JP4675369B2 - アフターボンド工法での複数pc鋼より線の定着方法、及び使用する器具 - Google Patents

アフターボンド工法での複数pc鋼より線の定着方法、及び使用する器具 Download PDF

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Description

本発明は、鉄筋コンクリートプレストレスト建物を、PC鋼より線を用いてアフターボンド工法で実施する緊張PC鋼より線の定着方法、及び該方法の実施に用いる器具に関するものであって、建築の技術分野に属するものである。
近年、コンクリート構築物へのプレストレスト技術の採用が普及し、各種PC鋼材の緊張・定着手段が開発実施されている。
また、PC鋼より線をスパイラルシース内に貫通して定着具と共に型枠内に配置し、コンクリートの打設硬化後に、PC鋼より線を緊張して定着具で定着し、スパイラルシース内にグラウトモルタルを充填するアフターボンド工法も慣用されている。
本発明の属する、アフターボンド工法による複数PC鋼より線の、代表的な緊張、定着手段としては、図8(A)に示す従来例1、及び図8(B)に示す従来例2がある。
従来例1は、非特許文献1に示すものであって、図8(A)に示す如く、コンクリート躯体表面に支圧板を配置し、該支圧板にトランペットシースを当接形態で接続し、トランペットシースの後方には、ジョイントシースを介してスパイラルシースを接続し、トランペットシース及びスパイラルシース内にPC鋼より線群を挿通し、支圧板から突出するPC鋼より線群を、支圧板に当接配置するアンカーヘッド及びくさびを用いて緊張、定着し、支圧板前面、及びアンカーヘッド、くさびを、防錆、衝撃保護のために、保護コンクリートで被覆するものであって、スイスのロジンガー社のVSL工法(ロジンガー定着工法)の、Eタイプ・緊張定着具を使用するものである。
従来例2は、非特許文献2に示すものであって、図8(B)に示す如く、コンクリート躯体内に、キャスティングとキャスティング後方のスパイラルシースを埋設し、キャスティングプレート(支圧板)前面にスリーブ鋼管をポケットフォーマとして配置して欠込み穴を設け、スパイラルシース及びキャスティングを貫通してキャスティングプレート前面から突出するPC鋼より線群を、支圧板に当接配置するアンカーヘッド及びくさびを用いて緊張、定着し、欠込み穴に無収縮モルタルを充填するものであり、スイスのロジンガー社のVSL工法のECタイプ・緊張定着具を使用するものである。
VSL協会、2005年7月1日改訂発行、「プレストレストコンクリートVSL工法設計施工基準」の第21頁3.2緊張定着具の項3.2.1及び図3−1、の記載 VSL協会、2005年7月1日改訂発行、「プレストレストコンクリートVSL工法設計施工基準」の第28頁3.2.2、図3−10、の記載
従来例1(図8(A))は、支圧板はコンクリート打設前に設置し、アンカーヘッドは緊張時に設置し、PC鋼より線を、アンカーヘッドの孔に1本ずつ通し、2つ割りの鋼製くさびで、アンカーヘッドのテーパー孔に1本ずつ固定するものであるが、本発明と同様の15.2mm径PC鋼より線を4本定着するものにあっては、支圧板は、PC鋼より線群の、緊張作用時の引張り張力の反力を担保するため、一辺が170mmの正方形板で、厚さが25mmの重量物であり、アンカーヘッドは、径が110mmの60mm厚で、トランペットシースは総長さが280mmで後端径が52mmであって、定着具全体も形状が大きくて重く、取扱い作業性が悪い。
しかも、アンカーヘッド、くさび、PC鋼より線は、躯体コンクリート表面より突出形態となるため、支圧板前面及びアンカーヘッドを保護する保護コンクリートの打設作業も必要であり、保護コンクリートの形成作業は煩雑であり、突出保護コンクリートは、美観も損なう。
また、従来例2(図8(B))にあっては、本願発明と同様の15.2mm径PC鋼より線を4本定着する際には、キャスティングプレートは、一辺が190mmの正方形状で、キャスティング(定着体)は、後端の径が75mmで総長さは170mmの大型重量物であり、アンカーヘッドは径が110mm、厚さ60mmであって、スリーブ鋼管は径が139.8mm、管厚が4.5mm、長さが130mmで、コンクリート欠込み深さ154mmとなる。
従って、大型、且つ重量の大なキャスティングは、コンクリート型内の配筋間への配置作業が煩雑であると共に、配置部位にも制約が生じ、コンクリート躯体の欠込み(断面欠損)も大きいため、コンクリート欠込みの補修作業も手間がかかる。
本発明は、大きな引張荷重の必要な床スラブや梁内に、小型、且つ軽量の定着体を配置し、1個の定着体で949KN(96800kgf)の必要引張荷重を、複数本(標準4本)の安価な細番手(15.2mm径)のPC鋼より線で負担可能とし、上記従来例1、従来例2の問題を一挙に解決、又は改善するものであって、PC鋼より線群の定着手段を、小型化した定着体内へのアンカーヘッドの嵌入内装、及びくさびのアンカーヘッド内への嵌入内装で達成することにより、定着体前面のコンクリート被り厚の小寸化を達成し、コンクリート型内への配置の自由度を高めて、施工性良く実施出来る手段を提供するものであり、PC鋼より線群の建物内への配置の自由度の高いPC鋼より線定着手段を提供するものである。
本発明のアフターボンド工法での複数のPC鋼より線の定着方法は、例えば図1(A)に示す如く、前端の正方形板形態で後方へ弯曲した垂直支圧板1Aと、支圧板1Aから後方に、水平に引続く縮径形状の円錐筒部1Tとを備え、且つ、貫通する挿入用孔H1,H1´を有する定着体1をコンクリート型枠内に配置し、円錐筒部1T後端の挿入用孔H1´にはトランペットシース4を嵌合接続し、定着体1と型枠13Bとの間には、ポケットフォーマ18を配置し、スパイラルシース5及びトランペットシース4から貫通するPC鋼より線6群の余長PLを型枠13Bから外方に突出してコンクリート型枠をセットし、コンクリートC0の打設硬化後に型枠を解体し、次いで、支圧板1Aの前面に形成したコンクリート欠込み11Aを介して、アンカーヘッド31を定着体円錐孔H1内に、PC鋼より線6群を外周に嵌合したくさび32をアンカーヘッド円錐孔H31内に嵌入して各PC鋼より線6を緊張、定着し、次いで、各PC鋼より線6の余長PLを切除して、トランペットシース4及びスパイラルシース5内へグラウトモルタル11Cを充填し、コンクリート欠込み11Aには無収縮モルタル11Bを充填する方法である。
