JPH11209002A - チーズを形成する繊維機械のためのボビン供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 改善されたボビン供給装置を提供することで
ある。 【解決手段】 チーズを形成する繊維機械１のためのボ
ビン供給装置で、機械端部側に配置されているボビンマ
ガジン１１と、巻取り部に付属しているボビン中間貯蔵
器９と、巻取り部に付属しているボビン中間貯蔵器に空
ボビン８を分配するためのボビン搬送装置１０とを有し
ている。ボビン搬送装置１０は、機械全長にわたり水平
方向に延びている、窓状の切欠き２３を備えた軌道１８
を有し、この軌道１８に沿って、相応の切欠き２４を備
えた制御ベルト１９が移動可能に支承されており、さら
に軌道１８に沿ってボビンマガジン１１とボビン中間貯
蔵器９との間で移動可能なボビン搬送台車２０を有して
いる。ボビン搬送台車２０が、制御ベルト１９の軸方向
移動によって限定的に操作され得る励磁可能なボビン把
持装置２１を有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、チーズを形成する
繊維機械のためのボビン供給装置であって、機械端部側
に配置されているボビンマガジンと、巻取り部に付属し
ているボビン中間貯蔵器と、巻取り部に付属しているボ
ビン中間貯蔵器に空ボビンを分配するためのボビン搬送
装置とを有している形式のものに関する。

【０００２】

【従来の技術】チーズを形成する繊維機械、たとえばオ
ープンエンド精紡機または自動巻取り機と関連して、こ
れらの繊維機械が新しい巻取ボビンを形成するために必
要とする空ボビンを当該繊維機械の複数の巻取り部に十
分供給するために、種々異なる装置または自動巻取り機
が公知である。

【０００３】たとえば、ドイツ連邦共和国特許第２５０
６４１７号明細書により公知の繊維機械のためのボビン
供給装置は、空ボビンを保持するための搬送フックを備
えた、機械全長にわたり連続的に循環する搬送チェーン
を有している。繊維機械の巻取り部の範囲には、旋回可
能に支承された中間貯蔵器が配置されている。これらの
中間貯蔵器は搬送チェーンの搬送経路内に旋回されるこ
とができ、この位置でそれぞれ１つの新しい空ボビンが
搬送チェーンによって把捉され、それから中間貯蔵器内
に落下する。

【０００４】巻取り部に供給するチーズ交換器が、必要
に応じて中間貯蔵器から空ボビンを取り出して、当該巻
取り部のクリールに交換投入する。次いで、中間貯蔵器
は再び搬送チェーンの搬送経路の範囲で空ボビン受容位
置に位置決めされ、そこで新しく空ボビンで満たされ
る。

【０００５】上述の装置は特に繊維機械の多位置操作に
は適していないことが分かったので、実用的に普及でき
なかった。

【０００６】ヨーロッパ特許庁特許公開第０２６２７２
６号明細書とドイツ連邦共和国特許出願公開第１９５２
９５６６号明細書により公知の装置では、チーズを形成
する繊維機械の巻取り部が、機械全長にわたるボビン搬
送ベルトを介して、機械側に配置されている中央のボビ
ンマガジンと結合されている。チーズ交換の場合は、供
給装置が当該巻取り部に位置決めされて、完成したチー
ズを事前に要求されてボビン搬送ベルトにより供給され
た空ボビンと交換する。この場合、この繊維機械の移動
可能な供給装置は、空ボビンを搬送ベルトから受け取っ
て巻取り部のクリールに投入できる操作装置を有してい
る。

【０００７】これら公知の装置の欠点は特に、巻取り部
に位置決めされたチーズ交換器が、まず要求された空ボ
ビンが到着するのを待たなければならないという欠点を
有している。この際に生じる待ち時間は、この繊維機械
の全効率に不利に影響する。

【０００８】この待ち時間を避けるためにボビン搬送ベ
ルトによって空ボビンが供給される中間貯蔵器を巻取り
部の範囲に設けることが、すでに過去に提案された。チ
ーズ交換器は常時これらの中間貯蔵器から空ボビンを取
り出し、直ちにクリールに交換投入する。

【０００９】ドイツ連邦共和国特許出願公開第１９５１
２８９１号明細書またはドイツ連邦共和国特許出願公開
第１９５２１３７２号明細書には、同様に繊維機械が機
械側に配置された中央ボビンマガジンを有している装置
が記載されている。この場合、公知のように、ボビンマ
ガジンは機械全長にわたるボビン搬送ベルトを介して、
巻取り部に付属している中間貯蔵器と結合されている。

