JP4048562B2 - 水栓装置 - Google Patents
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Description
例えば、実開昭58−4862号公報(特許文献1)には、押し釦を押し込むだけでワンタッチで弁の開閉操作を行うことができるノック式の水栓装置が開示されている。具体的には、押し釦が押し込み棒の上端に固定され、この押し込み棒の下端が栓切替機構を介して弁軸に接続され、押し釦操作で、この栓切替機構により、弁軸の下端の上下方向位置が変化し、吐水状態と止水状態が切り替わるようになっている。
しかしながら、これらの従来の水栓装置においては、押し釦の周縁部を押す操作(偏押し操作)をすると、モーメントが発生し、このモーメントが開閉機構部や押釦部に作用し、作動不良を起こす可能性がある。
そのため、本発明者らは、このようなモーメントによる作動不良を防止するために、水栓装置において、水栓本体にその一端が軸線を中心に揺動可能に取り付ける押し釦の構造を採用すること検討した。しかしながら、このような押し釦構造を用いた場合、押し釦を押圧操作すると、押し釦自体が振動し(暴れ)、使用者の押し釦の操作感が低下するという新たな問題が発生する。
このように構成された本発明においては、押し釦が、水栓本体又は部材にその一端が軸線を中心に揺動可能に取り付けられているので、押し釦の周縁部を押す操作(偏押し操作)をしても、開閉弁にモーメントが発生せず、開閉弁の動きが安定し、それにより、吐水及び止水の作動が安定する。さらに、使用者が、押し釦を押圧操作して止水状態から吐水状態とするとき、付勢手段が押し釦と水栓本体又は部材の間で押し釦に対して下向きの力を作用させるので、押し釦自体が振動する(暴れる)を防止することができる。
また、このように構成した本発明によれば、押し釦は、止水状態のときは、水栓本体又は部材の表面とほぼ面一となるように、また、吐水状態のときは、水栓本体又は部材の表面より上方に位置するように設けられているので、使用者は、止水状態と吐水状態を死視覚的に容易に認識することができ、特に、吐水状態を確実に認識することができる。また、付勢手段が、吐水状態のとき、押し釦に対して下向きの力を作用させるように設けられているので、押し釦自体が振動する(暴れる)を防止することができる。
さらに、このように構成された本発明によれば、通常時である止水状態のとき、付勢手段が、押し釦に対して吐水状態のときより小さな下向きの力を作用させるか、又は、力が作用しないので、付勢手段の永久変形の発生を防止することができる。
このように構成された本発明によれば、押し釦に小さな押圧力を作用した場合であっても、付勢手段により必要な押し付け力を得ることができる。
このように構成された本発明によれば、押し釦及び付勢手段を樹脂により一体成形するようにしているので、容易で且つ低コストで製作することができる。
このように構成された本発明によれば、簡易な構造により、必要な押し付け力を作用させて、押し釦自体が振動する(暴れる)を防止することができる。
このように構成された本発明においては、使用者が、押し釦を押圧操作して止水状態から吐水状態とするとき、付勢手段が押し釦の後側面を開閉弁の操作部に押し付ける付勢力を作用させるので、押し釦自体が振動する(暴れる)のを防止することができる。
このように構成された本発明においては、使用者が、押し釦を押圧操作して止水状態から吐水状態とするとき、付勢手段による付勢力に加えて、抵抗手段が押し釦の揺動運動に抵抗する抵抗力を作用させるので、より効果的に押し釦自体が振動する(暴れる)のを防止することができる。
このように構成された本発明によれば、抵抗手段と押し釦との間の摩擦力、又は、抵抗手段と水栓本体又は水栓本体に取り付けられた部材との間の摩擦力によって押し釦自体が振動する(暴れる)のを防止することができる。
このように構成された本発明によれば、簡易な構造により、必要な抵抗力を作用させて、押し釦自体が振動する(暴れる)のを防止することができる。
先ず、図1乃至図15により、本発明の第1実施形態による水栓装置、及び、この水栓装置に使用されるパイロット式開閉弁装置を説明する。
