JPH11211754A - 電気コネクタ及びその製造方法 - Google Patents

電気コネクタ及びその製造方法

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JPH11211754A
JPH11211754A JP10019124A JP1912498A JPH11211754A JP H11211754 A JPH11211754 A JP H11211754A JP 10019124 A JP10019124 A JP 10019124A JP 1912498 A JP1912498 A JP 1912498A JP H11211754 A JPH11211754 A JP H11211754A
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insulating layer
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孝治 西沢
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 各端子の接続抵抗のばらつきを抑制し、多ピ
ンBGA等にも使用できる電気コネクタ及びその製造方
法を提供する。 【解決手段】 複合層はシリコーンゴム層3を備え、シ
リコーンゴム層3の裏面に複数の端子部材7を第一のポ
リイミド樹脂層2を介して設け、シリコーンゴム層3の
表面に第二のポリイミド樹脂層4を積層する。また、各
ワイヤ10を複合層よりも長くしてその両端部分を直線
部とし、残部を複合層の厚さ方向と交わる方向に曲げて
屈曲余長部11とし、各ワイヤ10の一端部分を第一の
ポリイミド樹脂層2に保持させるとともに、端子部材7
に接合して大きな端子部を形成する。また、各ワイヤ1
0の他端部をボール接点部15として第二のポリイミド
樹脂層4に保持させ、各ボール接点部15の少なくとも
一部を第二のポリイミド樹脂層4から露出させてその露
出面には硬質の金メッキ16を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボール・グリッド
・アレイ型のICパッケージの検査、試験、あるいは接
続等に使用される電気コネクタ及びその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】入出力端子数の多い表面実装型ICパッ
ケージとして、従来よりICパッケージ本体の周囲四辺
からそれぞれ端子を複数取り出した構造のクワット・フ
ラット・パッケージ(以下、QFPと略称する)17が
使用されている(図13参照)。このQFP17で最近
の端子数の増加に対応するには、実装面積をできるだけ
小さくするため、ICパッケージのサイズを一定の寸法
以下に抑制し、端子のピッチを小さくする必要がある。
このため最近においては、端子のピッチが0.4mm程
度まで小さくなってきている。
【0003】しかしながら、このような多端子QFP1
7は、端子のピッチが非常に小さく、変形しやすいとい
う問題がある。さらに、多数の端子の位置合わせが実に
困難なので、製造工程、検査工程、及び又は実装工程等
の工程で多くの問題が生じることとなる。
【0004】そこで、最近においては上記に鑑み、図1
4や図15に示すように、ICパッケージ本体の裏面全
体に小さな半田ボール電極20からなる端子を格子形に
並べたボール・グリッド・アレイ型のICパッケージ
(以下、BGAと略称する)18が開発され、その実用
化が進んでいる。
【0005】上記BGA18の検査等に際し、従来にお
いては、図16に示す電気コネクタが使用されている。
この電気コネクタは、同図に示すように、絶縁性のエラ
ストマー層19を備え、このエラストマー層19の厚み
方向に多数のワイヤ10が汎用のボールボンダにより貫
通して埋設されている。この電気コネクタの各ワイヤ1
0は、図17に示すように、その上端部に図示しないB
GA18の半田ボール電極(φ0.75mmが多い)2
0に接触するパッド13が拡径に形成され、下端部には
検査基板(以下、検査基板で代表する)21の電極22
に接触するボール接点部15が膨出形成されている。こ
のように構成された電気コネクタは、BGA18と検査
基板21との間に導通可能に介在配置され、BGA18
が押圧されることにより、エラストマー層19が圧縮さ
れ、BGA18と検査基板21とを導通して検査等に供
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の電気コネクタ
は、以上のように構成されているので、BGA18の半
田ボール電極20に対するパッド13の接触面積が実に
小さく、この結果、半田ボール電極20の位置精度やパ
ッド13の位置精度により、各端子の接続抵抗がばらつ
き易いという問題があった。また、端子の多数化に伴
い、安定した導通を得るのに必要な押圧力が増大する
が、BGA18の平坦度(最大0.2mm)を考慮する
と、電気コネクタには0.2mm以上の圧縮量が必要に
なる。しかしながら、この場合の圧縮荷重は大きいの
で、200ピン以上の多ピンBGAに電気コネクタを使
用することができないという問題があった。
【0007】さらに、0.2mm以上の圧縮量で繰り返
し検査をすると、図17に示すように、エラストマー層
19に対するパッド13の陥没、損傷(エラストマー層
19からのパッド13の剥離)、ワイヤ10の座屈、又
はボール接点部15の摩耗等により、接続抵抗が上昇
し、電気コネクタを繰り返して使用することができなく
なるという大きな問題があった。
