JPH11207930A - インキ膜厚の制御方法およびインキ供給装置 - Google Patents

インキ膜厚の制御方法およびインキ供給装置

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JPH11207930A
JPH11207930A JP10009589A JP958998A JPH11207930A JP H11207930 A JPH11207930 A JP H11207930A JP 10009589 A JP10009589 A JP 10009589A JP 958998 A JP958998 A JP 958998A JP H11207930 A JPH11207930 A JP H11207930A
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ink
printing
inking
film thickness
setting
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JP10009589A
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Masaaki Ishida
正昭 石田
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Komori Corp
Original Assignee
Komori Corp
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  • Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 無駄な作業を無くして、生産性の向上、生産
コストと印刷資材消耗量の削減、オペレータの作業負荷
の軽減を図る。 【解決手段】 プレインキング1動作の開始が指示され
ると(104)、その時の印刷機の関連する各部のある
べき状態と実際の状態とが一致しているか否かをチェッ
クする(105)。一致していなければ、「プレインキ
ング1」の表示部の表示色を変えると共に(110)、
プレインキング1動作への移行を禁止する。全て一致す
るように設定条件が変更されれば(112)、「プレイ
ンキング1」の表示部の表示色を元に戻し、ブレインキ
ング1動作への移行を許可する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インキツボ内の
インキをインキローラ群を介して刷版へ供給するインキ
供給装置におけるインキ膜厚の制御方法およびインキ供
給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8に輪転印刷機における各印刷ユニッ
ト内のインキ供給装置の要部を示す。同図において、1
はインキツボ、2はインキツボ1に蓄えられたインキ、
3はインキツボローラ、4(4−1〜4−n)はインキ
ツボローラ3の軸方向に複数並設して設けられたインキ
ツボキー、5はインキ移しローラ、6はインキローラ
群、7は刷版、8は湿し水、9は給水ローラ群、10は
版胴である。
【0003】このインキ供給装置は、インキツボキー4
−1〜4−nの開度調整によってインキツボ1内のイン
キ2をインキツボローラ3に供給し、このインキツボロ
ーラ3に供給されたインキをインキ移しローラ5の呼び
出し動作によりインキローラ群6を介して刷版7へ供給
する。また、このインキ供給と併行して、湿し水8を給
水ローラ群9を介して刷版7へ供給する。
【0004】刷版7を交換して新しい刷版7’とした場
合、この新刷版7’の絵柄に応じた値にインキツボキー
4−1〜4−nの開度やインキツボローラ3の回転量な
どがプリセットされる。すなわち、インキツボキー4−
1〜4−nの開度やインキツボローラ3の回転量などを
新刷版7’の絵柄に応じた値として、インキツボ1内の
インキ2がインキローラ群6を介して新刷版7’へ供給
される。この場合、本刷りの前に試刷りを行って、イン
キ供給量を調整し、満足すべき色調を得る。これによ
り、インキローラ群6には、所望のインキ膜厚分布(イ
