JPH11194482A - 刷版作製方法 - Google Patents

刷版作製方法

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JPH11194482A
JPH11194482A JP83898A JP83898A JPH11194482A JP H11194482 A JPH11194482 A JP H11194482A JP 83898 A JP83898 A JP 83898A JP 83898 A JP83898 A JP 83898A JP H11194482 A JPH11194482 A JP H11194482A
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printing plate
image
photosensitive
exposure
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JP83898A
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Inventor
Tomoyuki Matsumura
智之 松村
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光性平版印刷版原版に、画像露光により潜
像を形成した後、それ以後の工程での画像部の一部溶解
や、非画像部での汚れの原因を取り除いた刷版作製方法
を提供する。 【解決手段】 感光性平版印刷版原版に、画像露光によ
り潜像を形成した後、非画像部を除去現像する前に、未
露光部の光活性を失活させる工程を有することを特徴と
する刷版作製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、刷版作製方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、通常の感光性平版印刷版は、画像
露光後に非画像部に相当する感光層を、現像液で溶出除
去することにより、親水性支持体表面を露出させ、刷版
を作製していた。感光性平版印刷版は、現像液に不溶性
の感光層が露光によって現像液に可溶性となるポジ型
と、現像液に可溶性の感光層が露光によって不溶性にな
るネガ型に分類できる。ポジ型の場合、画像露光は非画
像部となる部位に露光されるため、画像部となる部分に
は、感光性の成分が残存している。
【0003】通常は画像露光後は、活性光線が遮光され
た状況下で直ちに現像処理が行われるが、なんらかの条
件により、画像露光後の版が蛍光灯等の活性光線照射下
にさらされると、画像部に残存する感光性成分が反応
し、後の現像工程を経る際に画像部の一部溶解等の悪影
響をあたえることが知られていた。また、ネガ型の場合
は、逆に未露光部が非画像部に相当し、感光性成分が残
存しており、同様に現像工程前に活性光線の照射がある
と、現像工程での非画像部の除去が不十分となり、印刷
した場合、汚れの原因となる問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題点を
解決するために、画像露光後、現像処理前の原版は、遮
光された状態か、感光層の感光波長を含まない安全光に
よる照明下に保管する事で対処されてきた。しかしなが
ら、遮光された暗室状態では、作業者の作業効率や作業
上の安全面の問題や、暗室設備の導入が必要となる等の
問題点があり、また、安全光による照明を行うために
は、作業スペース全域にわたる安全光源の設置等、設備
上の対応が必要となる上、安全光の波長によっては、室
内の色調が著しく自然光源と異なるため、作業者に不快
感を与える等の問題があった。
【0005】また、非画像部の除去現像工程を、印刷機
上で行うシステムを採用した場合には、印刷機の設置場
所においても、未感光部分が活性光線の照射に曝される
危険が発生する。印刷機設置場所においては、印刷物の
色調等の仕上がりを作業者が確認する必要がある為、遮
光や安全光の採用には問題があった。
【0006】本発明の目的は、感光性平版印刷版原版
に、画像露光により潜像を形成した後、非画像部を除去
現像する前に、未露光部の光活性を失活させ、それ以後
の工程での画像部の一部溶解や、非画像部での汚れの原
因を取り除いた刷版作製方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成を採ることにより達成される。
