JPH1119563A - 塗布装置および塗布方法 - Google Patents

塗布装置および塗布方法

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JPH1119563A
JPH1119563A JP17998997A JP17998997A JPH1119563A JP H1119563 A JPH1119563 A JP H1119563A JP 17998997 A JP17998997 A JP 17998997A JP 17998997 A JP17998997 A JP 17998997A JP H1119563 A JPH1119563 A JP H1119563A
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JP
Japan
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substrate
coating
coating liquid
nozzle
coated
Prior art date
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Abandoned
Application number
JP17998997A
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English (en)
Inventor
Kazuto Ozaki
一人 尾崎
Eiji Okuno
英治 奥野
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗終わりの厚膜化を解決すると共に、塗布液
の消費を防止し、かつ、ノズル前端部を塗布液で濡らさ
ない。 【解決手段】 基板2の下端部手前側の非有効範囲内で
ノズル部材19を止める。このとき、バルブ45,46
は共に閉状態である。次に、ノズル部材19の停止後、
ノズル部材19を基板2側に最接近させるように移動す
ると共に、この最接近動作に同期してノズル口9から塗
布液22を吸引する。このとき、バルブ45は閉状態で
バルブ46は開状態として、ポンプ47によってノズル
口9から塗布液22を吸引する。その後、バルブ45,
46を共に閉状態とするか、またはこの吸引状態を維持
しつつ基板2からノズル部材19を斜め下方に引き離
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示デバイス
(LCD)、プラズマ表示デバイス(PDP)、半導体
デバイスおよび各種電子部品などの製造プロセスにおい
て、LCDまたはPDP用ガラス基板、半導体基板およ
びプリント基板などの基板表面に対して、フォトレジス
ト膜、カラーフィルタ材、平坦化材、層間絶縁膜、絶縁
膜および導電膜などを形成するために各種塗布液を毛細
管現象で汲み上げて塗布する塗布装置および塗布方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、基板表面に塗布液を塗布する方式
としては、回転塗布方式、ブレード塗布方式、スプレイ
塗布方式およびロールコート方式などがある。
【0003】近年、液晶表示デバイスや半導体デバイス
などの製造プロセスにおいて、基板を水平に保った状態
で回転させ、その中央部に塗布液を供給して塗布液に遠
心力を与えることで、基板表面上の中央部から外周部に
均一に塗布液を塗布する回転塗布方式が広く利用されて
いる。
【0004】ところが、この回転塗布方式では、基板の
大型化や角形化の傾向とも相俟って、塗布液を遠心力で
外方に飛ばすため、使用される塗布液の有効利用という
点で無駄があり、塗布液の利用効率が悪かった。また、
角形の基板を水平姿勢で回転させることで、基板の大型
化にも伴って装置も大型化し、その設置スペースも増大
せざるを得なかった。さらに、角形の基板を高速に回転
させると、基板表面に気流の乱れが発生し易く、しか
も、その基板が大型化すると、その回転時における基板
表面上の線速度差が増大することにより、塗布むらや塗
布膜厚の均一性などの塗布品質を確保することが難しく
なっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような回転塗布方
式の上記問題、つまり、塗布液の利用効率の低下、設置
スペースの増大および塗布膜厚の不均一を解決すべく、
基板を鉛直姿勢または傾斜した姿勢に立てて保持し、そ
の基板の幅方向(左右方向)のノズルから基板表面に対
して塗布液を吐出させつつ、そのノズルを基板上端から
下端に移動させるようにして塗布液を塗布する方式の塗
布装置が、特開平8−24740号公報「基板への塗布
液塗布装置」で提案されているが、この塗布装置につい
て、以下に説明する。
【0006】図7は、本出願人による塗布装置の概略構
成を示す正面図であり、図8は、図7の塗布装置におけ
るAA線の断面図である。
【0007】図7および図8において、この塗布装置
は、基板100を鉛直(垂直)方向に立てて保持するス
テージ101と、基板100の被塗布面に塗布液102
を供給する塗布液槽を内部に有するノズル部材103
と、このノズル部材103を基板100に沿って下方に
直線移動させる移動手段(図示せず)とから構成されて
いる。このノズル部材103は、両端が閉塞され基板1
00の幅方向に延在する筒状をなしており、基板100
の被塗布面と対向する前面壁部104に槽内から外部に
貫通したスリット状の塗布液流出路105をその幅方向
に形成している。また、基板100の被塗布面と対向す
る前面壁部104の前端面106は、基板100の被塗
布面に非接触でかつ近接するように配設され、その下端
106aが塗布液流出路105の流出口よりも下方で且
つその反対側の入口よりも上方に位置し、その上端10
6bが、基板100の被塗布面と前端面106との間の
隙間107を上方へ無限に延長させたと仮定した場合に
塗布液流出路105を通って隙間107内に流入した塗
布液が少なくとも毛細管現象などによって上昇するとき
の到達高さ位置と塗布液流出路105の流出口との間に
位置するようになっている。
【0008】上記構成により、塗布液槽内に塗布液流出
路105の入口と前端面106の下端106aとの間の
高さまで塗布液102を注入し、塗布液槽を大気開放と
すると、塗布液槽内に供給された塗布液102は、少な
くとも毛管現象によって、塗布液流出路105を通って
槽外に流出し、ステージ101によって鉛直姿勢に保持
された基板100の被塗布面と前端面106との間の隙
間107内に流入する。
【0009】この隙間107内に流入した塗布液は、毛
細管現象などによってその隙間107内を前端面106
の下端106aまで下降する。また、隙間107内に流
入した塗布液の上方への流動は、毛細管現象などによっ
てその隙間107内を前端面106の上端106bまで
上昇する。このようにして、基板100の被塗布面と前
端面106との間の隙間107内に、基板100の幅方
向に延びる帯状の塗布液の液溜りが形成されることにな
る。
【0010】さらに、この液溜り109が隙間107内
に形成された状態で、基板100の被塗布面と前端面1
06との間の隙間107を保持したまま、基板100の
下方向(基板100の幅方向と直交する上下方向)aに
ノズル部材103を直動させると、基板100の被塗布
面に塗布液が塗布されることになる。このとき、基板1
00の被塗布面と前端面106の隙間107にある液溜
り109は、基板100の被塗布面に塗布されていくに
従って消費されるが、大気開放されたノズル部材103
の塗布液槽の塗布液にかかる大気圧と毛細管現象などに
よって、その消費量とほぼ同等の塗布液が塗布液槽内か
ら塗布液流出路105を通ってその隙間107内に供給
される。そのため、塗布時の隙間107内の塗布液量は
常にほぼ一定に保持されることになって、基板100に
塗布液が連続して、略均一な膜厚に塗布されることにな
る。
【0011】このように、ノズル部材103内の圧力を
大気圧とするとともに、毛細管現象で塗布液槽内の塗布
液を隙間107内へ供給することによって、塗布に伴っ