ンキ膜厚さの勾配)が作られる。
【0005】しかしながら、従来のインキ供給装置で
は、刷版7を交換して新刷版7’とした場合、旧刷版7
に対するインキ膜厚分布がインキローラ群6に残ってい
る。すなわち、この場合、旧刷版7に対するインキ膜厚
分布を新刷版7’に対するインキ膜厚分布に徐々に変え
て行かなければならず、満足すべき色調を得るまでにイ
ンキ供給量の調整と試刷りを過大に必要とし、「印刷前
準備時間の増加」、「労働負荷の増大」、「印刷資材の
浪費」、「生産効率の低下」、「コストアップ」等の問
題が生じる。
【0006】そこで、本出願人は、満足すべき色調を得
るまでのインキ供給量の調整と試刷りの回数を少なくす
ることを目的として、特願平8−167144号として
「インキ膜厚の制御方法」を提案した。このインキ膜厚
の制御方法では、旧刷版7の新刷版7’への交換に際し
て、先ずインキリムービングを行う。すなわち、ディス
プレイ(図示せず)上で、印刷ユニットを選択のうえ、
インキリムービングを選択し、インキ移しローラ5の呼
び出し動作をオフとしたうえ、旧刷版7を装着したまま
の状態で本機を運転し、所定枚数の印刷を行い、これに
よってインキローラ群6に上流から下流になるにしたが
って薄くなる印刷中に必要とされる最低限のインキ膜厚
分布Ma(図9(a)参照)、すなわち刷版7の絵柄の
ない部分に対応するインキ膜厚分布Maを残す。
【0007】次に、ディスプレイ上でプレインキング2
を選択し、プレインキング2動作を行う。このプレイン
キング2では、インキツボキー4−1〜4−nの開度や
インキツボローラ3の回転量などを新刷版7’の絵柄に
応じた値にプリセットしたうえ、本機を運転し、インキ
移しローラ5を所定回数呼び出し動作させて、インキロ
ーラ群6に残されている印刷中に必要とされる最低限の
インキ膜厚分布Maに新刷版7’の絵柄に応じたインキ
膜厚分布Mb(図9(b)参照)を重畳する。
【0008】そして、このインキ膜厚分布MaへのMb
の重畳後、刷版を新刷版7’に交換した状態で、所定枚
数の試刷りを行い、その試刷りされた印刷物について濃
度チェックを行う。この濃度チェックにおいて、満足す
べき色調であれば、「インキリムービング+プレインキ
ング2」によるインキ膜厚の制御(インキ膜厚分布の事
前設定)を終了し、本刷りへ移行する。満足すべき色調
でなければ、プレインキング(+)あるいはプレインキ
ング(−)によってインキ膜厚分布を微調整し、再度試
刷りを行う。
【0009】一方、インキローラ群6がインキを保有し
ていない場合、例えば版胴10に刷版7を初めてセット
するような場合、ディスプレイ上で、印刷ユニットを選
択したうえ、プレインキング1を選択する。このプレイ
ンキング1では、インキツボキー4−1〜4−nの開度
を所定開度(例えば、50%)としたうえ、またインキ
ツボローラ3の回転量を所定量(例えば、50%)とし
たうえ、本機を運転し、インキ移しローラ5を所定回数
呼び出し動作させて、図9(a)に示されるような印刷
中に必要とされる最低限のインキ膜厚分布Maをインキ
ローラ群6に形成する。そして、この後、インキツボキ
ー4−1〜4−nの開度やインキツボローラ3の回転量
を刷版7の絵柄に応じた値にプリセットし、インキ移し
ローラ5を所定回数呼び出し動作させて、インキローラ
群6に形成されている印刷中に必要とされる最低限のイ
ンキ膜厚分布Maに刷版7の絵柄に応じたインキ膜厚分
布Mb(図9(b))を重畳する。
【0010】そして、このインキ膜厚分布MaにMbを
重畳した状態で、所定枚数の試刷りを行い、その試刷り
された印刷物について濃度チェックを行う。この濃度チ
ェックにおいて、満足すべき色調であれば、「プレイン
キング1」によるインキ膜厚の制御(インキ膜厚分布の
事前設定)を終了し、本刷りへ移行する。満足すべき色
調でなければ、プレインキング(+)あるいはプレイン
キング(−)によってインキ膜厚分布を微調整し、再度
試刷りを行う。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では、インキローラ群6への刷版7(7’)の絵柄に
応じたインキ膜厚分布の事前設定にあたって、その時の
