JP3842221B2 - 塗布装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば、液晶表示装置(以下、この液晶表示装置を「LCD」と記す)の製造工程でLCD用ガラス基板上にレジスト液などの処理剤を塗布する塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、LCD用ガラス基板(以下、このLCD用ガラス基板を単に「ガラス基板」と記す)上にレジスト液などの処理剤を塗布するには「スピンコート法」と呼ばれる方法を用いるのが一般的であった。このスピンコート法では、ガラス基板を水平面内で高速回転させ、その回転中心の近傍にレジスト液を滴下し、遠心力によりガラス基板全体に塗布せしめ、余分なレジスト液を遠心力で振り切り除去するとともに薄膜化する方法である。
【0003】
このスピンコート法によれば、比較的単純な構造の塗布装置で塗布できるという利点があるものの、ガラス基板全体にレジスト液を広げるため不要な部分にまでレジスト液を塗布することになり、レジスト塗布が必要な面積に比較して多量のレジスト液を必要とするという問題がある。
【0004】
また、基板上に形成される半導体素子の集積度の増大に伴い、レジスト塗膜の薄膜化が要請されているが、スピンコート法ではレジスト塗膜の膜厚は滴下するレジスト液の粘度とガラス基板の回転速度により定まるため、薄膜化には自ずと限界がある。
【0005】
そのため、これらスピンコート法の問題を解決するために種々の提案がなされてきた。
【0006】
例えば、特開平4−118073号には「コーティングすべきワークのコーティング面に、コーティング材を吐出するスロットを有しており、該スロットの延出方向と直交する方向へ該ワークとは相対的に移動されるスロットコータと、該スロットコータに並設されており、コーティング面にコーティング材が塗布されたワークを、該コーティング面がほぼ水平状態になるように保持して高速回転させるスピン型塗膜調整機構と、を具備するコーティング装置」が開示されている。 この方法によれば、少量のコーティング材で効率よくコーティングできるという利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記コーティング装置には以下のような問題点がある。
【0008】
即ち、スロットとワーク(基板)との間隙が変動するとコーティング膜の膜厚が変動したり、スロットの中央部と端の部分とで吐出される際の膜厚が相違したりするため、スロットと基板との間隙を狭くかつ一定になるように高精度の制御が必要であるという問題がある。
【0009】
また、このコーティング装置ではワークに向けてスロットから液膜状態でコーティング材を吐出させるため、この液膜を形成するようにある程度高い粘度のコーティング材を用いる必要がある。このように比較的高粘度の溶液は乾燥しやすく、そのためスロットの目づまりを起こし易いという問題がある。
【0010】
更に、このコーティング材のように比較的高い粘度の液体は溶剤含有率が低く粘度が変動しやすいため、この粘度管理を高精度に行う必要があるという問題もある。
【0011】
また、ワーク表面に吐出された高粘度のコーティング材を回転させて薄膜化したり膜厚を均一化するためには高速で回転させる必要がある。しかし、大きなガラス基板を高速回転させるのは困難であるため、大型のガラス基板には使用できないという問題もある。
【0012】
更に、高粘度のコーティング材を用いて回転させる場合、余分のコーティング材は遠心力で降り飛ばされ、ローターカップの内壁に付着するが、高粘度ゆえにコーティング材を除去しにくいという問題もある。
【0013】
また、スロットを形成する溝として連続的で寸法の大きいものが必要となるため、ダイスの強度を維持する必要上、ダイへッドが大型化するという問題もある。
【0014】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものである。
【0015】
即ち、本発明はノズルと基板との間隙のような、機械的精度や動作的精度の条件を緩和できる塗布装置を提供することを目的とする。
【0016】
また、本発明は低粘度の処理剤を使用できる塗布装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
請求項の塗布装置は、被処理基板を保持する保持部材と、前記被処理基板の表面に向けられ、前記被処理基板表面を横切る第1の方向にわたって所定間隔ごとに設けられた複数の処理剤ノズルと、前記処理剤ノズルに処理剤を供給する処理剤供給系と、前記被処理基板の表面に向けられ、前記被処理基板表面を横切る前記第1の方向にわたって所定間隔ごとに設けられた複数の気体ノズルと、前記気体ノズルに気体を供給する気体供給系と、前記第1の方向と異なる第2の方向に配設され、前記保持部材、又は前記処理剤ノズルと前記気体ノズルを移動可能に支持するガイドと、前記保持部材と、前記処理剤ノズルおよび前記気体ノズルとを相対的に移動させる移動系と、前記保持部材に配設されたアクチュエータと、前記保持部材及びアクチュエータを収納する容器と、前記容器を密閉する蓋と、前記処理剤供給系、前記気体供給系、前記移動系及び前記アクチュエータを同期して駆動させる制御部と、前記保持部材に隣接した前記処理剤ノズルの待機位置に、各前記処理剤ノズルと対向するように配設され、各前記処理剤ノズルの吐出圧を検出する圧力センサと、検出した前記吐出圧に基づいて各前記処理剤ノズルの作動状態を監視する監視装置と、を具備することを特徴とする。