【0008】(1) 少くとも感光層と支持体よりなる
感光性平版印刷版原版に、画像露光により潜像を形成し
た後、非画像部を除去現像する前に、未露光部の光活性
を失活させる工程を有することを特徴とする刷版作製方
法。
【0009】(2) pHが3〜11の範囲の水系現像
液をローラー供給することにより、非画像部の除去現像
を行うことを特徴とする(1)記載の刷版作製方法。
【0010】(3) 非画像部の除去現像を印刷機上で
行うことを特徴とする(1)または(2)記載の刷版作
製方法。
【0011】(4) 感光層中に、光重合開始剤、およ
びラジカルの存在下で重合反応を起こす置換基を分子内
に一個以上有する化合物を含有する感光性平版印刷版原
版を用いることを特徴とする(1)、(2)または
(3)記載の刷版作製方法。
【0012】(5) 未露光部の光活性を失活させる工
程として、重合禁止剤を含有する定着剤を感光層表面に
供給する工程を有することを特徴とする(4)記載の刷
版作製方法。
【0013】(6) 感光層中に、ミクロゲルを含有す
る感光性平版印刷版原版を用いることを特徴とする
(1)〜(5)のいずれか1項記載の刷版作製方法。
【0014】(7) 感光層中に、ラジカルの存在化で
重合反応を起こす置換基を表面に有する反応性ミクロゲ
ルを含有する感光性平版印刷版原版を用いることを特徴
とする(1)〜(6)のいずれか1項記載の刷版作製方
法。
【0015】本発明につきその構成要素を説明する。
【0016】1.支持体 本発明に使用される支持体としてはアルミニウムが好ま
しく、アルミニウム支持体には、純アルミニウムおよび
アルミニウム合金よりなる支持体が含まれる。アルミニ
ウム合金としては種々のものが使用でき、例えば珪素、
銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、ビス
マス、ニッケル等の金属とアルミニウムの合金が用いら
れる。
【0017】アルミニウム支持体は、粗面化に先立って
アルミニウム表面の圧延油を除去するために脱脂処理を
施すことが好ましい。脱脂処理としては、トリクレン、
シンナー等の溶剤を用いる脱脂処理、ケシロンとトリエ
タノール等のエマルジョンを用いたエマルジョン脱脂処
理等が用いられる。また、脱脂処理には、苛性ソーダ等
のアルカリの水溶液を用いることもできる。脱脂処理に
苛性ソーダ等のアルカリの水溶液を用いた場合、上記脱
脂処理のみでは除去できない汚れや酸化被膜も除去する
ことができる。
【0018】感光層との密着性を良好にし、かつ保水性
を改善するために行われる砂目立て処理方法としては、
機械的に表面を粗面化する、いわゆる機械的粗面化法
と、電気化学的に表面を粗面化する、いわゆる電気化学
的粗面化法がある。機械的粗面化法には、例えば、ボー
ル研磨、ブラシ研磨、ブラスト研磨、バフ研磨等の方法
がある。また電気化学的粗面化法には、例えば、塩酸ま
たは硝酸等を含む電解液中で交流あるいは直流によって
支持体を電解処理する方法等がある。この内いずれか1
つ、もしくは2つ以上の方法を併用することにより、支
持体を砂目立てすることができる。
【0019】前述のような砂目立て処理して得られた支
持体の表面には、スマットが生成しているので、このス
マットを除去するために適宜水洗あるいはアルカリエッ
チング等の処理を行うことが一般に好ましい。このよう
な処理としては、例えば特公昭48−28123号公報
に記載されているアルカリエッチング法や特開昭53−
12739号公報に記載されている硫酸デスマット法等
の処理方法が挙げられる。
【0020】支持体には、通常、耐摩耗性、耐薬品性、
保水性を向上させるために、陽極酸化によって酸化被膜
を形成させる。この陽極酸化では一般的に、硫酸および
/またはリン酸等を10〜50%の濃度で含む水溶液を
電解液として電流密度1〜10A/dm2で電解する方
法が好ましく用いられるが、他に米国特許第1,41
2,768号明細書に記載されている硫酸中で高電流密
度で電解する方法や米国特許第3,511,661号明
細書に記載されている燐酸を用いて電解する方法等があ
る。
【0021】支持体は、陽極酸化処理の後、ケイ酸アル
カリ、熱水等による処理や、ポリビニルホスホン酸等の
水溶性高分子化合物や弗化ジルコニウム酸カリウム水溶
液への浸漬などによる表面処理を施されることが好まし
い。
【0022】2.感光層 感光層はポジ型、ネガ型どちらでもよい。