尚、トランペットシース4、及びスパイラルシース5は、アフターボンド工法用の慣用品で良く、定着体円錐筒部1Tの後端へのトランペットシースの嵌合接続は、円錐筒部1T後端の外周面に、トランペットシース前端を被冠嵌合しても、円錐筒部1Tの貫通孔内面にトランペットシース前端を挿入嵌合しても良く、嵌合接続部に、ビニールテープ等で、打設コンクリートの流入が阻止出来れば良い。
また、定着体1の挿入用孔H1は、高張力を負担するアンカーヘッド31を嵌入着座出来れば良く、典型的には、挿入用孔H1は、外径R1が83mmの内方へ縮径する円錐孔であり、アンカーヘッド31は、先端外径dtが75.6mmの円錐筒形態である。
また、アンカーヘッド31は、定着体1の挿入用孔(円錐孔)H1内に着座して、外周にPC鋼より線6群を嵌合したくさび32を嵌入保持すると共に、前端面が、PC鋼より線6の緊張作業時の緊張装置(首長チェア及びジャッキ)の反力負担面となるものであるため、肉厚の円錐筒であれば良く、典型的には、JISG4051の機械構造用炭素鋼の、前面F31の外径dtが75.6mm、後面B31の外径dbが58mm、長さL31が61mm、肉厚15.3mmで、くさび着座用円錐孔H31を備えた円錐筒である。
また、くさび32は、各PC鋼より線6を外周面に挿入してアンカーヘッド31内に着座した状態では、各PC鋼より線6をアンカーヘッドの挿入用孔内面で強固に圧接保持出来れば良く、典型的には、JISG4051の機械構造用炭素鋼の、長さ(L32)が40mm、前端径(dt)が45mm、後端径(db)が30mmの円錐体の外周面に、各PC鋼より線6の挿入用溝32Gを等間隔配置したものであり、PC鋼より線6を挿入用溝32G内に嵌合した際に、PC鋼より線6が若干寸法d32(標準:2mm)突出形態であれば、PC鋼より線6は強固に確保出来る。
また、ポケットフォーマ18は、コンクリート躯体内に埋設した定着体1の前面に、コンクリート欠込みを形成するものであるため、コンクリート型枠のセット時に、定着体前面と型枠(せき板)との間に仮固定出来れば良く、前端及び後端に取付ピースを備えた円錐筒であっても良い。
従って、本発明によれば、定着体1は、アンカーヘッド31及びくさび32を、共に、挿入用孔H1内へ嵌入内装する新規な構成としたために、PC鋼より線6の緊張作用時の反力をアンカーヘッドに負担させて、支圧板1Aへの衝撃押圧作用を回避させることが出来て、支圧板1Aの厚さは、単に、コンクリート内での支圧力保持(標準:15.2mm径で240KN/本のPC鋼より線4本保持)のサイズ(12mm厚)と出来、従来例1,2の支圧板(キャスティングプレート)の厚さ(25mm)より遥かに薄く出来る。
更に、コンクリートC0内に埋設する支圧板1Aが、正方形板形態であるため、四周に、均等に負担応力が配分出来ることと、支圧板1Aが後方に弯曲しているため、図4(B)の応力作用説明図の如く、支圧板に作用する引張応力Fの後方支点(曲率中心点)への指向による破壊面(コンクリートの保持応力f2と引張応力f1との作用境界面)が後方に傾斜して長くなって支圧力の増大化を助長することにより、支圧板1Aの、小型化、及び上方(下方)のコンクリート被り厚Syも薄く出来る。
そのため、引張荷重が240KN(24500kgf)の15.2mm径PC鋼より線6を4本支持可能な、本発明の定着体にあっては、支圧板1Aは、厚さが12mmで一辺125mmの正方形板となり、同一引張荷重用の、従来のキャスティングに於けるキャスティングプレート(図8(B))のサイズ(厚さ:25mm、一辺190mm正方形)より遥かに小型化、軽量化出来る。
しかも、アンカーヘッド31もくさび32も、定着体1内に嵌入内装出来るために、定着体1前面のコンクリート欠込み11A、即ちコンクリート被り厚Sxも、支圧板1Aのみの被り厚Sxの40mm(標準:規定値30mm+余裕10mm)と出来る。
そのため、定着体1のコンクリート型内への配置の自由度が大となり、高張力付与の必要な、配筋の多い、床スラブ内や、梁内への配置も可能となり、アフターボンド工法での、PC鋼より線によるプレストレスト工法の広い分野への適用が可能となる。
また、複数のPC鋼より線の定着方法の発明にあっては、ポケットフォーマ18は、図7に示す如く、前端にフランジ18Fを備えた前側の大径部18Tと、肩面18Gを介して連続する後側の小径部18Sとを備え、大径部18Tの後端肩面18Gと支圧板1Aとの間、及び大径部前端のフランジ18Fと型枠13Bとの間に、図1(A)に示す如く、弾性シーリングテープ18A,18A´を介在して配置するのが好ましい。
この場合、ポケットフォーマ18は、一般肉厚2mmのプラスチック成形品で準備すれば良く、典型的には大径部前端径d1が120mm、大径部後端径d2が100mm、小径部18Sの、前端径d3が88mm、後端径d4が56mmであり、小径部18Sは、全長に亘って、長さ方向に2〜4mm幅(標準:3mm)のスリット溝18Cを90°間隔で4本配置したものであり、フランジ18Fの幅Wfは15mm、肩面18Gの幅Wgは6mmである。
また、弾性テープ18A,18A´は、ポケットフォーマ18と、支圧板1A間、及び型枠13B間を、圧縮弾性機能材によって閉止して打設コンクリートの流入を阻止すれば良く、典型的には、慣用の発泡シーリングテープである。
従って、図1(A)に示す如く、フランジ18Fの前面には、厚手(標準:10mm厚)の発泡シーリングテープ18Aを貼着し、肩面18Gには薄手(標準:3mm厚)の発泡シーリングテープ18A´を貼着し、小径部18Sを定着体挿入用孔H1内に嵌入して、肩面18Gと定着体前面1Fとを貼着し、フランジ18Fを発泡シーリングテープ18Aを介して型枠13Bに当接貼着することにより、ポケットフォーマ18は、型枠13Bと定着体1間に弾性的に配置出来る。
そのため、弾性テープ(シーリングテープ)18A,18A´によって、型枠13B及び定着体1の傾斜誤差が吸収出来て、定着体1の取付け作業性が向上する。
また、小径部18Sのスリット溝18Cは、小径部18Sに縮径作用を付与するため、ポケットフォーマ18の定着体1内への嵌入作用が容易となる。
また、フランジ18Fの外周端に小寸(標準:1mm)の突出片18Kを起立しておけば、弾性テープ18Aのフランジ18F面への貼着作業も容易となる。
また、定着体1は、図5に示す如く、前端から縮径する円錐形の挿入用孔H1の後端から、拡径段部1Gを介して後方へと緩拡径する小寸の円錐形嵌合用孔H1´を備え、トランペットシース4を嵌合用孔H1´に嵌合するのが好ましい。
この場合、定着体1の典型例(図5)にあっては、段部1Gは、挿入用孔H1´の後端径(R2)58mmから長さ(LG)3mmで嵌合用孔径(R3)62mmへと拡開し、嵌合用孔H1´は、長さ(L1´)が12mmで径(R3)62mmから径(R4)65mmと緩拡径するものである。
