JPH11186273A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11186273A
JPH11186273A JP36542597A JP36542597A JPH11186273A JP H11186273 A JPH11186273 A JP H11186273A JP 36542597 A JP36542597 A JP 36542597A JP 36542597 A JP36542597 A JP 36542597A JP H11186273 A JPH11186273 A JP H11186273A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
semiconductor device
wiring layer
wiring
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36542597A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Sato
新治 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP36542597A priority Critical patent/JPH11186273A/ja
Publication of JPH11186273A publication Critical patent/JPH11186273A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低抵抗で、エレクトロマイグレーション耐性
及びストレスマイグレーション耐性に優れ、信頼性の高
い埋め込み方式のCu配線層を有する半導体装置及びそ
の製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 トランジスタ等の半導体素子が形成され
た半導体基板10上に絶縁膜12が形成され、この絶縁
膜12表面に配線溝14が形成され、この配線溝14内
には、配線溝14内の側壁及び底面を覆っているTiN
保護膜16を介して、4at.%のMgが固溶されてい
るCu膜からなる埋め込み配線層であるCu−4at.
%Mg配線層18aが埋め込まれている。このCu−4
at.%Mg配線層18a上には、Cu−4at.%M
g配線層18aの酸化を防止するための酸化防止バリア
として機能するMgO皮膜26が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法に係り、特に埋め込み方式の銅配線層を有す
る半導体装置及びその製造方法に関するものである。そ
して、本発明は、ULSIやASIC等に広く応用され
るものである。
【0002】
【従来の技術】LSIの高速化・高集積化に伴い、配線
の微細化や多層化が進んでいる。こうした微細配線にお
いては、高い電流密度及び動作温度が要求されるため、
エレクトロマイグレーション耐性及びストレスマイグレ
ーション耐性の高い材料を用いて配線層を形成すること
により、信頼性の向上が図られている。また、動作速度
の高速化を達成するためには、RC遅延の低減が必要で
あり、その手段として、層間絶縁膜の低誘電率化及び配
線材料の低抵抗化がある。このような配線材料として、
従来の配線材料であるAl(アルミニウム)よりも電気
抵抗が低く、活性化エネルギーが高いCu(銅)などが
検討されている。
【0003】従来のAlからなる微細電極配線層を形成
する際の加工法としては、一般的にRIE(Reactive I
on Etching;反応性エッチング)法などが用いられてい
る。しかし、Cu配線層の場合、RIE法を用いて加工
する際に、Cuの塩化物やフッ化物は蒸気庄が低いた
め、通常行われている低温におけるエッチングを行うこ
とができない。この対策として、加工の際の半導体基板
の温度を高温化することが検討されているが、Cuの塩
化物やフッ化物などの蒸気圧は上昇するものの、塩化反
応やフッ化反応も促進されることから、その塩化反応や
フッ化反応がCu配線層内部にまで進み、エッチングの
等方性が大きくなるため、結果的に微細加工が困難にな
るという問題があった。
【0004】このようなCu配線層を加工する際のエッ
チングの問題点を回避する方法として、埋め込み配線方
式が開発されている。以下に、この埋め込み配線方式に
よるCu配線層の形成方法を説明する。先ず、半導体素
子が形成された半導体基板上に、絶縁膜を形成した後、
この絶縁膜に接続孔又は配線溝の少なくとも一方を形成
する。次いで、少なくとも接続孔又は配線溝の少なくと
も一方の側壁及び底面を覆うように、次の工程において
形成するCu膜中のCu原子の絶縁膜中への拡散を防止
するための保護膜を形成する。
【0005】次いで、例えばスパッタ法又はCVD(Ch
emical Vapor Deposition ;化学気相成長)法などを用
いて、基体全面にCu膜を形成する。次いで、加熱処理
を加えることにより、基体全面に形成したCu膜をリフ
ローさせて、接続孔又は配線溝内の少なくとも一方に保
護膜を介して埋め込む。
【0006】次いで、例えばCMP(Chemical Mechani
cal Polishing ;化学機械研磨)法を用いて、絶縁膜上
面上の不要なCu膜を取り除き、接続孔又は配線溝内の
少なくとも一方に保護膜を介して埋め込まれたCu膜の
みを残存させる。こうして、接続孔又は配線溝内に埋め
込まれたCu膜からなる所要のCu電極配線層を形成す
る。
【0007】ところで、Cuの融点は1085℃であ
り、従来の配線材料であるAlの融点である660℃に
比べて高いことから、Cu膜をリフローさせるには高い
熱処理温度が必要となる。そして、こうした高い熱処理
温度は、有機SOG層間膜にダメージを与えたり、下層
配線層のストレスマイグレーション耐性を低下させた
り、Cu自身の拡散を招いたりするなどの問題を生じ
る。
【0008】そこで、Cu膜のリフロー温度を低温化す
るため、以下のような種々の方法が提案されている。例
えば特開平8−264535号公報においては、形成し
たCu膜表面を酸化した後、水素雰囲気中において熱処
理することにより、Cu膜のリフローを行う方法が提案
されている。
【0009】また、特開平8−316233号公報にお
いては、熱処理を行う際に、酸化性ガスと還元性ガスを
供給し、Cu膜表面の酸化還元反応に伴う発熱を利用し
て、Cu膜のリフローを行う方法が提案されている。
【0010】また、特開平9−64173号公報におい
ては、下地層上にCu膜を形成する前に、Cu膜のリフ
ロー温度よりも低い融点を有する金属系材料からなる下
地潤滑層を形成しておき、Cu膜のリフロー時に下地潤
滑層を溶融させてCu膜と下地層との摩擦を軽減して、
容易にCu膜を接続孔内に導入する方法が提案されてい
る。
【0011】また、特開平8−102463号公報にお
いては、Cu膜の下地にCuと合金を形成しやすい金属
からなる配線下地層を形成し、Cu膜の形成時にCu膜
と配線下地層とを合金化することにより、Cu膜の融点
を低下させる方法が提案されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の特開平
8−264535号及び特開平8−316233号に開
示された方法においては、Cu膜表面の酸化によりCu
2 O(酸化銅)膜が形成され、水素雰囲気中における熱
処理の際に、H2 (水素)がこのCu2 O膜中に拡散侵
入して、Cu2 O+H2 →2Cu+H2 Oの反応により
Cuに還元されるのであるが、同時にH2 O(水蒸気)
が発生するために、Cu膜中に気泡を生じたり亀裂を発
生させたりしてCu膜の膜質を劣化させる、いわゆる水
素脆性が起こることが懸念される。
【0013】これに対して、上記の特開平9−6417
3号及び特開平8−102463号に開示された方法に
おいては、こうした問題は生じない。しかし、リフロー
現象は熱活性化過程であり、表面拡散の割合が大きいた
め、Cu膜の下地層を種々に改良しても、その効果は大
きくない。また、Cu合金膜が形成されることになり、
こうした合金や金属間化合物は純金属、例えば純銅(以
下、「純Cu」と記載する)よりも一般に抵抗値が大き
いため、配線層の低抵抗化を図る観点からは好ましくな
い。
【0014】そこで本発明は、上記問題点を鑑みてなさ
れたものであり、低抵抗で、エレクトロマイグレーショ
ン耐性及びストレスマイグレーション耐性に優れ、信頼
性の高い埋め込み方式のCu配線層を有する半導体装置
及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の本発
明に係る半導体装置及びその製造方法によって達成され
る。即ち、請求項1に係る半導体装置は、半導体基板上
の絶縁膜に形成された接続孔又は配線溝内の少なくとも
一方に配線層が埋め込まれている半導体装置であって、
この配線層が、所定の元素が固溶されて融点が純Cuよ
りも低くなっているCu膜からなることを特徴とする。
【0016】このように請求項1に係る半導体装置にお
いては、接続孔又は配線溝内の少なくとも一方に埋め込
まれているCu配線層が、所定の元素が固溶されたCu
膜からなり、その融点が純Cuの融点よりも低くなって
いることにより、Cu合金膜からなるCu配線層よりも
低抵抗で、エレクトロマイグレーション耐性及びストレ
スマイグレーション耐性に優れた埋め込み方式の配線層
が実現されると共に、その配線層を形成する際に、純C
uを配線材料とする場合よりも低いプロセス温度におい
て接続孔又は配線溝内内の少なくとも一方へのCu配線
層の埋め込みを行うことが可能になる。
【0017】なお、ここで、Cu膜に所定の元素が固溶
されているとは、Cu膜に所定の元素が含有されている
ものの、所定の元素の含有濃度がCuと金属間化合物を
形成するに必要な濃度よりも低い状態にあることを意味
する。このため、Cuと所定の元素とは合金状態にはな
く、所定の元素が固溶されているCu膜はCu合金膜で
はない。
【0018】また、請求項2に係る半導体装置は、上記
請求項1に係る半導体装置において、接続孔又は配線溝
の少なくとも一方の側壁及び底面と配線層との間に、絶
縁膜中へのCu原子の拡散を防止するための保護膜が形
成されている構成とすることにより、接続孔又は配線溝
内の少なくとも一方に埋め込まれているCu配線層から
絶縁膜中へのCuの拡散が防止されるため、信頼性の高
い埋め込み方式のCu配線層が実現される。
【0019】また、請求項3に係る半導体装置は、上記
請求項1又は2に係る半導体装置において、配線層上面
が酸化防止用の皮膜によって覆われている構成とするこ
とにより、Cu配線層上面の酸化が防止されるため、低
抵抗でエレクトロマイグレーション耐性及びストレスマ
イグレーション耐性に優れた信頼性の高い埋め込み方式
のCu配線層が実現される。
【0020】また、請求項4に係る半導体装置は、上記
請求項3に係る半導体装置において、Cu配線層上面を
覆っている酸化防止用の皮膜が、Cu配線層に固溶され
ている所定の元素の酸化物である構成とすることによ
り、接続孔又は配線溝内の少なくとも一方に埋め込まれ
たCu配線層を形成した後の酸化雰囲気中における熱処
理によって容易に酸化防止用の皮膜が形成される。
【0021】また、請求項5に係る半導体装置は、上記
請求項1又は2に係る半導体装置において、Cu膜に固
溶されている所定の元素がAg(銀)、Al、As(砒
素)、Au(金)、Be(ベリリウム)、Cd(カドミ
ウム)、Cr(クロム)、Ga(ガリウム)、Ge(ゲ
ルマニウム)、Hf(ハフニウム)、Hg(水銀)、I
n(インジウム)、Li(リチウム)、Mg(マグネシ
ウム)、Mn(マンガン)、P(燐)、Sb(アンチモ
ン)、Si(シリコン)、Sn(錫)、Ti(チタ
ン)、Tl(タリウム)、又はZr(ジルコニウム)で
ある構成とすることにより、このような元素が固溶され
たCu膜の融点は純Cuの融点よりも低くなるため、こ
の低融点のCu膜からなるCu配線層を形成する際に、
純Cuを配線材料とする場合よりも低いプロセス温度に
おいて接続孔又は配線溝内の少なくとも一方へのCu配
線層の埋め込みを行うことが可能になる。
【0022】また、請求項6に係る半導体装置は、上記
請求項4に係る半導体装置において、Cu膜に固溶され
ている所定の元素の酸化物が、Al2 3 (酸化アルミ
ニウム)、Cr2 3 (酸化クロム)、Ga2 3 (酸
化ガリウム)、GeO2 (酸化ゲルマニウム)、In2
3 (酸化インジウム)、Li2 O(酸化リチウム)、
MgO(酸化マグネシウム)、MnO2 (酸化マンガ
ン)、SiO2 (酸化シリコン)、TiO2 若しくはT
2 3 (酸化チタン)、又はZrO2 (酸化ジルコニ
ウム)である構成とすることにより、上記のAl等の元
素が固溶されているCu膜からなるCu配線層上面を酸
化雰囲気中において熱処理することにより、容易に酸化
防止用の皮膜が形成される。
【0023】また、請求項7に係る半導体装置の製造方
法は、半導体基板上に絶縁膜を形成する第1の工程と、
この絶縁膜に接続孔又は配線溝の少なくとも一方を形成
する第2の工程と、基体全面に、所定の元素が固溶され