印刷機の関連する各部(給紙部,給水部,インキ部,印
刷ユニット部,排紙部などの装置部や各種の安全装置部
など)のあるべき状態と実際の状態とが一致していない
場合、選択した機能(プレインキング1,インキリムー
ビング,プレインキング2,プレインキング(+),プ
レインキング(−)など)での作業を正しく進めること
ができない。この場合、選択した機能での「再作業」や
「補正作業」等が必要となり、これらの作業は本来全く
不必要な作業であることから、「生産性の低下」、「生
産コストのアップ」、「印刷資材の過剰消耗」、「オペ
レータの負荷増大」などの要因となる。
【0012】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、無駄な作業
を無くして、生産性の向上、生産コストと印刷資材消耗
量の削減、オペレータの作業負荷の軽減を図ることの可
能なインキ膜厚の制御方法およびインキ供給装置を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、インキローラ群に刷版の絵柄に応
じたインキ膜厚分布を事前に設定するにあたって、その
時の印刷機の関連する各部のあるべき状態と実際の状態
とが一致しているか否かをチェックし、一致していない
場合、異常である旨を知らせるようにしたものである。
この発明によれば、インキローラ群への刷版の絵柄に応
じたインキ膜厚分布の事前設定にあたって、その時の印
刷機の関連する各部のあるべき状態と実際の状態とが一
致していない場合、異常である旨がオペレータへ知らさ
れる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
き詳細に説明する。図2は本発明を適用してなる4色枚
葉輪転印刷機を示す図である。同図において、11−1
〜11−4は各色の印刷ユニットであり、この印刷ユニ
ット11−1〜11−4内に図8に示したインキ供給装
置が各個に設けられている。
【0015】また、この輪転印刷機には、図3に示すよ
うな操作デスク13が付設されている。この操作デスク
13は、そのデスク上面を操作盤13−1とし、この操
作盤13−1に操作部13−2および表示部13−3が
設けられている。また、操作デスク13のデスク上面に
は、試刷りシステム(この例では、パソコン)14が載
置されている。なお、この実施の形態では、図示しては
いないが操作デスク13内に制御装置が設置されてお
り、この制御装置と合わせて試刷りシステム14が構成
されている。
【0016】試刷りシステム14には試刷りデータが予
め標準化されて搭載されている。この場合、試刷りデー
タとは、プレインキング1,インキリムービング,プレ
インキング2,プレインキング(+)およびプレインキ
ング(−)における「インキ呼び出し回数(インキ移し
回数)」や「試刷り枚数」,「リムービング枚数」など
の設定条件である。
【0017】また、操作盤13−1には、磁気カード1
5(図4(a)参照)やフロッピィディスク16(図4
(b)参照)などの記録媒体が挿入セットされる差込口
(図示せず)が設けられている。この実施の形態では、
記録媒体に、刷版の絵柄面積情報に基づいて作成された
本刷りデータ(印刷データ)を記録させておく。すなわ
ち、所要の刷版毎に、その刷版が用いられる印刷ユニッ
ト、その印刷ユニットにおけるインキツボキーの開度、
インキツボローラの回転量などの設定値データを本刷り
データとして記録させておく。
【0018】試刷りシステム14にはインキローラ群6
の各ローラ上に最適なインキの膜厚を形成するための機
能が搭載されている。これらの機能はメニュー画面M
(図5参照)に表示される。また、試刷りシステム14
には、「プレインキング1」,「インキリムービン
グ」,「プレインキング2」,「プレインキング
(+)」,「プレインキング(−)」などの制御動作の
開始にあたって、その時の印刷機の関連する各部のある
べき状態と実際の状態とが一致しているか否かをチェッ
クする機能(制御プログラム)が搭載されている。
【0019】この輪転印刷機において印刷ユニット11
(11−1〜11−4)における刷版交換に際してのイ
