JPH11210163A - Frp緊張材の定着具 - Google Patents

Frp緊張材の定着具

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JPH11210163A
JPH11210163A JP1573198A JP1573198A JPH11210163A JP H11210163 A JPH11210163 A JP H11210163A JP 1573198 A JP1573198 A JP 1573198A JP 1573198 A JP1573198 A JP 1573198A JP H11210163 A JPH11210163 A JP H11210163A
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JP
Japan
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frp
wedge
tensioner
sleeve
tendon
Prior art date
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Pending
Application number
JP1573198A
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English (en)
Inventor
Yukihiro Kawamoto
幸広 川本
Daizaburo Tanabe
大三郎 田邉
Fumishige Akamine
文繁 赤嶺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PS KK
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
PS KK
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
Application filed by PS KK, Mitsubishi Chemical Corp filed Critical PS KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】FRP緊張材の表面に局所的なせん断力が生ぜ
ず、せん断力を均一に分散させ、定着部で破断させるこ
となく確実に把持し、引張力・緊張力を伝達可能な定着
具を提供する。 【解決手段】FRP定着具1は、ロッド状のFRP緊張
材2を被覆する緩衝材、くさび21、くさび21に外嵌
するアルミニウム箔31、その外周を覆うスリーブ41
から構成され、緩衝材として、FRP緊張材2の外周表
面とそれを把持するくさび21の内周面との間に、アル
ミニウム管11及びアルミニウム管11の外周面に喰込
むコイルスプリング状の鋼線12を介在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプレストレストコン
クリートや高張力ケーブルなどとして用いられるFRP
緊張材の定着具の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】橋梁や舗装版などに用いられるプレスト
レストコンクリートの緊張材や、ケーブル吊持構造物の
ケーブル材、グランドアンカー材などとして、FRP緊
張材の需要が増えつつある。FRPは、カーボンファイ
バ、グラスファイバ、アラミド繊維などの長繊維によっ
て補強された長繊維強化樹脂であり、このFRPによっ
て構成されたFRP緊張材は、高強度、軽量、不錆性、
非磁性など多くの優れた特性を有するものである。この
FRP緊張材の唯一の短所は、繊維軸直角方向のせん断
耐力が繊維軸方向の抗張力に対し極端に小さいことであ
る。
【0003】引張力の把持伝達や緊張力の定着など、緊
張材を把持し定着するため多くの定着具、定着方法が過
去に提案されている。一例を挙げれば、実開昭61−1
61327号公報には定着時の緊張材の変形に追随して
変形可能な軟らかさの金属線材からなる被覆材を巻き付
ける技術が開示されており、さらに同公報に、滑らかな
表面を有する線材を網状に成形した網材を巻き付ける技
術が示されている。また、本出願人らも特開平9−13
672号公報において、純アルミニウム管を緩衝材とし
て使用する技術を提案している。これらは何れもFRP
緊張材を把持するくさびの把持力をFRP緊張材に均等
かつ円滑に伝達し、局所的なせん断力が生じないように
することを目的としている。しかし、これらも十分満足
しているとはいえず、さらに改良が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は優れた性状の
FRP緊張材の表面に局所的なせん断力が生ぜず、せん
断力を均一に分散させ、定着部で破断させることなく確
実に把持し、引張力・緊張力を伝達可能な定着具の開発