【0023】感光層中には、感光性成分の他に、結合
剤、充填剤、色剤、その他の添加剤等が任意に混合され
るが、結合剤または充填剤として、ミクロゲルを好まし
く用いることが出来る。
【0024】本発明に用いられるミクロゲルは、一般的
に粒子径が0.005〜1μmの範囲のポリマー微粒子
であり、粒子を形成するポリマーが架橋構造を採ること
により、溶剤に不溶であり、水あるいは有機溶剤に分散
が可能で、バインダーと共にフィルムベース上に膜を形
成した場合、目視ではほぼ透明である。
【0025】本発明のミクロゲルは、乳化重合または分
散重合により通常製造される。一般的にはポリマー成分
99〜99.5重量%と架橋剤1.0〜0.5重量%と
から形成される。ポリマー成分は、粒子内側と外側とで
組成の異なるミクロゲルを作るために、重合の過程で成
分を変えることもできる。
【0026】本発明における感光性組成物に含有させる
ミクロゲルにおいて、有機溶剤に分散可能なラテックス
を用いる場合は、ラテックスは所望の有機溶剤を分散媒
として溶解、凝集又は沈澱が生じることなく数時間以上
安定な状態を保っていることのできる分散系である。
【0027】本発明に有用なラテックスは所定の有機溶
剤中において溶解、凝集又は沈澱が生じなければ分散質
の種類は特には限定されない。該ラテックスは1種を用
いても、2種以上を併用することもできる。
【0028】上記ラテックスの分散質の例としては、ポ
リアクリル酸エステル又はそのコポリマー、ポリアクリ
ロニトリル又はそのコポリマー、ポリスチレン又はその
コポリマー、ポリエチレン又はそのコポリマー、ポリ塩
化ビニル又はそのコポリマー、ポリ塩化ビニリデン又は
そのコポリマー、ポリ酢酸ビニル又はそのコポリマー、
レゾール樹脂又はそのコポリマー、アイオノマー樹脂、
ポリメチルメタクリレート又はそのコポリマー、ポリブ
タジエン又はそのコポリマー等を挙げることができる。
【0029】本発明に好ましく用いられる、有機溶剤に
分散可能なラテックスの分散質を形成する高分子化合物
は、好ましくは分子に4級窒素原子を有し、これにより
水への分散性が向上されると共に前記エチレン性不飽和
化合物の重合体との物理的結合が生じるものである。こ
の4級窒素原子は重合体分子の側鎖に含まれるものが好
ましい。
【0030】このような重合体を構成するモノマー単位
の代表例としては、下記一般式〔1〕〜〔5〕で示され
るものが挙げられる。
【0031】
【化1】
【0032】
【化2】
【0033】一般式〔1〕〜〔5〕において、X-はア
ニオンを表す。即ち、ハロゲンイオン、硫酸イオン、燐
酸イオン、スルホン酸イオン、酢酸イオン、その他フッ
素を含むBF4 -,PF6 -,SiF6 2-,SbF6 -、Be
4 2-のようなアニオンが含まれる。
【0034】N+に結合するRは同一でも異種であって
もよく、それぞれのRは水素原子又は1〜10個の炭素
原子を有するアルキル基(例えばメチル、エチル、プロ
ピル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、デ
シルの各基)、アルケニル基(例えばプロペニル、ブチ
ニルの各基)、又は6〜20個の炭素原子を有するアリ
ール基(例えばフェニル、ナフチルの各基)、アルアル
キル基(例えばベンジル、フェネチル、ナフチル、メチ
ルの各基)、若しくはアルカリール基(例えばトリル、
キシリルの各基)を表す。また、重合性不飽和エチレン
基を有するものも好ましい。これは分子中に重合性基を
有すると前述のエチレン性不飽和化合物の光重合の際、
これらと重合し化学結合をするからである。Zは不飽和
複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、好ま
しくはイミダゾール、ピリジン、ピペリジン、ピロール
又はモルホリン環である。nは整数を表す。
【0035】カチオン性基を有するラテックス重合体
で、上記一般式〔1〕〜〔5〕で示されるモノマー単位
を有するものは主鎖がC−C結合であるため極性基を有
さず疎水性であるので感光層を形成したときその疎水性
に寄与する。ラテックス重合体は、これが例えば水系ラ
テックス重合体の場合には、水中に分散できる程度の水
溶性基を有すればよいので重合体分子中に疎水性基を比
較的多く導入できるため親水性を低下させることができ
ることと、これを含む分散液は樹脂濃度の割に粘度が低
