JP2879726B2 - 既製コンクリート杭と基礎スラブとの杭頭接合構造 - Google Patents

既製コンクリート杭と基礎スラブとの杭頭接合構造

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JP2879726B2 JP35223295A JP35223295A JP2879726B2 JP 2879726 B2 JP2879726 B2 JP 2879726B2 JP 35223295 A JP35223295 A JP 35223295A JP 35223295 A JP35223295 A JP 35223295A JP 2879726 B2 JP2879726 B2 JP 2879726B2
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邦雄 大道
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パイルスタッド工
法における、既製コンクリート杭と基礎スラブとの杭頭
接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】パイルスタッド工法において、PC鋼線
を定着している杭頭部の穴あき円形鋼板を有する既製コ
ンクリート杭を用いることは公知である。図5に示す通
り、この既製コンクリート杭1は、ほぼ長尺円筒状の杭
体2と、この杭体2の杭頭部3に固着した穴あき円形鋼
板4と、杭体2内の複数のPC鋼線5とにより形成され
ている。この穴あき円形鋼板4がPC鋼線5の定着板で
あって、PC鋼線5を杭体2内に配置している。図5
中、上記既製コンクリート杭1を地中に埋設し、杭頭部
3と穴あき円形鋼板4とを捨てコンクリート22から突
起させてある。この状態で、露出した穴あき円形鋼板4
の表面にほぼ等間隔をおいて長手棒状の鉄筋スタッド2
1を複数本垂直状に溶接してある。そこで、捨てコンク
リート22にコンクリートを打設して基礎スラブ23を
形成し、同時に既製コンクリート杭1と基礎スラブ23
との接合構造を構成してある。
【0003】この接合構造では、複数本の鉄筋スタッド
21を基礎スラブ23内に埋込み定着させてあるととも
に、杭頭部3と穴あき円形鋼板4とを基礎スラブ23の
底24から10センチメートルほど基礎スラブ23内に
埋込み定着させ、埋込部の支圧をもって基礎スラブと杭
の水平力伝達を果しているのである。上記接合構造は、
例えば従前のカットオフ中詰め工法による接合構造より
も経済的に施工でき、しかも性能も優れているので近年
盛んに用いられている。従来、上記の鉄筋スタッドは軸
方向の力を受け持つものであったので、鉄筋スタッドと
基礎スラブとの接着強度を強化するため鉄筋スタッドの
外径と全長との比率を40倍程度とした細長いものが用
いられてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近、パイルスタッド
工法を用いた杭頭接合部に関する研究報告書が発表され
た(平成6年3月、社団法人・建築研究振興協会)。こ
の報告で、上記の接合構造に関する大型モデルによる曲
げ試験の結果、既製コンクリート杭の破壊曲げモーメン
トを越えた後に該杭体が破壊したという問題点が指摘さ
れている。しかも、現在の技術では、この杭体の破壊
や、基礎スラブなど基礎構造の破壊を補修するのは困難
であるという問題点があった。
【0005】本発明は、上記の問題点を解決するため、
杭頭接合構造での鉄筋スタッドの降伏を活用して、杭体
や基礎構造を傷めない延性を有する既製コンクリート杭
と基礎スラブとの杭頭接合構造を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明既製コンクリート
杭と基礎スラブとの杭頭接合構造は、上記の目的を達成
するため、既製コンクリート杭の杭体のPC鋼線を定着
している杭頭部の穴あき円形鋼板に複数本の鉄筋スタッ
ドを溶接し、該鉄筋スタッドを基礎スラブ内に埋込み定
着させ、該穴あき円形鋼板を基礎スラブの底に衝合し配
置してあることを特徴とする。
【0007】上記鉄筋スタッドに異形スタッドを用い、
この異形スタッドを穴あき円形鋼板にアークスタッド溶
接してあることを特徴とする。上記鉄筋スタッドに頭付
スタッドを用い、この頭付スタッドを穴あき円形鋼板に
アークスタッド溶接してあることを特徴とする。上記鉄
筋スタッドに異形スタッドと頭付スタッドとを用い、こ
の異形スタッドと頭付スタッドとを穴あき円形鋼板にア
ークスタッド溶接してあることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明既製コンクリート杭と基礎
スラブとの杭頭接合構造を図1を用いて説明する。図中
符号1は後述するように地中に埋設した既製コンクリー
ト杭であり、これは前述の既製コンクリート杭と同じ構
成である。上記既製コンクリート杭1を地中に埋設する
とともに、杭頭部3に固着した穴あき円形鋼板4のレベ
ルを捨てコンクリート6のレベルと一致させて、穴あき
円形鋼板4の露出した表面と、捨てコンクリート6の表
面とを凹凸なく平滑に連ねてある。この穴あき円形鋼板
4の露出した表面に、ほぼ等間隔をおいて複数本の鉄筋
スタッド21を垂直状に起立させてアークスタッド溶接
してある。なお、この鉄筋スタッドは外径と全長との比
率が40倍程度と細長い従来タイプのものである。
【0009】この状態において、捨てコンクリート6に
コンクリートを打設することにより、基礎スラブ8を形
成し、同時に杭頭接合構造を構成してある。この杭頭接
合構造では、複数本の鉄筋スタッド21のみを基礎スラ
ブ8内に埋込み、これを基礎スラブ8に定着させてあ
る。一方、穴あき円形鋼板4を基礎スラブ8の底9に衝
合し配置して杭頭接合構造を構成している。
【0010】上記構成の杭頭接合構造では、従来の接合
