JPH09328749A - 圧縮型アンカーのアンカーテンドン構造およびその耐荷体 - Google Patents

圧縮型アンカーのアンカーテンドン構造およびその耐荷体

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JPH09328749A
JPH09328749A JP16662096A JP16662096A JPH09328749A JP H09328749 A JPH09328749 A JP H09328749A JP 16662096 A JP16662096 A JP 16662096A JP 16662096 A JP16662096 A JP 16662096A JP H09328749 A JPH09328749 A JP H09328749A
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JP16662096A
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English (en)
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Nobuchika Ono
信親 大野
Masayoshi Fukai
正良 深井
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SANSUI ENG KK
Moritani Industrial Products Co Ltd
Original Assignee
SANSUI ENG KK
Moritani Industrial Products Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 搬送、保管効率の向上に加えた作業現場等で
の作業性の向上をはかる。 【構成】 耐荷体16が、アンボンドPC鋼より線14の先端
を保持、固定する固定金具12に隣接する位置から後方
に、平坦な端面16a、16b の対向のもとで連続して配設さ
れている。そして、注入パイプ48が、固定金具12のパイ
プ体26に連通可能に、耐荷体16の挿通孔50を介して挿
入、配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、周面摩擦によっ
てアンカーの緊張力を地盤に伝達するアンカー、特に地
盤等に圧縮力を作用させる圧縮型アンカーのアンカーテ
ンドン構造およびその耐荷体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、地盤や各種構造物等(地盤等)
は、永久アンカーの定着によって補強されている。永久
アンカーは、たとえば、アンボンドPC鋼より線等からな
る緊張材を有するアンカーテンドンを、地盤等のアンカ
ー孔に挿入し、注入したグラウトの固化に伴うアンカー
定着部の固定によって、地盤等に対して定着されてい
る。
【0003】この種の永久アンカーとして、たとえば、
アンカーテンドンの先端の固定金具に隣接する部分の所
定範囲に耐荷体を配置し、PC鋼より線に加わる緊張力
を、耐荷体を介した摩擦によって周囲の地盤等に伝達さ
せる圧縮型アンカーが知られている。このような圧縮型
アンカーでは、耐荷体がその周面全体でアンカーの緊張
力を分散して受けるとともに、グラウトを介して耐荷体
の周面に接する地盤等に、アンカーの緊張力が伝達され
る。
【0004】このようなアンカーテンドンは、通常、工
場等において予め組み立て加工され、巻き取り等のもと
での適当な荷姿の状態で、作業現場や保管場所等(作業
現場等)に搬送される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、公知の耐荷体
として、たとえば、いわゆるスパイラル鉄筋によるもの
が一般的に知られている。このスパイラル鉄筋からなる
耐荷体は、通常、1 〜1.5mと長く、一般的にはこの耐荷
体の個体を2 〜3 個連続して配設するため、固定金具と
組み合わせた当該部分、つまりは定着部の全体的な長
さ、いわゆる定着長が3 〜5m程度になる。
【0006】アンボンドPC鋼より線は可撓性であるた
め、耐荷体のない部分、つまり非定着部においては、ア
ンカーテンドンを小径の輪状に巻き取ることができる。
これに対し、スパイラル鉄筋は高い剛性を持つため、こ
のスパイラル鉄筋からなる耐荷体を定着部に配設したア
ンカーテンドンにおいては、定着長の直線状態を保持し
たままの搬送、保管が要求される。
【0007】つまり、工場等で組み立てたアンカーテン
ドンは、小径に巻き取られたアンボンドPC鋼より線の輪
状体から3 〜5mの定着長を直線状に突出させた変則的か
つ大きな荷姿となるため、アンカーテンドンの効率的な
搬送、保管が行えない。
【0008】そこで、作業現場等での着脱の可能な耐荷
体および固定金具が、特開平07−150561号公報で開示さ
れている。この構成では、作業現場等においても、アン
ボンドPC鋼より線に対する耐荷体、固定金具の組み付け
が容易に行え、工場等においては、アンボンドPC鋼より
線のみを小径に巻き取れば足りるため、アンカーテンド
ンの荷姿となる輪状体の小径化により、作業現場等への
アンカーテンドンの効率的な搬送、保管が十分に可能と
なる。
【0009】しかしながら、搬送が効率的に行える反
面、アンボンドPC鋼より線への耐荷体、固定金具の組み
付けという組み立て工程が作業現場等において要求され
るため、作業現場等での作業工程の増加が避けられな
い。
【0010】つまり、作業現場等での作業性を考慮する