そして、トランペットシース4は、前端径が挿入用孔H1´内に嵌入出来るタイプとしておく。
従って、定着体1の円錐孔(挿入用孔)H1の後端の段部1Gは、図1(A)に示す如く、トランペットシース4の嵌合接続時に、ストッパー機能を提供し、且つ、嵌合用孔H1´は筒状テーパー面を提供するため、トランペットシース先端の定着体嵌入用孔H1´への嵌合が、押し込み作業での弾性嵌合として容易に実施出来、コンクリート型枠のセット時の、狭い作業空間内での、定着体1へのトランペットシースの嵌合接続作業が容易となる。
また、複数のPC鋼より線の定着方法の発明にあっては、アンカーヘッド31は、くさび32挿入用円錐孔H31を備え、着座形態では、前面F31が定着体前面1Fより内側であり、且つ、後面B31が挿入用孔H1の後端の段部1Gに干渉しない位置を占め、くさび32は、円錐体32Tの外周面の、前面F32から後面B32に貫通する複数の挿入用溝32Gを備えているのが好ましい。
この場合、くさび32も、アンカーヘッド31内での着座形態では、前面F32が定着体前面1Fより内側とするのが好ましい。
アンカーヘッド31は、定着体挿入用孔H1内に着座して、PC鋼より線6群を、くさび32を介して円錐孔H31で強固に保持すると共に、PC鋼より線6の緊張時に、前面F31がジャッキの反力を担保するものであるため、外周面S31が定着体円錐孔H1の内周面と整合し、内部の円錐孔H31は、くさび32の外周面S32を圧接保持出来る形態とし、且つ、前面F31がPC鋼より線6緊張作用の反力面となる、剛体の肉厚円錐筒31Tとすれば良く、典型的には、長さL31が61mmで、前端外径dtが75.6mm、後端外径dbが58mm、円錐孔前端径R31が45mmの、肉厚約15mm(標準:15.3mm)の円錐筒31Tである。
従って、アンカーヘッド31が、定着体1の円錐孔H1の最奥部に嵌合着座しても、円錐孔H1の後端の段部1Gに干渉しない位置であるため、アンカーヘッド31は、定着体嵌合用孔H1´に嵌入セットしたトランペットシース4に支障を生ずることなく、挿入着座する。
そして、アンカーヘッド31が、肉厚(標準:15.3mm)の円錐筒31Tであるため、定着体1内に着座したアンカーヘッド31の前面F31は、各PC鋼より線6の緊張時のジャッキへの反力付与面、及び各PC鋼より線6の余長PL切断時のカッター当接支持面を提供し、PC鋼より線の緊張、定着作業は、定着体支圧板1Aに直接負担を掛けることなく実施出来るため、支圧板1A厚(12mm)は、従来(図8)の支圧板(キャスティングプレート)の厚さ(25mm)より遥かに薄く出来、定着体1の小型化、軽量化を助長する。
また、くさび32は、外周面S32に、各PC鋼より線6対応の挿入用溝32Gを備えているため、PC鋼より線6の嵌合、及びアンカーヘッド31内への挿入作業が容易となり、挿入用溝32GとPC鋼より線6との間に、若干の寸法誤差があっても、PC鋼より線6は、挿入用溝32Gの底部に着座した状態で、溝32Gから突出(標準:2mm)しておれば、PC鋼より線6をアンカーヘッド31との間で強固に挟圧保持出来る。
そのため、使用するPC鋼より線6の、使用本数や太さに変更が生じても、くさび32のみの挿入用溝32Gの、サイズ、本数の変更で対処施工出来る。
そして、PC鋼より線6の緊張定着状態では、PC鋼より線6の余長PLの切断を、図3に示す如く、切断端が定着体前面1Fから突出しない形態とすることにより、定着体1の前面のコンクリート被り厚Sxは、定着体1のみへの被り厚として設定出来、コンクリート欠込み11Aの深さが小さく(標準:40mm)出来、コンクリート欠込み11Aの、ポケットフォーマ18による形成、及び無収縮モルタル11Bの充填による補修作業も容易となる。
また、方法発明の実施に用いる定着具Dは、図2(C)に示す如く、定着体1と、アンカーヘッド31と、くさび32とを含み、定着体1は、前端の正方形板形態で後方へ弯曲した垂直支圧板1Aと、支圧板1Aから後方に、水平に引続く縮径形状の円錐筒部1Tとを備えると共に、前端からアンカーヘッド31着座用の挿入用孔(円錐孔)H1を備え、アンカーヘッド31は、前面F31が定着体1の前面1Fより内方位置で定着体挿入用孔H1内に着座する円錐筒31Tであって、くさび32着座用の円錐孔H31を備え、くさび32は、前面F32が定着体1の前面1Fより内方位置で、アンカーヘッド円錐孔H31内に着座する円錐体32Tであって、外周面S32には、前面F32から後面B32に貫通するPC鋼より線6挿入用溝32Gを複数備えたものである。
この場合、定着体1は、JISG5502に規定された球状墨鉛鋳鉄品であって、典型的には、図5に示す如く、支圧板1Aは、肉厚が12mmで、一辺の長さが125mmの正方形状で、曲率半径200mmで後方に弯曲するものであって、15.2mm径のPC鋼より線6の4本の引張荷重、240KN/本×4本=960KN(98000kgf)に耐える支圧板であり、円錐筒部1Tは肉厚t1が10mmで、アンカーヘッド31着座用の円錐孔(挿入用孔)H1を備え、且つ、円錐孔H1の後端には、トランペットシース4を嵌合するための挿入用孔(嵌合用孔)H1´を連通するものである。
また、アンカーヘッド31は、JISG4051の機械構造用炭素鋼の鋳鋼品の円錐筒31Tであって、円錐筒31Tが定着体1の挿入用孔H1内に着座して、内部の円錐孔H31が、PC鋼より線6と共に、くさび32を圧着保持するものであり、典型的には、図6(B)に示す如く、全長L31が61mm、前面外径dtが75.6mm、後面外径dbが58mm、肉厚15.3mmの円錐筒31Tである。
また、くさび32は、JISG4051の機械構造用炭素鋼製であって、典型的には、図6(D)に示す如く、全長L32が40mm、前端径dtが45mm、後端径dbが30mmの円錐体32Tであって、外周面には、前面F32から後面B32に貫通する挿入用溝32Gを4本等間隔に備えたものである。
従って、本発明の定着具を採用することにより、定着体1はコンクリート躯体内に埋設されるため、支圧板1Aは、図4(B)の応力作用説明図で明らかな如く、後方への弯曲による引張応力Fの後方への収束によって、破壊面の後方への傾斜による長大化を生じ、強力な支持力を発揮するためと、四周均等の保持力発揮とによって、支圧板1Aの上面(下面)のコンクリート被り厚Syは薄く(標準:40mm)出来る。
そして、アンカーヘッド31、くさび32、及びPC鋼より線6の切断端E6を定着体前面1Fから突出させない施工を採用することにより、定着体支圧板1Aの前面のコンクリート欠込み11A、即ち前面被り厚Sxも、定着体自体の被り厚(標準:40mm)と出来るため、定着体1のコンクリート型セット内への配置の自由度が大となる。