図1は本発明の第1実施形態である湯水混合水栓を示す全体斜視図である。
図1に示すように、符号1は、湯水混合水栓を示し、この湯水混合水栓1は、湯水混合水栓1の設置面である壁面2から突出して設けられている。この湯水混合水栓1は、水栓本体3(図2参照)の一部である板状の断熱カバー4を備え、この断熱カバー4に、温度調整用ダイヤル6、カラン吐水用のカラン用押し釦8、シャワー吐水用のシャワー用押し釦10がそれぞれ設けられている。また、湯水混合水栓1は、下面側が断熱カバー12で被われている。
ここで、シャワー用押し釦10は、カラン用押し釦8より、大きな形に形成されており、使用者の操作性を向上させている。
また、カラン用押し釦8及びシャワー用押し釦10を、温度調整用ダイヤル6よりも使用者に近い位置に配置することにより、操作性を向上させている。
また、カラン用押し釦8及びシャワー用押し釦10のそれぞれ操作面を板状の断熱カバー4とほぼ同一面上に設けることにより、操作性を向上させている。
さらに、カラン用押し釦8及びシャワー用押し釦10にはそれぞれ凸部等を持つ滑り止め14が設けられている。
湯水混合水栓1の壁固定面には、給水管26(図2参照)及び給湯管を接続する接続部がそれぞれ設けられている。
これ以降、カラン用の開閉弁ユニット30と、シャワー用の開閉弁ユニット32は、同一構造となっているため、シャワー用の開閉弁ユニット32についてのみ説明する。
図3に示すように、開閉弁ユニット32は、使用者がシャワー用の押し釦10(図2参照)を押すとこの押圧操作により下方に押される操作部36と、操作部36にその基端が結合された押し棒38と、この押し棒38の先端に設けられたパイロット弁40とを備えている。ここで、押し棒38の先端(下端)とパイロット弁40との間には緩衝手段であるコイルばね42が設けられている。開閉弁ユニット32は、更に、パイロット弁40の下方に、パイロット弁口(圧力開放穴)44を備えパイロット弁40がこのパイロット弁口44に当接及び解離するダイヤフラム式の主弁46と、この主弁46の背面に形成され押し棒38、パイロット弁40及びコイルばね42を収納する圧力室48を形成するためのハウジング50と、主弁46の表面が着座及び離座する弁座52とを備えている。また、ハウジング50の押し棒38が挿通される部分には、シール部材54が設けられている。さらに、主弁46の外周側には、小穴(一次圧流入口)56が形成されている。
先ず、吐水状態から止水状態に切り替えるときは、押し棒38によりパイロット弁40をパイロット弁口44に当接する方向に押さなければならない。このとき、押し棒38は、その断面積に相当する面積に作用する水圧により上向きの力を受け、さらに、シール部材54による摺動摩擦抵抗があり、これらに抗して操作部36を押す必要があるが、この力(操作力)は小さな値である。
また、最外周側には、操作部36、第1ハウジング50a、第2ハウジング50b、弁座52の4つの部品を組み付けることにより、開閉弁ユニット32を組み立てるための組付ナット60が配置されている。
吐水状態から止水状態に切り替える止水操作時には、パイロット弁40が主弁46に形成されたパイロット弁口44に当接するとき、押し棒38の大径部38aは、パイロット弁40の上側から離れて下降するが、押し棒38のストローク方向の移動距離(変位量)はコイルばね42により吸収される(図4参照)。
ここでは、押し棒38の直径が2mm、水圧が0.75MPa(水道圧の最大値)、シール部材54の摺動摩擦抵抗に抗する力が0.6Nであるという条件を例として説明する。
次に、d0の位置からd1の位置までの間、即ち、パイロット弁40がパイロット弁口44に当接するまでは、押し棒38には、上述した水圧により受ける力2.4N(=押し棒の断面積×水圧=3.14mm2 ×0.75MPa)及びシール部材54の摺動摩擦抵抗に抗する力0.6Nの合力に釣り合う操作力3N(=2.4N+0.6N)が作用している。この結果、図7に示すように、パイロット弁40がパイロット弁口44に当接するまでは、操作力Fは、3Nとなる。
