JP2006219912A - Pc鋼より線とソケットとの固着構造及びpc鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】PC鋼より線とウエッジをより大きな圧入力でソケット2に圧入し、ウエッジの内面の歯形の歯先をPC鋼より線の表面により深く食い込ませるとともに、ジャッキによる押圧力を取り外しても、PC鋼より線とウエッジがソケットのテーパ孔から抜け出る向きに摺動しない構造のPC鋼より線とソケットとの固着構造、及びその構造を実現するためのPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置を提供する。
【解決手段】PC鋼より線1とソケット2間にウエッジ3をPC鋼より線1の規格引帳加重の30%以上の押圧力で圧入した後、前記ウエッジ3に加えた押圧力を保持するために押圧保持キャップ9を前記ソケットの後端部に螺着する。
【選択図】 図2
【解決手段】PC鋼より線1とソケット2間にウエッジ3をPC鋼より線1の規格引帳加重の30%以上の押圧力で圧入した後、前記ウエッジ3に加えた押圧力を保持するために押圧保持キャップ9を前記ソケットの後端部に螺着する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、PC構造物を構築する際、あらかじめ緊張材であるPC鋼より線の端部に定着具の一部をなすソケットを固着するためPC鋼より線とソケットのテーパー孔内壁間に圧入したウエッジが、圧入力を除去した後も緩むことなく、PC鋼より線とソケットとの固着が強固に保持されるPC鋼より線とソケットとの固着構造、及びPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置に関する。
多径間連続PC桁を分割施工により構築するような場合に、前方施工側のPC鋼より線に後方施工側のPC鋼より線を接続するのに用いられるカプラーや、打設コンクリートで支持物に固定してPC鋼より線に張力を加える定着部となるデッドアンカーでは、PC鋼より線の一方の端部にあらかじめ定着具の一部をなすソケットを固着しておく必要がある。
例えば、図7に示すカプラーAでは、前方施工側のPC鋼より線1’を緊張した後、その端部にソケット2’を固着して前方施工側のコンクリート構造体にプレストレスを与え、このソケット2’の外周に設けられた雄ねじ部2a’に後方施工側のPC鋼より線1の端部に固着されたソケット2の外周に螺合された接合スリーブ4の内面の雌ねじ部4aを螺合させて連結する構造を採っている。
PC鋼より線1、1’の端部にソケット2、2’を装着する代表的な手段として、ソケット2、2’の内面に設けられたテーパー孔と、該テーパー孔に挿入されたPC鋼より線1、1’との間にウエッジ3、3’を圧入する方法が多用されている。この場合、前方施工側のウエッジ3’はPC鋼より線1’が緊張されていることからPC鋼より線1’との摩擦によって常にソケット2’のテーパー孔に引き込まれており、その結合が緩むことはない。しかし、後方施工側のPC鋼より線1とソケット2との固着は、ウエッジ3の内面の歯形がPC鋼より線1の表面に食い込むように構成されてはいるものの、前記PC鋼より線1に緊張力が加わっていないので、その結合が緩むおそれがある。また、カプラーシース7の止水処理が不十分な場合には、コンクリート打設時にその一部がカプラーシース7内に侵入し、PC鋼より線1を緊張する際にウエッジ3がPC鋼より線1とともにソケット2のテーパー孔内へ引き込まれるのを妨げ、PC鋼より線1がソケット2から抜け出してしまうおそれも出てくる。
例えば、図7に示すカプラーAでは、前方施工側のPC鋼より線1’を緊張した後、その端部にソケット2’を固着して前方施工側のコンクリート構造体にプレストレスを与え、このソケット2’の外周に設けられた雄ねじ部2a’に後方施工側のPC鋼より線1の端部に固着されたソケット2の外周に螺合された接合スリーブ4の内面の雌ねじ部4aを螺合させて連結する構造を採っている。
PC鋼より線1、1’の端部にソケット2、2’を装着する代表的な手段として、ソケット2、2’の内面に設けられたテーパー孔と、該テーパー孔に挿入されたPC鋼より線1、1’との間にウエッジ3、3’を圧入する方法が多用されている。この場合、前方施工側のウエッジ3’はPC鋼より線1’が緊張されていることからPC鋼より線1’との摩擦によって常にソケット2’のテーパー孔に引き込まれており、その結合が緩むことはない。しかし、後方施工側のPC鋼より線1とソケット2との固着は、ウエッジ3の内面の歯形がPC鋼より線1の表面に食い込むように構成されてはいるものの、前記PC鋼より線1に緊張力が加わっていないので、その結合が緩むおそれがある。また、カプラーシース7の止水処理が不十分な場合には、コンクリート打設時にその一部がカプラーシース7内に侵入し、PC鋼より線1を緊張する際にウエッジ3がPC鋼より線1とともにソケット2のテーパー孔内へ引き込まれるのを妨げ、PC鋼より線1がソケット2から抜け出してしまうおそれも出てくる。
また、図8に示すデッドアンカーBも、支圧板6に密着して配設されたソケット2のテーパー孔と該テーパー孔に挿入されたPC鋼より線1との間にウエッジ3が圧入されてなり、これをコンクリート中に完全に埋設してPC鋼より線1の定着具として使用されている。
このデッドアンカーBもコンクリートに埋設、固定後にPC鋼より線1に緊張力を加えるので、前記カプラーAの後方施工側のPC鋼より線1の端部のソケット2の固着と同様に、その結合が緩む危惧は避けられない。
このデッドアンカーBもコンクリートに埋設、固定後にPC鋼より線1に緊張力を加えるので、前記カプラーAの後方施工側のPC鋼より線1の端部のソケット2の固着と同様に、その結合が緩む危惧は避けられない。
カプラーAの後方施工側、及びデッドアンカーBにおいて、ソケット2のテーパー孔内面と該テーパー孔に挿入されたPC鋼より線1との間にウエッジ3を圧入する作業は、従来、施工現場でコンクリート打ち込み前にハンマーを使ってウエッジ3の端面を叩くなどの人手によるか、工場に設置された又は現場に搬入設置された大型の圧入機械を用いるかして行われてきた。
そして、ウエッジ3の圧入力がPC鋼より線1の規格引張荷重の30%を下回ると、ウエッジ3がソケット2のテーパー孔内に圧入される量が不足して、ウエッジ3の歯がPC鋼より線1に十分食い込まず、もしコンクリート打設時にその一部がカプラーシース7やデッドアンカーのシース8内にその一部が侵入した場合には、PC鋼より線1の緊張時にウエッジ3がソケット2のテーパー孔内引き込まれる動きが阻止され、PC鋼より線1がソケットから抜け出てしまうことになる。
そして、ウエッジ3の圧入力がPC鋼より線1の規格引張荷重の30%を下回ると、ウエッジ3がソケット2のテーパー孔内に圧入される量が不足して、ウエッジ3の歯がPC鋼より線1に十分食い込まず、もしコンクリート打設時にその一部がカプラーシース7やデッドアンカーのシース8内にその一部が侵入した場合には、PC鋼より線1の緊張時にウエッジ3がソケット2のテーパー孔内引き込まれる動きが阻止され、PC鋼より線1がソケットから抜け出てしまうことになる。
そこで本発明者等は、このPC鋼より線1へのソケット固着の労力と作業時間の削減を図り、かつ固着後速やかに設置作業に取りかかれるようにするため、特開2001−317161号公報で開示の、図9に示す4周を壁で構成した枠体内に油圧ジャッキ21’を備え、前記枠体7内に載置したPC鋼より線1とウエッジ3とが遊嵌・内装されたソケット2を、油圧ジャッキ21’のピストン22によってウエッジ3の端部を押しキャップ23によって押圧してウエッジ3をPC鋼より線1とソケット2の間に圧入する簡便な可搬型のカプラー用ストランド及びウエッジ圧入装置20’を発明した。