また、コンクリート硬化後の、各PC鋼より線6の緊張延伸作業、及び各PC鋼より線6の余長PLの切断除去時の、慣用の、ジャッキ及び油圧カッターの当接支承面は、アンカーヘッド前面F31として実施出来るため、支圧板1Aには、直接的な振動衝撃圧の作用が回避出来、支圧板1Aの厚さ(12mm厚)は従来例のそれ(25mm厚)より遥かに薄く出来る。
しかも、引張荷重の変更に際しては、くさび32のみの変更で、PC鋼より線6の、太さ変更、及び使用本数変更に対応出来、定着具Dの準備、管理が合理化出来る。
また、定着具の発明にあっては、定着体1は、図5に示す如く、正方形状板体の支圧板1Aが、200〜250mmの曲率半径で後方へ弯曲し、円錐筒部1Tの長さ方向中間外周に、環状突起1Cを備え、且つ、後方へ縮径する挿入用孔H1が、拡開状段部1Gを介して後端へと緩拡径する短寸の嵌合用孔H1´と連通しているのが好ましい。
この場合、支圧板1Aの曲率半径は、あまり小さくすれば、応力破壊面は水平に近づき、圧縮応力度が大となるが、圧縮域が小さくなって周辺のコンクリートの圧縮力が利用出来なくなる。
そのため、一辺が125mm正方の支圧板1Aにあっては、曲率半径200〜250mmが現実的であり、典型的には、200mmである。
また、環状突起1Cは、定着体のコンクリート付着力増大、及び、円錐筒部1Tの補強を図るものであるため、高さhcが10mm前後(標準:9mm)の断面半円状突起であれば良い。
また、嵌合用孔H1´は、挿入用孔H1の後端の段部1Gから後方へ拡径形態であるため、図5(D)に示す如く、円錐筒部1Tの縮径形態の末端表面と、拡径形態の嵌合用孔H1´内面とで筒状のテーパー突出片1Dを形成する。
そのため、筒状のテーパー突出片1Dの内周面は、後端から内方へと緩縮径するトランペットシース4嵌合用の筒面を提供し、図1(A)の如く、トランペットシース4を押し込むだけで段部1Gがストッパー機能を奏することと相俟って、トランペットシース4の定着体円錐筒部1T後端への嵌合は、簡単に、所定位置に嵌合接続出来る。
しかも、円錐筒部1T後端のテーパー突出片1Dの外周面からトランペットシース4外周に亘る接着テープ(ビニールテープ)12の巻付け作業も容易となる。
従って、定着体1は、支圧板1Aが、200〜250mmの曲率半径で、後方へ弯曲していることにより、図4(B)に示す如く、破壊面の後退によって、上方又は下方のコンクリート被り厚Syが薄く出来る。
そして、PC鋼より線6の緊張に対する支持力が増大すると共に、円錐筒部1T外周の突起1Cがコンクリート付着強度を増大するため、定着体1の小型化を助長する。
そして、円錐筒部1Tは、後端に、段部1Gを介した緩拡径状の嵌合用孔H1´を備えているため、トランペットシース4の嵌合接続を容易とする。
また、定着具の発明にあっては、アンカーヘッド31は、図6(A),(B)に示す如く、円錐筒31Tの前面F31から縮径するくさび32着座用の円錐面の挿入用孔H31と、挿入用孔H31から引続く小寸の円筒面の挿入用孔H31´を備え、円錐筒31Tの長さは、定着体挿入用孔H1への着座形態では、円錐筒31Tの、前面F31が定着体前面1Fより内側であり、後面B31が、定着体挿入用孔H1後端の段部1Gに干渉しない長さであるのが好ましい。
この場合、円錐面の挿入用孔H31は、くさび32の着座部位を提供し、円筒面の挿入用孔H31´は、PC鋼より線6群の貫通を保証し、且つPC鋼より線6群の緊張、定着時には、くさび32の過剰挿入を阻止するストッパー機能を奏するものであり、アンカーヘッド31は、典型的には、図6(B)に示す如く、機械構造用炭素鋼の鋳鋼品であって、全長L31が61mmで、前端外径dtが75.6mm、後端外径dbが58mmの円錐筒であり、中心部には、長さLhが45mmで、前端径R31が45mm、後端径R31´が30mmの円錐形の挿入用孔H31と、挿入用孔H31の後端から、径R31´(30mm)で長さLh´が16mmの円筒孔H31´とが連通している。
従って、アンカーヘッド31は、着座状態では、後面B31が定着体挿入用孔H1の段部1Gに干渉しないため、アンカーヘッド31の円錐孔H1内への押圧嵌入は、定着体挿入用孔H1内の段部1Gまで、押し込み嵌合接続したトランペットシース4に押圧支障を生ずることなくスムーズに実施出来、前面F31が定着体前面1Fより内方位置であるため、定着体1前面のコンクリート被り厚Sxは、定着体前面1Fを基準とした最小寸法40mm(規定30mm+余裕10mm)に設計出来、コンクリート欠込み11Aの小寸化を可能とする。
そして、円錐筒31Tの前面F31が、各PC鋼より線6の緊張、定着作業時に、ジャッキ押圧面を提供し、支圧板1Aへの負担無く、PC鋼より線の緊張、定着、切断作業を可能とし、支圧板1Aの薄肉化及び定着体1の軽量化を助長する。
また、くさび32は、例えば図2(B)に示す如く、各挿入用溝32Gが、PC鋼より線6を挿入した状態では、PC鋼より線6を小寸法d32突出させる深さであり、PC鋼より線6の定着状態では、後面B32が、アンカーヘッド31の円筒面挿入用孔H31´に干渉しない位置を占め、前面F32が、定着体1の前面1Fより内方位置を占めるのが好ましい。
この場合、くさび32は、外周の各挿入用溝32GにPC鋼より線6を、図2(B)に示す如く、小寸法d32(標準:2mm)突出した形態でアンカーヘッド31内に嵌入するため、PC鋼より線6が押圧変形しても、くさび32の太さ(外周径)は、くさび32自体の外径より若干(標準:2mm)大径となってアンカーヘッド31内に着座する。
そのため、くさび32の後面B32の径db(標準:30mm)を、アンカーヘッド31の円筒面挿入用孔H31´の径(標準:30mm)と同一とすれば、くさび32のアンカーヘッド挿入用孔H31´内への浸入が阻止出来る。
従って、くさび32は、アンカーヘッド31内への着座形態では、後面B32がアンカーヘッド31の円筒の挿入用孔H31´内に入り込むことが無いので、くさび32のアンカーヘッド31内への挿入、引出しが容易となり、各PC鋼より線6の各挿入用溝32G内への配置、及び各PC鋼より線6を外周に嵌合した状態での、アンカーヘッド31内への配置作業が容易となる。
そして、くさび32は、定着体1の前面1Fより内方での定着であるため、定着体1の前面のコンクリート被り厚Sxは、定着体1のみの被り厚として設計出来るため、最小の被り厚40mm(規定厚:30mm+余裕:10mm)と出来、コンクリート欠込み11Aの小寸化が可能となる。