【0028】
請求項の塗布装置は、請求項記載の塗布装置であって、前記処理剤ノズルの、前記移動系による移動方向の上流側に配設された溶剤ノズルと、前記溶剤ノズルに溶剤を供給する溶剤供給系と、を具備することを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の詳細を図面に従って説明する。
【0030】
図1は本発明の一実施形態に係る塗布・現像装置の斜視図であり、図2はその平面図である。
【0031】
塗布・現像装置1は、その一端側にカセットステーションC/Sを備えている。
【0032】
また、塗布・現像装置1の他端側には、露光装置(図示せず)との間でLCD用ガラス基板G(以下、LCD用ガラス基板を「基板」と略記する。)の受け渡しを行うためのインターフェースユニットI/Fが配置されている。
【0033】
このカセットステーションC/Sには基板Gを収容した複数、例えば4組のカセット2が載置されている。カセットステーションC/Sのカセット2の正面側には、被処理基板である基板Gの搬送及び位置決めを行うとともに、基板Gを保持してメインアーム3との間で受け渡しを行うための補助アーム4が設けられている。
【0034】
インターフェースユニットI/Fには、露光装置(図示せず)との間で基板Gの受け渡しを行う補助アーム5が設けられている。また、インターフェースユニットI/Fには、メインアーム3との間で基板Gの受け渡しを行うためのエクステンション部6及び基板Gを一旦待機させるバッファユニット7が配置されている。
【0035】
メインアーム3は、塗布・現像装置1の中央部を長手方向に移動可能に、2基直列に配置されており、各メインアーム3の搬送路の両側にはそれぞれ第1の処理ユニット群A、第2の処理ユニット群Bが配置されている。第1の処理ユニット群Aと第2の処理ユニット群Bとの間には、基板Gを一旦保持するとともに冷却する中継部8が配置されている。
【0036】
第1の処理ユニット群Aでは、カセットステーションC/Sの側方に基板Gを洗浄する洗浄処理ユニットSCRと現像処理を行う現像処理ユニットDEVとが並設されている。また、メインアーム3の搬送路を挟んで洗浄処理ユニットSCR及び現像処理ユニットDEVの反対側には、上下に2段配置された2組の熱処理ユニットHPと、上下に2段配置されたUV処理ユニットUV及び冷却ユニットCOLとが隣り合うように配置されている。
【0037】
第2の処理ユニット群Bでは、レジスト塗布処理及びエッジリムーブ処理を行う塗布処理ユニットCOTが配置されている。また、メインアーム3の搬送路を挟んで塗布処理ユニットCOTの反対側には、上下に2段配置された基板Gを疎水処埋するアドヒージョンユニットAD及び冷却ユニットCOLと、上下に2段配置された熱処理ユニットHP及び冷却ユニットCOLと、上下に2段配置された2組の熱処理ユニットHPとが隣り合うように配置されている。熱処理ユニットHPと冷却ユニットCOLとを上下に2段配置する場合、熱処理ユニットHPを上に冷却ユニットCOLを下に配置することによって、相互の熱的干渉を避けている。これにより、より正確な温度制御が可能となる。
【0038】
メインアーム3は、X軸駆動機構,Y軸駆動機構およびZ軸駆動機構を備えており、更に、Z軸を中心に回転する回転駆動機構をそれぞれ備えている。このメインアーム3が塗布・現像装置1の中央通路に沿って適宜走行して、各処理ユニット間で基坂Gを搬送する。そして、メインアーム3は、各処理ユニット内に処理前の基板Gを搬入し、また、各処理ユニット内から処理済の基板Gを搬出する。
【0039】
本実施形態の塗布・現像装置1では、このように各処理ユニットを集約して一体化することにより、省スペース化および処理の効率化を図ることができる。
【0040】
このように構成される塗布・現像装置1においては、まずカセット2内の基板Gが、補助アーム4及びメインアーム3を介して洗浄処理ユニットSCRへ搬送されて洗浄処理される。
【0041】
次に、メインアーム3、中継部8及びメインアーム3を介してアドヒージョンユニットADへ搬送されて疎水化処理される。これにより、レジストの定着性が高められる。
【0042】
次に、メインアーム3を介して冷却ユニットCOLへ搬送されて冷却される。その後、メインアーム3を介して塗布処理ユニットCOTへ搬送されてレジストが塗布される。
【0043】
次に、基板Gは、メインアーム3を介して加熱処理ユニットHPへ搬送されてプリベーク処理される。そして、メインアーム3を介して冷却ユニットCOLへ搬送されて冷却された後、メインアーム3及びインターフェース部I/Fを介して露光装置に搬送されてそこで所定のパターンが露光される。
【0044】
そして、再び露光された基板Gは、インターフェース部I/Fを介して装置1内へ搬入され、メインアーム3を介して加熱処理ユニットHPへ搬送されてポストエクスポージャーベーク処理が施される。
【0045】
その後、基板Gは、メインアーム3、中継部8及びメインアーム3を介して冷却ユニットCOLへ搬入されて冷却される。そして、基板Gは、メインアーム3を介して現像処理ユニットDEVへ搬入されて現像処理され、所定の回路パターンが形成される。現像処理された基板Gは、メインアーム3を介してポストベーク処理ユニットHPへ搬入されてポストベーク処理される。
【0046】