くなるため感光層を形成するときの塗布性が良く、その
乾燥被膜を厚膜にできる点で有利である。このラテック
ス重合体に疎水性基を導入して水溶性を調節するために
は上記カチオン性モノマーに非カチオン性モノマーを共
重合すればよく、この非カチオン性モノマーの例として
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレ
ン、アルキレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル等が挙
げられる。このラテックス重合体は、好ましくはジビニ
ルベンゼンやジメタクリレート等の2個以上の不飽和基
を有するモノマーにより架橋され、乳化重合により製造
されるのが望ましい。これはモノマーの親水性を減じ、
効果的に乳化重合でき、その結果被膜強度の向上に寄与
するからである。
【0036】上記カチオン性モノマーと非カチオン性モ
ノマーの共重合体を製造するには、上記カチオン性基を
有するラテックス重合体中、カチオン性モノマーは5〜
95重量%含まれるのが好ましく、更に好ましくは25
〜65重量%である。また非カチオン性モノマーは5〜
95%含有させるのが好ましく、そのうち上記ジビニル
ベンゼンのような架橋性モノマーは0.1〜8重量%含
まれるのが好ましい。
【0037】上記カチオン性基を有するラテックス重合
体の合成例としては、特開昭51−73440号公報の
実施例に記載されているようにビニルベンジルクロライ
ドを他のモノマーと乳化重合し、その後第3級アミンで
4級化する方法が採用できる。別の好ましい合成法は特
開昭55−22766号公報に記載されている方法であ
る。また、別の好ましい合成法は特開昭56−1735
2号公報に記載されている方法である。
【0038】本発明に用いるカチオン性基を有するラテ
ックス重合体は組成物中で実質的にカチオン性基に4級
窒素原子を有するもので、その分子中にアミン、特に第
3級アミンを有するものが水系溶剤に分散された結果4
級窒素原子を有するカチオン性基になっている場合も含
まれる。
【0039】上記ラテックス重量体の粒径は、10〜2
00nmが好ましく、10nmよりも小さいと製造困難
であり実用的でない。一方、200nmよりも大きい
と、感光層の露光後の画像部を形成したとき画像の解像
力を悪くすることがある。
【0040】本発明のカチオン性基を有する重合体の具
体例としては、下記に示す化合物が挙げられる。尚括弧
内はモル比である。
【0041】
【化3】
【0042】
【化4】
【0043】
【化5】
【0044】
【化6】
【0045】
【化7】
【0046】
【化8】
【0047】
【化9】
【0048】
【化10】
【0049】本発明に用いられる有機溶媒に分散可能な
ラテックスとして、特公平2−15056号公報に記載
の水不溶性粒子状分散物、特開昭58−174402号
公報に記載の有機溶剤分散性の水不溶性粒子状分散物、
特開昭60−3622号公報に記載のアニオン性基を有
するラテックス重合体及び特開昭60−3623号公報
に記載のカチオン性基を有するラテックス重合体を好ま
しく用いることができる。
【0050】本発明に好ましく用いることの出来るミク
ロゲルに関しては、特開平2−263805号公報、特
開平5−178946号公報の〔0008〕〜〔002
3〕の方法で製造された反応性ミクロゲル、特開平5−
97915号公報の方法で製造された反応性ミクロゲ
ル、特開平6−194837号公報の〔0010〕〜
〔0038〕、特開平8−160618号公報の〔00
14〕〜〔0038〕、特開平5−150451号公報
の〔0011〕〜〔0018〕、特開平7−11418
0号公報の〔0019〕〜〔0029〕、特公平6−4
6301号公報のP3〜P7、特開平3−75750号
公報のP2〜P3、特開平3−76704号公報のP2
〜P3、特開平5−45877号公報の〔0006〕〜
〔0019〕、特開平6−118643号公報の〔00
07〕〜〔0047〕、特開平6−161101号公報
〔0009〕〜〔0065〕、特開平7−26138
4号公報の〔0008〕〜〔0024〕、特開平5−2
49674号公報の〔0006〕〜〔0022〕、特開
平3−64755号公報のP2〜P4等に記載されてい
る。
【0051】感光性組成物中におけるミクロゲルの含有
率は、感光性組成物の総重量を基準にして、5〜95重
量%、好ましくは10〜90重量%である。
