JPH11182714A - 摺接弁装置 - Google Patents

摺接弁装置

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JPH11182714A
JPH11182714A JP36556297A JP36556297A JPH11182714A JP H11182714 A JPH11182714 A JP H11182714A JP 36556297 A JP36556297 A JP 36556297A JP 36556297 A JP36556297 A JP 36556297A JP H11182714 A JPH11182714 A JP H11182714A
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JP
Japan
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housing
movable
valve device
valve
engaged
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Application number
JP36556297A
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English (en)
Inventor
Manabu Hatano
学 波多野
Yoshihisa Kano
善久 加野
Takahiro Shimizu
隆弘 清水
Shinji Ozaki
伸二 小崎
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NTN Corp
KVK Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
KVK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造上、施工上の手間とコストを少なくで
き、高性能なクリック機構を備えた摺接弁装置を提供す
る。 【解決手段】 固定弁部50を有するハウジング(40
等)と、可動弁部60及びハウジング(40等)外方に
突出される操作部を備えた可動部材(60及び80等)
と、を有し、固定弁部50に対して可動弁部60を移動
させ、両弁部50、60の各流路(52、61等)の連
通度合いを調節する。ハウジング(40等)及び可動部
材(60及び80等)に、両者の相対的な移動の適宜位
置にて互いに係合する係合部4c、4d、4e及び被係
合部Eを設け、これらのうちの少なくとも一方を係合方
向に付勢されるようにしてハウジング(40等)又は可
動部材(60及び80等)等を構成する部材の一部とし
て一体的に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は摺接弁装置に関
し、特に、湯水混合水栓等の各種水栓に好適に用いられ
る摺接弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、給水栓の中には、水栓本体に配
設された摺接弁装置を水栓用ハンドルを用いて操作し
て、流路の切換、吐水量調節、湯水の温度調節等を行う
ものがある。かかる水栓の中には、所定のクリック機構
が配設され、使用者に水栓用ハンドルの操作角度をクリ
ック感(手感触)やクリック音で知らせるものがある。
【0003】例えば、水栓用ハンドル及び水栓本体側の
部材のうちの一方に、板バネ形式、つる巻きバネ形式、
ボール・プランジャー形式等の弾性部材を装着し、他方
に凹凸何れかの被係合部を設け、両者の係合によりクリ
ック感等を生じさせるものが知られている。また、摺接
弁装置のハウジングの前端面に弾性部材(板バネ)を装
着し、水栓用ハンドルに連結されるスピンドルに係合ピ
ンを設け、これらの係合によりクリック感等を生じさせ
るものが知られている。(実開平4−14869号公
報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらに代表
される従来のクリック機構には、以下のような問題があ
る。即ち、ハウジングや水栓用ハンドル等に、これらと
は別体の弾性部材を組付けることが必要なため、水栓や