一方、パイロット弁40がパイロット弁口44に当接するまで(d0の位置からd1の位置までの間)は、図7に示すように、コイルばね42には、荷重は作用していない、即ち、ばね荷重はゼロである。
具体的に説明すると、パイロット弁40がパイロット弁口44に当接した以降、即ち、操作部の移動距離がd1からd2まで変化するときのコイルばね42のたわみ量(δ)は、4mmである。ここで、組付け時のばね荷重をゼロとした場合、コイルばね42のばね定数は、0.1N/mm(=0.4N/4mm)となり、組付け時のばね荷重を0.1Nとした場合には、0.075N/mm(=(0.4‐0.1)N/4mm)となる。
先ず、本実施形態では、0.01〜2N/mmの範囲が好ましく、コイルばねのばね定数をこの範囲に設定することにより、止水操作時において、(1) パイロット弁40がパイロット弁口44に当接するまでと、(2) パイロット弁40がパイロット弁口44に当接した以降の両方において、操作力に差(ムラ)がなくなり、操作感が好ましいものとなる。
このため、本実施形態では、コイルばねのばね定数を、0.01〜0.75N/mmの範囲に設定するようにしても良く、それにより、(1) パイロット弁40がパイロット弁口44に当接するまでと、(2) パイロット弁40がパイロット弁口44に当接した以降の両方において、操作力に差(ムラ)がなくなり、操作感がより好ましいものとなる。
その結果、図7から明らかであるが、上述したように、止水操作時において、(1) パイロット弁40がパイロット弁口44に当接するまでと、(2) パイロット弁40がパイロット弁口44に当接した以降の両方において、操作力に差(ムラ)がなくなり、操作感が好ましいものとなる。
さらに、本実施形態によれば、図8から明らかなように、ばねに作用するばね荷重が小さくなり、良好な操作感を得ることができ、さらに、コンパクト化することができる。
図9は、図2に示された湯水混合水栓1の部品である板状の断熱カバー4、カラン用押し釦8及びシャワー用押し釦10の組立体を示す斜視図である。また、図10は、この組立体のシャワー用押し釦10を押した場合を示す表側から見た斜視図であり、図11は、図10に示す組立体を裏側から見た斜視図である。図12は、シャワー用押し釦10を表側から見た斜視図であり、図13は、図12のシャワー用押し釦10を裏側から見た斜視図である。ここで、カラン用押し釦8とシャワー用押し釦10は同じ構造であるため、ここでは、シャワー用押し釦10を例として説明する。
本実施形態においては、 このように押し釦が、水栓本体又は部材にその一端が軸線を中心に揺動可能に取り付けられているので、押し釦の周縁部を押す操作(偏押し操作)をしても、開閉弁にモーメントが発生せず、開閉弁の動きが安定し、それにより、吐水及び止水の作動が安定する。
また、図4に示すように、開閉弁ユニット32は、止水状態(閉状態)では、
シャワー用押し釦10の下面側に接触する操作部36の頂部36aの位置は、パイロット弁切替保持機構62により、レベルL0となっている。このレベルL0は、図2に示すように、シャワー用押し釦10の上面と、断熱カバー4の上面(表面)とは同じレベルとなる位置である。なお、レベルL0の状態は、図14(a)に示された位置である。
シャワー用押し釦10の下面側に接触する操作部36の頂部36aの位置は、パイロット弁切替保持機構62により、レベルL1となっている。このレベルL1の位置は、図2に示されたレベルL0よりも、h1だけ、高い位置となっている。レベルL1の状態は、図14(c)に示された位置である。
この状態において、板ばね部84の当接部84bは、断熱カバー4の裏面と非接触又は僅かに接触した状態となっている。これにより、止水状態では、板ばね部84には付勢力が発生しないようにし、永久変形の発生を防止している。
この結果、使用者が、止水状態から吐水状態とするための吐水操作をした時、
シャワー用押し釦10は、板ばね部84により、下方に押し付けられるので、釦自体が振動する(暴れる)ことを防止することができる。
