JPH11188848A - インキ膜厚の制御方法および制御装置 - Google Patents

インキ膜厚の制御方法および制御装置

Info

Publication number
JPH11188848A
JPH11188848A JP9359707A JP35970797A JPH11188848A JP H11188848 A JPH11188848 A JP H11188848A JP 9359707 A JP9359707 A JP 9359707A JP 35970797 A JP35970797 A JP 35970797A JP H11188848 A JPH11188848 A JP H11188848A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
film thickness
inking
printing
thickness distribution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9359707A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Ishida
正昭 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komori Corp
Original Assignee
Komori Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komori Corp filed Critical Komori Corp
Priority to JP9359707A priority Critical patent/JPH11188848A/ja
Publication of JPH11188848A publication Critical patent/JPH11188848A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 「印刷前準備時間の短縮」、「労働負荷の軽
減」、「印刷資材の節約」、「生産効率の向上」、「生
産コストの低減」等を促進する。 【解決手段】 次に印刷しようとする印刷物の見本とな
る見本印刷物の各色の濃度を測定する(ステップ10
6)。各色の測定濃度値と予め定められている各色の基
準濃度値との照合を行う(ステップ108)。各色の基
準濃度値と各色の測定濃度値とに隔たりがある場合、基
準濃度値に対する測定濃度値の変動値に対応して定めら
れている各色のインキ呼び出し回数をプレインキング2
動作に際するインキ呼び出し回数とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インキツボ内の
インキをインキローラ群を介して刷版へ供給するインカ
ーにおけるインキ膜厚の制御方法および制御装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図9に輪転印刷機における各印刷ユニッ
ト内のインカー(インキ供給装置)の要部を示す。同図
において、1はインキツボ、2はインキツボ1に蓄えら
れたインキ、3はインキツボローラ、4(4−1〜4−
n)はインキツボローラ3の軸方向に複数並設して設け
られたインキツボキー、5はインキ移しローラ、6はイ
ンキローラ群、7は刷版、8は版胴、9はインキローラ
群6の軸方向に複数並設して設けられた洗浄液を吐出す
るノズル、10はインキローラ洗浄装置である。
【0003】このインキ供給装置は、インキツボキー4
−1〜4−nの開度調整によってインキツボ1内のイン
キ2をインキツボローラ3に供給し、このインキツボロ
ーラ3に供給されたインキをインキ移しローラ5の呼び
出し動作によりインキローラ群6を介して刷版7へ供給
する。
【0004】刷版7を交換して新しい刷版7’とした場
合、この新刷版7’の絵柄に応じた値にインキツボキー
4−1〜4−nの開度やインキツボローラ3の回転量な
どがプリセットされる。すなわち、インキツボキー4−
1〜4−nの開度やインキツボローラ3の回転量などを
新刷版7’の絵柄に応じた値として、インキツボ1内の
インキ2がインキローラ群6を介して新刷版7’へ供給
される。この場合、本刷りの前に試刷りを行って、イン
キ供給量を調整し、満足すべき色調を得る。これによ
り、インキローラ群6には、所望のインキ膜厚分布(イ
ンキ膜厚さの勾配)が作られる。
【0005】しかしながら、従来のインキ供給装置で
は、刷版7を交換して新刷版7’とした場合、旧刷版7
に対するインキ膜厚分布がインキローラ群6に残ってい