そして、ポストベーク処理された基板Gは、メインアーム3及び補助アーム4を介してカセットステーションC/S上の所定のカセット2に収容される。
【0047】
次に、本実施形態に係る塗布処理ユニット(COT)について説明する。図3は本実施形態に係る塗布処理ユニット(COT)の平面図、図4は側面図であり、図5は斜視図である。
【0048】
図3に示すように、この塗布処理ユニット(COT)内にはレジスト塗布装置RCとエッジリムーバERとが隣接配置されている。このうち、レジスト塗布装置RCは洗浄処理やプリベーキングなどの前段階の処理が施された基板G表面にレジスト液等の処理剤を塗布する装置であり、エッジリムーバERはレジスト塗布装置RCで表面にレジスト塗膜が形成された基板Gのうち、レジスト塗布が不要な外周縁部(エッジ)のレジスト塗膜を剥離除去する装置である。
【0049】
なお基板G表面のうち、レジスト塗布が必要な部分にのみ選択的に塗膜を形成する場合にはこのエッジリムーバERは必ずしも必要ではなく、省略することができる。
【0050】
このレジスト塗布装置RCでは、被処理基板としての基板Gを回転可能に保持する基板保持装置としてのローターカップ10と、このローターカップ10に保持された基板Gの上面からレジスト液や溶剤を供給する塗布液供給装置60と、塗布液供給装置60をローターカップ10に対して移動させる移動装置70とから構成されている。
【0051】
ローターカップ10の外観は、鉛直方向の軸を備えた円柱管状の側壁部11と、この側壁部11の上部端面を塞ぐ蓋12とからなり、この蓋12には昇降アーム13が着脱可能に取り付けられている。
【0052】
図3は塗布処理ユニット(COT)の蓋12を閉じた状態を示した平面図であり、図4は塗布処理ユニット(COT)の垂直断面図である。
【0053】
ローターカップ10内の空間には、基板Gを回転可能に保持するスピンチャック15とこのスピンチャック15を回転するための回転駆動機構が配設されている。
【0054】
ローターカップ10の内側には環状のカップCPが配設され、その内側にスピンチャック15が配置されている。スピンチャック15は真空吸着によって基板Gを固定保持した状態で、駆動モータ16の回転駆動力で回転するように構成されている。
【0055】
また、スピンチャック15上面の基板Gと当接する面には基板Gを揺動させるためのアクチュエータ(振動体)ACが配設されている。このアクチュエータACは電圧が印加されると振動する振動体であり、後述する制御部100を介して印加電圧が制御され、その電圧により振動してスピンチャック15上面に保持された基板Gを揺動させる。
【0056】
駆動モータ16は、歯車列17を介して回転軸18に回転駆動力を伝達するようになっており、更に、回転軸18は昇降駆動手段19により昇降ガイド手段20に沿って図中上下方向に移動可能に取り付けられている。
【0057】
レジスト塗布時には、図4に示すように、スピンチャック15はカップCPの上端より低い位置まで下がる。一方、ローターカップ10から基板Gを出し入れする際の、スピンチャック15とメインアーム4との間で基板Gの受け渡しが行われる時は、昇降駆動手段19が回転軸18とスピンチャック15とを上方へ持ち上げ、スピンチャック15はカップCPの上端より高い位置まで変位する。
【0058】
一方、前記スピンチャック15上にセットされた基板G上にレジスト液を吐出する塗布液供給装置60はこのローターカップ10をY方向に跨るように配設されている。
【0059】
この塗布液供給装置60では、ローターカップ10の上端面と平行に配設され、Y方向にわたって基板Gの上面を横切るように配設されたレジストパイプ61と、このレジストパイプ61の両端部を閉塞するとともにこのレジストパイプ61を支持する脚部材64及び65とからなり、これら脚部材64及び65は後述する移動装置70のガイドレール71及び72とそれぞれ係合する。
【0060】
移動装置70,70は細長い箱型の部材であり、ローターカップ10のY方向の両隣に一機ずつ配設され、それぞれX方向に沿って、ローターカップ10の位置からエッジリムーバERの位置にまでわたって配設されている。この移動装置70の上面には細長い溝がそれぞれ二本ずつX方向に沿って設けられている。
【0061】
これらの溝はそれぞれ、塗布液供給装置60の脚部材64及び65が係合するガイドレール71,72と搬送部材80,81が係合するガイドレール73,74である。
【0062】
これらの移動装置70,70の内部には、駆動モータの駆動力を無端ベルトで伝達するベルト駆動機構などの既知の移動機構(図示省略)が配設されており、駆動モータの駆動力で、脚部材64,65と、搬送部材80,81とをそれぞれ独立してX方向に移動するようになっている。
【0063】
また、図3に示すように、レジストパイプ61のX方向両隣には溶剤パイプ62と気体パイプ63とがそれぞれ配設されている。これらレジストパイプ61、溶剤パイプ62、気体パイプ63はいずれも中空管状の構造となっており、下面即ちスピンチャック15上に保持された基板Gと対向する面にはY方向にわたり所定間隔で複数の開口部がそれぞれ設けられ、それぞれレジストノズル61a,61b,61c、溶剤ノズル62a,62a…、気体ノズル63a,63a…をそれぞれ構成している。これらのレジストパイプ61、溶剤パイプ62、気体パイプ63にはレジスト供給管66、溶剤供給管67、気体供給管68がそれぞれ配設されており、図示しないレジスト供給系、溶剤供給系、気体供給系とそれぞれ接続され、これらのレジストパイプ61、溶剤パイプ62、気体パイプ63にレジスト液、溶剤、溶剤蒸気を含む気体をそれぞれ供給するようになっている。図6は基板Gと塗布液供給装置60の垂直断面図を部分的に拡大した図であり、図7はこれらのレジストパイプ61、溶剤パイプ62、気体パイプ63を下側から見上げた状態を示した図である。
