JP3439403B2 - Pcケーブル用定着具 - Google Patents

Pcケーブル用定着具

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JP3439403B2
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紳一郎 熊谷
真一 近藤
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  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)
  • Reinforcement Elements For Buildings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にシールドトン
ネルやタンクなどの円形コンクリート構造物の円周方向
にプレストレスを導入する際に用いられるPCケーブル緊
張用の定着具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、シールドトンネルの覆工体は、
図5に示すように、工場生産された円弧状のコンクリー
ト製セグメント80を坑内で筒状に組み立てて構成され
る。組み立てられたセグメント80は、トンネルに作用す
る土圧・水圧に耐え得るように強固に一体化される必要
があり、その手段としてセグメント80の周方向にプレス
トレスを導入することが行われる。
【0003】プレストレスは、予め各セグメント80の周
方向に埋設されたシース70内にPCケーブルを挿入して緊
張することにより導入する。その際、図6に示すよう
に、PCケーブルは覆工体を一周して両端部をセグメント
の内周で交差させ、セグメントの内周に形成した切欠91
から各端部を引き出してジャッキ90で緊張する。また、
セグメント80には定着具10が埋設され、この定着具10に
挿入されたPCケーブルの端部を雄コーン(くさび)など
を用いて固定する。このようにPCケーブルを定着するた
めの定着具10として、次の技術が知られている。
【0004】(a)従来技術1:特開平10-46991号公報
「シールドトンネル覆工体用セグメント、及びシールド
トンネル覆工体のプレストレス導入方法」 図7に示すように、この定着具は、X状に一体化した一
対の筒状部100と、筒状部の一端側に挿入されてPCケー
ブルを定着する雄コーン110とからなる。この定着具を
予めセグメント内に埋設しておき、筒状部100の内部に
後からPCケーブルを挿入して雄コーン110を設置し、ジ
ャッキと曲がりチェアーを用いて緊張・定着する。
【0005】(b)従来技術2:図8の定着具(リング
アンカー) この定着具10も一対の筒状部100を並列・一体化してい
る点で従来技術1の定着具と共通している。相違点は、
従来技術1の定着具が予めセグメント中に埋設されてい
るのに対し、この定着具はセグメント80に形成された大
きな切欠120内でPCケーブルの緊張と、雄コーン110によ
る定着とを行ってから切欠内にコンクリートを後打ちし
て固定することにある。なお、切欠120の両側に形成さ
れている孔はグラウト注入孔130である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来技
術には次のような問題点がある。「従来技術1」の場
合、筒状部自体が雄コーンの収納部になっており、雄コ
ーンの収納部をテーパ状に加工する必要があるため定着
具内の孔径が小さく、PCケーブルの挿入が非常にし難
い。また、雄コーンを設置してストランドを緊張すると
きには、雄コーンを設置する筒状部内のテーパ面に錆が
発生して正常に定着できなくなる懸念がある。さらに、
筒状部の開口部にグラウトキャップを設置してグラウト
する場合、雄コーンの隙間のみからケーブル全体にグラ
ウトを注入するため、注入作業性も悪い。そして、この
グラウトキャップは、複数個の小さなボルトで定着具に
固定する構造となっており、セグメントにおける切欠内
でのボルトの締付作業は極めて煩雑である。
【0007】「従来技術2」の場合、「従来技術1」の
ような問題点は発生しない。しかし、定着具全体を収納
するような大きな切欠が必要になり、その部分は補強筋
が切断されて構造上欠陥となる場合があった。
【0008】従って、本発明の主目的は、PCケーブルの
挿入作業、緊張・定着作業およびグラウト注入作業が簡
単かつ安全に行えるPCケーブルの定着具を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、筒状部をX状
に一体化した埋設部材と雄コーンに加えて、雌コーンも
用いることで上記の目的を達成する。
【0010】すなわち、本発明定着具は、PCケーブルを