ンキローラ群6へのインキ膜厚分布の形成は次のように
して行われる。
【0020】試刷りシステム14の電源を入れると、そ
のディスプレイ上に、メニュー画面Mが出現する。この
メニュー画面Mには選択し得る機能として「プレインキ
ング1」,「プレインキング2」,「プレインキング
(+)」,「プレインキング(−)」,「インキリムー
ビング」,「試刷」が表示される。また、予め標準化さ
れて搭載されている試刷りデータの一部が、具体的な数
値として表示される。
【0021】すなわち、印刷ユニット11−1〜11−
4について、そのプレインキング1,プレインキング
2,プレインキング(+),プレインキング(−)動作
におけるインキ移し回数が「プレインキング1」,「プ
レインキング2」,「プレインキング(+)」,「プレ
インキング(−)」の横に表示される。また、インキリ
ムービング動作における印刷枚数が「インキリムービン
グ」の横に、試刷り枚数が「試刷」の横に表示される。
また、「ユニット選択」として、印刷ユニット11−1
〜11−4に対応する番号「1」〜「4」が表示され
る。
【0022】〔プレインキング1〕例えば、印刷ユニッ
ト11−1について、その版胴10へ刷版7を初めてセ
ットする場合、すなわち印刷ユニット11−1のインキ
ローラ群6がインキを保有していない場合、メニュー画
面Mにおいて、印刷ユニット11−1に対応する番号
「1」を選択のうえ、「プレインキング1」を選択す
る。
【0023】この場合、オペレータは、印刷ユニット1
1−1にセットしようとする刷版7の本刷りデータが記
録されている記録媒体を操作デスク13の差込口にセッ
トし、印刷データの入力を行う(図1に示すステップ1
01)。そして、印刷ユニット11−1において、刷版
の交換作業(この場合、刷版7のセット作業)に入る
(ステップ102)。この時、この刷版交換作業と並行
して、試刷りシステム14は、記録媒体からの本刷りデ
ータのプリセットを行う(ステップ103)。
【0024】そして、オペレータは、印刷ユニット11
−1に対してプレインキング1動作の開始を指示する
(ステップ104)。プレインキング1動作の開始が指
示されると、試刷りシステム14は、その時の印刷機の
関連する各部(給紙部,給水部,インキ部,印刷ユニッ
ト部,排紙部などの装置部や各種の安全装置部など)の
あるべき状態と実際の状態とが一致しているか否かをチ
ェックする(ステップ105)。すなわち、搭載されて
いる制御プログラムによって、プレインキング1動作指
示時の印刷機の各種関連装置における設定条件の確認を
行う。
【0025】この場合、「印刷ユニットの選択」、「イ
ンキ移しローラの連動設定」、「インキ着けローラの連
動設定」、「給水着けローラの連動設定」、「給水装置
の連動設定」、「給水元ローラ作動ON」、「給紙部の
紙積み完了」、「排紙部紙積み台セット完了」、「排紙
部ポンプの連動設定」、「印刷ユニット胴入れの連動設
定」、「各種安全装置の設定」を設定条件の確認項目と
する。ここでいう「連動設定」とは、「OFF」でも
「単独設定」でもなく、制御装置により自動的に設定さ
れる状態を表す。
【0026】ステップ105において、その時の印刷機
の関連する各部のあるべき状態と実際の状態とが一致し
ていれば、試刷りシステム14は、インキツボキー4−
1〜4−nの開度を所定開度(例えば、50%)とした
うえ、またインキツボローラ3の回転量を所定量(例え
ば、50%)としたうえ、印刷機の運転を開始し、イン
キ移しローラ5を所定回数呼び出し動作させて、印刷中
に必要とされる最低限のインキ膜厚分布Maをインキロ
ーラ群6に形成する(ステップ106:プレインキング
1動作の第1ステップ)。
【0027】そして、試刷りシステム14は、印刷ユニ
ット11−1に対する本刷りデータの再プリセットを行
った後、印刷ユニット11−1におけるインキ移しロー
ラ5を所定回数呼び出し動作させて、インキローラ群6
に形成されている印刷中に必要とされる最低限のインキ
膜厚分布Maに刷版7の絵柄に応じたインキ膜厚分布M
bを重畳する(ステップ107:プレインキング1動作
の第2ステップ)。
【0028】これに対して、ステップ105において、
