JPH1190292A - 塗布装置および塗布方法 - Google Patents

塗布装置および塗布方法

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JPH1190292A
JPH1190292A JP25984597A JP25984597A JPH1190292A JP H1190292 A JPH1190292 A JP H1190292A JP 25984597 A JP25984597 A JP 25984597A JP 25984597 A JP25984597 A JP 25984597A JP H1190292 A JPH1190292 A JP H1190292A
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JP
Japan
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coating
substrate
coating liquid
nozzle
airflow
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JP25984597A
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English (en)
Inventor
Kazuto Ozaki
一人 尾崎
Eiji Okuno
英治 奥野
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行系の振動や塗布液供給時の脈動などに起
因する塗布ムラのレベリングを良好に確保すると共に、
塗布された塗布液膜からの過剰な液垂れや、ハンドリン
グによる乾燥ムラの発生を抑制する。 【解決手段】 鉛直または傾斜姿勢で吸着ステージ3に
保持した基板2の被塗布面2aにノズル部材4のノズル
口13を近接させ、その被塗布面2aとノズル口13と
の隙間に塗布液槽から塗布液を毛管現象によって汲み上
げて供給した状態で、基板2の被塗布面2aに沿ってノ
ズル部材4をリニアモータ5で相対的に上から下に移動
させて塗布液を基板2の被塗布面2aに塗布し、その被
塗布面2aに塗布された塗布面のレベリングに必要な時
間の経過後に、気流供給手段6をその塗布面に近接させ
て乾燥用の清浄な気流を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示デバイス
(LCD)、プラズマ表示デバイス(PDP)、半導体
デバイスおよび各種電子部品などの製造プロセスにおい
て、LCDまたはPDP用ガラス基板、半導体基板およ
びプリント基板などの基板表面に対して、フォトレジス
ト膜、カラーフィルタ材、平坦化材、層間絶縁膜、絶縁
膜および導電膜などの薄膜を形成するために各種塗布液
を毛細管現象で汲み上げて塗布する塗布装置および塗布
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、基板表面に塗布液を塗布する方式
としては、回転塗布方式、ブレード塗布方式、スプレイ
塗布方式およびロールコート方式などがある。
【0003】近年、液晶表示デバイスや半導体デバイス
などの製造プロセスにおいて、基板を水平に保った状態
で回転させ、その中央部に塗布液を供給して塗布液に遠
心力を与えることで、基板表面上の中央部から外周部に
均一に塗布液を塗布する回転塗布方式が広く利用されて
いる。
【0004】ところが、この回転塗布方式では、基板の
大型化や角形化の傾向とも相俟って、塗布液を遠心力で
外方に飛ばすため、使用される塗布液の有効利用という
点で無駄があり、塗布液の利用効率が悪かった。また、
角形の基板を水平姿勢で回転させることで、基板の大型
化にも伴って装置も大型化し、その設置スペースも増大
せざるを得なかった。さらに、角形の基板を高速に回転
させると、基板表面に気流の乱れが発生し易く、しか
も、その基板が大型化すると、その回転時における基板
表面上の線速度差が増大することにより、塗布ムラなど
の塗布品質を確保することが難しくなっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような回転塗布方
式の上記問題、つまり、塗布液の利用効率の低下、設置
スペースの増大および塗布ムラを解決するべく、基板を
鉛直姿勢または傾斜した姿勢に立てて保持し、その基板
の幅方向(左右方向)のノズル部材から基板表面に対し
て塗布液を吐出させつつ、そのノズル部材を基板上端か
ら下端に移動させるようにして塗布液を塗布する方式の
塗布装置が、特開平8−24740号公報「基板への塗
布液塗布装置」で提案されているが、この塗布装置につ
いて、以下に詳細に説明する。
【0006】図10は、塗布装置の概略構成を示す正面
図であり、図11は、図10の塗布装置におけるAA線
の断面図である。
【0007】図10および図11において、この塗布装
置は、基板100を鉛直(垂直)方向に立てて保持する
ステージ101と、基板100の被塗布面に塗布液10
2を供給する塗布液槽を内部に有するノズル部材103
と、このノズル部材103を基板100に沿って下方に
直線移動させるノズル移動手段(図示せず)と、このノ
ズル部材103の移動方向後方側のノズル部材103上
に一体に設けられ、基板100の被塗布面に塗布された
塗布液膜に向けて気体を吹き出す乾燥用の気体吹出し手
段104とから構成されている。
【0008】このノズル部材103は、その両端が閉塞
され基板100の幅方向に延在する筒状をなしており、
基板100の被塗布面と対向する前面壁部に槽内から外
部に貫通したスリット状の塗布液流出路105をその幅
方向に形成している。また、基板100の被塗布面と対
向する前面壁部の前端面106は、基板100の被塗布
面に非接触でかつ近接するように配設され、その下端1
06aが塗布液流出路105の出口よりも下方で且つそ
の反対側の入口よりも上方に位置している。
【0009】また、気体吹出し手段104も、その両端
が閉塞され基板100の幅方向に延在する筒状をなして
おり、その前面壁部に槽内から外部に貫通したスリット
状ノズル107をその幅方向に形成している。このスリ
ット状ノズル107は、斜め上方に向けて気体を吹き出
すようにその先端開口(図示せず)が形成されている。
また、この気体吹出し手段104の背面壁部には槽内部
に気体を供給するための気体供給孔108が形成されて
いる。
【0010】上記構成により、塗布液槽内に塗布液流出
路105の入口と前端面106の下端106aとの間の
高さまで塗布液102を注入し、この塗布液槽を大気開
放とすると、塗布液槽内に供給された塗布液102は、
少なくとも毛管現象によって、塗布液流出路105を通
って槽外に流出し、ステージ101によって鉛直姿勢に
保持された基板100の被塗布面と前端面106との間
の隙間内に流入する。
【0011】この隙間内に流入した塗布液は、毛細管現
象などによってその隙間内を前端面106の下端106
aまで下降するが、前端面106の下端106aから流
下することはない。また、その隙間内に流入した塗布液
の上方への流動は、毛細管現象などによる上昇力と塗布
液の自重が釣り合う高さ位置まで上昇するが、前端面1
06の上端で規制されてそれ以上には上昇しない。この
ようにして、基板100の被塗布面と前端面106との
