JPH09141193A - 耐汚染性塗装板 - Google Patents

耐汚染性塗装板

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JPH09141193A
JPH09141193A JP30592995A JP30592995A JPH09141193A JP H09141193 A JPH09141193 A JP H09141193A JP 30592995 A JP30592995 A JP 30592995A JP 30592995 A JP30592995 A JP 30592995A JP H09141193 A JPH09141193 A JP H09141193A
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group
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epoxy
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Withdrawn
Application number
JP30592995A
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English (en)
Inventor
Meiji Goto
明治 後藤
Minoru Inoue
井上  稔
Takeyuki Yamaki
健之 山木
Kazuo Seto
和夫 瀬戸
Norio Sato
則夫 佐藤
Takeshi Sunaga
健 砂賀
Yasuyo Iwabuchi
靖世 岩渕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
Toshiba Silicone Co Ltd
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常温で硬化乾燥するとともに、比較的低温に
おける加熱促進による硬化も可能な塗料から形成され、
表面硬度が高く、耐候性、耐久性に優れているだけでな
く、特に長期に渡って耐汚染性にも優れた塗装被膜を最
表面に有する塗装板を提供すること。 【解決手段】 基材1の表面にエポキシ系プライマー塗
料から形成されたプライマー層2を有し、プライマー層
2の表面に、加水分解性オルガノシランをコロイダルシ
リカ中で部分加水分解してなる、オルガノシランのシリ
カ分散オリゴマー溶液と、シラノール基含有ポリオルガ
ノシロキサンと、直鎖状両末端水酸基含有ポリシロキサ
ンと、硬化触媒と、を含む上塗り塗料から形成された上
塗り層3を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐汚染性塗装板に
関し、さらに詳しくは、道路およびトンネル内の側面、
建築物の内面および外面、窓ガラス、台所のレンジ周
り、シンク周り、換気扇周りなどに施工されることによ
り、自動車の排気ガスや一般の汚染物質および落書きな
どに対して、長期に渡って優れた耐汚染性を発揮する塗
装板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、道路およびトンネル内の側面、建
築物の内面および外面に施工される塗装板の代表例とし
て、高耐久性塗料(フッ素系、アクリルシリコン系)の
塗装鋼板、および、水ガラスを塗布した化粧板が一般的
によく知られている。この高耐久性塗料の塗装鋼板は、
従来の有機塗料塗装鋼板と比較して耐候性が良く、ま
た、撥水性、防塵性、離型性に優れている。しかし、長
期の性能維持に劣り、かつ、雨ジミなどに代表されるよ
うに、一度汚染されてしまうと汚れ落ちが非常に悪いと
いう欠点を有している。さらに、塗膜の表面硬度が低い
ため、道路に施工した場合は、小石などにより容易に傷
が入り、そこから劣化を生ずるという欠点も有してい
る。また、水ガラスを塗布した化粧板は、表面硬度が非
常に高いため、傷が入りにくく、現在、多くの道路やト
ンネルに施工されているが、耐汚染性は非常に低い。ま
た、化粧板の製造の際、基材に水ガラスを塗布するため
には高温で焼き付けねばならず、オーブンのある製造ラ
インを用いなければ製造できない。
【0003】また、プラスチック成形板の上にハードコ
ート処理や耐久性処理を施したものが、近年、一般市場
に数多く出回っている。その例ば、ポリカーボネートシ
ートのハードコートや、表面処理したポリエステルフィ
ルムである。しかし、前記ハードコートは、表面硬度が
高すぎるため、小さな応力で容易にクラックを生じる。
前記フィルムに至っては、耐汚染性用途の市販品は数が
少なく、しかもフィルム自身の耐久性は非常に低い。
【0004】一方、耐候性に優れた常温硬化型コーティ
ング材として、シリコーン樹脂組成物が知られている
(たとえば、特公昭56−15827号公報参照)。こ
のシリコーン樹脂組成物の硬化被膜は、非常に優れた耐
溶剤性、離型性、撥水性、耐熱性を有する。しかし、そ
の鉛筆硬度が2Hしかなく、小石などで容易に傷が入っ
てしまう。
【0005】また、シロキサン結合を主骨格として有
し、前記高耐久性塗料よりも、さらに耐候性に優れる常
温硬化型コーティング材として、特開平4−17538
8号公報に開示されているものが知られている。しか
し、耐候性および表面硬度は格段に優れているが、耐汚
染性については非常に優れているとは言えない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、常温
で硬化乾燥するとともに、比較的低温における加熱促進
による硬化も可能な塗料から形成され、表面硬度が高
く、耐候性、耐久性に優れているだけでなく、特に長期
に渡って耐汚染性にも優れた塗装被膜を最表面に有する
塗装板を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる耐汚染性
塗装板は、基材の表面にエポキシ系プライマー塗料から
形成されたプライマー層を有し、このプライマー層の表
面に上塗り塗料から形成された上塗り層を有する。前記
上塗り塗料は、(A0)一般式 R1 m SiX4-m (I) (式中、R1は同一または異種の置換もしくは非置換の炭
素数1〜9の1価炭化水素基を示し、m は0 〜3 の整
数、X は加水分解性基を示す。)で表される加水分解性
オルガノシランを、有機溶媒、水またはそれらの混合溶
媒に分散されたコロイダルシリカ中で、前記加水分解性
基(X) 1当量当たり水0.001 〜0.5 モルを使用する条件
下で部分加水分解してなる、オルガノシランのシリカ分
散オリゴマー溶液と、(B0)平均組成式 R2 a Si(OH)b O (4-a-b)/2 (II) (式中、R2は同一または異種の置換もしくは非置換の炭
素数1〜8の1価炭化水素基を示し、a およびb はそれ
ぞれ0.2 ≦a <2 、0.0001≦b ≦3 、 a+b<4の関係を満
たす数である。)で表され、分子中にシラノール基を含
有するポリオルガノシロキサンと、(C0)組成式 HO(R2 2SiO)n H (III) (式中、R2は前記式 (II) 中のものと同じであり、nは
3以上の整数。)で表される直鎖状両末端水酸基含有ポ
リシロキサン(直鎖状ポリシロキサンジオール)と、(D
0)硬化触媒と、を含み、前記(A0)成分中、前記シリカは
固形分として5 〜95重量%含有され、前記加水分解性オ
ルガノシランの少なくとも50モル%はm=1 のオルガノシ
ランであり、前記(A0)成分1〜99重量部に対して前記(B
0)成分99〜1重量部が配合されているとともに (ただ
し、(A0)成分と(B0)成分の合計量は100 重量部である)
、前記(A0)、(B0)および(D0)成分の合計固形分に対し
て前記(C0)成分0.1 〜70重量%が配合されている。
【0008】本発明で用いられる基材としては、特に限
定はされないが、一般道路・高速道路およびトンネルの
側面、建築物の内外面、窓ガラス、台所のレンジ周り、
シンク周り、換気扇周りなどに施工する場合に容易に取
り付けることができるという観点から、無機質硬化体、
金属板、水ガラス化粧板、プラスチック成形板などが好
ましい。
【0009】前記無機質硬化体とは、たとえば、JIS
−A5430繊維強化セメント板、JIS−A5422
窯業系サイディング、JIS−A5404木毛セメント
板、JIS−A5414パルプセメント板、JIS−A
5426スレート・木毛セメント積層板、JIS−A6
901石膏ボード製品、JIS−A5208粘土瓦、J
IS−A5402厚形スレート、JIS−A5209陶
磁器質タイル、JIS−A5406建築用コンクリート
ブロック、JIS−A5411テラゾ、JIS−A54
12プレストレストコンクリートダブルTスラブ、JI
S−A5416ALCパネル、JIS−A6511空洞
プレストレストコンクリートパネル、JIS−R125
0普通煉瓦などの無機材料を硬化、成形させた基材全般
を指す。
【0010】前記金属板とは、たとえば、JIS−G3
101圧延鋼板、JIS−H4000アルミニウムおよ
びアルミニウム合金の板、JIS−G3302溶融亜鉛
めっき鋼板、JIS−G4304、G4305圧延ステ
ンレス鋼板、JIS−G3303ブリキ板、および、そ
の他の金属板全般を指す。前記水ガラス化粧板とは、た
とえば、ケイ酸ソーダをスレートなどのセメント基材に
塗布し、焼き付けた化粧板などを指す。
【0011】前記プラスチック成形板とは、たとえば、
熱硬化性プラスチック、熱可塑性プラスチック、繊維強
化プラスチックなどをシート状またはフィルム状に成形
したものなどを指す。なお、無機質硬化体の中には表面