摺接弁装置の製造上及び施工上の手間と、コストが多く
なっている。
【0005】また、このように別体の弾性部材を用いる
ため、その品質のばらつきに応じて、クリック機構の性
能が大きく左右されることになる。例えば、弾性部材の
寸法精度、弾性のばらつきがあれば、クリック感が強く
なり過ぎたり、弱くなり過ぎることがある。また、弾性
部材の寸法精度や形状のばらつきが原因となり、クリッ
ク感を生じさせる水栓用ハンドルの操作角度(クリック
位置)に、ずれを生ずることもある。そして、ハウジン
グや水栓用ハンドル等にも品質のばらつきがあったり、
弾性部材の部品点数が多い場合には、個々の品質のばら
つきが重なって、クリック機構の性能が大きく低下する
ことになるからである。
【0006】また、水栓用ハンドルと、水栓本体側の部
材との間に設けられるクリック機構によると、水栓用ハ
ンドルの操作角度と水栓の作動との対応関係を十分に確
認しながら、このハンドルの取着作業を行うことが必要
なため、水栓の施工やメンテナンス等が煩わしくなる。
また、この機構を用いる場合には、水栓本体の種類(機
能、構造、形状)等が異なる毎に、水栓用ハンドルに設
けられる弾性部材の装着部位や被係合部の形成位置、大
きさ等を変更する必要があるため、このハンドルの汎用
性が低くなる。このような事情より、これらの問題点を
生じさせないクリック機構を備えた摺接弁装置や水栓の
出現が望まれている。
【0007】本発明は前記観点に鑑みてなされたもので
あり、製造上及び施工上の手間と、コストを少なくでき
ると共に高性能なクリック機構を備え、しかも、水栓の
施工等を容易にしたり、水栓用ハンドルの汎用性を高め
られる摺接弁装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の摺接弁装置
(以下、「弁装置」という。)は、内部に固定された固
定弁部を有するハウジングと、前記ハウジング内部に移
動自在に収容されると共に前記固定弁部に摺接される可
動弁部、及び、ハウジング外方に突出される操作部、を
備えた可動部材と、を有し、前記固定弁部に対して可動
弁部を移動させることにより摺接面に開口する固定弁部
及び可動弁部の各流路の連通度合いを調節する弁装置に
おいて、前記ハウジング及び可動部材に、該ハウジング
と可動部材との相対的な移動の適宜位置にて互いに係合
する係合部及び被係合部を設け、これら係合部又は被係
合部の少なくとも一方を、係合方向に付勢されるように
してハウジング又は可動部材を構成する部材の一部とし
て一体的に形成したことを特徴とする。
【0009】ここで、本発明の「係合方向に付勢され
る。」状態とは、「係合部が自身の復元力(弾性)で被
係合部側に付勢される。」状態や「被係合部が自身の復
元力(弾性)で係合部側に付勢される。」状態をいう。
そして、本発明では、(1)このような係合部をハウジ
ングの構成部材の一部として、この構成部品と一体的に
形成するか、(2)このような被係合部を可動部材の構
成部材の一部として、この構成部品と一体的に形成する
か、(1)及び(2)の双方を行う。従って、本発明に
よると、ハウジングの構成部材に別体の係合部を組付け
たり、可動部材の構成部材に別体の被係合部を組付ける
必要がないため、クリック機構を備えた弁装置の製造上
及び施工上の手間と、コストを少なくできる。
【0010】また、本弁装置では、係合部をハウジング
の構成部材の一部としたり、被係合部を可動部材の構成
部材の一部とするため、クリック機構を構成する部品の
点数が少なくなる。このため、この機構の構成部品毎に
品質のばらつきがあっても、クリック機構全体の品質低
下を許容範囲内に止めることが容易である。
【0011】更に、本発明では、クリック機構が弁装置
自体に設けられ、水栓用ハンドルや水栓本体とは無関係
であるため、水栓の施工やメンテナンス等が容易になる
と共に、水栓用ハンドルの汎用性を高くすることができ
る。尚、本発明の「係合部」と「被係合部」の係合態様
は特に問わない。例えば、一方が凸状に設けられ、他方
が凹状に設けられても、双方が凸状に設けられてもよ
い。
【0012】また、この可動弁部の「移動」態様として
は、回動のみを行う態様や進退のみを行う態様の他に、
回動と共に進退を行う態様等が例示できる。更に、本弁
装置としては、例えば、(ア)単純に吐水量調節を行う