また、請求項1の発明の実施に用いるためのポケットフォーマ18は、図7に示す如く、型枠13Bへの取付用フランジ18Fを備えて後方に縮径する円錐筒の大径部18Tと、大径部18T後端から肩面18Gを介して後方に縮径する定着体挿入用孔H1内へ嵌入するための小径部18Sとを備えたものである。
この場合、ポケットフォーマ18は、一般肉厚2mmのプラスチック成形品で準備すれば良い。
また、肩面18Gは、ポケットフォーマ18の定着体1への接合時に、定着体挿入用孔H1内への挿入ストッパー機能を発揮し、小径部18Sは、定着体挿入用孔H1内に着座した状態では、挿入用孔H1内周面と小径部18S外周面との間からの打設コンクリートの流入が阻止出来れば良い。
そのため、ポケットフォーマ18は、典型的には、図7に示す如く、大径部18Tは、前端に幅Wfが15mmのフランジ18Fを備え、長さLTが30mmで、前端外径d1が120mm、後端外径d2が100mmであり、幅Wgが6mmの環状肩面18Gを介して、小径部18Sが、長さLSが50mmであって、前端外径d3が88mm、後端外径d4が56mmで段差連続した円錐筒である。
また、小径部18Sには、図7に示す如く、スリット溝18C(標準幅:2mm)を等間隔に複数本(標準:4本)配置しておけば、スリット溝18Cが小径部18Sの円錐筒に縮径作用を付与し、小径部18Sの定着体挿入用孔H1内への弾性嵌合が容易となる。
従って、ポケットフォーマ18の使用に際しては、図1(A)に示す如く、フランジ18F面に弾性シール18A(標準:厚さ10mm、幅15mmの発泡シーリングテープ)を、肩面18Gに弾性シール18A´(標準:厚さ3mm、幅8mmの発泡シーリングテープ)を貼着して使用することにより、小径部18Sは、定着体挿入用孔H1内へ嵌入して肩面18Gと支圧板1A間を弾性接続出来、大径部18Tは、フランジ18Fと型枠13B間が弾性接続出来るため、定着体1の型セット時に、型枠13Bと定着体1相互の傾斜変位が吸収出来、定着体1の取付け作業性が向上する。
尚、ポケットフォーマ18の型枠13Bへの貼着時に、図1(B)の如く、必要に応じて、フランジ18Fの1ヶ所を釘n13で止着すれば、型枠13Bと定着体1との相対傾動に際しても、ポケットフォーマ18の脱落の恐れは無い。
本願方法発明によれば、定着体1は、アンカーヘッド31及びくさび32を、共に、挿入用孔H1内へ嵌入内装し、PC鋼より線6の緊張作用時の反力をアンカーヘッド31の前面に負担させて、支圧板1Aへの直接的な衝撃振動押圧作用が回避出来るため、支圧板1Aの厚さは、単に、コンクリートC0内での支圧力保持のサイズ(12mm厚)と出来、従来の支圧板(キャスティングプレート)の厚さ(25mm)より遥かに薄く出来、定着体1の軽量化を可能とする。
更に、コンクリートC0内に埋設する支圧板1Aが正方形板形態であるため、四周に、均等に負担応力が配分出来ることと、支圧板1Aが後方に弯曲して、支圧板に作用する引張応力Fの後方支点(曲率中心点)への指向による破壊面の後方に傾斜して長くなることによる支圧力の増大とにより、支圧板1Aが小型化出来、上方(下方)のコンクリート被り厚Syが小さく出来る。
また、PC鋼より線6の先端、挿入用孔H1に着座したアンカーヘッド31、くさび32等は、定着体1の前面1Fから突出しない形態で緊張定着出来るため、支圧板1Aの前面1Fは平坦形態となり、支圧板1Aの前面のコンクリート被り厚Sxも小さく出来る。
そのため、本発明の定着体1は、引張荷重が240KN(24500kgf)の15.2mm径PC鋼より線6を4本支持する場合であっても、支圧板1Aは、厚さが12mmで、一辺125mmの正方形板と小型化、軽量化出来て、定着具Dのコンクリート型内への配置の自由度が向上し、高張力付与の必要な、配筋の多い床スラブや梁内への、PC鋼より線6によるプレストレス付与が可能となる。
そして、小型化、軽量化された定着具Dは、アフターボンド工法での、PC鋼より線によるプレストレスト工法の、広い分野への適用が可能となる。
また、請求項1の発明の実施に用いる定着具Dは、定着体1の支圧板1A前面にポケットフォーマを適用するだけで、定着体1は、図4(B)に示す如く、コンクリート躯体C0内に埋設出来、後方に弯曲した正方形の支圧板1Aは、図4(B)に示す如く、引張り応力作用線Fの後方への収束によっ、破壊面の後方傾斜による長尺化を生じて、強力な保持力を発揮させるためと、支圧板1Aの周辺部の大半がコンクリートC0内に埋設されるためとにより、定着体1は小型化出来る。
そのため、定着体の、側面(上部又は下部)でのコンクリート被り厚Syは小さく出来、定着体1の前面も平坦形態としてPC鋼より線の定着が可能となるため、前方のコンクリート被り厚Sxも小さく出来る。
しかも、PC鋼より線6の緊張・定着・切断作用は、ジャッキ、油圧カッターの支持体(反力体)をアンカーヘッド31が担当し、支圧板1Aに直接負担をかけることなく実施出来るため、支圧板1Aの厚さも薄く出来、定着体1は、従来(図8)の、同一引張り応力を負担する定着体より遥かに小型化、軽量化出来る。
また、引張荷重の変更に際しても、949KN(96800kgf)以下の引張荷重で実施する際には、PC鋼より線6の、使用本数、又は太さの変更が生じるが、定着体1とアンカーヘッド31は使用出来て、くさび32のみを変更すれば良く、定着具Dの準備、保管が合理化出来る。
従って、本願請求項1の方法の発明が好適に実施出来、小型化、軽量化した定着体の使用、及び安価な細番手PC鋼より線の複数本の採用によって、プレストレスト建物の設計、施工の自由度が増大し、PC鋼より線での、プレストレスト建物構築の普及に寄与出来る。
また、請求項1の発明の実施に用いるポケットフォーマ18は、図7に示す如く、型枠13Bへの取付用フランジ18Fを備えて後方に縮径する円錐筒の大径部18Tと、大径部18T後端から肩面18Gを介して後方に縮径する定着体挿入用孔H1内へ嵌入するための小径部18Sとを備えたものである。
この場合、ポケットフォーマ18は、一般肉厚2mmのプラスチック成形品として準備すれば良く、典型的には、フランジ幅Wfは15mm、肩面幅Wgは6mmであり、小径部18Sには、前端から後端へ縮径変位用のスリット溝18Cを、2mm幅で、等間隔(90°間隔)に4本配置したものである。
従って、コンクリート欠込み11A形成のために、ポケットフォーマ18の定着体1と型枠13B間への配置は、図1(A)に示す如く、フランジ18Fの前面に、幅15mm、厚さ10mmの慣用の発泡シーリングテープ18Aを、肩面18G後面に、幅8mm、厚さ3mmの慣用の発泡シーリングテープ18A´を貼着し、小径部18Sを定着体挿入用孔H1内に嵌入して、発泡シーリングテープ18A´で肩面18Gを定着体前面1Fに弾性貼着し、発泡シーリングテープ18Aでフランジ18Fと型枠13Bとを弾性貼着出来るため、発泡シーリングテープ18A,18A´が、定着体1と型枠13Bとの相対傾動変位を弾性吸収出来ると共に、打設コンクリートC0の、ポケットフォーマ18内及び定着体1内への流入も阻止出来て、定着体1及びポケットフォーマ18の型セットが作業性良く実施出来る。
