JPH11197897A - プレス機械 - Google Patents

プレス機械

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JPH11197897A
JPH11197897A JP10016438A JP1643898A JPH11197897A JP H11197897 A JPH11197897 A JP H11197897A JP 10016438 A JP10016438 A JP 10016438A JP 1643898 A JP1643898 A JP 1643898A JP H11197897 A JPH11197897 A JP H11197897A
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current
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servomotor
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JP10016438A
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English (en)
Inventor
Heisuke Iwashita
平輔 岩下
Hiroyuki Kawamura
宏之 河村
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Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/14Control arrangements for mechanically-driven presses
    • B30B15/148Electrical control arrangements
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P21/00Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation
    • H02P21/22Current control, e.g. using a current control loop

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速化が可能なプレス機械を提供する。 【解決手段】 プレス機械の可動部を駆動するACサー
ボモータの電流制御をd−q変換を利用して行う。ロー
タ位相θrに磁気飽和のトルク減少を補うために位相補
正量θmを加算する。サーボモータ4の3相の実電流と
補正されたロータ位相θ(=θr+θm)によってd−
q変換し、界磁の作る磁束方向のd相電流1dと該d相
電流1dと直交するq相電流1qを求める。トルク指令
をq相電流指令とし、d相電流指令を「0」としてそれ
ぞれ電流ループ制御を行い(1d,1q),指令電圧V
d,Vqを求める。2相−3相変換器2で3相電圧指令
Vu,Vv,Vwに変換し電力増幅器3を介してサーボ
モータ4を駆動する。電流ループの位相遅れがなく、無
効電流を少なくすることができ、高トルクを発生するこ
とができる。モータ発熱が少なく動作を高速化すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ACサーボモータ
によってプレス軸をACサーボモータで駆動するプレス
機械に関する。
【0002】
【従来の技術】プレス機械の可動部をACサーボモータ
で駆動するプレス機械は公知である。
【0003】ACサーボモータによって可動部を駆動す
るプレス機械の一例を、図2に示す概略図を参照して簡
単に説明する。プレス機械100は、板材を上型106
と下型107の間に挟み、両型間で板材をプレスするこ
とによって形状を形成する装置であり、プレス力はサー
ボモータMにより供給される。サーボモータMの回転
は、歯車101,102等の伝達機構を介してボールネ
ジ103に軸に伝えられる。ボールネジ103には他端
にラム105が設けられたナット104が螺合してお
り、ボールネジ103の回転すると、ナット104及び
ラム105が軸方向に移動して、上型106と下型10