弁装置、(イ)流路切換を行う弁装置、(ウ)流路切換
及び吐水量調節を行う弁装置、(エ)湯水の混合調節
(温度調節)及び吐水量調節、若しくはこれらと共に流
路切換を行う弁装置等を例示できる。
【0013】請求項2の発明では、請求項1の弁装置に
おいて、前記係合部又は被係合部が、前記ハウジング又
は可動部材を構成する部材に切り欠きを設けて形成され
た片持ち片であることを特徴としている。本発明によれ
ば、係合部又は被係合部の各構成部品の周面からの突出
量を少なくできるため、クリック機構、ひいては、弁装
置全体のコンパクト化を図ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を説
明する。本実施の形態では、本弁装置Bの一具体例を説
明する。この弁装置Bは、所定の湯水混合水栓(図示を
省略)に配備されるものであり、図1に示すように、ハ
ウジング(30及び40)と、固定弁部としての固定デ
ィスク50と、可動部材(60、70及び80)とを備
える。先ず、ハウジング(30及び40)は、後方ハウ
ジング30と、前方ハウジング40とを着脱自在に連結
して構成される。
【0015】このうち、後方ハウジング30は、樹脂等
を用いて作製した一体成形品であり、略円筒状の外形を
備える。但し、前端部の2箇所からは、孔付きの係止腕
31を突出させている。また、後方ハウジング30の前
端部のうちで、各係止腕31の根元側に位置する箇所に
は略矩形状の切り欠き部32が設けられている。更に、
後方ハウジング30の中間部の周面には、カラン側出口
孔33が設けられている。また、この出口孔33の前方
に位置する周面部分には、Oリングhを装着するための
装着溝が設けられている。
【0016】更に、後方ハウジング30の前方の開口部
は、段差状に凹んだ弁体搭載部34とされている。ま
た、この搭載部34には、内周側にT字状部分が付加さ
れた特殊形状のOリングkを嵌め込むための装着溝sを
備える。そして、この搭載部34は、この装着溝sを境
界に開口d(駄肉を削除した単なる開口)と、取入用通
過孔(中心角が90度前後の平面略扇形状)qと、流出
用通過孔(中心角が90度前後の平面略扇形状)rとに
区画されている。
【0017】また、図1及び図2に示すように、後方ハ
ウジング30内部の中間から前端寄りには、仕切り壁3
5が設けられており、この仕切り壁35により取入用流
路vと流出用流路wとが区画されている。そして、取入
用流路vは、後方ハウジング30後端の取入口36を入
口とし、取入用通過孔qを出口とし、流出用流路wは、
流出用通過孔rを入口とし、カラン側出口孔33を出口
としている。
【0018】また、前方ハウジング40も樹脂等を用い
て作製した一体成形品であり、図1に示すように、有底
の略円筒形とされている。更に、前方ハウジング40の
前面の略中心からは、このハウジング40の内外を貫通
する軸挿通部43が略筒状に立ち上げられている。そし
て、図3に示すように、この軸挿通部43の突出端側の
周面には、略半円柱形の凹部形状とされた第1係合部4
cと、第2係合部4dと、第3係合部4eとが設けられ
ている。これらの係合部4c、4d、4eは、何れも前
方ハウジング40を成形する際に同時に形成されるもの
で、隣接する係合部(4c及び4d、4c及び4e)の
間隔は、軸挿通部43の約1/4周回分とされている。
【0019】また、図1に示すように、前方ハウジング
40の周面の前端側には、Oリングmが嵌め込まれる装
着溝が設けられている。更に、前方ハウジング40の周
面の後方側の2箇所には、係止腕31と略凹凸の反転し
た形状の係止用凹部45が設けられ、各凹部45の略中
心位置には係止腕31の孔に嵌入可能な突起が設けられ
ている。尚、各凹部45の後端側が略矩形状の切り欠き
部47とされている。また、前方ハウジング40の周面
の中間部には、2つシャワー側出口孔48、48が設け
られている。
【0020】更に、図2及び図4に示すように、前方ハ
ウジング40の内周面41と、内底面4aとの境界、即
ち内底面4aの周縁側には、ストッパー4bが略円弧状
に設けられている。また、固定ディスク(例えば、セラ
ミックス製)50は、図1に示すように、略円板形状と
され、周面に2つの位置決め突起51を備える。更に、
固定ディスク50には、供給用流路52と、カラン連絡
用流路53が、ディスク面(可動ディスク60との摺接