て融点が純Cuよりも低くなっているCu膜を形成する
第3の工程と、このCu膜を熱処理によりリフローして
接続孔又は配線溝内に埋め込む第4の工程と、絶縁膜上
面上のCu膜を除去すると共に、接続孔又は配線溝内の
少なくとも一方に埋め込まれたCu膜を残存させて、こ
のCu膜からなる配線層を形成する第5の工程とを有す
ることを特徴とする。
【0024】このように請求項7に係る半導体装置の製
造方法においては、所定の元素が固溶されて融点が純C
uよりも低くなっているCu膜を配線材料として用いて
いることにより、このCu膜を熱処理によりリフローし
て接続孔又は配線溝内の少なくとも一方に埋め込む際
に、例えば純Cuを配線材料とする場合よりも低い熱処
理温度において容易にリフローを行うことが可能にな
る。このため、高温リフローによるストレスマイグレー
ション耐性の低下やCu自身の拡散などを招くことな
く、また水素雰囲気中の熱処理による水素脆性を招くこ
となく、Cu合金膜からなるCu配線層よりも低抵抗
で、エレクトロマイグレーション耐性及びストレスマイ
グレーション耐性に優れた埋め込み方式のCu配線層が
実現される。
【0025】また、請求項8に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項7に係る半導体装置の製造方法におい
て、所定の元素が固溶されて融点が純Cuよりも低くな
っているCu膜を形成する第3の工程及びこのCu膜を
熱処理によりリフローして接続孔又は配線溝内の少なく
とも一方に埋め込む第4の工程の代わりに、半導体基板
を加熱しながら、基体全面に、所定の元素が固溶されて
融点が純Cuよりも低くなっているCu膜を形成して、
このCu膜を接続孔又は配線溝内に埋め込む工程を有す
る構成とすることにより、Cu膜の成膜とこのCu膜の
接続孔又は配線溝内の少なくとも一方への埋め込みとが
1つの工程によって達成される。このため、Cu合金膜
からなるCu配線層よりも低抵抗で、エレクトロマイグ
レーション耐性及びストレスマイグレーション耐性に優
れた埋め込み方式のCu配線層が実現されると共に、そ
の製造工程が簡略化される。
【0026】また、請求項9に係る半導体装置の製造方
法は、半導体基板上に絶縁膜を形成する第1の工程と、
この絶縁膜に接続孔又は配線溝の少なくとも一方を形成
する第2の工程と、基体全面に、第1のCu膜を形成す
る第3の工程と、この第1のCu膜上に、所定の元素が
固溶されて融点が純Cuよりも低くなっている第2のC
u膜を形成する第4の工程と、これら第1及び第2のC
u膜を熱処理によりリフローして接続孔又は配線溝内の
少なくとも一方に埋め込む第5の工程と、絶縁膜上面上
の第1及び第2のCu膜を除去すると共に、接続孔又は
配線溝内の少なくとも一方に埋め込まれた第1及び第2
のCu膜を残存させて、第1及び第2のCu膜からなる
配線層を形成する第6の工程とを有することを特徴とす
る。
【0027】このように請求項9に係る半導体装置の製
造方法においては、第1のCu膜と所定の元素が固溶さ
れて融点が純Cuよりも低くなっている第2のCu膜と
を順に積層した2層構造のCu膜を配線材料として用い
ているが、リフロー現象は主に熱的活性化による表面拡
散によって進行することから、Cu膜全体の融点が低い
必要はなく、2層構造のCu膜のうちの表面側の第2の
Cu膜の融点のみが低ければよい。このため、この2層
構造のCu膜を熱処理によりリフローして接続孔又は配
線溝内の少なくとも一方に埋め込む際にも、例えば純C
uを配線材料とする場合よりも低い熱処理温度において
容易にリフローを行うことが可能になる。しかも、第1
のCu膜として例えば純Cuのような第2のCu膜より
も低抵抗のものを使用すれば、接続孔又は配線溝内の少
なくとも一方に埋め込まれた第1及び第2のCu膜から
なる配線層は、第2のCu膜のみからなる配線層よりも
低抵抗にすることが可能になる。従って、上記請求項7
の場合のCu配線層よりも更に低抵抗で、エレクトロマ
イグレーション耐性及びストレスマイグレーション耐性
に優れた埋め込み方式のCu配線層が実現される。
【0028】また、請求項10に係る半導体装置の製造
方法は、上記請求項9に係る半導体装置の製造方法にお
いて、第1のCu膜上に所定の元素が固溶されて融点が
純Cuよりも低くなっている第2のCu膜を形成する第
4の工程及びこれら第1及び第2のCu膜を熱処理によ
りリフローして接続孔又は配線溝内の少なくとも一方に
埋め込む第5の工程の代わりに、半導体基板を加熱しな
がら、第1のCu膜上に、所定の元素が固溶されて融点
が純Cuよりも低くなっている第2のCu膜を形成し
て、これら第1及び第2のCu膜を接続孔又は配線溝内
の少なくとも一方に埋め込む工程を有する構成とするこ
とにより、第2のCu膜の成膜と第1及び第2のCu膜
の接続孔又は配線溝内の少なくとも一方への埋め込みと
が1つの工程によって達成される。このため、上記請求
項7の場合のCu配線層よりも低抵抗で、エレクトロマ
イグレーション耐性及びストレスマイグレーション耐性
に優れた埋め込み方式のCu配線層が実現されると共
に、その製造工程が簡略化される。
【0029】また、請求項11に係る半導体装置の製造
方法は、上記請求項9に係る半導体装置の製造方法にお
いて、基体全面に第1のCu膜を形成する第3の工程、
この第1のCu膜上に所定の元素が固溶されて融点が純
Cuよりも低くなっている第2のCu膜を形成する第4
の工程、及びこれら第1及び第2のCu膜を熱処理によ
りリフローして接続孔又は配線溝内の少なくとも一方に
埋め込む第5の工程の代わりに、半導体基板を加熱しな
がら、基体全面に第1のCu膜を形成する工程と、半導
体基板を加熱しながら、第1のCu膜上に所定の元素が
固溶されて融点が純Cuよりも低くなっている第2のC
u膜を形成して、これら第1及び第2のCu膜を接続孔
又は配線溝内の少なくとも一方に埋め込む工程とを有す
る構成とすることにより、第1のCu膜の成膜工程と第
2のCu膜の成膜工程と第1及び第2のCu膜の接続孔
又は配線溝内の少なくとも一方への埋め込み工程とを共
に半導体基板を加熱しながら連続的に行うことが可能に
なるため、上記請求項7の場合のCu配線層よりも低抵
抗で、エレクトロマイグレーション耐性及びストレスマ
イグレーション耐性に優れた埋め込み方式のCu配線層
を実現する際に、その製造工程が上記請求項10の場合
よりも更に簡略化される。
【0030】また、請求項12に係る半導体装置の製造
方法は、上記請求項9〜11に係る半導体装置の製造方
法において、第1のCu膜が純Cuからなる構成とする
ことにより、接続孔又は配線溝内の少なくとも一方に埋
め込まれた第1及び第2のCu膜からなる配線層が、純
Cu膜と所定の元素が固溶されているCu膜との2層構
造となるため、上記請求項7のように所定の元素が固溶
されているCu膜の単層構造の場合と比較すると、極め
て抵抗の低い純Cu膜を有している分だけ、配線層全体
としての抵抗が更に低減される。
【0031】また、請求項13に係る半導体装置の製造
方法は、上記請求項7〜12に係る半導体装置の製造方
法において、絶縁膜に接続孔又は配線溝の少なくとも一
方を形成する第2の工程の後、接続孔又は配線溝の少な
くとも一方の側壁及び底面を覆うCu拡散防止用の保護
膜を形成する工程を有する構成とすることにより、この
Cu拡散防止用の保護膜によって接続孔又は配線溝内の
少なくとも一方に埋め込まれている配線層から絶縁膜中
へのCu原子の拡散が防止されるため、信頼性の高い埋
め込み方式のCu配線層が実現される。
【0032】また、請求項14に係る半導体装置の製造
方法は、上記請求項7〜12に係る半導体装置の製造方
法において、接続孔又は配線溝内の少なくとも一方に埋
め込まれたCu配線層を形成する工程の後、このCu配
線層上面上に酸化防止用の皮膜を形成する工程を有する
構成とすることにより、この酸化防止用の皮膜によって
Cu配線層上面の酸化が防止され、配線抵抗の上昇が防
止されるため、低抵抗でエレクトロマイグレーション耐
性及びストレスマイグレーション耐性に優れ、且つ信頼
性の高い埋め込み方式のCu配線層が実現される。
【0033】また、請求項15に係る半導体装置の製造
方法は、上記請求項14に係る半導体装置の製造方法に
おいて、配線層上面上に酸化防止用の皮膜を形成する工
程が、酸化物生成の標準自由エネルギーが配線層の主体
をなすCuよりも小さい所定の元素を選択的に酸化し
て、配線層上面上に所定の元素の酸化物を形成する工程
である構成とすることにより、Cu配線層に固溶されて
いる所定の元素の酸化物生成の標準自由エネルギーがC
u配線層の主体をなすCuの酸化物生成の標準自由エネ
ルギーよりも小さいことから、Cu配線層上面において
Cuの酸化物が生成されるよりも容易に所定の元素の酸
化物が生成されるため、この所定の元素の酸化物からな
る酸化防止用の皮膜がCu配線層上面に容易に形成され
る。
【0034】また、請求項16に係る半導体装置の製造
方法は、上記請求項14に係る半導体装置の製造方法に
おいて、配線層上面上に酸化防止用の皮膜を形成する工
程が、所定の温度及び所定の平衡酸素分圧を有する酸化
雰囲気中における熱処理を行う工程であり、この所定の
平衡酸素分圧が、所定の温度において所定の元素の酸化
が開始される平衡酸素分圧以上であって配線層の主体を
なすCuの酸化が開始される平衡酸素分圧以下である構
成とすることにより、所定の温度及び所定の平衡酸素分
圧を有する酸化雰囲気中における熱処理によってCu配
線層に固溶されている所定の元素が酸化されてその酸化
物が生成される一方で、Cu配線層の主体をなすCuは
酸化されず、その酸化物が生成されないため、Cu配線
層上面には所定の元素の酸化物のみが生成され、この所
定の元素の酸化物からなる酸化防止用の皮膜が容易に形
成される。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を説明する。 (第1の実施形態)図1は本発明の第1の実施形態に係
る半導体装置を示す断面図であり、図2〜図7はそれぞ
れ図1に示す半導体装置の第1の製造方法を説明するた
めの工程断面図であり、図8〜図12はそれぞれ第2の
製造方法を説明するための工程断面図である。図1に示
されるように、半導体基板10上には、半導体基板10
表面層に形成されたトランジスタ等の半導体素子(図示
せず)とその配線層とを分離するための絶縁膜12が形
成されている。
【0036】また、この絶縁膜12表面には、配線溝1
4が形成されている。そして、この配線溝14内には、
配線溝14内の側壁及び底面を覆っているTiN保護膜
16を介して、Cu−4at.%(原子%)Mg配線層
18aが埋め込まれている。即ち、このTiN保護膜1
6は、Cu−4at.%Mg配線層18aと絶縁膜12
との密着性を良好にするための密着層及びCu−4a
t.%Mg配線層18a中のCu原子の絶縁膜12中へ
の拡散を防止するための拡散防止層として機能するもの
であり、Cu−4at.%Mg配線層18aは、4a
t.%のMgが固溶されているCu膜からなる埋め込み
配線層である。
【0037】次に、図1に示す半導体装置の第1の製造
方法を、図2〜図7を用いて説明する。先ず、半導体基
板10表面層に、トランジスタ等の半導体素子(図示せ
ず)を形成した後、この半導体素子と後の工程において
形成する配線層とを分離するため、例えばCVD法を用
いて、半導体基板10上に絶縁膜12を形成する(図2
参照)。
【0038】次いで、絶縁膜12上にフォトレジスト剤
(図示せず)を塗布した後、例えばフォトリソグラフィ
法を用いて、このフォトレジスト剤をパターニングし、
配線溝を開口部とするレジストパターン(図示せず)を
形成する。続いて、このレジストパターンをマスクにし
て絶縁膜12を選択的にエッチングし、配線溝14を形
成する(図3参照)。
【0039】次いで、例えばスパッタリング法を用い
て、基体全面に、即ち配線溝14の側壁及び底面を含む
絶縁膜12表面上に、TiN(窒化チタン)保護膜16
を成膜する。なお、このTiN保護膜16は、次の工程
において成膜するCu膜と絶縁膜12との密着性を良好
にするための密着層及びCu膜中のCu原子が絶縁膜1
2中に拡散することを防止するための拡散防止層として
機能するものである(図4参照)。
【0040】次いで、例えばスパッタリング法を用い
て、基体全面のTiN保護膜16上にCu膜中に4a
t.%のMgが固溶されているCu−4at.%Mg膜
18を成膜する。このとき、側壁及び底面がTiN保護
膜16によって覆われている配線溝14内にも、このC
u−4at.%Mg膜18が形成される。このとき、C
u−4at.%Mg膜18をスパッタリングする際のタ
ーゲットとしては、Cu−Mg合金ターゲット、Cuタ
ーゲット上にMgチップを搭載したターゲット、又はC
uとMgとの複合ターゲットを用いる(図5参照)。
【0041】次いで、常圧の非酸化性雰囲気中におい
て、450℃の温度で30分間の熱処理を行い、Cu−
4at.%Mg膜18を配線溝14内にフローさせて、
配線溝14内をCu−4at.%Mg膜18によって完
全に埋め込んでしまうと共に、このCu−4at.%M
g膜18表面を平坦化する。このとき、Cu−4at.
