JP2006349102A - ワイヤ引締装置 - Google Patents

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Makoto Ochi
誠 越智
Yoshihide Kubota
好秀 窪田
Nobuhiro Yamazaki
信宏 山崎
Osamu Kojima
修 小島
Akira Nishikawa
章 西川
Tetsuji Araya
哲司 新家
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Abstract

【課題】 初期張力の調整やワイヤ長さの再調整が容易で、接合部の長さの微調整も可能で、いたずらされ難く、結合強度の確保を容易ならしめるようにする。
【解決手段】 ワイヤ両端部にそれぞれ取り付けられるワイヤストッパ4,5の少なくとも一方を、内周面にテーパ面12aを有しそのテーパ縮径側の端面12bが張力作用側を向くように配置されてワイヤ2が挿通された筒状のアウター部材12と、周方向で複数に分割されてアウター部材12のテーパ面12aとこれに挿通されたワイヤ2の外周面との間に形成される環状くさび空間13に離脱可能に圧入されたインナー部材14とから構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば支柱のような支持体間にワイヤを緊張状態に張るためのワイヤ引締装置に関する。
従来より、ワイヤを例えば支柱間に緊張状態に張って手摺バー下部の通り抜けを阻止するフェンスを形成するようにしたものが知られている。また、道路に沿って設けるガードワイヤや建築物の張弦ワイヤのようにワイヤが構造上の荷重を負担する使用形態があることも知られている。ワイヤを張る方向は、水平や水平に近い傾斜のものばかりでなく、例えば天井と床面間に張るなど垂直あるいは垂直に近い傾斜とすることもある。いずれも、一方の支持体にワイヤの一端を固定してから、他端側でワイヤ長さやワイヤ張力の調整を行うようにしている。そのため、ワイヤの両端には、それぞれこれを支持体側に連結するためのワイヤストッパが取り付けられ、各ワイヤストッパがそれぞれ張力発生用のばね(コイルばね)を介して支持体側と係合し、さらにワイヤ引締用のねじ部材を介して支持体と連結されるようになっているとともに、前記他端側(ワイヤ長さやワイヤ張力調整側)のワイヤストッパが、押しねじによってワイヤに着脱可能に固定されるようになっている(例えば特許文献1参照)。
特開2001−065645
このように従来は、ワイヤ長さやワイヤ張力調整側に位置するワイヤストッパを、押しねじによってワイヤに止着するようにしているので、止着部分のワイヤが押しねじによってばらけてしまう。このため、ワイヤにワイヤストッパを仮止めなどによって止着した後は、その止着部分から末端までは実用に供することができなくなり、特にワイヤ長さを長くする調整はできなかった。また、ワイヤ長さを短くする調整であっても、押しねじによってばらけた部分を除去しなければ調整後に押しねじが有効に働かなくなる可能性があり、長さの微調整が難しく、そのばらつきをコイルばねにより吸収せざるを得ず、圧縮ストローク量を大きくする必要が生じ、この結果、連結部の長さが長くなってしまうという難点があった。
また、圧縮ストローク量の大きなコイルばねの使用に伴ってワイヤ引締用のねじ部材も長くせざるを得ず、連結部の長さがさらに長くなる要因となっていた。さらに、ワイヤ引締用のねじ部材が長くなるに伴い、ねじ接合部の露出が発生し易くなり、施工後のいたずらでねじ接合部分を緩められてしまう可能性があった。
本発明の技術的課題は、初期張力の調整やワイヤ長さの再調整が容易で、接合部の長さの微調整も可能で、いたずらされ難く、結合強度の確保を容易ならしめるようにすることにある。