把持するテーパ状の雄コーンと、雄コーンの外形に適合
した挿入孔を有する雌コーンと、コンクリート中に埋設
されてPCケーブルの定着荷重をコンクリートに伝達する
埋設部材とを具える。また、埋設部材は、一対の円筒部
がほぼX状に交差するように並列して一体に構成され
る。そして、各円筒部は、一端側に雌コーンの収納部を
有し、他端側にシースの取付口を有することを特徴とす
る。
【0011】従来の定着具では雌コーンの機能を円筒部
に持たせていたため、雄コーン収納部をテーパ状に形成
する必要があり、十分な内径を採ることができなかっ
た。本発明定着具では、雌コーンを円筒部とは独立した
部材とすることで、円筒部における雌コーンの収納部を
テーパー状に形成する必要がなく、軸方向に一様な内径
に形成できる。そのため、円筒部の内径を大きく採るこ
とができ、PCケーブルの挿入性を改善することができ
る。
【0012】また、この定着具は、PCケーブルを挿入し
た後の緊張直前に雄コーン、雌コーンを設置するので、
錆の発生に伴う雄コーンの不安定な定着を回避すること
ができる。
【0013】さらに、以下の各構成を単独で又は組み合
わせて上記定着具に適用することで、PCケーブルの挿入
作業、緊張・定着作業またはグラウト注入作業の作業性
を一層改善できる。
【0014】雌コーンが配置される収納部の内周にグ
ラウトを通すための溝を設ける。この溝により、雌コー
ンとその収納部との間に隙間を形成でき、この隙間を介
してグラウトの注入を容易に行うことができる。
【0015】収納部の開口側にパッキンを介してねじ
込まれるグラウトキャップを具え、このグラウトキャッ
プにグラウト注入孔を設ける。このようなグラウトキャ
ップを用いることでセグメントにおける小さな切欠中で
も簡単・迅速に装着が行え、かつグラウトの圧力に耐え
られる程度に確実に固定できる。また、PCケーブルにと
って品質上非常に重要となる雄コーンで保持された個所
の全体が確実にグラウトで充填されて防錆効果も向上す
るため信頼性が高くなる。さらに、グラウトキャップの
横断面形状を多角形にすれば、キャップを保持しやす
く、容易にねじ込むことができる。
【0016】シースの取付孔は、開口側の内径が大き
く、奧部側の内径が小さくなるテーパ状に加工され、シ
ース取付孔における奧部側の端部は、シース端部の当た
り止めとなる段差が形成されている。このような取付孔
とすれば、特別なシースジョイントを用いることなく、
シースを直接差込むだけで簡単・確実に接続が行える。
その際、当たり止めとなる段差により、シースの差込み
長がばらつくこともない。また、シースを差込んだ定着
具をコンクリート(セグメント)中に埋設する際、定着
体の内部にコンクリートが回らないように止水すること
もできる。
【0017】各円筒部が一定の曲げを持って構成され
る。トンネルなどの円形構造物や床版構造の薄いコンク
リート部材にプレストレスの導入を行う場合、PCケーブ
ルの端部は円形構造物(例えばシールドトンネル用セグ
メント)の内周に引き出す必要がある。その際、セグメ
ント内周に切欠を設け、定着具の開口側を切欠内に出
す。円筒部が曲げを持って構成されていれば、定着具の
開口側がセグメントの内周面に近づいているため、切欠
の大きさを小さくすることができる。そのため、セグメ
ント中の補強筋の切断個所を最小限にでき、セグメント
強度の低下を抑制できる。
【0018】雌コーンが配置される収納部の内周にグ
ラウトを通すための溝を有し、この溝が定着具の曲がり
の外側にある。各円筒部が一定の曲げを持った定着具を
シールドトンネル用セグメントに適用する場合、PCケー
ブルは円筒部の曲がりの外側に沿って挿入される。その
際、各円筒部における雌コーンの収納部は、雌コーンの
奥部が当接される段差が形成されているため、PCケーブ
ルの端部がこの段差に突き当たると円滑に挿入すること
ができない。そこで、グラウト注入用の溝を円筒部内周
面における曲がりの外側に形成すれば、PCケーブルの端
部が段差に突き当たることなく容易に挿入できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。ここではシールドトンネル用セグメ
ントの周方向にプレストレスを導入する場合を例とす
る。
【0020】図1は本発明定着具でPCケーブルを定着し
た状態を示す部分断面図、図2(A)は図1のA-A断面
図、同(B)は図1のB-B断面図である。
【0021】この定着具10は、コンクリート中に埋設さ
れてPCケーブル20の定着荷重をコンクリートに伝達する
埋設部材30と、PCケーブル20を把持するテーパ状の雄コ
ーン40と、雄コーン40の外形に適合した挿入孔を有する
雌コーン50とを具える。図1では、埋設部材30の開口部
に装着されるグラウトキャップ60と、定着具10に挿入さ