面)55及び背面56で開口する状態に設けられてい
る。そして、何れの流路52、53も、中心角が90度
前後の平面略扇形状とされている。
【0021】更に、可動部材(60、70及び80)
は、操作部を構成する操作部材70に、可動弁部を構成
する可動ディスク60と、セレーションブッシュ80を
組付けて構成されている。このうち、可動ディスク(例
えば、セラミックス製)60は、図1に示すように、薄
肉の略円板形状とされている。そして、ディスク面(固
定ディスク50との摺接面)65及び背面66で開口す
るカラン選択用流路(中心角が略180度前後の平面略
扇形状)61と、ディスク面65及び側面67で開口す
るシャワー選択用流路(中心角が略90度前後の平面扇
形状)62とが設けられている。
【0022】また、操作部材70は、樹脂等を用いて作
製した一体成形品であり、図1に示すように、略スカー
ト形状とされた基端部71と、その前端より略軸状に突
設された軸本体部72とを備える。このうち、基端部7
1は可動ディスク60と共にハウジング(30及び4
0)内に収容され、軸本体部72の先端側はハウジング
(30及び40)より突出される。
【0023】また、基端部71の外壁面からは、図1及
び4に示すように、規制突起7aが略円弧状に突出して
いる。更に、図1に示すように、傾斜状の内壁面から
は、一対の係合用突起73、74が略ハの字状に垂下し
ている。また、この内壁面の両突起73、74に挟まれ
た箇所からは補助突起75が垂下している。更に、この
内壁面には、これらの突起73、74、75を周回状に
取り囲み、Oリングnが嵌め込まれる装着溝76が設け
られている。
【0024】また、軸本体部72の根元部にはOリング
pの嵌め込まれる装着溝が設けられている。更に、中間
部には、セレーション溝Mが設けられ、前端部は略太鼓
形状のハンドル係合部Nとされている。尚、図1に示す
ように、このセレーションMの周方向に沿った一部は、
横断面略L字状に切り欠かれ、位置決め部Rとされてい
る。
【0025】更に、セレーションブッシュ80は、樹脂
(POM等)等を用いて作製した一体成形品であり、図
1及び3に示すように、小径とされた本体部81と、大
径とされたフランジ部82とを備える。このうち、本体
部81の内周面には、図3に示すように、軸本体部72
のセレーション溝Mと噛合可能なセレーション溝Aが設
けられている。そして、このセレーション溝Aの一部に
も、前述の位置決め部Rと嵌合する位置決め部Tが設け
られている。但し、このセレーション溝Aの全長は、セ
レーション溝Mの全長の約1/3程度とされている。
【0026】また、フランジ部82は、本体部81の後
端と一体とされた略リング状の上壁部Uと、上壁部Uの
周縁と一体とされた周壁部Dとを備える。そして、周壁
部Dの内径は、軸挿通部43の外形よりも一回り大きく
なっている。更に、このフランジ部82では、図3に示
すように、上壁部Uの一部を略円弧状に切り欠くと共
に、周壁部Dの一部を略矩形状に切り欠いて、片持ち片
状の被係合部Eを形成している。また、この被係合部E
の自由端には、周壁部Dの内部を若干、覗き込んだ状態
の突部eが設けられている。尚、この被係合部Eは、セ
レーションブッシュ80を成形する際に同時に形成され
たものである。そして、この被係合部Eは、弾性に優れ
た樹脂(POM等)等で構成され、しかも片持ち片状と
されている。このため、突部eに周壁部Dの外側に向か
う外力を加え、被係合部Eにその曲率を減少させるよう
な曲げ変形を加えた後に、この外力を取り除くと、被係
合部Eは自身の復元力(弾性)で曲率を元に戻し、突部
eを周壁部Dの内部に到達させることになる。
【0027】次に、以上の弁装置Bの組付手順等の一例
を簡単に述べる。先ず、後方ハウジング30にOリング
h、kを装着した後に、固定ディスク50を後方ハウジ
ング30に取着する。この取着は、各位置決め突起51
の下半側を対応する切り欠き部32に嵌め込み、固定デ
ィスク50の背面56を弁体搭載部34の前面に、Oリ
ングkを挟んで水密状に衝合させて行われる。これによ
り、固定ディスク50が後方ハウジング30に対して正
確に位置合わせされる。そして、供給用流路52が取入
用流路vと連通し、カラン連絡用流路53が流出用流路
wと連通する。
【0028】続いて、操作部材70にOリングn、pを