【0008】本発明は、上記問題に鑑みなされたもの
で、各端子の接続抵抗のばらつきを抑制し、多ピンBG
A等にも使用することができ、しかも、繰り返して使用
することのできる電気コネクタ及びその製造方法を提供
することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明にお
いては、上記課題を達成するため、複合層に複数の導電
線条体を埋設したものであって、上記複合層は弾性を有
する絶縁層を備え、この絶縁層の一方の面に複数の端子
部材を第一のコート層を介して設け、該絶縁層の他方の
面には第二のコート層を積層し、上記各導電線条体を上
記複合層の厚みよりも長くしてその両端部分をそれぞれ
該複合層の厚さ方向に指向する直線部とし、該各導電線
条体の残部を少なくとも該複合層の厚さ方向と交わる方
向に曲げて屈曲余長部を形成し、該各導電線条体の一端
部分を上記第一のコート層に保持させるとともに、該各
導電線条体の一端部分を上記端子部材に接合して該一端
部分よりも大きな端子部を形成し、該各導電線条体の他
端部をほぼ球状の接点部としてこの接点部を上記第二の
コート層に保持させ、該各接点部の少なくとも一部を該
第二のコート層から露出させてその露出面には硬質のメ
ッキを施し、上記複合層の一方の面に上記各端子部材の
周囲に位置する凹部を、該複合層の他方の面には上記各
接点部の周囲に位置する凹部をそれぞれ設けたことを特
徴としている。
【0010】また、請求項2記載の発明においては、上
記課題を達成するため、表裏両面にメッキ部を備えた基
板の表面におけるメッキ部に複数の導電線条体の下端部
を直立させて接合し、少なくとも該基板の厚み方向に交
わる方向に各導電線条体を曲げて屈曲余長部を形成し、
該各導電線条体の上端部を上下方向に向けてこの上端部
をほぼ球状の接点部に形成する工程と、上記基板の表面
に第一のコート層用樹脂及び絶縁層用樹脂を順次設けて
第一のコート層と弾性を有する絶縁層とを硬化形成し、
該絶縁層から各接点部を露出させ、該絶縁層に第二のコ
ート層用樹脂を設けて第二のコート層を硬化形成すると
ともに、この第二のコート層から該各接点部の少なくと
も一部を露出させる工程と、上記各接点部の露出面に硬
質のメッキを施す工程と、上記基板の非メッキ部を除去
する工程と、上記第一、第二のコート層、及び上記絶縁
層を切り欠いて該基板のメッキ部の周囲に位置する凹部
と、上記各接点部の周囲に位置する凹部とをそれぞれ形
成する工程とを含んでなることを特徴としている。
【0011】ここで、特許請求の範囲における「絶縁
層」としては、硬化前に流動性を有し、硬化されること
により、架橋構造を形成する各種のエラストマー(常温
付近でゴム状弾性を有するものの総称)が好ましい。例
えば、シリコーン系ゴム、ポリプタジェンゴム、天然ゴ
ム、ポリイソプレンゴム、ウレタンゴム、クロロプレン
ゴム、ポリエステル系ゴム、スチレン−ブタジェン共重
合体ゴム、又はこれらの独立及び/又は連泡の発泡材料
等が該当する。特に、硬化後の電気絶縁性、耐熱性、及
び圧縮永久歪みに優れているシリコーンゴムが好まし
く、その中でも導電線条体の配列を崩さずに材料を注入
することができること、短時間でレベリングすることが
できること等から、硬化前の性状が液状で低粘度のもの
が良い。シリコーンゴムの場合、粘度が1000ポイズ
以下、より好ましくは200ポイズ以下、通常は5ポイ
ズ以上のものが良い。絶縁層の硬度は、高すぎると圧縮
接続時の荷重が大きくなり、低過ぎると圧縮時の歪量が
大きくなるので、10〜80°H、より好ましくは20
〜60°Hが望ましい。
【0012】「第一のコート層」、「第二のコート層」
としては、導電線条体の一端部分(パッド含む)や接点
部の陥没、若しくは損傷、導電線条体の座屈、又は一端
部分や接点部と絶縁層との剥離等を抑制する観点から、
絶縁層よりも堅く(ロックウェル硬さHRR90、ある
いはHRM60)、伸びにくく、(線膨張係数10×1
-5cm/cm/℃以下)、しかも、耐熱性や絶縁性に
優れるエンジニアプラスチック材料が好ましい。この材
料に該当するものとしては、例えば、ポリエステル系樹
脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹
脂、又はABS樹脂等の合成樹脂があげられる。このよ
うな第一、第二のコート層は、絶縁層に直接又は他の層
を介し間接的に設けられる。
【0013】「導電線条体」としては、金、金合金、
銅、アルミニウム、アルミニウム−ケイ素合金、真鍮、
リン青銅、ベリリウム銅、ニッケル、モリブデン、タン
グステン、若しくはステンレス等からなるワイヤ、これ
らに金や金合金等のメッキ加工を施したワイヤ、導電性
合成樹脂、炭素繊維からなる細線、又はこれらの金メッ
キ加工細線等を使用することができる。特に、ワイヤボ
ンディングによる接合方法に適し、導電性に優れるワイ
ヤが好ましい。導電線条体の線径については、特に制限
はないが、接続時の圧縮荷重をできるだけ小さくし、接
続安定性に悪影響を与えない範囲で細い方が好ましい。
具体的には、通常のワイヤボンディングで使用されてい
る100μm以下のワイヤが入手しやすいので望ましい
といえる。特に、線径が20〜80μm以下のワイヤを
使用することが望ましい。
【0014】導電線条体は、接合や接続時の荷重低減の
観点から、く字状、横S字状、横U字状、横Z字状、又
は横Ω字状等の各形状に形成される。また、直線部は、
電気コネクタの厚さが1.0〜2.0mmと薄く、検査
や接続時の圧縮に関して絶縁層の弾性特性を利用するこ
とから、0.2〜0.5mm、好ましくは0.2〜0.