れるシース70も図示している。
【0022】(埋設部材)まず、埋設部材30を図3、図
4に基づいて説明する。図3は埋設部材の部分断面図、
図4(A)は図3のC-C断面図、同(B)は図3のD-D断面
図である。この埋設部材30は鋳鉄製で、一対の円筒部31
をほぼX状に交差するように並列して一体化した形状で
ある。各円筒部31は一定の曲げを持って形成され、一端
側には雌コーン50の収納部32が形成され、他端側は一端
側より細くてシースの取付孔33が形成されている。そし
て、各円筒部における収納部32は、互いに逆方向に開口
するように配置されている。
【0023】雌コーンの収納部32は円筒孔で、軸方向に
一様な内径を持っている。この収納部32の開口側は段差
34を介して内径が広くなるグラウトキャップ装着部35に
連続し、装着部35の内周には4つの内周突起36が形成さ
れている(図4(B)および図1)。これら内周突起36の
間は切欠となっており、対向する一対が幅広切欠37、残
る一対が幅狭切欠38となっている。また、収納部32の奧
部側の端部は段差39を介して内径が小さくなる中間部30
0へと連続する。この段差39は雌コーン50の当たり止め
となる。
【0024】前記収納部32の内周面にグラウトを注入す
るための溝301を形成した。本例では、図4(A)に示すよ
うに、ほぼ90°間隔で3本の溝301を形成し、そのうち
1本は収納部内周面において、円筒部材の曲げの外側と
なる位置に形成した。また、各溝301の一端はグラウト
キャップ装着部35に、他端は段差39の奧部に回り込んで
中間部300に面している。溝301の他端から中間部300へ
の移行個所302は、曲面で構成することが好ましい。こ
の曲面に沿って円滑にPCケーブル20の挿入ができるから
である。
【0025】一方、シース取付孔33は開口側が広く、奧
部側が狭くなるテーパ状に形成されている。開口側の内
径はシース70の外径よりも大きく、奧部側の内径はシー
ス70の外径よりも若干小さい。また、シース取付孔33の
奧部側にはシース端部の当たり止めとなる段差303が形
成されている。従って、シースを取付孔33に挿入してシ
ース端部が段差303に当たるまで押し込むことで、容易
かつ確実にシースの接続が行える。
【0026】(雄コーン)雄コーン40は組み合わせると
円錐状になる複数の金属片で構成されている(図1)。
本例では3つの金属片からなる雄コーン40を用いた。ま
た、雄コーン40の軸方向にはPCケーブルの把持孔が形成
される。この把持孔の内周面にはPCケーブル20との摩擦
を大きくとるため粗面化されている。さらに、雄コーン
外周面の太径側には周方向の溝が形成され、この溝にO
リング41をはめ込んで、PCケーブル20を把持した際に各
金属片がばらけないようにできる。
【0027】(雌コーン)雌コーン50はテーパ状の挿入
孔51が形成された円筒体である(図1)。その外径は円
筒部31における雌コーン収納部32の内径にほぼ等しい。
そして、テーパ状の挿入孔51は雄コーン40の外形に適合
した形状・寸法で、はめ込まれた雄コーン40をくさび、
雌コーン50をくさび受けとして機能させて、緊張された
PCケーブル20の定着を行う。
【0028】(グラウトキャップ)グラウトキャップ60
は、円筒部31の開口に装着されて、定着具内およびシー
ス内にグラウトを充填するための注ぎ口となる(図
1)。一端側にグラウト注入孔61が形成され、中間部62
は断面が四角形の角柱状(図2B)に成形されて、他端
側は太径部63から細径部64に外径が変化して段差65が形
成されている。そして、この細径部64の外周には、円筒
部31の開口にはめ込む一対の外周突起66が形成されてい
る。この外周突起66は周方向に幅が細くなっている。外
周突起66を収納部開口の幅広切欠37(図4B)に位置合わ
せし、グラウトキャップ60を円筒部31の開口から押し込
んで回転させると、外周突起66が収納部開口の内周突起
36(図4B)と係合して、グラウトキャップ60が円筒部31
に装着される。
【0029】また、前記細径部64の外周にはリング状の
パッキン67がはめ込まれる。これにより、グラウトキャ
ップ60を円筒部31の開口に装着したとき、グラウトキャ
ップ60と円筒部開口との間にパッキン67が介在されるこ
とになり、グラウトの漏れを防止できる。
【0030】さらに、グラウトキャップの中間部62が角
柱状に形成されていることにより手でつかみ易く、円筒
部31へのねじ込みが容易に行える。
【0031】グラウトキャップ60の材質は特に限定され
ない。本例では成形が容易で安価なポリエチレンを用い
た。
【0032】(PCケーブル)本発明定着具で定着される
PCケーブル20(図1)は、PCストランドやアンボンドPC