特開2001−317161号公報
前記カプラー用ストランド及びウエッジ圧入装置20’は、圧入力が4トン程度の油圧ジャッキ21’を備えたものであり、これまで大量のカプラーAとデッドアンカーBの組立に用いて実績を挙げてきているが、この4トン程度の圧入力ではウエッジ3の内面に設けられた歯形の歯先のPC鋼より線1への食い込みが浅いきらいがある。
いま、図7に示すカプラーAにおいて支圧板6とカプラーシース7との間、又はPC鋼より線1のシース1aとカプラーシース7との間の、また図8に示すデットアンカーBにおいては支圧板6とシース8との間の止水が不十分な場合には、ここからカプラーシース7内、又はデッドアンカーのシース8内に打設コンクリートのモルタル分が流入し、このモルタル分がソケット2とウエッジ3の間に侵入して硬化する恐れが生じる。 このようにソケット2とウエッジ3の間にモルタル分が侵入して硬化すると、PC鋼より線1の緊張時にPC鋼より線1に働く引張力によって通常はソケット2のテーパー孔の内面を摺動しながら引き込まれるウエッジ3の動きが阻害され、PC鋼より線1の表面に浅く食い込んでいるウエッジ3内面の歯形の歯先がPC鋼より線1に働く引張力に耐えきれなくなり、PC鋼より線1の表面を削り取りながらスリップし、ついにはPC鋼より線1がソケット2から引き抜かれてしまうことになる。一度この現象が起きると、装着した部分のコンクリートをはつってカプラーA又はデッドアンカーBを取り替えねばならず、甚大な労力と時間、そして経費の損失を蒙る。
いま、図7に示すカプラーAにおいて支圧板6とカプラーシース7との間、又はPC鋼より線1のシース1aとカプラーシース7との間の、また図8に示すデットアンカーBにおいては支圧板6とシース8との間の止水が不十分な場合には、ここからカプラーシース7内、又はデッドアンカーのシース8内に打設コンクリートのモルタル分が流入し、このモルタル分がソケット2とウエッジ3の間に侵入して硬化する恐れが生じる。 このようにソケット2とウエッジ3の間にモルタル分が侵入して硬化すると、PC鋼より線1の緊張時にPC鋼より線1に働く引張力によって通常はソケット2のテーパー孔の内面を摺動しながら引き込まれるウエッジ3の動きが阻害され、PC鋼より線1の表面に浅く食い込んでいるウエッジ3内面の歯形の歯先がPC鋼より線1に働く引張力に耐えきれなくなり、PC鋼より線1の表面を削り取りながらスリップし、ついにはPC鋼より線1がソケット2から引き抜かれてしまうことになる。一度この現象が起きると、装着した部分のコンクリートをはつってカプラーA又はデッドアンカーBを取り替えねばならず、甚大な労力と時間、そして経費の損失を蒙る。
前記のスリップを防止するためには、ウエッジ3とソケット2の摺動面相互間の摩擦を極力小さくし、一定の圧入力によるPC鋼より線1とウエッジ3とのソケット2のテーパー孔内部への圧入量が最大となるようにするのが望ましいが、ウエッジ3とソケット2の摺動面相互間の摩擦を小さくすればする程、逆に圧入荷重を最大限度(例えばストランド規格引張荷重の95%以上)に上げても、油圧ジャッキ21’のピストン22の先端がPC鋼より線1とウエッジ3とを同時に押圧する押しキャップ23から離れるや否や、PC鋼より線1とウエッジ3は圧入方向とは反対側にソケット2のテーパー孔から抜け出る向きに摺動して、3者間の結合が緩んでしまい、カプラーA又はデッドアンカーBが組立てられなくなるという矛盾を抱えることになる。
したがって、本発明の課題は、PC鋼より線1とウエッジ3をより大きな圧入力でソケット2に圧入し、ウエッジ3の内面の歯形の歯先をPC鋼より線1の表面により深く食い込ませるとともに、油圧ジャッキ21’による押圧力を取り外しても、PC鋼より線1とウエッジ3がソケット2のテーパー孔から抜け出る向きに摺動しない構造のPC鋼より線とソケットとの固着構造、及びその構造を実現するためのPC鋼より線とウエッジのソケットへの圧入固着装置を提供することにある。
本発明者等は上記課題を下記の手段により解決した。
(1)PC構造物の緊張材として使用されるPC鋼より線の端部にソケットを、該ソケット内面に設けられたテーパー孔と該テーパー孔に挿通されたPC鋼より線との間にウエッジを圧入して固着してなるPC鋼より線とソケットとの固着構造において、
PC鋼より線とソケットと、両者間に圧入されたウエッジと、前記ウエッジに加えた押圧力を保持するための前記ソケットの後端部に螺着された押圧保持キャップとからなることを特徴とするPC鋼より線とソケットとの固着構造。
(1)PC構造物の緊張材として使用されるPC鋼より線の端部にソケットを、該ソケット内面に設けられたテーパー孔と該テーパー孔に挿通されたPC鋼より線との間にウエッジを圧入して固着してなるPC鋼より線とソケットとの固着構造において、
PC鋼より線とソケットと、両者間に圧入されたウエッジと、前記ウエッジに加えた押圧力を保持するための前記ソケットの後端部に螺着された押圧保持キャップとからなることを特徴とするPC鋼より線とソケットとの固着構造。
(2)押圧保持キャップとソケットの螺着が、押圧保持キャップ外面の雄ねじと、ソケット後端部を延伸してなる延長部内面の雌ねじとの螺合によってなされることを特徴とする前項(1)に記載のPC鋼より線とソケットとの固着構造。
(3)押圧保持キャップとソケットの螺着が、押圧保持キャップ内面の雌ねじと、ソケット外面の雄ねじとの螺合によってなされることを特徴とする前項(1)に記載のPC鋼より線とソケットとの固着構造。
(3)押圧保持キャップとソケットの螺着が、押圧保持キャップ内面の雌ねじと、ソケット外面の雄ねじとの螺合によってなされることを特徴とする前項(1)に記載のPC鋼より線とソケットとの固着構造。
(4)押圧保持キャップとソケットの螺合部の外側に位置する押圧保持キャップ又はソケットに緩み防止用のタップ穴が2〜4箇所穿設され、該タップ穴に頭部に6角穴、若しくは―又は+形の溝を設けた押圧保持キャップ固定用ボルトをその先端が螺合部の内側となるソケット又は押圧保持キャップに当接し、かつ前記押圧保持キャップ固定用ボルトの頭部が外側となる押圧保持キャップ又はソケットの壁面内に完全に収納するように螺着されてなることを特徴とする前項(1)〜(3)のいずれか1項に記載のPC鋼より線とソケットとの固着構造。
(5)PC構造物の緊張材として使用されるPC鋼より線の端部にソケットを、該ソケット内面に設けられたテーパー孔と該テーパー孔に挿通されたPC鋼より線との間にウエッジを圧入して固着する際に使用するPC鋼より線とソケットとの固着装置であって、
いずれか一方が上方に開口した切欠溝を有し、他方が平板な相対する一対の壁面24’、24が4本の棒状連結体25で強固に連結されてなる枠体内と、
該枠体内にあって前記平板な壁面24に固着され、PC鋼より線1の規格引張荷重の30%以上の押圧力を有するジャッキ21と、
前記ジャッキ21のピストン22の先端に装着され、PC鋼より線1の端部とウエッジ3の端部を同時にソケット2のテーパ孔に圧入できる押しキャップ23と、
PC鋼より線1とウエッジ3が遊嵌・内装されたソケット2を載置した時、ソケット2の中心軸がジャッキ21のピストン22の中心軸と一致するソケット支持台と、
前記上方に開口した切欠溝を有する壁面24’と前記ソケット2との間に差し込んで使用する、溝幅Wと深さを異にする上方に開口するU字状の切欠溝を設けた複数種の補助板26とでなることを特徴とするPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置。
いずれか一方が上方に開口した切欠溝を有し、他方が平板な相対する一対の壁面24’、24が4本の棒状連結体25で強固に連結されてなる枠体内と、