【００１０】これらの繊維機械のチーズ交換器は、空ボ
ビンをボビン搬送ベルトから中間貯蔵器に移すための操
作機構と、中間貯蔵器に格納された空ボビンを受け取り
当該巻取り部のクリールに交換投入する操作装置とを有
している。

【００１１】これら公知の装置では、チーズ交換過程の
開始時に直ちに操作ユニットによって新しい空ボビンが
要求され、操作ユニットは再び巻取り部を離れる前にこ
の空ボビンを巻取り部の中間貯蔵器に移し入れる。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、改善
されたボビン供給装置を提供することである。

【００１３】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明では、ボビン搬送装置が機械全長にわたり水
平方向に延びている軌道を有していて、この軌道に沿っ
て制御ベルトが移動可能に支承されており、前記軌道と
制御ベルトとがそれぞれ相応する複数の窓状の切欠きを
備えており、前記軌道に沿ってボビンマガジンとボビン
中間貯蔵器との間で移動可能なボビン搬送台車が案内さ
れていて、これらのボビン搬送台車が励磁可能なボビン
把持装置を有しており、ボビン搬送台車のボビン把持装
置が制御ベルトの移動調節によって限定的に操作可能で
あるようにした。

【００１４】本発明の有利な構成が、請求項２以下に記
載されている。

【００１５】

【発明の効果】本発明の実施形態は、本質的に水平方向
に延びている窓状の切欠きを有する静止した軌道と、こ
の軌道に沿って移動可能に支承されている、同様に窓状
の切欠きを有する制御ベルトと、軌道に沿って移動可能
なボビン搬送台車とからなる静止ボビン供給装置とが、
比較的頑丈な構成部材をわずかしか有していないという
利点を有している。そのような構成は、装置の長い寿命
が期待されるだけでなく、装置の良好な費用対効果もも
たらす。

【００１６】さらに本発明のボビン供給装置は、構造的
な構成に基づき、高い機能性と良好な可用性を特徴とし
ている。特にボビン搬送台車に配置されているボビン把
持装置の操作の形式は非常に確実であり、ほぼ摩耗がな
いことが分かった。

【００１７】本発明の装置の別の利点は、供給済みの繊
維機械にも、本発明によるボビン供給装置をいつでも、
ほぼ問題なく追加装備できることである。

【００１８】請求項２に記載されているように、好まし
い実施形態において、水平方向に延びている軌道と制御
ベルトのいずれも強磁性材料、好ましくは鋼で作られて
いる。

【００１９】この場合、すでに示唆したように、軌道と
制御ベルトとは、寸法と間隔が互いに等しい複数の窓状
の切欠きを有している。その際、静止した軌道に配置さ
れている切欠きは、繊維機械の巻取り部のピッチから生
じ、この巻取り部のピッチは中央ボビンマガジンの貯蔵
コラムのピッチも規定する。

【００２０】このような実施形態は、巻取り部に付属し
ている中間貯蔵器の範囲でも、中央ボビンマガジンの貯
蔵コラムの範囲でも、常時磁化可能な、または磁化不能
な区域を提供することを簡単かつ有利な形式で可能にす
る。これらの区域は、ボビン搬送台車に配置されている
相応の永久磁石束構成と組み合わせて、この搬送手段の
ボビン把持装置の制御過程に利用され得る。すなわち、
軌道に沿って移動可能に支承されている制御ベルトの切
欠きを相応に位置決めすることにより、必要な場合にボ
ビン搬送台車に配置されている永久磁石束が励磁され、
ひいてはボビン搬送台車のボビン把持装置が確実かつ急
速に操作され得る。

【００２１】この場合、請求項３に記載されているよう
に、制御ベルトは通常のように２つの規定の最終位置を
有するスラストピストン伝動装置に接続されている。ス
ラストピストン伝動装置の最終位置は、それぞれ制御ベ
ルトの第１の制御位置もしくは第２の制御位置に相応し
ている。それゆえ、制御ベルトの位置決めに関連して、
その他の追加的な制御装置は必要なくなる。