上では、完成品としての工場等でのアンカーテンドンの
組み立て、ひいては作業現場等での作業工程の削減が望
まれるが、公知のアンカーテンドン構造においては、搬
送、保管の効率の向上と作業性の向上との両立がはから
れていないのが現状である。
【0011】この発明は、搬送、保管の効率の向上に加
えた作業現場等での作業性の向上をはかる圧縮型アンカ
ーのアンカーテンドン構造およびその耐荷体の提供を目
的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この発明の圧縮型アンカーのアンカーテンドン構造
によれば、固定金具によって複数本のアンボンドPC鋼よ
り線の先端が保持、固定され、複数個の耐荷体が、周面
の長溝へのアンボンドPC鋼より線の挿着によって、固定
金具に隣接する位置から後方に、平坦な各端面の対向の
もとで連続して配設されている。そして、グラウトの注
入のための可撓性の注入パイプが、固定金具に設けられ
たグラウト流出用のパイプ体に連通可能に、耐荷体のほ
ぼ中央の貫通孔としてなる挿通孔を介して挿入、配設さ
れている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】図1に示すように、この発明に係る圧縮型
アンカーのアンカーテンドン構造において、アンカーテ
ンドン10は、固定金具12による、複数本のアンボンドPC
鋼より線14の先端の保持、固定を伴って形成されるとと
もに、この固定金具との組み合わせのもとでアンカーテ
ンドンの定着部を形成する耐荷体16が、アンカーテンド
ンの先端部分の所定範囲に複数個連続して配設されてい
る。
【0015】なお、アンボンドPC鋼より線14は、通常、
複数のワイヤを撚り合わせて形成したPC鋼より線をポリ
エチレンパイプからなるアンボンドチューブ(被覆管)
で被覆し、このアンボンドチューブ内でPC鋼より線の回
りにグリース等の防錆油を充填して形成されるが、ここ
で使用されるアンボンドPC鋼より線は一般的な公知のも
のであるとともに、その構造自体はこの発明の趣旨でな
いため、ここでは詳細に説明しない。
【0016】図1に示すように、このアンカーテンドン
10においては、先端に圧着グリップ18の固着されたアン
ボンドPC鋼より線14が使用され、この圧着グリップを保
持、固定可能に、固定金具12が形成されている。
【0017】図1に加えて図2を見るとわかるように、
固定金具12は、たとえば、ベース20と、保持プレート22
と、カバー24と、パイプ体26とを備えて構成されてい
る。
【0018】固定金具のベース20は、たとえば、平坦面
としてなる端面20a、20b 間で軸線に沿って貫通した貫通
孔28をほぼ中央に有する略円柱状で、アンボンドPC鋼よ
り線14を側方から挿着可能とする複数の長溝30を周面に
有して成形されている。ベースの長溝30は、挿着される
アンボンドPC鋼より線14の本数、つまりはアンカーテン
ドン10を構成するに必要なアンボンドPC鋼より線の本数
に応じた数だけ、ほぼ等間隔毎に設けられる。
【0019】この実施の形態においては、6 本のアンボ
ンドPC鋼より線14を必要本数とするアンカーテンドン10
を例示し、これに対応する6 ヶ所の長溝30を有する形態
として、固定金具のベース20が具体化されている(図2
参照)。
【0020】図1に示すように、このベース20に対して
は、アンボンドPC鋼より線14が側方からの挿入によって
長溝30に挿着され、圧着グリップ18が、前方の端面(前
端面)20a に隣接して配置される。そして、ベース20と
の間で圧着グリップ18を挟持する保持プレート22が、圧
着グリップの先端サイドに配設されている。
【0021】図1に加えて図2を見るとわかるように、
保持プレート22は、中央孔32と中央孔の回りに配置され
た所定数の挿通孔34とを有する略円板形状に成形され、
合成ゴム等の弾性材からなるサポートパイプ36が、中央
孔に整列して前端面に一体的に固着されている。
【0022】図1を見るとわかるように、保持プレート
22は、挿通孔34への、圧着グリップ18からのPC鋼より線
の延出端14a の挿通のもとで配置され、カバー24によっ
て、圧着グリップと共に被覆されるようになっている。
【0023】なお、保持プレートのサポートパイプ36
は、ベース20に対して装着されたカバー24によって軸線
方向に押圧、圧縮可能な長さに設定される。
【0024】図1、図2に示すように、カバー24は、た
とえば、前端に挿通孔38を、後端に開口24a をそれぞれ
有する略つり鐘形状に成形され、ベース20の前端に設け
られた小径部40への開口端(後端)の冠着によって、ベ
ースに対して装着、連結可能となっている。
【0025】そして、ストッパ42を中間部に一体的に有
するパイプ体26の後部がカバーの挿通孔38、保持プレー
トの中央孔32を介して挿入され、たとえば、後端のおね
じ44と貫通孔28の対応するめねじ46との螺着に伴うベー
ス20、カバー24の一体的な共締めによって、パイプ体が
ベースの貫通孔に連通して配置、固定されている。
【0026】パイプ体のストッパ42として、たとえば、
図示のような、六角ボルトのヘッド状のものが利用でき
る。このように、ストッパ42を六角ボルトのヘッド状の
形態とすることで、ストッパが、ベース20に対するパイ
プ体26の螺着の際の操作片として利用できるため、ベー
スに対するパイプ体の強固な螺着が容易に可能となる。
【0027】このような構成においては、カバー24がパ
イプ体のストッパ42とベースの小径部40の段部との間に
挟着されるため、ベースに対するカバーの連結、固定が