【0064】
図6に示すように、レジストパイプ61は、例えば、角型パイプの下部を絞ってテーパを形成した台形或いは変形6角形の断面形状を備えており、基板Gと対向する面に上記複数のレジストノズル、例えば3つのレジストノズル61a,61b,61cがそれぞれ所定間隔を隔ててY方向にわたって設けられている。このレジストノズル61aと61b、及び、61bと61cとのY方向の間隔は、隣接するレジストノズル、即ち、61aと61b、61bと61cからそれぞれ供給された処理剤が基板Gに供給されたとき、隣接して供給された処理剤と処理剤とが被処理基板上でつながって一体化するような間隔である。この間隔の具体的な値は設計事項であり、処理剤の粘度、レジストノズル61a〜61cの大きさ、レジストノズル61a〜61cと基板Gとの間隙、レジストの供給速度等の各パラメータとの関係により定められる。
【0065】
溶剤パイプ62、気体パイプ63は共に丸形のパイプであり、レジストパイプ61と同様に下面側に複数の開口部が形成されており、複数の溶剤ノズル62a,62a…、気体ノズル63a,63a…を構成している。
【0066】
ローターカップ10では、このローターカップ本体10の上部開口を蓋12で覆うようになっており、この蓋12は昇降アーム13により着脱可能に保持されている。
【0067】
図3と図4に示すように、昇降アーム13は蓋12をその先端で挟持する二本のアーム13a,13bと、これら二本のアーム13a,13bの間に配設され、これら二本のアーム13a,13bを連結する連結部材14とで構成されている。
【0068】
そして昇降アーム13の根元側即ち蓋12を保持する側と反対側はカップリフタ30内まで伸びており、カップリフタ30に内蔵された蓋昇降機構により蓋12を昇降せるようになっている。なお、説明の便宜上、図5では昇降アーム13及びカップリフタ30を省略した。
【0069】
上記ローターカップ10と上記カップリフタ30との間にはレジストノズル61a〜61cを洗浄するための洗浄バス20が配設されている。この洗浄バス20については後述する。
【0070】
図8は本実施形態に係る塗布処理ユニット(COT)の制御系を図示したブロック図である。
【0071】
この図8に示したように、ローターカップ10、アクチュエータAC、塗布液供給装置60、塗布液供給装置60を移動させる移動装置70、塗布液供給装置60へレジスト液を供給するレジスト液供給系RS、塗布液供給装置60へ気体を供給する気体供給系GS、及び塗布液供給装置60へ溶剤を供給する溶剤供給系SSが制御部100と接続されており、この制御部100により統括的に制御されている。
【0072】
以下、本実施形態に係る塗布処理ユニット(COT)の動作について説明する。
【0073】
この塗布処理ユニット(COT)では、基板G上へのレジスト塗膜の形成をレジスト液の供給動作と、供給されたレジスト液の拡散動作との二つの動作に分けて行う。
【0074】
まず、基板G上へのレジスト液の供給動作は、ローターカップ10と塗布液供給装置60とを相対的に移動させながら、レジストノズル61a〜61cから基板Gの表面にほぼ垂直にレジスト液を吐出させることにより行う。なお、この動作ではレジスト液が基板Gの表面に供給されればよく、必ずしも基板表面全体を覆う必要はない。
【0075】
図9はレジストパイプ61から基板Gにレジスト液を連続的に供給する状態を模式的に示したY方向の垂直断面図である。
【0076】
図9に示すように、移動装置30を作動させて塗布液供給装置60とローターカップ10とを互いに反対方向に移動させることによりレジストノズル61a〜61cに対して基板Gを図中矢印の方向に相対的に移動させる。
【0077】
この状態でレジストノズル61a〜61cからレジスト液を供給する。
【0078】
本実施形態ではレジスト液を連続的に供給する。図10は図9の状態のA−A切断面をX方向から見た図であり、図11は図9の状態のB−B切断面をX方向から見た図であり、図12は図9の状態のC−C切断面をX方向から見た図である。
【0079】
図9及び図10に示すように、レジスト液の粘度が適当な場合には、レジスト液はレジストパイプ61の各レジストノズル61a〜61cから基板Gの表面まで連続的に流れる。
【0080】
このとき、図10に示すように、基板G表面に供給されたレジスト液は各レジストノズル61a〜61cの真下部分で盛り上がり、互いに離れた3つのレジスト液の島を形成する。この島と島との間の部分には直接にはレジスト液は供給されないため、基板Gの表面が露出している。
【0081】
図11に示すように、B−B切断面では、レジスト液の表面張力と重力とでレジスト液の表面が丸くなり、隣接するレジスト液の島と島との間が幾分狭まるものの、くっついて一体化するには至らず、依然として基板Gの表面が露出したままの状態が続いている。
【0082】
次に、供給されたレジスト液を拡散させるため揺動動作を行う。
【0083】
本実施形態に係る塗布処理ユニットでは、揺動動作はスピンチャック15の表面に配設され、基板Gの図中下側の面と接触するアクチュエータACを作動させることにより行う。
【0084】