間の隙間内に、基板100の幅方向に延びる帯状の塗布
液の液溜りが形成されることになる。
【0012】さらに、この塗布液の液溜りが形成された
状態で、基板100の被塗布面と前端面106との間の
隙間を保持したまま、基板100の縦方向(基板100
の幅方向と直交する上下方向)aにノズル部材103お
よび気体吹出し手段104を一体的に被塗布面に沿って
基板100と相対的に直動させると、基板100の被塗
布面に塗布液が塗布されることになる。このとき、基板
100の被塗布面と前端面106の隙間にある液溜りの
塗布液は、基板100の被塗布面に塗布されていくに従
って消費されるが、大気開放されたノズル部材103の
塗布液槽の塗布液にかかる大気圧と毛細管現象などによ
って、その消費量とほぼ同等の塗布液が塗布液槽内から
塗布液流出路105を通ってその隙間内に供給される。
そのため、塗布時の隙間内の塗布液量は常にほぼ一定に
保持されることになって、基板100に塗布液が連続し
て塗布されることになる。
【0013】このようにして、ノズル部材103が基板
100の上端近くから下端近くまで移動することによっ
て、基板100の被塗布面に塗布液が塗布されるが、そ
の塗布過程において、気体吹出し手段104がノズル部
材103と一体に移動してスリット状ノズル107から
斜め上方の塗布液膜に向けて気体が吹き出される。これ
によって、基板100の被塗布面に塗布された直後の塗
布液膜からの溶剤の蒸発が促進されてその塗布液膜の粘
度が高まり、その塗布液膜から塗布液が過剰に液垂れす
るのを抑制することができるようになる。
【0014】また、この塗布処理済みの基板100を未
乾燥の状態でステージ101から取り外して移送するべ
くハンドリングすれば、ハンドリング用の吸着した基板
上の塗布液膜部分の温度が低下したり、塗布された基板
100が風を切って渦流が塗布液膜上に発生したりする
ことでハンドリングによる乾燥ムラが発生するが、気体
吹出し手段104からの気体の吹出しによる簡易的な強
制乾燥で、このようなハンドリングによる乾燥ムラの発
生を抑制するようにしていた。
【0015】ところが、このような気体吹出し手段10
4の構成では、基板100上に塗布された塗布液膜から
の過剰な液垂れや、ハンドリングに起因する乾燥ムラを
抑制することはできるものの、気体吹出し手段104が
ノズル部材103と一体的に移動して、塗布直後の塗布
液膜に対して乾燥用の気体吹付けを行うため、ノズル移
動手段の駆動による走行系の振動や、塗布液供給時の脈
動などに起因する波打った塗布ムラが生じるが、その塗
布ムラのレベリングを阻害してしまい、その塗布ムラを
残したまま乾燥させてしまうという問題を有していた。
【0016】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
で、走行系の振動や塗布液供給時の脈動などに起因する
塗布ムラのレベリングを良好に確保すると共に、塗布さ
れた塗布液膜からの過剰な液垂れや、ハンドリングによ
る乾燥ムラの発生を抑制することができる塗布装置およ
び塗布方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の塗布装置は、基
板を鉛直または傾斜姿勢で保持する基板保持手段と、塗
布液を貯留する塗布液槽から斜め上方に延設された塗布
液流出路を介して毛管現象によって塗布液を汲み上げて
基板の被塗布面に供給可能なノズル手段と、基板保持手
段に保持された基板にノズル手段を近接させた状態で基
板の被塗布面に沿ってノズル手段を相対的に移動させる
移動手段と、基板保持手段に保持された基板の塗布面に
対して清浄な気流を供給する気流供給手段と、移動手段
を制御してノズル手段と基板とを相互に近接させた状態
で相対的に移動させつつ、塗布液槽内の塗布液を基板の
被塗布面に塗布させ、その被塗布面に塗布された塗布面
のレベリングに必要な時間の経過後に気流供給手段を作
動させて清浄な気流を塗布面に供給させるように制御す
る制御手段とを備えたことを特徴とするものである。ま
た、本発明の塗布方法は、鉛直または傾斜姿勢で保持し
た基板の被塗布面に、塗布液を貯留する塗布液槽から塗
布液を毛管現象によって汲み上げて供給可能なノズル手
段を近接させた状態で基板の被塗布面に沿ってノズル手
段を相対的に移動させ塗布液槽内の塗布液をその基板の
被塗布面に塗布し、その被塗布面に塗布された塗布面の
レベリングに必要な時間の経過後に清浄な気流をその塗
布面に供給するようにしたことを特徴とするものであ
る。
【0018】この構成により、塗布された直後の塗布液
面は、塗布液の自重による張力効果によって塗布ムラが
均一化するレベリング状態にある。この塗布ムラの均一
化に必要な最短時間(できるだけ短い時間)だけ自然乾
燥のままで塗布済み基板を保持し、その後速やかに気流
供給手段からの気流供給によって強制乾燥を行うように
するので、ノズル駆動時に起る走行系の振動や塗布液供
給時の脈動などに起因する塗布ムラが上記張力効果など
で良好にレベリングされると共に、塗布された塗布液膜
からのそれ以上の過剰な液垂れが抑制されることにな
る。また、そのレベリング後に速やかに気流供給手段か
らの気流供給によって強制乾燥を行うので、その後のハ
ンドリングによる乾燥ムラの発生を抑制することが可能
となると共に、基板の有効面内にも吸着手段を設けるこ
とが可能となってより安定したハンドリングが可能とな
る。さらに、この場合、基板を立設した状態で、被塗布
面に沿ってノズル手段を相対移動させつつ、毛管現象で
供給された塗布液をその被塗布面に必要量だけ塗布する
ので、基板を水平状態で回転させ、その遠心力で塗布液
を塗布する回転塗布方式に比べて、設置スペースが縮小
されると共に塗布液も節約されることは言うまでもない
ことである。
【0019】また、好ましくは、本発明の塗布装置にお
ける気流供給手段は、少なくとも排気手段の吸引による
気流を塗布面に供給する。
【0020】この構成により、排気手段を用いること
で、乾燥時に塗布液膜から出た溶剤をクリーンルーム内
にまき散らしてクリーンルーム内を汚染することがより
抑制される。よって、このクリーンルーム内の溶剤汚染
によるコンタミネーションの発生も抑制され得ることに
なる。
【0021】さらに、好ましくは、本発明の塗布装置に
おける気流供給手段は、基板上の塗布面に対して清浄な
気流を層流状に供給する。
【0022】この構成により、層流状の気流を用いて塗
布液膜を乾燥させるので、乱流や渦流に起因した乾燥ム
ラが防止される。
【0023】さらに、好ましくは、本発明の塗布装置に
おける気流供給手段は、基板上の塗布面に対して移動手
段によるノズル手段の相対移動方向と同じ方向に気流を
供給する。
【0024】この構成により、基板上の塗布面の位置に
よるレベリング状態の差異を排除することが可能となっ
て、塗布ムラが同等に解消されると共に乾燥ムラも抑制
される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る塗布装置の実
施形態について図面を参照して説明するが、本発明は以
下に示す実施形態に限定されるものではない。
【0026】(実施形態1)図1は本発明の実施形態1
における塗布装置の概略構成を示す斜視図である。
【0027】図1において、この塗布装置1は、基板2
を鉛直または傾斜姿勢で保持する基板保持手段としての
吸着ステージ3と、毛管現象によって塗布液を汲み上げ
て基板2の被塗布面に供給するノズル部材4と、この吸