に空隙の多い基材がよくあるが、このような基材の場
合、表面をポリマーセメントやパテで埋めることで空隙
のない基材とすることが可能である。その際、ポリマー
セメントやパテ上に、本発明に用いられるプライマーが
密着することは言うまでもない。
【0012】水ガラス化粧板の場合、現在、そのままト
ンネル内装板として市場に出ているが、この化粧板の表
面に、本発明に用いられるプライマー塗料および上塗り
塗料をさらに塗布することで、耐汚染性機能を付与で
き、かつ、化粧板自体の耐久性から、非常に耐久性に富
んだ耐汚染性塗装板を作成することができる。本発明で
用いられるエポキシ系プライマー塗料としては、特に限
定はされないが、たとえば、以下に述べる、第1、第2
および第3のエポキシ系プライマー塗料などが挙げられ
る。
【0013】前記第1のエポキシ系プライマー塗料と
は、エポキシ樹脂プライマー塗料を指し、その例として
は、市販の溶剤系2液型エポキシプライマー、溶剤系2
液型エポキシシーラー、水系2液型エポキシエマルショ
ンプライマー、水系2液型エポキシエマルションシーラ
ー等が挙げられる。前記第2のエポキシ系プライマー塗
料は、(A1)エポキシ樹脂および/またはシリコーン樹脂
変性エポキシ樹脂100重量部と、(B1)ケイ素原子に結
合した少なくとも1個の加水分解性基と、少なくとも1
個の炭素原子を介してケイ素原子に結合した少なくとも
1個のイソシアナト基および/またはイソシアヌル環と
を有する加水分解性有機ケイ素化合物1〜400重量部
と、(C1)硬化触媒0.01〜30重量部と、(D1)一般式 R3R4SiY2 (IV) (式中、R3およびR4は、それぞれ独立して1価の炭化水
素基を表し、Yは1価の加水分解性基を表す。)で表さ
れる加水分解性ジオルガノシランおよび/またはその部
分加水分解縮合物1〜300重量部と、を含む。
【0014】前記(A1)成分は、第2のエポキシ系プライ
マー塗料に、強い接着性を付与する成分である。前記(A
1)成分として用いられるエポキシ樹脂とは、分子中に2
個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物と定義さ
れ、低分子のものから高重合体のものまでを言う。この
ようなエポキシ樹脂としては、特に限定はされないが、
たとえば、ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよ
びその鎖状重合体、テトラブロモビスフェノールAジグ
リシジルエーテルおよびその鎖状重合体、ビスフェノー
ルFジグリシジルエーテル、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂などのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;
フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸
ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシ
ジルエステル、3−メチルヘキサヒドロフタル酸ジグリ
シジルエステルなどのグリシジルエステル型エポキシ樹
脂;ビニルシクロヘキセンジオキシド、3,4−エポキ
シシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシシクロヘキ
サン)カルボキシラート、3,4−エポキシ−6−メチ
ルシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ−6−メチ
ルシクロヘキサン)カルボキシラート、アジピン酸ビス
(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチ
ル)などの脂環式エポキシ樹脂などが挙げられ、その他
に、エポキシ樹脂の反応性希釈剤として一般に用いられ
る2個以上のエポキシ基を有する液状のエポキシ化合
物、たとえば、ポリエチレングリコールジグリシジルエ
ーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロ
ールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリ
グリシジルエーテルなどを用いることもできる。これら
は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用しても
よい。
【0015】前記(A1)成分として用いられるシリコーン
樹脂変性エポキシ樹脂とは、上述のエポキシ樹脂をポリ
オルガノシロキサン樹脂で変性したものを指す。シリコ
ーン樹脂変性エポキシ樹脂を用いることにより、前記(B
1)成分との相溶性がより広範囲になるとともに、耐紫外
線が改善される。このようなシリコーン樹脂変性エポキ
シ樹脂は、エポキシ樹脂とポリオルガノシロキサン樹脂
とを、相溶性を示す範囲で単に混合したものでも、相互
に共縮合したものでもよい。また、シリコーン樹脂変性
エポキシ樹脂中のエポキシ樹脂分とシリコーン樹脂分と
の割合は、特に限定はされないが、接着性、耐水性およ
び耐候性のバランス上、エポキシ樹脂分30〜85重量
%、シリコーン樹脂分15〜70重量%の範囲内が好ま
しい。
【0016】前記(B1)成分として用いられる加水分解性
有機ケイ素化合物は、前記(A1)成分と反応して、基材に
対するプライマー層の接着性をより強固にするととも
に、プライマー層と上塗り層との間の接着性を発現させ
る成分である。イソシアナト基を有する加水分解性有機
ケイ素化合物としては、特に限定はされないが、たとえ
ば、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3
−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソ
シアナトプロピルトリス(2−メトキシエトキシ)シラ
ン、3−イソシアナトプロピルトリス(メチルエチルケ
トキシム)シランなどの3官能性シラン;3−イソシア
ナトプロピルメチルジメトキシシラン、3−イソシアナ
トプロピルエチルジメトキシシラン、3−イソシアナト
プロピルメチルジエトキシシラン、3−イソシアナトプ
ロピルエチルジエトキシシランなどの2官能性シラン;
ならびに、これらに対応するイソシアナトメチル基含有
シラン、4−イソシアナトブチル基含有シランのような
イソシアナト基含有シラン等が挙げられる。これらの部
分加水分解縮合物も用いることができる。
【0017】イソシアヌル環を有する加水分解性有機ケ
イ素化合物としては、特に限定はされないが、たとえ
ば、一般式
【0018】
【化2】
【0019】(式中、3個のQは同一または異種の-R11
SiR12 c X3-c基を表し、R11 はアルキレン基などの2価
の炭化水素基を表し、R12 は1価の炭化水素基を表し、
Xは1価の加水分解性基を表し、cは0〜2の整数であ
る。)で表されるものなどが挙げられる。上記式中、R
11 およびXとしては、特に限定はされないが、先に
(B1)成分全般について述べたもの等が例示される。R12
としては、特に限定はされず、メチル基、エチル基など
の低級アルキル基およびビニル基等が例示されるが、合
成が容易なことから、メチル基が好ましい。このような
化合物としては、特に限定はされないが、具体的には、
3個のQがいずれも、3−(トリメトキシシリル)プロ
ピル基、3−(トリエトキシシリル)プロピル基、3−
〔トリス(2−メトキシエトキシ)シリル〕プロピル
基、3−〔トリス(メチルエチルケトキシム)シリル〕
プロピル基、3−(メチルジメトキシシリル)プロピル
基または3−(メチルジエトキシシリル)プロピル基で
あるもの、ならびに、これらに対応する4−シリルブチ
ル基含有化合物などが例示される。
【0020】前記(C1)成分として用いられる硬化触媒
は、前記(A1)成分と前記(B1)成分との間の反応と、それ
ぞれの重縮合反応を常温付近で行わせて、プライマー塗
料を硬化させる成分である。このような硬化触媒とし
て、特に限定はされないが、水酸化カルシウム、水酸化
マグネシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;酸化カ
ルシウム、酸化マグネシウムなどのアルカリ土類金属酸
化物;塩基性炭酸亜鉛、塩基性炭酸マグネシウムなどの
塩基性金属塩のような無機化合物などが例示される。
【0021】さらに、別の群の硬化触媒として、ジイソ
プロポキシ(エチルアセトアセタト)アルミニウム、ト
リス(エチルアセトアセタト)アルミニウム、トリス
(アセチルアセトナト)アルミニウム、ビス(エチルア
セトアセタト)アセチルアセトナトアルミニウムなどの
アルミニウムキレート化合物;アルミニウムトリイソプ
ロポキシド、アルミニウムトリブトキシドなどのアルミ
ニウムアルコキシド;ジイソプロポキシビス(メチルア
セトアセタト)チタン、ジイソプロポキシビス(エチル
アセトアセタト)チタン、ジイソプロポキシビス(アセ
チルアセトナト)チタン、1,3-プロパンジオキシビス
(エチルアセトアセタト)チタン、テトラキス(アセチ
ルアセトナト)チタンなどのチタンキレート化合物;テ
トライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタ
ン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタンな
どのチタンアルコキシド;イソ酪酸第一スズ、オクタン
酸第一スズ、ナフテン酸第一スズ、ラウリン酸第一ス
ズ、ステアリン酸第一スズ、オレイン酸第一スズ、パル