その時の印刷機の関連する各部のあるべき状態と実際の
状態とが一致していなければ、試刷りシステム14は、
メニュー画面Mにおいて「プレインキング1」の表示部
の表示色を変え(ステップ110)、上述した設定条件
の一部に異常が発生していることをオペレータへ知らせ
ると共にプレインキング1動作への移行を禁止する。
【0029】これを受けて、オペレータは、試刷りシス
テム14の表示画面をメニュー画面Mから異常設定箇所
の確認画面に切り替える。図6に異常設定箇所の確認画
面の一例を示す。オペレータは、この異常設定箇所の確
認画面MS上で異常が発生している箇所の確認を行い、
その時の印刷機の関連する各部のあるべき状態と実際の
状態とが全て一致するように設定条件を変更する(ステ
ップ112)。これにより、メニュー画面Mでは、「プ
レインキング1」の表示部の表示色が元に戻る。
【0030】オペレータは、メニュー画面Mでの「プレ
インキング1」の表示部の表示色が元に戻ったことを確
認して、印刷ユニット11−1に対してプレインキング
1動作の開始を再度指示する(ステップ104)。これ
により、ステップ105では、その時の印刷機の関連す
る各部のあるべき状態と実際の状態とが一致し、プレイ
ンキング1動作への移行が許可される。
【0031】ステップ105でプレインキング1動作へ
の移行が許可されれば、ステップ106でのプレインキ
ング1動作の第1ステップ、ステップ107でのプレイ
ンキング1動作の第2ステップが実行され、インキロー
ラ群6への刷版7の絵柄に応じたインキ膜厚分布の形成
(Ma+Mb)が完了する。この後、オペレータは、試
刷り作業を行って印刷品質を確認した後(ステップ10
8)、本刷り作業へと作業を進める(ステップ10
9)。
【0032】〔インキリムービング+プレインキング
2〕上述においては、印刷ユニット11−1について、
その版胴10へ刷版7を初めてセットする場合について
説明した。印刷ユニット11−1において、旧刷版7か
ら新刷版7’への交換を行う場合には、すなわち印刷ユ
ニット11−1のインキローラ群6がインキを保有して
いる場合には、メニュー画面Mにおいて、印刷ユニット
11−1に対応する番号「1」を選択のうえ、「インキ
リムービング」を選択する。
【0033】すなわち、本刷り作業の終了後(図7に示
すステップ701)、オペレータは、メニュー画面Mの
「ユニット選択」において、印刷ユニット11−1に対
応する番号「1」を選択する。そして、「インキリムー
ビング」を選択する。すなわち、印刷ユニット11−1
に対して、インキリムービング動作の開始を指示する
(ステップ702)。
【0034】この時、印刷ユニット11−1におけるイ
ンキローラ群6には、印刷中に必要とされる最低限のイ
ンキ膜厚分布Maに対し、刷版7の絵柄に応じたインキ
膜厚分布Mbが重畳されている。
【0035】インキリムービング動作の開始が指示され
ると、試刷りシステム14は、その時の印刷機の関連す
る各部(給紙部,給水部,インキ部,印刷ユニット部,
排紙部などの装置部や各種の安全装置部など)のあるべ
き状態と実際の状態とが一致しているか否かをチェック
する(ステップ703)。すなわち、搭載されている制
御プログラムによって、インキリムービング動作指示時
の印刷機の各種関連装置における設定条件の確認を行
う。
【0036】この場合、「印刷ユニットの選択」、「イ
ンキ移しローラの連動設定」、「インキ着けローラの連
動設定」、「給水着けローラの連動設定」、「給水装置
の連動設定」、「給水元ローラ作動ON」、「給紙部の
紙積み完了」、「排紙部紙積み台セット完了」、「排紙
部ポンプの連動設定」、「印刷ユニット胴入れの連動設
定」、「各種安全装置の設定」を設定条件の確認項目と
する。ここでの「連動設定」の意味は、プレインキング
1の所と、同じ意味である。なお、この場合、設定条件
の確認項目はプレインキング1の場合と同様であるが、
選択されている機能が異なっていることから、各種関連
装置における細かな設定条件は、当然ながら異なってい
る。
【0037】ステップ703において、その時の印刷機
の関連する各部のあるべき状態と実際の状態とが一致し
ていれば、試刷りシステム14は、インキ移しローラ5
