JPH11214365A - 半導体素子製造装置用部材 - Google Patents
半導体素子製造装置用部材Info
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Abstract
耐食性を具備しつつ、腐食の進行によってパーティクル
が発生しても、半導体製造に対して悪影響を及ぼすこと
のない半導体製造装置用耐食性部材を提供する。 【解決手段】半導体ウエハに対してCF4 、SF6 、B
Cl3 などのハロゲン系ガス或いはそのプラズマにより
処理を施し高集積回路素子等の半導体素子を製造するた
めの装置内に設置される部材であって、少なくとも前記
ハロゲン系ガス或いはそのプラズマに曝される表面を、
相対密度が97%以上、最大結晶粒子径が前記半導体素
子における配線パターンの最小線幅よりも小さい、特に
200nm以下である耐食性セラミックスによって形成
する。
Description
素系腐食性ガス、或いはフッ素系や塩素系プラスマに直
接曝される半導体製造装置の内壁部材や、被処理物を支
持する支持体などの治具として好適な半導体素子製造装
置用部材に関するものである。
に使用されるドライプロセスやプラズマコーティング等
プラズマの利用は、近年急速に進んでいる。半導体製造
におけるプラズマプロセスとしては、フッ素系等のハロ
ゲン系腐食ガスがその反応性の高さから、気相成長、エ
ッチングやクリーニングに利用されている。
曝される部材は、高い耐食性が要求される。従来より被
処理物以外のこれらプラズマに接触する部材は、一般に
ガラスや石英などのSiO2 を主成分とする材料や、ス
テンレス、モネルなどの金属が多用されている。
エハ等を支持固定するサセプタを形成するための材料と
して、アルミナ、サファイヤ、炭化ケイ素などのセラミ
ックスが使用されている。
られているガラスや石英はプラズマ中の耐食性が不十分
で消耗が激しく、特にフッ素或いは塩素系プラズマに接
すると接触面がエッチングされ、表面性状が変化してエ
ッチング条件に影響する等の問題が生じていた。
材で耐食性が不十分なため、腐食によって特に半導体製
造においては不良品発生の原因となっていた。
等のセラミックスは、上記ガラスや金属に比較してフッ
素系ガスに対する耐食性に優れるものの、高温でプラズ
マに曝されると腐食が徐々に進行してセラミックスの表
面から結晶粒子の脱粒が生じ、脱粒した結晶粒子(パー
ティクル)が半導体素子の製造に対して悪影響を及ぼす
といった問題が生じている。
ンオーダーの微細配線化と製造プロセスのさらなるクリ
ーン環境化に対して、このようなパーティクルの発生
は、配線パターンの断線や欠陥を招き、素子特性の劣化
や歩留りの低下等の不具合を発生させる等の恐れがあっ
た。
に対して優れた耐食性を具備しつつ、腐食の進行によっ
てパーティクルが発生しても、半導体製造に対して悪影
響を及ぼすことのない半導体製造装置用部材を提供する
ことを目的とするものである。
塩素系などのハロゲン化ガス或いはそのプラズマに対し
て優れた耐食性を有するセラミックスであっても、腐食
の進行を完全に防止することは難しく、それによるパー
ティクルの発生も完全には抑制できないとの観点から、
パーティクルが発生した場合においても半導体製造に対
して悪影響を及ぼすことがない耐食性部材について検討
を重ねた結果、これらのガスに対しての耐食性の高いセ
ラミックスの最大結晶粒子径を半導体素子における配線
パターンの線幅よりも小さくすることで、パーティクル
による影響を最小限にできることを見いだし、本発明に
至った。
ロゲン系ガス或いはそのプラズマにより処理を施し半導
体素子を製造するための装置内に設置される部材であっ
て、少なくとも前記ハロゲン系ガス或いはそのプラズマ
に曝される表面が、相対密度97%以上、最大結晶粒子
径が前記半導体素子における配線パターンの最小線幅よ
りも小さい耐食性セラミックスによって形成されている
ことを特徴とするものであり、特に、セラミックスの最
大結晶粒子径が200nm以下であること、耐食性セラ