ミトオレイン酸第一スズ、リノール酸第一スズ、β−ベ
ンゾイルプロピオン酸第一スズ、クロトン酸第一スズ、
ケイ皮酸第一スズ、安息香酸第一スズ、p−ブロモ安息
香酸第一スズ、フェニル酢酸第一スズ、トロパ酸第一ス
ズなどのカルボン酸スズ塩;ジブチルスズジアセター
ト、ジブチルスズオクトアート、ジブチルスズジラウレ
ートなどの有機スズ化合物のような金属元素含有有機化
合物などが例示される。
【0022】さらに、もう一つの群の硬化触媒として、
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)
−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(ジメ
チルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−アミノ
プロピルメチルジメトキシシランN−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシランなど
のアミノアルキルアルコキシシラン;酢酸または蟻酸な
どのカルボン酸と、プロピルアミン、3−メトキシプロ
ピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、sec-ブチル
アミン、 tert-ブチルアミン、アリルアミン、2−エチ
ルヘキシルアミン、ジイソブチルアミン、ビス(2−エ
チルヘキシル)アミン、3−(ジエチルアミノ)プロピ
ルアミン、3−(ジブチルアミノ)プロピルアミンなど
の有機アミンとから得られるアンモニウム塩のような、
アンモニウム基を有する化合物などが例示される。
【0023】これらの硬化触媒は、1種のみ用いても2
種以上を併用してもよい。前記(D1)成分は、プライマー
塗料の硬化の際に前記(A1)成分および/または前記(B1)
成分と反応することにより、形成されるプライマー層
に、上塗り層の膨張・収縮に追従して応力に耐える優れ
た可撓性を与える成分である。このような(D1)成分とし
ては、特に限定はされないが、ジメチルジメトキシシラ
ン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメ
トキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルフェ
ニルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランな
どのジオルガノアルコキシシラン;ジメチルビス(メチ
ルエチルケトキシム)シラン、メチルフェニルビス(メ
チルエチルケトキシム)シラン、ジフェニルビス(メチ
ルエチルケトキシム)シランなどのジオルガノジケトキ
シムシラン;ならびに、これらのシランの1種または2
種以上の部分加水分解縮合物などが例示される。
【0024】なお、前記(A1)、(B1)、(C1)および(D1)成
分を均一に溶解させて良好な塗布作業性を与えるため
に、有機溶媒を添加してもよい。また、必要に応じて、
酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄などの着色顔料
や、各種フィラー、分散助剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、タレ止め剤等を添加してもよい。前記第3のエポキ
シ系プライマー塗料は、 (A2)(a) エチレン型単量体99.5〜75モル%と、(b) 一般
式 R5SiX m R6 (3-m) (V) (式中、R5はビニル基を含む1価の炭化水素基を表し、
R6は炭素数1〜10の1価の炭化水素基を表し、Xは、
炭素数1〜4のアルコキシル基、炭素数2〜6のアルコ
キシアルコキシル基および炭素数2〜4のオキシム基か
らなる群の中から選ばれた加水分解可能な基を表し、m
は1〜3の整数を表す。)で表される不飽和基含有ケイ
素化合物0.5 〜25モル%と、を共重合させて得られた加
水分解性基含有ビニル系共重合体と、 (B2)(c) ビスフェノールA−エピクロロヒドリン系エポ
キシ樹脂と、(d) 一般式 (R7) a Si(OR8) b O c x (VI) (式中、R7は互いに同一または異なる1価の炭化水素基
を表し、R8は水素原子または1価の炭化水素基を表し、
aは1.0 〜1.7 の数であり、bは0.05〜0.2 の数であ
り、cは(4-a-b)/2 で表される数であり、xは2以上の
数である。)で表されるポリオルガノシロキサンと、を
反応させることにより得られたエポキシ変性シリコーン
樹脂と、 (C2)一般式
【0025】
【化3】
【0026】(式中、R9 は互いに同一または異なる1
価の炭化水素基を表し、R10は1価のエポキシ官能性有
機基を表し、pは0〜100の整数であり、qは1〜1
00の整数である。)で表されるエポキシ変性シリコー
ンオイルと、 (D2)有機溶剤と、を含む。
【0027】前記(A2)成分の原料(a) として用いられる
エチレン型単量体としては、特に限定はされないが、た
とえば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、
エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピル
アクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリ
レート、ブチルメタクリレート、ヘキシルアクリレー
ト、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアク
リレート、2−エチルヘキシルメタクリレートなどのア
ルキル(メタ)アクリレート;スチレン、ビニルトルエ
ン、α−メチルスチレンなどのビニル芳香族炭化水素;
塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニル;
ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニルなどの炭素数1〜12の飽和脂
肪酸のビニルエステルなどが挙げられる。
【0028】前記(A2)成分の原料(b) として用いられる
不飽和基含有ケイ素化合物としては、特に限定はされな
いが、たとえば、前記式(V) 中のR5が3−アクリロキシ
プロピル基または3−メタクリロキシプロピル基である
ものなどが、原料入手と合成の容易さから推奨される。
また、前記式(V) 中、R6としては、原料入手と合成の容
易さから、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ル、ヘキシルなどのアルキル基またはフェニル基などが
推奨され、特にメチル基が原料入手の点から好ましい。
【0029】前記式(V) 中、加水分解性基Xとしては、
特に限定はされないが、たとえば、メトキシ、エトキ
シ、n−プロポキシ、n−ブトキシなどの炭素数1〜4
のアルコキシル基;メトキシエトキシル、エトキシエト
キシルなどの炭素数2〜6のアルコキシアルコキシル
基;アセトキシなどの炭素数2〜4のアシロキシ基;メ
チルエチルケトオキシムなどの炭素数2〜4のオキシム
基などが挙げられる。加水分解性基Xの数mは、1〜3
の整数から選ばれるが、短時間の内に網状構造を形成さ
せる意味から、2または3であることが好ましく、3で
あることが特に好ましい。
【0030】前記不飽和基含有ケイ素化合物(b) の具体
例としては、特に限定はされないが、3−アクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピ
ルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリ
ス(エトキシエトキシ)シラン、3−アクリロキシプロ
ピルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、3−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタ
クリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリ
ロキシプロピルトリス(エトキシエトキシ)シラン、3
−メタクリロキシプロピルトリス(メチルエチルケトオ
キシム)シラン等が挙げられる。
【0031】前記(A2)成分の加水分解性基含有ビニル系
共重合体は、前記原料(a) と(b) を、たとえば、有機溶
剤および遊離基開始剤(ラジカル重合開始剤)の存在下
で、おおよそ室温から溶剤の還流温度までの温度、好ま
しくは50〜150℃の温度で共重合反応させることに
より得られる。この反応において使用可能な有機溶剤の
種類と量は、後で述べる(D2)成分の有機溶剤と同じでよ
い。また、前記遊離基開始剤としては、特に限定はされ
ないが、たとえば、アゾ化合物または有機過酸化物が使
用でき、具体的には、アゾビスイソブチロニトリル、1
−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパー
オキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミル
パーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチ
ルパーベンゾエート、アセトンパーオキサイドなどが例
示される。遊離基開始剤の量は、特に限定はされない
が、原料(a) と(b) の合計量に対して0.01〜1重量
%が適当である。
【0032】原料(a) と(b) の共重合反応を行う際に、
n−プロパンチオール、1−ヘキサンチオール、1−デ