の呼び出し動作をオフとしたうえ、旧刷版7を装着した
ままの状態で本機を運転し、所定枚数の印刷を行い、こ
れによってインキローラ群6に上流から下流になるにし
たがって薄くなる印刷中に必要とされる最低限のインキ
膜厚分布Maを残す(ステップ704)。
【0038】インキリムービングを行っている間、イン
キ移しローラ5の呼び出し動作を停止したままの状態で
印刷が行われるため、インキツボ1内のインキ2はイン
キローラ群6には一切供給されない。このため、インキ
ローラ群6で保有されているインキは、刷版7の絵柄部
のみが印刷によって消費される。この結果、インキの履
歴が解消され、印刷中に必要とされる最低限のインキ膜
厚分布Maが残る。
【0039】これに対して、ステップ703において、
その時の印刷機の関連する各部のあるべき状態と実際の
状態とが一致していなければ、試刷りシステム14は、
メニュー画面Mにおいて「インキリムービング」の表示
部の表示色を変え(ステップ705)、上述した設定条
件の一部に異常が発生していることをオペレータへ知ら
せると共にインキリムービング動作への移行を禁止す
る。
【0040】これを受けて、オペレータは、試刷りシス
テム14の表示画面をメニュー画面Mから異常設定箇所
の確認画面に切り替える。オペレータは、この異常設定
箇所の確認画面上で異常が発生している箇所の確認を行
い(ステップ706)、その時の印刷機の関連する各部
のあるべき状態と実際の状態とが全て一致するように設
定条件を変更する(ステップ707)。これにより、メ
ニュー画面Mでは、「インキリムービング」の表示部の
表示色が元に戻る。
【0041】オペレータは、メニュー画面Mでの「イン
キリムービング」の表示部の表示色が元に戻ったことを
確認して、印刷ユニット11−1に対してインキリムー
ビング動作の開始を再度指示する(ステップ702)。
これにより、ステップ703では、その時の印刷機の関
連する各部のあるべき状態と実際の状態とが一致し、イ
ンキリムービング動作への移行が許可される。
【0042】ステップ703でインキリムービング動作
への移行が許可されれば、ステップ704でのインキリ
ムービング動作が実行され、インキローラ群6に上流か
ら下流になるにしたがって薄くなる印刷中に必要とされ
る最低限のインキ膜厚分布Maが残される。
【0043】インキリムービングを終了した状態では、
ブランケット胴(図示せず)の表面はインキや紙粉等に
よって汚れており、試刷りの印刷品質に影響を与える。
これを排除するため、オペレータは、ブランケット洗浄
作業を行う(ステップ708)。そして、印刷機の運転
を停止したうえ、印刷ユニット11−1にセットしよう
とする新刷版7’の本刷りデータが記録されている記録
媒体を操作デスク13の差込口にセットする(ステップ
709)。そして、印刷ユニット11−1において、刷
版7から刷版7’への交換作業に入る(ステップ71
0)。この時、この刷版交換作業と並行して、試刷りシ
ステム14は、記録媒体からの本刷りデータのプリセッ
トを行う(ステップ711)。
【0044】そして、オペレータは、印刷ユニット11
−1に対してプレインキング2動作の開始を指示する
(ステップ712)。プレインキング2動作の開始が指
示されると、試刷りシステム14は、その時の印刷機の
関連する各部(給紙部,給水部,インキ部,印刷ユニッ
ト部,排紙部などの装置部や各種の安全装置部など)の
あるべき状態と実際の状態とが一致しているか否かをチ
ェックする(ステップ713)。すなわち、搭載されて
いる制御プログラムによって、プレインキング2動作指
示時の印刷機の各種関連装置における設定条件の確認を
行う。
【0045】この場合、「ステップ703での設定条件
の確認完了」、「インキリムービングの完了」、「印刷
データの入力」、「刷版交換作業の完了」、「ブランケ
ット洗浄作業の完了」を設定条件の確認項目とする。
【0046】ステップ713において、その時の印刷機
の関連する各部のあるべき状態と実際の状態とが一致し
ていれば、試刷りシステム14は、印刷機の運転を開始
し、印刷ユニット11−1におけるインキ移しローラ5