装着した後に、操作部材70を可動ディスク60の背面
66に取着する。この取着は、図5に示すように、両係
合用突起73、74をカラン選択用流路61の両端側
(可動ディスク60の回動方向に沿った両端側)に挿入
すると共に補助突起75を補助穴63に挿入しながら行
われる。この装着により、各係合用突起73、74の2
つの側面a、bがカラン選択用流路61の内壁面に接触
すると共に、補助突起75が補助穴63に係合している
ため、操作部材70を回動させれば可動ディスク60も
一体で回動することになる。これにより、可動ディスク
60が操作部材70に対して正確に位置合わせされる。
尚、操作部材70の回動範囲(回動角)は、図4に示す
ように、規制突起7aの各端面7m、7nと、これらに
対応するストッパー4bの各端面4m、4nが当接する
までの範囲に制限される。
【0029】次いで、前方ハウジング40にOリングm
を装着した後に、操作部材70及び可動ディスク60
を、このハウジング40の後端側よりその内部に挿入す
る。このとき、図2に示すように、軸本体部72が軸挿
通部43に挿入され、セレーション溝M及びハンドル係
合部Nが軸挿通部43の前方に露出する。
【0030】更に、図2に示すように、セレーションブ
ッシュ80を軸本体部72に取着する。この取着は、セ
レーションブッシュ80の位置決め部Tを軸本体部72
の位置決め部Rに位置合わせしながら、セレーション溝
Aをセレーション溝Mの根本側に噛合させて行われる。
これにより、セレーションブッシュ80が操作部70に
正確に位置合わせされるため、被係合部Eと可動ディス
ク60とが正確に位置合わせされることになる。
【0031】また、この取着により、セレーションブッ
シュ80の周壁部Dは、軸挿通部43前端側を包囲した
状態となる。このとき、周壁部Dの突部e以外の部分
は、軸挿通部43に対して非接触の状態となる。続い
て、前後のハウジング30、40を接続すれば、本弁装
置Bの組付けを完了する。この接続は、各係止腕31を
対応する係止用凹部45に位置合わせし、前者の孔に後
者の突起を係止させて行われる。同時に、固定ディスク
50の各位置決め突起51の上半側が、前方ハウジング
40の対応する切り欠き部47に嵌め込まれる。これに
より、各係合部4c、4d、4eと、固定ディスク50
とが正確に位置合わせされることになる。このように、
本弁装置Bではその組付作業を行うだけで、被係合部E
及び可動ディスク60の位置合わせと、各係合部4c、
4d、4e及び固定ディスク50の位置合わせが自動的
になされ、クリック機構が正確に機能する状態となる。
【0032】そして、本弁装置Bは所望の水栓本体10
に配備された後、操作部材70の露出部分M、N等に切
換ハンドルが取着され、使用可能な状態となる。このと
き、切換ハンドルの内部に設けられたセレーション溝
は、操作部材70のセレーション溝Mの残部(セレーシ
ョンブッシュ80の取着されていない部分)に噛合され
る。尚、この切換ハンドルのセレーション溝にも、セレ
ーション溝Mの位置決め部Rと嵌合可能な位置決め部が
設けられている。更に、後方ハウジング30の後端の取
入口36は、この水栓本体10に設けられた湯水混合室
に連絡される。同時に、後方ハウジング30のカラン側
出口孔33は、この水栓本体10に設けられたカラン室
に連絡される。また、前方ハウジング40のシャワー側
出口48、48は、この水栓本体10に設けられたシャ
ワー室に連絡される。
【0033】次に、本弁装置Bの使用例を図6〜図8を
用いて説明する。尚、本実施の形態では周縁寸法の略等
しい固定ディスク50と可動ディスク60を用いたが、
これらの図においては説明の便宜上、固定ディスク50
を大きめに図示している。先ず、図6(a)は、湯水混
合水栓が止水状態にあることを示している。即ち、可動
ディスク60の何れの選択用流路61、62も、固定デ
ィスク50の供給用流路52と遮断された状態となって
いる。このとき、図6(b)に示すように、セレーショ
ンブッシュ80の突部eが軸挿通部43の第1係合部4
cに嵌まり込んだ状態となる。
【0034】次に、カラン吐水を行う場合には、図7
(a)に示すように、切換ハンドル(水栓本体10の右
側面に配置される。)Hを、使用者の側に回転させる。
その際、セレーションブッシュ80も一緒に回転するた