カンチオール、ベンゼンチオール、3−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリ
エトキシシランなどの連鎖移動剤を用いて、生成する共
重合体の分子量をコントロールすることもできる。原料
(a) と(b) との使用比率は、前記の通りである。原料
(b) の使用量が前記範囲より少ないと、上塗り層とプラ
イマー層との間の接着性が低下し、逆に前記範囲より多
いと、プライマー層が脆くなる。
【0033】前記(B2)成分の原料(d) として用いられる
ポリオルガノシロキサンとしては、特に限定はされない
が、たとえば、前記式 (VI) 中の炭化水素基R7が、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチルな
どのアルキル基;ビニル、アリルなどのアルケニル基;
フェニルなどのアリール基であるものなどが挙げられ
る。しかし、耐水性や耐候性に優れ、エポキシ樹脂との
相溶性が良いこと、合成が容易であることなどの観点か
ら、R7がメチル基とフェニル基との混成であるポリメチ
ルフェニルシロキサンが好ましい。前記式 (VI) 中、R8
の具体例としては、特に限定はされないが、水素原子、
または、メチル、エチル、プロピルもしくはブチルなど
のアルキル基が挙げられる。また、前記式 (VI) 中、a
が1.0未満であると、使用に際して、適度の重合度を
持つポリオルガノシロキサンの、エポキシ樹脂との相溶
性が劣る傾向にあり、1.7を超えると、樹脂被膜の強
靱性が低下する恐れがある。bが0.05未満である
と、樹脂被膜の強靱性が低下し、0.2を超えると、保
存中に粘度増加やゲル化が生じやすい傾向が見られる。
【0034】前記(B2)成分の原料(c) として用いられる
ビスフェノールA−エピクロロヒドリン系エポキシ樹脂
は、グリシジル基、3,4-オキシシクロヘキシル基などの
オキシシラン酸素を持つ化合物を含む低量体ないし重合
体であり、その硬化剤として、各種酸無水物、アミン類
などを使用してもよいが、これらに限定されず、一般的
なエポキシ樹脂用硬化剤を適用できる。しかし、溶液中
で他の成分と安定に共存し、かつ、常温付近で硬化を起
こして被膜を形成するためには、酸無水物系硬化剤を使
用することが推奨される。このような酸無水物として
は、特に限定はされないが、たとえば、フタル酸無水
物、マレイン酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、
ピロメリット酸無水物、トリメリット酸無水物、ドデシ
ルコハク酸無水物等が挙げられる。硬化剤は、1種のみ
を用いても2種以上を併用してもよい。
【0035】前記(B2)成分の使用量は、特に限定はされ
ないが、前記(A2)成分100重量部に対し、固形分とし
て100重量部以下であることが好ましい。(B2)成分の
使用量が100重量部を超えると、接着性が低下する。
前記(C2)成分であるエポキシ変性シリコーンオイルの一
般式(VII) 中、R9 の具体例としては、特に限定はされ
ないが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシ
ル、オクチルなどのアルキル基;フェニル、トリルなど
のアリール基などが挙げられる。また、R10の具体例と
しては、特に限定はされないが、グリシジル基、グリシ
ドキシ基、3,4-エポキシシクロヘキシル基、2,3-エポキ
シシクロペンチル基などを有する有機基などが例示され
る。
【0036】前記(C2)成分であるエポキシ変性シリコー
ンオイルは、特に限定されるわけではないが、たとえ
ば、ポリメチルハイドロジェンシロキサンにオレフィン
性エポキシ単量体を付加反応(ヒドロシリル化)させる
ことによって得られる。エポキシ変性シリコーンオイル
の使用量は、特に限定はされないが、好ましくは、前記
(A2)成分と(B2)成分との合計固形分に対して0.1〜5
0重量%の範囲内である。0.1重量%未満であると、
基材との十分な密着性が得られず、50重量%を超える
と、プライマーの硬化性が低下する。
【0037】前記(D2)成分として用いられる有機溶剤と
しては、特に限定はされないが、たとえば、メチルアル
コール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールな
どのアルコール類;エチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテルアルコール類
もしくはエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、
ジエチルケトンなどのケトン類;酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸n−ブチルなどのエステル類;n−ヘキサン、
ガソリン、ゴム揮発油、ミネラルスピリット、灯油など
の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンな
どの芳香族炭化水素類などが挙げられる。
【0038】前記(D2)成分の使用量は、特に限定はされ
ないが、前記(A2)成分100重量部に対して10〜50
00重量部の範囲内が好ましい。使用量が100重量部
より少ないと、プライマー塗料の粘度が高くなるため、
作業性が低下し、5000重量部を超えると、何度も重
ね塗りを行う必要が生じるため、やはり作業性が低下す
る。
【0039】これら(A2)、(B2)、(C2)、(D2)成分を含む
第3のエポキシ系プライマー塗料を比較的低温で焼き付
けたい場合や、短時間で焼き付けを行いたい場合、ま
た、常温で硬化させたい場合には、硬化触媒を用いるこ
とができる。硬化触媒の使用量は、特に限定はされない
が、前記(A2)成分100重量部に対して30重量部未満
であることが好ましい。硬化触媒の使用量が30重量部
を超えると、プライマー塗料の焼き付け時に発泡を生じ
たり、プライマー硬化被膜の表面に硬化触媒が滲み出
て、上塗り層との接着性が阻害されたりする。硬化触媒
の例としては、特に限定はされないが、ジブチルスズジ
ラウレート、ジブチルスズジアセテート、ブチルスズト
リ(2−エチルヘキソエート)、カプリル酸第1スズ、
ナフテン酸スズ、オレイン酸スズ、鉄−2−エチルヘキ
ソエート、鉛−2−エチルオクトエート、コバルト−2
−エチルヘキソエート、マンガン−2−エチルヘキソエ
ート、亜鉛−2−エチルヘキソエート、ナフテン酸チタ
ン、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ステアリン
酸亜鉛などの有機カルボン酸金属塩;テトラブチルチタ
ネート、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、ト
リエタノールアミンチタネート、テトラ(イソプロペニ
ルオキシ)チタネートなどの有機チタン酸エステル;オ
ルガノシロキシチタン、β−カルボニルチタンなどの有
機チタン化合物;γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジア
ミンなどのアミノアルキル基置換アルコキシシラン;ヘ
キシルアミン、リン酸ドデシルアミンなどのアミン化合
物またはその塩;ベンジルトリエチルアンモニウムアセ
テートなどの第4アンモニウム塩;酢酸カリウム、酢酸
ナトリウム、シュウ酸リチウムなどのアルカリ金属の低
級脂肪酸塩;ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒ
ドロキシルアミンなどのジアルキルヒドロキシルアミ
ン;テトラメチルグアニジンなどのグアニジン化合物な
らびにグアニジル基含有シランまたはシロキサン化合物
などを挙げることができる。
【0040】前記第3のエポキシ系プライマー塗料は、
必要に応じて、酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄
などの着色顔料や、各種フィラー、分散助剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、タレ止め剤等をさらに含んでいても
よい。本発明で用いられる上塗り塗料の(A0)成分である
シリカ分散オリゴマーは、たとえば、有機溶媒または水
(有機溶媒と水との混合溶媒も含む)に分散されたコロ
イダルシリカに、前記一般式(I) で表される加水分解性
オルガノシランの1種あるいは2種以上を加え、コロイ
ダルシリカ中の水あるいは別途添加された水を前記加水
分解性基(X) 1当量当たり水0.001 〜0.5 モルを使用す
る条件下で、該加水分解性オルガノシランを部分加水分
解することで得られる。
【0041】前記一般式(I) で表される加水分解性オル
ガノシラン中の基R1としては、特に限定はされないが、
たとえば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基
などのアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル
基などのシクロアルキル基;2-フェニルエチル基、2-フ
ェニルプロピル基、3-フェニルプロピル基などのアラル
キル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;ビニ
ル基、アリル基などのアルケニル基;クロロメチル基、
γ−クロロプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基
などのハロゲン置換炭化水素基;γ−メタクリロキシプ
ロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、3,4-エポキシ
シクロヘキシルエチル基、γ−メルカプトプロピル基な
どの置換炭化水素基などを例示することができる。これ
らの中でも、合成の容易さ、あるいは入手の容易さから
炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基が好ましい。
【0042】前記一般式(I) 中、加水分解性基X として
は、特に限定はされないが、たとえば、アルコキシ基、
アセトキシ基、オキシム基、エノキシ基、アミノ基、ア
ミノキシ基、アミド基などが挙げられる。これらの中で
も、入手の容易さおよびシリカ分散オルガノシランオリ
ゴマー溶液を調製しやすいことから、アルコキシ基が好
ましい。
【0043】前記加水分解性オルガノシランの具体例と
しては、前記一般式(I) 中のmが0〜3の整数であるモ
ノ−、ジ−、トリ−、テトラ−の各官能性のアルコキシ
シラン類、アセトキシシラン類、オキシムシラン類、エ
ノキシシラン類、アミノシラン類、アミノキシシラン
類、アミドシラン類などが挙げられる。これらの中で
も、入手の容易さおよびシリカ分散オルガノシランオリ
ゴマー溶液を調製しやすいことから、アルコキシシラン
類が好ましい。
【0044】特に、m=0のテトラアルコキシシランと
しては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン
などが例示でき、m=1のオルガノトリアルコキシシラ
ンとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエ
トキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、フェ
ニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、3,3,3-トリフルオロプロピルトリメトキシシランな
どが例示できる。また、m=2のジオルガノジアルコキ
シシランとしては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジ
フェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシ
シランなどが例示でき、m=3のトリオルガノアルコキ
シシランとしては、トリメチルメトキシシラン、トリメ
チルエトキシシラン、トリメチルイソプロポキシシラ
ン、ジメチルイソブチルメトキシシランなどが例示でき
る。さらに、一般にシランカップリング剤と呼ばれるオ
ルガノシラン化合物もアルコキシシラン類に含まれる。
【0045】これらの前記一般式(I) で表される加水分
解性オルガノシランの内、50モル%以上、好ましくは60
モル% 以上、より好ましくは70モル% 以上は、m=1で
表される三官能性である。これが、50モル% 未満では十
分な塗膜硬度が得られないとともに、乾燥硬化性が劣り
やすい。前記(A0)成分中のコロイダルシリカとしては、
特に限定はされないが、たとえば、水分散性あるいはア
ルコールなどの非水系の有機溶媒分散性コロイダルシリ
カが使用できる。一般に、このようなコロイダルシリカ
は、固形分としてのシリカを20〜50重量% 含有してお
り、この値からシリカ配合量を決定できる。また、水分
散性コロイダルシリカを使用する場合には、固形分以外
の成分として存在する水は、前記加水分解性オルガノシ
ランの加水分解に用いることができる。水分散性コロイ
ダルシリカは、通常、水ガラスから作られるが、市販品
として容易に入手することができる。また、有機溶媒分
散性コロイダルシリカは、前記水分散性コロイダルシリ
カの水を有機溶媒と置換することで容易に調製すること
ができる。このような有機溶剤分散性コロイダルシリカ
も水分散性コロイダルシリカと同様に市販品として容易
に入手することができる。コロイダルシリカが分散して
いる有機溶媒の種類は、特に限定はされないが、たとえ
ば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブ
タノール、イソブタノール等の低級脂肪族アルコール
類;エチレングリコール、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテ
ル等のエチレングリコール誘導体;ジエチレングリコー
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のジエ
チレングリコール誘導体;およびジアセトンアルコール
等を挙げることができ、これらからなる群より選ばれた
1種もしくは2種以上を使用することができる。これら
の親水性有機溶媒と併用して、トルエン、キシレン、酢
酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、メチルエチルケトオキシムなども用い
ることができる。
【0046】前記(A0)成分中において、コロイダルシリ
カは、シリカ分(含有SiをSiO2に換算した重量) を固形
分として、5〜95重量%、好ましくは10〜90重量
%、より好ましくは20〜85重量%の範囲内で含有さ
れる。含有量が5重量%未満であると、所望の被膜硬度
が得られず、一方、95重量%を越えると、シリカの均
一分散が難しくなり、(A0)成分がゲル化することがあ
る。
【0047】前記(A0)成分であるシリカ分散オリゴマー
を調製する際に用いられる水の量は、前述のように、前
記加水分解性オルガノシランが持つ加水分解性基(X) 1
当量当たり0.001 〜0.5 モルの範囲内である。水の使用
量が0.001 モル未満であると、十分な部分加水分解物が
得られず、0.5 モルを越えると、部分加水分解物の安定
性が悪くなる。部分加水分解する方法は、特に限定され
ず、たとえば、加水分解性オルガノシランとコロイダル
シリカとを混合し、必要量の水を添加配合すれば良く、
その際、部分加水分解反応は常温で進行する。また、部
分加水分解反応を促進させる目的で、塩酸、酢酸、ハロ
ゲン化シラン、クロロ酢酸、クエン酸、安息香酸、ジメ
チルマロン酸、蟻酸、プロピオン酸、グルタール酸、グ
リコール酸、マレイン酸、マロン酸、トルエンスルホン
酸、シュウ酸などの有機酸および無機酸を触媒として用
いても良い。
【0048】前記(A0)成分は、その性能を長期にわたり
安定して得るために、液のpHを、好ましくは2.0 〜7.0
、より好ましくは2.5 〜6.5 、さらに好ましくは3.0
〜6.0にすると良い。pHがこの範囲外であると、特に水
の使用量が加水分解性基(X) 1当量当たり0.3 モル以上
の条件下で(A0)成分の性能持続性の低下が著しい。(A0)
成分のpHが上記範囲外にあるときは、この範囲より酸性
側であれば、アンモニア、エチレンジアミン等の塩基性
試薬を添加してpHを調整すれば良く、塩基性側であれ
ば、塩酸、硝酸、酢酸等の酸性試薬を用いてpHを調整す
ればよい。しかし、その調整方法は特に限定されるもの
ではない。
【0049】前記(B0)成分として用いられるシラノール
基含有ポリオルガノシロキサンの前記平均組成式(II)中
のR2としては、特に限定はされず、前記式(I) 中のR1
同じものが例示されるが、好ましくは、炭素数1〜4の
アルキル基、フェニル基、ビニル基、γ−グリシドキシ
プロピル基、γ−メタクリロキシプロピル基、γ−アミ
ノプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基などの置
換炭化水素基、より好ましくはメチル基およびフェニル
基である。また、前記式(II)中、aおよびbはそれぞれ
前記の関係を満たす数であり、aが0.2 未満またはbが
3 を越えると硬化被膜にクラックを生じやすい。また、
aが2以上4以下の場合またはbが0.0001未満では硬化
がうまく進行しない。
【0050】このようなシラノール基含有ポリオルガノ
シロキサンは、特に限定されるわけではないが、たとえ
ば、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラ
ン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシ
ラン、もしくは、これらに対応するアルコキシシランの
1種もしくは2種以上の混合物を公知の方法により大量
の水で加水分解することにより得ることができる。シラ
ノール基含有ポリオルガノシロキサンを得るために、ア
ルコキシシランを用いて公知の方法で加水分解した場
合、加水分解されないアルコキシ基が微量に残る場合が
ある。すなわち、シラノール基と微量のアルコキシ基と
が共存するようなポリオルガノシロキサンが得られるこ
ともあるが、本発明においては、このようなポリオルガ
ノシロキサンを用いても差し支えない。
【0051】前記(C0)成分である直鎖状両末端水酸基含
有ポリシロキサン(直鎖状ポリシロキサンジオール)を
表す前記組成式 (III)中、nは前記の通りであるが、好
ましくは10〜200(重量平均分子量約1000〜2
0000程度)の範囲内である。前記(D0)成分である硬
化触媒としては、たとえば、アルキルチタン酸塩類;オ
クチル酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジ
マレエート等のカルボン酸金属塩類;ジブチルアミン-2
- ヘキソエート、ジメチルアミンアセテート、エタノー
ルアミンアセテート等のアミン塩類;酢酸テトラメチル
アンモニウム等のカルボン酸第4級アンモニウム塩;テ
トラエチルペンタミン等のアミン類、N−β−アミノエ