構造において基礎スラブ内に埋込んだ杭頭部の側面の支
圧により伝達していた水平力を、基礎スラブ内に埋込ん
で定着させた鉄筋スタッドが負担することになる。従っ
て、上記杭頭接合構造では、例えば地震の時など大きな
荷重がかかった場合において、杭体や基礎スラブを損傷
する以前に、基礎スラブ内に埋込んで定着させた鉄筋ス
タッドが降伏するので、基礎構造の損傷を防ぐ延性のあ
る杭頭接合構造が確保される。なお、鉄筋スタッドの数
を多くしてもよい。
【0011】鉄筋スタッドとして異形スタッド7を用い
て杭頭接合構造を構成した別の実施例を図2、図3を用
いて説明する。図中、前述の既製コンクリート杭1を地
中に埋設するとともに、杭頭部3に固着した穴あき円形
鋼板4のレベルを捨てコンクリート6のレベルと一致さ
せて、穴あき円形鋼板4の露出した表面と、捨てコンク
リート6の表面とを凹凸なく平滑に連ねてある。この穴
あき円形鋼板4の露出した表面に、ほぼ等間隔をおいて
複数本の異形スタッド7を垂直状に起立させてアークス
タッド溶接してある。この異形スタッドはコンクリート
との食い付が良い形状に形成した鉄筋スタッドであり、
その外径と全長との比率を10倍程度としてある。従来
の鉄筋スタッドと較べて短長、幅太であって、容易に溶
接施工が行える。
【0012】この状態において、捨てコンクリート6に
コンクリートを打設することにより、基礎スラブ8を形
成し、同時に杭頭接合構造を構成してある。この杭頭接
合構造では、複数本の異形スタッド7のみを基礎スラブ
8内に埋込み、これを基礎スラブ8に強く定着させてあ
る。一方、穴あき円形鋼板4を基礎スラブ8の底9に衝
合し配置して杭頭接合構造を構成している。
【0013】上記構成の杭頭接合構造では、従来の接合
構造において基礎スラブ内に埋込んだ杭頭部の側面の支
圧により伝達していた水平力を、基礎スラブ内に埋込ん
で定着させた異形スタッドが負担することになる。従っ
て、この異形スタッドはコンクリートとの食い付を良く
して基礎スラブへの定着強度を高めることになるので、
本発明杭頭接合構造の重要な構成要素となる。なお、異
形スタッドの数を多くしてもよい。さらに鉄筋スタッド
21と異形スタッド7とを交互に垂直状に起立させてア
ークスタッド溶接してもよい。
【0014】さらに、この杭頭接合構造では、例えば地
震の時など大きな荷重がかかった場合において、杭体や
基礎スラブを損傷する以前に、基礎スラブ内に埋込んで
定着させた異形スタッドを降伏させることができるの
で、延性のある杭頭接合構造が確保される。
【0015】鉄筋スタッドとして異形スタッド7と、頭
付スタッド10とを用いて杭頭接合構造を構成したまた
別の実施例を図4を用いて説明する。前記、捨てコンク
リート6の表面と凹凸なく平滑に連なって露出した穴あ
き円形鋼板4の表面に、ほぼ等間隔をおいて異形スタッ
ド7と、頭付スタッド10とを交互に垂直状に起立させ
てアークスタッド溶接してある。この頭付スタッドは水
平力を負担するものである。その外径と全長との比率は
5倍程度であり、従来の鉄筋スタッドと較べてかなり短
長、幅太であって、容易に溶接施工が行える。
【0016】この状態において、前記の場合と同様にし
て基礎スラブ8を形成し、同時に杭頭接合構造を構成し
てある。この杭頭接合構造においては、前記水平力を、
基礎スラブ内に埋込んで定着させた頭付スタッドが主に
負担することになる。従って、異形スタッドによるコン
クリートとの食い付を良くした基礎スラブへの定着強度
と、頭付スタッドの水平力への負担とが共働して、水平
力への負担を強化するとともに、延性に優れた杭頭接合
構造を構成する。頭付スタッドは水平力への負担を強化
するので、本発明杭頭接合構造の重要な構成要素とな
る。
【0017】上記の他に、前述の既製コンクリート杭の
露出した穴あき円形鋼板4の表面にほぼ等間隔をおいて
複数本の頭付スタッドを垂直状に起立させてアークスタ
ッド溶接して、同様に杭頭接合構造を構成した。この杭
頭接合構造はさらに水平力への負担を強化したものであ
る。
【0018】
【発明の効果】本発明既製コンクリート杭と基礎スラブ
との杭頭接合構造は、既製コンクリート杭の杭体のPC
鋼線を定着している杭頭部の穴あき円形鋼板に複数本の
鉄筋スタッドを溶接し、該鉄筋スタッドを基礎スラブ内
に埋込み定着させ、該穴あき円形鋼板を基礎スラブの底
に衝合し配置してあるから、地震の時など大きな荷重が
杭頭接合構造にかかった際でも杭体や基礎スラブを損傷
することなく、鉄筋スタッドを降伏させることができる
延性のある杭頭接合が確保される効果を有する。
【0019】上記杭頭接合構造の鉄筋スタッドに異形ス
タッドを用いて構成することにより、延性のある杭頭接
合が確保される効果を有するとともに、既製コンクリー
ト杭と基礎スラブとの定着強度を高めることができるの
で、水平力の負担を強化できる効果を有する。
【0020】上記杭頭接合構造の鉄筋スタッドに異形ス
タッドと頭付スタッドとを混用して構成することによ
り、水平力の負担をより強化するとともに、延性に優れ
た杭頭接合が確保される効果を有する。
【0021】上記杭頭接合構造の鉄筋スタッドに頭付ス
タッドを用いて構成することにより、さらに水平力の負
担を強化した延性のある杭頭接合が確保される効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明既製コンクリート杭と基礎スラブとの杭
頭接合構造を示す一部縦断斜視図
【図2】杭頭接合構造の別の実施例を示す一部縦断斜視
【図3】図2図示の杭頭接合構造を示す縦断正面図
【図4】杭頭接合構造のまた別の実施例を示す一部縦断
斜視図
【図5】従来の既製コンクリート杭と基礎スラブとの接
合構造を示す縦断正面図
【符号の説明】
1 既製コンクリート杭 2 杭体 3 杭頭部 4 穴あき円形鋼板 5 PC鋼線 6 捨てコンクリート 7 異形スタッド 8 基礎スラブ 9 底 10 頭付スタッド 21 鉄筋スタッド