る。すなわち、この場合、旧刷版7に対するインキ膜厚
分布を新刷版7’に対するインキ膜厚分布に徐々に変え
て行かなければならず、満足すべき色調を得るまでにイ
ンキ供給量の調整と試刷りを過大に必要とし、「印刷前
準備時間の増加」、「労働負荷の増大」、「印刷資材の
浪費」、「生産効率の低下」、「コストアップ」等の問
題が生じる。
【0006】そこで、本出願人は、満足すべき色調を得
るまでのインキ供給量の調整と試刷りの回数を少なくす
ることを目的として、特願平8−167144号として
「インキ膜厚の制御方法」を提案した。このインキ膜厚
の制御方法では、旧刷版7の新刷版7’への交換に際し
て、先ずインキリムービングを行う。すなわち、ディス
プレイ(図示せず)上でインキリムービング動作を指定
し、インキ移しローラ5の呼び出し動作をオフとしたう
え、旧刷版7を装着したままの状態で本機を運転し、所
定枚数の印刷を行い、これによってインキローラ群6に
上流から下流になるにしたがって薄くなる印刷中に必要
とされる最低限のインキ膜厚分布Ma(図10(a)参
照)、すなわち刷版7の絵柄のない部分に対応するイン
キ膜厚分布Maを残す。
【0007】次に、ディスプレイ上でプレインキング2
動作を指定し、プレインキング2を行う。このプレイン
キング2では、インキツボキー4−1〜4−nの開度や
インキツボローラ3の回転量などを新刷版7’の絵柄に
応じた値にプリセットしたうえ、本機を運転し、インキ
移しローラ5を所定回数呼び出し動作させて、インキロ
ーラ群6に残されている印刷中に必要とされる最低限の
インキ膜厚分布Maに新刷版7’の絵柄に応じたインキ
膜厚分布Mb(図10(b)参照)を重畳する。
【0008】そして、このインキ膜厚分布MaへのMb
の重畳後、刷版を新刷版7’に交換した状態で、所定枚
数の試刷りを行い、その試刷りされた印刷物について濃
度チェックを行う。この濃度チェックにおいて、満足す
べき色調であれば、「インキリムービング+プレインキ
ング2」によるインキ膜厚の制御を終了し、本刷りへ移
行する。満足すべき色調でなければ、プレインキング
(+)あるいはプレインキング(−)によってインキ膜
厚分布を微調整し、再度試刷りを行う。
【0009】一方、インキローラ群6がインキを保有し
ていない場合、例えば版胴8に刷版7を初めてセットす
るような場合、ディスプレイ上でプレインキング1動作
を指定する。このプレインキング1では、インキツボキ
ー4−1〜4−nの開度を所定開度(例えば、50%)
としたうえ、またインキツボローラ3の回転量を所定量
(例えば、50%)としたうえ、本機を運転し、インキ
移しローラ5を所定回数呼び出し動作させて、図10
(a)に示されるような印刷中に必要とされる最低限の
インキ膜厚分布Maをインキローラ群6に形成する(プ
レインキング1動作の第1ステップ)。そして、この
後、インキツボキー4−1〜4−nの開度やインキツボ
ローラ3の回転量を刷版7の絵柄に応じた値にプリセッ
トし、インキ移しローラ5を所定回数呼び出し動作させ
て、インキローラ群6に形成されている印刷中に必要と
される最低限のインキ膜厚分布Maに刷版7の絵柄に応
じたインキ膜厚分布Mb(図10(b))を重畳する
(プレインキング1動作の第2ステップ)。
【0010】そして、このインキ膜厚分布MaにMbを
重畳した状態で、所定枚数の試刷りを行い、その試刷り
された印刷物について濃度チェックを行う。この濃度チ
ェックにおいて、満足すべき色調であれば、「プレイン
キング1」によるインキ膜厚の制御を終了し、本刷りへ
移行する。満足すべき色調でなければ、プレインキング
(+)あるいはプレインキング(−)によってインキ膜
厚分布を微調整し、再度試刷りを行う。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では、プレインキング1動作の第2ステップおよびプ
レインキング2動作に際するインキ移しローラ5の呼び
出し回数(インキ呼び出し回数)が予め設定されている
基準濃度に対応する所定値とされている。この場合、顧
客の要求する印刷濃度と基準濃度との間に隔たりがある
と、プレインキング(+)あるいはプレインキング
(−)によるインキ膜厚分布の微調整を繰り返すことに
なり、オペレータに対して大きな作業負荷がかかるばか
りでなく、本刷り開始までの時間が長引き、生産性が阻
害され、生産コストのアップを招いてしまう。
【0012】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、「印刷前準
備時間の短縮」、「労働負荷の軽減」、「印刷資材の節
約」、「生産効率の向上」、「生産コストの低減」等を