チル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン等のアミン系シランカップリング剤;p-トルエン
スルホン酸、フタル酸、塩酸等の酸類;アルミニウムア
ルコキシド、アルミニウムキレート等のアルミニウム化
合物;水酸化カリウムなどのアルカリ触媒、テトライソ
プロピルチタネート、テトラブチルチタネート、チタニ
ウムテトラアセチルアセトネート等のチタニウム化合
物;メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラ
ン、トリメチルモノクロロシラン等のハロゲン化シラン
類等が挙げられる。しかし、前記(A0)、(B0)および(C0)
成分の縮合に有効なものであれば特に制限はない。
【0052】前記(A0)成分と前記(B0)成分との間の配合
割合は、前記の通りである。(A0)成分の配合割合が多す
ぎると、被膜にクラックを生じやすく、少なすぎると、
充分な常温硬化性能および被膜硬度が得られない。前記
(C0)成分の配合量は、前記の範囲内である。配合量が前
記範囲を下回ると、耐汚染性の発現が弱く、前記範囲を
上回ると、硬化がうまく進行せず、そのため、被膜が柔
らかくなってしまう。
【0053】前記(D0)成分の添加量は、特に限定はされ
ないが、前記(A0)成分と前記(B0)成分との合計量100 重
量部に対して、好ましくは0.0001〜10重量部の範囲内、
より好ましくは0.0005〜8重量部の範囲内、さらに好ま
しくは0.0007〜5重量部の範囲内である。添加量が0.00
01重量部未満では常温で硬化しないことがあり、10重量
部を超えると、耐熱性、耐候性が悪くなることがある。
【0054】本発明で用いられる上塗り塗料は、その取
扱いを容易にするために、各種有機溶媒で希釈して使用
できる。用いられる有機溶媒の種類は、各成分の1価炭
化水素基の種類もしくは分子量の大きさによって選定す
ることができ、特に限定はされないが、たとえば、コロ
イダルシリカの分散溶媒として前述したもの等が挙げら
れる。
【0055】前記上塗り塗料には、必要に応じ、顔料を
添加してもよい。添加できる顔料としては、特に限定は
されないが、たとえば、カーボンブラック、キナクリド
ン、ナフトールレッド、シアニンブルー、シアニングリ
ーン、ハンザイエロー等の有機顔料、酸化チタン、硫酸
バリウム、弁柄、複合金属酸化物等の無機顔料がよく、
これらの群から選ばれる1種あるいは2種以上を組み合
わせて使用しても差し支えない。顔料の分散は、通常の
方法で行えばよい。その際、分散剤、分散助剤、増粘
剤、カップリング剤等の使用が可能である。さらに、必
要に応じて、レベリング剤、染料、アルミペースト、ガ
ラスフリット、金属粉、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を
添加してもよい。
【0056】前記上塗り塗料から形成される被膜の厚み
は特に制限はなく、0.1 〜200 μmであればよいが、被
膜が長期的に安定に密着、保持され、クラックや剥離が
発生しないためには、10〜100 μmが好ましい。前記上
塗り塗料は、通常の塗布方法でコーティングすることが
でき、たとえば、刷毛塗り、スプレー、浸漬、フロー、
ロール、カーテン、ナイフコート等の各種塗布方法を選
択することができる。また、有機溶媒での希釈割合は特
に制限はなく、必要に応じて希釈割合を決定すれば良
い。
【0057】前記上塗り塗料は、常温で硬化させること
ができるが、塗装板の生産工程等の関係から、必要に応
じて、加熱硬化させてもよい。その際の焼き付け温度
は、特に限定はされないが、40〜200 ℃の範囲内が好ま
しい。本発明にかかる塗装板では、上塗り層が前記特定
の成分を含む上塗り塗料から形成されたものであるた
め、塗装板に優れた耐汚染性が付与される。
【0058】前記上塗り塗料に含まれる成分の内、特
に、(C0)成分である直鎖状両末端水酸基含有ポリシロキ
サン(直鎖状ポリシロキサンジオール)が、形成される
被膜に優れた耐汚染性を付与する。この(C0)成分は、末
端OH基以外の反応基を有していないため、反応性に比
較的乏しい分子である。そのため、塗料中での完全な相
溶性に欠け、超微粒子として分散しているので、容易に
塗膜表面に集まり、単分子層を形成するが、最終的に
は、末端OHがバルクのOR基と縮合反応し、塗膜表面
に残存する。その結果、R2基が塗膜表面を覆い、汚染物
質(気体、固体、液体)を寄せつけないので、耐汚染性
を飛躍的に向上させる。さらに、R2基が塗膜表面を覆っ
ているため、汚染物質が付着した場合でも、それを容易
に除去することを可能にし(汚染除去性が高い)、接着
剤等に対する離型性を付与する。そのため、塵、埃等の
付着や落書き等の汚れを容易に除去できるようになると
ともに、張り紙等の防止にも効果がある。また、(C0)成
分の前記組成式(III) 中のnが大きいものは、少量で塗
膜表面に層を形成することが可能である。一方、nが小
さいものは、末端OH基の反応性が高く、塗膜表面で層
を形成するだけでなく、容易にバルクに取り込まれるこ
とで塗膜に柔軟性を与え、クラック防止効果にもつなが
る。そのため、上塗り塗料に、(C0)成分としてnの大き
いものから小さいものまで適量を配合することで、クラ
ックが入りにくく、かつ、耐汚染性に優れた塗膜が形成
される。
【0059】前記上塗り塗料は、(C0)成分以外に、
(A0)、(B0)および(D0)成分を含む。(A0)成分であるシリ
カ分散オリゴマーは、被膜形成に際して、硬化反応に預
かる官能性基としての加水分解性基を有するベースポリ
マーの主成分となり;(A0)成分中のコロイダルシリカ
は、形成される被膜の硬度を高くするとともに、被膜の
平滑性と耐クラック性を改善し;(B0)成分であるシラノ
ール基含有ポリオルガノシロキサンは、(A0)成分および
(C0)成分とともに縮合反応して硬化被膜形成に関与し、
被膜の平滑性、機械的強度および靱性を向上させ;(D0)
成分である硬化触媒は、前記(A0)、(B0)および(C0)成分
の縮合反応を促進し、被膜を硬化させる。
【0060】前記(A0)成分であるシリカ分散オリゴマー
に含有される加水分解性基と、前記(B0)および(C0)成分
中のシラノール基とは、前記(D0)成分である硬化触媒の
存在下で、常温において、あるいは、低温加熱されるこ
とにより、縮合反応して硬化被膜を形成する。そのた
め、これらの成分を含む前記上塗り塗料は、従来の湿気
硬化タイプのコーティング用組成物と異なり、常温で硬
化するときにも湿度の影響をほとんど受けない。また、
加熱処理された場合は、縮合反応が促進されて硬化被膜
を形成することができる。
【0061】また、本発明にかかる塗装板では、上塗り
層と基材との間に介在するプライマー層がエポキシ系プ
ライマー塗料から形成されたものであるため、塗装板の
耐汚染性および耐久性が長期的に維持される。プライマ
ー層の接着力および耐薬品性(プライマー層を形成する
プライマー塗料として特に前記第2または第3のエポキ
シ系プライマー塗料を用いた場合は、これらに、加水分
解性基の反応による密着性およびシリコーンの耐久性が
加わる)が、基材と上塗り層との長期的密着性および塗
装板の耐久性を向上させ、結果的に塗装板の長期的な耐
汚染性および耐久性の維持につながる。
【0062】
【発明の実施の形態】図1は、本発明にかかる耐汚染性
塗装板の一実施態様を表す。この塗装板は、基材1の表
面に、エポキシ系プライマー塗料から形成されたプライ
マー層2を有し、このプライマー層2の表面に、前記(A
0)、(B0)、(C0)および(D0)成分を含む上塗り塗料から形
成された上塗り層3を有する。
【0063】以下に、本発明の具体的な実施例および比
較例を示すが、本発明は、下記実施例および上に述べた
実施態様に限定されない。なお、以下では「部」はすべ
て「重量部」を示し、「%」はすべて「重量%」を表
す。 −実施例1〜8− 〔耐汚染性塗装板の作製〕以下に示す材料および方法を
用い、耐汚染性塗装板を作製した。 (基材) 基材-1:(株)ノザワ製ノザワフレキシブルシート(J
IS−A5430規格内の繊維強化セメント板;フレキ
シブル板 910×2420×6 mm)。
【0064】 基材-2:市販の圧延鋼板(日本テストパネル(株)より
購入;JIS−G3101準拠; 910×2420×3 mm)。 基材-3:浅野スレート(株)製浅野タイラックスFA−
T(スレート板上に水ガラスを焼き付けた板;1210×18
20×4 mm)。 基材-4:帝人化成(株)製PC−1111(ポリカーボ
ネートシート;1000×2000×3 mm)。
【0065】基材-5:東レ(株)製ルミラー(ポリエス
テルフィルム;1000×2000×0.05mm)。 (プライマー塗料) プライマー-1:エポロEシーラー(イサム塗料(株)
製;2液型エポキシ樹脂シーラー)。
【0066】 プライマー-2:エポロZプライマー(イサム塗料(株)
製;2液型エポキシ樹脂プライマー)。 プライマー-3:以下の(A1-1)〜(D1-1)成分と有機溶剤と
からなるプライマー(有効成分40%;粘度5.0cps;赤
褐色透明)。 (A1-1):エピコート828(シェルケミカル社の商品
名;エポキシ当量190)100部。
【0067】 (B1-1):N,N,N-トリス 3-(トリメトキシシリル)プロピ
ル イソシアヌラート100部。 (C1-1):オクタン酸第一スズ4部。 (D1-1):ジフェニルジメトキシシラン100部。 有機溶剤:トルエン760部。
【0068】 プライマー-4:以下の調製方法で得られた(A2-1)成分1
00部および(B2-1)成分7.5部と、下記(C2-1)成分
2.5部、(D2-1)成分50部および硬化触媒1部との混