該枠体内にあって前記平板な壁面24に固着され、PC鋼より線1の規格引張荷重の30%以上の押圧力を有するジャッキ21と、
前記ジャッキ21のピストン22の先端に装着され、PC鋼より線1の端部とウエッジ3の端部を同時にソケット2のテーパ孔に圧入できる押しキャップ23と、
PC鋼より線1とウエッジ3が遊嵌・内装されたソケット2を載置した時、ソケット2の中心軸がジャッキ21のピストン22の中心軸と一致するソケット支持台と、
前記上方に開口した切欠溝を有する壁面24’と前記ソケット2との間に差し込んで使用する、溝幅Wと深さを異にする上方に開口するU字状の切欠溝を設けた複数種の補助板26とでなることを特徴とするPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置。
(6)壁面の切欠溝の溝幅が、PC構造物で使用される最大径のPC鋼より線が挿入可能な値であり、その底面が該PC鋼より線の載置面となるようU字状をなし、かつ該U字状の切欠溝に前記PC鋼より線を載置したときPC鋼より線の中心軸とジャッキのピストンの中心軸とが一致する深さであることを特徴とする前項(5)に記載のPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置。
(7)押しキャップが、ソケットに圧入されたPC鋼より線とウエッジが圧入力を取り外されることによって圧入方向と反対側に抜け出て緩むのを防止するためにソケットに螺着される押圧保持キャップを遊嵌可能にしてなり、かつPC鋼より線の端部とウエッジ端部とを同時に押圧できるよう押圧面にPC鋼より線の外径より大きい内径を有する凹部を穿設されてなることを特徴とする前項(5)に記載のPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置。
(8)上方に開口した切欠溝を備えた複数種の補助板が、PC構造物に使用される複数種のPC鋼より線の定められた外径の溝幅と、該PC鋼より線を載置したときPC鋼より線の中心軸とジャッキのピストンの中心軸とが一致する深さとをそれぞれ持つことを特徴とする前項(5)に記載のPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置。
(9)補助板が、前記枠体を構成する4本の連結体のうち枠体上部に位置する2本の連結体に懸架可能なように上部左右に突出部を設けてなることを特徴とする前項(5)又は(8)に記載のPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置。
本発明によって下記の効果が発揮される。
(ア)請求項1の発明によれば、
PC鋼より線とウエッジをソケットに強い押圧力で圧入でき、かつ圧入後、押圧保持キャップを前記ソケットの後端部に螺着することによって、押圧力を取り外した後も押圧保持キャップがウエッジを押圧し続け、前記ウエッジとPC鋼より線が圧入方向と反対の向きにソケットのテーパー孔から抜け出て緩むのを阻むので、ウエッジ内面の歯形の歯先がPC鋼より線の表面に深く食い込み、コンクリート中に完全に埋設されるカプラー又はデッドアンカーのソケットとウェッジとの間にコンクリート打設中のモルタル分が侵入・硬化し、若しくはその他の理由によってウェッジがソケットのテーパー孔内面を摺動し得なくなっても、PC鋼より線の緊張時にウェッジ内側面の歯形の歯先がPC鋼より線の表面を削り取りながらスリップし、PC鋼より線がソケットから引き抜かれるという恐れがなくなり、カップラー又はデッドアンカーの施工上の不安が払拭される。
(ア)請求項1の発明によれば、
PC鋼より線とウエッジをソケットに強い押圧力で圧入でき、かつ圧入後、押圧保持キャップを前記ソケットの後端部に螺着することによって、押圧力を取り外した後も押圧保持キャップがウエッジを押圧し続け、前記ウエッジとPC鋼より線が圧入方向と反対の向きにソケットのテーパー孔から抜け出て緩むのを阻むので、ウエッジ内面の歯形の歯先がPC鋼より線の表面に深く食い込み、コンクリート中に完全に埋設されるカプラー又はデッドアンカーのソケットとウェッジとの間にコンクリート打設中のモルタル分が侵入・硬化し、若しくはその他の理由によってウェッジがソケットのテーパー孔内面を摺動し得なくなっても、PC鋼より線の緊張時にウェッジ内側面の歯形の歯先がPC鋼より線の表面を削り取りながらスリップし、PC鋼より線がソケットから引き抜かれるという恐れがなくなり、カップラー又はデッドアンカーの施工上の不安が払拭される。
(イ)請求項2の発明によれば、
前記押圧保持キャップのソケットへの螺着が、押圧保持キャップ外面の雄ねじと、ソケット後端部を延伸してなる延伸部内面の雌ねじとの螺合によってなされるので、ソケットの加工が複雑にはなるが、押圧保持キャップの最大外径部をソケットの外径以下とすることができ、カプラーケース又はデッドアンカーケースの小型化が図れるほか、カプラーにおいては1次側のソケットと2次側のソケットを接続する接続ジョイントが円筒状の簡素な構造で構成できるメリットが生じる。
前記押圧保持キャップのソケットへの螺着が、押圧保持キャップ外面の雄ねじと、ソケット後端部を延伸してなる延伸部内面の雌ねじとの螺合によってなされるので、ソケットの加工が複雑にはなるが、押圧保持キャップの最大外径部をソケットの外径以下とすることができ、カプラーケース又はデッドアンカーケースの小型化が図れるほか、カプラーにおいては1次側のソケットと2次側のソケットを接続する接続ジョイントが円筒状の簡素な構造で構成できるメリットが生じる。
(ウ)請求項3の発明によれば、
前記押圧保持キャップのソケットへの螺着が、押圧保持キャップ内面の雌ねじと、ソケット外面の雄ねじとの螺合によってなされるので、ソケット後端部を延伸してなる延長部の内面に雌ねじを刻設するという複雑な加工をする必要がなく、従来カプラーに使用されていたソケットがそのまま使用できる。
前記押圧保持キャップのソケットへの螺着が、押圧保持キャップ内面の雌ねじと、ソケット外面の雄ねじとの螺合によってなされるので、ソケット後端部を延伸してなる延長部の内面に雌ねじを刻設するという複雑な加工をする必要がなく、従来カプラーに使用されていたソケットがそのまま使用できる。
(エ)請求項4の発明によれば、
押圧保持キャップとソケットの螺合部に緩み防止用のタップボルトを設けたことにより、工場で組立てられたカプラー又はデッドアンカーを梱包、輸送する場合、また作業現場では所定の位置への移動、配置等の作業中に加わる振動・衝撃に対しても前記押圧保持キャップの螺合が緩むことなく、PC鋼より線、ウェッジ、ソケットの3者間の定着固定状態が保持される。
押圧保持キャップとソケットの螺合部に緩み防止用のタップボルトを設けたことにより、工場で組立てられたカプラー又はデッドアンカーを梱包、輸送する場合、また作業現場では所定の位置への移動、配置等の作業中に加わる振動・衝撃に対しても前記押圧保持キャップの螺合が緩むことなく、PC鋼より線、ウェッジ、ソケットの3者間の定着固定状態が保持される。
(オ)請求項5の発明によれば、
PC鋼より線、ウエッジ、ソケットが装置の上方から出し入れできて施工現場において簡易に使用でき、また、従来より大きな押圧力(PC鋼より線の規格引張荷重30%以上)でPC鋼より線とウエッジをソケットに圧入できるので、ウエッジ内面の歯形の歯先をPC鋼より線の表面に強く食い込ませることができる。
PC鋼より線、ウエッジ、ソケットが装置の上方から出し入れできて施工現場において簡易に使用でき、また、従来より大きな押圧力(PC鋼より線の規格引張荷重30%以上)でPC鋼より線とウエッジをソケットに圧入できるので、ウエッジ内面の歯形の歯先をPC鋼より線の表面に強く食い込ませることができる。