いま、図11に示したようにレジスト液が3つの島状に離れた状態で基板G表面上に載置されているところでアクチュエータACに電圧を印加すると、このアクチュエータACが振動を発生し、このアクチュエータAC上で当接している基板Gとその上に載置されたレジスト液とを揺動させる。この揺動により、上記レジスト液は流動性を増し、Z方向の高さが減少するとともに水平方向に広がる。このとき、上述したように、基板G上へレジスト液を供給する際の間隔は、アクチュエータのような薄膜化手段により基板G表面でレジスト液どうしが一体化するような間隔となっている。
【0085】
そのため、アクチュエータACからの振動により揺動されると、隣接するレジスト液の島と島とがその端どうしで繋がる。それと同時に基板Gの露出部分がなくなり、基板Gの表面全体がレジスト液で覆われる。この状態を示したのが図12である。ただし、この段階では、まだレジスト液の表面が全体に波を打った状態であり、膜厚は未だ厚く、均一性も不十分である。
【0086】
更に揺動を継続すると水平方向にわたって膜厚の均一化が図られる。この膜厚が均一に薄膜化される様子を示したのが図13と図14である。
【0087】
これら図13と図14に示したように、時間の経過と共に膜厚の均一化が進み、水平方向全体にわたって膜厚の均一化が図られる。
【0088】
なお、本実施形態では使用しなかったが、溶剤パイプ62や気体パイプ63を併用することにより、より短時間で確実に均一に薄膜化することが可能となる。図15は気体パイプ22と溶剤パイプ23とを作動させた状態を模式的に示した垂直断面図である。
【0089】
即ち、溶剤パイプ62からレジスト塗布前の基板G表面に溶剤を供給することにより基板Gを濡らすと、この溶剤は表面張力が低いため、基板G表面に広く拡散し、基板表面に膜厚の薄い溶剤層を形成する。この溶剤層は次に供給するレジスト液と基板Gとの馴染み性を良くする。次いでこの溶剤層上にレジストパイプ61からレジスト液を供給すると、このレジスト液は上記溶剤層の表面に沿って速やかに拡散し、溶剤層全体に広がってゆく。
【0090】
そのため、レジストノズル61a〜61cから基板G表面上に吐出されたレジスト液は、吐出後ごく短い時間の間で基板G表面に広がり易くなる。
【0091】
その結果、この状態でアクチュエータ15のような薄膜化手段により揺動させると容易に基板G全体に広がり、隣接するレジスト液どうしが繋がって一体化し、薄くて膜厚の均一なレジスト塗膜を形成する。
【0092】
一方、気体パイプ63から溶剤蒸気を含んだ気体を噴出させると、基板G上に供給されたレジスト液の液面に圧力が作用してレジスト液が基板G表面に押し広げられる。そのため、均一で膜薄の塗膜を形成するのがより容易かつ迅速に行われるようになる。
【0093】
なお、この場合、上記の波形になったレジスト塗膜の山を形成する部分に気体を当てて押し広げるのが効果的であるので、気体パイプ63の開口部は基板Gの幅方向(Y方向)に関してレジストパイプ61の開口部と同じ位置に配設するのが好ましい。また、溶剤パイプ62や気体パイプ63から供給される溶剤や気体を予め加熱しておき、この熱でレジスト液の粘度を低下するようにしても良い。更に、本実施形態では省略したが、基板Gを保持するスピンチャック15の内部に例えばニクロム線などのヒータを内蔵しておき、このヒータにより基板Gを加熱し、レジスト液が基板G上に供給されたときに低粘度化させることも可能である。その場合には、方形の基板Gを均一に加熱できるよう、基板Gより一回り大きい方形のスピンチャックを用い、スピンチャック全体が一様に加熱されるようにヒータを配設するのが好ましい。
【0094】
以上のように、本実施形態に係る塗布処理ユニットでは、レジスト液の供給と供給されたレジスト塗膜の薄膜化を別々の動作で行い、実際の薄膜化は基板G上にレジスト液が供給された後に行われる。
【0095】
そのため、レジストノズル61a〜61cから吐出されたレジスト液を基板G表面に供給できればよく、レジストノズル61a〜61cから基板Gまでの間で加工などの操作は行わないので、ノズルの形状や直径などのレジストノズル61a〜61cの機械的精度や、吐出量や吐出速度などの管理精度はあまり厳格には要求されない。
【0096】
また、ノズルは小径のものを多数開けてもレジストパイプ61の剛性を失う程度は低いのでレジストパイプ61の変形を来すことも少なく、レジストノズル61a〜61cの寸法精度を確保し易い。
【0097】
更に、低粘度のレジスト液を用いることができるのでノズルの乾燥の問題が生じにくい。
【0098】
なお、本発明はこの明細書中に記載された実施形態には限定されない。
【0099】
例えば、本実施形態では、レジストノズル61a〜61cとして角型のレジストパイプ61の下面に3つの開口を設けたものを用いたが、一つ一つが独立した細い口金状の部材に配管を接続したものを一列に並べたものでもよい。
【0100】
更に、上記第1の実施形態ではレジストパイプ61のノズルとして円形のノズル61a〜61cのものを用いたが、これ以外にも、例えば、図16に示すようにスリット状のノズル61bを備えたものであってもよい。
【0101】
更に、上記第1の実施形態ではレジストパイプ61は一本のみ用いているが、基板Gの移動方向にわたって二本以上のレジストパイプ61,61´を備えていてもよい。その場合には、図17に示すように、レジストノズル61aの開口位置をこの二本のレジストパイプ61,61´の間で互い違いになるようにするのが好ましい。このような配置にすることにより、基板G上に供給されたレジスト液の液面の隆起の密度が細かくなり、その後の薄膜化する段階で膜厚を均一にし易く、好都合だからである。