【0052】(光重合感光層組成)本発明の感光層をネ
ガ型で組み立てる際には、光ラジカル重合反応を利用し
た感光層が好ましい。光ラジカル重合に用いる材料の具
体例は以下の通りである。
【0053】本発明の感光性組成物中には、ラジカルの
存在下で重合反応を起こす置換基を分子内に一個以上有
する化合物(以下、単に光重合モノマーと呼ぶ)を含有
せしめることができる。光重合モノマーの構造は任意で
あり、ラジカルの存在下で重合反応を起こす置換基を1
個有する物(以下単に単官能モノマーと呼ぶ)でも、複
数有するもの(以下単に多官能モノマーと呼ぶ)でも構
わない。ラジカルの存在下で重合反応を起こす置換基と
してはアクリロイル基またはメタクリロイル基が好まし
い。「UV/EB硬化ハンドブック−原料編−」加藤清
視編(高分子刊行会)の11ページから65ページ、
「UV・EB硬化技術の応用と市場」田畑米穂監修、ラ
ドテック研究会編集(シーエムシー)の7ページから5
5ページに記載された光重合モノマー・オリゴマーも用
いることができる。
【0054】また、本発明に用いることのできる光重合
モノマーは,上記に挙げた誘導方法や具体例により限定
されるものではない。さらにこれらの光重合モノマーは
感光性組成物中に複数を併用することも可能である。
【0055】またこれらの光重合モノマーの感光性組成
物中の好ましい含有量は、5〜80重量%であり、より
好ましくは10〜50重量%である。
【0056】本発明の感光性組成物中には、光重合開始
剤を含有せしめることができる。
【0057】本発明において用いることのできる光重合
開始剤は、特に限定はなく、従来公知のものが使用で
き、例えばベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル、
ベンゾフェノン、アントラキノン系化合物、ミヒラーズ
ケトン、トリハロメチル−s−トリアジン系化合物、オ
キサジアゾール系化合物、ビイミダゾール系化合物、チ
オキサントン系化合物、芳香族第3アミン類等をいずれ
も好適に用いる事が出来る。
【0058】これらの光重合開始剤は単独で用いること
も可能だが、2種以上を併用することも出来る。これら
の光重合開始剤の具体例と好ましい併用例については、
「UV/EB硬化ハンドブック−原料編−」加藤清視編
(高分子刊行会)の67ページから73ページ、「UV
・EB硬化技術の応用と市場」田畑米穂監修、ラドテッ
ク研究会編集(シーエムシー)の64ページから82ペ
ージ、特公平6−42074号、特開昭62−6104
4号、特開昭60−35725号、特開平2−2875
47号の各公報に記載されているものが挙げられる。
【0059】また特開平4−362643号及び特開平
4−362644号に記載されている、活性光線の照射
により酸を発生し得る化合物も光重合開始剤として用い
ることが出来る。
【0060】また、上記の具体例に挙げた化合物に、4
級アンモニウム塩を内包する置換基を導入して、化合物
に水溶性を付与した物も好ましく用いることができる。
【0061】また、本発明に用いることのできる光重合
開始剤は、上記に挙げた具体例により限定されるもので
はない。
【0062】光重合開始剤の感光性組成物中の含有量と
しては、0.2〜15重量%の範囲が好ましい。より好
ましくは0.5〜10重量%の範囲である。
【0063】また、結合剤として、種々のポリマー類を
用いることができる。結合剤としては特に限定はない
が、ビニル系重合体、ポリエステル類、ポリアミド類、
ポリウレタン類等が用いられる。特にビニル系重合体が
好ましく、更に具体的にはアクリル酸、メタクリル酸、
アクリル酸エステル、アクリル酸エステル、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、スチレン、4−ヒドロキ
シスチレン等のモノマーの重合体、共重合体、またはこ
れらモノマーと共重合可能な他のビニル系モノマーとの
共重合体等が挙げられる。
【0064】また、結合剤あるいは充填剤として、先に
挙げたミクロゲルが用いることができる他、種々の有
機、無機のフィラーを用いることができる。その他、色
剤として種々の染料類、顔料類を用いてもよい。また、
必要に応じてアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活
性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、可