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既製コンクリート杭の杭体のPC鋼線を
    定着している杭頭部の穴あき円形鋼板に複数本の鉄筋ス
    タッドを溶接し、該鉄筋スタッドを基礎スラブ内に埋込
    み定着させ、該穴あき円形鋼板を基礎スラブの底に衝合
    し配置してあることを特徴とする既製コンクリート杭と
    基礎スラブとの杭頭接合構造。
  2. 【請求項2】 上記鉄筋スタッドに異形スタッドを用
    い、この異形スタッドを穴あき円形鋼板にアークスタッ
    ド溶接してあることを特徴とする請求項1記載の既製コ
    ンクリート杭と基礎スラブとの杭頭接合構造。
  3. 【請求項3】 上記鉄筋スタッドに頭付スタッドを用
    い、この頭付スタッドを穴あき円形鋼板にアークスタッ
    ド溶接してあることを特徴とする請求項1記載の既製コ
    ンクリート杭と基礎スラブとの杭頭接合構造。
  4. 【請求項4】 上記鉄筋スタッドに異形スタッドと頭付
    スタッドとを用い、この異形スタッドと頭付スタッドと
    を穴あき円形鋼板にアークスタッド溶接してあることを
    特徴とする請求項1記載の既製コンクリート杭と基礎ス
    ラブとの杭頭接合構造。
JP35223295A 1995-09-18 1995-12-28 既製コンクリート杭と基礎スラブとの杭頭接合構造 Expired - Lifetime JP2879726B2 (ja)

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JP5002403B2 (ja) * 2007-10-04 2012-08-15 大成建設株式会社 既存杭と新設杭とを用いた基礎構造

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