そして、小径部18Sのスリット溝18Cは、ポケットフォーマ18の定着体挿入用孔H1への弾性嵌入を可能とする。
以下、本発明を、JISG3536のPC鋼線7本撚りで、径15.2mmの、慣用のPC鋼より線を4本用いて、コンクリート床スラブに実施する例に基づき説明する。
4本1束のPC鋼より線6のコンクリートプレストレスト建物の床スラブへの適用は、固定端L側にあっては、図2(A)に示す如く、各PC鋼より線6の基端を、定着体1、アンカーヘッド31、及びくさび32から成る定着具Dによって、PC鋼より線6の切断端E6が定着体前面1Fから突出しないように固定し、緊張端P側にあっては、図1(A)に示す如く、PC鋼より線6群は、スパイラルシース5及びトランペットシース4を貫通し、定着体1を貫通して余長PLを型枠13Bから突出させ、打設コンクリートC0の硬化後に、各PC鋼より線6を、アンカーヘッド31及びくさび32を介して余長PL部分での所定緊張の下に、定着体1内に定着する。
〔定着体(図5)〕
図5(A)は、定着体1の前方からの全体斜視図であり、図5(B)は定着体1の側面図、図5(C)は、定着体1の前面図、図5(D)は、定着体1の図5(A)のD−D線縦断面図である。
定着体1は、前面の垂直形態の支圧板1Aと、支圧板1Aの中央部から後方に延出した縮径形態の円錐筒部1Tとから成り、支圧板1Aの中央部からは、円錐筒部1T後部まで貫通するアンカーヘッド着座用の挿入用孔H1を、挿入用孔(円錐孔)H1の後端には、拡径段部1G及び段部に引続く、短寸の嵌合用孔(挿入用孔)H1´を備えたものであり、図5(D)に示す如く、嵌合用孔H1´は、挿入用孔H1の後端から、急拡径段部1Gを介して緩拡径するものである。
定着体1は、JISG5502の球状墨鉛鋳鉄品の規格を満足する鋳鉄製であって、支圧板1Aは、肉厚12mmで、図5(C)に示す如く、一辺の長さLaが125mmの正方形板であって、曲率半径200mmで後方に弯曲している、引張荷重が960KN(98000kgf)に耐える、即ち15.2mm径のPC鋼より線6の4本採用に耐える円弧面板である。
そして、図5(D)に示す如く、支圧板1Aの後面から後方へ、縮径形態で引続く円錐筒部1Tは、先端外径Rfが93mm、後端外径Rbが73.1mm、肉厚t1が10mmで、円錐筒部1Tの長手方向中央部の外周には、高さhcが9mmの環状リブ状の断面半円状突起1Cを備えており、定着体1の全長L1は87.7mmである。
また、定着体1には、図5(D)に示す如く、支圧板1Aの前面1Fの中央から円錐筒部1Tの後面B1の中央まで、挿入用孔(円錐孔)H1と嵌合用孔H1´が段部1Gを介して連通しており、アンカーヘッド着座用の円錐孔H1は、支圧板前面1Fから後方の段部1Gまでの長さL2が72.7mmで、前端の径(R1)83mmから後端の段部1G位置の径(R2)58mmへと縮径し、円錐孔H1の後端には、長さLGが3mmで、急拡径する段部1Gを配置し、段部1Gの後端から、円錐筒部1T後面B1までの距離L1´が12mmで、始端径R3が62mmで後端径R4が65mmと緩拡径する嵌合用孔H1´が連通し、長さL1´の嵌合用孔H1´の内周面と、対応する円錐筒部1T後端外周面とで、筒状テーパー突出片1Dを形成するものである。
〔アンカーヘッド(図6(A),(B))〕
アンカーヘッド31は、中央の着座用円錐孔H31でPC鋼より線6を定着するくさび32を着座保持し、円錐筒31Tの外周面で定着体1の円錐形態の挿入用孔H1内に着座する部材であり、図6(A)は全体斜視図、図6(B)は図6(A)のB−B線縦断側面図である。
アンカーヘッド31は、JISG4051の、機械構造用炭素鋼の規格を満足する鋳鋼品であって、アンカーヘッド全体形状は、図6(B)に示す如く、前面F31から後面B31まで縮径する裁頭円錐状の円錐筒31Tであって、前面F31から後面B31に、前部の円錐孔H31と後部の円筒孔H31´の連通する貫通孔を備え、全長L31が61mm、前端径dtが75.6mm、後端径dbが58mmの円錐筒31Tである。
また、くさびを着座させる円錐孔H31は、前端径R31が45mm、後端径R31´が30mmで、長さLhが45mmであり、円錐孔H31の後端からは、長さLh´が16mmで径R31´が30mmの円筒孔H31´が連通している。
〔くさび(図6(C),(D))〕
くさび32は、外周に前面F32から後面B32に貫通する挿入用溝32Gを等間隔(90°間隔)に4本配置して、該挿入用溝32G内に、直径15.2mmのPC鋼より線6を嵌合挿入した状態で、アンカーヘッド31内に着座させて、各PC鋼より線6をアンカーヘッド31に強固に定着するための部材であり、JISG4051の機械構造用炭素鋼製である。
くさび32は、長さL32が40mmで、前面F32の径dtが45mm、後面B32の径dbが30mmの円錐体であって、図6(C)は全体斜視図、図6(D)は図6(C)のD−D線縦断面図である。
くさび32の挿入用溝32Gは、PC鋼より線6の1本を嵌合挿入するものであり、15.2mm径のPC鋼より線6の1本を嵌合する挿入用溝32Gは、底面がPC鋼より線6を着座させる円弧面であるため、溝幅WGは、PC鋼より線6の嵌入を許容する幅(標準15.3mm)であり、深さは図2(B)に示す如く、PC鋼より線6を着座した状態で、PC鋼より線6の頂部が寸法d32(標準:2mm)だけ突出する寸法とする。
〔ポケットフォーマ(図7)〕
ポケットフォーマ18は、コンクリート型セット時に、定着体1の前面に配置する型材であって、定着体1の前面に、PC鋼より線6の緊張定着作業用のコンクリート欠込み11Aを形成するものである。
図7(A)は、ポケットフォーマ18の全体斜視図、図7(B)は、図7(A)の矢印B視背面図、図7(C)は側面図、図7(D)は、図7(A)のD−D線縦断面図である。
ポケットフォーマ18は、一般肉厚2mmのプラスチック成形品であり、図7(D)の如く、前端にフランジ18Fを備えた円錐筒の大径部18Tと、大径部18Tの後端の肩面18Gを介して引続く、円錐筒の小径部18Sとを備え、大径部18Tは、長さLTが30mmで、前端外径d1が120mm、後端外径d2が100mmであり、小径部18Sは、長さLSが50mmで、前端外径d3が88mm、後端外径d4が56mmであり、前端から後端へ、幅2mmの縮径用のスリット溝18Cを90°間隔で4本備えたものである。