【0102】
次に、本実施形態のレジスト塗布処理ユニットに搭載されたノズル点検機構について説明する。図18は溶剤バス20を切断したところを示した斜視図である。図18に示すように、この溶剤バス20は矩形断面のハウジング21を備えており、このハウジング21の内側の図中X方向左側には洗浄ロール22が配設され、図中X方向右側には吐出台25が配設されている。
【0103】
洗浄ロール22はハウジング21のY方向全般にわたって伸びており、レジストパイプ61のレジストノズル61a〜61cが配設された部分より若干大きい寸法である。この洗浄ロール22はハウジング21に固定された回転軸22aの回りに回転するようになっており、図示しない駆動力伝達機構から伝達された駆動力により図中矢印の方向に回転するようになっている。なお、図18では省略したがこの溶剤バス20の内側には溶剤が収容されており、液面の高さは後述する吐出台25上の圧力センサ26,26…の上面が露出する程度の高さである。
【0104】
この洗浄ロール22の図中左斜めの位置にはこの洗浄ロール22表面についたレジスト液を除去するためのワイパー23が配設されている。このワイパー23はワイパーボックス24に対して出没可能に収容されており、制御部100からの信号に応答してワイパー23の先端を洗浄ロール22の表面に当接させたり、ワイパーボックス24内に収容したりできるようになっている。
【0105】
一方、吐出台25はハウジング21の図中右側の位置に配設された、低い棚状の部材であり、この上面にはY方向にわたって複数個の圧力センサ26,26…が配設されている。これらの圧力センサ26,26…はレジストノズル61a〜61cのそれぞれと対応する位置に配設されており、レジストパイプ61が吐出台25の真上の位置に来たときにはレジストノズル61a〜61cの一つ一つに対して圧力センサ26,26…の一つ一つが対向するような位置に配設されている。また、これら圧力センサ26,26…の一つ一つはそれぞれ別個に制御部100と接続されており、これらの圧力センサ26,26…の一つ一つで検出した吐出圧を制御部100が認識できるようになっている。
【0106】
次に、このノズル点検機構の動作について説明する。
【0107】
基板Gへのレジスト吐出が終了すると、制御部100は移動装置70を駆動させてレジストパイプ61を洗浄位置、即ちレジストノズル61a〜61cが洗浄ロール22の回転軸22aの真上にくる位置まで移動させる。この状態でレジストノズル61a〜61cからレジスト液を洗浄ロール22の表面に向けて吐出させ、洗浄ロール22の表面にレジスト液を付着させる。このとき、洗浄ロール22は回転しており、付着したレジスト液を先端としてレジストノズル61a〜61c表面に付着した余分なレジスト液をこの洗浄ロールが巻き取る。一方、このときワイパー23はワイパーボックス24から突出しており、その先端が洗浄ロール22表面に当接している。そのため、レジストノズル61a〜61cから巻き取った余分のレジスト液はこのワイパー23でそぎ落され、レジスト液のない状態の洗浄ロール22表面がレジストノズル61a〜61cと対向し、再び余分のレジスト液を巻きとって除去する。
【0108】
所定時間洗浄位置で洗浄を行ったあと、レジストパイプ61を図中右方向に移動させ、待機位置、即ち、レジストノズル61a〜61cが圧力センサ26,26…と対向する位置まで移動させる。この状態でレジストノズル61a〜61cからダミーディスペンス、即ちレジスト液の吐出を行わせ、圧力センサ26,26…に向けてレジスト液が吐出される。それぞれの圧力センサ26,26…は各レジストノズル61a〜61cから吐出されたレジスト液の吐出圧を検出し、その結果を制御部100に送信する。
【0109】
制御部100では圧力センサ26,26…からの信号に基づいて各各レジストノズル61a〜61cの吐出圧を認識する。そして各吐出圧が規定の範囲にあるか否かを判断し、各レジストノズル61a〜61cの状態を把握する。その結果、吐出圧が低く、レジストノズル61a〜61cのいずれかがつまっていると判断した場合には、再びレジストパイプ61を上記した洗浄位置まで戻し、再度洗浄操作を行う。この操作は待機位置でのダミーディスペンスの結果が良好な状態となるまで繰り返される。
【0110】
一方、ダミーディスペンスの結果、レジストノズル61a〜61cのいずれにも異常がない場合には、そのままレジストパイプ61を図中X方向に移動させて、基板Gへのレジスト液供給に供する。
【0111】
なお、レジストノズル61a〜61cに異常があった場合、光や音声による警告を発するようにしてもよい。
【0112】
このように、このノズル点検機構によれば、基板Gにレジストを吐出する前の段階でレジストノズル61a〜61cに目づまりがないか否かを検出できるので、基板Gへの吐出ミスによる不良品の製造が未然に防止され、歩留まりの向上、ひいては製品一枚当たりの生産コストを削減することができる。
【0113】
次に、参考例に係る塗布処理ユニットについて説明する。
【0114】
なお、参考例に係る塗布処理ユニットのうち、上記第1の実施形態に係る塗布処理ユニットと共通する部分については説明を省略する。
【0115】
参考例に係る塗布処理ユニット(COT)では、スピンチャック15上面の基板Gと当接する面にアクチュエータ(振動体)を配設する代わりに、このスピンチャック15を高速回転させることにより基板G上のレジスト塗膜の膜厚を薄膜化するとともに均一化する構造とした。