3mmの長さが良い。また、端子部は、BGAの半田ボ
ール電極がφ0.5〜0.75mmが一般的であるこ
と、端子部間の絶縁性を確保しながら半田ボール電極の
位置精度やパッドの位置精度を考慮する必要性から、円
形、小判形、四角形、多角形、又は楕円形等の末端肥大
形状に適宜形成される。端子部は、円形の場合、φ0.
6〜0.8mmが良い。また、接点部は、球形に形成す
ることもできるし、おおよそ球形と認められる程度の形
に形成することもできる。
【0015】導電線条体の全体構成としては、例えばメ
ッキされた基板上に複数の導電線条体の一端部を汎用の
ボンダによりワイヤボンディングして一端部を0.2〜
0.5mm程度の直線部に形成し、各導電線条体をオフ
セットし、その後、他端部分を0.2〜0.5mm程度
の直線部に形成して各導電線条体をほぼN字形とし、各
導電線条体の他端部分を接点部に形成することができ
る。また、メッキされた基板上に各導電線条体の一端部
分をワイヤボンディングしてこの一端部分を0.2〜
0.5mm程度の直線部に形成し、各導電線条体を湾曲
させ、他端部分を0.2〜0.5mm程度の直線部に形
成し、各導電線条体の他端部分を接点部に形成すること
もできる。
【0016】「基板」としては、厚さ0.15〜0.5
mmの金、金合金、銅、アルミニウム、真鍮、又はリン
青銅の薄板を使用することができる。特に、加工性(ボ
ンディング性やエッチング性)、コスト、及び電気的特
性等の観点から、銅板のボンディング箇所に金メッキを
施すのが好ましい。また、電気コネクタの製造に際し、
基板の外周に成形用フレームをセットすれば、絶縁層を
保持し、電気コネクタの取り扱い性を向上させることが
でき、しかも、回路や検査基板等との位置決めを容易に
することができる。この成形用フレームとしては、汎用
のエンジニアリングプラスチック材、セラミック材、又
は金属材料等を適宜選択して使用することができる。エ
ンジニアリングプラスチック材としては、寸法安定性や
耐熱性に優れるポリエーテルイミド(PEI)、ポリフ
ェニレンサルファイド(PPS)、又はポリエーテルス
ルホン(PES)等の材料があげられる。
【0017】本発明によれば、BGAの半田ボール電極
や検査基板の電極等と接触しない第一のコート層、絶縁
層、及び第二のコート層の表面をそれぞれ切り欠いて低
くするので、例え電気コネクタが所定値以上圧縮された
場合でも荷重を抑制できる。また、導電線条体の一端部
分や接点部を第一、第二のコート層で保護するので、絶
縁層に導電線条体の一端部分が陥没したり、絶縁層から
一端部分が剥がれること等がない。また、各導電線条体
の両端部分以外を屈曲させたり、湾曲させるので、所定
値以上の座屈荷重が作用しても従来のような不適切な曲
がりの生じることがない。さらに、各接点部の露出面に
施された硬いメッキが表面性能を向上させるので、接点
部の損傷や摩耗を防止する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。なお、本実施形態における電気コネ
クタは、製造時(図2ないし図10の状態)と使用時
(図1の状態)とでは表裏逆となる。本実施形態におけ
る電気コネクタは、図1ないし図10に示すように、基
本的には断面ほぼ板形の複合層1と、この複合層1の厚
さ方向に一定の配列ピッチで貫通埋設された多数のワイ
ヤ10とを備え、薄い板形に構成されている。
【0019】複合層1は、図10の下方から上方にかけ
て耐熱性に優れる第一のポリイミド樹脂層2、弾性に優
れるシリコーンゴム層3、及び第二のポリイミド樹脂層
4を積層構造に一体的に備え、裏面と表面の縦横方向に
は所定の間隔で多数の凹部5と横断面円形の凸部6とが
それぞれ交互に配設されており、裏面の各凸部6には端
子部材7が接着されてBGA18の半田ボール電極20
に接触する端子部を形成している。端子部材7は、ボン
ディング用の銅製の基板8からなり、この基板8の表裏
両面にニッケルがそれぞれメッキされるとともに、各ニ
ッケル上には金がメッキされ、これらのメッキがパター
ンメッキ部9を形成する。
【0020】各ワイヤ10は、複合層1の厚さよりも長
く伸長され、荷重低減等の観点から上下両端部分以外の
残部が屈曲余長部11として複合層1の縦方向と斜め横
方向とに折曲形成されており、全体としてほぼN字状を
呈している。各ワイヤ10の下端部分12は、垂直方向
に指向する直線部とされ、その最端部分が拡径のパッド
13として第一のポリイミド樹脂層2を貫通して端子部
材7にボンディングされている。また、各ワイヤ10の
上端部分14は、垂直方向に指向する直線部とされ、そ
の最端部分が拡径のボール接点部15に膨出形成されて
第二のポリイミド樹脂層4の凸部6の表面から部分的に
露出するとともに、このボール接点部15の露出面には
硬質の金メッキ16が摩耗防止の観点から施されてい
る。このように構成されたボール接点部15は、検査基
板21の電極22に接触するよう作用する。