本発明に係るワイヤ引締装置は、支持体間にワイヤを緊張状態に張るための装置であって、ワイヤ両端部にそれぞれ取り付けられる一対のワイヤストッパの少なくとも一方を、内周面にテーパ面を有しそのテーパ縮径側の端面が張力作用側を向くように配置されてワイヤが挿通された筒状のアウター部材と、周方向で複数に分割されてアウター部材のテーパ面とこれに挿通されたワイヤの外周面との間に形成される環状くさび空間に離脱可能に圧入されたインナー部材とから構成したものである。
本発明のワイヤ引締装置によれば、一対のワイヤストッパの少なくとも一方を、内周面にテーパ面を有しそのテーパ縮径側の端面が張力作用側を向くように配置されてワイヤが挿通された筒状のアウター部材と、周方向で複数に分割されてアウター部材のテーパ面とこれに挿通されたワイヤの外周面との間に形成される環状くさび空間に離脱可能に圧入されたインナー部材とから構成しているので、アウター部材に対する引張力が大きくなる程、つまりワイヤの張力が大きくなる程、ワイヤと接触するインナー部材が環状くさび空間内の奥に引き込まれてより堅固にくさび効果を発揮する。このため、結合強度の確保が容易となる。さらに、インナー部材によるくさび効果はワイヤを締め付ける方向へ作用するので、ワイヤがばらけることがなく、またインナー部材を環状くさび空間から引き抜くことでワイヤ長さを長くする調整やワイヤ長さの微調整も可能となり、ワイヤ長さの再調整および初期張力の調整が容易となる。さらに、ワイヤ長さ調整や初期張力調整のためのばねの圧縮ストローク量が小さくて済み、連結部の長さを短くすることができる。
実施の形態1.
以下、図示実施形態により本発明を説明する。
図1は本発明の実施の形態1に係るワイヤ引締装置を水平張りフェンスへ適用した例を示す正面図、図2は図1のA部分を拡大して示す断面図、図3は図1のB部分を拡大して示す断面図、図4は図3の要部である離脱可能なワイヤストッパを拡大して示す断面図、図5はその離脱可能なワイヤストッパの分解図、図6はその離脱可能なワイヤストッパを用いた側の連結部の全体構成を示す分解図、図7はその離脱不可能なワイヤストッパ側の連結部の全体構成を示す分解図、図8は本発明による結合強度を確認するために行った引張試験の結果を示すグラフである。
水平張りフェンスは、支持体となる支柱1,1間に、本実施形態に係るワイヤ引締装置3A,3Bによりワイヤ2を緊張状態に張り、これを上下数段設けることで形成される。
ワイヤ引締装置3A,3Bは、ワイヤ両端部にそれぞれ設けられており、以下の構成を有する。すなわち、ワイヤ両端部にそれぞれ取り付けられた一対のワイヤストッパ4,5と、一端にばね座となる内向きフランジ6aを有するとともに、他端部に支柱1側に設けた雄ねじ部材すなわち支柱1側にエンドボルト7や棒ねじ8にて固定された段付きスペーサ9の雄ねじ9aと、螺合可能な雌ねじ6bが形成され、かつワイヤストッパ4(又は5)をそれぞれ収納可能な一対のケース6,6と、各ケース6,6内の内向きフランジ6aとワイヤストッパ4(又は5)間にそれぞれ配設されて、対応するワイヤストッパ4(又は5)をワイヤ張力発生方向へ付勢するコイルばね11とを備えている。
これを更に詳述すると、一対のワイヤストッパのうち、一方のワイヤストッパ4は、図2及び図7のように工場において予めワイヤ2の一端部にかしめ付けてあり、分離不可能にワイヤ2と一体化されている。また、他方のワイヤストッパ5は、図4乃至図6のように内周面にテーパ面12aを有しそのテーパ縮径側の端面12bがコイルばね11側を向くように配置されてワイヤ2が挿通された筒状のアウター部材12と、周方向で複数(ここでは2つ)に分割されてアウター部材12のテーパ面12aとこれに挿通されたワイヤ2の外周面との間に形成される環状くさび空間13(図6)に離脱可能に圧入されたインナー部材14とから構成されている。