て、基板100の被塗布面とノズル部材103の前端面
106との隙間107内にある液溜り量を一定に保持し
て塗布膜厚を一定にすることが提案されているが、塗終
わりの基板100の下端部では液溜りができて厚膜化す
るという問題を有していた。このように、基板の塗終わ
り部分で厚膜化すると、現像時に膜残りを来たしたりす
る。
【0012】この塗終わりの厚膜化を解決するべく、特
開平8−155365号公報「基板への塗布液塗布装
置」が提案されている。この塗布装置では、図9(a)
に示すように、基板111を保持するステージ112の
下方の塗布終端側に配設され、基板111の下端側に当
接する上向きの面113および、ノズル部材(図示せ
ず)と対向する鉛直(垂直)方向の前壁面114を有し
た略L字状の延設部材116を設けることによって、塗
終わりの厚膜化した液溜り115を延設部材116の前
壁面114上に形成させ、基板111側では塗終わりの
厚膜化した液溜り115を回避するようになっている。
ところが、塗終わりの厚膜部分を基板111側で回避す
ることができるものの、多数の基板に連続して塗布しよ
うとすると、その延設部材116をその都度洗浄する必
要があって作業工数が増加し、スループットが低下する
と共に、図9(b)に示すように基板111の下方側の
端面111aと延設部材116の面113との間に塗布
液が染み込んで、その塗布液が端面111aに付着して
しまう。また、塗終わりの厚膜化した液溜り115を延
設部材116の前壁面114上に形成させているため、
その分の塗布液を余剰液として無駄に消費してしまうこ
とになる。
【0013】また、塗終わりの厚膜化を解決するべく、
特開平8−141475号公報の塗布装置では、図10
に示すように、ノズル部材121の進行方向の後方上方
にノズル部材121と一体にブレード123を設け、ノ
ズル部材121が基板122の被塗布面に沿って下方に
移動することによって、基板122上に塗布液を塗り終
えた基板下方端縁部において、基板122の端縁上の余
剰塗布液をブレード123で掻き取って吸引するように
なっている。ところが、ブレード123の先端部が基板
下方端縁部に接触することから発塵をおこし、基板の品
質を低下させる可能性があった。また、余剰した塗布液
を吸引して回収するものの、余剰塗布液をブレード12
3で掻き取っている間の溶媒成分の蒸発などにより塗布
液の特性が変化し、回収した塗布液の再利用は難しく、
回収した塗布液は無駄になってしまうことになる。
【0014】さらに、以上の塗終わりの厚膜化を解決す
ると共に、塗布液の消費を防止するべく、塗布装置で
は、図11(a)に示すように、ノズル部材131が基
板132の被塗布面132aに沿って下方に移動するこ
とによって、基板132上に塗布液を塗り終えた後に、
基板132の下方端から、余剰した塗布液がある状態で
下方向に、基板132に対してノズル部材131を引き
離すようにしている。ところが、このようにノズル部材
131を下方向に引き離すと、基板132とノズル部材
131との間で引き切かれた多量の余剰液が、図11
(b)に示すように、ノズル部材131の前端面133
の上端上面133aに付着してしまうという問題を有し
ていた。このように、ノズル部材131の前端面133
の上端上面133aに塗布液が付着すると、次なる基板
の塗布を行うときには、図12(b)に示すようなメニ
スカスカーブD2となってしまい、図12(a)に示す
ような正常状態のメニスカスカーブD1で塗布を行うこ
とができなくなる。つまり、塗布膜厚に影響するメニス
カスカーブが、図12(b)に示すように、上端上面1
33aが濡れているために上端上面133aからメニス
カスカーブD2が形成されてしまうようになる。また、
ノズル部材131の前端面133の上端上面133aに
塗布液が付着すると、それが乾いてはがれ落ちるなどに
よってパーティクルの発生要因になったりする。したが
って、基板132を1枚塗布する毎にノズル前端部を洗
浄しなければならず、洗浄液の過剰な使用や、洗浄動作
による基板のスループットの低下を来たしてしまう。
【0015】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
で、塗終わりの厚膜化を解決すると共に、塗布液の消費
を抑え、かつ、ノズル前端部を不所望に塗布液で濡らし
て汚さない塗布装置および塗布方法を提供することを目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の塗布装置は、毛
管現象で塗布液槽から汲み上げられた塗布液を、立設し
た基板の被塗布面に沿って塗布する塗布装置において、
一端が塗布液槽に連通し、斜め上方に延びる塗布液流出
路が前面壁部に配設され、この前面壁部の前端面に、塗
布液流出路の他端が連通された外部流出口が配設され、
毛管現象で塗布液流出路を介して汲み上げられた塗布液
を外部流出口から供給して基板の被塗布面に塗布可能な
ノズル手段と、基板の被塗布面に塗布した塗布液を前端
面から吸引する吸引手段と、ノズル手段と基板を被塗布
面に沿って相対移動させる移動手段と、ノズル手段と基
板の被塗布面とを接近または離間するように移動させる
ギャップ可変手段と、基板の端部手前側でノズル手段を
基板の被塗布面の所定位置に近接させるようにギャップ
可変手段を制御すると共に、この近接動作に同期して吸
引手段を駆動した後に、基板からノズル手段を引き離す
ように移動手段およびギャップ可変手段を制御する制御
手段とを有することを特徴とするものである。また、本
発明の塗布方法は、塗布液を供給可能なノズル手段と、
立設した被塗布基板とを被塗布面に沿って相対移動させ
つつ、毛管現象で塗布液槽から汲み上げられた塗布液を
ノズル手段の前端面へ供給して基板の被塗布面とのギャ
ップに塗布液を保持して塗布する塗布方法において、ノ
ズル手段の前端面と基板の被塗布面とのギャップに塗布
液を保持してノズル手段を基板の被塗布面に沿って移動
させる工程と、基板の端部手前側でノズル手段の前端面
への塗布液供給を止め、さらに、ノズル手段を基板の被
塗布面の所定位置に近接させると共にこの近接動作に同
期してノズル手段の前端面から余剰液を吸引する工程
と、この吸引動作または塗布液供給停止動作の状態で基
板からノズル手段を引き離す工程とよりなることを特徴
とするものである。
【0017】この構成により、基板の下端部手前側でノ
ズル手段を基板側に接近させると共に、この接近動作に
同期して塗布液流出口から塗布液を吸引した後に、基板
からノズル手段を引き離すようになっている。このよう
にして、塗終わりの余剰液が最小限となって塗終わりの
厚膜化が防止されると共に、塗終わりの余剰液が回収さ
れて塗布液の消費も抑えられ、かつ、塗終わりの余剰液
が最小限の状態でノズル手段が基板から引き離されるこ
とでノズル前端部を塗布液で濡らして汚すようなことも
ない。
【0018】また、本発明の塗布装置は、毛管現象で塗
布液槽から汲み上げられた塗布液を、立設した基板の被
塗布面に沿って塗布する塗布装置において、一端が塗布
液槽に連通し、斜め上方に延びる塗布液流出路が前面壁
部に配設され、この前面壁部の前端面に、塗布液流出路
の他端が連通された外部流出口が配設され、毛管現象で
塗布液流出路を介して汲み上げられた塗布液を外部流出
口から供給して基板の被塗布面に塗布可能なノズル手段
と、基板の被塗布面に塗布した塗布液を前端面から吸引
する吸引手段と、ノズル手段と基板を被塗布面に沿って
相対移動させる移動手段と、ノズル手段と基板の被塗布
面とを接近または離間するように移動させるギャップ可
変手段と、基板の端部手前側でノズル手段を基板の被塗
布面の所定位置に近接させるようにギャップ可変手段を
制御すると共に、この近接動作に同期して吸引手段を駆
動した後に、基板からノズル手段を引き離すように移動
手段およびギャップ可変手段を制御する制御手段と、制
御手段で制御されて塗布された基板を乾燥する乾燥処理
および、制御手段で制御されて塗布された基板の端縁部
を洗浄する基板端縁洗浄処理のうち少なくとも何れかの
処理を行う基板処理手段とを有することを特徴とするも
のである。
【0019】また、好ましくは、本発明の塗布装置にお
ける制御手段は、基板の端部手前側で、ノズル手段の被