そして、大径部18Tの前端には、幅Wfが15mmのフランジ18Fを外方に突出し、フランジ18Fには釘孔nhを1個配置したものである。
〔施工(図1、図2、図4)〕
図1(A)は、複数本のPC鋼より線の緊張端側の型セット状態図であり、図2(A)は、PC鋼より線の固定端側の型セット状態図であり、図2(C)は定着具Dの分解斜視図である。
図1(A)に示す如く、定着体1の円筒部後端の筒状テーパー突出片1Dの内周に、トランペットシース4の前端を嵌入し、トランペットシース4の後端にはスパイラルシース5を嵌合し、定着体1の前面1Fには、フランジ18Fの前面に、10mm厚、15mm幅の発泡シーリングテープ18Aを、肩面18Gの後面に、3mm厚、8mm幅の発泡シーリングテープ18A´を貼着したポケットフォーマ18を、小径部18Sを挿入用孔H1内に嵌入して、肩面18Gと定着体1の前面1Fとを接着して配置する。
そして、定着体1を所定位置に配置し、ポケットフォーマ18の前端のフランジ18Fを型枠13Bに接着する。
この場合、必要に応じて、フランジ18Fの1ヶ所を釘孔nhを介して釘n13で型枠13Bに固定する。
また、PC鋼より線6群は、慣用のスパイラルシース5及びトランペットシース4を貫通して、定着体1内から型枠13Bの挿入用孔H13を介して、余長PLを外方に突出させてコンクリート型セットし、定着体1の後端の突出片1D外面とトランペットシース4との接合部、及びトランペットシース4とスパイラルシース5との接合部には、接着テープ12を巻き付け、打設コンクリートの流入阻止手段を施す。
また、ポケットフォーマ18のフランジ18Fは、図1(B)に示す如く、1ヶ所のみ釘n13で型枠13Bに固定する。
定着体1の型内へのセットに際し、トランペットシース5の定着体1への嵌合接続は、緩拡径の嵌合用孔H1´にトランペットシース4の先端を段部1Gに当接させる嵌合で実施し、接着テープ12を外周に巻き付けるだけであるので、単純作業で容易である。
また、定着体1の所定位置への配置も、型枠13Bとポケットフォーマのフランジ18F間、及びポケットフォーマ18の肩面18Gと定着体前面1F間、の発泡シーリングテープ18A,18A´による、若干の寸法誤差の弾性吸収によって作業性良く実施出来る。
次いで、コンクリート型内へ打設したコンクリートの硬化後、型枠13Bを解体してポケットフォーマ18を定着体1から抜き取り、硬化コンクリートC0内に埋設した定着体1の前面のコンクリート欠込み11Aを介して、アンカーヘッド31及びくさび32をPC鋼より線6群に挿通して定着体1内に配置し、図4(A)の如く、首長チェアの脚端をアンカーヘッド31の前面F31に当接し、アンカーヘッド前面F31を反力体として、所定張力値まで振動緊張し、くさび32をアンカーヘッド31内に押圧嵌入して、PC鋼より線6群を定着体1内に定着する。
次いで、慣用の油圧カッターをアンカーヘッド前面F31に当接して、各PC鋼より線6の余長PLを定着体前面1Fから突出しない形態に切落とす。
また、各PC鋼より線の固定端L側にあっては、図2(A)に示す如く、定着体1を型枠内の鉄筋に仮固定すると共に、慣用のセパレータ17A、Pコン17C、フォームタイ17Bにより型枠13Bに保持し、定着体1内には、緊張端側同様に、定着体1の後端には、トランペットシース4の前端を嵌合接続し、トランペットシース4の後端には、スパイラルシース5を嵌合して、トランペットシース4と定着体との接続部、及びスパイラルシース5とトランペットシース4との接合部には、接着テープ12を巻き付け、スパイラルシース5及びトランペットシース4を貫通する各PC鋼より線6を、端部E6が定着体前面1Fから突出しない形態に、アンカーヘッド31及びくさび32で定着体1に定着しておく。
そして、各PC鋼より線6を固定端Lと緊張端P間に、所定引張ストレス付与の下に定着した後、トランペットシース4のグラウト注入口4Aを介して、グラウトホース4Bからグラウトモルタル11Cをスパイラルシース5内に注入充填してアフターボンドし、緊張端P側のコンクリート欠込み11Aは、無収縮モルタル11Bで充填補修する。
図3は、得られたPC鋼より線6のアフターボンド定着状態説明図である。
定着体1は、それ自体慣用の、スパイラル筋(図示せず)で強化保持され、コンクリート欠込み11Aは無収縮モルタル11Bで補修され、且つ、トランペットシース4及びスパイラルシース5内は、グラウトモルタル11Cが充填されて、各PC鋼より線6は、トランペットシース4及びスパイラルシース5内でグラウトモルタル11Cによって防錆機能が付与され、定着形態の固着確保されたPC鋼より線定着構造となった。
そして、各PC鋼より線6の、緊張端P側にあっても、固定端L側にあっても、定着体1の前面1Fからの突出物が存在しないため、コンクリート被り厚Sxは40mm(設計限界値30mm+余裕10mm)と小さく出来た。
また、緊張端P側の定着体支圧板1Aは、外周部がコンクリートC0内に埋設されるため、支圧板1Aの、前面のコンクリート域Zfと後面のコンクリート域Zbとで保持力が増大すること、及び支圧板1Aの後方への弯曲形態での、図4(B)に示す如き、破壊面の後方傾斜によるコンクリート保持力増大により、定着体1の上面の、床スラブ表面Sfまでのコンクリート被り厚Syも、固定端L側の被り厚Syと共に、40mm(設計限界値30mm+余裕10mm)と小さく出来た。
また、緊張端P側でのコンクリート欠込み11Aに対する無収縮モルタル11Bでの復元補修も、ポケットフォーマ18に付設採用した10mm厚、15mm幅の発泡シーリングテープによる拡大域Z18の存在により、固着力の増大化の下に、きれいに仕上られた。
型セットの説明図であって、(A)は、緊張端側の断面図、(B)は、図1(A)のB部拡大図である。 (A)は、固定端側の型セット状態断面図、(B)は、くさび32へのPC鋼より線の挿入状態断面図、(C)は、定着具の分解斜視図である。 PC鋼より線のアフターボンド定着状態断面図である。 (A)は、緊張作業状態の断面図、(B)は、PC鋼より線の応力作用説明図である。 定着体の説明図であって、(A)は全体斜視図、(B)は側面図、(C)は正面図、(D)は(A)のD−D線断面図である。 (A)はアンカーヘッドの全体斜視図、(B)は(A)の矢印B−B線縦断面図、(C)はくさびの全体斜視図であって、(D)は(C)のD−D線断面図である。 ポケットフォーマの説明図であって、(A)は全体斜視図、(B)は(A)の矢印B視背面図、(C)は側面図、(D)は(A)のD−D線断面図である。 従来例の説明図であって、(A)は、従来例1の定着状態断面図、(B)は、従来例2の定着状態断面図である。