強固に得られる。そして、ベース20に対するカバー24の
連結のもとで保持プレートのサポートパイプ36が圧縮さ
れるため、その弾性のもとで、圧着グリップ18が保持プ
レート22とベースとの間で確実に挟持される。
【0028】つまり、この構成では、保持プレート22、
ベース20間での挟持、および、カバー24での被覆によっ
て、固定金具12からの圧着グリップ18、ひいてはアンボ
ンドPC鋼より線14の脱落が確実に阻止される。
【0029】そして、この固定金具12によれば、アンボ
ンドPC鋼より線14をベースの長溝30に側方から挿着する
とともに、保持プレート22、カバー24を配置した後に、
パイプ体26をベース20に対して螺着して組み立てれば足
りるため、アンボンドPC鋼より線の先端の保持、固定作
業が容易に行える。
【0030】なお、サポートパイプ36を除く固定金具12
の構成部材、つまりベース20、保持プレート22、カバー
24およびパイプ体26は、いずれも鉄材料若しくは鋳物に
より成形される。
【0031】そして、図1に示すように、この発明のア
ンカーテンドン構造においては、この固定金具12に隣接
する位置から後方に連続して、複数個の耐荷体16が配設
されている。図1に加えて図3を見るとわかるように、
耐荷体16は、たとえば、前後に位置する端面16a、16b を
それぞれ平坦面とする略円柱形状に、レジンコンクリー
ト(樹脂モルタル)等から成形され、グラウトの注入の
ための可撓性の注入パイプ48を遊挿可能とする挿通孔50
が、軸線に沿って各端面間を貫通した貫通孔として、耐
荷体のほぼ中央に設けられている。
【0032】なお、図1に示すように、耐荷体の挿通孔
50と固定金具12のベースの貫通孔28とは、その配置のも
とで連通可能となっており、たとえば、貫通孔後端への
遊嵌等のもとで、注入パイプが貫通孔、ひいてはパイプ
体26に連通可能となっている。つまり、注入パイプ48か
ら流し込まれたグラウトは、ベースの貫通孔28、パイプ
体26を経て、アンカーテンドン10の外部に流出可能とな
っている。
【0033】そして、図1、図3に示すように、耐荷体
16は、アンボンドPC鋼より線14を側方から挿着可能とす
る複数の長溝52と、周囲のグラウトとの摩擦係合のため
の段部54とを周面に有して成形されている。耐荷体の長
溝52は、固定金具のベース20と同様に、アンカーテンド
ン10を構成するに必要なアンボンドPC鋼より線14の本数
に応じた数だけ形成される。つまり、この実施の形態に
おいては、6 ヶ所の長溝52が、等間隔離反した位置で耐
荷体16の周面に開口して設けられる。
【0034】また、耐荷体の段部54は、たとえば、中央
部に所定範囲の小径部56を設けることで、耐荷体16の軸
線方向に離間した2 ヶ所に設けられている。
【0035】このような耐荷体16においては、端面16a、
16b が平坦面として形成されているため、図1に示すよ
うに、各個体(耐荷体)の対向する端面、つまりは前位
置の耐荷体の端面(後端面)16b と後位置の耐荷体の端
面(前端面)16a とを対向、当接させることで、耐荷体
が複数個連続して配設される。
【0036】また、固定金具のベース20の端面(後端
面)20b も、前述したように同様の平坦面として形成さ
れているため、固定金具12に隣接する位置の耐荷体16
は、この後端面に対しても、対応する端面(前端面)16
a の対向、当接のもとで配設される。
【0037】このような耐荷体16の長さは、たとえば、
125mm 程度とすることが好ましい。そして、固定金具12
と耐荷体16とを組み合わせたアンカーテンドン10の定着
部の全長に応じた数だけ、耐荷体は連続して配設され
る。
【0038】アンカーテンドン10の定着長における耐荷
体16の配設範囲(配設長)は、通常、500mm 毎での設定
となるため、耐荷体の個体の長さを125mm とすること
で、その配設数は容易に設定可能となる。
【0039】そして、アンカーテンドン10の定着長に対
応した、アンボンドPC鋼より線14への必要個数の耐荷体
16の配設の後、図1に示すように、注入パイプ48が耐荷
体の挿通孔50に連続して挿通されて、アンカーテンドン
は組み立てられる。
【0040】図1に示すように、このように組み立てら
れたアンカーテンドン10は、たとえば、地盤等58に穿設
されたアンカー孔60に、固定金具12と耐荷体16との組み
合わせによりなる定着部から挿入される。そして、注入
パイプ48から注入されたグラウトは、注入パイプに連通
した固定金具のベースの貫通孔28、パイプ体26を流れ
て、パイプ体の前部に穿設された側孔62から、アンカー
テンドン10の外部、つまりはアンカー孔60の内部に流
出、充填される。
【0041】上記のように、この発明の圧縮型アンカー
のアンカーテンドン構造においては、複数個の耐荷体16
間、および、耐荷体、固定金具12間が、対向する端面16
a、16b 間や耐荷体の端面16a と固定金具のベースの端面
20b との対向、当接のもとで連続して配設されているに
すぎない。つまり、隣接する耐荷体16間、および、固定
金具12、耐荷体間はいずれも容易に離反可能であるた
め、図4に示すように、対向する端面間の部分的な離反
のもとで当該部分、つまりは固定金具、耐荷体の組み合
わせによりなる定着部の湾曲が可能となる。
【0042】このように、この発明の圧縮型アンカーの
アンカーテンドン構造によれば、固定金具12と耐荷体16
との組み合わせによりなる定着部が湾曲できるため、ア
ンカーテンドン10の全体を輪状に巻き取ることが可能と
なる。そのため、アンカーテンドン10の荷姿が、直線状