着ステージ3に保持された基板2にノズル部材4を近接
させた状態で基板2の被塗布面に沿ってノズル部材4を
相対的に移動させる移動駆動手段としてのリニアモータ
5と、基板2の被塗布面に塗布された塗布液膜を清浄な
気流で乾燥させる気流供給手段6とを備えている。な
お、この気流供給手段6は、ここでは図面が複雑化する
ので仮想線で示しており、その詳細は後述することにす
る。
【0028】この吸着ステージ3は、壁状に構成されて
立設された架台7の表面側中央部に、ガラス基板などの
基板2の被塗布面を外側に向けた状態で基板2を吸着し
て保持するようになっている。また、吸着ステージ3
は、用いるサイズの基板2毎の外周部に対応した適所
に、吸引可能な吸着部材としての吸盤(図示せず)が出
退自在に為されている細長い凹部3aが複数配設されて
おり、基板2への吸盤(図示せず)による吸着後に吸盤
(図示せず)を凹部3a内の所定位置に引き込んで収納
することで基板2を保持するようになっている。また、
この吸着ステージ3による基板2の保持状態は、鉛直
(垂直)方向であってもよく、また、傾斜した姿勢であ
ってもよく、例えば基板2が吸着ステージ3の上側に位
置するように若干傾いた状態でもよい。さらに、吸着部
材としての吸盤(図示せず)が基板2の中央部を保持し
ないのは、基板2の中央部は重要な回路などが配置され
る部分であり、吸盤(図示せず)による真空吸引と解除
によって温度が下がったり上がったりすることで塗布む
らとなるのを防止するためである。したがって、吸盤
(図示せず)の形状も基板2の外周部だけを吸引すべ
く、細長い凹部3aと同様の細長い吸盤形状となってい
る。なお、ここでは、吸着ステージ3による基板2の保
持は、吸盤(図示せず)による吸着の場合を示したが、
基板2の上下左右を爪状の部材でひっかけて保持するよ
うな構成であってもよいことは言うまでもないことであ
る。
【0029】また、この架台7の表面側および裏面側の
幅方向両端部の上下位置の4角部にそれぞれ4個の各ア
イドルギヤ8が左右2組回転自在に各軸受部9でそれぞ
れ軸支されて配設されている。これらの上部に位置する
左右2組の各アイドルギヤ8にそれぞれ架けられた左右
の各スチールベルト10の一方端にはそれぞれ、ベース
部材11の両端上部がそれぞれ連結されており、また、
左右の各スチールベルト10の他方端にはそれぞれ、バ
ランスウェイト12の両端上部がそれぞれ連結されてい
る。また、下部に位置する左右2組の各アイドルギヤ8
にそれぞれ架けられた左右の各スチールベルト10の一
方端にはそれぞれ、ベース部材11の両端下部がそれぞ
れ連結されており、また、その左右の各スチールベルト
10の他方端にはそれぞれ、バランスウェイト12の両
端下部がそれぞれ連結されて、ベース部材11が架台7
の表面側で、バランスウェイト12が架台7の裏面側で
それぞれ水平に保持されかつ上下に移動可能な状態で、
各スチールベルト10が、架台7の幅方向両端部の上下
方向にそれぞれ左右2組の各アイドルギヤ8をそれぞれ
介して巻回されている。このベース部材11上の中央部
には、基板2の幅寸法のノズル口13を有し、そのノズ
ル口13から塗布液を吐出可能なノズルユニット14が
配設されている。これらのベース部材11およびノズル
ユニット14とバランスウェイト12とがそれぞれバラ
ンスが取れた静止状態で架台7の表と裏の幅方向両端部
間に水平にそれぞれ保持されるようになっている。
【0030】また、架台7の表面側の両端部にはそれぞ
れ各上下方向に縦型の各リニアモータ5の固定子15が
配設されており、これら左右の各リニアモータ5はその
駆動によって、ノズルユニット14を載置したベース部
材11の両端部を各固定子15に沿って上下に直線移動
させる構成となっている。この移動駆動手段としてのリ
ニアモータ5は、各上下方向に配設された各スチールベ
ルト10にそれぞれ沿ってベース部材11の両端部およ
び各スチールベルト10の内側にそれぞれ配設されてお
り、図2に示すように、幅方向両端部の各レール部16
間にベース部17を有する固定子15と、ベース部材1
1の両端部裏側の各側壁にそれぞれ各固定子15とそれ
ぞれ対向して配設され、各固定子15の上をスライド自
在な移動子としてのスライダ部材18とを有している。
このスライダ部材18は、その幅方向両側に各レール部
16とそれぞれ嵌合して上下方向に案内される各リニア
ガイド部19と、各リニアガイド部19の間に配設され
ると共に、固定子15のベース部17に対向し、図示し
ない巻線による励磁によって磁力を発生させる磁気回路
部20と、この磁気回路部20の巻線(図示せず)の両
端に接続されたコネクタ21とを有しており、この磁気
回路部20の励磁による磁力で、スライダ部材18は固
定子15の各レール部16に各リニアガイド部19で案
内されて上下に移動自在である。このスライダ部材18
が、ノズルユニット14を載置したベース部材11の両
端部裏側にそれぞれ固着されており、これらの各スライ
ダ部材18の移動によってベース部材11が上下に移動
自在になっている。
【0031】ここでは、ノズルユニット14を載置した
ベース部材11の両端部を各固定子15に沿って上下に
移動させるように構成したが、ノズルユニット14と基
板2とが被塗布面に沿って相対的に移動するように構成
すればよく、ノズルユニット14を固定して基板2を吸
着ステージ3と共に上下にリニアモータやボールねじな
どの移動駆動手段で移動させるように構成することもで
きる。このように、吸着ステージ3を上下に移動させる
方がノズルユニット14を移動させるよりも振動が少な
く、その振動による塗布むら防止などの観点から吸着ス
テージ3を移動させる方がよいのであるが、吸着ステー
ジ3を上下に移動させると、装置の高さが倍必要とな
り、クリーンルームの天井高さには制限があるので、非
現実的なものとなってしまう。
【0032】さらに、ノズルユニット14は、図3に示
すように、基板2の被塗布面に対向して開口した水平方
向の細長いノズル口13から塗布液を吐出可能なノズル
手段としてのノズル部材4と、このノズル部材4のノズ
ル口13を基板2の被塗布面への対向位置Mと点線で示
す洗浄用の下方位置Nとの間で、ノズル部材4をその長
手方向を回動軸として回動させるノズル部材回動機構部
22と、ノズル部材4のノズル口13と基板2の被塗布
面との水平方向の隙間(ギャップ)を可変させるべく、
ノズル部材4を基板2に対して接近または離間自在に駆
動するギャップ可変機構部23とを備えている。このノ
ズルユニット14は、塗布処理される基板2のサイズに
合った幅寸法のノズル部材4と付け変え可能に構成され
ている。
【0033】このノズル部材4のうち、図4(a)には
ノズル部材4aが、図4(b)には別の型のノズル部材
4bが模式的に示されている。これらのノズル部材4
a,4b内には、塗布液24を溜める塗布液槽25が配
設されており、この塗布液槽25は、両端が閉塞され基
板2の幅方向に延在する水平方向に細長い筒状に構成さ
れている。この塗布液槽25の中央部に塗布液24を供
給する図1の供給チューブ26が連結されており、ベー
ス部材11上に載置されたポンプ27によって供給チュ
ーブ26を介して外部から塗布液を塗布液槽25内に供
給可能に構成している。なお、ノズル部材4a,4bの
何れにおいても、塗布液槽25はその内部に貯留される
塗布液の液面よりも上方部分において、外部と連通する