【0021】上記構成において、電気コネクタは、表裏
が引っ繰り返されて(図1の状態)BGA18と検査基
板21との間に導通可能に介在配置され、BGA18が
押圧されることにより、複合層1が圧縮されるととも
に、BGA18と検査基板21とをワイヤ10により導
通し、BGA18と検査基板21とを検査、試験、又は
実装接続する。なお、電気コネクタとBGA18とを接
続する場合には、BGA18の半田ボール電極20に赤
外線等を照射して半田ボール電極20を溶かせば良い。
【0022】次に、本実施形態における電気コネクタの
製造方法を図2ないし図10を用いて説明する。先ず、
図3に示すように、ボンディング用の基板8の表面にお
ける多数のパターンメッキ部9の中心部にワイヤ10の
下端部分12を汎用のワイヤボンダによりそれぞれ直立
状態にボンディングして拡径のパッド13を形成し、各
ワイヤ10をほぼN字状に折曲形成して屈曲余長部11
を形成し、直線的に起立させた各ワイヤ10の上端部分
14に周知のレーザを照射し、図4に示すようにボール
接点部15を膨出形成し、ボンディング用の基板8の表
面から多数のワイヤ10のボール接点部15までの長さ
を1.2mmに均一に揃える。
【0023】ボンディング用の基板8は、図2に示すよ
うに、厚さ0.15〜0.5mm程度の銅製の基板を備
え、この基板の表裏両面における多数のパッド位置に1
〜3μm程度のニッケルがそれぞれ下地としてメッキさ
れるとともに、各ニッケル上には0.1〜0.3μm程
度の金がメッキされ、この金のメッキがパターンメッキ
部9を形成する。パッド位置は、BGA18の半田ボー
ル電極20のピッチ配列に整合するよう設けられてい
る。
【0024】次いで、図5に示すように、基板8の外周
縁に沿って図示しない枠形の成形用フレームを配置し、
この成形用フレーム中に厚さが0.1〜0.2mm程度
となるようポリイミド樹脂を注入し、このポリイミド樹
脂を150℃、1時間の条件で硬化させて基板8、多数
のワイヤ10、及びポリイミド樹脂を相互に接着状態と
するとともに、断面板形の第一のポリイミド樹脂層2を
形成する。こうして第一のポリイミド樹脂層2を形成し
たら、同図に示すように、第一のポリイミド樹脂層2上
にボール接点部15を覆うよう流動性のシリコーンゴム
を注入し、このシリコーンゴムを120℃、30分の条
件で硬化させて多数のワイヤ10、ポリイミド樹脂、及
びシリコーンゴムを相互に接着状態とするとともに、弾
性に優れる断面板形のシリコーンゴム層3を形成する。
【0025】次いで、周知のレーザを照射してシリコー
ンゴム層3の表面を削り、多数のボール接点部15をそ
れぞれ完全に露出させ(図6参照)、シリコーンゴム層
3上に多数のボール接点部15を完全に覆うよう流動性
のポリイミド樹脂を注入し、このポリイミド樹脂を15
0℃、1時間の条件で硬化させてボール接点部15、シ
リコーンゴム層3、及びポリイミド樹脂を相互に接着状
態とするとともに、断面板形の第二のポリイミド樹脂層
4を形成する(図7参照)。この硬化形成により、複合
層1が積層構成される。第二のポリイミド樹脂層4を形
成したら、周知のレーザを照射して第二のポリイミド樹
脂層4の表面を削り、多数のボール接点部15をそれぞ
れ直径の2/3程度(0.03〜0.1mm程度)露出
させる。
【0026】次いで、電解法で露出させた多数のボール
接点部15の露出面に硬質の金メッキ16をそれぞれ
0.1〜0.3μm程度施し(図8参照)、その後、基
板8のパターンメッキ部9以外の非メッキ部を公知のエ
ッチング手段により除去し、φ0.65の金のパターン
メッキ部9を残存させる(図9参照)。このエッチング
により、ワイヤ10のパッド13よりも大きい多数の端
子部が形成される。
【0027】こうして、金のパターンメッキ部9を残し
たら、周知のレーザを照射して第一のポリイミド樹脂層
2、シリコーンゴム層3、及び第二のポリイミド樹脂層
4の表面をそれぞれ0.2〜0.4mm程度削り、各基
板8のパターンメッキ部9の周囲を囲む凹部5と、各ボ
ール接点部15の周囲を囲む凹部5とをそれぞれ形成す
るとともに、BGA18の半田ボール電極20に接触す
る大型の端子部を突出構造に形成すれば、電気コネクタ
を得ることができる(図10参照)。
【0028】上記構成及び製造方法によれば、大型の端
子部を形成し、ワイヤ10のパッド13を実質的に拡大
するので、BGA18の半田ボール電極20に対する接
触面積を大幅に増大させることができ、半田ボール電極
20の位置精度やパッド13の位置精度により、各端子
の接続抵抗がばらつくという問題を確実に解消すること
ができる。また、BGA18の半田ボール電極20や検
査基板21の電極22と接触しない第一のポリイミド樹
脂層2、シリコーンゴム層3、及び第二のポリイミド樹
脂層4の表面をそれぞれ大きく削るので、例え電気コネ
クタが0.2mm以上圧縮した場合でも荷重をきわめて
小さく抑制することができる。