促進することのできるインキ膜厚の制御方法および制御
装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、次に印刷しようとする印刷物の見
本となる見本印刷物の濃度値を測定し、この測定した見
本印刷物の濃度値に基づいてプレインキング1動作の第
2ステップおよびプレインキング2動作に際するインキ
呼び出し回数を定めるようにしたものである。この発明
によれば、見本印刷物の測定濃度値に基づいて、プレイ
ンキング1動作の第2ステップおよびプレインキング2
動作に際するインキ呼び出し回数が定められる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
き詳細に説明する。図2は本発明を適用してなる8色枚
葉輪転印刷機を示す図である。同図において、11−1
〜11−8は各色の印刷ユニットであり、この印刷ユニ
ット11−1〜11−8内に図9に示したインキ供給装
置が各個に設けられている。
【0015】また、この輪転印刷機には、図3に示すよ
うな操作デスク13が排紙部12の後方に配置されてい
る。操作デスク13のデスク上面には、試刷りシステム
(この例では、パソコン)14、印刷物の品質管理を行
うための印刷品質管理装置(PDC)15およびモニタ
16等が設置されている。なお、この実施の形態では、
図示してはいないが操作デスク13内に制御装置が設置
されており、この制御装置と合わせて試刷りシステム1
4が構成されている。
【0016】試刷りシステム14には試刷りデータが予
め標準化されて搭載されている。この場合、試刷りデー
タとは、プレインキング1,インキリムービング,プレ
インキング2,プレインキング(+)およびプレインキ
ング(−)における「インキ呼び出し回数」や「試刷り
枚数」,「リムービング枚数」などの設定条件である。
【0017】また、操作デスク13には、磁気カード1
7(図4(a)参照)やフロッピィディスク18(図4
(b)参照)などの記録媒体が挿入セットされる差込口
(図示せず)が設けられている。この実施の形態では、
記録媒体に、刷版の絵柄面積情報に基づいて作成された
本刷りデータ(印刷データ)を記録させておく。すなわ
ち、所要の刷版毎に、その刷版が用いられる印刷ユニッ
ト、その印刷ユニットにおけるインキツボキーの開度、
インキツボローラの回転量などの設定値データを本刷り
データとして記録させておく。
【0018】試刷りシステム14にはインキローラ群6
の各ローラ上に最適なインキの膜厚を形成するための機
能が搭載されている。これらの機能はメニュー画面M
(図5参照)に表示される。また、試刷りシステム14
には、プレインキング1動作の第2ステップおよびプレ
インキング2動作に際する印刷ユニット11−1〜11
−8でのインキ呼び出し回数を自動的に定める機能(プ
ログラム)が搭載されている。
【0019】この輪転印刷機において印刷ユニット11
(11−1〜11−8)における刷版交換に際してのイ
ンキローラ群6へのインキ膜厚分布の形成は次のように
して行われる。
【0020】試刷りシステム14の電源を入れると、そ
のディスプレイ上に、メニュー画面Mが出現する。この
メニュー画面Mには選択し得る機能として「プレインキ
ング1」,「プレインキング2」,「プレインキング
(+)」,「プレインキング(−)」,「インキリムー
ビング」,「試刷」が表示される。また、予め標準化さ
れて搭載されている試刷りデータの一部が、具体的な数
値として表示される。
【0021】すなわち、印刷ユニット11−1〜11−
8について、そのプレインキング1およびプレインキン
グ2動作におけるインキ呼び出し回数が「プレインキン
グ1」および「プレインキング2」の横の表示部P1お
よびP2に表示される。表示部P1は表示部P11 とP
2 とに分かれ、表示部P11 にプレインキング1動作
の第1ステップでのインキ呼び出し回数が表示され、表
示部P12 にプレインキング1動作の第2ステップでの
インキ呼び出し回数が表示される(図示状態は未設定の
状態を示している)。また、インキリムービング動作に
おける印刷枚数が「インキリムービング」の横の表示部
P3に、試刷り枚数が「試刷」の横の表示部P4に表示
される。また、「ユニット選択」として、印刷ユニット
11−1〜11−8に対応する番号「1」〜「8」が表
示部P5に表示される。
【0022】〔インキリムービング+プレインキング
2〕本刷り作業の終了後(図1に示すステップ10
1)、印刷ユニット11−1〜11−8について、旧刷
版7から新刷版7’への交換を行うものとする。この場
合、オペレータは、メニュー画面Mの「ユニット選択」