図16に示すように、このシャワー用押し釦10には、上述した例と同様に、釦操作部80と、断熱カバー4に取り付けるためのアーム部82と、断熱カバー4に対して付勢した状態にするための板ばね部86とから構成されている。この例の板ばね部86は、アーム部82に平行に延びるように形成されており、基端86aが操作部80の裏面に結合され、先端86bが、断熱カバー4の裏面に押し付けられるようになっている。また、基端86aと先端86bの間は、弾性変形可能な変形部86cとなっており、この変形部86cが弾性変形することにより、吐水操作時に、シャワー用押し釦10の上面が断熱カバー4の上面(表面)より高い位置にあるとき、シャワー用押し釦10を下方に押しつけるようになっている。
この結果、この例でも、使用者が、止水状態から吐水状態とするための吐水操作をした時、シャワー用押し釦10は、板ばね部86により、下方に押し付けられるので、釦自体が振動(暴れる)ことを防止することができる。
ここでは、例として、シャワー用押し釦10を断熱カバー4に取り付ける方法を説明する。先ず、図17に示すように、シャワー用押し釦10を、断熱カバー4に対し真下から近づけ、アーム部82の先端の突起82aを断熱カバー4のフランジ4aの凹部に挿入する。このとき、図19(a)に示すように、フランジ4aの凹部の入口4bの幅が、扁平形状の突起82aの厚みよりも若干大きく形成されているため、容易に挿入することができる。
このようにしてカラン用押し釦8及びシャワー用押し釦10が取り付けられた断熱カバー4が、その後、水栓本体3に取り付けられる。
図21は、本発明の第2実施形態による湯水混合水栓を示す全体斜視図であり、図22は、図21に示す湯水混合水栓の部品を展開して示す展開図である。
図21及び図22に示すように、符号101は、第2実施形態による湯水混合水栓を示し、この湯水混合水栓101は、湯水混合水栓1の設置面である壁面から突出して設けられている。この湯水混合水栓101は、水栓本体102を備え、この水栓本体102に、温度調整用ダイヤル106及び押ボタンユニット107が取り付けられている。この押ボタンユニット107は、カラン吐水用のカラン用押し釦108、シャワー吐水用のシャワー用押し釦110、及び、これらの押し釦108,110が取り付けられるベースプレート111から構成されている。
ここで、カラン用押し釦108及びシャワー用押し釦110のそれぞれの操作面を水栓本体102の表面とほぼ同一面上に設けることにより、操作性を向上させている。
その後、湯水混合水はカラン用、シャワー用それぞれに設けられた開閉弁ユニット(パイロット式開閉弁装置)130,132を経て、カランおよびシャワーノズルから吐水される。
また、押ボタンユニット107も、固定用ビス135により、水栓本体102に固定されるようになっている。
このように、本実施形態によれば、使用者が、止水状態から吐水状態とするための吐水操作をした時、押し釦108(110)は、コイルばね140により、下方に押し付けられるので、釦自体が振動する(暴れる)ことを防止することができる。また、使用者が、吐水状態から止水状態とするための止水操作をした時も、同様に、押し釦108(110)は、コイルばね140により、ベースプレート111、即ち、下方に押し付けられるので、釦自体が振動する(暴れる)ことを防止することができる。
このロック機構142により、湯水混合水栓101を使用しないとき、使用者が誤って、押し釦108(110)を操作しても、押し釦がロックされているため、吐水状態とはならず、湯水が高温の場合に生じる危険を回避することができる。
図29乃至図32に示すように、本発明の第3実施形態による湯水混合水栓201は、水栓本体202と、この水栓本体202を覆うカバー204と、水栓本体202の前端部に取り付けられる取付プレート205と、水栓本体202に保持された開閉弁ユニット32と、を有する。さらに、湯水混合水栓201は、水栓本体202の前端部に取付プレート205を覆うように取り付けられる固定プレート206と、この固定プレート206に回動可能に取り付けられる押し釦208と、この押し釦208と固定プレート206との間に挟まれる抵抗部材210と、固定プレート206に取り付けられ、押し釦208を付勢する板ばね212と、を有する。