の突出部分を持たない小径の輪状体として得られ、この
荷姿により、アンカーテンドンの効率的な搬送、保管が
容易に確保できる。
【0043】なお、耐荷体の挿通孔50に連続して挿通さ
れた注入パイプ48は、前述したように可撓性であるた
め、アンボンドPC鋼より線14に追従して湾曲可能である
ことはいうまでもない。
【0044】そして、固定金具12、耐荷体16をアンボン
ドPC鋼より線14に組み付けた完成品として、アンカーテ
ンドン10は工場等において組み立てられ、その完成品を
作業現場等に搬送すれば足りるため、作業現場等では、
その荷姿を解除することで、アンカーテンドンの定着作
業が直ちに遂行できる。つまり、作業現場等での固定金
具12、耐荷体16の組み付け作業等が省略できるため、作
業現場等での作業性が確実に向上する。
【0045】なお、6 本のアンボンドPC鋼より線14に12
5mm 程度の耐荷体16を所定個数組み付けたアンカーテン
ドン10においては、直径1.8m程度の輪状に巻き取ること
が可能となる。
【0046】ここで、輪状に巻き取られたアンカーテン
ドン10においては、隣接する耐荷体16間が部分的に離反
されるため、アンカーテンドンを再度直線状に延ばした
ときに、耐荷体間に対応する隙間が残る場合もある。し
かしながら、耐荷体16は、長溝52へのアンボンドPC鋼よ
り線14の挿着のもとで配設されているにすぎないため、
木づちでの殴打等によって、作業の煩雑化を伴うことな
く、元の位置に容易に配設し直すことができる。
【0047】そして、この発明の耐荷体16によれば、上
記のアンカーテンドン構造に適した配設が容易に可能と
なる。更に、アンボンドPC鋼より線14を周面の長溝52に
側方から挿着すれば足りるため、アンボンドPC鋼より線
に対する組み付けの際の作業性が向上される。
【0048】また、この耐荷体16においては、側方から
のアンボンドPC鋼より線14の着脱が可能であるため、作
業現場等における定着長の変更にも、耐荷体の着脱のも
とで容易に対応できる。
【0049】なお、この実施の形態においては、耐荷体
16の長さが125mm として具体化されているが、これに限
定されず、500mm 毎での耐荷体の配設長に対応可能な長
さであれば他の長さとしてもよい。しかし、250mm では
小径での巻き取りが困難であるとともに、100mm ではそ
の配設数が多くなるため、使用性、作業性、製造面およ
び価格面等を考慮した上で、耐荷体16の長さを125mm と
することが好ましいと考えられる。
【0050】ここで、この発明の圧縮型アンカーのアン
カーテンドン構造の変形例を図5、図6に例示する。こ
のアンカーテンドン110 においては、固定金具112 のベ
ース120 が、後端に小径おねじ部64を一体に有して成形
されるとともに、鉄材料等からなる略円筒形状の延長支
持体66が、小径おねじ部への対応するめねじ68の螺合の
もとで、ベースの後端、つまりは固定金具の後端から後
方に、固定金具の一部として一体的に連結、延出されて
いる。
【0051】延長支持体66は、周囲のグラウトとの摩擦
係合を得るための段部70を周面に有して成形されてい
る。延長支持体の段部70は、たとえば、所定範囲の小径
部72を等間隔毎に設けることで、延長支持体66の軸線方
向に離間した複数箇所に設けられている。
【0052】この延長支持体66を含めた固定金具112 の
全長は、たとえば、1m程度として設定される。
【0053】なお、ベース120 、延長支持体66を除く固
定金具112 の他の構成部材、つまり保持プレート22、カ
バー24、およびパイプ体26は、上記の実施の形態におけ
るアンカーテンドン10の固定金具12と同一であるため、
これらについてのここでの説明は省略する。
【0054】そして、図5に示すように、延長支持体66
の後方に複数個の耐荷体16を連続して配設することで、
アンカーテンドン110 は形成されるが、図5に加えて図
6を見るとわかるように、この実施の形態においては、
ジョイント体74が、延長支持体の後部に配設、連結さ
れ、このジョイント体を介して、耐荷体が延長支持体、
ひいては固定金具112 の後方に連続して配設されてい
る。
【0055】ジョイント体74は、前後に位置する端面74
a、74b を平坦面とする略円筒形状で、注入パイプ48の遊
挿可能な貫通孔76をほぼ中央に有して成形されている。
そして、側方からのアンボンドPC鋼より線14の挿着を可
能とする長溝78、および、延長支持体66の後端開口66a
の冠着可能な前部の小径部80が、ジョイント体74の周面
にそれぞれ形成されている。
【0056】なお、耐荷体16についての詳細は前述して
いるため、ここでは省略する。
【0057】注入パイプ48は、耐荷体の挿通孔50および
ジョイント体の貫通孔76に連続して挿通され、延長支持
体66を介したベースの貫通孔28への嵌入によって、注入
パイプ、パイプ体26間が連通されている。
【0058】なお、図5に示すように、このアンカーテ
ンドン110 においては、たとえば、注入パイプ48の途中
部分にV カット等の開口82を設けることで、延長支持体
66の内部へのグラウトの注入、充填が確保できる。
【0059】この実施の形態におけるアンカーテンドン
110 においても、耐荷体16が、ジョイント体74の平坦面
としてなる端面(後端面)74b に対する、対応した端面
(前端面)16a の対向、当接のもとで配設されるととも
に、前述した構成と同様に、隣接する耐荷体間が前位置
の耐荷体の端面16b と後位置の耐荷体の端面16a との対
向、当接のもとで配設されているにすぎないため、定着
部での湾曲のもとで、アンカーテンドンの全体的な巻き