において、印刷ユニット11−1〜11−8に対応する
番号「1」〜「8」を選択する。そして、「インキリム
ービング」を選択する。
【0023】この時、印刷ユニット11−1〜11−8
におけるインキローラ群6には、印刷中に必要とされる
最低限のインキ膜厚分布Maに対し、刷版7の絵柄に応
じたインキ膜厚分布Mbが重畳されている。
【0024】インキリムービング動作が指定されると、
試刷りシステム14は、インキ移しローラ5の呼び出し
動作をオフとしたうえ、旧刷版7を装着したままの状態
で本機を運転し、所定枚数の印刷を行い、これによって
インキローラ群6に上流から下流になるにしたがって薄
くなる印刷中に必要とされる最低限のインキ膜厚分布M
aを残す(ステップ102)。
【0025】インキリムービングを行っている間、イン
キ移しローラ5の呼び出し動作を停止したままの状態で
印刷が行われるため、インキツボ1内のインキ2はイン
キローラ群6には一切供給されない。このため、インキ
ローラ群6で保有されているインキは、刷版7の絵柄部
のみが印刷によって消費される。この結果、インキの履
歴が解消され、印刷中に必要とされる最低限のインキ膜
厚分布Maが残る。
【0026】インキリムービングを終了した状態では、
ブランケット胴(図示せず)の表面はインキや紙粉等に
よって汚れており、試刷りの印刷品質に影響を与える。
これを排除するため、オペレータは、ブランケット洗浄
作業を行う(ステップ103)。そして、印刷機の運転
を停止したうえ(ステップ104)、オペレータは、印
刷ユニット11−1〜11〜8にセットしようとする新
刷版7’の本刷りデータが記録されている記録媒体を操
作デスク13の差込口にセットする(ステップ10
5)。
【0027】そして、オペレータは、次に印刷しようと
する印刷物の見本となる見本印刷物、すなわち顧客の要
求する印刷品質を満たしている印刷原稿や刷り見本等を
操作デスク13のデスク面13−1にセットし、この見
本印刷物に印刷されているカラーパッチより各色の濃度
をPDC15を用いて測定する(ステップ106)。こ
のPDC15による測定結果はモニタ16上に表示され
ると共に試刷りシステム14へ送られる(ステップ10
7)。
【0028】試刷りシステム14はPDC15から送ら
れてくる各色の測定濃度値と予め定められている各色の
基準濃度値との照合を行う(ステップ108)。各色の
基準濃度値は試刷りシステム14のディスプレイ上に表
示される基準濃度設定用画面G1(図6参照)を介して
変更可能に設定されている。
【0029】試刷りシステム14は、各色の基準濃度値
と各色の測定濃度値とが一致している場合、基準濃度値
に対応して定められている各色のインキ呼び出し回数を
そのままプレインキング2動作に際するインキ呼び出し
回数とする(ステップ109)。この定められた各色の
インキ呼び出し回数はメニュー画面Mの表示部P2に表
示される。各色の基準濃度値に対応するインキ呼び出し
回数は試刷りシステム14のディスプレイ上に表示され
るインキ呼び出し回数設定用画面G2(図7参照)を介
して変更可能に設定されている。
【0030】また、試刷りシステム14は、各色の基準
濃度値と各色の測定濃度値とに隔たりがある場合、基準
濃度値に対する測定濃度値の変動値に対応して定められ
ている各色のインキ呼び出し回数をプレインキング2動
作に際するインキ呼び出し回数とする(ステップ11
0)。この定められた各色のインキ呼び出し回数はメニ
ュー画面Mの表示部P2に表示される。各色の基準濃度
値に対する測定濃度値の変動値に対応するインキ呼び出
し回数は試刷りシステム14のディスプレイ上に表示さ
れるインキ呼び出し回数設定用画面G2を介して変更可
能に設定されている。すなわち、基準濃度値に対して測
定濃度値が高い場合にはインキ呼び出し回数を多くし、
基準濃度値に対して測定濃度値が低い場合にはインキ呼
び出し回数を少なくする。
【0031】一方、オペレータは、この試刷りシステム
14でのプレインキング2動作に際するインキ呼び出し
回数の自動選択と並行して、印刷ユニット11−1〜1
1〜8における刷版の交換(ステップ111)を行う。
また、印刷ユニット11−1〜11〜8に対し、記録媒
体からの本刷りデータのプリセットを行う(ステップ1
12)。
【0032】そして、オペレータは、印刷ユニット11
−1〜11−8に対してプレインキング2動作の開始を
指示する。これにより、試刷りシステム14は、印刷機
の運転を開始し(ステップ113)、印刷ユニット11
−1〜11−8におけるインキ移しローラ5をステップ
109或いはステップ110で定められた所定回数呼び