%Mg膜18の融点は約900℃であり、純Cuの融点
である1085℃に比べて低いため、純Cu膜の場合よ
りも低温で十分な埋め込みが可能となる(図6参照)。
【0042】次いで、例えばCMP法を用いて、平坦化
されたCu−4at.%Mg膜18表面から研磨を開始
し、絶縁膜12上面上のCu−4at.%Mg膜18及
びTiN保護膜16を完全に除去して、絶縁膜12上面
を露出させる。そして、側壁及び底面がTiN保護膜1
6によって覆われている配線溝14内のみに、Cu−4
at.%Mg膜18を残存させ、この配線溝14内のC
u−4at.%Mg膜18からなるCu−4at.%M
g配線層18aを形成する(図7参照)。
【0043】次に、図1に示す半導体装置の第2の製造
方法を、図8〜図12を用いて説明する。先ず、上記図
2に示す工程の場合と同様にして、半導体基板10表面
層にトランジスタ等の半導体素子(図示せず)を形成し
た後、この半導体基板10上に例えばCVD法を用いて
絶縁膜12を形成する(図8参照)。
【0044】次いで、上記図3に示す工程の場合と同様
にして、フォトリソグラフィ法を用いて、絶縁膜12上
に塗布したフォトレジスト剤をパターニングし、配線溝
を開口部とするレジストパターン(図示せず)を形成す
る。続いて、このレジストパターンをマスクにして絶縁
膜12を選択的にエッチングし、配線溝14を形成する
(図9参照)。
【0045】次いで、上記図3に示す工程の場合と同様
にして、スパッタリング法を用いて、基体全面に、即ち
配線溝14の側壁及び底面を含む絶縁膜12表面上にT
iN保護膜16を成膜する(図10参照)。
【0046】次いで、いわゆる高温スパッタリング法を
用いて、半導体基板10を500℃の温度に加熱しなが
ら、基体全面のTiN保護膜16上にCu−4at.%
Mg膜18を成膜する。このとき、Cu−4at.%M
g膜18の融点は約900℃であり、純Cuの融点であ
る1085℃に比べて低いことから、半導体基板10を
高温に加熱した状態でスパッタリングを行うことによ
り、基体全面に成膜されるCu−4at.%Mg膜18
が同時に配線溝14内にフローされ、配線溝14内がC
u−4at.%Mg膜18によって完全に埋め込まれて
しまうと共に、このCu−4at.%Mg膜18表面が
平坦化される(図11参照)。
【0047】次いで、上記図7に示す工程の場合と同様
にして、CMP法を用いて、平坦化されたCu−4a
t.%Mg膜18及びTiN保護膜16を絶縁膜12上
面が露出するまで研磨し、絶縁膜12上面上のCu−4
at.%Mg膜18及びTiN保護膜16を完全に除去
する。そして、配線溝14内のみにTiN保護膜16を
介してCu−4at.%Mg膜18を残存させ、このC
u−4at.%Mg膜18からなるCu−4at.%M
g配線層18aを形成する(図12参照)。
【0048】以上のように本実施形態に係る半導体装置
によれば、埋め込み方式の配線層として、4at.%の
Mgが固溶されているCu膜からなるCu−4at.%
Mg配線層18aが用いられていることにより、例えば
CuとMgとの合金膜からなるMgCu2 配線層の場合
よりも低抵抗で、エレクトロマイグレーション耐性及び
ストレスマイグレーション耐性に優れた埋め込み配線層
を実現することができる。
【0049】また、配線溝14内の側壁及び底面をなす
絶縁膜12と配線溝14内に埋め込まれたCu−4a
t.%Mg配線層18aとの間にTiN保護膜16が介
在していることにより、このTiN保護膜16によって
Cu−4at.%Mg配線層18a中のCuが絶縁膜1
2中に拡散することが防止されるため、信頼性の高い埋
め込み配線層を実現することができる。
【0050】また、本実施形態に係る半導体装置の第1
の製造方法によれば、スパッタリング法により基体全面
に成膜したCu−4at.%Mg膜18を熱処理によっ
てフローさせて配線溝14内を完全に埋め込んでしまう
際に、このCu−4at.%Mg膜18の融点が純Cu
の融点に比べて低いことから、純Cuの場合よりも低温
の熱処理により十分な埋め込みが可能となるため、高温
リフローによるストレスマイグレーション耐性の低下や
Cu自身の拡散などを防止することができる。また、水
素雰囲気中の熱処理を必要としないため、水素脆性の発
生を防止することができる。
【0051】また、本実施形態に係る半導体装置の第2
の製造方法によれば、基体全面に、Cu−4at.%M
g膜18を成膜する際に、基板を加熱しながらスパッタ
リングを行う、いわゆる高温スパッタリング法を用いる
ことにより、Cu−4at.%Mg膜18の成膜と同時
にCu−4at.%Mg膜18が配線溝14内にフロー
されて、配線溝14内が完全に埋め込まれてしまうと共
に、Cu−4at.%Mg膜18表面が平坦化されるこ
とから、上記第1の製造方法におけるCu−4at.%
Mg膜18の成膜工程とCu−4at.%Mg膜18の
配線溝14内への埋め込み及び平坦化工程との2工程を
1工程によって行うことが可能になるため、製造工程を
簡略化することができる。
【0052】なお、本実施形態においては、埋め込み方
式の配線層として4at.%のMgが固溶されているC
u膜からなるCu−4at.%Mg配線層18aが用い
られているが、Cuを主体とする配線層に固溶されてい
るMgの濃度は4at.%に限定されるものではなく、
MgがCuと金属間化合物を形成するに必要な濃度、例
えば5at.%よりも低い濃度であればよい。
【0053】また、Cuを主体とする配線層に固溶され
ている元素として、Mgの代わりに例えばAg、Al、
As、Au、Be、Cd、Cr、Ga、Ge、Hf、H
g、In、Li、Mn、P、Sb、Si、Sn、Ti、
Tl、又はZrであってもよい。これらの元素もCu膜
中に固溶する範囲をもち、かつCu膜中に固溶すること
により融点(合金状態図では固溶線で表される)が純C
uの融点よりも低くなるものである。
【0054】そして、これらの元素をCu配線層に固溶
させる濃度も、これらの元素がCuと金属間化合物を形
成するに必要な濃度よりも低いことが必要である。例え
ば、Alの場合には19.5at.%以下、Gaの場合
には19.5at.%以下、Geの場合には9at.%
以下、Inの場合には3at.%以下、Liの場合には
6.5at.%以下、Siの場合には8.5at.%以
下、Tiの場合には1at.%以下、Zrの場合には
0.14at.%以下であることが要求されることにな
る。
【0055】また、Cu−4at.%Mg膜18の形成
法としてスパッタリング法を用いているが、スパッタリ
ング法に限定されるものではない。このスパッタリング
法の代わりに、例えばCuのイオンクラスタービームと
Mgのイオンクラスタービームとを半導体基板10上で
重畳させる方法や、Cuターゲットを用いたイオンビー
ムスパッタとMgターゲットを用いたイオンビームスパ
ッタとを半導体基板10上で重畳させる方法や、Cuの
蒸発源から蒸発させたCu元素とMgの蒸発源から蒸発
させたMg元素とを半導体基板10上で重畳させる方法
や、Mgが固溶されているCu膜を用いるフラッシュ蒸
着法や、分子線エピタキシー法や、Mgが固溶されてい
るCu膜を用いるレーザアブレーション法や、Cuター
ゲットを用いたレーザアブレーションとMgターゲット
を用いたレーザアブレーションとを半導体基板10上で
重畳させる方法や、CVD法や、めっき法などを用いて
もよい。
【0056】また、基体全面に成膜したCu−4at.
%Mg膜18をフローさせて配線溝14内を完全に埋め
込んでしまう際の熱処理を常圧の非酸化性雰囲気中にお
いて行っているが、この常圧の非酸化性雰囲気の代わり
に、高圧の非酸化性雰囲気中において熱処理を行っても
よい。この場合には、Cu−4at.%Mg膜18の配
線溝14内への埋め込み特性が更に良好なものとなる。
【0057】また、配線溝14内に埋め込まれたCu−
4at.%Mg配線層18aと絶縁膜12との間に介在
させる膜としてTiN保護膜16を用いているが、Ti
N保護膜16に限定されるものではなく、Cuと反応せ
ず、Cu−4at.%Mg配線層18aと絶縁膜12と
の密着層及びCu−4at.%Mg配線層18a中のC
uの絶縁膜12中への拡散防止層として機能するもので
あればよい。例えば、TiN保護膜16の代わりに、窒
化シリコン膜、酸窒化シリコン膜、窒化チタン膜、窒化
タングステン膜、窒化チタンタングステン膜、タングス
テン窒化ニオブ膜、窒化タンクル膜などを用いてもよ
い。
【0058】また、TiN保護膜16の形成法としてス
パッタリング法を用いているが、スパッタリング法に限
定されるものではなく、例えばCVD法を用いてもよ
い。
【0059】(第2の実施形態)図13は本発明の第2
の実施形態に係る半導体装置を示す断面図であり、図1
4〜図19はそれぞれ図13に示す半導体装置の第1の
製造方法を説明するための工程断面図であり、図20〜
図25はそれぞれ第2の製造方法を説明するための工程
断面図であり、図26〜図30はそれぞれ第3の製造方
法を説明するための工程断面図である。なお、上記図1
〜図12の半導体装置の構成要素と同一の要素には同一
の符号を付して説明を省略する。
【0060】図13に示されるように、半導体基板10
上には、半導体基板10表面層に形成されたトランジス
タ等の半導体素子(図示せず)とその配線層とを分離す
るための絶縁膜12が形成されている。また、この絶縁
膜12表面には、配線溝14が形成されている。そし
て、この配線溝14内には、配線溝14内の側壁及び底
面を覆っているTiN保護膜16を介して、Cu−Mg
配線層24aが埋め込まれている。なお、このCu−M
g配線層24aは、4at.%以下のMgが固溶されて
いるCu膜からなる埋め込み配線層であるが、Cu膜に
固溶されているMgの濃度はCu−Mg配線層24aの
表面近傍において高く、内部に行くに従って低下してい
る。
【0061】次に、図13に示す半導体装置の第1の製
造方法を、図14〜図19を用いて説明する。先ず、半
導体基板10表面層に、トランジスタ等の半導体素子
(図示せず)を形成した後、この半導体素子と後の工程
において形成する配線層とを分離するため、例えばCV
D法を用いて、半導体基板10上に絶縁膜12を形成す
る(図14参照)。
【0062】次いで、絶縁膜12上にフォトレジスト剤
(図示せず)を塗布した後、例えばフォトリソグラフィ
法を用いて、このフォトレジスト剤をパターニングし、
配線溝を開口部とするレジストパターン(図示せず)を
形成する。続いて、このレジストパターンをマスクにし
て絶縁膜12を選択的にエッチングし、配線溝14を形
成する(図15参照)。
【0063】次いで、例えばスパッタリング法を用い
て、基体全面に、即ち配線溝14の側壁及び底面を含む
絶縁膜12表面上に、TiN保護膜16を成膜する。な
お、このTiN保護膜16は、次の工程において成膜す
る純Cu膜と絶縁膜12との密着性を良好にするための
密着層及び純Cu膜中のCu原子の絶縁膜12中への拡
散を防止するための拡散防止層として機能するものであ
る(図16参照)。
【0064】次いで、例えばスパッタリング法を用い
て、基体全面のTiN保護膜16上に純Cu膜20を成
膜する。このとき、側壁及び底面がTiN保護膜16に
よって覆われている配線溝14内にも、この純Cu膜2
0が形成される。
【0065】続いて、再びスパッタリング法を用いて、
基体全面の純Cu膜20上に、Cu膜中に4at.%の