を所定回数呼び出し動作させて、インキローラ群6に残
されている印刷中に必要とされる最低限のインキ膜厚分
布Maに刷版7’の絵柄に応じたインキ膜厚分布Mbを
重畳する(ステップ714)。
【0047】これに対して、ステップ713において、
その時の印刷機の関連する各部のあるべき状態と実際の
状態とが一致していなければ、試刷りシステム14は、
メニュー画面Mにおいて「プレインキング2」の表示部
の表示色を変え(ステップ717)、上述した設定条件
の一部に異常が発生していることをオペレータへ知らせ
ると共にプレインキング2動作への移行を禁止する。
【0048】これを受けて、オペレータは、試刷りシス
テム14の表示画面をメニュー画面Mから異常設定箇所
の確認画面に切り替える。オペレータは、この異常設定
箇所の確認画面上で異常が発生している箇所の確認を行
い(ステップ718)、その時の印刷機の関連する各部
のあるべき状態と実際の状態とが全て一致するように設
定条件を変更する(ステップ719)。これにより、メ
ニュー画面Mでは、「プレインキング2」の表示部の表
示色が元に戻る。
【0049】オペレータは、メニュー画面Mでの「プレ
インキング2」の表示部の表示色が元に戻ったことを確
認して、印刷ユニット11−1に対してプレインキング
2動作の開始を再度指示する(ステップ712)。これ
により、ステップ713では、その時の印刷機の関連す
る各部のあるべき状態と実際の状態とが一致し、プレイ
ンキング2動作への移行が許可される。
【0050】ステップ713でプレインキング2動作へ
の移行が許可されれば、ステップ714でのプレインキ
ング2動作が実行され、インキローラ群6への刷版7の
絵柄に応じたインキ膜厚分布の形成(Ma+Mb)が完
了する。この後、オペレータは、試刷り作業を行って印
刷品質を確認した後(ステップ715)、本刷り作業へ
と作業を進める(ステップ716)。
【0051】なお、図1に示したステップ108や図7
に示したステップ715の「試刷り作業」で満足する色
調が得られない場合には、プレインキング(+)やプレ
インキング(−)によってインキ膜厚分布の微調整を行
うが、プレインキング(+)やプレインキング(−)が
選択された場合にも、プレインキング1やインキリムー
ビング,プレインキング2が選択された場合と同様にし
て、その時の印刷機の関連する各部のあるべき状態と実
際の状態とが一致しているか否かのチェックを行う。
【0052】このように、本実施の形態によれば、試刷
りシステム14で選択した機能に合わせて、印刷機の関
連する各部のあるべき状態と実際の状態とが一致してい
るか否かのチェックが常に行われ、一致している場合に
のみその機能動作への移行が許可されるので、印刷機の
関連する各部のあるべき状態と実際の状態とが一致して
いない場合にそのままその機能動作が実行されることに
よって生じていた「再作業」や「補正作業」等が不要と
なり、無駄な作業が一切不要となる。これにより、生産
性の向上、生産コストと印刷資材消耗量の削減、オペレ
ータの作業負荷の軽減が図られる。また、試刷りシステ
ム14で選択した機能を、誤りなく、常に安心して実行
することができる。また、この実施の形態では、印刷機
の関連する各部のあるべき状態と実際の状態とが一致し
ていない場合、試刷りシステム14の画面上で容易に設
定条件の異常箇所を確認することができるので、極めて
短時間でその異常に対処することが可能となる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によれば、インキローラ群への刷版の絵柄に応じた
インキ膜厚分布の事前設定にあたって、その時の印刷機
の関連する各部のあるべき状態と実際の状態とが一致し
ていない場合、異常である旨がオペレータへ知らされる
ものとなり、これを受けて、その時の印刷機の各部のあ
るべき状態と実際の状態とを一致させるようにオペレー
タが対処することにより、選択した機能(プレインキン
グ1,インキリムービング,プレインキング2,プレイ
ンキング(+),プレインキング(−)など)での作業
を常に安心して正しく進めることができるようになり、
無駄な作業を無くして、生産性の向上、生産コストと印