周方向で2分割されたインナー部材14は、図5及び図6のように全体として環状くさび空間13に沿う形状を有し、その内周面に圧入後にワイヤ2に対し滑り止めとして働く雌ねじ14aが切ってある。また、インナー部材14の半割された各部材14A,14Bには、それぞれの周方向中央部に、軸方向に延びるスリット14b,14bが形成され、さらに縮径側先端部でスリット14b,14bから連続して径方向への切り落とし部14c,14cが形成され、これにより変形し易くなっていて、くさび効果を確実に発揮できるようになっている。
支柱1側の段付きスペーサ9には、ケース6との螺合部のストロークエンドを規定する段部9bが形成されているとともに、外周面にその軸方向の一端から他端にかけて止めねじ15,16用の溝9cが形成され、さらに頭部側端面の軸心部にエンドボルト7や棒ねじ8が螺合可能な雌ねじ9dが形成されている。
また、段付きスペーサ9の雄ねじ9aとケース6との接合部分を隠蔽するスライド可能な保護管17が設けられており、これによってねじ接合部を隠蔽することができて、施工後のいたずらを防止できるようになっている。
なお、ケース6の雌ねじ6b形成側端部には、止めねじ15用のねじ穴6cが形成され、保護管17の基端側には、止めねじ16用のねじ穴17aが形成されている。
次に、本実施の形態1のワイヤ引締装置によりワイヤを緊張状態に張る際の手順について図1乃至図7に基づき説明する。まず、段付きスペーサ9の頭部の雌ねじ部9dを、ワイヤ2を取り付ける支柱1側のエンドボルト7あるいは棒ねじ8にねじ込み固定する。次いで、工場において一端に予めワイヤストッパ4がかしめ付けされているワイヤ2を、支柱1,1間のスパンに合わせて他端側で切断し、切断した側より、ワイヤ引締装置3A用のコイルばね11とケース6(図7参照)、ワイヤ引締装置3B用のケース6とコイルばね11とそのワイヤストッパ5を構成するアウター部材12(図5,6参照)を順次嵌め、そのうちワイヤ引締装置3A用のコイルばね11とケース6はワイヤストッパ4側へ移動させておく。
次いで、ワイヤ2の他端部(切断した側の端部)にて、アウター部材12内、つまり環状くさび空間13内にインナー部材14を圧入し、くさび効果によりアウター部材12をその位置に固定し、ワイヤストッパ機能を発揮できるようにする(以後、ワイヤ2のワイヤストッパ5側をワイヤ調整側、ワイヤ2のワイヤストッパ4側をワイヤ固定側と称す)。
次に、ワイヤ固定側にて、ワイヤ引締装置3Aのケース6を保持した状態でワイヤ2をワイヤ調整側方向へ引いて、コイルばね11及びワイヤストッパ4をケース6内に引き込み、ケース6の外側に保護管17を嵌めてから、ケース6の雌ねじ6bを、対応する支柱1にエンドボルト7で固定されている段付きスペーサ9の雄ねじ9aに所定量ねじ込んで仮止めする(図2参照)。なお、図2では説明の都合上、ワイヤ固定側のケース6の雌ねじ6bを段付きスペーサ9の段部9bまで捻じ込んでいて、張力が発生しておらず(コイルばね11が働いていない状態)、保護管17にてねじ接合部を保護(隠蔽)している状態を示している。しかし、実際の仮止め作業においては、ワイヤ固定側ではケース6を段付きスペーサ9の途中まで捻じ込んだ状態におき、保護管17は、本締めまではねじ接合部から外れた位置にスライドさせておくものである。