(カ)請求項7の発明によれば、
押しキャップが、押圧保持キャップを遊嵌し、かつPC鋼より線の端部とウエッジの端部を同時に押圧できる押圧面に凹部を備えているので油圧ジャッキの押圧力がPC鋼より線とウエッジに均等に無駄なく作用してPC鋼より線、ウエッジ、ソケットの3者の定着が確実に行え、またその状態を保持したままソケットの端部に押圧保護キャップを螺着できる。
押しキャップが、押圧保持キャップを遊嵌し、かつPC鋼より線の端部とウエッジの端部を同時に押圧できる押圧面に凹部を備えているので油圧ジャッキの押圧力がPC鋼より線とウエッジに均等に無駄なく作用してPC鋼より線、ウエッジ、ソケットの3者の定着が確実に行え、またその状態を保持したままソケットの端部に押圧保護キャップを螺着できる。
(キ)請求項6及び8の発明によれば、
壁面に設けたU字状の切欠溝又は補助板のU字状の切欠溝にソケットに挿通したPC鋼より線を載置するだけでPC鋼より線の中心軸とジャッキのピストンの中心軸とを確実に一致させられるので、ジャッキの押圧力がPC鋼より線とウエッジに均等に無駄なく作用し、PC鋼より線、ウエッジ、ソケットの3者の定着が確実に行える。
また請求項8の発明によれば、
PC構造物に使用される複数種のPC鋼より線の定められた外径の溝幅と、該PC鋼より線を載置したときPC鋼より線の中心軸とジャッキのピストンの中心軸とが一致するU字状の切欠溝を有する複数種の補助板を設けているので、異なる太さのPC鋼より線のカプラーやデッドアンカーの組立ても、補助板を差し替えるだけで対応できる。
壁面に設けたU字状の切欠溝又は補助板のU字状の切欠溝にソケットに挿通したPC鋼より線を載置するだけでPC鋼より線の中心軸とジャッキのピストンの中心軸とを確実に一致させられるので、ジャッキの押圧力がPC鋼より線とウエッジに均等に無駄なく作用し、PC鋼より線、ウエッジ、ソケットの3者の定着が確実に行える。
また請求項8の発明によれば、
PC構造物に使用される複数種のPC鋼より線の定められた外径の溝幅と、該PC鋼より線を載置したときPC鋼より線の中心軸とジャッキのピストンの中心軸とが一致するU字状の切欠溝を有する複数種の補助板を設けているので、異なる太さのPC鋼より線のカプラーやデッドアンカーの組立ても、補助板を差し替えるだけで対応できる。
(ク)請求項9の発明によれば、
前記補助板は、その上部左右の突出部を枠体を構成する側壁の上端又は枠体の上部に位置する2本の連結体に懸架するだけで所定の位置に配設されるので、PC鋼より線の中心軸とジャッキのピストンの中心軸とを一致させるための調整作業が不要となる。
前記補助板は、その上部左右の突出部を枠体を構成する側壁の上端又は枠体の上部に位置する2本の連結体に懸架するだけで所定の位置に配設されるので、PC鋼より線の中心軸とジャッキのピストンの中心軸とを一致させるための調整作業が不要となる。
本発明は、PC構造物を構築する際、あらかじめ緊張材であるPC鋼より線の端部に定着具の一部をなすソケットを固着するためPC鋼より線とソケットのテーパー孔内壁間に圧入したウエッジが、圧入力を除去した後も緩むことなく、PC鋼より線とソケットとの固着が強固に保持されるPC鋼より線とソケットとの固着構造、及びPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置に関するものである。
以下に、本発明のPC鋼より線とソケットとの固着構造、及びPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置の実施の形態を、カプラーとデッドアンカーを例に説明する。
以下に、本発明のPC鋼より線とソケットとの固着構造、及びPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置の実施の形態を、カプラーとデッドアンカーを例に説明する。
図1は本発明の固着構造を持つカプラーの実施例の断面図であり、図2はカプラーにおける押圧キャップのソケットへの挿着部の詳細断面図である。
図において、Aはカプラー、1、1’はPC鋼より線(1次側をダッシュ付の数字で示す。以下同じ)、1aはPC鋼より線のシース、2、2’はソケット、2a、2a’はソケット外周の雄ねじ部、2bはソケット後部延伸部内面の雌ねじ部、3、3’はウエッジ、4は接合スリーブ、4aは接合スリーブ内面の雌ねじ部、5はガイドパイプ、6は支圧板、7はカプラーシース、9は押圧保持キャップ、9aはねじ込み用棒材差し込み孔、9bは押圧保持キャップの雄ねじ部、10はコンクリート構造体、11は押圧保持キャップ固定用ボルトである。
図において、Aはカプラー、1、1’はPC鋼より線(1次側をダッシュ付の数字で示す。以下同じ)、1aはPC鋼より線のシース、2、2’はソケット、2a、2a’はソケット外周の雄ねじ部、2bはソケット後部延伸部内面の雌ねじ部、3、3’はウエッジ、4は接合スリーブ、4aは接合スリーブ内面の雌ねじ部、5はガイドパイプ、6は支圧板、7はカプラーシース、9は押圧保持キャップ、9aはねじ込み用棒材差し込み孔、9bは押圧保持キャップの雄ねじ部、10はコンクリート構造体、11は押圧保持キャップ固定用ボルトである。
本発明の固着構造を持つカプラーAは、図1に示すようにウエッジ3’によってソケット2’に定着され、支圧板6を介してコンクリート構造体10にプレストレスを与えている1次側のPC鋼より線1’に、あらかじめソケット2のテーパー孔にウエッジ3とともに圧入されソケット2と一体化された2次側のPC鋼より線1を、1次側及び2次側の各ソケットの外周に設けられた雄ねじ2a、2a’と接合スリーブ4の内面の雌ねじ部4aとを螺着・嵌合して接続している。
そして、図2の押圧保持キャップ9とソケット2の螺着部断面図に示ように、2次側ソケット2の延伸された後端部の内面に設けられた雌ねじ部2bに、あらかじめソケット2に圧入されたウエッジ3が押圧力を除去されたときにソケット2のテーパー孔から抜け出るのを防止する押圧保持キャップ9が螺着されている。
さらに、前記ソケット2の延伸された後端部には、外周に設けられた接合スリーブ4と螺合する雄ねじ部2aから内面の押圧保持キャップ9に螺合する雌ねじ部2bに貫通するタップ穴が設けられ、そのタップ穴に押圧保持キャップ固定用ボルト11をねじ込み、その尖った先端が押圧保持キャップ9の雄ねじ部9bに達して、同雄ねじ部9bに強く当接するようにし、押圧保持キャップ9の螺着が緩む可能性を皆無にしている。この際押圧保持キャップ固定用ボルト11の頭部がソケット2の壁面内に完全に納まり、ソケット2と接合スリーブ4との螺着が妨げられないようにしておく必要がある。
なお、このタップ穴と押圧保持キャップ固定用ボルト11はソケット2の円周に沿って対称的な位置に2〜4箇所設けることが好ましく、また押圧保持キャップ固定用ボルト11の頭部には6角穴か、−又は+溝が設けられ締め回しができるようにしておく必要がある。
また、前記押圧保持キャップ9の頭部外周の複数箇所に、該押圧保持キャップ9をソケット2に螺合する際に使用するねじ込み用棒材を差し込むねじ込み用棒材差し込み孔9aが穿設されることが望ましい。
そして、図2の押圧保持キャップ9とソケット2の螺着部断面図に示ように、2次側ソケット2の延伸された後端部の内面に設けられた雌ねじ部2bに、あらかじめソケット2に圧入されたウエッジ3が押圧力を除去されたときにソケット2のテーパー孔から抜け出るのを防止する押圧保持キャップ9が螺着されている。
さらに、前記ソケット2の延伸された後端部には、外周に設けられた接合スリーブ4と螺合する雄ねじ部2aから内面の押圧保持キャップ9に螺合する雌ねじ部2bに貫通するタップ穴が設けられ、そのタップ穴に押圧保持キャップ固定用ボルト11をねじ込み、その尖った先端が押圧保持キャップ9の雄ねじ部9bに達して、同雄ねじ部9bに強く当接するようにし、押圧保持キャップ9の螺着が緩む可能性を皆無にしている。この際押圧保持キャップ固定用ボルト11の頭部がソケット2の壁面内に完全に納まり、ソケット2と接合スリーブ4との螺着が妨げられないようにしておく必要がある。