ストランドなどが利用できる。本例では、複数の素線を
より合わせたPC鋼線21に被覆22を形成し、被覆22とPC鋼
線21との間にグリースを充填したアンボンドPCストラン
ドを用いた。緊張するアンボンドPCストランドの端部
は、被覆22を除去してPC鋼線21を露出させておく。
【0033】(シース)シース70は、その端部が埋設部
材のシース取付孔33に差し込まれ、埋設部材30と共にセ
グメント中に予め埋設される(図1)。本例ではポリエ
チレン製の波付きパイプを用いた。
【0034】(定着手順)本発明定着具は次のように利
用される。 (1)定着具のシース取付孔33にシース70を差込み、そ
の状態で型枠内に配置してコンクリートを打設し、円弧
状のセグメントを形成する。従って、セグメント中には
埋設部材が埋め込まれた状態となっている。埋設部材の
円筒部の開口は、セグメント80に形成された切欠81に面
する(図6)。
【0035】(2)このセグメントを組み立てて筒状に形
成する(図5)。
【0036】(3)一方の円筒部31の開口からPCケーブル2
0を挿入する。挿入されたPCケーブル20は、円筒部内周
面における曲がりの外側に沿って進行し、シース内に導
入される。シース内を通って覆工体を一周したPCケーブ
ル20の端部は、他方の円筒部31の開口から引き出される
(図5,6)。
【0037】(4)両ケーブル端部の外周に雌コーン50を
はめ込み、雌コーン50を各円筒部の収納部32に挿入す
る。さらに雄コーン40もPCケーブルの外周に装着して、
Oリング41で各金属片がばらけないように止めておく
(図1)。
【0038】(5)PCケーブルの端部をジャッキ90で緊張
する(図5,6)。図5、6では1つのジャッキのみを図
示し、残る1つは省略している。その緊張状態で雄コー
ン40を雌コーン50の挿入孔に差込み、PCケーブル20の端
部を定着する。ここではPCケーブル20の各端部は定着具
の両側に配置された2つのジャッキ90によりそれぞれを
緊張したが、一端側を定着具内に固定しておき、他端側
のみジャッキ90で緊張しても良い。
【0039】(6)ジャッキ90を取り外し、PCケーブル20
の余長を切断して、一方の円筒部開口にグラウトキャッ
プ60を装着する(図1)。同キャップの注入孔61からグ
ラウトを注入する。注入されたグラウトは、円筒部内周
の溝を通って円筒部内部を充填し、さらにシース70とPC
ケーブル20との間も充填する。そして、グラウトは他方
の円筒部開口から排出される。
【0040】(7)その後、セグメントの切欠81にコンク
リートを充填して覆工体を完成する(図5、6)。
【0041】尚、本発明のPCケーブル用定着具は、上述
の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨
を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは
勿論である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明定着具によ
れば、次の効果を奏することができる。従って、円形構
造物用の定着具、部材の中間緊張定着具、さらには一般
のプレストレストコンクリート構造物用の定着具として
有効に利用できる。
【0043】雌コーンを円筒部とは独立した部材とす
ることで、円筒部における雌コーンの収納部をテーパー
状に形成する必要がなく、軸方向に一様で大きな内径に
形成できるため、PCケーブルの挿入性を改善できる。
【0044】PCケーブルを挿入した後の緊張直前に雄
コーン、雌コーンを設置するので、錆の発生に伴う雄コ
ーンの不安定な定着を回避することができる。
【0045】雌コーンが配置される収納部の内周にグ
ラウトを通すための溝を設けることで、雌コーンとその
収納部との間に隙間を形成し、この隙間を介してグラウ
トの注入を容易に行うことができる。
【0046】収納部の開口側にパッキンを介してねじ
込まれるグラウトキャップ設けることでセグメントにお
ける小さな切欠中でも簡単・迅速に装着が行え、かつグ
ラウトの圧力に耐えられる程度に確実に固定できる。ま
た、PCケーブルが雄コーンで保持された個所の全体を確
実にグラウトで充填でき、防錆効果も向上する。さら
に、グラウトキャップの横断面形状を多角形にすれば、
キャップを保持しやすく、容易にねじ込むことができ
る。
【0047】シースの取付孔を開口側が径の大きいテ
ーパ状にし、奧部側にシース端部の当たり止めとなる段
差を形成することで、特別なシースジョイントを用いる
ことなく、シースを直接差込むだけで簡単・確実に接続
が行える。
【0048】各円筒部に曲げを設けることで、円筒部
の開口側が露出されるセグメントの切欠を小さくでき、
セグメント中の補強筋の切断個所を最小限にして、セグ