連通路(図示せず)によって大気開放されており、内部
は大気圧となっている。また、基板2の被塗布面2aと
対向する前面壁部28に塗布液槽25内から外部に斜め
上向きに貫通した塗布液流出路としてスリット29がそ
の幅方向に形成されている。このスリット29は、塗布
液槽25の下部とノズル口13との間で直線状に左上向
きに傾斜した状態で連結しており、スリット29の下方
端が塗布液槽25内に開口し、その上方端が水平方向に
細長いノズル口13となっている。さらに、基板2の被
塗布面2aと対向する前面壁部29の前端面30は、塗
布液の液溜りが形成可能なように、基板2の被塗布面2
aに非接触でかつ所定の隙間31で近接するように配置
される。
【0034】さらに、図4(a)のノズル部材4aで
は、前端面30の下端30aは、スリット29の出口で
あるノズル口13と、その反対側の塗布液槽25内への
開口との間の高さに位置するよう形成されている。ま
た、この前端面30の下端30aとスリット29の塗布
液槽25内への開口上端との高さ範囲B内に塗布液槽2
5内の塗布液面が位置するように液面を設定し、その前
端面30の上端30bが、基板2の被塗布面2aと前端
面30との間の隙間31を上方へ無限に延長させたと仮
定した場合にその隙間31内に流入した塗布液24が少
なくとも毛細管現象などによって上昇できる到達高さ位
置とスリット29の出口であるノズル口13との間に位
置するようになっている。
【0035】また、図4(b)の別の型のノズル部材4
bでは、前端面30の下端30aは、スリット29の出
口であるノズル口13と、その反対側の塗布液槽25内
への開口との間の高さに位置するよう形成されている。
また、前端面30の下端30aとスリット29の塗布液
槽25内への開口上端との高さ範囲B内に塗布液槽25
内の塗布液面が位置するように液面を設定し、ノズル口
13から前端面30の前端面上部32は、上方に開くよ
うに傾斜している。つまり、基板2の被塗布面2aと前
端面上部32との間の隙間33は上に行くほど広がって
おり、塗布液24が毛細管現象などによってスリット2
9さらにノズル口13を介して隙間33内を上昇する液
面到達高さ位置まで来ている。
【0036】これらのノズル部材4a,4bの特徴を比
較すると、ノズル部材4aでは、塗布液24が毛細管現
象などによって上昇する到達高さ位置よりも低い位置で
前端面30の上端30bが形成されているため、毛細管
現象などによる塗布液24の上昇力が内在されており、
塗布液24の塗始めから所定膜厚に至るまでの時間がノ
ズル部材4bの場合よりも早く到達するというメリット
がある。つまり、ノズル部材4aでは、塗布液24の塗
始めに生じる薄い膜厚範囲が、ノズル部材4bの場合よ
りも狭いというメリットがある。
【0037】また、ノズル部材4aでは、その前端面3
0は塗布液24で常に濡れているために塗布液24が乾
くことがなく、乾くことによるコンタミネーションの発
生原因は抑えられることになる。一方、ノズル部材4b
では、前端面上部29の傾斜面を、塗布液24の液面が
毛細管現象などによって上昇する到達高さ位置は、塗始
めと塗終わりなどで、消費した液量差による槽内の液面
高さの低下などのため一定しておらず、液面が低下する
ことによって、今まで塗布液24で濡れていた前端面上
部32の傾斜面が乾いてコンタミネーションが生じ、そ
こから発生したパーティクルが塗布液24中に混入して
塗布されることになって、塗布膜の品質が低下するとい
う虞がある。また、ノズル部材4bでは、次に別の基板
2の被塗布面2aを塗布する場合にも同様に、前端面上
部32の傾斜面を、塗布液24の液面が毛細管現象など
によって上昇する到達高さ位置は、前回の塗布時と比べ
て、基板2の被塗布面2aと前端面上部32との隙間3
3が広くなったり狭くなったりすることで一定化しな
い。このため、その隙間33が広くなったギャップ部分
では液面到達高さ位置が低下することによって、今まで
塗布液24で濡れていた前端面上部32の傾斜面が乾く
ことになる。その乾いた部分にコンタミネーションが発
生し、それによるパーティクルが塗布液24中に混入し
て塗布されることになって、塗布膜の品質が低下すると
いう虞がある。
【0038】さらに、ノズル部材4aでは、基板2の被
塗布面2aと前端面30との隙間31の寸法によって塗
布する塗布液24の膜厚が変化するために、膜厚調整用
としては効力を発揮するが、細長いノズル口13と基板
2の被塗布面2aとの隙間31に、細長いノズル口13
の両端位置で、また、塗始めの位置と塗終わりの位置な
どでギャップ差が生じるような場合には、その隙間31
の差が塗布膜厚差となって反映することになって、基板
2の被塗布面2aに均一な膜厚の塗布液24を塗布する
ことができないという虞がある。これに対して、ノズル
部材4bでは、基板2の厚みが変化したり、基板2の被
塗布面2aと細長いノズル口13との隙間33に、基板
2が反っていたりノズル部材4bが傾いていたりして、
細長いノズル口13の両端位置で、また、塗始めの位置
と塗終わりの位置でギャップ差があるような場合にも、
隙間33が上方に広がっているので、細長いノズル口1
3の両端部などでのギャップ差が吸収されて、塗布膜厚
差が生じにくく、基板2の被塗布面2aにより均一な膜
厚の塗布液24を塗布することができるようになる。つ
まり、隙間33の寸法が小さくなるほど塗布膜厚が厚く
なるが、この場合、隙間33を上昇する塗布液24の液
面到達高さ位置も上昇することになり、前端面29の傾
斜面で液面が上になるほど液面位置における隙間寸法も
増えて、細長いノズル口13の両端部などでのギャップ
差が吸収されることになる。この上昇液面位置における
隙間寸法が塗布膜厚に影響しているため、隙間33の寸
法が小さくなるほど塗布膜厚が厚くなるが、上昇液面位
置における隙間寸法は広がって塗布膜厚が薄くなって塗
布膜厚差は生じにくくなり、基板2の被塗布面2aに対
してより均一な膜厚の塗布液24を塗布することができ
るようになる。
【0039】一方、図3のノズル部材回動機構部22
は、図示しない電磁弁で制御されて、ロッド先端部34
を伸長位置と収縮位置との間を移動させるエアーシリン
ダ35が、矢印方向Cにシリンダ前方部のピン35aを
回動中心として回動可能に軸支されている。このロッド
先端部34は、アーム部材36の一方端部と回動可能に
ピン連結されてリンク機構を構成しており、アーム部材
36の他方端部は駆動軸37にその長手方向に直交する
方向から回動力を伝達可能に固定されている。この駆動
軸37は、所定幅で水平方向に延びたベース部材38を
下方から支持する支持部材38aを横方向から貫通して
固定されている。このベース部材38の前方端縁上側に
はノズル部材4がそのノズル口13を基板2の被塗布面
2a側に向けた状態で、ノズル部材4の長手方向と駆動
軸37の軸方向が一致する方向になるように取り付けら
れている。図3は、エアーシリンダ35のロッド先端部
34が伸長した場合であり、このとき、ノズル部材4の
ノズル口13は基板2の被塗布面2aに対向して塗布可
能な状態である。これに対して、エアーシリンダ35の
ロッド先端部34が短縮した場合には、ノズル部材4の
ノズル口13は、2点鎖線で示すように下方を向いて洗
浄可能な状態となる。このロッド短縮の途中で、ピン3
5aを回動中心としてエアーシリンダ35が矢印方向C
に揺動しつつロッド先端部34が短縮されることにな
る。
【0040】また、ギャップ可変機構部23は、ステッ