7との間隔を変化させる。
【0004】なお、型の位置はサーボモータMに取り付
けた位置検出器108によって検出することができる。
【0005】以上のような、プレス機械の可動部を駆動
するACサーボモータの駆動制御する方式では、各機構
部分で位置制御が行われている。この位置制御を行う場
合、ACサーボモータに位置、速度検出器を取付け、図
3に示すように、位置制御部10によって位置の指令と
位置のフィードバック信号に基づいて位置ループ制御を
行い速度指令を求め、速度制御部11によって該速度指
令と速度フィードバック信号に基づいて速度ループ制御
を行ってトルク指令を求め、電流制御部12によってト
ルク指令により3相各相毎に電流ループ制御を行い、流
すべき電流に対応する電圧指令を求め、該指令電圧に基
づいてインバータ等の電力増彊器によってACサーボモ
ータを駆動している。又、位置の制御を行わずに速度ル
ープ制卸を行う場合もある。
【0006】図4はこのACサーボモータにおける従来
から行われている電流制御方式のブロック図である。速
度ループから出力されるトルク指令と、ACサーボモー
タに設けられたロータ位相検出器からのロータ位相θに
基づいて、U相ではトルク指令にsinθを乗じU相の
電流指令を求め(なお、ロータ位相はU相を基準にして
いる)、V相では120度位相のずれたsin(θ十2
π/3)をトルク指令に乗じV相の電流指令を求め、W
相ではさらに120度ずれたsin(θ−2π/3)を
トルク指令に乗じW相の電流指令を求めている。そし
て、各相とも、この電流指令と各相の電流フィードバッ
ク信号によって積分比例制御の電流ループ制御を行って
電圧指令(PWM指令)を求め、インバータ等のサーボ
アンプを介してサーボモータを駆動している。なお、図
4において、各電流ループにおけるK1は積分ゲイン,
K2は比例ゲイン,Rはサーボモータの巻線抵抗,Lは
そのインダクタンスである。又各相電流ループ内のsは
微分演算子である。
【0007】上述したような電流制御方式では、サーボ
モータの回転数の上昇に比例して交流電流の周波数(イ
ンバータで作成される交流電流の周波数)が上がるた
め、制御系の周波数特性の観点からゲインの低下や位相
の遅れが発生する。このため、力率が悪くなり駆動電流
の増加、最大トルクの低下等の問題が生じる。
【0008】電気式プレス機械では、プレスを行う軸に
ACサーボモータを用いている。この電気式プレス機械
において、プレス動作は連続して繰り返して行われ、生
産効率を向上させるには、プレス動作を高速化させるこ
とが望ましい。プレス動作を高速化させるには、プレス
機械の各可動部を駆動させるACサーボモータを高速で
駆動させる必要がある。しかしながら、高速運転を行う
と前記したように駆動電流が増加し、その結果モータの
発熱が増大することから、プレス動作を高速化する上で
障害となる。さらに、プレス動作を高速化するには、高
トルクの発生が必要であるが、前記したように、最大ト
ルクの低下が生じることから、この点においても問題で
ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、プレス動作の高速化が可能なプレス機械を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、可動部をAC
サーボモータで駆動するプレス機械において、3相から
界磁の作る磁束方向のd相と該d相と直交するq相の2
相へ変換するd−q変換を利用して、上記ACサーボモ
ータの電流制御を行う。プレス機械の可動部を駆動する
ACサーボモータの駆動電流とロータ位相を用いて3相
から2相への変換を行って界磁の作る磁束方向のd相電
流と該d相電流と直交するq相電流を求めフィードバッ
ク電流とする。そして、トルク指令をq相の電流指令、
d相電流指令を零として電流のフィードバック制御を行
いd相、q相の指令電圧を求める。該d相、q相の指令
電圧を用いて2相から3相への変換を行ってACサーボ
モータの各相への指令を求め、ACサーボモータを駆動
制御する。
【0011】ACサーボモータへの上記トルク指令1q
が磁気飽和発生する電流値以上である場合、上記q相電
流の位相を進める位相進め制御を行って、ACサーボモ