メント強度の低下を抑制できる。
【0049】各円筒部に曲げを設け、かつ雌コーンが
配置される収納部の内周にグラウト注入用の溝を設ける
ことで、PCケーブルの端部が雌コーンの当たり止めとな
る段差に突き当たることを防止して、PCケーブルの挿入
性を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明定着具でPCケーブルを定着した状態を示
す部分断面図である。
【図2】図2(A)は図1のA-A断面図、同(B)は図1
のB-B断面図である。
【図3】本発明定着具における埋設部材の部分断面図で
ある。
【図4】図4(A)は図3のC-C断面図、同(B)は図3
のD-D断面図である。
【図5】シールドトンネル覆工体にPCケーブルでプレス
トレスを導入する際の説明図である。
【図6】図6(A)は図5の定着具付近の拡大図、同
(B)はセグメントの内周から見た定着具付近の拡大図
である。
【図7】従来の定着具を示し、(A)は開口側から見た
斜視図、(B)はE-E部分断面図である。
【図8】図7とは別構成の定着具の使用例を示す説明図
である。
【符号の説明】
10 定着具 20 ケーブル 21 鋼線 22 被覆 30 埋設部材 31 円筒部 32 雌コーン収納部 33 シース取付孔 34 段差 35 グラウトキャップ装着部 36 内周突起 37 幅広切欠 38 幅狭切欠 39 段差 40 雄コーン 41 Oリング 50 雌コーン 51 挿入孔 60 グラウトキャップ 61 グラウト注入孔 62 中間部 63 太径部 64 細径部 65 段差 66 外周突起 67 パッキン 70 シース 80 セグメント 81 切欠 90 ジャッキ 91 切欠 100 筒状部 110 雄コーン 120 切欠 130 グラウト注入孔 300 中間部 301 溝 302 移行個所 303 段差
フロントページの続き (72)発明者 高山 洋一 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住 友電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 熊谷 紳一郎 東京都新宿区荒木町13番地の4 住友建 設株式会社内 (72)発明者 近藤 真一 東京都新宿区荒木町13番地の4 住友建 設株式会社内 (72)発明者 金子 正士 東京都新宿区荒木町13番地の4 住友建 設株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04C 5/12

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PCケーブルを把持するテーパ状の雄コー
    ンと、 雄コーンの外形に適合した挿入孔を有する雌コーンと、 コンクリート中に埋設されてPCケーブルの定着荷重をコ
    ンクリートに伝達する埋設部材とを具え、 この埋設部材は、一対の円筒部がほぼX状に交差するよ
    うに並列して一体に構成され、 前記各円筒部は、一端側に雌コーンの収納部を有し、他
    端側にシースの取付口を有することを特徴とするPCケー
    ブル用定着具。
  2. 【請求項2】 円筒部における雌コーンの収納部が、軸
    方向に一様な内径に形成されたことを特徴とする請求項
    1に記載のPCケーブル用定着具。
  3. 【請求項3】 雌コーンが配置される収納部の内周にグ
    ラウトを通すための溝を有することを特徴とする請求項
    1に記載のPCケーブル用定着具。
  4. 【請求項4】 収納部の開口側にパッキンを介してねじ
    込まれるグラウトキャップを具え、このグラウトキャッ
    プはグラウト注入孔を有することを特徴とする請求項3
    に記載のPCケーブル用定着具。
  5. 【請求項5】 グラウトキャップは多角形の横断面形状
    を有することを特徴とする請求項4に記載のPCケーブル
    用定着具。
  6. 【請求項6】 シースの取付孔は、開口側の内径が大き
    く、奧部側の内径が小さくなるテーパ状に加工され、 シース取付孔における奧部側の端部は、シース端部の当
    たり止めとなる段差が形成されていることを特徴とする
    請求項1に記載のPCケーブル用定着具。
  7. 【請求項7】 各円筒部が一定の曲げ持って形成された
    ことを特徴とする請求項1に記載のPCケーブル用定着
    具。
  8. 【請求項8】 雌コーンが配置される収納部の内周にグ
    ラウトを通すための溝を有し、 この溝が定着具の曲がりの外側にあることを特徴とする
    請求項7に記載のPCケーブル用定着具。
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