なお、このタップ穴と押圧保持キャップ固定用ボルト11はソケット2の円周に沿って対称的な位置に2〜4箇所設けることが好ましく、また押圧保持キャップ固定用ボルト11の頭部には6角穴か、−又は+溝が設けられ締め回しができるようにしておく必要がある。
また、前記押圧保持キャップ9の頭部外周の複数箇所に、該押圧保持キャップ9をソケット2に螺合する際に使用するねじ込み用棒材を差し込むねじ込み用棒材差し込み孔9aが穿設されることが望ましい。
図3はソケットの延伸部内側の雌ねじ部に螺合する押圧保持キャップを備えた本発明の固着構造を持つデッドアンカー実施例の断面図であり、図4はソケットの外周の雄ねじ部に螺合する押圧保持キャップを備えた本発明の固着構造を持つデッドアンカー実施例の断面図である。
図において、Bはデッドアンカー、1はPC鋼より線、2はソケット、2aはソケット外周の雄ねじ部、2bはソケット後部延伸部内面の雌ねじ部、3はウエッジ、6は支圧板、8はデッドアンカーのシース、9は押圧保持キャップ、9aはねじ込み用棒材差し込み孔、9bは押圧保持キャップの雄ねじ部、9cは押圧保持キャップの雌ねじ部、11は押圧保持キャップ固定用ボルト、12はタップボルト、13は保護キャップである。
図において、Bはデッドアンカー、1はPC鋼より線、2はソケット、2aはソケット外周の雄ねじ部、2bはソケット後部延伸部内面の雌ねじ部、3はウエッジ、6は支圧板、8はデッドアンカーのシース、9は押圧保持キャップ、9aはねじ込み用棒材差し込み孔、9bは押圧保持キャップの雄ねじ部、9cは押圧保持キャップの雌ねじ部、11は押圧保持キャップ固定用ボルト、12はタップボルト、13は保護キャップである。
デッドアンカーBは、地面に掘削され、あるいはコンクリート構造体等に設けられた穴に挿入された後、コンクリートで地中あるいはコンクリート構造体内等に埋設・固定されてPCケーブルの定着体として機能するものであり、PC鋼より線1を緊張したとき、その緊張力がコンクリート構造体に加わるようあらかじめソケット2に支圧板6がタップボルト12によって取り付けられている(図3、図4参照)。
そして図3に示すデッドアンカーBでは、ソケット2の延伸された後端部がその内面に設けられた雌ねじ部2bに押圧保持キャップ9が螺着されている。
さらに、前記ソケット2の延伸された後端部には、外周に設けられた雄ねじ部2aから内面の押圧保持キャップ9に螺合する雌ねじ部2bに貫通するタップ穴が設けられ、そのタップ穴に押圧保持キャップ固定用ボルト11がねじ込まれ、その尖った先端が押圧保持キャップ9の雄ねじ部9bに達して同雄ねじ部9bに強く当接し、押圧キャップ9の螺着が緩む可能性を皆無にしている。
なお、押圧保持キャップ9と支圧板6中央の穴との隙間に詰めた防錆用の樹脂パテや速硬モルタル等の流出を防止するために、ソケット2の外周に設けられた雄ねじ部2aに保護キャップ13を螺着する際には、前記押圧保持キャップ固定用ボルト11の頭部がソケット2の壁面内に完全に納まっている必要がある。
また、このタップ穴と押圧保持キャップ固定用ボルト11は、ソケット2の円周に沿って対称的な位置に2〜4箇所設けられることが好ましく、また押圧保持キャップ固定用ボルト11の頭部には6角穴か、−又は+溝を設ける等締め回しができるようにしておく必要がある。
また、前記押圧保持キャップ9の頭部外周の複数箇所に、該押圧保持キャップ9をソケット2に螺着する際に使用するねじ込み用棒材を差し込む、ねじ込み用棒材差し込み孔9aを穿設するか、前記押圧保持キャップ9の頭部を6角柱状にしておくことが好ましい。
そして図3に示すデッドアンカーBでは、ソケット2の延伸された後端部がその内面に設けられた雌ねじ部2bに押圧保持キャップ9が螺着されている。
さらに、前記ソケット2の延伸された後端部には、外周に設けられた雄ねじ部2aから内面の押圧保持キャップ9に螺合する雌ねじ部2bに貫通するタップ穴が設けられ、そのタップ穴に押圧保持キャップ固定用ボルト11がねじ込まれ、その尖った先端が押圧保持キャップ9の雄ねじ部9bに達して同雄ねじ部9bに強く当接し、押圧キャップ9の螺着が緩む可能性を皆無にしている。
なお、押圧保持キャップ9と支圧板6中央の穴との隙間に詰めた防錆用の樹脂パテや速硬モルタル等の流出を防止するために、ソケット2の外周に設けられた雄ねじ部2aに保護キャップ13を螺着する際には、前記押圧保持キャップ固定用ボルト11の頭部がソケット2の壁面内に完全に納まっている必要がある。
また、このタップ穴と押圧保持キャップ固定用ボルト11は、ソケット2の円周に沿って対称的な位置に2〜4箇所設けられることが好ましく、また押圧保持キャップ固定用ボルト11の頭部には6角穴か、−又は+溝を設ける等締め回しができるようにしておく必要がある。
また、前記押圧保持キャップ9の頭部外周の複数箇所に、該押圧保持キャップ9をソケット2に螺着する際に使用するねじ込み用棒材を差し込む、ねじ込み用棒材差し込み孔9aを穿設するか、前記押圧保持キャップ9の頭部を6角柱状にしておくことが好ましい。
デッドアンカーBは、前記保護キャップ13を使用するとき以外は、ソケット外周に螺着するものがなく、押圧保持キャップ9をソケット2の延伸部内面の雌ねじ部2bに螺着させる必然性はない。
したがって、図4に示したようにソケット2の外周に設けた雄ねじ部2aに押圧保持キャップのフランジ内面に設けた雌ねじ部9cを螺合させることも可能になる。この場合従来のカプラーに使用してきたソケット2がそのまま使用できるメリットがある。
また、押圧保持キャップ9の端部には、外周から内面の雌ねじ部9cに貫通するタップ穴が設けられ、そのタップ穴に押圧保持キャップ固定用ボルト11がねじ込まれ、その尖った先端がソケット2の外周の雄ねじ部2aに達して同雄ねじ部2aに強く当接し、押圧キャップ9の螺着が緩む可能性を皆無にしている。
この際、押圧キャップの外周に螺着されるものがないので、押圧保持キャップ固定用ボルト11の頭部が押圧保持キャップ9の壁面内に完全に納まっている必要はない。
また、このタップ穴と押圧保持キャップ固定用ボルト11は、押圧保持キャップ9の外周に沿って対称的な位置に2〜4箇所設けられることが好ましく、また押圧保持キャップ固定用ボルト11の頭部には6角穴か、+又は−溝を設ける等締め回しができるようにしておく必要がある。
また、前記押圧保持キャップ9の頭部外周の複数箇所に、該押圧保持キャップ9をソケット2に螺着する際に使用するねじ込み用棒材を差し込むねじ込み用棒材差し込み孔9aを穿設するか、前記押圧保持キャップ9の頭部を6角柱状にしておくことが好ましい。
したがって、図4に示したようにソケット2の外周に設けた雄ねじ部2aに押圧保持キャップのフランジ内面に設けた雌ねじ部9cを螺合させることも可能になる。この場合従来のカプラーに使用してきたソケット2がそのまま使用できるメリットがある。
また、押圧保持キャップ9の端部には、外周から内面の雌ねじ部9cに貫通するタップ穴が設けられ、そのタップ穴に押圧保持キャップ固定用ボルト11がねじ込まれ、その尖った先端がソケット2の外周の雄ねじ部2aに達して同雄ねじ部2aに強く当接し、押圧キャップ9の螺着が緩む可能性を皆無にしている。
この際、押圧キャップの外周に螺着されるものがないので、押圧保持キャップ固定用ボルト11の頭部が押圧保持キャップ9の壁面内に完全に納まっている必要はない。