ータの出力トルクの減少を防止し、高速,高トルクを得
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、ACサーボモータの電
流制御において、力率の低下による駆動電流の増加を防
止しかつ最大トルクの低下をも防止する方法として、3
相と2相の間で変換を行うd−q変換を用いる。d−q
変換は、d軸を界磁の作る磁束の方向に、該d軸に直交
する向きにq軸をとり、d軸方向の電流1d及び電圧V
dと、q軸方向の電流1q,及び電圧Vqを求め、これ
らを制御するものである。図1はd−q変換を行って電
流制御を行う本発明の一実施形態の電流制御部のブロッ
ク図である。プレス機械の可動部を駆動するACサーボ
モータの電流制御部は、この図1に示すブロック図の電
流制御部で構成することができる。図3の電流制御部1
2のブロックとサーボモータ4のブロックに代えて、図
1のブロック図を用いることができる。
【0013】図1において、1dはd相の電流ループ制
御を行うd相電流制御器、1qは同様にq相の電流ルー
プ制御を行うd相電流制御器、2は2相−3相変換器で
あり、各電流制御器1d,1qより出力されるd相指令
電圧Vd,q相指令電圧Vq及びロータ位相θrに補正
値θmを加算して補正したロータ位相θに基づいて次の
1式の演算を行って3相のU,V,W相の指令電圧V
u,Vv,Vwに変換する。
【0014】
【数1】 又、3はインバータ等で構成される電力増幅器、4はA
Cサーボモータのいずれか1つのACサーボモータ、5
はACサーボモータのロータ位相θrを検出するロータ
位相検出器、6はACサーボモータ4の内部において磁
気飽和が生じた時にロータ位相を補正する磁気飽和補正
手段、7は3相のU,V,W相の電流Iu,Iv,1w
を2相のd相電流Id,q相電流Iqに変換する3相−
2相変換器である。3相−2相変換器は、図示しない電
流検出器で検出したACサーボモータの各相の実電流I
u,1v,Iwの内、いずれかの2相の電流(図1では
Iu,Iv)と、検出したロータ位相θrに補正値θm
を加算して補正したロータ位相θとに基づいて、次の2
式の演算を行って、d相電流Id,q相電流Iqを求め
る。
【0015】
【数2】 次に、この電流制御方式の動作を説明する。d相の電流
指令を「0」とし、q相の電流指令を速度ループ(図3
の速度制御部11)から出力されるトルク指令とし、各
相指令値から3相−2相変換器7から出力されるd相,
q相の電流Id,1qをおのおの減じてd相,q相の電
流偏差を求め、電流制御器1d,1qで従来と同様にし
て比例、積分制御電流ループ制御を行ってd相指令電圧
Vd、及びq相指令電圧Vqを求める。そして、2相−
3相変換器2によって、求めたd相,q相の指令電圧V
d,VqからU,V,W相の指令電圧Vu,Vv,Vw
を求め、この指令電圧を電力増幅器6に出力してインバ
ータ等でサーボモータ4の各相に対して電流Iu,l
v,Iwを流してACサーボモータ4を駆動制御する。
【0016】以上のような、d−q変換により2相に変
換した後の電流制御では,電流ループにおける位相遅れ
はなく、d相の実電流が指令値「0」と等しくなる様に
制御、されるため、q相の有効電流のみとなる。これに
よって、ACサーボモータに流れる駆動電流は減少し、
モータの発熱量が減りオーバヒートの要因となる負荷レ
ベルを下げることができる。そのため、プレス機械の駆
動サイクルを高速にすることが可能になる。
【0017】又、従来の図4に示すような3相各相毎に
行う電流制御では、高速回転領域で位相遅れ等によりト
ルク特性が劣化して、このトルクの低下により高速回転
化が妨げられていたが、d−q変換により2相に変換し
た後に電流制御を行う本発明においては、制御方式の原
理上位相遅れがなく、高速回転が可能となり、駆動速度
を高めることができる。
【0018】しかし、希土類を使用した磁束密度の高い
ACサーボモータでは、モータ内部の磁気回路において
磁気飽和が起こりやすい。モータ内都の磁気回路におい
て磁気飽和が発生していない状態では、供給電流(I
q)の増加に伴って発生するトルクはトルク定数ktに
従って増加する。しかし、例えば供給電流(Iq)が増
大し磁気回路が磁気飽和状態になると、モータが発生す
ることができる最大トルクは、トルク定数ktにより定