取りが可能となる。
【0060】従って、このアンカーテンドン110 におい
ても、搬送、保管効率の向上に加えた作業現場等での作
業性の向上が容易にはかられる。
【0061】ここで、このアンカーテンドン110 におい
ては、鉄材料等からなる延長支持体66が固定金具112 の
後方に延出して一体的に設けられるため、剛性の高い直
線部分が、アンカーテンドンの定着部の先端に1m程度だ
け存在することになる。しかしながら、この固定金具11
2 により形成される直線部分の長さは1m程度であり、こ
の長さは、アンカーテンドン110 の巻き取り径となる約
1.8mより短いため、荷姿となる輪状体の内方に、ジョイ
ント体74、耐荷体16間等での折曲のもとで折り込むこと
によって、固定金具がアンカーテンドンの荷姿に悪影響
を与えることもない。
【0062】ところで、上記のように延長支持体66を固
定金具112 の一部として後方に一体的に設ければ、アン
カーテンドン110 の牽引、定着により作用する力を、1m
程度の広範囲で受けることが可能となる。つまり、アン
ボンドPC鋼より線14の牽引、定着により作用する力を剛
性の高い固定金具112 によって広範囲で受け、この固定
金具での分散によって減衰された力が、固定金具後方の
耐荷体16に順次作用されるため、耐荷体への過大な力の
直接的な作用が確実に抑制でき、いわゆる進行性破壊に
起因する耐荷体、ひいてはアンカーテンドン110 の全体
的な安全性の低下が確実に防止される。
【0063】なお、この実施の形態においては、延長支
持体66と耐荷体16との間にジョイント体74を介在してい
るが、これに限定されず、たとえば、ジョイント体を省
略して、耐荷体を延長支持体の後方に直接的に連続して
配設してもよい。しかしながら、この実施の形態のよう
に、延長支持体66の後部にジョイント体74を設ければ、
隣接する位置の耐荷体の端面16a が、ジョイント体の後
端面74b に対して面で対向、当接するため、延長支持体
を経て作用する力が一点に集中することもなく、この点
からも、耐荷体の安全性が確保される。
【0064】また、この実施の形態においては、延長支
持体66の長さが1m程度として例示されているが、これに
限定されず、アンカーテンドン110 の荷姿となる輪状体
の直径以下であればいずれの長さとしてもよい。そし
て、延長支持体66はベース120に対して着脱可能である
ため、アンカーテンドン110 に要求される引張荷重等に
よって適宜調整、設定可能であることはいうまでもな
い。
【0065】ここで、図7ないし図9に、この発明の圧
縮型アンカーのアンカーテンドン構造の更に別の変形例
を示す。このアンカーテンドン210 においては、固定金
具212 のベース220 が、たとえば、後方に行くに従って
小径となる略円錐形状の延出部84を後部に一体に有して
成形されている。そして、このベースの延出部84の回り
に、対応するテーパ面86a を内面とする略くさび型に成
形された円弧状のスライダ86が、延出部に対して、外径
の拡大を伴いながら軸線方向に沿って前方にスライド可
能に配設、連結されている。
【0066】図7、図8を見るとわかるように、ベース
の延出部84は、 3°程度の勾配の略円錐形状に、たとえ
ば、ベース220 の本体部から段部88を介して設けられ、
その長さは、300mm 程度に設定されている。なお、アン
ボンドPC鋼より線14の挿着される長溝30は、延出部84を
含むベース220 の全長に渡って周面に形成されている。
【0067】また、スライダ86は、たとえば、略円筒体
の 3分割形状に形成され、この 3片のスライダの組み合
わせが、延出部の回りに配設されている。なお、図7な
いし9に示すように、スライダ86は、止めねじ90等によ
る、長孔状のガイド孔92を介した連結によって、ベース
の延出部に対してスライド可能に配設されている。
【0068】そして、スライダ86は、所定範囲の小径部
94を等間隔毎に設けることで得られた段部96を、周囲の
グラウトとの摩擦係合を得るための段部として、周囲の
軸線方向に離間した複数箇所に有して成形されている。
【0069】なお、スライダ86のテーパ面(内面)86a
には、アンボンドPC鋼より線14の挿通を保障可能な、ベ
ースの長溝30に対応した長溝98が対応数だけ設けられて
いる。
【0070】この実施の形態における固定金具212 にお
いても、ベース220 、スライダ86を除く他の構成部材、
つまり保持プレート22、カバー24、およびパイプ体26
は、上述した実施の形態におけるアンカーテンドン10の
固定金具12と同一であるため、これらに関するここでの
説明は省略する。
【0071】図7に示すように、スライダ86は、ベース
の延出部84より後方に突出した状態で配設され、その後
端に隣接する位置から後方に、複数個の耐荷体16が連続
して配設されている。
【0072】なお、耐荷体16についての詳細は前述して
いるため、ここでは省略する。
【0073】そして、耐荷体の挿通孔50を介した注入パ
イプ48の遊挿、および、ベースの貫通孔28への注入パイ
プ先端の嵌入によって、アンカーテンドン210 が形成さ
れている。
【0074】このような構成において、アンボンドPC鋼
より線14に牽引力が作用すると、ベース220 が後方に引
っ張られ、これによってベースが移動すると、図9の下
半部に示すように、その力は、スライダ86を延出部84の
勾配に対応した長さL1だけ押し広げる方向に作用する。
ここで、このようなアンカーテンドン210 の定着に利用
されるグラウトの剛性は、通常、レジンコンクリートか
らなる耐荷体16の剛性より小さいため、アンボンドPC鋼