【００２２】請求項４に記載されているように、制御ベ
ルトが第１の制御位置において、静止した軌道を基準に
して、当該制御ベルトの窓状の切欠きが水平に延びてい
る軌道の相応の切欠きと合致するように配置されている
ことが好都合である。この場合、軌道の切欠きと制御ベ
ルトの切欠きとは、中央ボビンマガジンの貯蔵コラムに
対して中心に、もしくは巻取り部に付属している中間貯
蔵器に対して中心に位置している。すなわち、これらの
範囲は制御ベルトの第１の制御位置では常に強磁性材料
が存在せず、その結果として磁化不能な区域が与えられ
ている。

【００２３】これに対して、請求項５に記載されている
ように、第２の制御位置は、水平方向に延びている軌道
の範囲で全面的に強磁性の区域を招く。なぜならば、こ
の制御位置では軌道のすべての切欠きが制御ベルトによ
って完全に覆われるように、制御ベルトが軌道に対して
軸方向に移動されているからである。

【００２４】好ましい構成において、軌道に移動可能に
配置された、励磁可能なボビン把持装置を有しているボ
ビン搬送台車は、引張手段、すなわち請求項７によると
エンドレス歯付きベルトを介して可逆電動機と結合され
ている（請求項６）。

【００２５】このエンドレス歯付きベルトは電動機の駆
動ピニオン上で嵌合による係合（formschluessig）によ
って案内されており、さらに請求項８に記載されている
ように、高解像度のセンサ装置、たとえば増分型センサ
を有しているので、ボビン搬送台車は一方では高速で、
中央ボビンマガジンの範囲におけるボビン受容位置およ
び／または巻取り部に付属しているボビン中間貯蔵器に
おけるボビン渡し箇所に到達でき、他方ではそこで常に
非常に迅速かつ非常に正確に位置決めされ得る。

【００２６】好ましい構成（請求項９）において、ボビ
ン搬送台車のボビン把持装置は旋回可能に支承されてい
る２つのグリッパアームからなる。この場合、たとえば
ダブルアーム式のグリッパアームとして形成されたボビ
ン操作部材は、ばね鋼ベルトが負荷されていない状態で
はグリッパアームがいわゆるボビン受容位置にあるよう
に、ばね鋼ベルトを介して互いに連結されている。さら
にグリッパアームは、ばね部材によって「開く」方向で
追加的に負荷されている（請求項１１）。

【００２７】請求項１０に記載されているように、ばね
鋼ベルトに永久磁石束が固定されている。この永久磁石
束は強磁性反対極と組み合わせて、ばね鋼ベルトを変位
させるために、ひいてはボビン把持装置を閉じるために
用いることができる。すなわち、ばね鋼ベルトが磁気作
用を受けて側方に変位することにより、グリッパアーム
は確実に閉鎖位置に移行され、この閉鎖位置でグリッパ
アームの間に位置決めされた空ボビンが確実に固定され
ている。この場合、永久磁石が絶えず磁化可能な反対
極、たとえば強磁性の軌道または同様に強磁性の制御ベ
ルトに当接しようとする傾向が利用される。この場合に
は、グリッパアームの間に挿入されたばね鋼ベルトの寸
法および水平方向に延びている軌道とばね鋼ベルトとの
間隔は、永久磁石束が強磁性反対極に直接当接すること
が確実に回避されるように選択されている。

【００２８】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。

【００２９】図１に、全体を参照符号１で示した巻取り
機が概略的に示されている。このような巻取り機１は通
常は機械端枠２と３の間に、複数の同様の巻取り部４を
有している。これらの巻取り部４では、公知であるため
詳細に説明しないが、リング精紡機（図示しない）で生
産されたコップ（管糸）２２が大容積のチーズ５に巻き
替えられる。完成したチーズ５は、自動的に作動する操
作装置、たとえばチーズ交換器６によって、チーズ搬送
ベルト７に押し出され、機械側に配置されているボビン
積替え装置（図示しない）などに搬送される。

【００３０】この場合、巻取り部４の上方に移動可能に
配置されているチーズ交換器６は、巻取り部４上で完成
されたチーズ５がチーズ搬送ベルト７上に押し出される
ように働くだけでなく、その都度自動的に空ボビン８を
当該巻取り部４のクリールに交換投入する。その際に、
チーズ交換器６は、巻取り部に付属しているボビン中間
貯蔵器９から相応の空ボビン８を取り出す。ボビン中間
貯蔵器９は機械全長にわたるボビン搬送装置１０を介し
て、機械側に配置されている巻取り機１のボビンマガジ
ン１１と結合されている。