を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するためになされたもので、コイルスプリング状の鋼
線をアルミニウム管の外周に巻付けてなる緩衝材をFR
P緊張材の外周に外嵌し、スリーブ内に圧入されたくさ
びの内面が前記鋼線を前記アルミニウム管外周面に喰込
ませ、前記緩衝材を介して前記FRP緊張材を把持して
なることを特徴とするFRP緊張材の定着具である。す
なわち、本発明は、ロッド状のFRP緊張材を用い、緊
張材外周に緩衝材を介装して、くさびとスリーブとで緊
張材を把持する定着具に適用されるものであって、アル
ミニウム管及びこのアルミニウム管の外周にコイルスプ
リング状の鋼線から成る緩衝材をFRP緊張材の外周に
嵌装した後、くさびをスリーブ内に圧入し、コイルスプ
リング状の鋼線をアルミニウム管外周面に喰込ませてア
ルミニウム管と共に縮径変形させ、FRP緊張材とスリ
ーブとを緊着するFRP緊張材の定着具である。この場
合、前記くさびの外周をアルミニウム箔で被覆して、前
記スリーブ内に挿入すれば減摩性となじみ性が向上して
好適である。
【0006】また、前記コイルスプリング状の鋼線をく
さびがアルミニウム管に喰込ませたときに、くさび内周
面にも微小な凹条痕を形成し、この凹条痕がくさびの抜
け出し防止効果を奏するので好適である。なお、前記コ
イルスプリング状の鋼線は、アルミニウム管全長に亘っ
て嵌装してもよいし、くさびのテーパ角度に応じて嵌装
位置、長さを変えてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明のFRP定着具の実
施形態について図面を参照して説明する。図1〜図3
は、本発明のFRP定着具1の実施例の説明図で、図1
は一部断面側面図、図2はそのB−B矢視図、図3はそ
のA部拡大詳細図である。このFRP定着具1は、FR
P緊張材2を被覆するアルミニウム管11、このアルミ
ニウム管の外周にコイルスプリング状に巻きつけられた
鋼線12、くさび21、くさび21に外嵌するアルミニ
ウム箔31、その外周を覆うスリーブ41から構成され
ている。スリーブ41は外周に雄ねじ42を刻設し、円
錐状内面テーパ43を有する貫通孔44が穿設してあ
る。くさび21はスリーブ41の円錐状内面テーパ43
に合わせた円錐状外面テーパ22を外周に有し、内面が
ロッド状FRP緊張材2の外周を把持するもので、円周
を複数分割(本例では2分割)されている。スリーブ4
1とくさび21との間にくさび21の外周面全体を覆う
アルミニウム箔31が介装されている。また、くさび2
1とFRP緊張材2との間に、FRP緊張材2に外嵌し
たアルミニウム管11及びこのアルミニウム管11の外
周面からアルミニウム管に喰込んだコイルスプリング状
の鋼線12が介装されている。
【0008】図2は、図1のB−B矢視図で、中心のF
RP緊張材2をそれぞれの構成材が取り巻いている。突
起13は圧入時のアルミニウム管11の余剰分がはみ出
した部分である。図3は図1のA部詳細図である。アル
ミニウム管11には、くさび21の圧入によってアルミ
ニウム管11の外周表面に巻回していたコイルスプリン
グ状の鋼線12がアルミニウム管11に喰込んでいる様
子を示している。
【0009】本例の各構成材の仕様は、 FRP緊張材: CFRP 公称φ8mm (リードライン:三菱化学株式会社の商品名) アルミニウム管: 内径8mm 肉厚t=1mm コイルスプリング状の鋼線: 線径 0.4mm、ピッ
チ=5mm アルミニウム箔: 厚さt=0.05mm くさび: 鋼製、2つ割り スリーブ: 鋼製 である。
【0010】図4〜図6はアルミニウム管11及びコイ
ルスプリング状の鋼線12からなるFRP緊張材2の被
覆材(緩衝材)の説明図で、図4はその部分詳細図で、
左半分はスリーブ内へ圧入する前の状態を示し、コイル
スプリング状の鋼線12はアルミニウム管の外面に巻き
つけられて単に外嵌している状態である。図4の右半分
はスリーブ内へ圧入した後の状態を示しており、アルミ
ニウム管11の外周表面にコイルスプリング状の鋼線1
2が喰込んでいる状態を示している。図5、6はそれぞ
れ図4のC−C、D−D矢視図を示している。
【0011】本発明の定着具は、ロッド状のFRP緊張
材2の端末にスリーブを固着する形式のもので、ロッド
状のFRP緊張材2の端末から予めスリーブ41を遊嵌
しておき、ロッド状のFRP緊張材2の端末から所定の
位置に、アルミニウム管11、コイルスプリング状の鋼
線12、くさび21、アルミニウム箔31の順序で組み
付け、スリーブ41内にジャッキなどによって加力圧入
してコイルスプリング状の鋼線12のアルミニウム管1
1表面への喰込み、アルミニウム管11自体の縮径変形
などによってロッド状のFRP緊張材2を把持する。こ
のとき、くさび21の表面に嵌装するアルミニウム箔3
1はスリーブ41の内面とくさび21の外面との間に減
摩効果を生ずるとともに、最終的にアルミニウム箔31