塑剤、pH調整剤として酸類や塩基類と緩衝剤としての
それらの塩類、保存剤としての熱重合禁止剤や酸化防止
剤なども用いることができる。
【0065】(層構成)本発明の感光層は、単一の組成
からなる単層であっても構わないし、異なる組成を有す
る複数の層を積層した多層であっても構わない。多層構
成を採用する場合には、支持体に最も近い感光層が親水
性であって、その上方にある何れかの感光層が親油性で
あることが好ましい。また、場合によっては、感光層表
面の傷つき、汚染防止や、酸素による光重合阻害の防止
のために、最表面に保護層を付設することも可能であ
る。保護層には、ポリビニルアルコール、部分ケン化ポ
リ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン等の樹脂を塗設し
た物や、PET等のフィルムをラミネートした物を用い
ることができる。
【0066】3.刷版作製工程 3.1.露光工程 画像露光の方法は限定は無い。ネガ画像またはポジ画像
を有するフィルムを版面に密着し活性光線を当てる密着
透過露光や、画像をプロジェクター等で版面に投影する
投影露光、画像のデジタルデータをレーザー等を用いて
版面に直接書き込むダイレクト露光等が挙げられる。露
光光源波長と、露光エネルギー量は、感光層の組成に適
した物を用いる。
【0067】3.2.未露光部の光活性を失活させる工
程 本発明の刷版作製方法は、感光性平版印刷版原版に、画
像露光により潜像を形成した後、非画像部を除去する前
に、未露光部の光活性を失活させる工程を有する。
【0068】未露光部の光活性を失活させる方法は、感
光層の組成により異なる。失活手段の例としては、熱、
光、圧力等のエネルギーを版面に与える方法と、失活剤
を版面に供給する方法、両者を併用する方法がある。ま
た、感光層内や、感光層の近傍の層内に、失活剤を内包
するマイクロカプセルを内蔵させておき、上記のエネル
ギーでカプセルを破壊する方法もある。
【0069】同様に、そのままでは失活剤として機能し
ないが、特定のエネルギーや、特定の化合物により反応
して失活剤として機能する化合物に変化する化合物を感
光層内や、感光層の近傍の層内に内蔵させておくことも
可能である。光重合の感光層を用いた場合の失活方法の
例としては、露光後、ヒドロキノンの水溶液やアルコー
ル溶液を版面上に塗布、浸透させる方法がある。
【0070】3.3.現像工程 現像は、非画像部に相当する感光層を除去することによ
って行う。具体的には、非画像部に相当する感光層を溶
解可能な現像液で溶出除去することが好ましい。溶出現
像は、一般的に感光性平版印刷版(印刷業界でPS版と
称し用いられている)で行われている、アルカリ性水溶
液を用いて、自動現像機で処理する工程が代表的である
が、本発明ではこれに限定されるものではない。
【0071】例えばpHが3〜11の範囲の水系現像液
をローラー供給することにより非画像部の除去現像を行
うこともできる。また、湿し水が供給されている印刷機
の版胴上で、非画像部の除去現像を行うこともできる。
【0072】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0073】実施例1 厚さ0.30mmのアルミニウム板(材質1050、調
質H16)を5重量%苛性ソーダ水溶液中で65℃で1
分間脱脂処理を行った後、水洗いし、0.5モル塩酸水
溶液中で25℃、電流密度60A/dm2の条件下で3
0秒間電解エッチング処理を行った。次いで5重量%苛
性ソーダ水溶液中で60℃、10秒間のデスマット処理
を施した後、20重量%硫酸水溶液中で、温度20℃、
電流密度3A/dm2、の条件下で1分間陽極酸化処理
を行った。更に水洗し、続いて80℃の3号珪酸ソーダ
1.5%水溶液で20秒間封孔処理を行い水洗し、支持
体を作製した。
【0074】この支持体上に、下記の組成1で表される
感光液を、乾燥重量が1.6g/m2になるように塗布
し、80℃の気流下で2分間乾燥した後、組成2で表さ
れる保護層溶液を、乾燥重量が1.0g/m2になるよ
うに塗布し、80℃の気流下で2分間乾燥し、感光性平
版印刷版試料を得た。
【0075】 (組成1) ミクロゲル分散液(20wt%MEK分散液) 5.0g エピクロルヒドリン変性グリセロールトリアクリレート 0.4g 2,4−ジエチルチオキサントン 0.1g 4−(N,N−ジメチルアミノ)安息香酸エチル 0.1g ビクトリアピュアブルーBOH 0.02g MEK 12.0g (組成2) 部分ケン化ポリ酢酸ビニル(ゴーセノールGL05) 0.5g 水 10.0g 得られた感光性平版印刷版試料に、イーストマンコダッ