Mgが固溶されているCu−4at.%Mg薄膜22を
成膜する。このとき、Cu−4at.%Mg薄膜22を
スパッタリングする際のターゲットとしては、Cu−M
g合金ターゲット、Cuターゲット上にMgチップを搭
載したターゲット、又はCuとMgとの複合ターゲット
を用いる。こうして、純Cu膜20とCu−4at.%
Mg薄膜22とを順に積層して形成する(図17参
照)。
【0066】次いで、常圧の非酸化性雰囲気中におい
て、450℃の温度で30分間の熱処理を行い、積層さ
れた純Cu膜20及びCu−4at.%Mg薄膜22を
配線溝14内にフローさせる。このとき、リフロー現象
は主に熱的活性化による表面拡散によって進行すること
から、積層された純Cu膜20及びCu−4at.%M
g薄膜22の全体の融点が低くなくとも、この2層構造
の表面側のCu−4at.%Mg薄膜22の融点が約9
00℃と純Cuの融点である1085℃に比べて低いた
め、上記図6に示す工程の場合と同様に、純Cuのリフ
ロー温度よりも低い温度450℃という温度において、
積層された純Cu膜20及びCu−4at.%Mg薄膜
22の配線溝14内へのリフローを行うことが可能とな
る。
【0067】また、この熱処理においては、Cu−4a
t.%Mg薄膜22中のMg原子が下層の純Cu膜20
中に拡散していくため、積層された純Cu膜20及びC
u−4at.%Mg薄膜22は一体化されて、Cu−M
g膜24となる。即ち、このCu−Mg膜24は、4a
t.%以下のMgが固溶されているCu膜であって、そ
のCu膜に固溶されているMgの濃度は表面近傍におい
て高く、内部に行くに従って低下している。
【0068】こうして、積層された純Cu膜20及びC
u−4at.%Mg薄膜22がリフローされ、一体化さ
れてCu−Mg膜24を形成し、このCu−Mg膜24
によって配線溝14内を埋め込んでしまうと共に、Cu
−Mg膜24表面を平坦化する(図18参照)。
【0069】次いで、例えばCMP法を用いて、平坦化
されたCuMg膜24表面から研磨を開始し、絶縁膜1
2上面が露出するまで絶縁膜12上面上のCuMg膜2
4及びTiN保護膜16を完全に除去する。そして、側
壁及び底面がTiN保護膜16によって覆われている配
線溝14内のみに、Cu−Mg膜24を残存させ、この
配線溝14内のCu−Mg膜24からなるCu−Mg配
線層24aを形成する(図19参照)。
【0070】次に、図13に示す半導体装置の第2の製
造方法を、図20〜図25を用いて説明する。先ず、上
記図14に示す工程の場合と同様にして、半導体基板1
0表面層にトランジスタ等の半導体素子(図示せず)を
形成した後、CVD法を用いて、この半導体基板10上
に絶縁膜12を形成する(図20参照)。
【0071】次いで、上記図15に示す工程の場合と同
様にして、フォトリソグラフィ法を用いて、絶縁膜12
上に塗布したフォトレジスト剤をパターニングし、配線
溝を開口部とするレジストパターン(図示せず)を形成
する。続いて、このレジストパターンをマスクにして絶
縁膜12を選択的にエッチングし、配線溝14を形成す
る(図21参照)。
【0072】次いで、上記図16に示す工程の場合と同
様にして、スパッタリング法を用いて、配線溝14の側
壁及び底面を含む絶縁膜12表面上に、TiN保護膜1
6を成膜する(図22参照)。
【0073】次いで、スパッタリング法を用いて、基体
全面のTiN保護膜16上に純Cu膜20を成膜する。
このとき、側壁及び底面がTiN保護膜16によって覆
われている配線溝14内にも、この純Cu膜20が形成
される(図23参照)。
【0074】次いで、高温スパッタリング法を用いて、
半導体基板10を500℃の温度に加熱しながら、基体
全面の純Cu膜20上に、Cu膜中に4at.%のMg
が固溶されているCu−4at.%Mg薄膜を成膜す
る。このとき、リフロー現象は主に熱的活性化による表
面拡散によって進行すると共に、表面側のCu−4a
t.%Mg薄膜の融点が約900℃と純Cuの融点であ
る1085℃に比べて低いことから、半導体基板10を
高温に加熱した状態でCu−4at.%Mg薄膜をスパ
ッタリングすることにより、Cu−4at.%Mg薄膜
の成膜と同時にこのCu−4at.%Mg薄膜及びその
下層の純Cu膜20が配線溝14内にフローされる。
【0075】また、この高温スパッタリングの際、Cu
−4at.%Mg薄膜中のMg原子が下層の純Cu膜2
0中に拡散していくため、純Cu膜20及びCu−4a
t.%Mg薄膜は一体化されて、4at.%以下のMg
が固溶されているCu膜であって、そのCu膜に固溶さ
れているMgの濃度が表面近傍において高く、内部に行
くに従って低下しているCu−Mg膜24となる。
【0076】こうして、順にスパッタリングされた純C
u膜20及びCu−4at.%Mg薄膜が高温スパッタ
リングの際にリフローされ、一体化されてCu−Mg膜
24を形成し、このCu−Mg膜24によって配線溝1
4内を埋め込んでしまうと共に、Cu−Mg膜24表面
が平坦化される(図24参照)。
【0077】次いで、上記図19に示す工程の場合と同
様にして、CMP法を用いて、平坦化されたCuMg膜
24及びTiN保護膜16を絶縁膜12上面が露出する
まで研磨し、絶縁膜12上面上のCuMg膜24及びT
iN保護膜16を完全に除去する。そして、側壁及び底
面がTiN保護膜16によって覆われている配線溝14
内のみにCu−Mg膜24を残存させ、このCu−Mg
膜24からなるCu−Mg配線層24aを形成する(図
25参照)。
【0078】次に、図13に示す半導体装置の第3の製
造方法を、図26〜図30を用いて説明する。先ず、上
記図14に示す工程の場合と同様にして、半導体基板1
0表面層にトランジスタ等の半導体素子(図示せず)を
形成した後、CVD法を用いて、この半導体基板10上
に絶縁膜12を形成する(図26参照)。
【0079】次いで、上記図15に示す工程の場合と同
様にして、フォトリソグラフィ法を用いて、絶縁膜12
上に塗布したフォトレジスト剤をパターニングし、配線
溝を開口部とするレジストパターン(図示せず)を形成
する。続いて、このレジストパターンをマスクにして絶
縁膜12を選択的にエッチングし、配線溝14を形成す
る(図27参照)。
【0080】次いで、上記図16に示す工程の場合と同
様にして、スパッタリング法を用いて、基体全面に、即
ち配線溝14の側壁及び底面を含む絶縁膜12表面上に
TiN保護膜16を成膜する(図28参照)。
【0081】次いで、高温スパッタリング法を用いて、
半導体基板10を500℃の温度に加熱しながら、基体
全面のTiN保護膜16上に純Cu膜を成膜する。続い
て、再び高温スパッタリング法を用いて、半導体基板1
0を500℃の温度に加熱しながら、基体全面の純Cu
膜上に、Cu膜中に4at.%のMgが固溶されている
Cu−4at.%Mg薄膜を成膜する。このとき、リフ
ロー現象は主に熱的活性化による表面拡散によって進行
すると共に、表面側のCu−4at.%Mg薄膜の融点
が約900℃と純Cuの融点である1085℃に比べて
低いことから、半導体基板10を高温に加熱した状態で
純Cu膜及びCu−4at.%Mg薄膜をスパッタリン
グすることにより、Cu−4at.%Mg薄膜の成膜と
同時にこのCu−4at.%Mg薄膜及びその下層の純
Cu膜20が配線溝14内にフローされる。
【0082】また、Cu−4at.%Mg薄膜の高温ス
パッタリングの際、Cu−4at.%Mg薄膜中のMg
原子が下層の純Cu膜中に拡散していくため、純Cu膜
及びCu−4at.%Mg薄膜は一体化されて、4a
t.%以下のMgが固溶されているCu膜であって、そ
のCu膜に固溶されているMgの濃度が表面近傍におい
て高く、内部に行くに従って低下しているCu−Mg膜
24となる。
【0083】こうして、順にスパッタリングされた純C
u膜20及びCu−4at.%Mg薄膜が高温スパッタ
リングの際にリフローされ、一体化されてCu−Mg膜
24を形成し、このCu−Mg膜24によって配線溝1
4内を埋め込んでしまうと共に、Cu−Mg膜24表面
が平坦化される(図29参照)。
【0084】次いで、上記図19に示す工程の場合と同
様にして、CMP法を用いて、平坦化されたCuMg膜
24及びTiN保護膜16を絶縁膜12上面が露出する
まで研磨し、絶縁膜12上面上のCuMg膜24及びT
iN保護膜16を完全に除去する。そして、側壁及び底
面がTiN保護膜16によって覆われている配線溝14
内のみに、Cu−Mg膜24を残存させ、このCu−M
g膜24からなるCu−Mg配線層24aを形成する
(図30参照)。
【0085】以上のように本実施形態に係る半導体装置
によれば、埋め込み方式の配線層として、4at.%以
下のMgが固溶されているCu−Mg配線層24aが用
いられており、Mgの濃度がCu−Mg配線層24aの
表面近傍において高く、内部に行くに従って低下してい
ることにより、例えばCuとMgとの合金膜からなるM
gCu2 配線層の場合よりも低抵抗であるのみならず、
上記第1の実施形態におけるCu−4at.%Mg配線
層18aの場合よりも低抵抗で、エレクトロマイグレー
ション耐性及びストレスマイグレーション耐性に優れた
埋め込み配線層を実現することができる。
【0086】また、配線溝14内の側壁及び底面をなす
絶縁膜12と配線溝14内に埋め込まれたCu−Mg配
線層24aとの間にTiN保護膜16が介在しているこ
とにより、このTiN保護膜16によってCu−Mg配
線層24a中のCuが絶縁膜12中に拡散することが防
止されるため、信頼性の高い埋め込み配線層を実現する
ことができる。
【0087】また、本実施形態に係る半導体装置の第1
の製造方法によれば、スパッタリング法により基体全面
に積層して成膜した純Cu膜20及びCu−4at.%
Mg薄膜22をフローさせ、一体化してCu−Mg膜2
4を形成し、このCu−Mg膜24によって配線溝14
内を完全に埋め込んでしまう際に、2層構造の表面側の
Cu−4at.%Mg薄膜22の融点が純Cuの融点に
比べて低いことから、純Cuのリフロー温度よりも低温
の熱処理により十分な埋め込みが可能となるため、高温
リフローによるストレスマイグレーション耐性の低下や
Cu自身の拡散などを防止することができる。また、水
素雰囲気中の熱処理を必要としないため、水素脆性の発
生を防止することができる。
【0088】また、本実施形態に係る半導体装置の第2
の製造方法によれば、純Cu膜20及びCu−4at.
%Mg薄膜を基体全面に順に成膜する際、基板を加熱し
ながらスパッタリングを行う高温スパッタリング法を用
いてCu−4at.%Mg薄膜を成膜することにより、
Cu−4at.%Mg薄膜の成膜と同時にこのCu−4
at.%Mg薄膜及びその下層の純Cu膜20が配線溝
14内にフローされ、一体化されたCu−Mg膜24を
形成し、このCu−Mg膜24によって配線溝14内を
完全に埋め込んでしまうと共に、Cu−4at.%Mg
膜18表面を平坦化することが可能になる。このため、
上記第1の製造方法における純Cu膜20の成膜工程と
Cu−4at.%Mg膜22の成膜工程と純Cu膜20
及びCu−4at.%Mg薄膜22が一体化したCu−
Mg膜24の配線溝14内への埋め込み及び平坦化工程
との3工程を2工程によって行うことが可能になり、製
造工程を簡略化することができる。
【0089】また、本実施形態に係る半導体装置の第3
の製造方法によれば、純Cu膜20及びCu−4at.