塗布面に沿った相対移動を停止させるように移動手段を
制御した後、ノズル手段を前記基板に近接させるよう前
記ギャップ可変手段を制御することを特徴とする。
【0020】さらに、好ましくは、本発明の塗布装置に
おける制御手段は、基板の端部手前側で、ノズル手段の
被塗布面に沿った相対移動を行いつつノズル手段を基板
に近接させるよう移動手段およびギャップ可変手段を制
御することを特徴とする。
【0021】さらに、好ましくは、本発明の塗布装置に
おける制御手段は、基板の端部手前側で、ノズル手段の
被塗布面に沿った相対移動を行いつつノズル手段を基板
から引き離すよう移動手段およびギャップ可変手段を制
御することを特徴とする。
【0022】さらに、好ましくは、本発明の塗布装置に
おける制御手段は、基板の端部手前側で、ノズル手段の
被塗布面に沿った相対移動を停止させるように移動手段
を制御した後、ノズル手段を基板から引き離すようギャ
ップ可変手段を制御することを特徴とする。
【0023】さらに、好ましくは、本発明の塗布装置に
おける制御手段は、基板の端部手前側で、ノズル手段の
被塗布面に沿った相対移動を行ってノズル手段を基板か
ら引き離すよう移動手段を制御することを特徴とする。
【0024】さらに、好ましくは、本発明の塗布装置に
おける制御手段は、基板の端部手前側で、ノズル手段の
被塗布面に近接させた後、ノズル手段を被塗布面に沿っ
た相対移動を行い、その後ノズル手段を基板から引き離
すように移動手段およびギャップ可変手段を制御するこ
とを特徴とする。
【0025】さらに、好ましくは、本発明の塗布装置に
おける制御手段は、基板の端部手前側で、ノズル手段を
被塗布面に近接させた後、当該近接前の位置より基板に
近い位置までノズル手段を被塗布面から離間させ、その
後ノズル手段を基板から引き離すように移動手段および
ギャップ可変手段を制御することを特徴とする。
【0026】粘度が小さいなど塗布液の特性によって
は、塗布後に時間と共に塗布液が垂れ下がって基板の下
端部で厚膜を形成してしまうことがあるが、この構成に
より、制御手段で制御されて塗布された基板を減圧乾燥
などの乾燥処理を行うので、塗布液の乾きが早く塗布液
が時間と共に垂れ下がることはなくなり、基板の下端部
の厚膜化を防止することが可能となる。また、塗布後に
時間と共に塗布液が垂れ下がっても、塗布後に基板端縁
洗浄処理を行えば、基板の非有効範囲内の端縁部で厚膜
化した塗布液を取り除くことが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る塗布装置の実
施形態について図面を参照して説明するが、本発明は以
下に示す実施形態に限定されるものではない。
【0028】図1は本発明の一実施形態における塗布装
置の概略構成を示す斜視図である。
【0029】図1において、壁状に構成されて立設され
た架台1の表面側中央部に、ガラス基板などの基板2の
被塗布面を外側に向けた状態で基板2を吸着して保持す
る吸着ステージ3が配設されている。この吸着ステージ
3は、用いるサイズの基板2毎の外周部に対応した適所
に、吸引可能な吸着部材としての吸盤(図示せず)が出
退自在に為されている細長い凹部3aが複数配設されて
おり、基板2への吸盤(図示せず)による吸着後に吸盤
(図示せず)を凹部3a内の所定位置に引き込んで収納
することで基板2を保持するようになっている。また、
この吸着ステージ3による基板2の立設保持状態は、鉛
直(垂直)方向であってもよく、また傾斜した姿勢であ
ってもよく、例えば基板2が吸着ステージ3の上側に位
置するように若干傾いた状態でもよい。さらに、吸着部
材としての吸盤(図示せず)が基板2の中央部を保持し
ないのは、基板2の中央部は重要な回路などが配置され
る部分であり、吸盤(図示せず)による真空吸引と解除
によって温度が下がったり上がったりすることで塗布む
らとなるのを防止するためである。したがって、吸盤
(図示せず)の形状も基板2の外周部だけを吸引すべ
く、細長い凹部3aと同様の細長い吸盤形状となってい
る。なお、ここでは、吸着ステージ3による基板2の保
持は、吸盤(図示せず)による吸着の場合を示したが、
基板2の上下左右を爪状の部材でひっかけて保持するよ
うな構成であってもよいことは言うまでもないことであ
る。
【0030】また、この架台1の表面側および裏面側の
幅方向両端部の上下位置の4角部にそれぞれ4個の各ア
イドルギヤ4が2組回転自在に各軸受部5でそれぞれ軸
支されて配設されている。これらの上部に位置する左右
2組の各アイドルギヤ4にそれぞれ架けられた左右の各
スチールベルト6の一方端にはそれぞれ、ベース部材7
の両端上部がそれぞれ連結されており、また、左右の各
スチールベルト6の他方端にはそれぞれ、バランスウェ
イト8の両端上部がそれぞれ連結されている。また、下
部に位置する左右2組の各アイドルギヤ4にそれぞれ架
けられた左右の各スチールベルト6の一方端にはそれぞ
れ、ベース部材7の両端下部がそれぞれ連結されてお
り、また、その左右の各スチールベルト6の他方端には
それぞれ、バランスウェイト8の両端下部がそれぞれ連
結されて、ベース部材7が架台1の表面側で、バランス
ウェイト8が架台1の裏面側でそれぞれ水平に保持され
かつ上下に移動可能な状態で、各スチールベルト6が、
架台1の幅方向両端部の上下方向にそれぞれ左右2組の
各アイドルギヤ4をそれぞれ介して巻回されている。こ
のベース部材7上の中央部には、基板2の幅寸法のノズ
ル口9を有し、そのノズル口9から塗布液を吐出可能な
ノズルユニット10が配設されている。これらのベース
部材7およびノズルユニット10とバランスウェイト8
とがそれぞれバランスが取れた静止状態で架台1の表と
裏の幅方向両端部間に水平にそれぞれ保持されるように
なっている。
【0031】また、架台1の表面側の両端部にはそれぞ
れ各上下方向に縦型の各リニアモータ11の固定子12
が配設されており、これら左右の各リニアモータ11は
その駆動によって、ノズルユニット10を載置したベー
ス部材7の両端部を各固定子12に沿って上下に直線移
動させる構成となっている。この移動手段としてのリニ
アモータ11は、各上下方向に配設された各スチールベ
ルト6にそれぞれ沿ってベース部材7の両端部および各
スチールベルト6の内側にそれぞれ配設されており、図
2に示すように、幅方向両端部の各レール部13間にベ
ース部14を有する固定子12と、ベース部材7の両端
部裏側の各側壁にそれぞれ各固定子12とそれぞれ対向
して配設され、各固定子12の上をスライド自在なスラ
イダ部材15とを有している。このスライダ部材15
は、その幅方向両側に各レール部13とそれぞれ嵌合し
て上下方向に案内される各リニアガイド部16と、各リ
ニアガイド部16の間に配設されると共に、固定子12
のベース部14に対向し、図示しない巻線による励磁に
よって磁力を発生させる磁気回路部17と、この磁気回
路部17の巻線(図示せず)の両端に接続されたコネク
タ18とを有しており、この磁気回路部17の励磁によ
る磁力で、スライダ部材15は固定子12の各レール部
13に各リニアガイド部16で案内されて上下に移動自
在である。このスライダ部材15が、ノズルユニット1
0を載置したベース部材7の両端部裏側にそれぞれ固着
されており、これらの各スライダ部材15の移動によっ
てベース部材7が上下に移動自在になっている。
【0032】ここでは、ノズルユニット10を載置した
ベース部材7の両端部を各固定子12に沿って上下に移
動させるように構成したが、ノズルユニット10と基板
2とが被塗布面に沿って相対的に移動するように構成す
ればよく、ノズルユニット10を固定して基板2を吸着
ステージ3と共に上下にリニアモータやボールねじなど
の移動手段で移動するように構成することもできる。こ
のように、吸着ステージ3を上下に移動させる方がノズ
ルユニット10を移動させるよりも振動が少なく、その
振動による塗布むら防止などの観点から吸着ステージ3
を移動させる方がよいのであるが、吸着ステージ3を上
下に移動させると、装置の高さが倍必要となり、クリー
ンルームの天井高さには制限があるので、非現実的なも
のとなってしまう。なお、44は配線や薬液供給チュー
ブなどを収容したケーブルベアである。