より線14から作用する牽引力によって耐荷体が破損され
る前に、スライダの外径の拡大のもとでスライダの周囲
のグラウトが破壊されて、その力が地盤等58に分散、吸
収される。
【0075】つまり、アンボンドPC鋼より線14からの力
が、スライダ86の外径の拡大のもとで、固定金具212 に
おいて吸収されるため、耐荷体16の安全性が確保される
ばかりでなく、固定金具としての外径の拡大により、地
盤等58に対する強固な定着も同時に得られる。
【0076】なお、図7に示すように、この実施の形態
におけるアンカーテンドン210 においても、耐荷体16
が、スライダの後端に対する、対応した端面(前端面)
16a の対向、当接のもとで配設されるとともに、前述し
た構成と同様に、隣接する耐荷体間が前位置の耐荷体の
端面16b と後位置の耐荷体の端面16a との対向、当接の
もとで配設されているにすぎないため、定着部での湾曲
のもとで、アンカーテンドンの全体的な巻き取りが可能
となる。
【0077】従って、このアンカーテンドン210 におい
ても、搬送、保管効率の向上に加えた作業現場等での作
業性の向上が容易にはかられる。
【0078】ここで、この実施の形態においては、スラ
イダ86を3分割形状として例示しているが、ベース220
の移動に伴うその分離のもとで外径を拡大可能とすれば
足りるため、これに限定されず、他の数に分割してもよ
い。通常、このようなアンカーテンドン210 において
は、アンボンドPC鋼より線14の配設数との関係から、通
常、 3の倍数での分割が望ましいとされるため、 3分割
以外には 6分割が例示できる。
【0079】しかしながら、このようなアンボンドPC鋼
より線14を 6本とする場合においての 6分割ではスライ
ダ86の数が多くなりすぎ、構成の複雑化、作業の煩雑化
等を招く虞れがあるため、略円筒体の 3分割形状にスラ
イダを形成することで、スライダ、ひいては固定金具21
2 の全体的な構成の簡素化、作業性の向上等が容易には
かられる。
【0080】また、この実施の形態においては、ベース
220 との一体の形態として、延出部84が具体化されてい
るが、ベースの後部に延出して一体的に設けられれば足
りるため、これに限定されず、別体の延出部を連結によ
ってベースの後部に一体的に設ける構成としてもよい。
【0081】上述した発明の実施の形態は、この発明を
説明するためのものであり、この発明を何等限定するも
のでなく、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施さ
れたものも全てこの発明に包含されることはいうまでも
ない。
【0082】
【発明の効果】上記のように、この発明に係る圧縮型ア
ンカーのアンカーテンドン構造によれば、定着部の固定
金具、耐荷体間、および、隣接する耐荷体間の屈曲の確
保により、小径の輪状でのアンカーテンドンの巻き取り
が可能となる。そして、この小径の輪状体をアンカーテ
ンドンの荷姿とすることで、アンカーテンドンの効率的
な搬送、保管が容易に確保できる。
【0083】更に、固定金具、耐荷体をアンボンドPC鋼
より線に組み付けた完成品としてのアンカーテンドンを
作業現場等に搬送し、作業現場等においてはその荷姿を
解除すれば足りるため、作業現場等での作業性が確実に
向上する。つまり、搬送、保管の効率の向上、および、
作業性の向上の両立が、この発明のアンカーテンドン構
造においては十分に可能となる。
【0084】また、ベースの後部に略円筒形の延長支持
体を設ける構成、または、ベースの後部に延出された略
円錐形状の延出部の回りに内面テーパ形状で略くさび型
のスライダを前方にスライド可能に設ける構成において
も、定着部の固定金具、耐荷体間、および、隣接する耐
荷体間の屈曲の確保により、小径の輪状でのアンカーテ
ンドンの巻き取りが可能となる。そして、これらの構成
によれば、固定金具での力の分散、吸収が確保できるた
め、地盤等に対する固定金具の強固な定着が容易に得ら
れ、耐荷体、ひいてはアンカーテンドンの安全性が向上
する。
【0085】そして、固定金具の全長をアンカーテンド
ンの荷姿となる輪状体の直径以下とすれば、固定金具を
輪状体の内方に折り込むことで、外方への直線状での突
出が防止できるため、荷姿の大型化が確実に抑制でき
る。
【0086】また、固定金具においては、ベースの側方
からアンボンドPC鋼より線を長溝に挿着し、保持プレー
ト、圧着グリップを被覆したカバーを、パイプ体による
カバー、ベースの共締めによって組み立てれば足りるた
め、固定金具によるアンボンドPC鋼より線の先端の固
定、保持作業が容易に行える。
【0087】そして、この発明の圧縮型アンカーの耐荷
体によれば、上記のアンカーテンドン構造に適した配設
が容易に可能となる。更に、アンボンドPC鋼より線を周
面の長溝に側方から挿着すれば足りるため、アンボンド
PC鋼より線に対する組み付けの際の作業性が向上され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る圧縮型アンカーのアンカーテン
ドン構造の一部破断の概略側面図である。
【図2】この発明の圧縮型アンカーのアンカーテンドン
構造における、固定金具の概略分解斜視図である。
【図3】この発明の圧縮型アンカーのアンカーテンドン
構造における、耐荷体の概略斜視図である。
【図4】定着部の湾曲状態における、この発明の圧縮型
アンカーのアンカーテンドン構造の概略側面図である。
【図5】この発明の変形例に係る、圧縮型アンカーのア
ンカーテンドン構造の一部破断の概略側面図である。
【図6】図5に示す圧縮型アンカーのアンカーテンドン