%Mg薄膜を基体全面に順に成膜する際、基板を加熱し
ながらスパッタリングを行う高温スパッタリング法を用
いて純Cu膜20及びCu−4at.%Mg薄膜を成膜
することにより、上記第2の製造方法の場合と同様の効
果を奏することに加え、純Cu膜20及びCu−4a
t.%Mg薄膜の高温スパッタリングを連続的に行うこ
とが可能になるため、上記第2の製造方法の場合よりも
更に製造工程を簡略化することができる。
【0090】なお、本実施形態においては、埋め込み方
式の配線層として4at.%以下のMgが固溶されてい
るCu膜からなるCu−Mg配線層24aが用いられて
いるが、Cu膜に固溶されている元素として、Mgの代
わりに、例えばAg、Al、As、Au、Be、Cd、
Cr、Ga、Ge、Hf、Hg、In、Li、Mn、
P、Sb、Si、Sn、Ti、Tl、又はZrであって
もよい。これらの元素もCu膜中に固溶する範囲をも
ち、かつCu膜中に固溶することにより融点(合金状態
図では固溶線で表される)が純Cuの融点よりも低くな
るものである。ただし、これらの元素をCu膜に固溶さ
せる濃度は、これらの元素がCuと金属間化合物を形成
するに必要な濃度よりも低い濃度であることが必要であ
る。
【0091】また、Cu−4at.%Mg薄膜22の形
成法としてスパッタリング法を用いているが、スパッタ
リング法に限定されるものではない。このスパッタリン
グ法の代わりに、例えばCuのイオンクラスタービーム
とMgのイオンクラスタービームとを半導体基板10上
で重畳させる方法や、Cuターゲットを用いたイオンビ
ームスパッタとMgターゲットを用いたイオンビームス
パッタとを半導体基板10上で重畳させる方法や、Cu
の蒸発源から蒸発させたCu元素とMgの蒸発源から蒸
発させたMg元素とを半導体基板10上で重畳させる方
法や、Mgが固溶されているCu膜を用いるフラッシュ
蒸着法や、分子線エピタキシー法や、Mgが固溶されて
いるCu膜を用いるレーザアブレーション法や、Cuタ
ーゲットを用いたレーザアブレーションとMgターゲッ
トを用いたレーザアブレーションとを半導体基板10上
で重畳させる方法や、CVD法や、めっき法などを用い
てもよい。
【0092】また、基体全面に成膜した2層構造の純C
u膜20及びCu−4at.%Mg薄膜22をフローさ
せて配線溝14内を完全に埋め込んでしまう際の熱処理
を常圧の非酸化性雰囲気中において行っているが、この
常圧の非酸化性雰囲気の代わりに、高圧の非酸化性雰囲
気中において熱処理を行ってもよい。この場合には、純
Cu膜20及びCu−4at.%Mg薄膜22が一体化
されたCu−Mg膜24の配線溝14内への埋め込み特
性が更に良好なものとなる。
【0093】また、配線溝14内に埋め込まれたCuM
g配線層24aと絶縁膜12との間に介在させる膜とし
てTiN保護膜16を用いているが、このTiN保護膜
16の代わりに、例えば窒化シリコン膜、酸窒化シリコ
ン膜、窒化チタン膜、窒化タングステン膜、窒化チタン
タングステン膜、タングステン窒化ニオブ膜、窒化タン
クル膜など、Cuと反応せず、Cu−Mg配線層24a
と絶縁膜12との密着層及びCu−Mg配線層24a中
のCuの絶縁膜12中への拡散防止層として機能する膜
を用いてもよい。
【0094】また、TiN保護膜16の形成法としてス
パッタリング法を用いているが、スパッタリング法に限
定されるものではなく、例えばCVD法を用いてもよ
い。
【0095】(第3の実施形態)図31は本発明の第3
の実施形態に係る半導体装置を示す断面図であり、図3
2〜図38はそれぞれ図13に示す半導体装置の製造方
法を説明するための工程断面図である。なお、上記図1
〜図12の半導体装置の構成要素と同一の要素には同一
の符号を付して説明を省略する。図31に示されるよう
に、半導体基板10上には、半導体基板10表面層に形
成されたトランジスタ等の半導体素子(図示せず)とそ
の配線層とを分離するための絶縁膜12が形成されてい
る。
【0096】また、この絶縁膜12表面には、配線溝1
4が形成されている。そして、この配線溝14内には、
配線溝14内の側壁及び底面を覆っているTiN保護膜
16を介して、Cu−4at.%Mg配線層18aが埋
め込まれている。また、配線溝14内に埋め込まれてい
るCu−4at.%Mg配線層18a上には、Cu−4
at.%Mg配線層18aの酸化を防止するためのバリ
アとして機能する厚さ5nm程度のMgO皮膜26が形
成され、Cu−4at.%Mg配線層18a表面を覆っ
ている。
【0097】次に、図31に示す半導体装置の製造方法
を、図32〜図38を用いて説明する。先ず、半導体基
板10表面層に、トランジスタ等の半導体素子(図示せ
ず)を形成した後、この半導体素子と後の工程において
形成する配線層とを分離するため、例えばCVD法を用
いて、半導体基板10上に絶縁膜12を形成する(図3
2参照)。
【0098】次いで、絶縁膜12上にフォトレジスト剤
(図示せず)を塗布した後、例えばフォトリソグラフィ
法を用いて、このフォトレジスト剤をパターニングし、
配線溝を開口部とするレジストパターン(図示せず)を
形成する。続いて、このレジストパターンをマスクにし
て絶縁膜12を選択的にエッチングし、配線溝14を形
成する(図33参照)。次いで、例えばスパッタリング
法を用いて、基体全面に、即ち配線溝14の側壁及び底
面を含む絶縁膜12表面上に、TiN保護膜16を成膜
する(図34参照)。
【0099】次いで、例えばスパッタリング法を用い
て、基体全面のTiN保護膜16上にCu−4at.%
Mg膜18を成膜する。このとき、側壁及び底面がTi
N保護膜16によって覆われている配線溝14内にも、
このCu−4at.%Mg膜18が形成される(図35
参照)。次いで、常圧の非酸化性雰囲気中において、4
50℃の温度で30分間の熱処理を行い、Cu−4a
t.%Mg膜18を配線溝14内にフローさせて、配線
溝14内をCu−4at.%Mg膜18によって完全に
埋め込んでしまうと共に、このCu−4at.%Mg膜
18表面を平坦化する(図36参照)。
【0100】次いで、例えばCMP法を用いて、平坦化
されたCu−4at.%Mg膜18表面から研磨を開始
し、絶縁膜12上面が露出するまで絶縁膜12上面上の
Cu−4at.%Mg膜18及びTiN保護膜16を完
全に除去する。そして、側壁及び底面がTiN保護膜1
6によって覆われている配線溝14内のみに、Cu−4
at.%Mg膜18を残存させ、この配線溝14内のC
u−4at.%Mg膜18からなるCu−4at.%M
g配線層18aを形成する(図37参照)。
【0101】次いで、温度500℃、酸素分圧1×10
-5Toorの酸素雰囲気中において熱処理を行って、Cu−
4at.%Mg配線層18aに固溶されているMgをC
u−4at.%Mg配線層18a表面にまで拡散させ、
そのMgを選択的に酸化して、Cu−4at.%Mg配
線層18a表面にMgO皮膜26を形成する。
【0102】即ち、この熱処理の際の酸素分圧1×10
-5Toorは、温度500℃において、Cu及びMg双方の
酸化が開始される平衡酸素分圧以上であることから、C
u−4at.%Mg配線層18aの主体をなすCuが酸
化されて、その酸化物であるCuO又はCuO2 (酸化
銅)が生成される。その一方、この熱処理際に加えられ
たエネルギーによりCu−4at.%Mg配線層18a
に固溶されているMgがCu−4at.%Mg配線層1
8a表面にまで拡散してくる。そしてこのMgはその酸
化物生成の標準自由エネルギーがCuの酸化物生成の標
準自由エネルギーよりも小さいことから、Cu−4a
t.%Mg配線層18a表面に生成されたCuO又はC
uO2 を還元して、Mgの酸化物であるMgOを生成す
る。こうして、Cu−4at.%Mg配線層18a表面
においてMgが選択的に酸化され、MgO皮膜26が形
成される。
【0103】なお、Cu−4at.%Mg配線層18a
に固溶されているMgの濃度が小さいため、そのMgの
酸化によって形成されるMgO皮膜26の厚さは5nm
程度と極めて薄いものの、このMgO皮膜26は酸素を
通さない緻密な膜であることから、Cu−4at.%M
g配線層18aの酸化を防止するためのバリアとして機
能する(図38参照)。
【0104】以上のように本実施形態に係る半導体装置
によれば、埋め込み方式の配線層として、4at.%の
Mgが固溶されているCu膜からなるCu−4at.%
Mg配線層18aが用いられていることにより、また配
線溝14内の側壁及び底面をなす絶縁膜12と配線溝1
4内に埋め込まれたCu−4at.%Mg配線層18a
との間にTiN保護膜16が介在していることにより、
上記第1の実施形態に係る半導体装置の場合と同様の効
果を奏し、低抵抗で、エレクトロマイグレーション耐性
及びストレスマイグレーション耐性に優れ、信頼性の高
い埋め込み配線層を実現することができる。
【0105】更に、Cu−4at.%Mg配線層18a
の酸化を防止するためのバリアとして機能するMgO皮
膜26がCu−4at.%Mg配線層18a表面を覆っ
ていることにより、Cu−4at.%Mg配線層18a
はその内部まで酸化されることから保護され、その配線
抵抗の上昇が防止されるため、低抵抗で、信頼性の高い
埋め込み配線層を実現することができる。
【0106】また、本実施形態に係る半導体装置の製造
方法によれば、スパッタリング法により基体全面に成膜
したCu−4at.%Mg膜18を熱処理によってフロ
ーさせて配線溝14内を完全に埋め込んでしまう際に、
このCu−4at.%Mg膜18の融点が純Cuの融点
に比べて低いことから、純Cuの場合よりも低温の熱処
理により十分な埋め込みが可能となるため、上記第1の
実施形態に係る半導体装置の第1の製造方法の場合と同
様の効果を奏し、高温リフローによるストレスマイグレ
ーション耐性の低下やCu自身の拡散などを防止するこ
とができる。
【0107】更に、Cu−4at.%Mg配線層18a
表面を覆うMgO皮膜26を形成する際に、Cu−4a
t.%Mg配線層18aに固溶されているMgの酸化物
生成の標準自由エネルギーがCu−4at.%Mg配線
層18aの主体をなすCuの酸化物生成の標準自由エネ
ルギーよりも小さいことから、温度500℃、酸素分圧
1×10-5Toorの酸素雰囲気中における熱処理により、
Cu−4at.%Mg配線層18a表面に拡散してくた
Mgを選択的に酸化することが可能になるため、Cu−
4at.%Mg配線層18a上面上にMgO皮膜26を
容易に形成することができる。
【0108】なお、本実施形態においては、埋め込み方
式の配線層として4at.%のMgが固溶されているC
u膜からなるCu−4at.%Mg配線層18aが用い
られているが、Cu配線層に固溶されている元素として
は、Mgの代わりに、例えばAl、As、Cr、Ga、
Ge、In、Li、Mn、Si、Ti、又はZrであっ
てもよい。これらの元素もCu配線層中に固溶する範囲
をもち、かつCu配線層中に固溶することにより融点
(合金状態図では固溶線で表される)が純Cuの融点よ
りも低くなるものであり、更にこれらCu配線層に固溶
されている元素の酸化物生成の標準自由エネルギーがC
u配線層の主体をなすCuの酸化物生成の標準自由エネ
ルギーよりも小さいものである。
【0109】ここで、これらの元素の酸化物生成の標準
自由エネルギーの大小関係については、Swalin
著、「固体の熱力学」(p.88−p.89、コロナ社
発行)の「酸化物の生成の標準自由エネルギーと温度と
の関係」を示すグラフによって知ることができる。従っ
て、上記の場合、所定の温度及び酸素分圧の酸素雰囲気
中において熱処理を行い、Cu配線層に固溶されている
元素を選択的に酸化して形成する皮膜は、MgO皮膜2
6の代わりに、例えばAl2 3 、Cr2 3 、Ga2
3 、GeO2 、In2 3 、Li2 O、MgO、Mn
2 、SiO2 、TiO2 若しくはTi2 3 、又はZ
rO2 となる。そして、これらの酸化物も、MgO皮膜
26の場合と同様に、Cu配線層の酸化を防止するため
の酸化防止バリアとして機能する。
【0110】また、Cu−4at.%Mg配線層18a
表面を覆うMgO皮膜26を形成する際の熱処理条件
は、温度500℃、酸素雰囲気中における酸素分圧1×
10-5Toorであり、これは温度500℃においてCu及
びMg双方の酸化が開始される平衡酸素分圧以上の酸素
分圧であるが、この熱処理条件に限定されるものではな
い。
【0111】例えば、温度500℃に限らず所定の温度
において、Cu−4at.%Mg配線層18aに固溶さ
れているMgの酸化が開始される平衡酸素分圧以上であ
って、Cu−4at.%Mg配線層18aの主体をなす
Cuの酸化が開始される平衡酸素分圧以下の酸素雰囲気
中において熱処理を行ってもよい。この場合、Cu−4
at.%Mg配線層18aの主体をなすCuは酸化され
ず、熱処理の極初期に生成され易い薄い酸化銅が生成さ
れない一方において、Cu−4at.%Mg配線層18
aに固溶されているMgが酸化され、その酸化物MgO
が生成されるため、Cu−4at.%Mg配線層18a
表面にはMgOのみが生成され、MgO皮膜26が形成
される。
【0112】或いはまた、所定の温度において、Cu−
4at.%Mg配線層18aの主体をなすCuの酸化が
開始される平衡酸素分圧以下の酸素雰囲気中における第
1ステップの熱処理を行い、続いてCu−4at.%M
g配線層18aに固溶されているMgの酸化が開始され
る平衡酸素分圧以上の酸素雰囲気中における第2ステッ
プの熱処理を行う方法を用いてもよい。この場合、第1
ステップにおいては、その熱処理の極初期に生成され易
い薄い酸化銅が生成されずにMgの酸化物であるMgO
が生成され、第2ステップにおいて、更にMgの酸化が
進行して、その酸化物MgOが強固なものとして形成さ
れるため、Cu−4at.%Mg配線層18a表面には
MgOのみが生成され、MgO皮膜26が形成される。
ここで、これらの酸化雰囲気の平均値は、Swalin
著、「固体の熱力学」(p.88−p.89、コロナ社
発行)の「酸化物の生成の標準自由エネルギーと温度と
の関係」を示すグラフによって知ることができる。
【0113】また、Cu−4at.%Mg膜18の形成
法としてスパッタリング法を用いているが、スパッタリ
ング法に限定されるものではない。このスパッタリング
法の代わりに、例えばCuのイオンクラスタービームと
Mgのイオンクラスタービームとを半導体基板10上で
重畳させる方法や、Cuターゲットを用いたイオンビー
ムスパッタとMgターゲットを用いたイオンビームスパ
ッタとを半導体基板10上で重畳させる方法や、Cuの
蒸発源から蒸発させたCu元素とMgの蒸発源から蒸発
させたMg元素とを半導体基板10上で重畳させる方法
や、Mgが固溶されているCu膜を用いるフラッシュ蒸
着法や、分子線エピタキシー法や、Mgが固溶されてい
るCu膜を用いるレーザアブレーション法や、Cuター
ゲットを用いたレーザアブレーションとMgターゲット
を用いたレーザアブレーションとを半導体基板10上で
重畳させる方法や、CVD法や、めっき法などを用いて
もよい。
【0114】また、基体全面に成膜したCu−4at.