まるトルク値より低下する。
【0019】そこで、本発明は磁気飽和が生じる高速回
転時に図1における磁気飽和補正手段6によってロータ
位相θrに磁束飽和補正θmを行うことにより、q相電
流Iqの位相を進めて上記高速回転時のトルク低下を防
止する。
【0020】次に、この磁気飽和補正について説明す
る。図5,6,7は、ACサーボモータのd−q座標上
での磁束ベクトルを示す図であり、ロータの永久磁石の
磁束(主磁束ΦH)の方向をd軸とし、有効電流1qに
よって発生する磁束M・Iqの方向をq軸としている。
なお、d軸とq軸は互いに直交する軸である。
【0021】したがって、ロータの永久磁石による主磁
束ΦMと有効電流Iqによって発生する磁束M・lqと
をベクトル的に加算して合成磁束を求めると、トルクを
形成ための有効磁束Φgとなる。このとき発生するトル
クTは有効磁束Φgと有効電流1qの外積によって次の
3式で表される。
【0022】 T=Φg×Iq=(ΦM十M・Iq)×Iq ・・・(3) ここで、トルクTは、図5,6,7中の面積Sに比例す
ることになる。
【0023】図5において、q相電流を1qからIq’
に増加させると、面積はSからS’に増加し、発生する
トルクTも増加する。さらにq相電流を増加させると、
有効磁束Φgが増加してモータ内部の磁気回路において
磁気飽和が発生する。有効磁束が磁気飽和領域に入る
と、さらにq相電流Iqを増加させても有効磁束は大き
くならず、したがってトルクが増加しなくなる。図6の
磁束ベクトル図において、縦線によるハッチング部分は
磁気飽和領域を模式的に示しており、増加したq相電流
Iq1によって形成される磁束Φgは磁気飽和領域内に
入ることになり、磁気飽和によって実際に形成される磁
束はΦgよりも小さなΦgsとなる。したがって、発生
するトルクの大きさを図中の面積Sで比較すると、本来
発生すべきトルクは(S1+S2)であるのに対して、
磁気飽和によって実際に発生するトルクはS1となり、
S2/(S1+S2)分のトルクが減少することにな
る。
【0024】そこで、本発明の磁気飽和補正では、q相
電流Iqの位相を進めることによって磁束Φgが磁気飽
和領域内に進入しないよう制御し、トルク分の減少を抑
える。図6の磁束ベクトル図において、q軸方向のq相
電流1qによって形成される磁束Φgsが磁気飽和領域
に達しているとき、q相電流1qをθだけ位相を進める
と磁束Φgsと磁気飽和領域との間に余裕が生じ、より
大きなq相電流Iq1(θ)を供給することができる。
このときの磁束Φgs(θ)はΦgsよりも大きくする
ことができ、発生するトルクの大きさを図中の面積Sで
比較すると、q相電流Iqをθだけ位相を進めて磁気飽
和補正を行った場合に発生するトルクは(S1+S3)
となり、磁気飽和補正を行わない場合に発生するトルク
S1に対して、S3/S1分のトルクを増加させること
ができる。
【0025】この磁気飽和補正による増加トルクは、前
記図6,図7において、トルクを面積Sで示した場合に
はS3<S2の関係となり、磁気飽和がない場合に得ら
れる最大トルクに達しないもののトルクを増加させるこ
とができる。
【0026】q相電流の位相進めの制御は、実際にはロ
ータ位相検出器で検出されるロータ位相を進めることに
よって、制御上のd−q座標を実際のd−q座標より進
めることにより行うことができ、制御系からみた制御態
様は通常の制御と同様である。図8は制御上のd−q座
標と実際のd−q座標とを比較するための図である。
【0027】図8(a)において、q相電流の位相進め
の制御は、制御上のd−q座標を実際のd−q座標に対
してθmだけ位相を進めることに対応している。図8
(b)において、制御系による制御は実際のd−q座標
に対してθmだけ位相が進んでいる制御上のd−q座標
上で行われ、該d−q座標のq軸方向にq相電流を流す
ことによって磁気飽和補正を行うことができる。したが
って、制御系からみた場合には、通常の制御と変わらな
い制御を行うことになる。
【0028】次に、本発明の磁気飽和補正における位相
の進め角θmについて説明する。図9は進め角θmの一
例を説明するための図であり、電流指令に対する進め角
θmを示している。図において、電流指令Iq*が設定
した値Ib以内の場合には進め角θmを0゜とし、電流