合物。 ((A2-1)成分の調製)攪拌器、冷却器および温度計を備
えた反応容器に、メチルメタクリレート100部、3−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン13.1
部、トルエン226.2部および重合開始剤としてアゾ
ビスイソブチロニトリル0.33部を加え、均一に攪拌
しながら、窒素ガス雰囲気中で70℃で8時間加熱して
重合を行った。次いで、トルエンの一部を低留分ととも
に留去することで不揮発分を50%に調整することによ
り、無色透明の液体である重合体溶液((A2-1)成分)を
得た。
【0069】((B2-1)成分の調製)ジメチルジクロロシ
ラン7部、メチルトリクロロシラン40部、ジフェニル
ジクロロシラン48部およびフェニルトリクロロシラン
78部をトルエン95部と混合して得られた混合物を、
還流冷却器付容器内の水350部−メタノール50部混
合液中に、温度を50℃以下に保ちながら攪拌しつつ滴
下して、加水分解・縮合反応を行った。
【0070】生成したポリメチルフェニルシロキサンを
水で希釈し、副生した塩化水素を除去した。これを減圧
下で加熱し、溶剤の一部として残留する水を除去するこ
とにより、濃度50%のシリコーン樹脂トルエン溶液を
得た。次いで、エポキシ当量250のビスフェノールA
エピクロルヒドリン型エポキシ樹脂70部、フタル酸無
水物5部、アマニ油脂肪酸10部およびトルエン75部
からなる溶液を調製し、トルエンを除去しつつ攪拌下で
徐々に昇温し、230℃に達した時点で、その温度を保
ちつつ、さらに5時間加熱を続けた。これに、先のシリ
コーン樹脂トルエン溶液50部と、トルエンとを加え
て、全固形分濃度を50%に調整した後、溶液が透明に
なるまで攪拌することにより、エポキシ変性シリコーン
樹脂((B2-1)成分)を得た。 (C2-1)成分:メチルハイドロジェンポリシロキサンにア
リルグリシジルエーテルを付加させることにより得られ
た、前記構造式(VII) (ただし、R9=CH3- 、R10=下式化
4のエポキシ官能性有機基、p≒33、q≒32)のエ
ポキシ変性シリコーン。
【0071】
【化4】
【0072】 (D2-1)成分:酢酸エチル。 硬化触媒 :ジブチルスズジラウレート。 (プライマー塗料の塗装方法) プライマー-1:エアスプレー塗装(塗布圧2.5kg/cm2
岩田スプレーガンW-88(H5)を使用)。
【0073】 プライマー-2:ローラー塗装(7インチ中毛ローラーを
使用)。 プライマー-3:エアスプレー塗装(塗布圧2.5kg/cm2
岩田スプレーガンW-88(H5)を使用)。 プライマー-4:エアスプレー塗装(塗布圧2.5kg/cm2
岩田スプレーガンW-88(H5)を使用)。 (プライマー塗料の乾燥硬化方法)各種プライマー塗料
は、すべて常温乾燥硬化(約20℃、1日間)。 (上塗り塗料)まず、(A0)成分の調製方法の例を説明す
る。
【0074】((A0)成分の調製例) ((A0-1) 成分の調製)攪拌機、加温ジャケット、コン
デンサーおよび温度計を取り付けたフラスコ中に、メタ
ノール分散コロイダルシリカゾルMA-ST (粒子径10〜20
mμ、固形分30%、水分0.5 %、日産化学工業社製)100
部、メチルトリメトキシシラン68部、水2.7 部を投入
し、攪拌しながら65℃の温度で約5時間かけて部分加水
分解反応を行った後、冷却することにより、(A0-1) 成
分を得た。このものは、室温で48時間放置した時の固形
分が36%であった。
【0075】 (A0-1) 成分の調製条件: ・加水分解性基1当量当たりの水のモル数 0.1 ・(A0-1) 成分のシリカ分含有量 47.3% ・ m=1の加水分解性基含有オルガノシランのモル% 100 モル% ((A0-2) 成分の調製)サンドグラインダーを用い、前
記(A0-1) 成分100部中に白色顔料(石原産業(株)
製「R820」)20部を分散させることにより、白色
塗料((A0-2)成分)を得た。 ((A0-3) 成分の調製)攪拌機、加温ジャケット、コン
デンサーおよび温度計を取り付けたフラスコ中に、イソ
プロピルアルコール分散コロイダルシリカゾルIPA-ST
(粒子径10〜20mμ、固形分30%、水分0.5 %、日産化
学工業社製)100部、メチルトリメトキシシラン68部、ジ
メチルジメトキシシラン18部、水8.1 部、無水酢酸0.1
部を投入し、攪拌しながら80℃の温度で約3時間かけて
部分加水分解反応を行った後、冷却することにより、反
応混合物を得た。このものは、室温で48時間放置した時
の固形分が38%であった。この反応混合物100部中
に、茶色顔料(戸田工業(株)製KN−V)15部をペ
イントシェーカーで分散させることにより、茶色塗料
((A0-3) 成分)を得た。
【0076】 (A0-3) 成分の調製条件: ・加水分解性基1当量当たりの水のモル数 0.3 ・(A0-3) 成分のシリカ分含有量 40.2% ・ m=1の加水分解性基含有オルガノシランのモル% 77モル% 次に、(B0)成分の調製方法の例を説明する。
【0077】((B0)成分の調製例) ((B0-1) 成分の調製)攪拌機、加温ジャケット、コン
デンサー、滴下ロートおよび温度計を取り付けたフラス
コに、メチルトリイソプロポキシシラン220 部(1モ
ル)とトルエン150 部との混合物を仕込み、この混合物
に1%塩酸水溶液108 部を20分かけて滴下して、メチルト
リイソプロポキシシランを加水分解した。滴下40分後に
攪拌を止めたところ、二層に分離した。少量の塩酸を含
んだ下層の水・イソプロピルアルコールの混合液を分液
し、後に残ったトルエンの樹脂溶液中に残存する塩酸を
水洗いにより除去し、さらにトルエンを減圧除去した
後、イソプロピルアルコールで希釈することにより、重
量平均分子量約2,000 のシラノール基含有オルガノポリ
シロキサンのイソプロピルアルコール40%溶液((B0-
1) 成分)を得た。 ((B0-2)成分の調製)最終希釈溶媒をトルエンに変えた
こと以外は前記(B0-1) 成分の調製方法と同様の操作に
より、シラノール基含有オルガノポリシロキサンのトル
エン溶液を得た。その後、シラノール基含有オルガノポ
リシロキサンの脱水縮合反応を温度150℃で12時間
行うことにより、重量平均分子量約10,000のシラノール
基含有オルガノポリシロキサンのトルエン40%溶液
((B0-2) 成分)を得た。 ((B0-3) 成分の調製)攪拌機、加温ジャケット、コン
デンサー、滴下ロートおよび温度計を取り付けたフラス
コに、水1,000 部、アセトン50部を仕込み、さらにメチ
ルトリクロロシラン44.8部(0.3モル) 、ジメチルジクロ
ロシラン38.7部(0.3モル) 、フェニルトリクロロシラン
84.6部(0.4モル) をトルエン200 部に溶解したものを攪
拌下に滴下して、加水分解反応を行った。滴下40分後に
攪拌を止め、反応液を分液ロートに移し入れて静置した
後、二層に分離した下層の塩酸水を分液除去し、次に、
上層のオルガノポリシロキサンのトルエン溶液中に残存
している水と塩酸を減圧ストリッピングにより過剰のト
ルエンとともに除去することにより、重量平均分子量約
3,000 のシラノール基含有オルガノポリシロキサンのト
ルエン60%溶液((B0-3) 成分) を得た。なお、上記調製
方法において、分子量は、GPC(ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー)(測定機種名:HLC-8020、東ソ
ー株式会社製) により求めた標準ポリスチレン換算の重
量平均分子量である。以後の分子量も同様の方法で測定
した。 ((C0) 成分) :前記式(III) 中、R2がCH3 であり、表1
および2に示す重量平均分子量(Mw)を持つ直鎖状ポリシ
ロキサンジオール(ポリジメチルシロキサンジオー
ル)。
【0078】 ((D0) 成分) :N−β−アミノエチル−γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシランまたはN−β−アミノエチ
ル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン。 (上塗り塗料の調製方法)表1および2に示す配合で、
上記(A0)、(B0)、(C0)および(D0)成分を混合攪拌するこ
とにより、上塗り塗料を得た。 (上塗り塗料の塗装方法)すべてエアスプレーにより塗
装した(塗布圧2.5kg/cm2 ;岩田スプレーガンW-88(H5)
を使用)。 (上塗り塗料の乾燥硬化方法) 実施例1〜5:常温乾燥硬化(約20℃、3日間)。
【0079】 実施例6〜8:加熱乾燥硬化(90℃、20分間)。 (耐汚染性塗装板の評価方法)以下に示す方法で耐汚染
性塗装板を評価し、その結果を表1および2に示した。
【0080】(1) 耐汚染性評価その1 汚染方法:油性マジックで文字を書いた後、24時間放
置。 評価方法:マジックの付着程度と文字の状態を目視観察
し、下記3段階で評価した。 ○:マジックがはじかれ、文字として判読できない。
【0081】△:マジックがはじかれるが、文字として
は判読できる。 ×:マジックがはじかれず、文字もはっきり判読でき
る。 (2) 耐汚染性評価その2 塗装板を30°傾斜暴露台へ設置し、屋外暴露試験を行
った。 暴露条件:南向き、30°傾斜(JIS規格)。
【0082】評価方法:色差計により、塗装板を測色
(XYZ表示)。 暴露前のY値(初期):Y0 暴露試験の後のY値 :Y 汚染率 :Dとすると、 D=(1−Y/Y0 )×100 この式により、塗装板の汚れ度合いが表され、Dの値が
小さい程、汚れ度合いは低い。なお、表1および2に