【００３１】図１と図２に略示されている、全体を１１
で示したボビンマガジンは、ボビンマガジンに付属して
いる制御装置３０と垂直方向に移動可能なグリッパスキ
ッド１６とを有する中央ユニット５０、および中央ユニ
ット５０に交換可能に固持されている貯蔵ユニット５１
からなる。この場合、貯蔵ユニット５１は、並置された
複数の貯蔵コラム１２、１３、１４、１５を有してい
る。貯蔵コラム１２、１３、１４、１５自体は、互いに
上下に配置されている複数の、円錐形および／または円
筒形の空ボビン８のためのボビン受容列、いわゆる装入
シャフトを有している。

【００３２】ボビンマガジン１１は、図２に略示されて
いるように、貯蔵コラム１２〜１５の範囲でそれぞれ１
つの限定的に操作可能なボビングリッパ１７を有してい
る垂直方向に移動可能なグリッパスキッド１６を介し
て、ボビン搬送装置１０と機能的に結合されている。

【００３３】ボビン搬送装置１０は、本質的に水平方向
に延びている軌道１８と、この軌道１８に沿って軸方向
に移動可能な制御ベルト１９と、この軌道１８に沿って
移動可能に配置されているボビン搬送台車２０とからな
る。

【００３４】Ｕ字形に形成された軌道１８は、鋼などの
強磁性材料から作成され、複数の窓状の切欠き２３を有
している。この場合、切欠き２３はそれぞれ繊維機械１
の巻取り部４に対して中心に、ひいてはそこに配置され
ているボビン中間貯蔵器９に対して中心に、およびボビ
ンマガジン１１の貯蔵コラム１２〜１５に対して中心に
配置されている。

【００３５】同様に強磁性材料から作成されている制御
ベルト１９は、寸法が軌道１８の切欠き２３と一致して
いる同様の窓状の切欠き２４を有している。この場合、
切欠き２３と２４は相互の間隔が等しい。さらに、制御
ベルト１９の切欠き２４が、事故防止の理由から格子状
のフィンガープロテクション（指防護装置）を備えてい
ると好ましい。案内装置３６によって軌道１８に沿って
移動可能に支承されている制御ベルト１９は、スラスト
ピストン伝動装置２５によって制御位置Ａと制御位置Ｂ
（図６および図７に示されている）との間で移動され得
る。

【００３６】車輪３８が水平軌道１８の内側輪郭３９で
支えられた走行装置３７を有しているボビン搬送装置２
０は、引張手段２６、好ましくはエンドレス歯付きベル
トを介して、可逆伝動機２７に接続されている。ボビン
搬送台車２０のエンドレスな引張手段２６への結合は、
ボビン搬送台車２０のシャシ４０に配置された接続ブラ
ケット４１を介して行われる。さらにシャシ４０には、
トング状のボビン把持装置２１が固持されている。グリ
ッパアーム３１、３２は、旋回軸４２を中心に一定の限
度内で旋回可能に支承されている。

【００３７】好ましくは折れ曲がったグリッパアーム３
１、３２は、永久磁石束３５が固定されたばね鋼ベルト
３３を介して結合されている。さらに、グリッパアーム
３１、３２には、それぞればね部材３４が枢着されてい
て、グリッパアーム３１、３２を「開く」方向で負荷す
る。

【００３８】以下に、本発明によるボビン供給装置の作
用について説明する。

【００３９】巻取り機１が運転可能な状態にある。ボビ
ンマガジン１１の貯蔵コラム１２〜１５は空ボビン８に
よって満たされている。ボビンマガジン１１の入力キー
ボード４３によって制御装置３０が所望の装入プログラ
ムに従って調整される。

【００４０】これに基づきボビン搬送台車２０は最初に
電動機２７の範囲のゼロ位置に進み、そこでセンサ装置
２９、たとえば高解像度の増分型センサによって校正さ
れる。同時にボビンマガジン１１の中央ユニット５０内
のグリッパスキッド１６が、ボビンマガジン１１の所定
のボビン受容列に到達する（貯蔵コラム毎に例としてそ
れぞれ８〜１０のボビン受容列が配置されている）。グ
リッパスキッド１６の１つのボビングリッパ１７は、選
択されたボビン受容列から空ボビン８を取り出して、こ
れをボビンマガジン１１の当該貯蔵コラム１２〜１５の
上方に位置決めされているボビン搬送台車２０のボビン
把持装置２１に渡す。