【0029】また、ワイヤ10のパッド13やボール接
点部15を第一、第二のポリイミド樹脂層2、4でコー
トするので、シリコーンゴム層3にパッド13が陥没し
たり、シリコーンゴム層3からパッド13が剥がれるこ
とが全くない。また、シリコーンゴム層3中の各ワイヤ
10をほぼN字状に折曲形成するので、ワイヤ10の座
屈の生じることが全くない。さらに、各ボール接点部1
5の露出面に硬質の金メッキ16を施すので、各ボール
接点部15の摩耗防止が期待できる。これらにより、例
え0.2mm以上の圧縮量で電気コネクタを継続的に使
用しても、各端子の接続抵抗の上昇を著しく抑制するこ
とが可能となり、電気コネクタの耐久性を大幅に向上さ
せることができる。
【0030】上記実施形態の電気コネクタと従来の電気
コネクタの特性、具体的には圧縮時の接続抵抗、圧縮時
の荷重、及び繰り返し使用回数を比較したところ、表1
に示す結果を得ることができた。
【表1】
【0031】
【比較例】比較例1.先ず、厚さ0.15mm、縦50
mm、横50mmの銅製の基板における片面の中央部分
にφ0.15mm、ピッチ1.27mmで縦横それぞれ
20列(総数400列)のマトリックス状にニッケル1
μm、さらに金0.2μmをメッキし、これをワイヤボ
ンディング用の基板8とした。この基板8のパターンメ
ッキ部9の中心に汎用のボールボンダを使用して直径7
6μmのワイヤ10(金線)をピッチ1.27mmで縦
横それぞれ20列(総数400列)のマトリックス状に
ボンディングした。この際、ワイヤ10を垂直に0.3
mm、垂直方向より角度を60°傾斜させ、1.04m
mオフセットして屈曲余長部11を形成し、さらに垂直
方向に伸ばした構造とした(図3参照)。
【0032】次いで、各ワイヤ10の上端部分14にア
ルゴンレーザを照射して上端部分14に直径150μm
のボール接点部15を形成し、多数のワイヤ10の高さ
が1.2mmで均一になるよう揃えた。多数のワイヤ1
0を揃えたら、基板8上に内寸で縦横それぞれ35m
m、高さ1.3mm、幅5mmのポリエーテルイミド
(以下、PEIと略称する)製の成形用フレームをセッ
トした。
【0033】次いで、成形用フレームの内部にポリイミ
ド樹脂CRC−6061P(住友ベークライト(株)
製、商品名)を基板8から0.1mmの高さとなるよう
注入し、150℃で1時間加熱処理して硬化させ、第一
のポリイミド樹脂層2を形成した。そして、この第一の
ポリイミド樹脂層2上に、硬化後のゴム硬度が25°H
s(JIS A)になる2液製のシリコーンゴムKE1
216A/B(信越化学工業(株)製、商品名)各50
重量部に対して着色剤K−Color−Bk−02(信
越化学工業(株)製、商品名)を10重量部添加して混
合したものをワイヤ10のボール接点部15の上端部分
14より0.1mm高くなるよう注入し、120℃で3
0分加熱処理して硬化させ、弾性を有するシリコーンゴ
ム層3を形成した。
【0034】次いで、シリコーンゴム層3の上方からY
AGレーザをスキャニング照射して各ワイヤ10のボー
ル接点部15がシリコーンゴム層3の表面から0.15
mm突出するまでシリコーンゴム層3を除去し、成形用
フレームの内部にポリイミド樹脂CRC−6061P
(住友ベークライト(株)製、商品名)をボール接点部
15から0.1mmの高さとなるよう注入し、150℃
で1時間加熱処理して硬化させ、第二のポリイミド樹脂
層4を形成した。続いて、第二のポリイミド樹脂層4の
上方からYAGレーザをスキャニング照射して各ワイヤ
10のボール接点部15が第二のポリイミド樹脂層4の
表面から0.05mm突出するまで第二のポリイミド樹
脂層4を除去した。
【0035】次いで、基板8を塩化第二鉄溶液でエッチ
ング処理してφ0.15mmの金のパターンメッキ部9
を残存させ、十分洗浄した。そしてその後、200℃で
1時間のアフターキュア処理を行い、電気コネクタを製
造した。
【0036】そして、φ0.75mm、高さ0.6mm
の高さの半田ボール電極20を1.27mmのピッチで
縦横それぞれ20列(総数400列)のマトリックスに
配列したBGA18と検査基板21との間に電気コネク
タを介在配置し、0.25mm圧縮した。この結果、安
定した導通性を得ることができたが、圧縮荷重が大き
く、BGA18を均一に圧縮させるには圧縮装置を大型
化しなければならなかった。さらに、パッド13の径が
半田ボール電極20よりも小さいので、繰り返して圧縮
すると、パッド13から半田ボール電極20の外れる箇
所が発生し、安定した導通を得にくかった。
【0037】比較例2.厚さ0.15mm、縦50m
m、横50mmの銅製の基板における表裏両面の中央部
分にφ0.65mm、ピッチ1.27mmで縦横それぞ
れ20列(総数400列)のマトリックス状にニッケル
1μm、さらに金0.2μmをメッキし、これをワイヤ
ボンディング用の基板8とした。そして、この基板8の
片面に実施例1と同じ方法で同じ加工を施し、0.15
