を溶解、分散す
るものであれば特に制限されず、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノールのようなアルコール類;エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンの
ようなエーテルアルコールおよびエーテル類;アセト
ン、メチルエチルケトン、ジエチルケトンのようなケト
ン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチルのよう
なエステル類;n−ヘキサン、ガソリン、ゴム揮発油、
ミネラルスピリット、灯油のような脂肪族炭化水素;ト
ルエン、キシレンのような有機溶剤を例示することがで
きる。
【0016】本発明のコーティング剤組成物は、必要に
応じて紫外線吸収剤、防錆剤、増粘剤、顔料、染料を配
合することができる。本発明のコーティング剤組成物の
保管方法は、(A)成分、(B)成分、(C)成分そし
て触媒成分をそれぞれ別々に保管する包装形態をとるこ
とが一般的であるが、(A)成分、(B)成分および
(C)成分を適切な割合で混合して保管してもかまわな
い。本発明のコーティング剤組成物を塗布する対象とな
る基材は、アルミニウム、ステンレス、銀、銅、ジュラ
ルミン、油板、ペンタイトなどの金属、あるいはポリカ
ーボネート樹脂、アクリル樹脂などのプラスチックや、
ガラス、セメントや石膏などに適用することができる。
また、さらには酸化チタンや酸化スズの表面にも適用す
ることができる。本発明のコーティング剤組成物は、通
常の塗布方法でコーティングすることができ、例えば、
刷毛塗り、スプレー、浸漬、フノー塗布、ロール等の各
種塗布方法を選択することができる。
【0017】
【実施例】以下に本発明を実施例をあげて説明する。な
お、特に断りのないかぎり実施例中の部は重量部を示
し、%は重量%を表し、粘度は25℃の値を示す。(A)
成分のシラノール含有ポリオルガノシロキサンを合成例
1〜3の方法で得た。 合成例1 攪拌機、加温ジャケット、コンデンサーおよび滴下ロー
トを取り付けたフラスコに、メチルトリメトキシシラン
952g(7mol)、フェニルトリメトキシシラン 198g(1mo
l)、ジメチルジクロロシラン 516g(4mol)およびトルエ
ン1500mlを仕込み、攪拌しながら水 234g(13mol) を滴
下ロートを使って徐々に滴下した。滴下終了後、反応液
温度約 110℃で1時間保持して加熱還流を行った。反応
液を室温まで冷却し、分液ロートに移し入れ、静置して
有機層と水層とを分離した後、下層の水層を除去し、ポ
リオルガノシロキサンのトルエン溶液を得た。この有機
層に飽和食塩水を加えて良くかき混ぜた後、静置して水
層を分離した。この塩析操作を2回繰り返した後、水を
加えて同様の操作で有機層を2回水洗した。この有機層
を攪拌機、加温ジャケットおよび水分定量計を取り付け
たフラスコに入れ、30mmHg、80℃で3時間揮発成分を減
圧留去して、粘度5000cPのシラノール含有ポリオルガノ
シロキサン 860g(A−1)を得た。
【0018】合成例2 攪拌機、加温ジャケット、コンデンサーおよび滴下ロー
トを取り付けたフラスコに、メチルトリメトキシシラン
1362g(10mol) および塩酸を塩化水素が50ppmとなるよ
うに仕込み、攪拌しながら水 200g(11mol) を滴下ロー
トを使って徐々に滴下した。反応により脱離するアルコ
ールが還流する温度(約78℃)で3時間保持して、部分
加水分解および縮合を行った。除冷した後30mmHg、50℃
の条件下で揮発成分を減圧留去して、粘度6cPのシラノ
ール含有ポリオルガノシロキサン600g(A−2)を得
た。
【0019】合成例3 攪拌機、加温ジャケット、コンデンサーおよび滴下ロー
トを取り付けたフラスコに、メチルトリエトキシシラン
1780g(10mol) 、トリメチルクロロシラン 216g(2mol)
およびトルエン2000mlを仕込み、攪拌しながら水1050g
(60mol) を滴下ロートを使って徐々に滴下した。滴下終
了後、反応液温度約 110℃で1時間保持して加熱還流を
行った。反応液を室温まで冷却し、分液ロートに移し入
れ、静置して有機層と水層とを分離した後、下層の水層
を除去し、ポリオルガノシロキサンのトルエン溶液を得
た。この有機層に飽和食塩水を加えて良くかきまわした
後、静置して水層を分離した。この塩析操作を2回繰り
返した後、水を加えて同様の操作で有機層を2回水洗し
た。この有機層を攪拌機、加温ジャケットおよび水分定
量計を取り付けたフラスコに入れ、30mmHg、80℃で3時
間揮発成分を減圧留去してポリオルガノシロキサンを得
た。これに水酸化カリウムを50ppm となるように添加
し、 180℃で5時間加熱してさらに縮合させた。これを
エチレンクロロヒドリンで中和して固形のシラノール含
有ポリオルガノシロキサン 760g(A−3)を得た。
【0020】また、(B)成分のグリシドキシプロピル
基含有シランは、以下のものを使用した。
【0021】
【化4】
【0022】また、(C)成分のシランは、以下のもの