【００４１】この時点では制御ベルト１９は、軌道１８
の切欠き２３と制御ベルト１９の切欠き２４とが上下に
重なっている制御位置Ａ（図５および図６参照）にあ
る。制御ベルト１９の制御位置Ａでは、ボビン搬送台車
２０のボビン把持装置２１に配置されている永久磁石束
３５に強磁性反対極が相対していないので永久磁石束３
５はイナクティブにされ、ばね部材３４によって「開
く」方向に負荷されているグリッパアーム３１、３２は
開いたままである。すなわち、制御ベルトの制御位置Ａ
でボビン搬送台車２０のボビン把持装置２１は、空ボビ
ン８を受け取る態勢にある。

【００４２】グリッパスキッド１６の当該ボビングリッ
パ１７が、貯蔵コラム１２〜１５のボビン受容列から取
り出された空ボビン８を、ボビン搬送台車２０のボビン
把持装置２１のグリッパアーム３１と３２との間に位置
決めしたら、制御ベルト１９が制御位置Ｂ（図７参照）
に移動される。つまり、制御ベルト１９は、軌道１８内
の切欠き２３が強磁性制御ベルト１９によって完全に閉
じられるまで大きく軸方向に移動される。

【００４３】軌道１８の切欠き２３が閉じることによっ
て、軌道１８の範囲で全面的に強磁性の区域、すなわち
励磁区域が生じる。ボビン搬送台車２０の永久磁石束３
５が直ちにこの強磁性反対極に当接しようとするので、
永久磁石束３５の磁力下でばね鋼ベルト３３がＲ方向に
張り出し、グリッパアーム３１、３２がＳ方向に旋回す
る。このとき、Ｓ方向に内方旋回するグリッパアーム３
１、３２がそれらの間に空ボビン８を固定する。

【００４４】次に、ボビン搬送台車２０は直ちに高速で
選択された巻取り部４のボビン中間貯蔵器９に搬送さ
れ、そこでボビン中間貯蔵器９の上方に正確に位置決め
される。それに続いて、制御ベルト１９が制御位置Ａに
戻される。すなわち、ボビン搬送台車２０の永久磁石束
３５の前の区域は励磁不能にされる。そうすることによ
って、永久磁石束３５はその強磁性反対極を失うので、
グリッパアーム３１、３２はばね部材３４の力によって
ボビン渡し位置に戻り旋回する。それに続いて、空ボビ
ン８は当該巻取り部４のボビン中間貯蔵器９内に落下す
る。

【００４５】このときボビン搬送台車２０は直接その初
期位置に戻る。すなわち、ボビン搬送台車２０は電動機
２７の範囲におけるゼロ位置に移動する。次に、新しく
校正されたボビン搬送台車２０が、次のボビン搬送工程
のために待機している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるボビン供給装置を有する、チーズ
を形成する繊維機械の正面図である。

【図２】図１に示したボビン供給装置の平面図である。

【図３】図１と図２に示した繊維機械の巻取り部の側面
図である。

【図４】移動可能に支承されている制御ベルトを有する
水平方向に延びている軌道とボビン搬送台車の、図５の
ＩＶ−ＩＶ線で断面した側面図である。

【図５】ボビン搬送台車の、図４のＶ−Ｖ線で断面した
平面図である。

【図６】制御位置Ａに位置決めされている制御ベルトを
有する水平方向に延びている軌道の、図４の視線方向Ｘ
で見た平面図である。

【図７】制御位置Ｂに位置決めされている制御ベルトを
有する軌道の、同様に図４の視線方向Ｘで見た平面図で
ある。

【符号の説明】

１ 巻取り機、 ２ 機械端枠、 ３ 機械端枠、 ４
巻取り部、 ５ チーズ、 ６ チーズ交換器、 ７
チーズ搬送ベルト、 ８ 空ボビン、 ９ボビン中間
貯蔵器、 １０ ボビン搬送装置、 １１ ボビンマガ
ジン、 １２貯蔵コラム、 １３ 貯蔵コラム、 １４
貯蔵コラム、 １５ 貯蔵コラム、 １６ グリッパ
スキッド、 １７ ボビングリッパ、 １８ 軌道、
１９制御ベルト、 ２０ ボビン搬送台車、 ２１ ボ
ビン把持装置、 ２２ コップ、 ２３ 切欠き、 ２
４ 切欠き、 ２５ スラストピストン伝動装置、２６
引張手段、 ２７ 電動機、 ２８ 駆動ピニオン、
２９ センサ装置、 ３０ 制御装置、 ３１ グリ
ッパアーム、 ３２ グリッパアーム、３３ ばね鋼ベ
ルト、 ３４ ばね部材、 ３５ 永久磁石束、 Ａ
第１の制御位置、 Ｂ 第２の制御位置