【0116】
参考例に係る塗布処理ユニット(COT)では、スピンチャック15上に基板Gを保持し、この状態でレジストパイプ61を図5のX方向に移動させながらレジスト液を基板上に吐出させる。
【0117】
この状態で基板上に形成されるレジスト塗膜は図11のように不均一な膜厚の塗膜である。
【0118】
次いで、制御部から上記スピンチャック15を駆動するモータ16に電圧を印加して基板Gとその表面に形成されたレジスト塗膜を高速回転させる。この高速回転により、レジスト塗膜の膜厚は薄膜化されるとともに均一化され、図14に示したような膜厚が薄く、しかも膜厚の均一なレジスト塗膜が得られる。
【0119】
なお、本実施形態では、スピンチャック15を用いて基板Gを高速回転させる構成としたが、この高速回転させる前に、更に、スピンチャック15自体を回転軸18の回りに微小角度で短い周期で正逆反転させることにより上記アクチュエータと同様に基板Gを揺動させることができる。この場合にはアクチュエータという追加の部材を用いる必要がないので、構造的にもコスト的にも好ましい。
【0120】
に、本発明の第の実施形態に係る塗布処理ユニットについて説明する。
【0121】
なお、第の実施形態に係る塗布処理ユニットのうち、上記実施形態に係る塗布処理ユニットと共通する部分については説明を省略する。
【0122】
図19は本発明の第2の実施形態に係る塗布処理ユニット(COT)のレジストパイプ61周辺の構造を模式的に描いた垂直断面図である。
【0123】
この塗布処理ユニット(COT)では、レジストパイプ61からのレジスト液の供給は断続的に行うようになっており、溶剤パイプ62はレジストパイプ61の基板G移動方向上流側(図中左側)に配設されている。
【0124】
図19(a)に示すように、この塗布処理ユニット(COT)では、まず基板Gの表面に溶剤ノズル62aから溶剤が吐出され、その後にレジスト液を吐出供給する構造になっている。
【0125】
以下、レジストノズル61aから吐出されたレジスト液が基板G上で均一に薄膜化される様子について時系列に従って説明する。
【0126】
図19(a)〜図20(f)はレジストパイプ61から吐出されたレジスト液が基板G上で薄膜化されるまでの変化を模式的に描いた垂直断面図である。
【0127】
スピンチャック15上に保持された基板Gの上面に溶剤ノズル62aから所定量の溶剤が吐出される。吐出された溶剤は基板Gの表面に広がり、薄い溶剤層を形成する(図19(a))。
【0128】
次いでレジストパイプ61と溶剤パイプ62とを図中左方向に移動させる。なお、説明の便宜上、図19と図20では基板Gを図中右方向に移動させるものとして説明する。上記移動により基板Gはレジストパイプ61及び溶剤パイプ62に対して相対的に図中右方向に移動する。この移動により上記の溶剤層はレジストノズル61aの真下の位置まで移動する。この状態でレジストノズル61aからレジスト液の吐出を行う(図19(b))。
【0129】
レジストノズル61aから吐出されたレジスト液は上記溶剤層と当接するとこの溶剤層に対してただちに拡散し、この溶剤層に沿って基板G表面に広がる(図19(c))。その後上記溶剤層と上記レジスト液とは完全に溶解し、基板G表面に広がったレジスト塗膜を形成する(図20(d))。
【0130】
同様にして基板Gの図中左側には溶剤が吐出されて薄い溶剤層を形成し、その上からレジスト液が吐出され、図中右から左方向にわたって順次薄いレジスト塗膜が形成されていく(図20(e))。一方、この間も基板G上に形成されたレジスト塗膜は基板G上に広がってゆき、X方向及びY方向で隣接するレジスト塗膜どうしがその端の部分で重なりあい、一体化してゆく(図20(f))。
【0131】
こうして、基板G上で断続的に吐出されたレジスト液によるレジスト塗膜どうしがつながり、膜厚が薄くなるとともに膜厚が均一し、基板G表面に薄くて膜厚の均一なレジスト塗膜が形成される(図20(f))。
【0132】
この後、上記アクチュエータACで揺動したり、スピンチャック15により基板Gを高速回転することにより、より膜厚の均一化や薄膜化が図られる。
【0133】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、処理剤の供給と処理剤の薄膜化とを別々の操作に分けて行うようにしたので、ノズルの形状や大きさ、処理剤ノズルと被処理基板との間隙などの機械的精度や動作的精度の条件が緩和される。
【0134】
また、被処理基板の表面に対して複数の位置に処理剤を供給するので、比較的低粘度の処理剤を使用することができる。そのため溶剤含有率が高く、処理剤が乾燥しにくいので、ノズルの目づまりがおこりにくい。
【0135】
更に、処理剤の粘度が膜厚に及ぼす影響は低いので処理剤の粘度管理も容易になる。
【0136】
また、低粘度の処理剤を使用できるので、処理後に回転して薄膜化する場合にも低回転で薄膜化でき、大型のLCD基板にも適用できる。
【0137】
更に、低粘度であるため、ローターカップに付着しても除去しやすい。
【0138】
また、複数の位置に別けて供給するので、スロットのような大型の開口部を備えた処理剤ノズルを用いる必要はなく、処理剤ノズルが大型化することもない。更に、密閉状態で回転させることにより薄膜化するので、気流が乱れることがなく、膜厚の均一な塗膜が得られる。
【0139】