【0033】さらに、ノズルユニット10は、図3に示
すように、基板2の被塗布面2aに対向して開口した水
平方向の細長いノズル口9から塗布液を吐出可能なノズ
ル手段としてのノズル部材19と、このノズル部材19
のノズル口9を基板2の被塗布面への対向位置Mと点線
で示す洗浄用の下方位置Nとの間で、ノズル部材19を
その長手方向を回動軸として回動させるノズル部材回動
機構部20と、ノズル部材19のノズル口9と基板2の
被塗布面との水平方向の隙間(ギャップ)を可変させる
べく、ノズル部材19を基板2に対して接近または離間
自在に駆動するギャップ可変機構部21とを備えてい
る。このノズルユニット10は、塗布処理される基板2
のサイズに合った幅寸法のノズル部材19と付け変え可
能に構成されている。
【0034】このノズル部材19内には、図4に示すよ
うに、気層なく塗布液22を溜める液溜り部61が配設
されており、この液溜り部61は、両端が閉塞され基板
2の幅方向に延在する水平方向に細長い筒状に構成され
ている。また、基板2の被塗布面2aと対向する前面壁
部25に液溜り部61内から外部に斜め上向きに貫通し
た塗布液流出路としてスリット26が基板2の幅方向に
形成されている。このスリット26は、液溜り部61と
ノズル口9との間で直線状に図中左上向きに傾斜した状
態で連結しており、スリット26の下方端が液溜り部6
1内に開口し、その上方端が水平方向に細長いノズル口
9となっている。また、基板2の被塗布面2aと対向す
る前面壁部25の前端面27は、塗布液の液溜りが形成
可能なように、基板2の被塗布面2aに非接触でかつ所
定の隙間28で近接するように配置される。
【0035】また、ノズル部材19は、その前端面27
の上端27bが、基板2の被塗布面2aと前端面27と
の間の隙間28を塗布時における距離に保って上方へ無
限に延長させたと仮定した場合にスリット26を通って
隙間28内に流入した塗布液が少なくとも毛細管現象な
どによって上昇することができる到達高さ位置とスリッ
ト26の流出口であるノズル口9との間に位置するよう
になっている。
【0036】この液溜り部61の中央部下方位置には供
給チューブ24の一端が連結され、供給チューブ24の
他端は供給チューブ24a,24bに分岐しており、一
方の供給チューブ24aの先端は、バルブ45を介し
て、塗布液22を貯留する外部塗布液槽23の底部と連
結されている。このバルブ45は外部塗布液槽23から
液溜り部61への塗布液22の供給を制御可能である。
また、この分岐した他方の供給チューブ24bの先端
は、バルブ46を介してポンプ47に連結している。こ
れらの供給チューブ24,24a,24b、バルブ4
5,46およびポンプ47で加圧または吸引手段51が
構成されており、この加圧または吸引手段51は、塗布
開始時のディスペンス時に一定時間のみ、ポンプ47に
てバルブ46を介して液溜り部61内の圧力を一旦高め
ることでスリット26内の塗布液上昇圧を加圧してノズ
ル口9から少量の塗布液を供給し、塗布終了時には、基
板2の被塗布面2aに塗布された塗布液を吸引するよう
になっている。また、外部塗布液槽23内の液面は、ノ
ズル部材19の前端面27の下端27aよりも下方で且
つスリット26の下方端よりも上方の位置になるように
塗布液が供給されている。また、外部塗布液槽23は外
部開放口23aにより大気開放されており、内部は大気
圧となっている。
【0037】一方、図3のノズル部材回動機構部20
は、図示しない電磁弁で制御されて、ロッド先端部31
を伸長位置と収縮位置との間を移動させるエアーシリン
ダ32が、矢印方向Cにシリンダ前方部のピン32aを
回動中心として回動可能に軸支されている。このロッド
先端部31は、アーム部材33の一方端部と回動可能に
ピン連結されてリンク機構を構成しており、アーム部材
33の他方端部は駆動軸34にその長手方向に直交する
方向から回動力を伝達可能に固定されている。この駆動
軸34は、所定幅で水平方向に延びたベース部材35を
下方から支持する支持部材35aを横方向に貫通して固
定されている。このベース部材35の前方端縁上側には
ノズル部材19がそのノズル口9を基板2の被塗布面2
a側に向けた状態で、ノズル部材19の長手方向と駆動
軸34の軸方向が一致する方向になるように取り付けら
れている。図3は、エアーシリンダ32のロッド先端部
31が伸長した場合であり、このとき、ノズル部材19
のノズル口9は基板2の被塗布面2aに対向して塗布可
能な状態である。これに対して、エアーシリンダ32の
ロッド先端部31が短縮した場合には、ノズル部材19
のノズル口9は、2点鎖線で示すように下方を向いて洗
浄可能な状態となる。このロッド短縮の途中で、ピン3
2aを回動中心としてエアーシリンダ32が矢印方向C
に揺動しつつロッド先端部31が短縮されることにな
る。
【0038】また、ギャップ可変機構部21は、ステッ
ピングモータやサーボモータなどの接離モータ36と、
前後の軸受部37,38で軸支され、この接離モータ3
6の回転軸に連結部39を介して連結されたボールねじ
40と、このボールねじ40に螺合した移動部材41
と、移動部材41の上端が下面で固着されていると共に
ノズル部材回動機構部20を支持して基板2の被塗布面
2aに対してノズル部材19の前端面27が接近または
離間するようにスライド自在なスライド部材42とを備
えており、接離モータ36によるボールねじ40の回転
で、移動部材41が、ノズル部材19およびノズル部材
回動機構部20を載置した状態で前後に移動自在に構成
されている。
【0039】ここでは、ギャップ可変機構部21は中央
部1個所として、基板2の厚さのばらつき範囲内でギャ
ップ寸法を調整するようにしているが、さらに、基板2
の厚さのばらつきだけではなく、基板2の幅方向にテー
パがあって左右両端部での厚さ寸法に差があるような場
合には、ギャップ可変機構部21をベース部材7の左右
2個所配設することで左右独立にギャップ寸法を調整す
ることができ、ノズルユニット10の左右に長いノズル
部材19を、基板2の幅両端部で厚さが異なることによ
る幅方向テーパに合わせて平行に、左右位置で等ギャッ
プ寸法として傾け得るように構成することもできる。
【0040】図5は、図1の塗布装置の概略制御構成を
示すブロック図である。
【0041】図5において、操作部52としては、数字
を入力するテンキー、電源のオン・オフを入力する電源
キー、塗布スタートキー、リニアモータ11の駆動速度
の基準値を任意に手動で設定する速度設定キーおよび、
接離モータ36を駆動させて基板2の被塗布面2aとノ
ズル口9との隙間28または隙間30を調整する隙間設
定キー、基板サイズ、基板厚さ、塗布液粘度および塗布
膜厚などを設定する各種設定キーなどで構成されてい
る。また、この操作部52が接続される制御部53は記
録媒体であるROM54およびRAM55に接続されて
おり、ROM54内に登録された各制御プログラムで用
いる制御データを、操作部52から制御部53を介して
RAM55内に書き込み可能である。
【0042】また、これらの操作部52、ROM54お
よびRAM55が接続される制御部53は、リニアモー
タ駆動回路56を介してリニアモータ11に接続されて
おり、ROM54内に登録されたリニアモータ駆動制御
プログラムと、操作部52から入力され、リニアモータ
駆動制御プログラムに対応した制御データに基づいて、
制御部53は、その制御信号をリニアモータ駆動回路5
6に出力し、リニアモータ駆動回路56がリニアモータ
11を駆動してベース部材7上のノズルユニット10を
基板2の被塗布面2aに対する所定上下位置に移動自在
である。この場合の制御データは、基板2の保持位置が
精密な場合には、登録された原点データであり、また、
マニュアル的に操作部52から所定の高さ位置が入力さ
れたデータであってもよい。さらに、塗布液22の塗始
め位置に原点センサ(図示せず)を設けて、その原点セ
ンサ(図示せず)がベース部材7を検知する所定の塗始
め位置で、制御部53がベース部材7を停止するように
リニアモータ駆動回路56を介してリニアモータ11を
駆動制御してもよい。
【0043】また、制御部53は、ROM54内に登録
されたリニアモータ駆動制御プログラムと、基板サイ