%Mg膜18をフローさせて配線溝14内を完全に埋め
込んでしまう際の熱処理を常圧の非酸化性雰囲気中にお
いて行っているが、この常圧の非酸化性雰囲気の代わり
に、高圧の非酸化性雰囲気中において熱処理を行っても
よい。この場合には、Cu−4at.%Mg膜18の配
線溝14内への埋め込み特性が更に良好なものとなる。
【0115】また、配線溝14内に埋め込まれたCu−
4at.%Mg配線層18aと絶縁膜12との間に介在
させる膜としてTiN保護膜16を用いているが、Ti
N保護膜16に限定されるものではなく、Cuと反応せ
ず、Cu−4at.%Mg配線層18aと絶縁膜12と
の密着層及びCu−4at.%Mg配線層18a中のC
uの絶縁膜12中への拡散防止層として機能するもので
あればよい。例えば、TiN保護膜16の代わりに、窒
化シリコン膜、酸窒化シリコン膜、窒化チタン膜、窒化
タングステン膜、窒化チタンタングステン膜、タングス
テン窒化ニオブ膜、窒化タンクル膜などを用いてもよ
い。
【0116】また、TiN保護膜16の形成法としてス
パッタリング法を用いているが、スパッタリング法に限
定されるものではなく、例えばCVD法を用いてもよ
い。
【0117】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明に係
る半導体装置及びその製造方法によれば、次のような効
果を奏することができる。即ち、請求項1に係る半導体
装置によれば、接続孔又は配線溝内の少なくとも一方に
埋め込まれているCu配線層が所定の元素が固溶された
Cu膜からなり、その融点が純Cuの融点よりも低くな
っていることにより、Cu合金膜からなるCu配線層よ
りも低抵抗で、エレクトロマイグレーション耐性及びス
トレスマイグレーション耐性に優れた埋め込み方式の配
線層を実現することができると共に、その配線層を形成
する際に、純Cuを配線材料とする場合よりも低いプロ
セス温度において接続孔又は配線溝内の少なくとも一方
へのCu配線層の埋め込みを行うことが可能になる。
【0118】また、請求項2に係る半導体装置によれ
ば、接続孔又は配線溝の少なくとも一方の側壁及び底面
と配線層との間に、絶縁膜中へのCuの拡散を防止する
ための保護膜が形成されていることにより、接続孔又は
配線溝内の少なくとも一方に埋め込まれているCu配線
層から絶縁膜中へのCu原子の拡散が防止されるため、
信頼性の高い埋め込み方式のCu配線層を実現すること
ができる。
【0119】また、請求項3に係る半導体装置によれ
ば、配線層上面が酸化防止用の皮膜によって覆われてい
ることにより、Cu配線層上面の酸化が防止されるた
め、低抵抗でエレクトロマイグレーション耐性及びスト
レスマイグレーション耐性に優れた信頼性の高い埋め込
み方式のCu配線層を実現することができる。
【0120】また、請求項4に係る半導体装置によれ
ば、Cu配線層上面を覆っている酸化防止用の皮膜がC
u配線層に固溶されている所定の元素の酸化物であるこ
とにより、接続孔又は配線溝内の少なくとも一方に埋め
込まれたCu配線層を形成した後における酸化雰囲気中
での熱処理によってCu配線層の酸化を防止するための
皮膜を容易に形成することが可能になる。
【0121】また、請求項5に係る半導体装置によれ
ば、上記請求項1又は2に係る半導体装置において、C
u膜に固溶されている所定の元素がAg、Al、As、
Au、Be、Cd、Cr、Ga、Ge、Hf、Hg、I
n、Li、Mg、Mn、P、Sb、Si、Sn、Ti、
Tl、又はZrであることにより、このような元素が固
溶されたCu膜の融点は純Cuの融点よりも低くなるた
め、この低融点のCu膜からなるCu配線層を形成する
際に、純Cuを配線材料とする場合よりも低いプロセス
温度において接続孔又は配線溝内の少なくとも一方への
Cu配線層の埋め込みを行うことが可能になる。
【0122】また、請求項6に係る半導体装置によれ
ば、Cu膜に固溶されている所定の元素の酸化物が、A
2 3 、Cr2 3 、Ga2 3 、GeO2 、In2
3 、Li2 O、MgO、MnO2 、SiO2 、TiO
2 若しくはTi2 3 、又はZrO2 であることによ
り、上記のAl等の元素が固溶されているCu膜からな
るCu配線層上面を酸化雰囲気中において熱処理するこ
とにより、容易に酸化防止用の皮膜を形成することがで
きる。
【0123】また、請求項7に係る半導体装置の製造方
法によれば、所定の元素が固溶され、融点が純Cuより
も低いCu膜を配線材料として用いていることにより、
このCu膜を熱処理によりリフローして接続孔又は配線
溝内の少なくとも一方に埋め込む際に、例えば純Cuを
配線材料とする場合よりも低い熱処理温度において容易
にリフローを行うことが可能になるため、高温リフロー
によるストレスマイグレーション耐性の低下やCu自身
の拡散、水素雰囲気中の熱処理による水素脆性を招くこ
となく、Cu合金膜からなるCu配線層よりも低抵抗
で、エレクトロマイグレーション耐性及びストレスマイ
グレーション耐性に優れた埋め込み方式のCu配線層を
実現することができる。
【0124】また、請求項8に係る半導体装置の製造方
法によれば、所定の元素が固溶され融点が純Cuよりも
低いCu膜を形成する工程及びこのCu膜を熱処理によ
りリフローして接続孔又は配線溝内の少なくとも一方に
埋め込む工程の代わりに、半導体基板を加熱しながら、
基体全面に、所定の元素が固溶され融点が純Cuよりも
低いCu膜を形成して、このCu膜を接続孔又は配線溝
内に埋め込む工程を有することにより、Cu膜の成膜と
このCu膜の接続孔又は配線溝内の少なくとも一方への
埋め込みとが1つの工程によって達成されるため、Cu
合金膜からなるCu配線層よりも低抵抗で、エレクトロ
マイグレーション耐性及びストレスマイグレーション耐
性に優れた埋め込み方式のCu配線層を実現することが
できると共に、その製造工程を簡略化することができ
る。
【0125】また、請求項9に係る半導体装置の製造方
法によれば、第1のCu膜と所定の元素が固溶され、融
点が純Cuよりも低い第2のCu膜とを順に積層した2
層構造のCu膜を配線材料として用いることにより、リ
フロー現象は主に熱的活性化による表面拡散によって進
行することから、この2層構造のCu膜を熱処理により
リフローして接続孔又は配線溝内の少なくとも一方に埋
め込む際にも、例えば純Cuを配線材料とする場合より
も低い熱処理温度において容易にリフローを行うことが
できる。しかも、第1のCu膜として例えば純Cuのよ
うな第2のCu膜よりも低抵抗のものを使用すれば、接
続孔又は配線溝内の少なくとも一方に埋め込まれた第1
及び第2のCu膜からなる配線層を第2のCu膜のみか
らなるCu配線層よりも更に低抵抗にすることが可能に
なり、更に低抵抗で、エレクトロマイグレーション耐性
及びストレスマイグレーション耐性に優れた埋め込み方
式のCu配線層を実現することができる。
【0126】また、請求項10に係る半導体装置の製造
方法によれば、第1のCu膜上に所定の元素が固溶され
融点が純Cuよりも低い第2のCu膜を形成する工程及
びこれら第1及び第2のCu膜を熱処理によりリフロー
して接続孔又は配線溝内の少なくとも一方に埋め込む工
程の代わりに、半導体基板を加熱しながら、第1のCu
膜上に、所定の元素が固溶され融点が純Cuよりも低い
第2のCu膜を形成して、これら第1及び第2のCu膜
を接続孔又は配線溝内に埋め込む工程を有することによ
り、第2のCu膜の成膜と第1及び第2のCu膜の接続
孔又は配線溝内の少なくとも一方への埋め込みとが1つ
の工程によって達成されるため、上記請求項7の場合の
Cu配線層よりも更に低抵抗で、エレクトロマイグレー
ション耐性及びストレスマイグレーション耐性に優れた
埋め込み方式のCu配線層を実現することができると共
に、その製造工程を簡略化することができる。
【0127】また、請求項11に係る半導体装置の製造
方法によれば、基体全面に、第1のCu膜を形成する工
程、この第1のCu膜上に、所定の元素が固溶され融点
が純Cuよりも低い第2のCu膜を形成する工程、及び
これらの第1及び第2のCu膜を熱処理によりリフロー
して接続孔又は配線溝内の少なくとも一方に埋め込む工
程の代わりに、半導体基板を加熱しながら、基体全面に
第1のCu膜を形成する工程と、半導体基板を加熱しな
がら、第1のCu膜上に所定の元素が固溶され融点が純
Cuよりも低い第2のCu膜を形成し、これら第1及び
第2のCu膜を接続孔又は配線溝内に埋め込む工程とを
有することにより、第1のCu膜の成膜工程と第2のC
u膜の成膜工程と第1及び第2のCu膜の接続孔又は配
線溝内の少なくとも一方への埋め込み工程とを共に半導
体基板を加熱しながら連続的に行うことが可能になるた
め、上記請求項7の場合のCu配線層よりも低抵抗で、
エレクトロマイグレーション耐性及びストレスマイグレ
ーション耐性に優れた埋め込み方式のCu配線層を実現
する際に、その製造工程を更に簡略化することができ
る。
【0128】また、請求項12に係る半導体装置の製造
方法によれば、順に積層された第1及び第2のCu膜の
うち、第1のCu膜が純Cuからなることにより、接続
孔又は配線溝内の少なくとも一方に埋め込まれた第1及
び第2のCu膜からなる配線層が純Cu膜と所定の元素
が固溶されているCu膜との2層構造となるため、所定
の元素が固溶されているCu膜の単層構造の場合と比較
すると、極めて抵抗の低い純Cu膜を有している分だ
け、配線層全体としての抵抗を更に低減することができ
る。
【0129】また、請求項13に係る半導体装置の製造
方法によれば、絶縁膜に接続孔又は配線溝を形成する工
程の後、接続孔又は配線溝の少なくとも一方の側壁及び
底面を覆うCu拡散防止用の保護膜を形成する工程を有
することにより、このCu拡散防止用の保護膜によって
接続孔又は配線溝内の少なくとも一方に埋め込まれてい
る配線層から絶縁膜中へのCu原子の拡散が防止される
ため、信頼性の高い埋め込み方式のCu配線層を実現す
ることができる。
【0130】また、請求項14に係る半導体装置の製造
方法によれば、接続孔又は配線溝内の少なくとも一方に
埋め込まれたCu配線層を形成する工程の後、このCu
配線層上面上に酸化防止用の皮膜を形成する工程を有す
ることにより、この酸化防止用の皮膜によってCu配線
層上面の酸化が防止され、配線抵抗の上昇が防止される
ため、低抵抗でエレクトロマイグレーション耐性及びス
トレスマイグレーション耐性に優れた信頼性の高い埋め
込み方式のCu配線層を実現することができる。
【0131】また、請求項15に係る半導体装置の製造
方法によれば、配線層上面上に酸化防止用の皮膜を形成
する工程が、酸化物生成の標準自由エネルギーが配線層
の主体をなすCuよりも小さい所定の元素を選択的に酸
化して、配線層上面上に所定の元素の酸化物を形成する
工程であることにより、Cu配線層に固溶されている所
定の元素の酸化物生成の標準自由エネルギーがCu配線
層の主体をなすCuの酸化物生成の標準自由エネルギー
よりも小さいことから、Cu配線層上面においてCuの
酸化物が生成されるよりも容易に所定の元素の酸化物が
生成されるため、この所定の元素の酸化物からなる酸化
防止用の皮膜をCu配線層上面に容易に形成することが
できる。
【0132】また、請求項16に係る半導体装置の製造
方法によれば、配線層上面上に酸化防止用の皮膜を形成
する工程が所定の温度及び所定の平衡酸素分圧を有する
酸化雰囲気中における熱処理を行う工程であり、この所
定の平衡酸素分圧が所定の温度において所定の元素の酸
化が開始される平衡酸素分圧以上であって配線層の主体
をなすCuの酸化が開始される平衡酸素分圧以下である
構成とすることにより、所定の温度及び所定の平衡酸素
分圧を有する酸化雰囲気中における熱処理によってCu
配線層に固溶されている所定の元素が酸化されてその酸
化物が生成される一方で、Cu配線層の主体をなすCu
は酸化されず、その酸化物が生成されないため、Cu配
線層上面には所定の元素の酸化物のみが生成され、この
所定の元素の酸化物からなる酸化防止用の皮膜を容易に
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置を示
す断面図である。
【図2】図1の半導体装置の第1の製造方法を説明する
ための工程断面図(その1)である。
【図3】図1の半導体装置の第1の製造方法を説明する
ための工程断面図(その2)である。
【図4】図1の半導体装置の第1の製造方法を説明する
ための工程断面図(その3)である。
【図5】図1の半導体装置の第1の製造方法を説明する
ための工程断面図(その4)である。
【図6】図1の半導体装置の第1の製造方法を説明する
ための工程断面図(その5)である。
【図7】図1の半導体装置の第1の製造方法を説明する
ための工程断面図(その6)である。
【図8】図1の半導体装置の第2の製造方法を説明する
ための工程断面図(その1)である。
【図9】図1の半導体装置の第2の製造方法を説明する
ための工程断面図(その2)である。
【図10】図1の半導体装置の第2の製造方法を説明す
るための工程断面図(その3)である。
【図11】図1の半導体装置の第2の製造方法を説明す
るための工程断面図(その4)である。
【図12】図1の半導体装置の第2の製造方法を説明す
るための工程断面図(その5)である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置を
示す断面図である。
【図14】図13の半導体装置の第1の製造方法を説明
するための工程断面図(その1)である。
【図15】図13の半導体装置の第1の製造方法を説明
するための工程断面図(その2)である。
【図16】図13の半導体装置の第1の製造方法を説明
するための工程断面図(その3)である。
【図17】図13の半導体装置の第1の製造方法を説明
するための工程断面図(その4)である。
【図18】図13の半導体装置の第1の製造方法を説明
するための工程断面図(その5)である。
【図19】図13の半導体装置の第1の製造方法を説明
するための工程断面図(その6)である。
【図20】図13の半導体装置の第2の製造方法を説明
するための工程断面図(その1)である。
【図21】図13の半導体装置の第2の製造方法を説明
するための工程断面図(その2)である。
【図22】図13の半導体装置の第2の製造方法を説明
するための工程断面図(その3)である。
【図23】図13の半導体装置の第2の製造方法を説明
するための工程断面図(その4)である。
【図24】図13の半導体装置の第2の製造方法を説明
するための工程断面図(その5)である。
【図25】図13の半導体装置の第2の製造方法を説明
するための工程断面図(その6)である。
【図26】図13の半導体装置の第3の製造方法を説明
するための工程断面図(その1)である。
【図27】図13の半導体装置の第3の製造方法を説明
するための工程断面図(その2)である。
【図28】図13の半導体装置の第3の製造方法を説明
するための工程断面図(その3)である。
【図29】図13の半導体装置の第3の製造方法を説明
するための工程断面図(その4)である。
【図30】図13の半導体装置の第3の製造方法を説明
するための工程断面図(その5)である。
【図31】本発明の第3の実施形態に係る半導体装置を
示す断面図である。
【図32】図31に示す半導体装置の製造方法を説明す
るための工程断面図(その1)である。
【図33】図31に示す半導体装置の製造方法を説明す
るための工程断面図(その2)である。
【図34】図31に示す半導体装置の製造方法を説明す
るための工程断面図(その3)である。
【図35】図31に示す半導体装置の製造方法を説明す
るための工程断面図(その4)である。
【図36】図31に示す半導体装置の製造方法を説明す
るための工程断面図(その5)である。
【図37】図31に示す半導体装置の製造方法を説明す
るための工程断面図(その6)である。
【図38】図31に示す半導体装置の製造方法を説明す
るための工程断面図(その7)である。
【符号の説明】
10 半導体基板 12 絶縁膜 14 配線溝 16 TiN保護膜 18 Cu−4at.%Mg膜 18a Cu−4at.%Mg配線層 20 純Cu膜 22 Cu−4at.%Mg薄膜 24 Cu−Mg膜 24a Cu−Mg配線層 26 MgO皮膜

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上の絶縁膜に形成された接続
    孔又は配線溝内の少なくとも一方に、配線層が埋め込ま
    れている半導体装置であって、 前記配線層が、所定の元素が固溶されて融点が純銅より
    も低くなっている銅膜からなることを特徴とする半導体
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置において、 前記接続孔又は前記配線溝内の少なくとも一方の側壁及
    び底面と前記配線層との間に、前記絶縁膜中への銅の拡
    散を防止するための保護膜が形成されていることを特徴
    とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の半導体装置にお
    いて、 前記配線層上面が、酸化防止用の皮膜によって覆われて
    いることを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の半導体装置において、 前記皮膜が、前記配線層に固溶されている前記所定の元
    素の酸化物であることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2に記載の半導体装置にお
    いて、 前記銅膜に固溶されている前記所定の元素が、銀、アル
    ミニウム、砒素、金、ベリリウム、カドミウム、クロ
    ム、ガリウム、ゲルマニウム、ハフニウム、水銀、イン
    ジウム、リチウム、マグネシウム、マンガン、燐、アン
    チモン、シリコン、錫、チタン、タリウム、又はジルコ
    ニウムであることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の半導体装置において、 前記銅膜に固溶されている前記所定の元素の酸化物が、
    酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化ガリウム、酸化ゲ
    ルマニウム、酸化インジウム、酸化リチウム、酸化マグ
    ネシウム、酸化マンガン、酸化シリコン、酸化チタン、
    又は酸化ジルコニウムであることを特徴とする半導体装
    置。
  7. 【請求項7】 半導体基板上に、絶縁膜を形成する第1
    の工程と、 前記絶縁膜に、接続孔又は配線溝の少なくとも一方を形
    成する第2の工程と、 基体全面に、所定の元素が固溶されて融点が純銅よりも
    低くなっている銅膜を形成する第3の工程と、 前記銅膜を熱処理によりリフローして、前記接続孔又は
    前記配線溝内の少なくとも一方に埋め込む第4の工程
    と、 前記絶縁膜上面上の前記銅膜を除去すると共に、前記接
    続孔又は前記配線溝内の少なくとも一方に埋め込まれた
    前記銅膜を残存させて、前記銅膜からなる配線層を形成