出し動作させて、インキローラ群6に残されている印刷
中に必要とされる最低限のインキ膜厚分布Maに新刷版
7’の絵柄に応じたインキ膜厚分布Mbを重畳する(ス
テップ114)。
【0033】ステップ114でのプレインキング2動作
が終了すると、オペレータは、試刷り作業を経て(ステ
ップ115)、本刷り作業へ移行する(ステップ11
6)。ここで、プレインキング2動作が終了した状態で
は、ステップ109或いはステップ110でのインキ呼
び出し回数の自動選択により、各色の印刷濃度は見本印
刷物の各色の印刷濃度(顧客の要求する印刷濃度)とほ
ゞ等しくなる。これにより、オペレータの作業負荷が軽
減されると共に、本刷り開始までの時間が短縮され、生
産性が向上し、生産コストの低減が図られる。
【0034】なお、この場合、旧刷版7による本刷りサ
ンプルのカラーパッチの各色の濃度を測定し、この測定
濃度値と基準濃度値との差に基づいてインキリムービン
グ動作に際する印刷枚数を設定するようにすれば、イン
キローラ群6に印刷中に必要とされる最低限のインキ膜
厚分布Maを正確に残すようにすることが可能となり、
さらに効果が高まる。
【0035】〔プレインキング1〕上述においては、印
刷ユニット11−1〜11−8について、旧刷版7から
新刷版7’への版交換を行う場合について説明した。印
刷ユニット11−1〜11−8について、その版胴8へ
刷版7を初めてセットする場合には、すなわち印刷ユニ
ット11−1〜11−8のインキローラ群6がインキを
保有していない場合には、メニュー画面Mにおいて、印
刷ユニット11−1〜11−8に対応する番号「1」〜
「8」を選択のうえ、「プレインキング1」を選択す
る。
【0036】この場合、オペレータは、印刷ユニット1
1−1〜11〜8にセットしようとする刷版7の本刷り
データが記録されている記録媒体を操作デスク13の差
込口にセットする(図8に示すステップ801)。そし
て、オペレータは、次に印刷しようとする印刷物の見本
となる見本印刷物を操作デスク13のデスク面13−1
にセットし、この見本印刷物の各色の濃度をPDC15
を用いて測定する(ステップ802)。このPDC15
による測定結果はモニタ16上に表示されると共に試刷
りシステム14へ送られる(ステップ803)。
【0037】試刷りシステム14は、図1に示したステ
ップ108と同様にして、PDC15から送られてくる
各色の測定濃度値と予め定められている各色の基準濃度
値との照合を行う(ステップ804)。試刷りシステム
14は、各色の基準濃度値と各色の測定濃度値とが一致
している場合、ステップ109と同様にして、基準濃度
値に対応して定められている各色のインキ呼び出し回数
をそのままプレインキング1動作の第2ステップに際す
るインキ呼び出し回数とする(ステップ805)。この
定められた各色のインキ呼び出し回数はメニュー画面M
の表示部P12に表示される。
【0038】また、試刷りシステム14は、各色の基準
濃度値と各色の測定濃度値とに隔たりがある場合、ステ
ップ110と同様にして、基準濃度値に対する測定濃度
値の変動値に対応して定められている各色のインキ呼び
出し回数をプレインキング1動作の第2ステップに際す
るインキ呼び出し回数とする(ステップ806)。この
定められた各色のインキ呼び出し回数はメニュー画面M
の表示部P12 に表示される。
【0039】一方、オペレータは、この試刷りシステム
14でのプレインキング1動作の第2ステップに際する
インキ呼び出し回数の自動選択と並行して、印刷ユニッ
ト11−1〜11〜8における刷版の交換を行う(ステ
ップ807)。また、印刷ユニット11−1〜11〜8
に対し、記録媒体からの本刷りデータのプリセットを行
う(ステップ808)。
【0040】そして、オペレータは、印刷ユニット11
−1〜11−8に対してプレインキング1動作の開始を
指示する。これにより、試刷りシステム14は、インキ
ツボキー4−1〜4−nの開度を所定開度(例えば、5
0%)としたうえ、またインキツボローラ3の回転量を
所定量(例えば、50%)としたうえ、印刷機の運転を
開始し(テップ809)、インキ移しローラ5を所定回
数呼び出し動作させて、印刷中に必要とされる最低限の
インキ膜厚分布Maをインキローラ群6に形成する(ス
テップ810:プレインキング1動作の第1ステッ
プ)。
【0041】そして、印刷ユニット11−1〜11〜8
に対する本刷りデータの変換プリセット完了後(ステッ
プ811)、印刷ユニット11−1〜11−8における
インキ移しローラ5をステップ805或いはステップ8
06で定められた所定回数呼び出し動作させて、インキ
ローラ群6に形成されている印刷中に必要とされる最低