ズ、塗布液粘度および塗布膜厚などの各種設定キーから
の入力や、操作部52の塗布スタートキーの入力によっ
て、リニアモータ駆動制御プログラムに対応した制御デ
ータに基づいて、リニアモータ駆動回路56を介してリ
ニアモータ11を駆動して所定速度でノズル走行させつ
つ塗布可能なように制御するようになっている。さら
に、制御部53は、ROM54内に登録された塗布終了
時のリニアモータ駆動制御プログラムと、そのリニアモ
ータ駆動制御プログラムに対応した制御データに基づい
て、リニアモータ駆動回路56を介してリニアモータ1
1の駆動を基板2の下端部手前側の非有効範囲内で停止
するようになっている。なお、ここでいう非有効範囲と
は基板の周縁部であって、LCD,PDP等の表示素子
が形成されない部分を指す。この制御データとしては、
基板サイズなどの入力によって演算された停止位置デー
タであってもよいし、基板サイズに応じて設定され登録
された停止位置データであってもよいし、さらには、操
作部52から入力された停止位置データであってもよ
い。また、塗布液22の塗終り位置に終了位置センサ
(図示せず)を設けて、その終了位置センサ(図示せ
ず)がベース部材7などを検知する所定の塗終り位置
で、制御部53がベース部材7の移動を停止するように
リニアモータ駆動回路56を介してリニアモータ11の
駆動を停止制御するようにしてもよい。
【0044】さらに、これらの操作部52、ROM54
およびRAM55が接続される制御部53は、接離モー
タ駆動回路57を介して接離モータ36に接続されてお
り、ROM54内に登録された接離モータ駆動制御プロ
グラムと、操作部52から入力され、接離モータ駆動制
御プログラムに対応した制御データに基づいて、制御部
53は、その制御信号を接離モータ駆動回路57に出力
し、接離モータ駆動回路57が接離モータ36を駆動し
てベース部材7上のノズルユニット10を基板2の被塗
布面2aに対して接近または離間させて任意のギャップ
位置に移動自在である。この場合の制御データは、塗布
液22の粘度や必要塗布膜厚、塗布速度などの各種塗布
条件に応じて設定され登録されたギャップデータ(所定
ギャップ位置データ)であってもよく、また、これらの
各種条件に応じた実験データを参照してマニュアル的に
操作部52から入力されたギャップデータであってもよ
い。また、制御部53は、ROM54内に登録された接
離モータ駆動制御プログラムに基づいて、その制御信号
を接離モータ駆動回路57に出力して接離モータ36を
駆動し、塗布終了時のリニアモータ11の停止動作後
に、基板2の被塗布面2aに対してノズル部材19を、
塗布時の所定ギャップ寸法よりも近接する近接ギャップ
位置に最接近させるようになっている。この近接ギャッ
プ位置のギャップ寸法とは、基板2の被塗布面2aとノ
ズル部材19の前端面27とのギャップ寸法ができるだ
け接近可能な寸法であり、例えば0.1mm程度であ
る。
【0045】さらに、制御部53は、ROM54内に登
録されたリニアモータ駆動制御プログラムと接離モータ
駆動制御プログラムに基づいて、その各制御信号をリニ
アモータ駆動回路56と接離モータ駆動回路57にそれ
ぞれ出力してリニアモータ11と接離モータ36をそれ
ぞれ同時に駆動し、塗布終了時の接離モータ36による
近接動作後に、基板2の被塗布面2aに対してノズル部
材19を斜め下方に離間して引き離すようになってい
る。
【0046】さらに、制御部53は、加圧または吸引手
段51としてのバルブ45,46およびポンプ47に接
続されており、ROM54内に登録された制御プログラ
ムに基づいて、制御部53は、その制御信号をバルブ4
5,46およびポンプ47に出力し、通常塗布時には、
バルブ45を開状態でバルブ46を閉状態として、外部
塗布液槽23の底部と液溜り部61とを連通状態とし、
また、塗布開始時のディスペンス時に一定時間のみ、バ
ルブ45を閉状態でバルブ46を開状態とした後に上記
通常状態に戻して、ポンプ47にてバルブ46を介して
液溜り部61内の圧力を一旦高めることでスリット26
内の塗布液上昇圧を加圧してノズル口9から少量の塗布
液を供給するようになっている。このディスペンス時の
少量の塗布液量とは、基板2の被塗布面2aとノズル部
材19の前端面27とのギャップ間の容量よりも若干少
量の塗布液量である。
【0047】また、制御部53は、ROM54内に登録
された制御プログラムに基づいて、その制御信号をバル
ブ45,46およびポンプ47に出力し、ノズル口9か
ら塗布液が流出しないように、塗布終了時のリニアモー
タ11の停止動作に同期してバルブ45,46を共に閉
状態とし、また、基板2へのノズル部材19の近接動作
に同期してバルブ45を閉状態でバルブ46を開状態と
して、ポンプ47により基板2へのノズル部材19の近
接動作分のギャップ容積の塗布液量を吸引制御するよう
になっている。つまり、ポンプ47で液溜り部61内の
圧力を低くする時点は、制御部53が接離モータ駆動回
路57を介して接離モータ36を駆動し、ベース部材7
上のノズルユニット10におけるノズル部材19を基板
2の被塗布面2aに対して、塗布時の所定ギャップ寸法
よりも近接するように移動させる時点であり、移動させ
つつ、近接ギャップ内から溢れ出る塗布液をノズル口9
を介して吸引するようになっている。この場合の制御デ
ータは、塗布液22の粘度などの各種塗布条件に応じて
設定され登録されたギャップデータ(所定近接ギャップ
位置データ)であってもよく、また、これらの各種塗布
条件に応じた実験データを参照してマニュアル的に操作
部52から入力された近接ギャップデータであってもよ
い。
【0048】上記構成により、以下、その動作を説明す
る。
【0049】まず、所定の塗布液を塗布処理する基板2
を搬送ロボット(図示せず)などによって搬送後に、基
板2の外周部を吸着ステージ3の複数の吸盤に対応させ
た状態で所定の位置に位置決めして、基板2の被塗布面
を外側に向けた状態で基板2を各吸盤で吸着する。さら
に、各吸盤を吸着ステージ3の凹部3a内の所定位置に
引き込んで収納することで基板2を保持する。
【0050】次に、外部塗布液槽23に所定量の塗布液
22を、図1のベース部材7上に載置されたポンプ43
にて供給する。この外部塗布液槽23への塗布液22の
供給は、ノズルユニット10の停止中に行う方がよい。
これは、塗布中に外部塗布液槽23に塗布液22の供給
を行えば、外部塗布液槽23内の塗布液22の液面が揺
れて、その高さが変化する液面に応じた波動がノズル口
9を介して伝播して塗布むらとなる虞があるためであ
る。
【0051】さらに、制御部53は、基板2の被塗布面
2aに対する原点位置にノズルユニット10におけるノ
ズル部材19を上方向または下方向に移動するべく、ノ
ズルユニット10と共にベース部材7をリニアモータ1
1によって移動させる。このとき、ROM54内に登録
されたリニアモータ駆動制御プログラムとその制御デー
タに基づいて、制御部53が、その制御信号をリニアモ
ータ駆動回路56に出力することで、リニアモータ駆動
回路56がリニアモータ11を駆動してベース部材7上
のノズルユニット10におけるノズル部材19を、基板
2の被塗布面2aに対する所定の塗始め位置に原点復帰
させることができる。
【0052】さらに、基板2の被塗布面2aとノズル部
材19の前端面27の塗布時の所定ギャップ位置に移動
するべく、接離モータ36の駆動によるボールねじ40
および移動部材41によりノズル部材19を基板2の被
塗布面2aに対して接近または離間するように移動させ
る。このとき、ROM54内に登録された接離モータ駆
動制御プログラムとその制御データに基づいて、制御部
53が、その出力制御信号を接離モータ駆動回路57に
出力し、接離モータ駆動回路57が接離モータ36を駆
動してベース部材7上のノズル部材19を、基板2の被
塗布面2aに対する塗布用の所定ギャップ位置に移動さ
せる。
【0053】このようにして、ノズル部材19を塗布用
の所定ギャップ位置に移動させた後に、一定時間のみバ
ルブ45を閉状態でバルブ46を開状態として、ポンプ
47にて液溜り部61内の圧力を高めることでスリット
26内の塗布液の流出圧力を高めてノズル口9から少量