また、このタップ穴と押圧保持キャップ固定用ボルト11は、押圧保持キャップ9の外周に沿って対称的な位置に2〜4箇所設けられることが好ましく、また押圧保持キャップ固定用ボルト11の頭部には6角穴か、+又は−溝を設ける等締め回しができるようにしておく必要がある。
また、前記押圧保持キャップ9の頭部外周の複数箇所に、該押圧保持キャップ9をソケット2に螺着する際に使用するねじ込み用棒材を差し込むねじ込み用棒材差し込み孔9aを穿設するか、前記押圧保持キャップ9の頭部を6角柱状にしておくことが好ましい。
次いで、これらカプラーA、デッドアンカーBにおいて、ソケット2のテーパー孔にPC鋼より線1とウエッジ2を強力な押圧力で同時に圧入し、押圧力を加えたままソケット2に押圧保持キャップを螺着させるために使用するPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置と、同装置を使用して本発明のカプラー及びデッドアンカーを組み立てる方法について、図2及び図5(b)に基づいて説明する。なお、図5(b)は図5(a)にその斜視図を示したPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置によって実施例2に示したデッドアンカーBを組み立てるときの断面図である。
図5(a)、図5(b)において、1はPC鋼より線、2はソケット、2bはソケット後部延伸部内面の雌ねじ部、3はウエッジ、6は支圧板、9は押圧保持キャップ、21はジャッキ、22はピストン、23は押しキャップ、24は平板な壁面、24’は切欠溝を有する壁面、25は連結体、26は補助板である。
図5(a)、図5(b)において、1はPC鋼より線、2はソケット、2bはソケット後部延伸部内面の雌ねじ部、3はウエッジ、6は支圧板、9は押圧保持キャップ、21はジャッキ、22はピストン、23は押しキャップ、24は平板な壁面、24’は切欠溝を有する壁面、25は連結体、26は補助板である。
図5に示すように、本発明のPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置の一実施例は、平板な壁面24と上方に開口した切欠溝を有する壁面24’とが4本の棒状の連結体25で強固に連結されてなる枠体と、
該枠体内にあって前記平板な壁面24に固着され、PC鋼より線1の規格引張荷重の30%以上の押圧力を有するジャッキ21と、
前記ジャッキ21のピストン22の先端に装着され、PC鋼より線1の端部とウエッジ3の端部をソケット2のテーパー孔に同時に押し込む押しキャップ23と、
PC鋼より線1とウェッジ3が遊嵌・内装されたソケット2、及び前記押しキャップ23を載置したとき、ソケット2の中心軸がジャッキ21のピストン22の中心軸に一致するソケット支持台(図示せず)と
前記上方に開口したU字状の切欠溝を備えた壁面24’と前記ソケット2間に差し込んで使用する補助板26とで構成されている。
なお、前記押しキャップ23はPC鋼より線1の端部とウエッジ3の端部を同時にソケット2のテーパー孔に押し込むため、その押圧面のPC鋼より線1が当接する部分に、ウエッジ3の端部から突出するPC鋼より線1の長さに対応した窪みが穿設されている。
該枠体内にあって前記平板な壁面24に固着され、PC鋼より線1の規格引張荷重の30%以上の押圧力を有するジャッキ21と、
前記ジャッキ21のピストン22の先端に装着され、PC鋼より線1の端部とウエッジ3の端部をソケット2のテーパー孔に同時に押し込む押しキャップ23と、
PC鋼より線1とウェッジ3が遊嵌・内装されたソケット2、及び前記押しキャップ23を載置したとき、ソケット2の中心軸がジャッキ21のピストン22の中心軸に一致するソケット支持台(図示せず)と
前記上方に開口したU字状の切欠溝を備えた壁面24’と前記ソケット2間に差し込んで使用する補助板26とで構成されている。
なお、前記押しキャップ23はPC鋼より線1の端部とウエッジ3の端部を同時にソケット2のテーパー孔に押し込むため、その押圧面のPC鋼より線1が当接する部分に、ウエッジ3の端部から突出するPC鋼より線1の長さに対応した窪みが穿設されている。
また、前記補助板26には、図6に示すように中央部に上方に開口するU字状の切欠溝26aが穿たれ、また上部の左右に前記連結体25に懸架するための突出部26bが備えられ、そして前記U字状の切欠溝26aの幅Wが使用するPC鋼より線1の太さに、半円形の底部の曲率半径Rが使用するPC鋼より線1の半径に対応し、その深さが半円形の底部の曲率中心点Pがピストン22の中心軸上に位置するような深さであって、本圧入固着装置内にPC鋼より線1とウエッジ3を内装したソケット2を載置したとき、油圧ジャッキ21のピストン22と押しキャップ23の中心軸とPC鋼より線1の中心軸とが一致するようにしている。
したがって、PC構造物に使用されるPC鋼より線1の各種太さに応じた補助板26をあらかじめ用意しておき、そのときに使用するPC鋼より線1の太さによって選択使用できるようにしておくことが好ましい。
また、上記補助板26のほかに、下方に開口するU字形の切欠溝を持った同形の第2の補助板(図示せず)を用意し、前記補助板26と第2の補助板との両者でPC鋼より線1を上下から挟み込むことも、PC鋼より線1をより安定に保持できるので好ましい。この場合、前記補助板26同様に、使用するPC鋼より線1の各種太さに応じた第2の補助板を用意して前記補助板26と対にしておくと便利である。
なお、本実施例では枠体が2つの壁面24,24’と4本の棒状の連結体25で構成されているが、枠体は4囲を壁面で構成されてもよい。
したがって、PC構造物に使用されるPC鋼より線1の各種太さに応じた補助板26をあらかじめ用意しておき、そのときに使用するPC鋼より線1の太さによって選択使用できるようにしておくことが好ましい。
また、上記補助板26のほかに、下方に開口するU字形の切欠溝を持った同形の第2の補助板(図示せず)を用意し、前記補助板26と第2の補助板との両者でPC鋼より線1を上下から挟み込むことも、PC鋼より線1をより安定に保持できるので好ましい。この場合、前記補助板26同様に、使用するPC鋼より線1の各種太さに応じた第2の補助板を用意して前記補助板26と対にしておくと便利である。
なお、本実施例では枠体が2つの壁面24,24’と4本の棒状の連結体25で構成されているが、枠体は4囲を壁面で構成されてもよい。
前記PC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置20を使用してカプラーAやデッドアンカーBを組み立てる手順は下記の通りである。
〈1〉使用するPC鋼より線1の外径に合致した補助板26を選択し、切欠溝を有する壁面24’に沿わせて枠体上部の2本の連結体25に懸架する。
〈2〉ソケット2のテーパー孔に遊嵌されたウエッジ3にPC鋼より線1をその端部がウエッジ3の後端から若干突出するように挿通する。
〈3〉手順〈2〉によりPC鋼より線1とウエッジ3を内装したソケット2をソケット支持台上に載置する。この時補助板26が、ソケット2と切欠溝を有する壁面24’との間に挟入されるようする。また、デッドアンカーの場合にはソケット2の後端部にあらかじめ支圧板6をタップボルト12を用いて取着しておく。
〈4〉外側に押圧保持キャップ9を遊嵌装着した押しキャップ23を、同押しキャップ23の凹部をPC鋼より線1の端面に当接し、ウエッジ3とジャッキ21のピストン22との間に装着する。
〈5〉必要に応じて第2の補助板(図示せず)を、前記補助板26とソケット2(デッドアンカーの場合は支圧板6)との間、又は補助板26と切欠溝を有する壁面24’との間に挿入する。
〈6〉ジャッキ21にのピストン22のストロークを伸ばし、その先端で押しキャップ23をPC鋼より線1の規格引張荷重(Pu)の30%(0.3Pu)以上の押圧力で押圧し、PC鋼より線1とウエッジ3とを同時にソケット2のテーパー孔内に圧入する。