め、突部eと第1係合部4cの係合が解除され、使用者
にクリック感やクリック音が伝わる。そして、この回転
操作により、可動ディスク60が回転し、カラン選択用
流路61が固定ディスク50の両流路52、53に連通
し、取入用流路vと流出用流路wが連絡され、カラン吐
水が可能となる。このとき、突部eが軸挿通部43の外
周面に摺接し、被係合部Eはその曲率を減少させるよう
な曲げ変形を受ける。
【0035】続いて、切換ハンドルHの操作量を更に増
加させ、全開吐水となったところで、突部eが第2係合
部4dに位置合わせされ、曲げ変形を受けていた被係合
部Eは自身の復元力でその曲率を元に戻す。これによ
り、突部eが第2係合部4dに嵌まり込み、使用者にク
リック感等が伝わる。尚、このクリック感等を無視し
て、切換ハンドルHの操作量を更に増しても、規制突起
7aの一方の端面7mが、ストッパー4mの対応する端
面4mに当接したとき、操作量をそれ以上に増やすこと
はできなくなる。
【0036】一方、このカラン吐水の状態からシャワー
吐水の状態に切り換えるときは、図8(a)に示すよう
に、切換ハンドルHを使用者と反対側に回転させる。こ
の切換操作の途中で、図6に示す止水状態となる。この
とき、突部eが第1係合部4cに嵌まり込み、使用者に
クリック感等が伝わる。このため、使用者は手感触で、
流路方向がシャワー側に切り換ることを知ることができ
る。そして、切換ハンドルHの操作量を更に増すと、シ
ャワー選択用流路62が固定ディスク50の供給用流路
52に連通し、シャワー吐水が可能となる。そして、こ
のシャワー吐水の全開時にも、突部eが第3係合部4e
に嵌まり込み、使用者にクリック感等が伝わる。
【0037】尚、図6(b)、図7(b)及び図8
(b)に示すように、前方ハウジング40の軸挿通部4
3に設けられた各係合部4c、4d、4e間の周面は、
セレーションブッシュ80の被係合部Eの突部eに対し
て緩やかに離間及び接触する逃がし面4fとされてい
る。このため、上述の各操作に際して、止水状態からカ
ラン吐水の全開状態の間、及び、止水状態からシャワー
吐水の全開状態の間においては、被係合部Eの突部eが
軸挿通部43の周面に不要に接触せず、円滑な操作性が
確保されている。また、軸挿通部43の周面は、突部e
に対して離間及び接触するため、この離間及び接触によ
って手感触が与えられるが、前述のようにこの離間及び
接触は緩やかに行われるため、この手感触は僅かであ
り、係合部4c、4d、4eと被係合部Eとの係合に際
する手感触よりも大きな感触が不要に与えられる虞はな
い。
【0038】以上の弁装置Bでは、クリック機構を、樹
脂の一体成形品である前方ハウジング40の一部と、同
様な成形品であるセレーションブッシュ80の一部を用
いて構成している。このため、可動部材(60、70及
び80)の各構成部材やハウジング(30及び40)の
各構成部材に、別体の係合部や被係合部を取着するため
の部位を設けたり、この別体の係合部や被係合部を組付
ける必要はない。従って、この弁装置B、ひいては、水
栓の製造上及び施工上の手間と、コストが少なくなる。
また、本弁装置Bでは、クリック機構を構成する部材
(80及び40)の数が少ないため、たとえ、各構成部
材(80及び40)の品質にばらつきがあっても、クリ
ック機構全体の品質低下を許容範囲内に止めることがで
きる。
【0039】更に、本弁装置Bでは、被係合部Eがセレ
ーションブッシュ80の一部を切り欠いた片持ち片状に
形成され、このブッシュ80の内周面から余り突出しな
いため、クリック機構、ひいては、弁装置Bのコンパク
ト化を図ることができる。また、切換ハンドルHや水栓
本体10とは無関係にクリック機構を構成するため、水
栓の施工やメンテナンス等が容易になると共に、切換ハ
ンドルHの汎用性を高くすることができる。
【0040】更に、本弁装置Bでは、湯水の到達しない
領域、即ち、流路領域外にクリック機構を設けているた
め、使用者にクリック感やクリック音が鮮明に伝わる。
このため、水栓の使用者は、流路切換や止水等を確実に
実感できるため、水栓を安心して使用することができ
る。特に、使用者が目の不自由な者であったり、シャン
プー中で目の開けられない者である場合に有効な弁装置
Bと言える。但し、前記各発明は、ハウジング(30及
び40)の内部等の流路領域内に、クリック機構を設け