限のインキ膜厚分布Maに刷版7の絵柄に応じたインキ
膜厚分布Mbを重畳する(ステップ812:プレインキ
ング1動作の第2ステップ)。
【0042】ステップ812でのプレインキング1動作
の第2ステップが終了すると、オペレータは、試刷り作
業を経て(ステップ813)、本刷り作業へ移行する
(ステップ814)。ここで、プレインキング1動作の
第2ステップが終了した状態では、ステップ805或い
はステップ806でのインキ呼び出し回数の自動選択に
より、各色の印刷濃度は見本印刷物の各色の印刷濃度
(顧客の要求する印刷濃度)とほゞ等しくなる。これに
より、オペレータの作業負荷が軽減されると共に、本刷
り開始までの時間が短縮され、生産性が向上し、生産コ
ストの低減が図られる。
【0043】なお、上述した実施の形態では、試刷りシ
ステム14が自動的に、各色の基準濃度値に対する測定
濃度値の変動値を求め、この変動値に対応するインキ呼
び出し回数をインキ呼び出し回数設定用画面G2の設定
内容から読み出すようにしたが、オペレータが見本印刷
物の各色の濃度を直接濃度計で計測し、この計測した見
本印刷物の濃度値と基準濃度値との差を求め、この差か
らプレインキング1動作の第2ステップおよびプレイン
キング2動作に際する各色のインキ呼び出し回数を定め
るようにしてもよい。
【0044】また、上述した実施の形態では、測定した
見本印刷物の濃度値と基準濃度値との差を求め、この差
からプレインキング1動作の第2ステップおよびプレイ
ンキング2動作に際する各色のインキ呼び出し回数を求
めるようにしたが、測定した見本印刷物の濃度値からプ
レインキング1動作の第2ステップおよびプレインキン
グ2動作に際する各色のインキ呼び出し回数を直接求め
るようにしてもよい。測定した見本印刷物の濃度値から
各色のインキ呼び出し回数を直接求める方法を採用した
場合、通常の印刷物における各色の濃度値が大きく異な
るため(例えば、黒は通常1.9くらい、黄は1.4く
らい)、濃度値に応じた各色のインキ呼び出し回数を設
定する時、図7に相当するインキ呼び出し回数設定用画
面での表が見にくくなり、設定ミスが発生し易い。これ
に対して、測定した見本印刷物の濃度値と基準濃度値と
の差から各色のインキ呼び出し回数を求める方法を採用
すると、インキ呼び出し回数設定用画面での表が見やす
くなり、設定ミスが発生し難くなる。また、基準となる
呼び出し回数に対応する濃度値を変えたい場合には、図
6の基準濃度設定用画面で基準濃度値を変更するだけで
良く、簡単に変更することができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によれば、測定した見本印刷物の濃度値に基づい
て、プレインキング1動作の第2ステップおよびプレイ
ンキング2動作に際するインキ呼び出し回数が定められ
るものとなり、試刷りに入る前に印刷濃度を見本印刷物
の印刷濃度(顧客の要求する印刷濃度)とほゞ等しくす
ることが可能となり、「印刷前準備時間の短縮」、「労
働負荷の軽減」、「印刷資材の節約」、「生産効率の向
上」、「生産コストの低減」等を促進することができる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の特徴的な動作(インキリムービング
+プレインキング2)を説明するためのフローチャート
である。
【図2】 本発明を適用してなる8色枚葉輪転印刷機を
示す図である。
【図3】 この輪転印刷機に付設された操作デスクを示
す図である。
【図4】 印刷データが記録された記録媒体を例示する
図である。
【図5】 操作デスクのデスク面に載置された試刷りシ
ステムのディスプレイに出現するメニュー画面を示す図
である。
【図6】 試刷りシステムのディスプレイに出現する基
準濃度設定用画面を示す図である。
【図7】 試刷りシステムのディスプレイに出現するイ
ンキ呼び出し回数設定用画面を示す図である。
【図8】 本発明の特徴的な動作(プレインキング1)
を説明するためのフローチャートである。
【図9】 インキ供給装置の要部を示す図である。
【図10】 インキ供給装置のインキローラ群上に形成
されるインキ膜厚分布MaおよびMbを示す図である。
【符号の説明】
1…インキツボ、2…インキ、3…インキツボローラ、
4(4−1〜4−n)…インキツボキー、5…インキ移
しローラ、6…インキローラ群、7(7’)…刷版、8
…版胴、11(11−1〜11−8)…印刷ユニット、
13…操作デスク、14…試刷りシステム、M…メニュ
ー画面、G1…基準濃度設定用画面、G2…インキ呼び
出し回数設定用画面、15…印刷品質管理装置(PD
C)、16…モニタ、17…磁気カード、18…フロッ