ミックスが、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウ
ム、炭化ホウ素、マグネシア、アルミナ、スピネル化合
物、希土類酸化物およびアルミナ−希土類酸化物化合物
の群から選ばれる少なくとも1種を主成分とすることを
特徴とする。
は、半導体ウエハに対してハロゲン系ガス或いはそのプ
ラズマにより処理を施し半導体素子を製造するための装
置内に設置される部材であって、少なくとも前記ハロゲ
ン系ガス或いはそのプラズマに曝される表面が、相対密
度97%以上、最大結晶粒子径が200nm以下の耐食
性セラミックスにより形成されていることを特徴とする
ものである。
材は、半導体ウエハに対して配線パターンを形成する際
のハロゲン系ガス或いはそのプラズマによるエッチング
処理や、成膜処理等を施すのに用いられる製造装置に適
用されるものである。
ハロゲン系ガス或いはそのプラズマにその一部あるいは
全部が曝されるような製造装置内の構造部材、例えば、
装置内の内壁、ガスノズル、スペーサーリング、静電チ
ャック等の部材に関するものである。
素系等のハロゲン系の腐食ガスまたはプラズマとは、S
F6 、CF4 、CHF3 、ClF3 、HF等のフッ素系
ガス、またCl2 、BCl3 、HCl等の塩素系ガスが
挙げられ、これらのガスが導入された雰囲気にマイクロ
波や高周波等を導入してこれらのガスがプラズマ化され
たものである。
上記のガスあるいはプラズマ曝される表面が、耐食性の
高いセラミックス、具体的には、炭化ケイ素、窒化ケイ
素、窒化アルミニウム、炭化ホウ素、マグネシア、アル
ミナ、スピネル等のマグネシア−アルミナ化合物、イッ
トリア、セリア等の希土類酸化物、イットリウムアルミ
ニウムガーネット(YAG)等のアルミナ−希土類酸化
物化合物を主成分とするセラミックスによって形成され
たものである。
は、相対密度97%以上、好ましくは98%以上の緻密
体からなることが重要である。これは、前記相対密度が
97%よりも小さいと、セラミックス中に気孔が多くな
り、腐食ガスやプラズマとの接触面積が増加し、消耗が
速くなる、即ち腐食速度が大きくなってしまうためであ
る。
ラズマによる腐食の進行によって、セラミックス表面か
ら結晶粒子が脱粒する。結晶粒子の脱粒(パーティクル
の発生)は、セラミックスにおける結晶粒子同士を結合
している粒界相の腐食速度が結晶粒子よりも速いため
に、粒界相を失った結晶粒子が脱落する現象であって、
通常、結晶粒子一個単位で脱落する。従って、発生する
パーティクルサイズは、セラミックスの結晶粒子径とほ
ぼ同一か、それよりも若干小さい粒子径からなる。
おける最大結晶粒子径を半導体素子における配線パター
ンの最小線幅よりも小さくすることによって、パーティ
クルが発生し半導体素子の配線パターン上に落ちても、
配線パターンの機能自体への影響を最小限に抑えること
ができる。望ましくは、配線パターンの最小線幅および
最小線間距離より80%以下、特に50%以下の最大結
晶粒子径であることが望ましい。
ーンの線幅は300nm程度が主流であることから、最
大結晶粒子径が200nm以下、好ましくは100nm
以下の微細な結晶粒子からなる場合には、あらゆる半導
体素子製造装置用として適用することが可能となる。
子径が、前記半導体素子における配線パターンの最小線
幅よりも大きいと、半導体素子の配線パターンを断線さ
せたり、ショートさせるなどの配線不良を発生させる恐
れが大きくなり、半導体素子の製造の歩留りを低下さ
せ、高コスト化を招いてしまう。
は、主成分となるセラミックス原料粉末として、ゾルゲ
ル法、気相合成法、またはプラズマ合成法で作製された
一次粒子径が200nm以下の微粉末を用いる。そし
て、それらの主成分原料粉末、あるいは適宜焼結助剤等
を添加した混合粉末を所望の成形手段、例えば、金型プ
レス、冷間静水圧プレス、射出成形、押出し成形等によ
り、所定の部材形状に成形した後、相対密度97%以上
にまで焼成して緻密化する。焼成方法としては、用いる
主成分組成によって周知の条件で焼成することができ、