(ギャップ容積以下の塗布液量)の塗布液を供給する。
これによって、基板2の被塗布面2aとノズル部材19
の前端面27との間のギャップ間に、塗布液22がスリ
ット26を介して汲み上げられて液溜りが形成されるこ
とになる。さらに、バルブ45を開状態でバルブ46を
閉状態として、ポンプ47による加圧を解除して大気圧
の外部塗布液槽23と液溜り部61を連通させる。
【0054】さらに、基板2の被塗布面2aに所定の塗
布膜厚で塗布するべく、操作部52の塗布スタートキー
を操作すると、ROM54内に登録されたリニアモータ
駆動制御プログラムと所定の塗布膜厚に応じた制御デー
タとに基づいて、制御部53は、その出力制御信号をリ
ニアモータ駆動回路56に出力し、リニアモータ駆動回
路56がリニアモータ11を駆動してベース部材7を図
4に示すようにノズル部材19と共に基板2の被塗布面
2aに沿って下方向に移動させてノズル走行を行いつつ
基板2の被塗布面2aに対して塗布液を塗布する。
【0055】さらに、図6(a)に示すように基板2の
下端部手前側の非有効部内でノズル部材19を停止させ
るべく、ROM54内に登録された塗布終了時のリニア
モータ駆動制御プログラムとその制御データとに基づい
て、制御部53は、その出力制御信号をリニアモータ駆
動回路56に出力し、リニアモータ駆動回路56がリニ
アモータ11の駆動を停止してベース部材7を基板サイ
ズに応じた塗布終了位置で停止させる。このとき、制御
部53は、バルブ45,46を共に閉状態としてノズル
部材19のノズル口9から塗布液が慣性によって吐出さ
れてギャップ内から溢れ出さないように制御する。この
バルブ45,46を共に閉状態とするタイミングは、リ
ニアモータ11の停止動作と同時に行ってもよい。ま
た、そのタイミングは、実験的に停止位置の手前側でバ
ルブ45,46を共に閉状態としてもよい。この場合に
は、基板2の非有効部内でバルブ45,46を共に閉状
態とすることが望ましい。
【0056】さらに、図6(b)に示すように基板2の
被塗布面2aとノズル部材19のノズル口9との所定の
近接ギャップ位置に移動するべく、接離モータ36の駆
動によるボールねじ40および移動部材41によりノズ
ル部材19の前端面27を、基板2の被塗布面2aに対
して最接近するように移動させる。このとき、ROM5
4内に登録された接離モータ駆動制御プログラムとその
制御データに基づいて、制御部53が、その出力制御信
号を接離モータ駆動回路57に出力し、接離モータ駆動
回路57が接離モータ36を駆動してベース部材7上の
ノズル部材19を基板2の被塗布面2aに対する所定の
近接ギャップ位置に移動させる。そして、かかるノズル
部材19の近接と同時に、このノズル部材19の近接制
御で、基板2とノズル部材19とのギャップ内の塗布液
が、狭くなるギャップ内から溢れ出さないように、制御
部53は、ROM54内に登録された制御プログラムと
その制御データに基づいて、その制御信号をバルブ4
5,46およびポンプ47に出力し、基板2へのノズル
部材19の近接動作に同期してバルブ45を閉状態でバ
ルブ46を開状態で、ポンプ47により基板2へのノズ
ル部材19の近接動作分のギャップ容積の塗布液量を吸
引(サックバック)制御して回収する。この吸引(サッ
クバック)制御時に、次の塗布時に支障を来たすため、
エアーをノズル口9から吸い込ないようにする必要があ
る。この状態が図6(b)に示す状態である。このよう
に、ノズル部材19の基板2に対する最接近の状態でノ
ズル部材19を停止させると共に基板2とノズル部材1
9の間に溜った余剰液を最小限の塗布液量とすることが
できる。したがって、この近接ギャップ量は、基板2に
対してノズル部材19を最接近させたギャップ量であ
り、この近接ギャップ量が少ないほど余剰液を少なくす
ることができる。
【0057】さらに、図6(c)に示すように、ノズル
部材19を基板2の被塗布面2aに対して斜め下方Eに
引き離すべく、制御部53は、ROM54内に登録され
たリニアモータ駆動制御プログラムと接離モータ駆動制
御プログラムに基づいて、その各制御信号をリニアモー
タ駆動回路56と接離モータ駆動回路57にそれぞれ出
力してリニアモータ11と接離モータ36をそれぞれ同
時に駆動させて、基板2の被塗布面2aに対してノズル
部材19を斜め下方Eに離間させる。このとき、バルブ
45,46は共に閉状態であるかまたは、エアーをノズ
ル口9から吸いこまない程度に再度、バルブ45を閉状
態でバルブ46を開状態としてポンプ47によって吸引
(サックバック)制御を行いつつノズル部材19を基板
2から斜め下方Eに引き離す。このように、基板2とノ
ズル部材19とのギャップ内の塗布液を最大限に少なく
してからノズル部材19を基板2から引き離すため、図
6(d)に示すように、ノズル部材19の前端面27の
上端27bにおける上端上面27cに塗布液が付着して
汚れることなく、かつ、基板2の有効範囲内はもちろん
のこと、基板2における下端部の非有効範囲内において
も塗布液の厚膜化は顕著に抑制防止されて、塗布を終了
することができる。なお、このとき、バルブ45,46
を共に閉状態としていても、塗布液の粘弾性によってス
リット26内の塗布液が若干ギャップ部分に引き出され
てしまうことがあり得るが、かかる塗布液はギャップ内
に残存していた余剰液と共に消費される。
【0058】なお、この後、粘度が小さいなど塗布液の
特性によっては、塗布後に時間と共に垂れ下がるような
場合があるが、このような場合には、垂れ下がった塗布
液が基板の下端部で厚膜を形成してしまうので、このよ
うな場合には、塗布後の基板に対して減圧乾燥処理を実
施してもよい。この減圧乾燥処理装置は、ステージ上に
保持された基板を覆うように蓋をしてその内部を減圧
(真空)状態にするように構成されており、これによっ
て基板上の塗布液を早く乾燥させることができる。
【0059】また、このような場合に、スピンナー塗布
後に実施している端縁洗浄処理を行って、垂れ下がった
塗布液が基板の下端部で厚膜化した部分の塗布液を取り
去るようにしてもよい。また、上記減圧乾燥処理後にこ
の端縁洗浄処理を行ってもよい。この端縁洗浄処理装置
は、基板の端縁に所定の洗浄液を供給して基板の端縁上
に付着した不要な塗布膜を端縁部のみ取り除く処理を行
うようになっている。
【0060】以上のように、本実施形態によれば、基板
下端部の厚膜化が防止されるため、現像時などに膜残り
や、アライメントマークのパターニング不良、周囲への
不均一化拡大作用などを防止することができる。また、
基板下端の端面への塗布液の付着が防止されるため、パ
ーティクルの発生などを防止することができる。
【0061】また、余剰液を発生させないことから、従
来のような塗布液の無駄な消費がなくなる。
【0062】さらに、ノズル部材19の前端面27の上
端27bにおける上端上面27cを塗布液で濡らして汚
さないため、基板1枚に塗布する毎にノズル部材19の
ノズル前端部の洗浄をする必要がなく、洗浄液の削減や
洗浄時間の省略などによる基板のスループットが向上す
ることになる。
【0063】さらには、従来の回転塗布方式のように基
板2を水平に支持せず基板2を立設するために、その設
置スペースの縮小を図ることができ、また、従来の回転
塗布方式のように基板2を回転させた遠心力で塗布液を
周りに振りきりつつ塗布するのではなく、立設した基板
2に対して、基板2の被塗布面に沿ってノズル部材19
をリニアモータ11で移動させつつ、毛管現象で供給さ
れた塗布液を基板2の被塗布面に塗布するため、塗布液
の節約を図ることができる。
【0064】なお、以上の実施形態で説明した塗り終わ
り時の基板下端部におけるノズル部材19と吸引手段5
1の駆動制御は、基板に対するノズル部材19の下降を
停止させるようリニアモータ11を制御し、次にノズル
部材19を基板に近接させるよう接離モータ36を制御
すると同時に塗布液を吸引するよう吸引手段51を制御
し、その後、ノズル部材19を斜め下方向に基板から引
き離すようにリニアモータ11と接離モータ36を駆動
するものであったが、かかる駆動制御は以下の形態を適
宜組み合わせて採用し得る。なお、これらの制御は全て
制御部53によりリニアモータ11と接離モータ36を