mmの金メッキ16基板8のパッド13を備えた電気コ
ネクタを製造した。
【0038】そして、φ0.75mm、高さ0.6mm
の高さの半田ボール電極20を1.27mmのピッチで
縦横それぞれ20列(総数400列)のマトリックスに
配列したBGA18と検査基板21との間に電気コネク
タを介在配置し、0.25mm圧縮した。この結果、安
定した導通性を得ることができ、しかも、繰り返して圧
縮してもパッド13から半田ボール電極20が外れるこ
とがなかった。しかしながら、圧縮荷重が大きいので、
ボール接点部15が繰り返しの圧縮時に削られ、変形し
てしまい、安定した導通を得にくかった。
【0039】比較例3.実施例2で得られた電気コネク
タの各ワイヤ10のボール接点部15の表面に硬質の金
メッキ16を0.5μm電解法により施し、電気コネク
タを製造した。この電気コネクタは、パッド13とボー
ル接点部15とがそれぞれ金メッキされているので、安
定した接続が可能となった。さらに、ボール接点部15
の表面を金メッキ16としたので、繰り返し圧縮時の削
れや変形の問題が生じなかった。
【0040】
【実施例】実施例1.先ず、厚さ0.15mm、縦50
mm、横50mmの銅製の基板における表裏両面の中央
部分にφ0.65mm、ピッチ1.27mmで縦横それ
ぞれ20列(総数400列)のマトリックス状にニッケ
ル1μm、さらに金0.2μmをメッキし、これをワイ
ヤボンディング用の基板8とした。この基板8のパター
ンメッキ部9の中心に汎用のボールボンダを使用して直
径76μmのワイヤ10(金線)をピッチ1.27mm
で縦横それぞれ20列(総数400列)のマトリックス
状にボンディングした。この際、ワイヤ10を垂直に
0.3mm、垂直方向より角度を60°傾斜させ、1.
04mmオフセットして屈曲余長部11を形成し、さら
に垂直方向に伸ばした構造とした(図3参照)。
【0041】次いで、各ワイヤ10の上端部分14にア
ルゴンレーザ(出力5W)を照射して上端部分14に直
径150μmのボール接点部15を形成し、多数のワイ
ヤ10の高さが1.2mmで均一になるよう揃えた。多
数のワイヤ10を揃えたら、基板8上に内寸で縦横それ
ぞれ35mm、高さ1.3mm、幅5mmのPEI製の
成形用フレームをセットした。
【0042】次いで、成形用フレームの内部にポリイミ
ド樹脂CRC−6061P(住友ベークライト(株)
製、商品名)を基板8から0.1mmの高さとなるよう
注入し、150℃で1時間加熱処理して硬化させ、第一
のポリイミド樹脂層2を形成した。そして、この第一の
ポリイミド樹脂層2上に、硬化後のゴム硬度が25°H
s(JIS A)になる2液製のシリコーンゴムKE1
216A/B(信越化学工業(株)製、商品名)各50
重量部に対して着色剤K−Color−Bk−02(信
越化学工業(株)製、商品名)を10重量部添加して混
合したものをワイヤ10のボール接点部15の上端部分
14より0.1mm高くなるよう注入し、120℃で3
0分加熱処理して硬化させ、弾性を有するシリコーンゴ
ム層3を形成した。
【0043】次いで、シリコーンゴム層3の上方からY
AGレーザ(出力100W)をスキャニング照射(照射
時間60秒)して隠蔽された各ワイヤ10のボール接点
部15がシリコーンゴム層3の表面から0.15mm突
出するまでシリコーンゴム層3を除去し、成形用フレー
ムの内部にポリイミド樹脂CRC−6061P(住友ベ
ークライト(株)製、商品名)をボール接点部15から
0.1mmの高さとなるよう注入し、150℃で1時間
加熱処理して硬化させ、第二のポリイミド樹脂層4を形
成した。続いて、第二のポリイミド樹脂層4の上方から
YAGレーザをスキャニング照射して隠蔽状態の各ワイ
ヤ10のボール接点部15が第二のポリイミド樹脂層4
の表面から0.05mm突出するまで第二のポリイミド
樹脂層4を除去した。
【0044】次いで、電解法で露出させた各ワイヤ10
のボール接点部15に0.5μmの硬質の金メッキ16
を施した。続いて、基板8を塩化第二鉄溶液でエッチン
グ処理してφ0.65mmの金のパターンメッキ部9を
残存させ、十分洗浄した。そして、200℃で1時間ア
フターキュア処理した。そしてその後、基板8を残した
面の上方からYAGレーザ(出力100W)をスキャニ
ング照射(照射時間150秒)して第一のポリイミド樹
脂層2、及びシリコーンゴム層3を0.3mmの深さで
除去し、反対側の第二のポリイミド樹脂層4、及びシリ
コーンゴム層3を幅0.6mm、深さ0.3mmで除去
し、図1ないし図10の電気コネクタを製造した。
【0045】そして、φ0.75mm、高さ0.6mm
の高さの半田ボール電極20を1.27mmのピッチで
縦横それぞれ20列(総数400列)のマトリックスに
配列したBGA18と検査基板21との間に電気コネク
タを介在配置し、0.25mm圧縮した。この結果、安
定した導通性を得ることができ、各電極のばらつきが1
5〜25mΩと小さく、BGA18の電気的特性試験を