が塑性変形しスリーブ41の内面とくさび21の外面と
の両面のなじみ効果を発揮して張力伝達を確実にする。
同時にくさび21の内周面に生ずる凹条痕がくさび21
の抜け出しを防止する。
【0012】図7は、以上の工程を説明する概念図で、
スリーブ41を公知の方法で固定しておき、PC緊張材
2の端部をジャッキなどで押入するか又はPC緊張材2
の端部を固定物に当接しておいて、スリーブ41を押入
するなどの方法をとればよい。本例では、図示省略した
が、油圧ジャッキを使用した押し込み装置によって、P
=16.5tfで矢印3方向に圧入し、FRP緊張材2
にスリーブ41を緊着した。
【0013】図8は、本発明のFRP定着具をプレスト
レストコンクリート部材15の緊張に適用した一例の説
明図である。図8はFRP緊張材2の引張力を支圧板1
4を介しスリーブ41の外周に刻設した雄ねじ42に螺
嵌したナット16で部材15に伝達して、プレストレス
を導入する様子を示している。本発明のFRP定着具1
は、ロッド状のFRP緊張材2の外周表面と、それを把
持するくさび21の内周面との間に、緩衝材として、ア
ルミニウム管11及びアルミニウム管11に喰込むコイ
ルスプリング状の鋼線12を介在させたことに特徴を有
するもので上記実施例で説明した一本のロッド状のFR
P緊張材2に一本のスリーブ41という組み合わせに限
定されるわけではなく、大径のアンカー体に複数のくさ
びを収容可能な貫通孔を設けたいわゆるマルチタイプの
FRP定着具にも適用可能である。
【0014】
【発明の効果】本発明のFRP緊張材の定着具は、繊維
軸方向の強度に対し、軸直角方向のせん断強度が著しく
低いというFRP緊張材特有の欠点を解消し、繊維軸方
向の高張力性を遺憾なく発揮させるように、軸直角方向
に局所的なせん断力を生じない緩衝材を介装して確実な
把持力を得られる定着具を提供可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の一部断面側面図である。
【図2】図1のB−B矢視図である。
【図3】図1のA部拡大詳細図である。
【図4】被覆材の説明図である。
【図5】図4のC−C矢視図である。
【図6】図4のD−D矢視図である。
【図7】実施例の使用工程図である。
【図8】実施例の定着状態を示す一部断面側面図であ
る。
【符号の説明】
1 FRP定着具 2 FRP緊張材 11 アルミニウム管 12 コイルスプリング状の鋼線 13 突起 14 支圧板 21 くさび 22 円錐状外面テーパ 31 アルミニウム箔 41 スリーブ 42 雄ねじ 43 円錐状内面テーパ 44 貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤嶺 文繁 東京都千代田区丸の内3丁目4番1号 株 式会社ピー・エス内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルスプリング状の鋼線をアルミニウ
    ム管の外周に巻付けてなる緩衝材をFRP緊張材の外周
    に外嵌し、スリーブ内に圧入されたくさびの内面が前記
    鋼線を前記アルミニウム管外周面に喰込ませ、前記緩衝
    材を介して前記FRP緊張材を把持してなることを特徴
    とするFRP緊張材の定着具。
  2. 【請求項2】 前記くさびと、前記スリーブとの間にア
    ルミニウム箔を介装したことを特徴とする請求項1記載
    のFRP緊張材の定着具。
JP1573198A 1998-01-28 1998-01-28 Frp緊張材の定着具 Pending JPH11210163A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009108675A (ja) * 2002-06-26 2009-05-21 Sika Technology Ag 支持構造体を補強する装置及び方法
KR101037258B1 (ko) 2003-04-18 2011-05-26 스미토모 덴코 스틸 와이어 가부시키가이샤 Pc강재의 정착용 웨지
CN102839753A (zh) * 2012-09-07 2012-12-26 中国人民解放军63983部队 一种frp管与金属杆的锚固装置
KR101939676B1 (ko) * 2018-09-04 2019-01-17 (주) 동양구조안전기술 고효율 경량 정착부 구조
CN111005587A (zh) * 2019-12-16 2020-04-14 沈阳大学 一种自锁式预应力cfrp条带张拉锚固系统
KR102250239B1 (ko) * 2020-09-07 2021-05-11 정현석 조립성과 안정성이 확보된 철근 연결용 커플러
WO2022131174A1 (ja) 2020-12-16 2022-06-23 三井住友建設株式会社 定着具及びプレストレスコンクリート

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