構造における、固定金具の概略分解斜視図である。
【図7】この発明の別の変形例に係る、圧縮型アンカー
のアンカーテンドン構造の一部破断の概略側面図であ
る。
【図8】図7に示す圧縮型アンカーのアンカーテンドン
構造における、固定金具の概略分解斜視図である。
【図9】図7の圧縮型アンカーのアンカーテンドン構造
における固定金具の作動前、作動後を示す、一部破断の
概略側面図である。
【符号の説明】
10、110、210 圧縮型アンカーのアンカーテンドン 12、112、212 固定金具 14 アンボンドPC鋼より線 16 圧縮型アンカーの耐荷体 16a、16b 耐荷体の端面 20、120、220 ベース 22 保持プレート 24 カバー 26 パイプ体 48 注入パイプ 50 耐荷体の挿通孔 52 耐荷体の長溝 54 耐荷体の段部 66 延長支持体 74 ジョイント体 84 延出部 86 スライダ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定金具によって複数本のアンボンドPC
    鋼より線の先端が保持、固定され、周囲のグラウトとの
    摩擦係合を得るための段部を周面に有する略円柱形状の
    複数個の耐荷体が、周面の長溝へのアンボンドPC鋼より
    線の挿着によって、固定金具に隣接する位置から後方
    に、平坦な各端面の対向のもとで連続して配設されると
    ともに、 グラウトの注入のための可撓性の注入パイプが、固定金
    具に設けられたグラウト流出用のパイプ体に連通可能
    に、耐荷体のほぼ中央の貫通孔としてなる挿通孔を介し
    て挿入、配設された圧縮型アンカーのアンカーテンドン
    構造。
  2. 【請求項2】 アンボンドPC鋼より線の先端に圧着グリ
    ップが固着され、 この圧着グリップを保持、固定可能に、固定金具が、 耐荷体の挿通孔に整列する貫通孔をほぼ中央に持ち、側
    方からのアンボンドPC鋼より線の挿着の可能な長溝、お
    よび、前端の小径部をそれぞれ周面に有するとともに、
    少なくとも後端面を平坦面とした略円柱形状のベース
    と;弾性材からなるサポートパイプを中央孔に整列して
    前端面に一体的に有するとともに、圧着グリップからの
    PC鋼より線の延出端の遊挿可能な所定数の挿通孔を中央
    孔の回りに有する保持プレートと;前端に挿通孔を、後
    端に開口をそれぞれ有して成形され、ベース前端の小径
    部への後端の冠着のもとで保持プレート、圧着グリップ
    を被覆して配置されるカバーと;中間部にストッパを一
    体的に持つとともに、前部に側孔を、後部におねじをそ
    れぞれ有して成形され、カバーの挿通孔、保持プレート
    の中央孔を経た、ベースの貫通孔のめねじへのおねじの
    螺着に伴う、カバー、ベースの一体的な共締めのもとで
    ベースの貫通孔に連通して配置されるパイプ体と;を具
    備して構成された請求項1記載の圧縮型アンカーのアン
    カーテンドン構造。
  3. 【請求項3】 複数本のアンボンドPC鋼より線の先端が
    固定金具によって保持、固定されるとともに、周囲のグ
    ラウトとの摩擦係合を得るための段部を周面に有する略
    円筒形状の延長支持体が、当該アンボンドPC鋼より線の
    回りで、固定金具の後端から後方に一体的に延出され、 周囲のグラウトとの摩擦係合を得るための段部を周面に
    有する略円柱形状の複数個の耐荷体が、周面の長溝への
    アンボンドPC鋼より線の挿着によって、延長支持体に隣
    接する位置から後方に、平坦な各端面の対向のもとで連
    続して配設されるとともに、 グラウトの注入のための可撓性の注入パイプが、固定金
    具に設けられたグラウト流出用のパイプ体に連通可能
    に、耐荷体のほぼ中央の貫通孔としてなる挿通孔を介し
    て挿入、配設された圧縮型アンカーのアンカーテンドン
    構造。
  4. 【請求項4】 アンボンドPC鋼より線の先端に圧着グリ
    ップが固着され、 この圧着グリップを保持、固定可能に、固定金具が、 耐荷体の挿通孔に整列可能な貫通孔をほぼ中央に持つ略
    円柱形状で、側方からのアンボンドPC鋼より線の挿着を
    可能とする長溝、および、前端の小径部、後端の小径お
    ねじ部をそれぞれ周面に有して成形されたベースと;弾
    性材からなるサポートパイプを中央孔に整列して前端面
    に一体的に有するとともに、圧着グリップからのPC鋼よ
    り線の延出端の遊挿可能な所定数の挿通孔を中央孔の回
    りに有する保持プレートと;前端に挿通孔を、後端に開
    口をそれぞれ有して成形され、ベース前端の小径部への
    後端の冠着のもとで保持プレート、圧着グリップを被覆
    して配置されるカバーと;中間部にストッパを一体的に
    持つとともに、前部に側孔を、後部におねじをそれぞれ
    有して成形され、カバーの挿通孔、保持プレートの中央
    孔を経た、ベースの貫通孔のめねじへのおねじの螺着に
    伴う、カバー、ベースの一体的な共締めのもとでベース
    の貫通孔に連通して配置されるパイプ体と;周囲のグラ
    ウトとの摩擦係合を得るための段部を周面に有する略円
    筒形状に成形され、ベース後端の小径おねじ部への対応
    するめねじの螺着のもとでベースの後端に一体的に連結
    される延長支持体と;を具備して構成された請求項3記
    載の圧縮型アンカーのアンカーテンドン構造。