ピングモータやサーボモータなどの接離モータ39と、
前後の軸受部40,41で軸支され、この接離モータ3
9の回転軸に連結部42を介して連結されたボールねじ
43と、このボールねじ43に螺合した移動部材44
と、移動部材44の上端が下面で固着されていると共に
ノズル部材回動機構部22を支持して基板2の被塗布面
2aに対してノズル部材4の前端面30が接近または離
間するようにスライド自在なスライド部材45とを備え
ており、接離モータ39によるボールねじ43の回転
で、移動部材44が、ノズル部材4およびノズル部材回
動機構部22を載置した状態で前後に移動自在に構成さ
れている。
【0041】ここでは、ギャップ可変機構部23は中央
部1個所として、基板2の厚さのばらつき範囲内でギャ
ップ寸法を調整するようにしているが、さらに、基板2
の厚さのばらつきだけではなく、基板2の幅方向にテー
パがあって左右両端部での厚さ寸法に差があるような場
合には、ギャップ可変機構部23をベース部材11の左
右2個所配設することで左右独立にギャップ寸法を調整
することができ、ノズルユニット14の左右に長いノズ
ル部材4を、基板2の幅両端部で厚さが異なることによ
る幅方向テーパに合わせて平行に、左右位置で等ギャッ
プ寸法として傾け得るように構成することもできる。
【0042】このギャップ可変機構部23と、上記リニ
アモータ5、アイドルギヤ8、軸受部9およびスチール
ベルト10とによって移動手段が構成されており、この
移動手段によって、基板2の被塗布面2aにノズル部材
4のノズル口13を近接させて塗布液24を隙間31に
保有した状態で、ベース部材11と共にその上に載置さ
れたノズルユニット14を上下移動させ得るようになっ
ている。
【0043】図5は図1の気流供給手段6の概略構成を
示す模式図であり、図6は図5のBB線断面図であっ
て、(a)は塗布工程直後のレベリング工程を示す図、
(b)は(a)のレベリング工程後の乾燥工程を示す図
である。
【0044】図5、図6(a)および図6(b)におい
て、気流供給手段6は、基板2の周りを囲むように配設
された排気部51と、基板2の少なくとも被塗布面2a
を覆うように配設された気流供給部52と、図示してい
ないが、これらの排気部51および気流供給部52を一
体的に基板2の被塗布面に対して接近または離間自在な
移動機構とを有しており、吸着ステージ3に保持された
基板2の被塗布面2aに塗布された塗布液膜に対してよ
り均一な気流である層流を気流供給部52から供給した
後に基板2の周囲の排気部51を介して塗布液膜からの
溶剤と共に気流を排気するようになっている。
【0045】この排気部51には塗布面上方により均一
な層流が得られるように排気経路途中適所に排気用のフ
ァン(図示せず)が例えば上下左右などの対象位置に配
設されている。また、気流供給部52には、塵や溶剤な
どの汚染物質を除去するためのフィルタ(図示せず)
と、その中央部に気流供給用のファン(図示せず)とが
配設されており、塗布面上方が適度な空間を得られるよ
うになっている。これによって、気流の流れは、中央部
のファン(図示せず)から気流が中央塗布面に供給され
た後に周囲の排気部51に向けて放射状に均一な気流で
ある層流となって流れるようになっている。
【0046】さらに、上記移動機構(図示せず)は、ス
テッピングモータやサーボモータなどの接離モータ(図
示せず)と、この接離モータ(図示せず)の回転軸にさ
れたボールねじ(図示せず)と、このボールねじ(図示
せず)に螺合し、ボールねじ(図示せず)の回転に伴っ
て、吸着ステージ3に保持された基板2の被塗布面2a
に対して、排気部51および気流供給部52を一体的に
前進または後退させるようにレールなどで案内されて移
動自在なスライド移動部材(図示せず)とを備えてい
る。このとき、基板2の被塗布面2aに対する、排気部
51および気流供給部52の離間位置(塗布およびレベ
リング時の位置)は、基板2の被塗布面2aと気流供給
手段6との間でノズル部材4が上下して塗布液を塗布可
能な間隔が空いていればよく、また、基板2の被塗布面
2aに対する、排気部51および気流供給部52の最接
近位置(乾燥時の位置)は、基板2の外周側の吸着ステ
ージ3表面上に若干の隙間が空いても当接してもよい。
要は、基板2の塗布液膜上に、より均一な層流が形成さ
れ、かつ塗布液膜からの溶剤がクリーンルーム内に漏れ
ることが防止されればよい。
【0047】図7は、図1の塗布装置の概略制御構成を
示すブロック図である。
【0048】図7において、操作部53としては、数字
を入力するテンキー、電源のオン・オフを入力する電源
キー、塗布スタートキー、リニアモータ5の駆動速度の
基準値を任意に手動で設定する速度設定キーおよび、接
離モータ39を駆動させて基板2の被塗布面2aとノズ
ル口13との隙間31または隙間33を調整する隙間設
定キー、基板サイズ、基板厚さ、塗布液粘度および塗布
膜厚などを設定する各種設定キーなどで構成されてい
る。
【0049】さらに、この操作部53が接続される制御
部54はROM55およびRAM56に接続されてお
り、ROM55内に登録された各制御プログラムで用い
る制御データを操作部53からRAM56内に書き込み
可能である。
【0050】また、これらの操作部53、ROM55お
よびRAM56が接続される制御部54は、リニアモー
タ駆動回路57を介してリニアモータ5に接続されてお
り、ROM55内に登録されたリニアモータ駆動制御プ
ログラムと、操作部53から入力され、リニアモータ駆
動制御プログラムに対応した制御データに基づいて、制
御部54は、その制御信号をリニアモータ駆動回路57
に出力し、リニアモータ駆動回路57がリニアモータ5
を駆動してベース部材11上のノズルユニット14を基
板2の被塗布面2aに対する所定上下位置に移動自在に
制御可能である。
【0051】さらに、これらの操作部53、ROM55
およびRAM56が接続される制御部54は、接離モー
タ駆動回路58を介して接離モータ39に接続されてお
り、ROM55内に登録された接離モータ駆動制御プロ
グラムと、操作部53から入力され、接離モータ駆動制
御プログラムに対応した制御データに基づいて、制御部
54は、その制御信号を接離モータ駆動回路58に出力
し、接離モータ駆動回路58が接離モータ39を駆動し
てベース部材11上のノズルユニット14を基板2の被
塗布面2aに対して接近または離間させて所定ギャップ
位置に移動自在に制御可能である。
【0052】さらに、これらの操作部53、ROM55
およびRAM56が接続される制御部54は、気流供給
手段6の接離モータ59と排気用ファン気流供給用ファ
ンなどのファン60に接続されており、ROM55内に
登録された乾燥駆動制御プログラムと、操作部53から
入力され、乾燥駆動制御プログラムに対応した制御デー
タに基づいて、制御部54は、その制御信号を接離モー
タ59およびファン60に出力し、接離モータ59を駆
動して気流供給手段6の排気部51および気流供給部5
2を、吸着ステージ3に保持された基板2の被塗布面2
aに対して接近または離間させるように移動自在に制御
可能であり、ファン60は被塗布面2aとの距離が所定
距離以内になった時にオンされ、所定距離以上離れた時
にオフされる制御となっている。また、乾燥駆動制御プ
ログラムに基づいた接離モータ59の制御部54による
駆動は、基板2の被塗布面2aに塗布された塗布液面の