    する第5の工程とを有することを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第3及び第4の工程の代わりに、 前記半導体基板を加熱しながら、基体全面に、所定の元
    素が固溶されて融点が純銅よりも低くなっている銅膜を
    形成して、前記銅膜を前記接続孔又は前記配線溝内の少
    なくとも一方に埋め込む工程を有することを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 半導体基板上に絶縁膜を形成する第1の
    工程と、 前記絶縁膜に接続孔又は配線溝の少なくとも一方を形成
    する第2の工程と、 基体全面に、第1の銅膜を形成する第3の工程と、 前記第1の銅膜上に、所定の元素が固溶されて融点が純
    銅よりも低くなっている第2の銅膜を形成する第4の工
    程と、 前記第1及び第2の銅膜を熱処理によりリフローして、
    前記接続孔又は前記配線溝内の少なくとも一方に埋め込
    む第5の工程と、 前記絶縁膜上面上の前記第1及び第2の銅膜を除去する
    と共に、前記接続孔又は前記配線溝内の少なくとも一方
    に埋め込まれた前記第1及び第2の銅膜を残存させて、
    前記第1及び第2の銅膜からなる配線層を形成する第6
    の工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の半導体装置の製造方法
    において、 前記第4及び第5の工程の代わりに、 前記半導体基板を加熱しながら、前記第1の銅膜上に、
    所定の元素が固溶されて融点が純銅よりも低くなってい
    る第2の銅膜を形成して、前記第1及び第2の銅膜を前
    記接続孔又は前記配線溝内の少なくとも一方に埋め込む
    工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の半導体装置の製造方法
    において、 前記第3乃至第5の工程の代わりに、 前記半導体基板を加熱しながら、基体全面に、第1の銅
    膜を形成する工程と、前記半導体基板を加熱しながら、
    前記第1の銅膜上に、所定の元素が固溶されて融点が純
    銅よりも低くなっている第2の銅膜を形成して、前記第
    1及び第2の銅膜を前記接続孔又は前記配線溝内の少な
    くとも一方に埋め込む工程とを有することを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項9乃至11のいずれかに記載の
    半導体装置の製造方法において、 前記第1の銅膜が、純銅からなることを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項7乃至12のいずれかに記載の
    半導体装置の製造方法において、 前記第2の工程の後、前記接続孔又は前記配線溝の少な
    くとも一方の側壁及び底面を覆う銅拡散防止用の保護膜
    を形成する工程を有することを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項7乃至13のいずれかに記載の
    半導体装置の製造方法において、 前記接続孔又は前記配線溝内の少なくとも一方に埋め込
    まれた前記配線層を形成する工程の後、前記配線層上面
    上に、酸化防止用の皮膜を形成する工程を有することを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の半導体装置の製造方
    法において、 前記皮膜を形成する工程が、酸化物生成の標準自由エネ
    ルギーが前記配線層の主体をなす銅よりも小さい前記所
    定の元素を選択的に酸化して、前記配線層上面上に、前
    記所定の元素の酸化物を形成する工程であることを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項14記載の半導体装置の製造方
    法において、 前記皮膜を形成する工程が、所定の温度及び所定の平衡
    酸素分圧を有する酸化雰囲気中における熱処理を行う工
    程であり、 前記所定の平衡酸素分圧が、前記所定の温度において前
    記所定の元素の酸化が開始される平衡酸素分圧以上であ
    って、前記配線層の主体をなす銅の酸化が開始される平
    衡酸素分圧以下であることを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
JP36542597A 1997-12-19 1997-12-19 半導体装置及びその製造方法 Pending JPH11186273A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36542597A JPH11186273A (ja) 1997-12-19 1997-12-19 半導体装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36542597A JPH11186273A (ja) 1997-12-19 1997-12-19 半導体装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11186273A true JPH11186273A (ja) 1999-07-09

Family

ID=18484226

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36542597A Pending JPH11186273A (ja) 1997-12-19 1997-12-19 半導体装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11186273A (ja)

Cited By (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020034372A (ko) * 2000-11-01 2002-05-09 박종섭 반도체소자의 금속배선 형성방법
US6607982B1 (en) * 2001-03-23 2003-08-19 Novellus Systems, Inc. High magnesium content copper magnesium alloys as diffusion barriers
JP2004214267A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Nec Electronics Corp 半導体装置およびその製造方法
US6972491B2 (en) 2003-12-05 2005-12-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device including multi-layered interconnection and method of manufacturing the device
JP2006073863A (ja) * 2004-09-03 2006-03-16 Nikko Materials Co Ltd 半導体用銅合金配線及びスパッタリングターゲット並びに半導体用銅合金配線の形成方法
WO2007018052A1 (ja) * 2005-08-09 2007-02-15 Advanced Interconnect Materials, Llc 平面電子表示装置及びその製造方法
JP2007059734A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 Sony Corp 半導体装置の製造方法および半導体装置
JP2007189061A (ja) * 2006-01-13 2007-07-26 Renesas Technology Corp 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP2007227958A (ja) * 2002-05-08 2007-09-06 Nec Electronics Corp 半導体装置
JP2007235125A (ja) * 2006-02-06 2007-09-13 Nec Electronics Corp 半導体装置およびその製造方法
JP2007335890A (ja) * 2000-04-11 2007-12-27 Agere Systems Guardian Corp 化学・機械的研磨(cmp)中における銅のディッシングを防止するための局部領域合金化
WO2008041535A1 (en) 2006-10-03 2008-04-10 Nippon Mining & Metals Co., Ltd. Cu-Mn ALLOY SPUTTERING TARGET AND SEMICONDUCTOR WIRING
US7687917B2 (en) 2002-05-08 2010-03-30 Nec Electronics Corporation Single damascene structure semiconductor device having silicon-diffused metal wiring layer
JP2010098300A (ja) * 2008-09-16 2010-04-30 Tohoku Univ 銅配線、銅配線の形成方法および半導体装置
US7755192B2 (en) 2008-03-25 2010-07-13 Tohoku University Copper interconnection structure, barrier layer including carbon and hydrogen
JP2011066157A (ja) * 2009-09-16 2011-03-31 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 電解コンデンサ用多孔質電極の製造方法
US7943517B2 (en) 2004-02-27 2011-05-17 Semiconductor Technology Academic Research Center Semiconductor device with a barrier film
WO2011142450A1 (ja) * 2010-05-14 2011-11-17 三菱マテリアル株式会社 電子機器用銅合金、電子機器用銅合金の製造方法、及び電子機器用銅合金圧延材
JP2011241412A (ja) * 2010-05-14 2011-12-01 Mitsubishi Materials Corp 電子機器用銅合金、電子機器用銅合金の製造方法及び電子機器用銅合金圧延材
US8169079B2 (en) 2008-12-19 2012-05-01 Advanced Interconnect Materials, Llc Copper interconnection structures and semiconductor devices
JP2012126981A (ja) * 2010-12-17 2012-07-05 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 配線用Cu合金及びそれを用いた接続構造
JP2012156545A (ja) * 2012-04-12 2012-08-16 Jx Nippon Mining & Metals Corp 半導体用銅合金配線及びスパッタリングターゲット並びに半導体用銅合金配線の形成方法
JP2012169590A (ja) * 2011-01-27 2012-09-06 Tokyo Electron Ltd Cu配線の形成方法およびCu膜の成膜方法、ならびに成膜システム
US8324730B2 (en) 2008-12-19 2012-12-04 Advanced Interconnect Materials Llc Copper interconnection structure and method for forming copper interconnections
WO2013062091A1 (ja) * 2011-10-28 2013-05-02 三菱マテリアル株式会社 電子機器用銅合金、電子機器用銅合金の製造方法、電子機器用銅合金圧延材及び電子機器用部品
JP2013534370A (ja) * 2010-08-20 2013-09-02 マイクロン テクノロジー, インク. 半導体構造ならびに導電性材料を開口内に提供するための方法
JP2014112692A (ja) * 2013-12-27 2014-06-19 Jx Nippon Mining & Metals Corp 半導体用銅合金配線及びスパッタリングターゲット並びに半導体用銅合金配線の形成方法
WO2014012978A3 (de) * 2012-07-19 2014-07-17 Hochschule Pforzheim VERFAHREN ZUR HERSTELLUNG EINES CuMg-WERKSTOFFS UND DESSEN VERWENDUNG
EP2778240A1 (en) * 2011-11-07 2014-09-17 Mitsubishi Materials Corporation Copper alloy for electronic devices, method of manufacturing copper alloy for electronic devices, copper alloy plastic working material for electronic devices, and component for electronic devices
US8858763B1 (en) 2006-11-10 2014-10-14 Novellus Systems, Inc. Apparatus and methods for deposition and/or etch selectivity
US9099535B1 (en) 2001-03-13 2015-08-04 Novellus Systems, Inc. Method of depositing a diffusion barrier for copper interconnect applications
US9117884B1 (en) 2003-04-11 2015-08-25 Novellus Systems, Inc. Conformal films on semiconductor substrates
WO2018123955A1 (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 三井金属鉱業株式会社 配線構造及びその製造方法、スパッタリングターゲット材、並びに酸化防止方法
US10458003B2 (en) 2011-11-14 2019-10-29 Mitsubishi Materials Corporation Copper alloy and copper alloy forming material
US10665462B2 (en) 2002-11-21 2020-05-26 Jx Nippon Mining & Metals Corporation Copper alloy sputtering target and semiconductor element wiring

Cited By (61)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007335890A (ja) * 2000-04-11 2007-12-27 Agere Systems Guardian Corp 化学・機械的研磨(cmp)中における銅のディッシングを防止するための局部領域合金化
KR20020034372A (ko) * 2000-11-01 2002-05-09 박종섭 반도체소자의 금속배선 형성방법
US9099535B1 (en) 2001-03-13 2015-08-04 Novellus Systems, Inc. Method of depositing a diffusion barrier for copper interconnect applications
US9508593B1 (en) 2001-03-13 2016-11-29 Novellus Systems, Inc. Method of depositing a diffusion barrier for copper interconnect applications
US6607982B1 (en) * 2001-03-23 2003-08-19 Novellus Systems, Inc. High magnesium content copper magnesium alloys as diffusion barriers
US8115318B2 (en) 2002-05-08 2012-02-14 Renesas Electronics Corporation Semiconductor device having silicon-diffused metal wiring layer and its manufacturing method
US7687917B2 (en) 2002-05-08 2010-03-30 Nec Electronics Corporation Single damascene structure semiconductor device having silicon-diffused metal wiring layer
US8642467B2 (en) 2002-05-08 2014-02-04 Renesas Electronics Corporation Semiconductor device having silicon-diffused metal wiring layer and its manufacturing method
JP2007227958A (ja) * 2002-05-08 2007-09-06 Nec Electronics Corp 半導体装置
US7737555B2 (en) 2002-05-08 2010-06-15 Nec Electronics Corporation Semiconductor method having silicon-diffused metal wiring layer
US7842602B2 (en) 2002-05-08 2010-11-30 Renesas Electronics Corporation Semiconductor device having silicon-diffused metal wiring layer and its manufacturing method
US10665462B2 (en) 2002-11-21 2020-05-26 Jx Nippon Mining & Metals Corporation Copper alloy sputtering target and semiconductor element wiring