ピィディスク。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレインキング1動作の第1ステップに
    よって、インカー内のインキローラ群に印刷中に必要と
    される最低限のインキ膜厚分布を形成した後、プレイン
    キング1動作の第2ステップによって、インキ移しロー
    ラを所定回数呼び出し動作させ、前記インキ膜厚分布に
    刷版の絵柄に応じたインキ膜厚分布を重畳する第1のイ
    ンキ膜厚分布形成工程と、 インキリムービング動作によって、インカー内のインキ
    ローラ群に印刷中に必要とされる最低限のインキ膜厚分
    布を残した後、プレインキング2動作によって、インキ
    移しローラを所定回数呼び出し動作させ、前記インキ膜
    厚分布に刷版の絵柄に応じたインキ膜厚分布を重畳する
    第2のインキ膜厚分布形成工程とを備えたインキ膜厚の
    制御方法において、 次に印刷しようとする印刷物の見本となる見本印刷物の
    濃度値を測定し、 この測定した見本印刷物の濃度値に基づいて前記プレイ
    ンキング1動作の第2ステップおよびプレインキング2
    動作に際するインキ移しローラの呼び出し回数を定める
    ようにしたことを特徴とするインキ膜厚の制御方法。
  2. 【請求項2】 プレインキング1動作の第1ステップに
    よって、インカー内のインキローラ群に印刷中に必要と
    される最低限のインキ膜厚分布を形成した後、プレイン
    キング1動作の第2ステップによって、インキ移しロー
    ラを所定回数呼び出し動作させ、前記インキ膜厚分布に
    刷版の絵柄に応じたインキ膜厚分布を重畳する第1のイ
    ンキ膜厚分布形成手段と、 インキリムービング動作によって、インカー内のインキ
    ローラ群に印刷中に必要とされる最低限のインキ膜厚分
    布を残した後、プレインキング2動作によって、インキ
    移しローラを所定回数呼び出し動作させ、前記インキ膜
    厚分布に刷版の絵柄に応じたインキ膜厚分布を重畳する
    第2のインキ膜厚分布形成手段とを備えたインキ膜厚の
    制御装置において、 次に印刷しようとする印刷物の見本となる見本印刷物の
    濃度値を測定する濃度測定手段と、 この濃度測定手段によって測定された見本印刷物の濃度
    値に基づいて前記プレインキング1動作の第2ステップ
    およびプレインキング2動作に際するインキ移しローラ
    の呼び出し回数を定めるインキ呼び出し回数設定手段と
    を備えたことを特徴とするインキ膜厚の制御装置。
JP9359707A 1997-12-26 1997-12-26 インキ膜厚の制御方法および制御装置 Pending JPH11188848A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9359707A JPH11188848A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 インキ膜厚の制御方法および制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9359707A JPH11188848A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 インキ膜厚の制御方法および制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11188848A true JPH11188848A (ja) 1999-07-13

Family

ID=18465893

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9359707A Pending JPH11188848A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 インキ膜厚の制御方法および制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11188848A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002248738A (ja) * 2001-02-27 2002-09-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd インキ予備供給方法及びシステム並びに印刷機の制御装置及びサーバ