行う上でなんら問題が発生しなかった。さらに、0.3
mmの圧縮量で繰り返し圧縮を行い、電気的接続を継続
的に確認したところ、5万回を越えても抵抗が100m
Ωを越えるポイントが全く発生しなかった。
【0046】実施例2.先ず、厚さ0.15mm、縦5
0mm、横50mmの銅製の基板における表裏両面の中
央部分にφ0.65mm、ピッチ1.5mmで縦横それ
ぞれ30列(総数900列)のマトリックス状にニッケ
ル1μm、さらに金0.2μmをメッキし、これをワイ
ヤボンディング用の基板8とした。この基板8のパター
ンメッキ部9の中心に汎用のボールボンダを使用して直
径76μmのワイヤ10(金線)をピッチ1.5mmで
縦横それぞれ30列(総数900列)のマトリックス状
にボンディングした。この際、ワイヤ10を図11に示
すように基板8の横方向に0.4mmの範囲で緩やかに
湾曲させ、屈曲余長部11Aを形成した。
【0047】次いで、各ワイヤ10の上端部分14にア
ルゴンレーザ(出力5W)を照射して上端部分14に直
径150μmのボール接点部15を形成し、多数のワイ
ヤ10の高さが1.2mmで均一になるよう揃えた。多
数のワイヤ10を揃えたら、基板8上に内寸で縦横それ
ぞれ35mm、高さ1.3mm、幅5mmのPEI製の
成形用フレームをセットした。
【0048】次いで、成形用フレームの内部にポリイミ
ド樹脂CRC−6061P(住友ベークライト(株)
製、商品名)を基板8から0.1mmの高さとなるよう
注入し、150℃で1時間加熱処理して硬化させ、第一
のポリイミド樹脂層2を形成した。そして、この第一の
ポリイミド樹脂層2上に、硬化後のゴム硬度が25°H
s(JIS A)になる2液製のシリコーンゴムKE1
216A/B(信越化学工業(株)製、商品名)各50
重量部に対して着色剤K−Color−Bk−02(信
越化学工業(株)製、商品名)を10重量部添加して混
合したものをワイヤ10のボール接点部15の上端部分
14より0.1mm高くなるよう注入し、120℃で3
0分加熱処理して硬化させ、弾性を有するシリコーンゴ
ム層3を形成した。
【0049】次いで、シリコーンゴム層3の上方から実
施例1と同条件でYAGレーザをスキャニング照射して
隠蔽された各ワイヤ10のボール接点部15がシリコー
ンゴム層3の表面から0.15mm突出するまでシリコ
ーンゴム層3を除去し、成形用フレームの内部にポリイ
ミド樹脂CRC−6061P(住友ベークライト(株)
製、商品名)をボール接点部15から0.1mmの高さ
となるよう注入し、150℃で1時間加熱処理して硬化
させ、第二のポリイミド樹脂層4を形成した。続いて、
第二のポリイミド樹脂層4の上方からYAGレーザをス
キャニング照射して隠蔽状態の各ワイヤ10のボール接
点部15が第二のポリイミド樹脂層4の表面から0.0
5mm突出するまで第二のポリイミド樹脂層4を除去し
た。
【0050】次いで、電解法で露出させた各ワイヤ10
のボール接点部15に0.5μmの硬質の金メッキ16
を施した。続いて、基板8を塩化第二鉄溶液でエッチン
グ処理してφ0.5mmの金のパターンメッキ部9を残
存させ、十分洗浄した。そして、200℃で1時間アフ
ターキュア処理した。そしてその後、基板8を残した面
の上方から実施例1と同条件でYAGレーザをスキャニ
ング照射して第一のポリイミド樹脂層2、及びシリコー
ンゴム層3を0.2mmの深さで除去し、反対側の第二
のポリイミド樹脂層4、及びシリコーンゴム層3を幅
1.0mm、深さ0.2mmで除去し、図12の電気コ
ネクタを製造した。
【0051】そして、φ0.75mm、高さ0.6mm
の高さの半田ボール電極20を1.5mmのピッチで縦
横それぞれ30列(総数900列)のマトリックスに配
列したBGA18と検査基板21との間に電気コネクタ
を介在配置し、0.25mm圧縮した。この結果、安定
した導通性を得ることができ、各電極のばらつきが15
〜25mΩと小さく、BGA18の電気的特性試験を行
う上でなんら問題が発生しなかった。さらに、0.3m
mの圧縮量で繰り返し圧縮を行い、電気的接続を継続的
に確認したところ、5万回を越えても抵抗が100mΩ
を越えるポイントが全く発生しなかった。
【0052】以上の比較例1〜3ないし実施例1、2の
結果をまとめたものを表2に示す。
【表2】
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、各端子の
接続抵抗のばらつきを抑制し、多ピンBGA等にも適用
することができ、しかも、繰り返して使用することが可
能になるという効果がある。さらに、所定値以上の圧縮
量で電気コネクタを繰り返し使用しても、各端子の接続
抵抗の上昇を抑制することができ、電気コネクタの耐久
性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気コネクタの実施形態における
使用状態を示す説明図である。
【図2】本発明に係る電気コネクタの製造方法の実施形