また、薄膜化手段として被処理基板を回転させるスピンチャックを用いる場合には、従来型の装置をそのまま使用でき、新たな部品や素子を追加する必要がないので新たに設備投資する必要がなくほとんど生産コストを上昇させることもない。
【0140】
また、処理剤が供給される前の被処理基板表面に予め溶剤を供給することにより、予め溶剤で被処理基板の表面を濡らし、処理剤と被処理基盤とを馴染み易くし、処理剤が溶剤層を介して被処理基盤表面を走り、迅速に拡散するので、より確実に塗膜を均一にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る塗布・現像装置の斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る塗布・現像装置の平面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るレジスト塗布処理ユニットの平面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るレジスト塗布処理ユニットの側面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るレジスト塗布処理ユニットの斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係るレジスト塗布処理ユニットの垂直断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る塗布液供給装置を下から見た図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係るレジスト塗布処理ユニットのブロック図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係るレジストパイプの垂直断面図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係るレジスト塗布処理ユニットの垂直断面図である。
【図11】本発明の第1の実施形態に係るレジスト塗布処理ユニットの垂直断面図である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係るレジスト塗布処理ユニットの垂直断面図である。
【図13】本発明の第1の実施形態に係るレジスト塗布処理ユニットの垂直断面図である。
【図14】本発明の第1の実施形態に係るレジスト塗布処理ユニットの垂直断面図である。
【図15】本発明の第1の実施形態に係るレジスト塗布処理ユニットの垂直断面図である。
【図16】本発明の第1の実施形態に係るレジストパイプの変形例を示した図である。
【図17】本発明の第1の実施形態に係るレジストパイプの変形例を示した図である。
【図18】本発明の第1の実施形態に係るノズル点検機構の展開斜視図である。
【図19】本発明の第3の実施形態のレジスト塗布処理ユニットの作動状態を示す垂直断面図である。
【図20】本発明の第3の実施形態のレジスト塗布処理ユニットの作動状態を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
G……基板、10……ローターカップ、15……スピンチャック、20……溶剤バス、26……圧力センサ、60……塗布液供給装置、61……レジストパイプ、61a〜61c……レジストノズル、62……溶剤パイプ、63……気体パイプ、64,65……脚部材、70……移動装置、71〜74……ガイドレール、100……制御部、RS……レジスト供給系、AC……アクチュエータ、GS……気体供給系、SS……溶剤供給系、COT……塗布処理ユニット。

Claims (2)

  1. 被処理基板を保持する保持部材と、
    前記被処理基板の表面に向けられ、前記被処理基板表面を横切る第1の方向にわたって所定間隔ごとに設けられた複数の処理剤ノズルと、
    前記処理剤ノズルに処理剤を供給する処理剤供給系と、
    前記被処理基板の表面に向けられ、前記被処理基板表面を横切る前記第1の方向にわたって所定間隔ごとに設けられた複数の気体ノズルと、
    前記気体ノズルに気体を供給する気体供給系と、
    前記第1の方向と異なる第2の方向に配設され、前記保持部材、又は前記処理剤ノズルと前記気体ノズルを移動可能に支持するガイドと、
    前記保持部材と、前記処理剤ノズルおよび前記気体ノズルとを相対的に移動させる移動系と、
    前記保持部材に配設されたアクチュエータと、
    前記保持部材及びアクチュエータを収納する容器と、
    前記容器を密閉する蓋と、
    前記処理剤供給系、前記気体供給系、前記移動系及び前記アクチュエータを同期して駆動させる制御部と、
    前記保持部材に隣接した前記処理剤ノズルの待機位置に、各前記処理剤ノズルと対向するように配設され、各前記処理剤ノズルの吐出圧を検出する圧力センサと、
    検出した前記吐出圧に基づいて各前記処理剤ノズルの作動状態を監視する監視装置と、
    を具備することを特徴とする塗布装置。
  2. 請求項記載の塗布装置であって、
    前記処理剤ノズルの、前記移動系による移動方向の上流側に配設された溶剤ノズルと、前記溶剤ノズルに溶剤を供給する溶剤供給系と、
    を具備することを特徴とする塗布装置。
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