US7687918B2 (en) 2002-12-27 2010-03-30 Nec Electronics Corporation Semiconductor device and method for manufacturing same
JP2004214267A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Nec Electronics Corp 半導体装置およびその製造方法
JP4647184B2 (ja) * 2002-12-27 2011-03-09 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置の製造方法
US9117884B1 (en) 2003-04-11 2015-08-25 Novellus Systems, Inc. Conformal films on semiconductor substrates
US6972491B2 (en) 2003-12-05 2005-12-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device including multi-layered interconnection and method of manufacturing the device
US7768127B2 (en) 2003-12-05 2010-08-03 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device including multi-layered interconnection and method of manufacturing the device
US8133813B2 (en) 2004-02-27 2012-03-13 Semiconductor Technology Academic Research Center Semiconductor device with a barrier film
US7943517B2 (en) 2004-02-27 2011-05-17 Semiconductor Technology Academic Research Center Semiconductor device with a barrier film
JP2006073863A (ja) * 2004-09-03 2006-03-16 Nikko Materials Co Ltd 半導体用銅合金配線及びスパッタリングターゲット並びに半導体用銅合金配線の形成方法
WO2007018052A1 (ja) * 2005-08-09 2007-02-15 Advanced Interconnect Materials, Llc 平面電子表示装置及びその製造方法
JP2007059734A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 Sony Corp 半導体装置の製造方法および半導体装置
JP2007189061A (ja) * 2006-01-13 2007-07-26 Renesas Technology Corp 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP2007235125A (ja) * 2006-02-06 2007-09-13 Nec Electronics Corp 半導体装置およびその製造方法
WO2008041535A1 (en) 2006-10-03 2008-04-10 Nippon Mining & Metals Co., Ltd. Cu-Mn ALLOY SPUTTERING TARGET AND SEMICONDUCTOR WIRING
US8858763B1 (en) 2006-11-10 2014-10-14 Novellus Systems, Inc. Apparatus and methods for deposition and/or etch selectivity
US8163649B2 (en) 2008-03-25 2012-04-24 Advanced Interconnect Materials, Llc Copper interconnection structure, semiconductor device, and method for forming copper interconnection structure
US7755192B2 (en) 2008-03-25 2010-07-13 Tohoku University Copper interconnection structure, barrier layer including carbon and hydrogen
US8420535B2 (en) 2008-09-16 2013-04-16 Advanced Interconnect Materials, Llc Copper interconnection, method for forming copper interconnection structure, and semiconductor device
JP2010098300A (ja) * 2008-09-16 2010-04-30 Tohoku Univ 銅配線、銅配線の形成方法および半導体装置
US8258626B2 (en) 2008-09-16 2012-09-04 Advanced Interconnect Materials, Llc Copper interconnection, method for forming copper interconnection structure, and semiconductor device
US8169079B2 (en) 2008-12-19 2012-05-01 Advanced Interconnect Materials, Llc Copper interconnection structures and semiconductor devices
US9082821B2 (en) 2008-12-19 2015-07-14 Advanced Interconnect Materials, Llc Method for forming copper interconnection structures
US8324730B2 (en) 2008-12-19 2012-12-04 Advanced Interconnect Materials Llc Copper interconnection structure and method for forming copper interconnections
US8580688B2 (en) 2008-12-19 2013-11-12 Advanced Interconect Materials, LLC Copper interconnection structure and method for forming copper interconnections
JP2011066157A (ja) * 2009-09-16 2011-03-31 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 電解コンデンサ用多孔質電極の製造方法
EP2570506A1 (en) * 2010-05-14 2013-03-20 Mitsubishi Materials Corporation Copper alloy for electronic device, method for producing copper alloy for electronic device, and copper alloy rolled material for electronic device
JP2011241412A (ja) * 2010-05-14 2011-12-01 Mitsubishi Materials Corp 電子機器用銅合金、電子機器用銅合金の製造方法及び電子機器用銅合金圧延材
CN102822363A (zh) * 2010-05-14 2012-12-12 三菱综合材料株式会社 电子器件用铜合金、电子器件用铜合金的制造方法及电子器件用铜合金轧材
WO2011142450A1 (ja) * 2010-05-14 2011-11-17 三菱マテリアル株式会社 電子機器用銅合金、電子機器用銅合金の製造方法、及び電子機器用銅合金圧延材
US10056165B2 (en) 2010-05-14 2018-08-21 Mitsubishi Materials Corporation Copper alloy for electronic device, method for producing copper alloy for electronic device, and copper alloy rolled material for electronic device
EP2570506A4 (en) * 2010-05-14 2014-07-09 Mitsubishi Materials Corp COPPER ALLOY FOR AN ELECTRONIC DEVICE, METHOD FOR PRODUCING THE COPPER ALLOY FOR AN ELECTRONIC DEVICE AND ROLLED COPPER ALLOY MATERIAL FOR AN ELECTRONIC DEVICE
US10032536B2 (en) 2010-05-14 2018-07-24 Mitsubishi Materials Corporation Copper alloy for electronic device, method for producing copper alloy for electronic device, and copper alloy rolled material for electronic device
JP2013534370A (ja) * 2010-08-20 2013-09-02 マイクロン テクノロジー, インク. 半導体構造ならびに導電性材料を開口内に提供するための方法
US9177917B2 (en) 2010-08-20 2015-11-03 Micron Technology, Inc. Semiconductor constructions
US10879113B2 (en) 2010-08-20 2020-12-29 Micron Technology, Inc. Semiconductor constructions; and methods for providing electrically conductive material within openings
US10121697B2 (en) 2010-08-20 2018-11-06 Micron Technology, Inc. Semiconductor constructions; and methods for providing electrically conductive material within openings
JP2012126981A (ja) * 2010-12-17 2012-07-05 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 配線用Cu合金及びそれを用いた接続構造
JP2012169590A (ja) * 2011-01-27 2012-09-06 Tokyo Electron Ltd Cu配線の形成方法およびCu膜の成膜方法、ならびに成膜システム
US9587299B2 (en) 2011-10-28 2017-03-07 Mitsubishi Materials Corporation Copper alloy for electronic equipment, method for producing copper alloy for electronic equipment, rolled copper alloy material for electronic equipment, and part for electronic equipment
CN103842551A (zh) * 2011-10-28 2014-06-04 三菱综合材料株式会社 电子设备用铜合金、电子设备用铜合金的制造方法、电子设备用铜合金轧材及电子设备用组件
WO2013062091A1 (ja) * 2011-10-28 2013-05-02 三菱マテリアル株式会社 電子機器用銅合金、電子機器用銅合金の製造方法、電子機器用銅合金圧延材及び電子機器用部品
EP2778240A4 (en) * 2011-11-07 2015-07-08 Mitsubishi Materials Corp COPPER ALLOY FOR ELECTRONIC DEVICES, METHOD FOR MANUFACTURING COPPER ALLOY FOR ELECTRONIC DEVICES, PLASTIC DEFORMATION MATERIAL FOR COPPER ALLOY FOR ELECTRONIC DEVICES, AND COMPONENT FOR ELECTRONIC DEVICES
EP2778240A1 (en) * 2011-11-07 2014-09-17 Mitsubishi Materials Corporation Copper alloy for electronic devices, method of manufacturing copper alloy for electronic devices, copper alloy plastic working material for electronic devices, and component for electronic devices
US10153063B2 (en) 2011-11-07 2018-12-11 Mitsubishi Materials Corporation Copper alloy for electronic devices, method of manufacturing copper alloy for electronic devices, copper alloy plastic working material for electronic devices, and component for electronic devices
US10458003B2 (en) 2011-11-14 2019-10-29 Mitsubishi Materials Corporation Copper alloy and copper alloy forming material
JP2012156545A (ja) * 2012-04-12 2012-08-16 Jx Nippon Mining & Metals Corp 半導体用銅合金配線及びスパッタリングターゲット並びに半導体用銅合金配線の形成方法
WO2014012978A3 (de) * 2012-07-19 2014-07-17 Hochschule Pforzheim VERFAHREN ZUR HERSTELLUNG EINES CuMg-WERKSTOFFS UND DESSEN VERWENDUNG
JP2014112692A (ja) * 2013-12-27 2014-06-19 Jx Nippon Mining & Metals Corp 半導体用銅合金配線及びスパッタリングターゲット並びに半導体用銅合金配線の形成方法
WO2018123955A1 (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 三井金属鉱業株式会社 配線構造及びその製造方法、スパッタリングターゲット材、並びに酸化防止方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11186273A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2811131B2 (ja) 半導体装置の配線接続構造およびその製造方法
JP4478038B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
US7215024B2 (en) Barrier-less integration with copper alloy
US6943111B2 (en) Barrier free copper interconnect by multi-layer copper seed
JP2007180407A (ja) 半導体装置およびその製造方法
US6130157A (en) Method to form an encapsulation layer over copper interconnects
JP5089244B2 (ja) 半導体装置
JP2003124313A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2000077411A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2003031575A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2000174023A (ja) 半導体装置及びその製造方法
KR20090020846A (ko) 산소 포획 패턴을 갖는 반도체 소자의 배선 구조 및 그제조 방법
JP2007208170A (ja) 半導体装置及びその製造方法
EP0903781B1 (en) Method of forming embedded copper interconnections
JP2007180408A (ja) 半導体装置およびその製造方法
TWI227046B (en) Process of metal interconnects
US6878621B2 (en) Method of fabricating barrierless and embedded copper damascene interconnects
JP2570576B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2000068269A (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
US8536704B2 (en) Semiconductor device and method for fabricating the same
JP2007335578A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2010141024A (ja) 半導体装置の製造方法および半導体装置
JP2880444B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
US20030015798A1 (en) Semiconductor device and method of fabricating the semiconductor device