は、暴露6ヵ月後の汚染率の結果を示した。
【0083】(3) 汚染除去性評価その1 前記(1) で試みた油性マジックによる汚染試験の後、乾
いたウエスでマジックを拭き取り、そのマジックインキ
の残り具合を目視観察した。結果は下記3段階評価によ
る。 ○:マジックインキを完全に拭き取ることができる。
【0084】 △:マジックインキの後が残る。 ×:マジックインキを拭き取ることができない。 (4) 汚染除去性評価その2 前記(2) で試みた6ヵ月屋外暴露試験の後、乾いたウエ
スで汚れを拭き取り、汚れの残り具合を目視観察した。
結果は下記3段階評価による。
【0085】 ○:汚れを完全に拭き取ることができる。 △:汚れが若干残る。 ×:汚れを拭き取ることができない。 (5) 耐候性評価 サンシャインウェザオメーターで2000時間促進耐候
性試験を行い、塗膜の状態を目視観察した。結果は下記
3段階評価による。
【0086】 ○:塗膜に全く異常が認められない。 △:光沢保持率が若干減少し、基材の端部にワレが生じ
る。 ×:基材全体にワレ、ハガレが生じる。 (6) 塗膜表面の鉛筆硬度試験 JIS−K5400の鉛筆引っかき試験により塗膜表面
の硬度を測定した。 −比較例1− (C0)成分を加えずに、表2に示す配合で上塗り塗料を作
製したこと以外は実施例1と同様の方法により、塗装板
を作製した。その後、前記 (1)〜(6) の評価を行った。
【0087】−比較例2− 上塗り塗料として市販のフッ素塗料(トウペ(株)製ニ
ューガーメット♯2000;白)を用いたこと以外は実
施例1と同様の方法により、塗装板を作製した。その
後、前記 (1)〜(6) の評価を行った。 −比較例3− 水ガラスを塗布したスレート板(前記基材-3)をそのま
ま用い、前記 (1)〜(6) の評価を行った。
【0088】−比較例4− プライマー塗料として市販のモルタル用アクリル樹脂シ
ーラーを用いたこと以外は実施例1と同様の方法によ
り、塗装板を作製した。その後、前記 (1)〜(6)の評価
を行った。
【0089】
【表1】
【0090】
【表2】
【0091】表1および2に見るように、実施例の塗装
板は、比較例の塗装板に比べて、耐汚染性および汚染除
去性に優れている。
【0092】
【発明の効果】本発明にかかる塗装板は、耐汚染性に優
れ、塗装作業により、容易に作製することができ、か
つ、簡易施工により、様々な箇所に取り付けることが可
能である。施工後は、被施工物件の長期に渡る耐汚染性
および耐久性を維持することができる。
【0093】本発明にかかる塗装板は、耐汚染性に優れ
るだけでなく、耐候性、汚染除去性、離型性にも優れる
ので、被施工物件を、塵、埃、排気ガス、落書き、張り
紙から長期に渡って守ることができ、汚れた後の洗浄も
容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる耐汚染性塗装板の一実施態様を
表す側断面図。
【符号の説明】
1 基材 2 プライマー層 3 上塗り層
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B05D 7/24 302 B05D 7/24 302U 302Y C09D 163/00 PJK C09D 163/00 PJK PJM PJM 183/06 PMS 183/06 PMS (72)発明者 山木 健之 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 (72)発明者 瀬戸 和夫 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 (72)発明者 佐藤 則夫 東京都港区六本木6丁目2番31号 東芝シ リコーン株式会社内 (72)発明者 砂賀 健 東京都港区六本木6丁目2番31号 東芝シ リコーン株式会社内 (72)発明者 岩渕 靖世 東京都港区六本木6丁目2番31号 東芝シ リコーン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材の表面にエポキシ系プライマー塗料か
    ら形成されたプライマー層を有し、このプライマー層の
    表面に上塗り塗料から形成された上塗り層を有する塗装
    板であって、前記上塗り塗料は、 (A0)一般式 R1 m SiX4-m (I) (式中、R1は同一または異種の置換もしくは非置換の炭
    素数1〜9の1価炭化水素基を示し、m は0 〜3 の整
    数、X は加水分解性基を示す。)で表される加水分解性
    オルガノシランを、有機溶媒、水またはそれらの混合溶
    媒に分散されたコロイダルシリカ中で、前記加水分解性
    基(X) 1当量当たり水0.001 〜0.5 モルを使用する条件
    下で部分加水分解してなる、オルガノシランのシリカ分
    散オリゴマー溶液と、 (B0)平均組成式 R2 a Si(OH)b O (4-a-b)/2 (II) (式中、R2は同一または異種の置換もしくは非置換の炭
    素数1〜8の1価炭化水素基を示し、a およびb はそれ
    ぞれ0.2 ≦a <2 、0.0001≦b ≦3 、 a+b<4の関係を満
    たす数である。)で表され、分子中にシラノール基を含
    有するポリオルガノシロキサンと、 (C0)組成式 HO(R2 2SiO)n H (III) (式中、R2は前記式 (II) 中のものと同じであり、nは
    3以上の整数。)で表される直鎖状両末端水酸基含有ポ
    リシロキサン(直鎖状ポリシロキサンジオール)と、 (D0)硬化触媒と、を含み、前記(A0)成分中、前記シリカ
    は固形分として5 〜95重量%含有され、前記加水分解性
    オルガノシランの少なくとも50モル%はm=1 のオルガノ
    シランであり、前記(A0)成分1〜99重量部に対して前記
    (B0)成分99〜1重量部が配合されているとともに (ただ
    し、(A0)成分と(B0)成分の合計量は100 重量部である)
    、前記(A0)、(B0)および(D0)成分の合計固形分に対し
    て前記(C0)成分0.1 〜70重量%が配合されている耐汚染
    性塗装板。
  2. 【請求項2】前記基材は無機質硬化体である請求項1に
    記載の耐汚染性塗装板。
  3. 【請求項3】前記基材は金属板である請求項1に記載の
    耐汚染性塗装板。
  4. 【請求項4】前記基材は水ガラス化粧板である請求項1
    に記載の耐汚染性塗装板。
  5. 【請求項5】前記基材はプラスチック成形板である請求
    項1に記載の耐汚染性塗装板。
  6. 【請求項6】前記エポキシ系プライマー塗料はエポキシ
    樹脂プライマー塗料である請求項1から5までのいずれ
    かに記載の耐汚染性塗装板。
  7. 【請求項7】前記エポキシ系プライマー塗料は、 (A1)エポキシ樹脂および/またはシリコーン樹脂変性エ
    ポキシ樹脂100重量部と、 (B1)ケイ素原子に結合した少なくとも1個の加水分解性
    基と、少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に
    結合した少なくとも1個のイソシアナト基および/また
    はイソシアヌル環とを有する加水分解性有機ケイ素化合
    物1〜400重量部と、 (C1)硬化触媒0.01〜30重量部と、 (D1)一般式 R3R4SiY2 (IV) (式中、R3およびR4は、それぞれ独立して1価の炭化水
    素基を表し、Yは1価の加水分解性基を表す。)で表さ
    れる加水分解性ジオルガノシランおよび/またはその部
    分加水分解縮合物1〜300重量部と、を含む請求項1
    から5までのいずれかに記載の耐汚染性塗装板。
  8. 【請求項8】前記エポキシ系プライマー塗料は、 (A2)(a) エチレン型単量体99.5〜75モル%と、 (b) 一般式 R5SiX m R6 (3-m) (V) (式中、R5はビニル基を含む1価の炭化水素基を表し、
    R6は炭素数1〜10の1価の炭化水素基を表し、Xは、
    炭素数1〜4のアルコキシル基、炭素数2〜6のアルコ
    キシアルコキシル基および炭素数2〜4のオキシム基か
    らなる群の中から選ばれた加水分解可能な基を表し、m
    は1〜3の整数を表す。)で表される不飽和基含有ケイ
    素化合物0.5 〜25モル%と、を共重合させて得られた加
    水分解性基含有ビニル系共重合体と、 (B2)(c) ビスフェノールA−エピクロロヒドリン系エポ
    キシ樹脂と、 (d) 一般式 (R7) a Si(OR8) b O c x (VI) (式中、R7は互いに同一または異なる1価の炭化水素基
    を表し、R8は水素原子または1価の炭化水素基を表し、
    aは1.0 〜1.7 の数であり、bは0.05〜0.2 の数であ
    り、cは(4-a-b)/2 で表される数であり、xは2以上の
    数である。)で表されるポリオルガノシロキサンと、を
    反応させることにより得られたエポキシ変性シリコーン
    樹脂と、 (C2)一般式 【化1】 (式中、R9 は互いに同一または異なる1価の炭化水素
    基を表し、R10は1価のエポキシ官能性有機基を表し、
    pは0〜100の整数であり、qは1〜100の整数で
    ある。)で表されるエポキシ変性シリコーンオイルと、 (D2)有機溶剤と、を含む請求項1から5までのいずれか
    に記載の耐汚染性塗装板。
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