レベリングに必要な最短時間の経過後に行われるべくそ
の駆動制御が為されるようになっている。
【0053】以上のROM55、RAM56、制御部5
4、接離モータ59およびファン60によって制御手段
が構成されており、制御手段は、接離モータ駆動回路5
8を介して接離モータ39を駆動制御してノズル部材4
と基板2の被塗布面2aとを相互に近接させた状態で、
リニアモータ駆動回路57を介してリニアモータ5を駆
動制御してノズル部材4と基板2の被塗布面2aとを相
対的に移動させつつ、塗布液槽25内の塗布液24を基
板2の被塗布面2aに塗布させ、その被塗布面2aに塗
布された塗布液面のレベリングに必要な最短時間の経過
後に気流供給手段6の接離モータ59さらにファン60
を作動させて清浄な気流をその塗布液面に供給するよう
に制御する構成となっている。
【0054】上記構成により、以下、その動作を説明す
る。
【0055】まず、所定の塗布液を塗布処理する基板2
を搬送ロボット(図示せず)などによって搬送後に、基
板2の外周部を吸着ステージ3の複数の吸盤に対応させ
た状態で所定の位置に位置決めして、基板2の被塗布面
2aを外側に向けた状態で基板2を各吸盤で吸着する。
さらに、各吸盤を吸着ステージ3の凹部3a内の所定位
置に引き込んで収納することで基板2を保持する。
【0056】次に、ノズル部材4内の塗布液槽25に所
定量の塗布液24を、図1のベース部材11上に載置さ
れたポンプ27にて所定の供給速度で供給チューブ26
を介して供給する。この塗布液槽25への塗布液24の
供給は、ノズルユニット14の停止中に行う方がよい。
これは、塗布中に塗布液槽25に塗布液24の供給を行
えば、塗布液槽25内の塗布液24の液面が揺れて、そ
の高さが変化する液面に応じた波動がノズル口13を介
して伝播して塗布むらとなる虞があるためである。
【0057】さらに、原点復帰動作として、制御部54
は、基板2の被塗布面2aに対する原点位置にノズルユ
ニット14におけるノズル部材4のノズル口13を上方
向または下方向に移動するべく、ノズルユニット14と
共にベース部材11をリニアモータ5によって移動させ
る。このとき、ROM55内に登録されたリニアモータ
駆動制御プログラムとその制御データに基づいて、制御
部54が、その制御信号をリニアモータ駆動回路57に
出力することで、リニアモータ駆動回路57がリニアモ
ータ5を駆動してベース部材11上のノズルユニット1
4を基板2の被塗布面2aに対する所定の塗始め位置に
原点復帰させることができる。この場合の制御データ
は、基板2の保持位置が精密な場合には、登録された原
点データであり、また、マニュアル的に操作部53から
所定の高さ位置が入力されたデータであってもよい。さ
らに、塗布液24の塗始め位置に原点センサ(図示せ
ず)を設けて、その原点センサ(図示せず)がベース部
材11を検知する所定の塗始め位置で、制御部54がベ
ース部材11を停止するようにリニアモータ駆動回路5
7を介してリニアモータ5を駆動制御してもよい。
【0058】さらに、基板2の被塗布面2aとノズル部
材4のノズル口13との所定のギャップ寸法に移動する
べく、接離モータ39の駆動によるボールねじ43およ
び移動部材44によりノズル部材4のノズル口13を基
板2の被塗布面2aに対して接近または離間するように
移動させる。このとき、ROM55内に登録された接離
モータ駆動制御プログラムとその制御データに基づい
て、制御部54が、その出力制御信号を接離モータ駆動
回路58に出力し、この接離モータ駆動回路58が接離
モータ39を駆動してベース部材11上のノズル部材4
を基板2の被塗布面2aに対する所定のギャップ位置に
移動させる。この場合の制御データは、塗布液24の粘
度や必要塗布膜厚、塗布速度、液面高さなどの各種条件
に応じて設定され登録されたギャップデータ(所定ギャ
ップ位置データ)であってもよく、また、これらの各種
条件に応じた実験データを参照してマニュアル的に操作
部53から入力されたギャップデータであってもよい。
この所定のギャップ位置にノズル部材4を移動させたと
き、基板2の被塗布面2aとノズル部材4の前端面30
との間には、塗布液24が毛管現象で塗布液槽25内か
ら汲み上げられて液溜りが形成されている。
【0059】この状態から基板2の被塗布面2aに所定
の塗布膜厚で塗布するべく、操作部53のスタートキー
を操作すると、ROM55内に登録されたリニアモータ
駆動制御プログラムとその制御データとに基づいて、制
御部54は、その出力制御信号をリニアモータ駆動回路
57に出力し、このリニアモータ駆動回路57がリニア
モータ5を駆動してベース部材11をノズルユニット1
4と共に基板2の被塗布面2aに沿って下方向に移動さ
せる。このときのノズル走行速度は、基板2のサイズや
目標とする塗布液膜厚、その粘度、ギャップ寸法などの
各種塗布条件によって設定される。このようにして、基
板2の被塗布面2a全面に所定膜厚の塗布が為されるこ
とになる。
【0060】さらに、乾燥駆動制御プログラムに対応し
た制御データに基づいて、制御部54は、基板2の被塗
布面2aに塗布された塗布液面のレベリングに必要な最
短時間の経過後に、その制御信号を接離モータ59に出
力し、接離モータ59を駆動して気流供給手段6の排気
部51および気流供給部52を一体的に、吸着ステージ
3に保持された基板2の被塗布面2aに対して接近させ
るように駆動させつつ、基板2の被塗布面2aに対して
気流供給手段6が所定距離以内になった時点からファン
60をオンしてその塗布面に対して層流(乱流や渦流で
はなく一様な気流)の供給と排気を行って乾燥処理を行
う。
【0061】その所定時間の乾燥処理後に、乾燥駆動制
御プログラムに対応した制御データに基づいて、制御部
54は、接離モータ59を再駆動して気流供給手段6の
排気部51および気流供給部52を一体的に、吸着ステ
ージ3に保持された基板2の被塗布面2aに対して離間
させるように駆動させつつ、基板2の被塗布面2aに対
して気流供給手段6が所定距離以上になった時点でファ
ン60をオフして塗布面に対して層流の供給と排気を停
止して乾燥処理を終了する。
【0062】その後、所定膜厚で塗布処理が為され、さ
らにレベリング後に乾燥処理が為された基板2を、吸着
ステージ3による吸着保持を解除し、搬送ロボット(図
示せず)のハンドリングによって次工程に搬送する。
【0063】このように、鉛直または傾斜姿勢で吸着ス
テージ3に保持した基板2の被塗布面2aにノズル部材
4のノズル口13を近接させ、その被塗布面2aとノズ
ル口13との隙間に塗布液槽25から塗布液24を毛管
現象によって汲み上げて供給した状態で、基板2の被塗
布面2aに沿ってノズル部材4をリニアモータ5で相対
的に上から下に移動させて塗布液24を基板2の被塗布
面2aに塗布し、その被塗布面2aに塗布された塗布面
のレベリングに必要な最短時間の経過後に、気流供給手
段6をその塗布面に近接させて乾燥用の清浄な気流を供
給する。
【0064】よって、ノズル駆動時に起る走行系の振動
(例えばリニアモータのコアピッチによる細い周期振動
であり、リニアモータを採用して走行系の振動を細かく
することで、レベリング効果によって塗布ムラが低減可
能となる。)や塗布液供給時の脈動などに起因する塗布
時の塗布ムラが塗布液の自重による塗布膜面の張力によ
って自然に均一化されるレベリング時間が適度に確保さ
れ、その後に、清浄な空気と層流を塗布膜面に供給する