態におけるボンディング用の基板を示す断面説明図であ
る。
【図3】本発明に係る電気コネクタの製造方法の実施形
態におけるワイヤボンディング工程を示す断面説明図で
ある。
【図4】本発明に係る電気コネクタの製造方法の実施形
態におけるボール接点部の形成工程を示す断面説明図で
ある。
【図5】本発明に係る電気コネクタの製造方法の実施形
態における第一のポリイミド樹脂層、及びシリコーンゴ
ム層の形成工程を示す断面説明図である。
【図6】本発明に係る電気コネクタの製造方法の実施形
態におけるボール接点部の露出工程を示す断面説明図で
ある。
【図7】本発明に係る電気コネクタの製造方法の実施形
態における第二のポリイミド樹脂層の形成工程を示す断
面説明図である。
【図8】本発明に係る電気コネクタの製造方法の実施形
態におけるボール接点部の露出工程、及び硬質の金メッ
キ工程を示す断面説明図である。
【図9】本発明に係る電気コネクタの製造方法の実施形
態におけるエッチング処理工程を示す断面説明図であ
る。
【図10】本発明に係る電気コネクタの製造方法の実施
形態における凹部形成工程を示す断面説明図である。
【図11】実施例2で使用した電気コネクタを示す部分
断面説明図である。
【図12】実施例2で使用した電気コネクタの使用状態
を示す部分断面説明図である。
【図13】QFPパッケージを示す斜視説明図である。
【図14】BGAパッケージを示す斜視説明図である。
【図15】図14のBGAパッケージの斜視裏面図であ
る。
【図16】従来の電気コネクタを示す説明図である。
【図17】従来の電気コネクタを示す使用状態説明図で
ある。
【符号の説明】
1 複合層 2 第一のポリイミド樹脂層(第一のコート層) 3 シリコーンゴム層(絶縁層) 4 第二のポリイミド樹脂層(第二のコート層) 5 凹部 6 凸部 7 端子部材 8 基板 9 パターンメッキ部(メッキ部) 10 ワイヤ(導電線条体) 11 屈曲余長部 11A 屈曲余長部 12 下端部分 13 パッド 14 上端部分 15 ボール接点部(接点部) 16 金メッキ(メッキ) 18 BGA 20 半田ボール電極 21 検査基板 22 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01R 33/76 G01R 31/28 K

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合層に複数の導電線条体を埋設した電
    気コネクタであって、 上記複合層は弾性を有する絶縁層を備え、この絶縁層の
    一方の面に複数の端子部材を第一のコート層を介して設
    け、該絶縁層の他方の面には第二のコート層を積層し、 上記各導電線条体を上記複合層の厚みよりも長くしてそ
    の両端部分をそれぞれ該複合層の厚さ方向に指向する直
    線部とし、該各導電線条体の残部を少なくとも該複合層
    の厚さ方向と交わる方向に曲げて屈曲余長部を形成し、
    該各導電線条体の一端部分を上記第一のコート層に保持
    させるとともに、該各導電線条体の一端部分を上記端子
    部材に接合して該一端部分よりも大きな端子部を形成
    し、該各導電線条体の他端部をほぼ球状の接点部として
    この接点部を上記第二のコート層に保持させ、該各接点
    部の少なくとも一部を該第二のコート層から露出させて
    その露出面には硬質のメッキを施し、 上記複合層の一方の面に上記各端子部材の周囲に位置す
    る凹部を、該複合層の他方の面には上記各接点部の周囲
    に位置する凹部をそれぞれ設けたことを特徴とする電気
    コネクタ。
  2. 【請求項2】 表裏両面にメッキ部を備えた基板の表面
    におけるメッキ部に複数の導電線条体の下端部を直立さ
    せて接合し、少なくとも該基板の厚み方向に交わる方向
    に各導電線条体を曲げて屈曲余長部を形成し、該各導電
    線条体の上端部を上下方向に向けてこの上端部をほぼ球
    状の接点部に形成する工程と、 上記基板の表面に第一のコート層用樹脂及び絶縁層用樹
    脂を順次設けて第一のコート層と弾性を有する絶縁層と
    を硬化形成し、該絶縁層から各接点部を露出させ、該絶
    縁層に第二のコート層用樹脂を設けて第二のコート層を
    硬化形成するとともに、この第二のコート層から該各接
    点部の少なくとも一部を露出させる工程と、 上記各接点部の露出面に硬質のメッキを施す工程と、 上記基板の非メッキ部を除去する工程と、 上記第一、第二のコート層、及び上記絶縁層を切り欠い
    て該基板のメッキ部の周囲に位置する凹部と、上記各接
    点部の周囲に位置する凹部とをそれぞれ形成する工程と
    を含んでなることを特徴とする電気コネクタの製造方
    法。
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