駆動制御して実行される。
【0065】(1)基板下端部における塗布液吸引時の
基板に対するノズル部材の近接は、 (1−1)リニアモータ11によるノズル部材19の下
降を停止させ、接離モータ36によりノズル部材19を
基板に近接させる(上記実施形態)。
【0066】(1−2)リニアモータ11によりノズル
部材19を下降させつつ、接離モータ36によりノズル
部材19を基板に近接させて斜め下向きに近接させる。
この下降速度は、塗布時の速度と同じとするか、または
塗布時と比べて変速、例えば減速した速度とする。
【0067】(2)基板へのノズル部材近接後の引き離
しは、 (2−1)リニアモータ11によりノズル部材19を下
降させつつ、接離モータ36によりノズル部材19を基
板から引き離して斜め下向きに引き離す(上記実施形
態)。下降速度は、塗布時の速度と同じとするか、また
は塗布時と比べて変速、例えば減速した速度とする。
【0068】(2−2)リニアモータ11によるノズル
部材19の下降を停止させ、接離モータ36によりノズ
ル部材19を基板から引き離す。
【0069】(2−3)接離モータ36を駆動すること
なく、リニアモータ11によりノズル部材19の下降さ
せることでノズル部材19を基板から引き離す。下降速
度は、塗布時の速度と同じとするか、または塗布時と比
べて変速、例えば減速した速度とする。
【0070】(3)上記(1)によるノズル近接と上記
(2)による引き離しの間において、 (3−1)接離
モータ36を駆動することなく、リニアモータ11によ
りノズル部材19をわずかだけ下降させる。
【0071】(3−2)リニアモータ11を駆動するこ
となく、接離モータ36によりノズル部材19をわずか
だけ引き離す。具体的には近接前のノズル位置と、近接
したノズル位置との間の範囲まで引き離す。
【0072】なお、(3)における2通りの動作はその
2つを連続して行うことも可能である。
【0073】具体的には例えば、上記(1−1)と(2
−3)を組み合わせることで、リニアモータ11による
ノズル部材19の下降を停止させ、接離モータ36によ
りノズル部材19を基板に近接させつつ吸引手段51で
塗布液を吸引した後、接離モータ36を駆動することな
く、リニアモータ11によりノズル部材19を下降させ
ることでノズル部材19を基板から引き離すという動作
を採用し得る。この場合、図6(e)および図6(f)
に示すように、ノズル部材19は基板に近接させ且つバ
ルブ45,46を閉状態とした位置(図中破線で示す)
からノズル部材19を下降させることで、ノズル部材1
9と基板との間のギャップに残存していた余剰塗布液を
消費する。このとき、ノズル部材19と基板とのギャッ
プに保持されている塗布液は塗布時よりも少なく、かつ
バルブ45,46を閉としているためギャップへの新た
な塗布液の供給はなされないため、余剰塗布液は厚膜化
してしまうことなく消費される。
【0074】また例えば、上記(1−1)と(2−3)
との組み合せに更に(3−2)を組み合わせることがで
きる。この場合、リニアモータ11によりノズル部材1
9の下降を停止させ、接離モータ36によりノズル部材
19を基板に近接させつつ吸引手段51で塗布液を吸引
した後、接離モータ36を駆動してノズル部材19をわ
ずかに引き離す。この引き離し位置は、具体的には近接
前の位置と近接させた位置との間の範囲であって、且つ
ノズル部材19と基板との間のギャップに保持されてい
る塗布液が両者の間で切断されないで表面張力により保
持し続けられる範囲の距離とする。そしてかかる若干の
引き離し後に、リニアモータ11によりノズル部材19
を下降させることでノズル部材19を基板から引き離と
いう動作を採用い得る。この場合は(3−2)の動作を
組み合わせない場合と比べて、リニアモータ11による
引き離し時において、ノズル部材19と基板とのギャッ
プに保持されている塗布液の量は不変であるが、そのギ
ャップがより広くなっているため余剰塗布液の消費時に
おける厚膜化をより顕著に確実に防止でき、好ましい。
【0075】また例えば、上記(1−2)と(2−1)
とを組み合せることができる。この場合、リニアモータ
11によりノズル部材19の下降を塗布時から停止させ
ることなく継続させるが、その速度を塗布時と比べて例
えば減速させながら接離モータ36によりノズル部材1
9を基板に近接させつつ吸引手段51で塗布液を吸引す
る。その後、さらにリニアモータ11によるノズル部材
19の低速での下降を継続しながら接離モータ36を駆
動してノズル部材19を基板から斜め下向きに引き離す
という動作を採用し得る。比較的粘度の高い塗布液を吸
引手段51で吸引するためにはある程度の時間をかける
ことが望ましく、そのためにはノズル部材19を基板に
近接させながら吸引する際に、リニアモータ11による
ノズル部材19の下降を停止させるか、あるいはこの例
のように塗布時よりも減速させることが望ましい。
【0076】また、上記(2−2)のようにリニアモー
タ11によるノズル部材19の下降を停止させるか、ま
たは上記(2−1)でリニアモータ11によるノズル部
材19の下降速度を十分遅くした状態で、接離モータ3
6によりノズル部材19を基板から引き離す場合には、
ノズル部材19の前端面27と基板との間で保持されて
いた塗布液は、切断されるまでは図6(g)に示される
ように前端面27の中央部近傍と基板との間で薄くなっ
てつながっており、さらにノズル部材19が基板から離
れると図6(h)のように切断される。この場合、塗布
液がノズル部材19の前端面27の上端27bよりも上
方へ回り込むことが比較的少なくなり、ノズル部材19
の汚染が少なくなる点で好ましい。
【0077】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、基板の下
端部手前側でノズル手段を止めた後、ノズル手段を基板
側に最接近させると共に、この最接近動作に同期して塗
布液流出口から塗布液を吸引した後に、前記基板からノ
ズル手段を斜め下方に引き離すため、塗終わりの厚膜化
を防止することができると共に、余剰した塗布液の消費
も抑えることができ、かつ、ノズル前端部を塗布液で濡
らして汚すようなこともない。
【0078】また、塗布された基板を乾燥処理を行え
ば、早く乾いて塗布液が時間と共に垂れ下がることはな
く、基板の下端部の厚膜化を防止することができる。ま
た、塗布された基板を基板端縁洗浄処理を行えば、塗布
液が時間と共に垂れ下がったとしても、基板の端縁部で
厚膜化した塗布液を取り除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1における塗布装置の概略構
成を示す斜視図である。
【図2】図1のリニアモータの概略構成を示す一部破断
斜視図である。
【図3】図1のノズルユニットの概略構成図である。
【図4】図1の基板、ノズル部材および外部塗布液槽の
概略断面構成を示す模式図である。
【図5】図1の塗布装置の概略制御構成を示すブロック
図である。
【図6】(a)〜(h)はそれぞれ図4の基板およびノ
ズル部材の概略断面構成に対する各塗布動作を示す模式
図である。
【図7】本出願人による塗布装置の概略構成を示す正面
図である。
【図8】図7の塗布装置におけるAA線の断面図であ
る。
【図9】(a)は塗終わりの厚膜化を解決する従来例の
塗布装置下端部における要部構成を示す断面図、(b)
は(a)で基板の下端面側に塗布液が周り込んだ状態を
示す基板下端部の断面図ある。
【図10】塗終わりの厚膜化を解決する他の従来例の塗
布装置下端部における要部構成を示す断面図である。
【図11】(a)および(b)は塗終わりの厚膜化と余
剰液を抑える従来例の塗布装置における要部構成の各動
作状態を示す断面図である。
【図12】(a)は正常なメニスカスカーブを示す図1
1の要部構成の断面図、(b)は不正常なメニスカスカ
ーブを示す図11の要部構成の断面図である。
【符号の説明】
2 基板 3 吸着ステージ 9 ノズル口 10 ノズルユニット 11 リニアモータ 19 ノズル部材 21 ギャップ可変機構部 22 塗布液 23 外部塗布液槽 26 スリット 27 前端面 36 接離モータ 40 ボールねじ 41 移動部材 45,46 バルブ 47 ポンプ 51 加圧または吸引手段 52 操作部 53 制御部 54 ROM 55 RAM 56 リニアモータ駆動回路 57 接離モータ駆動回路 61 液溜り部