  5. 【請求項5】 後端面を平坦面とする略円柱形状で、注
    入パイプの遊挿可能な貫通孔をほぼ中央に持つととも
    に、側方からのアンボンドPC鋼より線の挿着を可能とす
    る長溝、および、延長支持体の後端開口の冠着可能な前
    部の小径部をそれぞれ周面に有して成形されたジョイン
    ト体が、固定金具の一部として更に具備され、 このジョイント体が延長支持体の後部に連結され、ジョ
    イント体の後端との端面の対向のもとで耐荷体を連続し
    て配設可能とした請求項4記載の圧縮型アンカーのアン
    カーテンドン構造。
  6. 【請求項6】 複数本のアンボンドPC鋼より線の先端が
    固定金具によって保持、固定されるとともに、固定金具
    の後方に延出された略円錐形状の延出部の回りに、周囲
    のグラウトとの摩擦係合を得るための段部を周面に有し
    て上記延出部に対応するテーパ面を内面とする略くさび
    型に成形された円弧状のスライダが、外径の拡大を伴い
    ながら軸線方向に沿って前方にスライド可能に配設さ
    れ、 周囲のグラウトとの摩擦係合を得るための段部を周面に
    有する略円柱形状の複数個の耐荷体が、周面の長溝への
    アンボンドPC鋼より線の挿着によって、スライダに隣接
    する位置から後方に、平坦な各端面の対向のもとで連続
    して配設されるとともに、 グラウトの注入のための可撓性の注入パイプが、固定金
    具に設けられたグラウト流出用のパイプ体に連通可能
    に、耐荷体のほぼ中央の貫通孔としてなる挿通孔を介し
    て挿入、配設された圧縮型アンカーのアンカーテンドン
    構造。
  7. 【請求項7】 アンボンドPC鋼より線の先端に圧着グリ
    ップが固着され、 この圧着グリップを保持、固定可能に、固定金具が、 耐荷体の挿通孔に整列可能な貫通孔をほぼ中央に持つ略
    円柱形状で、側方からのアンボンドPC鋼より線の挿着を
    可能とする長溝、および、前端の小径部をそれぞれ周面
    に有するとともに、その後部に、後方に行くに従って小
    径となる略円錐形状の延出部を一体に有して成形された
    ベースと;弾性材からなるサポートパイプを中央孔に整
    列して前端面に一体的に有するとともに、圧着グリップ
    からのPC鋼より線の延出端の遊挿可能な所定数の挿通孔
    を中央孔の回りに有する保持プレートと;前端に挿通孔
    を、後端に開口をそれぞれ有して成形され、ベース前端
    の小径部への後端の冠着のもとで保持プレート、圧着グ
    リップを被覆して配置されるカバーと;中間部にストッ
    パを一体的に持つとともに、前部に側孔を、後部におね
    じをそれぞれ有して成形され、カバーの挿通孔、保持プ
    レートの中央孔を経た、ベースの貫通孔のめねじへのお
    ねじの螺着に伴う、カバー、ベースの一体的な共締めの
    もとで、ベースの貫通孔に連通して配置されるパイプ体
    と;周囲のグラウトとの摩擦係合を得るための段部を周
    面に有して、上記延出部に対応するテーパ面を内面とす
    る略くさび型に成形された円弧状に成形され、ベースの
    延出部に対して、外径の拡大を伴いながら軸線方向に沿
    って前方にスライド可能に配設、連結されたスライダ
    と;を具備して構成された請求項6記載の圧縮型アンカ
    ーのアンカーテンドン構造。
  8. 【請求項8】 スライダが、略円筒体の3分割形状に形
    成され、この3片のスライダの組み合わせを、延出部の
    回りに配設した請求項6または7記載の圧縮型アンカー
    のアンカーテンドン構造。
  9. 【請求項9】 固定金具の全長が、アンカーテンドンの
    荷姿となる輪状体の直径以下に設定された請求項3ない
    し8のいずれか記載の圧縮型アンカーのアンカーテンド
    ン構造。
  10. 【請求項10】 各端面を平坦面とする略円柱形状に成
    形され、可撓性の注入パイプの遊挿可能な挿通孔が軸線
    に沿った貫通孔としてほぼ中央に設けられるとともに、
    PC鋼より線をサイドから挿着可能な軸線に沿った複数の
    長溝と、周囲のグラウトとの摩擦係合を得るための段部
    とが、それぞれ周面に設けられ、 平坦面としてなる各端面間の対向によって、複数の個体
    間を連続して配設可能とした圧縮型アンカーの耐荷体。
  11. 【請求項11】 個体の長さが125mm である請求項10
    記載の圧縮型アンカーの耐荷体。
JP16662096A 1996-06-07 1996-06-07 圧縮型アンカーのアンカーテンドン構造およびその耐荷体 Pending JPH09328749A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101017981B1 (ko) * 2008-06-12 2011-03-02 성균관대학교산학협력단 지중앵커
JP2021038601A (ja) * 2019-09-05 2021-03-11 黒沢建設株式会社 ネジ棒付き圧着グリップ及びそれを用いた緊張材
CN113073854A (zh) * 2021-04-14 2021-07-06 上海市城市建设设计研究总院(集团)有限公司 水平植筋构造及施工方法
JP2021130978A (ja) * 2020-02-20 2021-09-09 黒沢建設株式会社 ネジ棒付き圧着グリップ及びそれを備えた緊張材

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