〈7〉ジャッキ21の押圧力を保持したまま、押しキャップ23の外周に遊嵌装着した押圧保持キャップ9を、その外側に設けた雄ねじ部9bを前記ソケット2の後端延長部内側に設けた雌ねじ部2bに螺合させ、前記押圧保持キャップ9のフランジでウエッジ3を押圧する。
押圧保持キャップ9をウエッジ2に螺着する際、押圧保持キャップ9に設けたねじ込み用棒材差し込み孔9aにねじ込み棒材(図示せず)を挿入して前記押圧保持キャップ9をソケット2に堅く螺着・勘合しておくことが好ましい。
〈8〉ジャッキ21のピストン22のストロークを縮め、前記〈1〉〜〈7〉の手順によって定着が完了し一体となったPC鋼より線1、ウエッジ3、ソケット2(デッドアンカーの場合は支圧板6を含む)及び押圧保持キャップ9をPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置の枠体内から取り出す。
〈1〉使用するPC鋼より線1の外径に合致した補助板26を選択し、切欠溝を有する壁面24’に沿わせて枠体上部の2本の連結体25に懸架する。
〈2〉ソケット2のテーパー孔に遊嵌されたウエッジ3にPC鋼より線1をその端部がウエッジ3の後端から若干突出するように挿通する。
〈3〉手順〈2〉によりPC鋼より線1とウエッジ3を内装したソケット2をソケット支持台上に載置する。この時補助板26が、ソケット2と切欠溝を有する壁面24’との間に挟入されるようする。また、デッドアンカーの場合にはソケット2の後端部にあらかじめ支圧板6をタップボルト12を用いて取着しておく。
〈4〉外側に押圧保持キャップ9を遊嵌装着した押しキャップ23を、同押しキャップ23の凹部をPC鋼より線1の端面に当接し、ウエッジ3とジャッキ21のピストン22との間に装着する。
〈5〉必要に応じて第2の補助板(図示せず)を、前記補助板26とソケット2(デッドアンカーの場合は支圧板6)との間、又は補助板26と切欠溝を有する壁面24’との間に挿入する。
〈6〉ジャッキ21にのピストン22のストロークを伸ばし、その先端で押しキャップ23をPC鋼より線1の規格引張荷重(Pu)の30%(0.3Pu)以上の押圧力で押圧し、PC鋼より線1とウエッジ3とを同時にソケット2のテーパー孔内に圧入する。
〈7〉ジャッキ21の押圧力を保持したまま、押しキャップ23の外周に遊嵌装着した押圧保持キャップ9を、その外側に設けた雄ねじ部9bを前記ソケット2の後端延長部内側に設けた雌ねじ部2bに螺合させ、前記押圧保持キャップ9のフランジでウエッジ3を押圧する。
押圧保持キャップ9をウエッジ2に螺着する際、押圧保持キャップ9に設けたねじ込み用棒材差し込み孔9aにねじ込み棒材(図示せず)を挿入して前記押圧保持キャップ9をソケット2に堅く螺着・勘合しておくことが好ましい。
〈8〉ジャッキ21のピストン22のストロークを縮め、前記〈1〉〜〈7〉の手順によって定着が完了し一体となったPC鋼より線1、ウエッジ3、ソケット2(デッドアンカーの場合は支圧板6を含む)及び押圧保持キャップ9をPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置の枠体内から取り出す。
上記〈1〉〜〈8〉の手順によって組み立てられたカプラーAの2次側のPC鋼より線1とソケットの2の固着構造体は、さらに次の手順によって1次側のPC鋼より線1’に接続される。
〈9〉2次側ソケット2の外周前面に切られた雄ねじ部2aに接合スリーブ4の内面に切られた雌ねじ部4aを螺合させ、接合スリーブ4の端部(図1においては左端)がソケット2の後端部に一致するところまで深く螺入する。
〈10〉従来の押圧パイプ5’(図7参照)に相当する、外径が押圧保持キャップ9の内径にわずかの隙間を残してはめ込めるように調整した鋼製又は樹脂製ガイドパイプ5(図1参照)を1次側PC鋼より線1’の先端に嵌め込み、これをガイドとして組立済みの2次側のPC鋼より線1、ソケット2、ウエッジ3の定着体を前記ガイドパイプ5の両端がそれぞれ1次側のウエッジ3’と2次側のウエッジ3に当接するようになるまで1次側ソケット2’に近寄せる。
〈11〉2次側ソケット2の垂直及び水平方向の位置を調整しつつ、〈9〉で2次側のソケット2の外周に螺着された接合スリーブ4を回転させて、1次側ソケット2’の外周にその後端から適正な長さ(PC鋼材の引張破壊力に十分な余裕を見込んだ引張力を伝達し得るねじ嵌合長さ)に切り込まれた雄ねじ部2a’に螺合させながら、ー次側ソケット2’の雄ねじ部2a’の終端に達するまで前進させ、そして同接合スリーブ4を、接合スリーブ4と1次側ソケット2’のねじ2a’と4aの嵌合が以後緩まないように、ねじ締めを行う要領で大きな力で接合スリーブ4を回転して締め付ける。
〈12〉カプラシース7を取り付け、支圧板6及びPC鋼より線1との止水処理を行い、カプラーシース7内へ樹脂パテなど防食材の充填を行う。
〈9〉2次側ソケット2の外周前面に切られた雄ねじ部2aに接合スリーブ4の内面に切られた雌ねじ部4aを螺合させ、接合スリーブ4の端部(図1においては左端)がソケット2の後端部に一致するところまで深く螺入する。
〈10〉従来の押圧パイプ5’(図7参照)に相当する、外径が押圧保持キャップ9の内径にわずかの隙間を残してはめ込めるように調整した鋼製又は樹脂製ガイドパイプ5(図1参照)を1次側PC鋼より線1’の先端に嵌め込み、これをガイドとして組立済みの2次側のPC鋼より線1、ソケット2、ウエッジ3の定着体を前記ガイドパイプ5の両端がそれぞれ1次側のウエッジ3’と2次側のウエッジ3に当接するようになるまで1次側ソケット2’に近寄せる。
〈11〉2次側ソケット2の垂直及び水平方向の位置を調整しつつ、〈9〉で2次側のソケット2の外周に螺着された接合スリーブ4を回転させて、1次側ソケット2’の外周にその後端から適正な長さ(PC鋼材の引張破壊力に十分な余裕を見込んだ引張力を伝達し得るねじ嵌合長さ)に切り込まれた雄ねじ部2a’に螺合させながら、ー次側ソケット2’の雄ねじ部2a’の終端に達するまで前進させ、そして同接合スリーブ4を、接合スリーブ4と1次側ソケット2’のねじ2a’と4aの嵌合が以後緩まないように、ねじ締めを行う要領で大きな力で接合スリーブ4を回転して締め付ける。
〈12〉カプラシース7を取り付け、支圧板6及びPC鋼より線1との止水処理を行い、カプラーシース7内へ樹脂パテなど防食材の充填を行う。
一方上記〈1〉〜〈8〉の手順によって組み立てられたデッドアンカーBは、
〈9’〉押圧保持キャップ9内、並びにPC鋼より線1と支圧板6中央の穴との間の隙間に樹脂パテ又は速硬モルタル等の防食剤を充填し、
〈10’〉PC鋼より線1の定着部を保護する保護キャップ13をその内側面に設けた雌ねじをソケット2の外周の雄ねじ部2aに螺合させ、同保護キャップ13の蓋部内面が押圧保持キャップ9の上端面に当接するまでねじ込み、
〈11’〉最後にデッドアンカーのシース8を支持板6に取り付ける。
〈9’〉押圧保持キャップ9内、並びにPC鋼より線1と支圧板6中央の穴との間の隙間に樹脂パテ又は速硬モルタル等の防食剤を充填し、
〈10’〉PC鋼より線1の定着部を保護する保護キャップ13をその内側面に設けた雌ねじをソケット2の外周の雄ねじ部2aに螺合させ、同保護キャップ13の蓋部内面が押圧保持キャップ9の上端面に当接するまでねじ込み、
〈11’〉最後にデッドアンカーのシース8を支持板6に取り付ける。
なお、前記〈1〉〜〈8〉の手順で組み立てられたカプラーA、デッドアンカーBが工場から作業現場まで輸送される間に受ける振動、衝撃によって、押圧保持キャップ9が緩み、組み立てられたカプラーA又はデッドアンカーBが使用できなくなる恐れがないかどうかを、ハンマーにより打撃を与える実験によって確かめ、その恐れが全くないことを確認し得た。