符号の説明
1 定着体
1A 支圧板
1C 環状突起(突起)
1D 筒状テーパー突出片(テーパー突出片、突出片)
1F,F31,F32 前面
1G 段部
1T 円錐筒部(円筒部)
4 トランペットシース
4A グラウト注入口(注入口)
4B グラウトホース
5 スパイラルシース
6 PC鋼より線
9 ジャッキ
10 首長チェア
11A コンクリート欠込み(欠込み)
11B 無収縮モルタル
11C グラウトモルタル
12 接着テープ(ビニールテープ)
13B 型枠(せき板)
17A セパレータ
17B フォームタイ
17C Pコン
18 ポケットフォーマ
18A,18A´ 弾性シーリングテープ(弾性テープ、シーリングテープ、発泡シーリングテープ)
18C スリット溝
18F フランジ
18G 肩面
18K 突出片
18S 小径部
18T 大径部
31 アンカーヘッド
31T 円錐筒(円筒)
32 くさび
32G 挿入用溝
32T 円錐体
B1,B31,B32 後面
C0 コンクリート(打設コンクリート、コンクリート躯体)
D 定着具
E6 切断端(端部)
H1,H31 円錐孔(挿入用孔)
H1´ 嵌合用孔(挿入用孔)
H31´ 円筒孔(挿入用孔)
L 固定端
n13 釘
nh 釘孔
P 緊張端
PL 余長
S31 アンカーヘッド外周面(外周面)
S32 くさび外周面(外周面)
Sf 床スラブ表面
Sx,Sy 被り厚
Z18 拡大域
Zb 後側コンクリート域
Zf 前側コンクリート域

Claims (9)

  1. 前端の正方形板形態で後方へ弯曲した垂直支圧板(1A)と、支圧板(1A)から後方に、水平に引続く縮径形状の円錐筒部(1T)とを備え、且つ、貫通する挿入用孔(H1,H1´)を有する定着体(1)をコンクリート型枠内に配置し、円錐筒部(1T)後端の挿入用孔(H1´)にはトランペットシース(4)を嵌合接続し、定着体(1)と型枠(13B)との間には、ポケットフォーマ(18)を配置し、スパイラルシース(5)及びトランペットシース(4)から貫通するPC鋼より線(6)群の余長(PL)を型枠(13B)から外方に突出してコンクリート型枠をセットし、コンクリート(C0)の打設硬化後に型枠を解体し、次いで、支圧板(1A)の前面に形成したコンクリート欠込み(11A)を介して、アンカーヘッド(31)を定着体円錐孔(H1)内に、PC鋼より線(6)群を外周に嵌合したくさび(32)をアンカーヘッド円錐孔(H31)内にに嵌入して各PC鋼より線(6)を緊張、定着し、次いで、各PC鋼より線(6)の余長(PL)を切除して、トランペットシース(4)及びスパイラルシース(5)内へグラウトモルタル(11C)を充填し、コンクリート欠込み(11A)には無収縮モルタル(11B)を充填する、アフターボンド工法での複数のPC鋼より線の定着方法。
  2. ポケットフォーマ(18)は、前端にフランジ(18F)を備えた前側の大径部(18T)と、肩面(18G)を介して連続する後側の小径部(18S)とを備え、大径部(18T)の、後端肩面(18G)と支圧板(1A)との間、及び大径部前端のフランジ(18F)と型枠(13B)との間に、弾性テープ(18A,18A´)を介在して配置する、請求項1の複数のPC鋼より線の定着方法。
  3. 定着体(1)は、前端から縮径する円錐形の挿入用孔(H1)の後端から、拡径段部(1G)を介して後方へと緩拡径する小寸の円錐形嵌合用孔(H1´)を備え、トランペットシース(4)を嵌合用孔(H1´)に嵌合する、請求項1又は2の複数のPC鋼より線の定着方法。
  4. アンカーヘッド(31)は、くさび(32)挿入用円錐孔(H31)を備え、着座形態では、前面(F31)が定着体前面(1F)より内側であり、且つ、後面(B31)が挿入用孔(H1)の後端の段部(1G)に干渉しない位置を占め、くさび(32)は、円錐体(32T)の外周面の、前面(F32)から後面(B32)に貫通する複数の挿入用溝(32G)に各PC鋼より線(6)を嵌入する、請求項1乃至3のいずれか1項の複数のPC鋼より線の定着方法。
  5. 請求項1の発明の実施に用いるための定着具(D)であって、定着体(1)と、アンカーヘッド(31)と、くさび(32)とを含み、定着体(1)は、前端の正方形板形態で後方へ弯曲した垂直支圧板(1A)と、支圧板(1A)から後方に、水平に引続く縮径形状の円錐筒部(1T)とを備えると共に、前端からアンカーヘッド(31)着座用の挿入用孔(H1)を備え、アンカーヘッド(31)は、前面(F31)が定着体(1)の前面(1F)より内方位置で定着体挿入用孔(H1)内に着座する円錐筒(31T)であって、くさび(32)着座用の円錐孔(H31)を備え、くさび(32)は、前面(F32)が定着体(1)の前面(1F)より内方位置で、アンカーヘッド円錐孔(H31)内に着座する円錐体(32T)であって、外周面(S32)には、前面(F32)から後面(B32)に貫通するPC鋼より線(6)挿入用溝(32G)を複数備えた定着具。
  6. 定着体(1)は、支圧板(1A)が、200〜250mmの曲率半径で後方へ弯曲し、円錐筒部(1T)の長さ方向中間外周に、環状突起(1C)を備え、且つ、後方へ縮径する挿入用孔(H1)が、拡開状段部(1G)を介して後端へと緩拡径する短寸の嵌合用孔(H1´)に連通している、請求項5の定着具。
  7. アンカーヘッド(31)は、円錐筒(31T)の前面(F31)から縮径するくさび(32)着座用の円錐面の挿入用孔(H31)と、挿入用孔(H31)から引続く小寸の円筒面の挿入用孔(H31´)を備え、円錐筒(31T)の長さは、定着体挿入用孔(H1)への着座形態では、円錐筒(31T)の、前面(F31)が定着体前面(1F)より内側であり、後面(B31)が、定着体挿入用孔(H1)後端の段部(1G)に干渉しない長さである、請求項5又は6の定着具。
  8. くさび(32)は、各挿入用溝(32G)が、PC鋼より線(6)を挿入した状態では、PC鋼より線(6)を小寸法(d32)突出させる深さであり、PC鋼より線(6)の定着状態では、後面(B32)が、アンカーヘッド(31)の円筒面挿入用孔(H31´)に干渉しない位置を占める、請求項5、又は6、又は7の定着具。
  9. 請求項1の発明の実施に用いるためのポケットフォーマであって、型枠(13B)への取付用フランジ(18F)を備えて後方に縮径する円錐筒の大径部(18T)と、大径部(18T)後端から肩面(18G)を介して後方に縮径する定着体挿入用孔(H1)内へ嵌入するための小径部(18S)とを備えたポケットフォーマ。
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