ことによって素早く強制乾燥するため、塗布面がより均
一化されて塗布ムラをより解消できると共に、次工程に
塗布済み基板を移送するハンドリング時に、塗布液膜へ
の吸着による温度低下や、基板が風を切ってできる渦流
などで乾燥ムラを発生するようなことはなくなる。従来
のボールねじの代りにリニアモータを採用し、リニアモ
ータのコアピッチによる細い周期振動であれば、レベリ
ング効果によって塗布ムラがかなり低減可能であって、
その塗布品質が向上する。
【0065】また、従来のノズル部材と一体の気流供給
手段に比べて、乾燥時間を必要なだけ取れて塗布膜を適
度に乾燥させた後にハンドリングすることができる。
【0066】さらに、塗布面をある程度乾燥しないとハ
ンドリングできないため、塗布面のレベリングと強制乾
燥を共に行うことで、塗布面の均一性を確保しつつ、自
然乾燥に比べて処理タクトを短縮化することができる。
【0067】さらに、基板2を密閉状態で覆って塗布面
上を真空状態にする真空チャンバーによる減圧乾燥は、
基板2のサイズが大きくなると真空チャンバー自体も大
がかりなものになるだけではなく、吸着ステージ3は真
空吸着で基板2を保持しており、真空チャンバーで塗布
面上を真空状態にすると基板保持用の真空吸着がきかず
基板保持が困難になり、基板保持機構も機械的で受渡し
自在な機構とする必要が生じることから、気流供給手段
6による気流乾燥は減圧乾燥に比べてその構成が複雑化
すると共にコスト安となる。
【0068】さらに、従来の回転塗布方式のように基板
2を水平に支持せず基板2を立設するために、その設置
スペースの縮小を図ることができ、また、従来の回転塗
布方式のように基板2を回転させた遠心力で塗布液を周
りに振りきりつつ塗布するのではなく、立設した基板2
に対して、基板2の被塗布面に沿ってノズル部材4をリ
ニアモータ11で移動させつつ、毛管現象で供給された
塗布液を基板2の被塗布面に必要量だけ塗布するため、
塗布液の節約を図ることができる。
【0069】(実施形態2)上記実施形態1では、吸着
ステージ3に吸着保持された基板2の被塗布面2aに対
して、その中央部から周辺部に均一な気流である層流を
供給する場合について説明したが、本実施形態2では基
板2の被塗布面2aの上側から下側に均一な気流である
層流を供給する場合である。
【0070】図8は本発明の実施形態2の塗布装置にお
ける気流供給手段の概略構成を示す模式図であり、図9
は図8の縦断面図であって、レベリング工程後の乾燥工
程を示す図である。なお、上記実施形態1と同様の作用
効果を奏する部材には上記実施形態1と同様の符号を付
けている。
【0071】図8および図9において、気流供給手段6
1は、上方側と被塗布面2aの対向面側とが開放された
ダクト開口62を有し、このダクト開口62を除く基板
2の周りを囲むと共に基板2の上方を壁体63で覆い、
基板2の被塗布面2a上の空気を所定方向に導く排気ダ
クト64と、この排気ダクト64内の空気を排気する排
気ファン65と、この排ダクト64を基板2の被塗布面
2aに対して接近または離間自在な移動機構(図示せ
ず)とを有しており、吸着ステージ3に保持された基板
2の被塗布面2aに対して、排気ダクト64の対向面側
のダクト開口62を近づけてその被塗布面2a上を覆
い、その被塗布面2a上の空気を排気ダクト64を介し
て排気ファン65で排気すれば、基板2の被塗布面2a
に上側のダクト開口62から清浄な空気が流れ込んで均
一な気流である層流が下方に流れ、塗布液膜からの溶剤
と共にその気流を排気するようになっている。
【0072】この排気ダクト64の下端部は一つに絞ら
れて排気用のファン65で塗布面上方の空気を吸引する
ように構成しているが、その下端部が2つ以上に絞って
それぞれ排気用のファン65で塗布面上方の空気を吸引
する方が、より均一な層流となる。また、クリーンルー
ム内は、塗布膜からの溶剤が下方に沈むために上方の空
気ほど清浄な空気となっており、基板2の被塗布面2a
側、つまり横側の低い位置から乾燥用の空気を引くより
も上方から乾燥用の空気を引く方がより清浄な空気を用
いることが可能となる。
【0073】また、上記移動機構(図示せず)は図5お
よび図6の場合と同様であり、ステッピングモータやサ
ーボモータなどの接離モータ(図示せず)と、この接離
モータ(図示せず)の回転軸にされたボールねじ(図示
せず)と、このボールねじ(図示せず)に螺合し、ボー
ルねじ(図示せず)の回転に伴って、吸着ステージ3に
保持された基板2の被塗布面に対して、排気ダクト64
を前進または後退するように移動自在なスライド移動部
材(図示せず)とを備えている。このとき、基板2の被
塗布面2aに対する、排気ダクト64の離間位置(塗布
およびレベリング時の位置)は、基板2の被塗布面2a
と気流供給手段61との間でノズル部材4が上下して塗
布液を塗布可能な間隔が空いていればよく、また、基板
2の被塗布面2aに対する、排気ダクト64の最接近位
置(乾燥時の位置)は、基板2の外周側の吸着ステージ
3表面上に若干の隙間が空いていても当接していてもよ
い。要は、基板2の塗布液膜上により均一な層流が形成
され、かつ塗布液膜からの溶剤がクリーンルーム内に漏
れるのが防止されればよい。
【0074】また、気流供給手段61の制御構成は図7
の場合と同様である。即ち、制御部54は、気流供給手
段61の接離モータ59と排気用ファン65に接続され
ており、ROM55内に登録された乾燥駆動制御プログ
ラムと、操作部53から入力され、乾燥駆動制御プログ
ラムに対応した制御データに基づいて、制御部54は、
その制御信号を接離モータ59およびファン65に出力
し、接離モータ59を駆動して気流供給手段61の排気
ダクト64を、吸着ステージ3に保持された基板2の被
塗布面2aに対して接近または離間させるように移動自
在に制御可能であり、ファン65は被塗布面2aとの距
離が所定距離以内になった時にオンされ、所定距離以上
離れた時にオフされる制御となっている。また、乾燥駆
動制御プログラムに基づいた接離モータ59の制御部5
4による駆動は、基板2の被塗布面2aに塗布された塗
布液面のレベリングに必要な最短時間の経過後に行われ
るべくその駆動制御が為されるようになっている。
【0075】上記実施形態1の場合とほぼ同様に、以上
のROM55、RAM56、制御部54、接離モータ5
9およびファン65によって制御手段が構成されてお
り、制御手段は、接離モータ駆動回路58を介して接離
モータ39を駆動制御してノズル部材4と基板2の被塗
布面2aとを相互に近接させた状態で、リニアモータ駆
動回路57を介して移動手段としてのリニアモータ5を
駆動制御してノズル部材4と基板2の被塗布面2aとを
相対的に移動させつつ、塗布液槽25内の塗布液24を
基板2の被塗布面2aに塗布し、その被塗布面2aに塗
布された塗布液面のレベリングに必要な最短時間の経過
後に気流供給手段6の接離モータ59さらにファン65
を作動させて清浄な気流をその塗布液面に供給するよう
に制御する構成となっている。
【0076】以上のように、本実施形態2によれば、基
板2の被塗布面2aに塗布された塗布液面のレベリング
に必要な時間の経過後に、排気ダクト64を基板2の被
塗布面2a上を覆うように被せて排気するため、排気ダ
クト64の上部のダクト開口62からクリーンルーム内
の清浄な空気が塗布面2aに沿って均一な層流となって
下方に流れる。塗布は上側から下方向に為されるため
に、塗布液膜の自然乾燥は塗布された直後から始まるこ