次に、ワイヤ調整側にて、ワイヤ引締装置3Bのケース6を保持した状態でワイヤ2をワイヤ固定側方向へ引いて、コイルばね11及びワイヤストッパ5をケース6内に引き込んだ後(図4)、ケース6の外側に保護管17を嵌めてから、ケース6の雌ねじ6bを、対応する支柱に棒ねじ8で固定されている段付きスペーサ9の雄ねじ9aに所定量ねじ込んで仮止めする(図3参照)。なお、図3でも説明の都合上、ワイヤ調整側のケース6の雌ねじ6bを段付きスペーサ9の段部9bまで捻じ込んでいて、張力が発生しておらず(コイルばね11が働いていない状態)、保護管17にてねじ接合部を保護(隠蔽)している状態を示している。しかし、実際の仮止め作業においては、ワイヤ調整側ではケース6を段付きスペーサ9の途中まで捻じ込んだ段階で、コイルばね11が働いていて初期張力が得られているかを確認する。そして、初期張力が得られていれば、段付きスペーサ9の溝9cの位置にてケース6のねじ穴6cに止めねじ15を取り付けて、ケース6の自由回動を規制し、さらに保護管17を基端側にスライドさせて止めねじ15部分を覆い隠し、さらに保護管17のねじ穴17aと段付きスペーサ9の溝9cとの位置合わせを行い、その位置で止めねじ16により保護管17を固定する。また、ワイヤ固定側も同様に、段付きスペーサ9の溝9cの位置にてケース6のねじ穴6cに止めねじ15を取り付けて、ケース6の自由回動を規制し、さらに保護管17を基端側にスライドさせて止めねじ15部分を覆い隠し、さらに保護管17のねじ穴17aと段付きスペーサ9の溝9cとの位置合わせを行い、その位置で止めねじ16により保護管17を固定する。これにより、一段目のワイヤ引締作業は終了する。
なお、仮止め時に、所定の張力が得られていなければ、ケース6の雌ねじ6bを段付きスペーサ9の段部9bまで捻じ込んでみて、それでも所定の張力が得られず、コイルばね11が働いていない状態にあれば、ワイヤ調整側にてワイヤストッパ5のアウター部材12からインナー部材14を引き抜き、ワイヤストッパ5の固定状態を解いて、ワイヤ長さを再調整(余剰ワイヤを切断)し、前述と同一作業を行う。以上の作業を必要な段数分および延長分繰り返し、図1のような水平張りフェンスを構築する。
図8の引張試験結果のグラフは、ワイヤ両端にワイヤ引締装置3A,3Bを取り付けて、これらワイヤ引締装置3A,3Bを介してワイヤ2に引張荷重をかけたときの試験結果を示すもので、縦軸に引張荷重をとり、横軸に変形量(ワイヤ伸び量)をとったものである。図8から明らかなように最大荷重 23.6kN、変位 26.7mmで破断している。破断箇所はワイヤストッパ4側(ワイヤ固定側)であり、ワイヤストッパ5側(ワイヤ調整側)は健全であった。このことから、かしめ付けによるワイヤストッパ固定方式よりも本発明のようなくさび効果を利用したワイヤストッパ固定方式のほうが結合強度が高く、信頼性の確保が容易となることが分かった。
このように、本実施の形態1のワイヤ引締装置においては、一対のワイヤストッパ4,5の少なくとも一方を、内周面にテーパ面12aを有しそのテーパ縮径側の端面12bがコイルばね11側を向くように配置されてワイヤ2が挿通された筒状のアウター部材12と、周方向で複数に分割されてアウター部材12のテーパ面12aとこれに挿通されたワイヤ2の外周面との間に形成される環状くさび空間13に離脱可能に圧入されたインナー部材14とから構成しているので、アウター部材12に対するコイルばね11の反発力が高まる程、つまりワイヤ2の張力が大きくなる程、ワイヤ2と接触するインナー部材14が環状くさび空間13内の奥に引き込まれてより堅固にくさび効果を発揮する。このため、結合強度の確保が容易となる。さらに、インナー部材14によるくさび効果はワイヤ2を締め付ける方向へ作用するので、ワイヤ2がばらけることがなく、またインナー部材14を環状くさび空間13から引き抜くことでワイヤ長さを長くする調整やワイヤ長さの微調整も可能となり、ワイヤ長さの再調整および初期張力の調整が容易となる。さらに、ワイヤ長さ調整や初期張力調整のためのコイルばね11の圧縮ストローク量が小さくて済み、連結部の長さを短くすることができる。
また、周方向で複数に分割されたインナー部材14は、全体として環状くさび空間13に沿う形状を有し、その内周面には圧入後にワイヤに対し滑り止めとして働く雌ねじ14aが切ってあるので、くさび効果をより発揮させることができる。