指令1q*が設定した値Ibを越えた場合には進め角θ
mを電流指令Ibに比例させて増加させている。図9に
示す進め角θmは、以下の4式,5式により表される。
【0029】 abs(Iq*)>Ibのとき θm=k(abs(Iq*)−Ib)sign(1q*)…(4) abs(Iq*)<Ibのとき θm=0 …(5) なお、Iq*はq相指令電流、Ibは磁気飽和領域に入
りはじめる電流指令の大きさを指定する電流値であり、
kは比例定数、absは絶対値、signは符号を表し
ている。ここで、比例定数kは磁気飽和係数であり、モ
ータ毎に異なる磁気飽和特牲に応じて決定するものであ
り、実験により定めることができる。
【0030】したがって、電流指令Iq*が小さくこの
電流指令の大きさでは発生する磁束が磁気飽和領域に入
らない場合には、磁気飽和補正を行う必要がないため、
進め角θmを0°として電流指令Iq*を位相制御する
ことなくモータ制御を行う。これに対して、電流指令I
q*が大きくなりこの電流指令によって発生する磁束が
磁気飽和領域に入る場合には、磁気飽和補正を行う必要
が生じるため、進め角θmを磁気飽和の程度に応じて位
相を進める制御を行う。この磁気飽和の程度に応じた位
相進めは、電流指令Iq*が磁気飽和領域に入りはじめ
る電流指令の大きさIbを越えた程度に応じて設定する
ことができ、電流指令Iq*と電流Ibの差に従って設
定することができる。
【0031】図10は、プレス機械を制御する制御装置
内の各サーボモータを制御するディジタルサーボ回路の
プロセッサが電流ループ処理周期毎に実行する処理のフ
ローチャートである。なお、このプレス機械及びディジ
タルサーボ回路の構成は従来のものと同一であるため、
ここでの説明は省略する。
【0032】ディジタルサーボ回路のプロセッサは、指
令された位置指令(もしくは速度指令11)に基づい
て、従来と同様の位置ループ処理、速度ループ処理を行
ない(図3の位置制御部10、速度制御部11の処
理)、トルク指令(電流指令)1q*を求める。そし
て、電流ループ処理周期では、この電流指令(トルク指
令)Iq*を読むとともに(ステップS1)、ロータ位
相検出器からロータ位相θr,u相,v相の電流フィー
ドバック値Iu,Ivの取込みを行う(ステップS2,
S3)。
【0033】次に、読み取ったトルク指令(電流指令)
Iq*の絶対値が磁気飽和が生じるとして設定されてい
る電流値Ibを越えたかを判断する(ステップS4)。
越えていない場合には、位相補正量θmを「0」とし、
越えている場合には、4式の演算を行って位相補正量θ
mを求める(ステップS6,S5)。そして、ステップ
S2で読み取ったロータ位相θrに位相補正量θmを加
算して補正したロータ位相θを求め(ステップS7)、
この補正したロータ位相θとステップS3で取り込んだ
u相,v相の電流フィードバック値Iu,1vにより、
上記2式の演算を行って3相電流の1u,Iv,Iwか
ら2相電流のId,Iqを求める(ステップS8)。
【0034】求めたd相電流Idをフィードバック電流
とし、d相電流指令を「0」として、通常の電流ループ
処理(比例積分制御)を行い、d相指令電圧Vdを求め
る。
【0035】又、ステップS1で読み取った電流指令I
q*をq相の電流指令とし、ステップS8で算出したq
相の電流値Iqをフィードバック電流として電流ループ
処理を行、q相の電圧指令Vqを求める(ステップS
9)。
【0036】こうして求めたd相,q相指令電圧Vd,
Vqと、上記ステップS7の補正で進めたロータ位相θ
より、上記1式の演算によってd−q変換を行い、2相
電圧Vd,Vqから3相電圧Vu,Vv,Vwを求めて
電圧指令(PWM指命)として、電力増幅器6に出力す
る(ステップS10,S11)。電力増幅器はインバー
タでPWM制御を行って、各相の電流1u,Iv,Iw
をACサーボモータ4に供給し駆動する。
【0037】図11は、従来の方式と本発明の制御方式
による差異の確認のための実験結果であり、同一の負荷
に対して、従来の電流方式の制御で行った場合と、本発
明の方式で行った場合のACサーボモータに流れる電流
値を測定したものである。なお、図において、横軸1区
間は2ms,縦軸1区間は2Aを示している。
【0038】図11(a)は従来の3相毎の電流制御方