とから上方の方が乾燥が進んでいる。このように、自然
乾燥が進んでいる上側から空気を導入し、自然乾燥が遅
れている下方側に層流として気流を流すため、乾燥ムラ
がより発生しにくいという効果を奏することができる。
【0077】なお、本実施形態1ではヒータなどの加熱
手段は設けなかったが、フィルタ(図示せず)に加えて
ヒータなどの加熱手段を配設することもでき、この場合
には、乾燥効果を上げるために、より湿度の低い暖かい
気流を塗布面に供給することも可能である。また、本実
施形態1では中央部に配設したが、ファン(図示せず)
を塗布面中央部に対向した位置だけではなく、その周囲
にも複数配設することで塗布面上方から一様により多い
風量で気流を供給することも可能である。
【0078】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1,5によ
れば、塗布された直後の塗布ムラのレベリングに必要な
時間だけ自然乾燥のままで塗布済み基板を保持し、その
後速やかに気流供給手段からの気流供給による強制乾燥
を行うようにしたため、ノズル駆動時などの走行系の振
動や塗布液供給時の脈動などに起因する塗布ムラのレベ
リングを良好に確保することができると共に、塗布され
た塗布液膜からの過剰な液垂れを抑制することができ、
かつ、その後のハンドリングによる乾燥ムラの発生をも
抑制することができる。
【0079】また、本発明の請求項2によれば、乾燥用
の気流と共に乾燥時に塗布液膜から出た溶剤を排気する
ため、その溶剤によるクリーンルーム内の汚染を抑制す
ることができて、それによるコンタミネーションの発生
も抑制することができる。
【0080】さらに、本発明の請求項3によれば、層流
状の気流を用いて塗布液膜を乾燥させるため、乱流や渦
流に起因した乾燥ムラを防止することができる。
【0081】さらに、本発明の請求項4によれば、ノズ
ル手段の相対移動方向と同じ方向に気流を供給するた
め、基板上の塗布面の位置によるレベリング状態の差異
を排除することができて、塗布ムラを同等に解消するこ
とができると共に乾燥ムラも解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1における塗布装置の概略構
成を示す斜視図である。
【図2】図1のリニアモータの概略構成を示す一部破断
斜視図である。
【図3】図1のノズルユニットの概略構成図である。
【図4】図1のノズル部材の概略断面構成を示す模式図
であって、(a)と(b)はそれぞれ異なるタイプを示
す図である。
【図5】図1の気流供給手段6の概略構成を示す模式図
である。
【図6】図5のDD線断面図であって、(a)は塗布工
程直後のレベリング工程を示す図、(b)は(a)のレ
ベリング工程後の乾燥工程を示す図である。
【図7】図1の塗布装置の概略制御構成を示すブロック
図である。
【図8】本発明の実施形態2の塗布装置における気流供
給手段の概略構成を示す模式図である。
【図9】図8の縦断面図であって、レベリング工程後の
乾燥工程を示す図である。
【図10】塗布装置の概略構成を示す正面図である。
【図11】図10の塗布装置におけるAA線の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 塗布装置 2 基板 2a 被塗布面 3 吸着ステージ 4,4a,4b ノズル部材 5 リニアモータ 6,61 気流供給手段 13 ノズル口 14 ノズルユニット 23 ギャップ可変機構部 24 塗布液 25 塗布液槽 29 スリット 39,59 接離モータ 43 ボールねじ 51 排気部 52 気流供給部 54 制御部 55 ROM 56 RAM 57 リニアモータ駆動回路 58 接離モータ駆動回路 60,65 ファン 62 ダクト開口 63 壁体 64 排気ダクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/00 H01L 21/00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を鉛直または傾斜姿勢で保持する基
    板保持手段と、 塗布液を貯留する塗布液槽から斜め上方に延設された塗
    布液流出路を介して毛管現象によって塗布液を汲み上げ
    て前記基板の被塗布面に供給可能なノズル手段と、 前記基板保持手段に保持された基板に前記ノズル手段を
    近接させた状態で当該基板の被塗布面に沿って前記ノズ
    ル手段を相対的に移動させる移動手段と、 前記基板保持手段に保持された基板の塗布面に対して清
    浄な気流を供給する気流供給手段と、 前記移動手段を制御して前記ノズル手段と前記基板とを
    相互に近接させた状態で相対的に移動させつつ、前記塗
    布液槽内の塗布液を前記基板の被塗布面に塗布させ、そ
    の被塗布面に塗布された塗布面のレベリングに必要な時
    間の経過後に前記気流供給手段を作動させて清浄な気流
    を前記塗布面に供給させるように制御する制御手段とを
    備えたことを特徴とする塗布装置。
  2. 【請求項2】 前記気流供給手段は、少なくとも排気手
    段の吸引による気流を前記塗布面に供給するようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  3. 【請求項3】 前記気流供給手段は、前記基板上の塗布
    面に対して清浄な気流を層流状に供給するようにしたこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記気流供給手段は、前記基板上の塗布
    面に対して前記移動手段による前記ノズル手段の相対移
    動方向と同じ方向に気流を供給するようにしたことを特
    徴とする請求項1〜3の何れかに記載の塗布装置。
  5. 【請求項5】 鉛直または傾斜姿勢で保持した基板の被
    塗布面に、塗布液を貯留する塗布液槽から塗布液を毛管
    現象によって汲み上げて供給可能なノズル手段を近接さ
    せた状態で前記基板の被塗布面に沿って前記ノズル手段
    を相対的に移動させて前記塗布液槽内の塗布液を前記基
    板の被塗布面に塗布し、 その被塗布面に塗布された塗布面のレベリングに必要な
    時間の経過後に清浄な気流を前記塗布面に供給するよう
    にしたことを特徴とする塗布方法。
JP25984597A 1997-09-25 1997-09-25 塗布装置および塗布方法 Withdrawn JPH1190292A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004139814A (ja) * 2002-10-17 2004-05-13 Toppan Printing Co Ltd 塗布装置及びそれを用いた有機el素子の製造方法
WO2012002423A1 (ja) * 2010-07-01 2012-01-05 コニカミノルタホールディングス株式会社 有機薄膜層の形成方法、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
CN109569975A (zh) * 2019-01-14 2019-04-05 深圳市集美新材料股份有限公司 一种板材涂胶水装置

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