JP2006123176A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Komori Corp インキ膜厚の制御方法および制御装置
JP2007038538A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Komori Corp 印刷機における印刷方法および印刷機

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002248738A (ja) * 2001-02-27 2002-09-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd インキ予備供給方法及びシステム並びに印刷機の制御装置及びサーバ
JP2006123176A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Komori Corp インキ膜厚の制御方法および制御装置
JP2007038538A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Komori Corp 印刷機における印刷方法および印刷機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0816074B1 (en) Ink film thickness control method for ink supply apparatus
US6367385B2 (en) Ink film thickness control method and apparatus for multi-color printing press
EP0897799B1 (en) Automatic control of plate mounting, ink presetting and cylinder cleaning in a printing press
JP4490512B2 (ja) インキ膜厚の制御方法および制御装置
JPH11188849A (ja) インキ膜厚の制御方法および制御装置
JPH11188844A (ja) 印刷機におけるインキ膜厚の制御方法および制御装置
JPH11188848A (ja) インキ膜厚の制御方法および制御装置
JP4368954B2 (ja) 試刷りから本刷りへの切替方法および切替装置
JP3917281B2 (ja) インキ回収方法およびインキ回収装置
US6615728B2 (en) Printing press and printing press control method
JP6212342B2 (ja) 印刷機の印刷準備方法及び印刷機の印刷準備支援装置
JPH10128956A (ja) インキ膜厚の制御方法
JPH11188850A (ja) インキ膜厚の制御方法およびインキ供給装置
JPH11188847A (ja) インキ膜厚の制御方法および制御装置
JP2000037853A (ja) 印刷機のインキ膜厚制御方法
JPH11188845A (ja) インキ膜厚の制御方法および制御装置
JPH11207937A (ja) 刷版クリーニング方法および刷版クリーニング装置
JP4206532B2 (ja) オフセット印刷機制御回路
JPH11207930A (ja) インキ膜厚の制御方法およびインキ供給装置
JPH05278204A (ja) 色調安定化装置
JPH11216845A (ja) インキ膜厚の制御方法およびインキ供給装置
JPH1191077A (ja) インキ供給装置
JPH11105255A (ja) インキ膜厚補正方法およびインキ膜厚補正装置
JPH0655725A (ja) 印刷機
JP2008168644A (ja) インキ膜厚の制御方法および制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040401

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040401

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061023

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061031

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061226

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080129