ることを排除するものではない。
【0041】また、本弁装置Bでは、クリック機構を構
成する部品40、80として金属製の板バネ等を用い
ず、耐腐食性に優れた樹脂成形品を用いているため、カ
ラン、シャワーからの吐水に錆等が混入する恐れがな
く、衛生的である。更に、クリック機構の構成部品とし
て、金属部品(板バネ等)と樹脂部品のように、熱膨張
率が大きく異なる部品が併用されると、金属部品等の大
きな熱膨張等が原因で、樹脂部品に破壊を生ずる可能性
もある(特に、熱湯を長時間、吐水する場合等)。これ
に対して、本装置では、これらの部品を樹脂に統一して
いるため、このような破壊を生ずることはない。更に、
本弁装置Bではその組付作業を行うだけで、クリック機
構が正常に機能する状態になるため、この点からも製造
上及び施工上の手間と、コストが少なくなる。
【0042】尚、前記各発明の範囲は、前記具体的に示
した実施の形態に示すものに限定されず、各発明の範囲
内で種々の変形例を例示できる。即ち、本実施の形態で
は、可動部材(60、70及び80)の構成部材80に
凸状の被係合部Eを設け、ハウジング(30及び40)
の構成部材40に凹状の係合部4c、4d、4eを設け
たが、前者に凹状の被係合部を設け、後者に凸状の係合
部を設けてもよいし、前者に凸状の被係合部を設け、後
者にこれと係合する凸状の係合部を設けてもよい。ま
た、本実施の形態では係合方向に付勢される被係合部E
の一例として片持ち片を示したが、被係合部や係合部を
両持ち片等の他の構造としてもよい。
【0043】また、セレーションブッシュ80を操作部
材70と別体としたが、これらを一体としてもよい。例
えば、操作部材70より基端部71を省略すれば、操作
部材70を、軸挿通部43の前面側開口を通じて前方ハ
ウジング40の内部に挿入できるため、この一体化が可
能となる。更に、軸挿通部43より凸状の係合部が突出
し、操作部材70に、これに係合可能な凹状の被係合部
を設けた場合等には、セレーションブッシュ80を省略
することもできる。
【0044】更に、本弁装置Bと異なり、可動ディスク
60が前後、左右等に直線状に移動する場合には、この
直線的な移動に対応して、可動部材の構成部材に被係合
部が設けられ、ハウジングの構成部材に係合部が設けら
れる。例えば、ハウジングの一部を構成するレバーホル
ダーと、これに摺接しながら進退する可動弁部とを備え
るシングルレバータイプの弁装置の場合には、レバーホ
ルダー下面側に係合部を設け、可動弁部の上面側に被係
合部を設けたものを例示できる。
【0045】また、本弁装置Bにおいて湯水の入出力方
向は特に問わない。例えば、実施の形態の弁装置Bにお
いて、カラン側出口孔33及びシャワー側出口孔48を
入力側とし、後方ハウジング30の取入口35を出力側
とすることもできる。具体的には、出口孔33及び出口
孔48の一方を水道に直接連絡された源水取入口とし、
他方を浄水器に連絡された浄水取入口(他方をソーラシ
ステムに連絡されたソーラ取入口でもよい。)としても
よい。
【0046】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明による
と、高性能なクリック機構を備えた弁装置を少ない手間
と、コストで得られる。また、この弁装置、ひいては、
水栓の施工上の手間と、コストを少なくできる共に水栓
用ハンドルの汎用性を高めることができる。また、請求
項2の発明によると、請求項1の弁装置、ひいては、こ
の装置の配置される水栓の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態の弁装置の各構成部品を説明
するための斜視図である。
【図2】発明の実施の形態の弁装置の構造を示す縦断面
図である。
【図3】軸挿通部とセレーションブッシュを示す斜視図
である。
【図4】ストッパー及び規制突起の機能を模式的に示す
ための図2の2−2横断面図である。
【図5】(a)は係合用突起等と可動ディスクの関係を
説明するための平面図、(b)は図5(a)の5−5縦
断面図である。
【図6】(a)は弁装置が止水状態にあるときの固定デ
ィスク、可動ディスク及び係合用突起の位置関係を説明
する概略的な横断面図、(b)は弁装置が止水状態にあ
るときの係合部と被係合部の位置関係を説明するための
概略的な横断面図である(図2の6−6横断面図)。