刷資材消耗量の削減、オペレータの作業負荷の軽減を図
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の特徴的な動作を説明するためのフロ
ーチャート(プレインキング1選択時)である。
【図2】 本発明を適用してなる4色枚葉輪転印刷機を
示す図である。
【図3】 この輪転印刷機に付設された操作デスクを示
す図である。
【図4】 印刷データが記録された記録媒体を例示する
図である。
【図5】 試刷りシステムのディスプレイに出現するメ
ニュー画面を示す図である。
【図6】 試刷りシステムのディスプレイに出現する異
常設定箇所の確認画面を例示する図である。
【図7】 本発明の特徴的な動作を説明するためのフロ
ーチャート(インキリムービング+プレインキング2選
択時)である。
【図8】 輪転印刷機における各印刷ユニット内のイン
キ供給装置の要部を示す図である。
【図9】 このインキ供給装置のインキローラ群上に形
成されるインキ膜厚分布MaおよびMbを示す図であ
る。
【符号の説明】
1…インキツボ、2…インキ、3…インキツボローラ、
4(4−1〜4−n)…インキツボキー、5…インキ移
しローラ、6…インキローラ群、7(7’)…刷版、8
…湿し水、9…給水ローラ群、10…版胴、11(11
−1〜11−4)…印刷ユニット、13…操作デスク、
14…試刷りシステム、M…メニュー画面、MS…異常
設定箇所の確認画面。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インキツボキーを複数備え、これらイン
    キツボキーの開度調整によってインキツボ内のインキを
    インキツボローラに供給し、このインキツボローラに供
    給されたインキをインキ移しローラの呼び出し動作によ
    りインキローラ群を介して刷版へ供給するインキ供給装
    置において、 前記インキローラ群に前記刷版の絵柄に応じたインキ膜
    厚分布を事前に設定するにあたって、 その時の印刷機の関連する各部のあるべき状態と実際の
    状態とが一致しているか否かをチェックし、一致してい
    ない場合、異常である旨を知らせるようにしたことを特
    徴とするインキ膜厚の制御方法。
  2. 【請求項2】 インキツボキーを複数備え、これらイン
    キツボキーの開度調整によってインキツボ内のインキを
    インキツボローラに供給し、このインキツボローラに供
    給されたインキをインキ移しローラの呼び出し動作によ
    りインキローラ群を介して刷版へ供給するインキ供給装
    置において、 印刷機の各部の状態を検知する検知手段と、 前記インキローラ群に前記刷版の絵柄に応じたインキ膜
    厚分布を事前に設定するインキ分布事前設定手段と、 このインキ分布事前形成手段によるインキ膜厚分布の事
    前設定時の印刷機の関連する各部のあるべき状態を記憶
    する手段と、 前記インキ分布事前形成手段によるインキ膜厚分布の事
    前設定時、前記記憶手段が記憶している印刷機の関連す
    る各部のあるべき状態と前記検知手段によって検知され
    る実際の状態とが一致しているか否かをチェックし、一
    致していない場合、異常である旨を知らせる異常警告手
    段とを備えたことを特徴とするインキ供給装置。
JP10009589A 1998-01-21 1998-01-21 インキ膜厚の制御方法およびインキ供給装置 Pending JPH11207930A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013075518A (ja) * 2011-09-13 2013-04-25 Komori Corp 印刷機の制御装置および制御方法

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JP2013075518A (ja) * 2011-09-13 2013-04-25 Komori Corp 印刷機の制御装置および制御方法

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