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 チーズを形成する繊維機械のためのボビ
   ン供給装置であって、機械端部側に配置されているボビ
   ンマガジンと、巻取り部に付属しているボビン中間貯蔵
   器と、巻取り部に付属しているボビン中間貯蔵器に空ボ
   ビンを分配するためのボビン搬送装置とを有している形
   式のものにおいて、 ボビン搬送装置（１０）が機械全長にわたり水平方向に
   延びている軌道（１８）を有していて、この軌道（１
   ８）に沿って制御ベルト（１９）が移動可能に支承され
   ており、 前記軌道（１８）と制御ベルト（１９）とがそれぞれ相
   応する複数の窓状の切欠き（２３、２４）を備えてお
   り、 前記軌道（１８）に沿ってボビンマガジン（１１）とボ
   ビン中間貯蔵器（９）との間で移動可能なボビン搬送台
   車（２０）が案内されていて、このボビン搬送台車（２
   ０）が励磁可能なボビン把持装置（２１）を有してお
   り、 ボビン搬送台車（２１）のボビン把持装置（２１）が制
   御ベルト（１９）の調節移動によって限定的に操作可能
   であることを特徴とする、チーズを形成する繊維機械の
   ためのボビン供給装置。
2. 【請求項２】 水平方向に延びている軌道（１８）と制
   御ベルト（１９）のいずれも強磁性材料から作成されて
   いる、請求項１記載のボビン供給装置。
3. 【請求項３】 制御ベルト（１９）がスラストピストン
   伝動装置（２５）によって第１の制御位置（Ａ）と第２
   の制御位置（Ｂ）との間で限定的に移動可能である、請
   求項１または２記載のボビン供給装置。
4. 【請求項４】 制御ベルト（１９）の第１の制御位置
   （Ａ）では、当該制御ベルト（１９）の切欠き（２４）
   が静止した軌道（１８）の相応の切欠き（２３）と合致
   して位置決めされている、請求項１から３までのいずれ
   か１項記載のボビン供給装置。
5. 【請求項５】 制御ベルト（１９）の第２の制御位置
   （Ｂ）では、静止した軌道（１８）のすべての切欠き
   （２３）が覆われている、請求項１から４までのいずれ
   か１項記載のボビン供給装置。
6. 【請求項６】 ボビン搬送台車（２０）が引張手段（２
   ６）を介して可逆電動機（２７）と結合されている、請
   求項１から５までのいずれか１項記載のボビン供給装
   置。
7. 【請求項７】 引張手段（２６）としてエンドレスな歯
   付きベルトが用いられており、この歯付きベルトが電動
   機（２７）の相応の駆動ピニオン（２８）によって嵌合
   による係合によって案内されている、請求項６記載のボ
   ビン供給装置。
8. 【請求項８】 ボビン搬送台車（２０）のその都度の位
   置の監視を可能にする高解像度のセンサ装置（２９）が
   設けられている、請求項１から７までのいずれか１項記
   載のボビン供給装置。
9. 【請求項９】 ボビン把持装置（２１）が旋回可能に支
   承されている２つのグリッパアーム（３１、３２）を有
   しており、これらのグリッパアーム（３１、３２）がば
   ね鋼ベルト（３３）を介して互いに連結されている、請
   求項１から８までのいずれか１項記載のボビン供給装
   置。
10. 【請求項１０】 ばね鋼ベルト（３３）に永久磁石束
    （３５）が固定されている、請求項１から９までのいず
    れか１項記載のボビン供給装置。
11. 【請求項１１】 グリッパアーム（３１、３２）に、当
    該グリッパアーム（３１、３２）を「開く」方向に負荷
    するばね部材（３４）が配置されている、請求項１から
    １０までのいずれか１項記載のボビン供給装置。