また、支柱1側の雄ねじ部材である段付きスペーサ9には、ケース6との螺合部(雄ねじ9a)のストロークエンドを規定する段部9bが形成されているとともに、外周面にその軸方向の一端から他端にかけて止めねじ15,16用の溝9cを形成しているので、コイルばね11が働き始めてから所定張力を得られるまでを、ケース6の端面と雄ねじ部材の段部との相対位置関係から目測により把握できて、ワイヤの張力調整が容易となる。
また、段付きスペーサ9とケース6との接合部分を隠蔽するスライド可能な保護管17を設けているので、保護管17がワイヤ引締作業の邪魔にならず、施工が容易で、さらに施工後は保護管17にてねじ接合部を隠蔽することができて、いたずらを防止することができる。
なお、ここでは施工性の観点から支柱1,1間に張るワイヤ2の両端のストッパのうち一方のみに、くさび効果を利用したワイヤストッパ固定方式を採用したものを例に挙げて説明したが、両方のストッパ共、くさび効果を利用したワイヤストッパとしてもよいことは言うまでもなく、この場合にはより信頼性を高めることができる。
実施の形態2.
図9は本発明の実施の形態2に係るワイヤ引締装置を斜め張りフェンスへ適用した例を示す正面図、図10は図9のC部分を拡大して示す断面図、図11は図10の要部である支柱側ねじ部の揺動機構を示す分解図、図12は図9のD部分を拡大して示す断面図、図13は図12の要部である支柱側ねじ部の揺動機構を示す分解図であり、各図中、前述の実施の形態1と同一部分には同一符号を付してある。
本実施の形態2に係るワイヤ引締装置は、支持体すなわち支柱1側の雄ねじ部材である段付きスペーサ9を、支柱1に対し揺動自在に連結する揺動機構21を設けて、ワイヤ2を斜め張りフェンスに適用できるようにしたものである。
これを更に詳述すると、揺動機構21は、一端に支柱1側に止着される雄ねじ22a又は雌ねじ23aを有するとともに、他端にピン穴22b又は23bを有する二股片22c又は23cが設けられたホーク部材22又は23と、一端にピン穴24aを有してホーク部材22(又は23)の二股片22c(又は23c)間にほぞ組状に嵌入可能な連結片24bが設けられるとともに、他端に段付きスペーサ9頭部の雌ねじ9dと螺合可能な雄ねじ24cが形成された連結部材24と、これらホーク部材22(又は23)のピン穴22b(又は23b)と連結部材24のピン穴24aに差し込まれて、これらホーク部材22(又は23)と連結部材24を軸連結するピン25とから構成されている。なお、ホーク部材22,23は、図12及び図13のように互いの雄ねじ22aと雌ねじ23aが螺合可能になっているとともに、ホーク部材23の雌ねじ23aは、図10及び図11のようにエンドボルト7とも螺合可能になっている。それ以外の構成は前述の実施の形態1のものと同一であり、実施の形態1のもつ機能を全て備えている。
このように、本実施の形態2のワイヤ引締装置においては、段付きスペーサ9を、揺動機構21を介して支柱1に取り付けるようにしているので、斜め張りにおいてもワイヤ部分はストレート配置が可能となり、ワイヤ2に曲げ等の無理な力が加わらず、ワイヤ寿命を延ばすことができる。
本発明の実施の形態1に係るワイヤ引締装置を水平張りフェンスへ適用した例を示す正面図である。 図1のA部分を拡大して示す断面図である。 図1のB部分を拡大して示す断面図である。 図3の要部である離脱可能なワイヤストッパを拡大して示す断面図である。 本実施の形態1に係るワイヤ引締装置の離脱可能なワイヤストッパの分解図である。 本実施の形態1に係るワイヤ引締装置の離脱可能なワイヤストッパを用いた側の連結部の全体構成を示す分解図である。 本実施の形態1に係るワイヤ引締装置の離脱不可能なワイヤストッパ側の連結部の全体構成を示す分解図である。 本発明による結合強度を確認するために行った引張試験の結果を示すグラフである。 本発明の実施の形態2に係るワイヤ引締装置を斜め張りフェンスへ適用した例を示す正面図である。 図9のC部分を拡大して示す断面図である。 図10の要部である支柱側ねじ部の揺動機構を示す分解図である。 図9のD部分を拡大して示す断面図である。 図13は図12の要部である支柱側ねじ部の揺動機構を示す分解図である。