式による実験結果であり、図11(b)は本発明のd−
q変換によって電流制御を行った場合の実験結果であ
る。この図11(a),(b)から明らかなように、本
発明の電流制御によれば、無効電流(d相電流)が0、
もしくは少ない分、電流値が小さくなっている。
【0039】図12は、最大トルクを測定したものであ
る。図12(b)の本発明の電流制御方式による最大ト
ルクは、図12(a)に示す従来の電流制御方式による
最大トルクよりも、2〜3割程度大きくなっている。そ
して、本発明の電流制御では、高速回転領域まで高トル
クを発生することができる。
【0040】
【発明の効果】以上のとおり、本発明では、高速高トル
ク、かつ小さい駆動電流でACサーボモータを駆動する
ことができるため、サーボモータの発熱が減少し、プレ
ス動作を高速化させることができ、生産効率を向上させ
ることができる。発熱が減少することから、モータの冷
却設備の容量を下げることもできる。
【0041】又、高速、高トルクが必要な厚い板のプレ
スが可能となる。プレス機械では現状のプレス力と同程
度の力を、モータ速度の低い領域から発生させることが
できるため、プレス時のショック音を低減させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるプレス機械の可動
部を駆動するACサーボモータの電流制御のブロック図
である。
【図2】ACサーボモータで可動部を駆動するプレス機
械の概要図である。
【図3】サーボモータの位置,速度,電流のループ制御
のブロック図である。
【図4】従来の電流ループ制御のブロック図である。
【図5】サーボモータのd−q座標上での磁束ベクトル
を示す図である。
【図6】サーボモータのd−q座標上での磁束ベクトル
を示す図である。
【図7】サーボモータのd−q座標上での磁束ベクトル
を示す図である。
【図8】制御上のd−q座標と実際のd−q座標とを比
較するための図である。
【図9】位相進め各θmの説明図である。
【図10】本発明の一実施形態におけるディジタルサー
ボ回路のプロセッサが電流ループ処理周期毎に行う電流
ループ処理のフローチャートである。
【図11】従来の電流制御方式と本発明の電流制御方式
による電流制御によってサーボモータに流れる電流を比
較するための実験結果を表す図である。
【図12】従来の電流制御方式と本発明の電流制御方式
による最大出力トルクを比較するための実験結果を表す
図である。
【符号の説明】
Id d相電流 1q q相電流 Vd d相指令電圧 Vq q相指令電圧 Vu U相指令電圧 Vv V相指令電圧 Vw W相指令電圧 1u U相電流 Iv V相電流 Iw W相電流

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレス機械の可動部をACサーボモータ
    で駆動するプレス機械において、3相から界磁の作る磁
    束方向のd相と該d相と直交するq相の2相へ変換する
    d−q変換を利用して、上記ACサーボモータの電流制
    御を行うことを特徴とするプレス機械。
  2. 【請求項2】 プレス機械の可動部をACサーボモータ
    で駆動するプレス機械において、上記ACサーボモータ
    の駆動電流とロータ位相より、3相から2相への変換を
    行って界磁の作る磁束方向のd相電流と該d相電流と直
    交するq相電流を求めフィードバック電流とし、トルク
    指令をq相の電流指令、d相電流指令を零として電流の
    フィードバック制御を行いd相,q相の指令電圧を求
    め、該d相、q相の指令電圧より2相から3相への変換
    を行ってACサーボモータの各相への指令を求めACサ
    ーボモータを駆動制御することを特徴とするプレス機
    械。
  3. 【請求項3】 上記トルク指令が磁気飽和発生する電流
    値以上の場合、上記q相電流の位相を進める位相進め制
    御を行うことによって最大トルクを増大させることを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載のプレス機械。
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