【図7】(a)は弁装置がカラン吐水の状態にあるとき
の固定ディスク、可動ディスク及び係合用突起の位置関
係を説明する概略的な横断面図、(b)は弁装置がカラ
ン吐水の状態にあるときの係合部と被係合部の位置関係
を説明するための概略的な横断面図である(図2の6−
6横断面図)。
【図8】(a)は弁装置がシャワー吐水の状態にあると
きの固定ディスク、可動ディスク及び係合用突起の位置
関係を説明する概略的な横断面図、(b)は弁装置がシ
ャワー吐水の状態にあるときの係合部と被係合部の位置
関係を説明するための概略的な横断面図である(図2の
6−6横断面図)。
【符号の説明】
B;弁装置、h、k、m、n、p;Oリング、H;切換
ハンドル、30;後方ハウジング、31;係止腕、3
2;切り欠き部、33;カラン側出口孔、34;弁体搭
載部、s;装着溝、d;開口、q、r;通過孔、35;
仕切り壁、36;取入口、v;取入用流路、w;流出用
流路、40;前方ハウジング、41;内周面、4a;内
底面、4b;ストッパー、43;軸挿通部、4c、4
d、4e;係合部、45;係止用凹部、47;切り欠き
部、48;シャワー側出口孔、50;固定ディスク、5
1;位置決め突起、52;供給用流路、53;カラン連
絡用流路、55;ディスク面(摺接面)、56;背面、
60;可動ディスク、61、62;選択用流路、63;
補助穴、65;ディスク面(摺接面)、66;背面、6
7;側面、70;操作部材、71;基端部、72;軸本
体部、73、74;係合用突起、75;補助突起、7
6;装着溝、M;セレーション溝、R;位置決め部、
N;ハンドル係合部、7a;規制突起、80;セレーシ
ョンブッシュ、81;本体部、A;セレーション溝、
T;位置決め部、82;フランジ部、U;上壁部、D;
周壁部、E;被係合部、e;突部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 隆弘 三重県員弁郡東員町瀬古泉760ベアリーハ イツ (72)発明者 小崎 伸二 三重県四日市市東垂坂町43−12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に固定された固定弁部を有するハウ
    ジングと、 前記ハウジング内部に移動自在に収容されると共に前記
    固定弁部に摺接される可動弁部、及び、ハウジング外方
    に突出される操作部、を備えた可動部材と、を有し、 前記固定弁部に対して可動弁部を移動させることにより
    摺接面に開口する固定弁部及び可動弁部の各流路の連通
    度合いを調節する摺接弁装置において、 前記ハウジング及び可動部材に、該ハウジングと可動部
    材との相対的な移動の適宜位置にて互いに係合する係合
    部及び被係合部を設け、これら係合部又は被係合部の少
    なくとも一方を、係合方向に付勢されるようにしてハウ
    ジング又は可動部材を構成する部材の一部として一体的
    に形成したことを特徴とする摺接弁装置。
  2. 【請求項2】 前記係合部又は被係合部が、前記ハウジ
    ング又は可動部材を構成する部材に切り欠きを設けて形
    成された片持ち片であることを特徴とする請求項1記載
    の摺接弁装置。
JP36556297A 1997-12-22 1997-12-22 摺接弁装置 Pending JPH11182714A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005537839A (ja) * 2002-09-06 2005-12-15 ガンブロ・ルンディア・エービー 複数の回路を有したバルブ
JP2015068167A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 グローエ アクチエンゲゼルシャフトGrohe AG 調整位置を信号により報知する混合水カートリッジ

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JP2005537839A (ja) * 2002-09-06 2005-12-15 ガンブロ・ルンディア・エービー 複数の回路を有したバルブ
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