常圧焼成、ホットプレス、雰囲気ガス加圧焼成法、熱間
静水圧焼成法、マイクロ波焼成法などが挙げられる。
材を作製した。MgOセラミックスは、一次粒子径が1
0〜200nmのMgO原料粉末を成形後、大気雰囲気
中で1300℃で焼成したものである。
80nmのAl2 O3 原料粉末を成形後、1250〜1
500℃で焼成したものである。
0nmのMgO粉末と、100nmのAl2 O3 粉末を
1:1のモル比で混合し、成形後、大気雰囲気中で14
00℃で焼成したものである。
2 O3 原料粉末を成形後、真空中、1800℃で焼成し
たものである。
O3 粉末と、100nmのY2 O3粉末を5:3のモル
比で混合後、成形し、真空中、1800℃、1900℃
で焼成したものである。
ルキメデス法により相対密度を算出するとともに、セラ
ミックスの最大結晶粒子径を透過型電子顕微鏡写真か
ら、任意の5箇所を観察して最大結晶粒子径を求めた。
て、これらの部材をCF4 (60sccm)+ Ar
(60sccm)のフッ素系プラズマに室温で曝し、エ
ッチング速度、パーティクルの有無とその最大径を調査
した。結果を表1に示す。エッチング条件はいずれも圧
力10Pa、RF出力1kW、プラズマ照射時間6時間
とした。エッチング速度は試験前後の重量変化を基に算
出し、パーティクルの発生の有無は電子顕微鏡にて試料
表面を観察して、表面への粒子の付着の有無を観察し
た。結果は表1に示した。
2 単結晶(石英)についても同様な評価を行い、結果を
表1に示した。
ッチング装置において、内壁の一部に貼り付けて、Si
ウエハに対してプラズマエッチング法によって線幅が2
50nmのアルミニウムからなる微細なパターンを形成
した時の配線の断線の有無を検査した。
英)からなる試料No.12、13はいずれもエッチング
速度が速く、消耗が激しかった。セラミックスにおける
最大結晶粒子径が200nmを越える試料No.1、4は
発生したパーティクルが配線パターンより大きく、断線
が生じてしまう。
料No.7は、エッチング速度が大きく、腐食が進行し、
耐食性が大きく低下した。
チング速度も小さく、耐食性も高く、また、発生したパ
ーティクルの大きさも小さいものであった。
ロゲン系腐食性ガス或いはプラズマに曝される部材とし
て、高い耐食性を有し、パーティクルが発生した場合に
おいてもそのパーティクル径が非常に小さいために、半
導体素子の配線パターンに対して悪影響を及ぼすことを
抑制できる結果、半導体素子の製造歩留りを向上させ、
高品質の半導体素子を低コストで製造することができ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】半導体ウエハに対してハロゲン系ガス或い
はそのプラズマにより処理を施し半導体素子を製造する
ための装置内に設置される部材であって、少なくとも前
記ハロゲン系ガス或いはそのプラズマに曝される表面
が、相対密度97%以上、最大結晶粒子径が前記半導体
素子における配線パターンの最小線幅よりも小さい耐食
性セラミックスによって形成されていることを特徴とす
る半導体素子製造装置用部材。 - 【請求項2】前記セラミックスの最大結晶粒子径が20
0nm以下であることを特徴とする請求項1記載の半導
体素子製造装置用部材。 - 【請求項3】耐食性セラミックスが、炭化ケイ素、窒化
ケイ素、窒化アルミニウム、炭化ホウ素、マグネシア、
アルミナ、スピネル化合物、希土類酸化物、アルミナ−
希土類酸化物化合物の群から選ばれる少なくとも1種を
主成分とすることを特徴とする請求項1記載のの半導体
製造装置用部材。 - 【請求項4】半導体ウエハに対してハロゲン系ガス或い
はそのプラズマにより処理を施し半導体素子を製造する
ための装置内に設置される部材であって、少なくとも前
記ハロゲン系ガス或いはそのプラズマに曝される表面
が、相対密度97%以上、最大結晶粒子径が200nm
以下の耐食性セラミックスにより形成されていることを
特徴とする半導体素子製造装置用部材。
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