ク社製ステップタブレット(1ステップの透過濃度差
0.15の物)とネガ像フィルム原稿を通し、PS版用
焼き付け機を用い、2kWメタルハライドランプを使用
して8mW/cm2で30秒間露光した。
【0076】露光後の試料は、下記組成の定着液に10
秒間浸漬させた後、感光層表面に付着している定着液を
ゴム製のヘラで拭い去り、未露光部の感光成分を失活さ
せた。
【0077】 (定着液組成) ヒドロキノン 0.05g 水 10.0g その後、照度800Luxの状況下に3分放置してか
ら、25℃に温調した下記組成の現像液に30秒間浸漬
した後、スポンジで表面を軽く擦り、流水で洗浄して現
像を行った。
【0078】 (現像液組成) Aケイ酸カリ(日本化学(株)製) 10g 2−ブトキシエタノール 20g 純水 500g 得られた刷版サンプルを用いて、ハイデルベルグGTO
印刷機で印刷し、紙面非画像部の汚れの程度で現像性を
評価したところ、汚れは見られなかった。
【0079】比較例1 実施例1において定着液への浸漬を行わずに、それ以外
は同様の方法で刷版を作製、評価したところ、非画線部
全面にうすい地汚れが発生した。
【0080】実施例2 実施例1と同様にして作製した感光性平版印刷版試料を
同様に画像露光した後、実施例1で使用した定着液をス
ポンジにしみこませて試料表面に塗布。自然乾燥した
後、実施例1と同様に蛍光灯下に曝射した。
【0081】現像液による処理は行わず、試料をハイデ
ルベルグGTO印刷機の版胴に取り付け、印刷した。版
上の非画像部に相当する感光層は、500枚印刷した時
点で完全に除去され、汚れのない印刷物が得られた。
【0082】比較例2 実施例2において、スポンジによる定着液の塗布を行わ
ずに、それ以外は同様の方法で刷版を作製、評価したと
ころ、非画線部全面にうすい地汚れが発生した。
【0083】
【発明の効果】本発明により、感光性平版印刷版原版
に、画像露光により潜像を形成した後、非画像部を除去
現像する前に、未露光部の光活性を失活させ、それ以後
の工程での画像部の一部溶解や、非画像部での汚れの原
因を取り除いた刷版作製方法を提供することが出来る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少くとも感光層と支持体よりなる感光性
    平版印刷版原版に、画像露光により潜像を形成した後、
    非画像部を除去現像する前に、未露光部の光活性を失活
    させる工程を有することを特徴とする刷版作製方法。
  2. 【請求項2】 pHが3〜11の範囲の水系現像液をロ
    ーラー供給することにより、非画像部の除去現像を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の刷版作製方法。
  3. 【請求項3】 非画像部の除去現像を印刷機上で行うこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の刷版作製方法。
  4. 【請求項4】 感光層中に、光重合開始剤、およびラジ
    カルの存在下で重合反応を起こす置換基を分子内に一個
    以上有する化合物を含有する感光性平版印刷版原版を用
    いることを特徴とする請求項1、2または3記載の刷版
    作製方法。
  5. 【請求項5】 未露光部の光活性を失活させる工程とし
    て、重合禁止剤を含有する定着剤を感光層表面に供給す
    る工程を有することを特徴とする請求項4記載の刷版作
    製方法。
  6. 【請求項6】 感光層中に、ミクロゲルを含有する感光
    性平版印刷版原版を用いることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか1項記載の刷版作製方法。
  7. 【請求項7】 感光層中に、ラジカルの存在化で重合反
    応を起こす置換基を表面に有する反応性ミクロゲルを含
    有する感光性平版印刷版原版を用いることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれか1項記載の刷版作製方法。
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