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/16 501 G03F 7/16 501 H01J 9/02 H01J 9/02 F H01L 21/027 H01L 21/30 564Z

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 毛管現象で塗布液槽から汲み上げられた
    塗布液を、立設した基板の被塗布面に沿って塗布する塗
    布装置において、 一端が前記塗布液槽に連通し、斜め上方に延びる塗布液
    流出路が前面壁部に配設され、この前面壁部の前端面
    に、前記塗布液流出路の他端が連通された外部流出口が
    配設され、毛管現象で前記塗布液流出路を介して汲み上
    げられた塗布液を前記外部流出口から供給して前記基板
    の被塗布面に塗布可能なノズル手段と、 前記基板の被塗布面に塗布した塗布液を前記前端面から
    吸引する吸引手段と、 前記ノズル手段と基板を前記被塗布面に沿って相対移動
    させる移動手段と、 前記ノズル手段と基板の被塗布面とを接近または離間す
    るように移動させるギャップ可変手段と、 前記基板の端部手前側で前記ノズル手段を前記基板の被
    塗布面の所定位置に近接させるように前記ギャップ可変
    手段を制御すると共に、この近接動作に同期して前記吸
    引手段を駆動した後に、前記基板から前記ノズル手段を
    引き離すように前記移動手段およびギャップ可変手段を
    制御する制御手段とを有することを特徴とする塗布装
    置。
  2. 【請求項2】 毛管現象で塗布液槽から汲み上げられた
    塗布液を、立設した基板の被塗布面に沿って塗布する塗
    布装置において、 一端が前記塗布液槽に連通し、斜め上方に延びる塗布液
    流出路が前面壁部に配設され、この前面壁部の前端面
    に、前記塗布液流出路の他端が連通された外部流出口が
    配設され、毛管現象で前記塗布液流出路を介して汲み上
    げられた塗布液を前記外部流出口から供給して前記基板
    の被塗布面に塗布可能なノズル手段と、 前記基板の被塗布面に塗布した塗布液を前記前端面から
    吸引する吸引手段と、 前記ノズル手段と基板を前記被塗布面に沿って相対移動
    させる移動手段と、 前記ノズル手段と基板の被塗布面とを接近または離間す
    るように移動させるギャップ可変手段と、 前記基板の端部手前側で前記ノズル手段を前記基板の被
    塗布面の所定位置に近接させるように前記ギャップ可変
    手段を制御すると共に、この近接動作に同期して前記吸
    引手段を駆動した後に、前記基板から前記ノズル手段を
    引き離すように前記移動手段およびギャップ可変手段を
    制御する制御手段と、 前記制御手段で制御されて塗布された基板を乾燥する乾
    燥処理および、前記制御手段で制御されて塗布された基
    板の端縁部を洗浄する基板端縁洗浄処理のうち少なくと
    も何れかの処理を行う基板処理手段とを有することを特
    徴とする塗布装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記基板の端部手前側
    で、前記ノズル手段の前記被塗布面に沿った相対移動を
    停止させるように前記移動手段を制御した後、前記ノズ
    ル手段を前記基板に近接させるよう前記ギャップ可変手
    段を制御することを特徴とする請求項1または2記載の
    塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記基板の端部手前側
    で、前記ノズル手段の前記被塗布面に沿った相対移動を
    行いつつ前記ノズル手段を前記基板に近接させるよう前
    記移動手段およびギャップ可変手段を制御することを特
    徴とする請求項1または2記載の塗布装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記基板の端部手前側
    で、前記ノズル手段の前記被塗布面に沿った相対移動を
    行いつつ前記ノズル手段を前記基板から引き離すよう前
    記移動手段およびギャップ可変手段を制御することを特
    徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の塗布装
    置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記基板の端部手前側
    で、前記ノズル手段の前記被塗布面に沿った相対移動を
    停止させるように前記移動手段を制御した後、前記ノズ
    ル手段を前記基板から引き離すよう前記ギャップ可変手
    段を制御することを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れかに記載の塗布装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、前記基板の端部手前側
    で、前記ノズル手段の前記被塗布面に沿った相対移動を
    行って前記ノズル手段を前記基板から引き離すよう前記
    移動手段を制御することを特徴とする請求項1ないし4
    のいずれかに記載の塗布装置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、前記基板の端部手前側
    で、前記ノズル手段の前記被塗布面に近接させた後、前
    記ノズル手段を前記被塗布面に沿った相対移動を行い、
    その後前記ノズル手段を前記基板から引き離すように前
    記移動手段およびギャップ可変手段を制御することを特
    徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の塗布装
    置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、前記基板の端部手前側
    で、前記ノズル手段を前記被塗布面に近接させた後、当
    該近接前の位置より基板に近い位置まで前記ノズル手段
    を前記被塗布面から離間させ、その後前記ノズル手段を
    前記基板から引き離すように前記移動手段およびギャッ
    プ可変手段を制御することを特徴とする請求項1ないし
    8のいずれかに記載の塗布装置。
  10. 【請求項10】 塗布液を供給可能なノズル手段と、立
    設した被塗布基板とを被塗布面に沿って相対移動させつ
    つ、毛管現象で塗布液槽から汲み上げられた塗布液を前
    記ノズル手段の前端面へ供給して前記基板の被塗布面と
    のギャップに塗布液を保持して塗布する塗布方法におい
    て、 前記ノズル手段の前端面と基板の被塗布面とのギャップ
    に塗布液を保持して前記ノズル手段を前記基板の被塗布
    面に沿って移動させる工程と、 基板の端部手前側で前記ノズル手段の前端面への塗布液
    供給を止め、さらに、前記ノズル手段を前記基板の被塗
    布面の所定位置に近接させると共にこの近接動作に同期
    して前記ノズル手段の前端面から余剰液を吸引する工程
    と、 この吸引動作または塗布液供給停止動作の状態で前記基
    板から前記ノズル手段を引き離す工程とよりなることを
    特徴とする塗布方法。
JP17998997A 1997-07-04 1997-07-04 塗布装置および塗布方法 Abandoned JPH1119563A (ja)

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JP2014193449A (ja) * 2013-03-29 2014-10-09 Fujita Corp 塗料の塗布方法および塗布装置

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