1、1’:PC鋼より線
1a:PC鋼より線のシース
2、2’:ソケット
2a、2a’:ソケット外周の雄ねじ部
2b:ソケット後部延伸部内面の雌ねじ部
3、3’:ウエッジ
4:接合スリーブ
4a:接合スリーブ内面の雌ねじ部
5:ガイドパイプ
5’:押圧パイプ
6:支圧板
7:カプラーシース
8:デッドアンカーのシース
9:押圧保持キャップ
9a:ねじ込み用棒材差し込み孔
9b:押圧保持キャップの雄ねじ部
9c:押圧保持キャップの雌ねじ部
10:コンクリート構造体
11:押圧保持キャップ固定用ボルト
12:タップボルト
13:保護キャップ
20:PC鋼より線とウエッジのソケットへの圧入固着装置
20’:カプラー用ストランド及びウエッジ圧入装置
21:ジャッキ
21’:油圧ジャッキ
22:ピストン
23:押しキャップ
24:平板な壁面
24’:切欠溝を有する壁面
25:連結体
26:補助板
26a:切欠溝
26b:突出部
A:カプラー
B:デッドアンカー
P:切欠溝底部の曲率中心点
R:切欠溝底部の曲率半径
W:切欠溝の幅
1a:PC鋼より線のシース
2、2’:ソケット
2a、2a’:ソケット外周の雄ねじ部
2b:ソケット後部延伸部内面の雌ねじ部
3、3’:ウエッジ
4:接合スリーブ
4a:接合スリーブ内面の雌ねじ部
5:ガイドパイプ
5’:押圧パイプ
6:支圧板
7:カプラーシース
8:デッドアンカーのシース
9:押圧保持キャップ
9a:ねじ込み用棒材差し込み孔
9b:押圧保持キャップの雄ねじ部
9c:押圧保持キャップの雌ねじ部
10:コンクリート構造体
11:押圧保持キャップ固定用ボルト
12:タップボルト
13:保護キャップ
20:PC鋼より線とウエッジのソケットへの圧入固着装置
20’:カプラー用ストランド及びウエッジ圧入装置
21:ジャッキ
21’:油圧ジャッキ
22:ピストン
23:押しキャップ
24:平板な壁面
24’:切欠溝を有する壁面
25:連結体
26:補助板
26a:切欠溝
26b:突出部
A:カプラー
B:デッドアンカー
P:切欠溝底部の曲率中心点
R:切欠溝底部の曲率半径
W:切欠溝の幅
Claims (9)
- PC構造物の緊張材として使用されるPC鋼より線1の端部にソケット2を、該ソケット2内面に設けられたテーパ孔と該テーパ孔に挿通されたPC鋼より線1との間にウエッジ3を圧入して固着してなるPC鋼より線1とソケット2との固着構造において、
PC鋼より線1とソケット2と、両者間に圧入されたウエッジ3と、前記ウエッジ3に加えた押圧力を保持するための前記ソケット2の後端部に螺着された押圧保持キャップ9とからなることを特徴とするPC鋼より線とソケットとの固着構造。 - 押圧保持キャップ9とソケット2の螺着が、押圧保持キャップ9外面の雄ねじ9bと、ソケット2後端部を延伸してなる延長部内面の雌ねじ2bとの螺合によってなされることを特徴とする請求項1に記載のPC鋼より線とソケットとの固着構造。
- 押圧保持キャップ9とソケット2の螺着が、押圧保持キャップ9内面の雌ねじ9cと、ソケット2外面の雄ねじ2aとの螺合によってなされることを特徴とする請求項1に記載のPC鋼より線とソケットとの固着構造。
- 押圧保持キャップ9とソケット2の螺合部の外側に位置する押圧保持キャップ9又はソケット2に緩み防止用のタップ穴が2〜4箇所穿設され、該タップ穴に、頭部に6角穴、若しくは―又は+形の溝を設けた押圧保持キャップ固定用ボルト11をその先端が螺合部の内側となるソケット2又は押圧保持キャップ9に当接し、かつ前記押圧保持キャップ固定用ボルト11の頭部が外側となる押圧保持キャップ9又はソケット2の壁面内に完全に収納するように螺着されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のPC鋼より線とソケットとの固着構造。
- PC構造物の緊張材として使用されるPC鋼より線1の端部にソケット2を、該ソケット2内面に設けられたテーパ孔と該テーパ孔に挿通されたPC鋼より線1との間にウエッジ3を圧入して固着する際に使用するPC鋼より線1とソケット2との固着装置であって、
いずれか一方が上方に開口した切欠溝を有し、他方が平板な相対する一対の壁面24’、24が4本の棒状連結体25で強固に連結されてなる枠体内と、
該枠体内にあって前記平板な壁面24に固着され、PC鋼より線1の規格引張荷重の30%以上の押圧力を有するジャッキ21と、
前記ジャッキ21のピストン22の先端に装着され、PC鋼より線1の端部とウエッジ3の端部を同時にソケット2のテーパ孔に圧入できる押しキャップ23と、
PC鋼より線1とウエッジ3が遊嵌・内装されたソケット2を載置した時、ソケット2の中心軸がジャッキ21のピストン22の中心軸と一致するソケット支持台と、
前記上方に開口した切欠溝を有する壁面24’と前記ソケット2との間に差し込んで使用する、溝幅Wと深さを異にする上方に開口するU字状の切欠溝を設けた複数種の補助板26とでなることを特徴とするPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置。 - 壁面24’の切欠溝の溝幅が、PC構造物で使用される最大径のPC鋼より線1が挿入可能な値であり、その底面が該PC鋼より線1の載置面となるようU字状をなし、かつ該U字状の切欠溝に前記PC鋼より線1を載置したときPC鋼より線1の中心軸とジャッキ21のピストン22の中心軸とが一致する深さであることを特徴とする請求項5に記載のPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置。
- 押しキャップ23が、ソケット2に圧入されたPC鋼より線1とウエッジ3が圧入力を取り外されることによって圧入方向と反対側に抜け出て緩むのを防止するためにソケット2に螺着される押圧保持キャップ9を遊嵌可能にしてなり、かつPC鋼より線1の端部とウエッジ3の端部とを同時に押圧できるよう押圧面にPC鋼より線1の外径より大きい内径を有する凹部を穿設されてなることを特徴とする請求項5に記載のPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置。
- 上方に開口した切欠溝26aを備えた複数種の補助板26が、PC構造物に使用される複数種のPC鋼より線1の定められた外径の溝幅と、該PC鋼より線1を載置したときPC鋼より線1の中心軸とジャッキ21のピストン22の中心軸とが一致する深さとをそれぞれ持つことを特徴とする請求項5に記載のPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置。
- 補助板26が、前記枠体を構成する4本の連結体25のうち枠体上部に位置する2本の連結体25に懸架可能なように、上部左右に突出部26bを備えてなることを特徴とする請求項5又は8に記載のPC鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置。
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JP2005035053A JP2006219912A (ja) | 2005-02-10 | 2005-02-10 | Pc鋼より線とソケットとの固着構造及びpc鋼より線とウエッジとのソケットへの圧入固着装置 |
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- 2005-02-10 JP JP2005035053A patent/JP2006219912A/ja active Pending
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