符号の説明
1 支柱(支持体)
2 ワイヤ
3A,3B ワイヤ引締装置
4,5 ワイヤストッパ
6 ケース
6a 内向きフランジ
6b ケースの雌ねじ
9 段付きスペーサ(支持体側雄ねじ部材)
9b 段部
9c 止めねじ用溝
11 コイルばね(ばね)
12 アウター部材
12a テーパ面
12b テーパ縮径側の端面
13 環状くさび空間
14 インナー部材
14a インナー部材の雌ねじ
17 保護管
21 揺動機構

Claims (6)

  1. 支持体間にワイヤを緊張状態に張るためのワイヤ引締装置であって、
    ワイヤ両端部にそれぞれ取り付けられる一対のワイヤストッパの少なくとも一方を、内周面にテーパ面を有しそのテーパ縮径側の端面が張力作用側を向くように配置されてワイヤが挿通された筒状のアウター部材と、周方向で複数に分割されて前記アウター部材のテーパ面とこれに挿通されたワイヤの外周面との間に形成される環状くさび空間に離脱可能に圧入されたインナー部材とから構成したことを特徴とするワイヤ引締装置。
  2. 支持体間にワイヤを緊張状態に張るためのワイヤ引締装置であって、
    ワイヤ両端部にそれぞれ取り付けられた一対のワイヤストッパと、
    一端にばね座となる内向きフランジを有するとともに、他端部に前記支持体側に設けた雄ねじ部材と螺合可能な雌ねじが形成され、かつ前記ワイヤストッパをそれぞれ収納可能な一対のケースと、
    各前記ケース内の前記内向きフランジと前記ワイヤストッパ間にそれぞれ配設されて、対応するワイヤストッパをワイヤ張力発生方向へ付勢するばねとを備え、
    前記一対のワイヤストッパの少なくとも一方は、内周面にテーパ面を有しそのテーパ縮径側の端面が前記ばね側を向くように配置されてワイヤが挿通された筒状のアウター部材と、周方向で複数に分割されて前記アウター部材のテーパ面とこれに挿通されたワイヤの外周面との間に形成される環状くさび空間に離脱可能に圧入されたインナー部材とから構成したことを特徴とするワイヤ引締装置。
  3. 周方向で複数に分割された前記インナー部材は、全体として前記環状くさび空間に沿う形状を有し、その内周面には前記圧入後に前記ワイヤに対し滑り止めとして働く雌ねじが切ってあることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のワイヤ引締装置。
  4. 前記支持体側の雄ねじ部材には、前記ケースとの螺合部のストロークエンドを規定する段部が形成されているとともに、外周面にその軸方向の一端から他端にかけて止めねじ用溝が形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載のワイヤ引締装置。
  5. 前記支持体側の雄ねじ部材と前記ケースとの接合部分を隠蔽するスライド可能な保護管を設けたことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載のワイヤ引締装置。
  6. 前記雄ねじ部材を前記支持体に対し揺動自在に連結する揺動機構を設けたことを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載のワイヤ引締装置。
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