を使用した。
【0023】C−1 Me2Si(OEt)2 C−2 Ph2Si(OEt)2 実施例1〜6および比較例1〜6 前記の合成例で合成したシラノール含有ポリオルガノシ
ロキサン(A−1〜3)、(B)成分、(C)成分およ
び硬化触媒(D)を表1〜表2に示す割合で配合するこ
とにより、それぞれ、実施例1〜6および比較例1〜6
のコーティング剤組成物を得た。これらのコーティング
剤組成物を用いて、以下の試験片を作成し評価を行っ
た。結果を表1〜表2に示す。
【0024】試験片1の作成 15×15cmの大きさのアルミ板をイソプロピルアルコール
を用いて、脱脂、洗浄を行った。これにエアーガンを用
いてコーティング剤を吹き付け、80℃で30分放置して被
膜を形成させた。 試験片2の作成 15×15cmの大きさのアルミ板をイソプロピルアルコール
を用いて、脱脂、洗浄を行った。これにエアーガンを用
いてコーティング剤を吹き付け、1日風乾して被膜を形
成させた。 〔耐候性〕サンシャインウエザーメーターを用いて1000
時間暴露した後、外観を目視にて観察し下記の4段階で
評価した。 ◎:被膜の透明感が確保され、白化、剥離もない。 ○:被膜の透明感が確保され、剥離もない。 △:被膜の白化は見られるが、剥離はない。 ×:被膜の白化、剥離が発生。 〔耐水性〕試験片の上に水道水を12時間流した後、外観
を目視にて観察し下記の4段階で評価した。 ◎:被膜の透明感が確保され、白化、剥離もない。 ○:被膜の透明感が確保され、剥離もない。 △:被膜の白化は見られるが、剥離はない。 ×:被膜の白化、剥離が発生。 〔密着性〕 碁盤目剥離試験 基材への密着性を碁盤目セロハン粘着テープ(セロテー
プ)剥離試験により調べ、 100個の碁盤目のうち基材に
残存している碁盤目数で評価した。 〔折り曲げ加工性〕JIS-K-5400の耐屈曲性試験を用い、
屈曲直径3〜10mmで試験を行い、クラック、剥離がない
か評価し、加工可能な屈曲直径を求めた。 〔硬度〕 鉛筆硬度試験法
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】上記のように本発明に関するコーティン
グ剤組成物は、(A)成分、(B)成分、(C)成分お
よび触媒成分(D)から成るものであり、常温で硬化乾
燥するとともに比較的低温における加熱促進による硬化
も可能で、その硬化被膜が耐候性、耐水性、密着性に優
れているだけでなく、金属表面に塗布し、硬化したとき
の被膜が厚くても硬度が高く、折り曲げ加工性にも優れ
たコーティング剤組成物を提供するものであるため、そ
の工業的、産業的価値は極めて大きい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式 R1 aSi(OH)bO(4-a-b)/2 (式中、R1は同一または異種の置換もしくは非置換の炭
    素数1〜8の1価の炭化水素を示し、aおよびbはそれ
    ぞれ 0.2≦a≦2、0.0001≦b≦3、a+b<4の関係
    を満たす数である。)で表されるシラノール含有ポリオ
    ルガノシロキサン (B)一般式 【化1】 (式中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示し、 Xは炭
    素数1〜4のアルキル基、cおよびdはそれぞれ1≦c
    ≦3、c+d=3の関係を満たす数である。)で表され
    るグリシドキシプロピル基含有シラン (C)一般式 R3 2Si(OR4)2 (式中、R3は炭素数1〜8の置換または非置換の1価の
    炭化水素基を示し、R4は炭素数1〜4のアルキル基を示
    す。)で表される2つの加水分解基を有するシランの混
    合物 (D)硬化触媒として、アミノ基含有アルコキシシラン
    と有機スズ化合物およびカルボン酸アミン塩との混合物
    を含有することを特徴とするコーティング剤組成物。
JP22126696A 1996-08-22 1996-08-22 コーティング剤組成物 Pending JPH1060377A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7193026B2 (en) 2003-06-19 2007-03-20 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Organosilicon compound-curing composition and silicone-base coating composition
JP2008050490A (ja) * 2006-08-25 2008-03-06 Nard Inst Ltd シロキサン系表面被覆剤の製法
JP2013194063A (ja) * 2012-03-15 2013-09-30 Aica Kogyo Co Ltd 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物

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