取付プレート205は、概ね半円形の金属板であり、4本のビス205a(1本のみ図示)で水栓本体202の前端部に取り付けられる。また、取付プレート205には、固定プレート206を取り付けるための取付座(図示せず)が形成されており、この取付座(図示せず)に固定プレート206がビス止めされる。
固定プレート206は、概ね半円形板状の部材であり、その板面には補強用のリブが形成されている。固定プレート206の前面側の上方両端部には、押し釦208を回動可能に取り付けるための釦取付け部206aが形成されている。また、固定プレート206の背面側には、固定プレート206を取付プレート205に取り付けるための突起206b及び206cが形成されている。固定プレート206は、突起206cに形成された爪を取付プレート205の下端に係合させ、突起206bに形成された穴を通してビス(図示せず)を取付プレート205の取付座(図示せず)に螺合させることによって取付プレート205に固定される。さらに、固定プレート206には、水栓本体202に受け入れられている開閉弁ユニット32の操作部36を固定プレート206の前面側に露出させるための穴206dが形成されている。また、固定プレート206の上辺中央には、長方形状の切欠が形成されており、この切欠の底部から上方に向って延びるように、ステンレス製の板ばね212が取り付けられている。本実施形態においては、固定プレート206は、樹脂製である。
まず、開閉弁ユニット32が、図4に示すような止水状態にあるときは、開閉弁ユニット32のパイロット弁切換保持機構62は、図6におけるaの状態にある。また、このとき、押し釦208は、図35Aに示す位置にあり、操作部押圧突起208eが開閉弁ユニット32の操作部に当接している。さらに、固定プレート206に取り付けられた板ばね212は、押し釦208の板ばね係合突起208dに当接して僅かに湾曲されている。この板ばね212の復元力によって、押し釦208は後方に向って、即ち、押し釦208を押し込む方向に付勢されている。
次に、湯水混合水栓201の使用者が押し釦208を離すと、開閉弁ユニット32の付勢用ばね69の付勢力により、開閉弁ユニット32の操作部36が、図5に示す位置に押し戻され、吐水状態となる。このとき、パイロット弁切換保持機構62は、図6におけるcの状態になる。操作部36が図5に示す位置に押し戻されると、押し釦208は、操作部36によって前方に押され、図35Cの位置に移動される。一方、板ばね212は、押し釦208を押し込む方向に付勢しているが、板ばね212による付勢力は付勢用ばね69の付勢力よりも小さいので、付勢用ばね69の付勢力が板ばね212による付勢力に打ち勝って、押し釦208を図35Cの位置に移動させる。押し釦208が付勢用ばね69の付勢力によって前方に押されると、押し釦208に作用する慣性力により、押し釦208は図35Cの位置を通り越して前方に移動しようとする。しかしながら、押し釦208には、板ばね212による押し釦208を後方に押す付勢力が作用しているので、押し釦208の前方への行過ぎが防止される。さらに、押し釦208には抵抗部材210が取り付けられており、この抵抗部材210によって、押し釦208の動きに抵抗する摩擦力が及ぼされる。このため、押し釦208の慣性と、付勢用ばね69及び板ばね212による付勢力によって生起される振動を素早く減衰させることができる。これにより、押し釦208は、振動することなく、図35Cに示す位置を殆ど通り過ぎることなく、図35Bの位置から図35Cの位置へ速やかに移動する。
本発明の第3実施形態の湯水混合水栓201によれば、押し釦208に板ばね212及び抵抗部材210を設けたので、押し釦を操作するとき、押し釦自体が振動する(暴れる)ことを防止して、良好な操作感を得ることができる。特に、本実施形態においては、付勢手段である板ばねの他に抵抗手段である抵抗部材が取り付けられているので、押し釦が大型で、その慣性が大きい場合においても、押し釦の振動を効果的に防止することができる。また、本実施形態においては、押し釦と固定プレートとの間に抵抗部材を挟み込んでいるので、金属のメッキが施された押し釦と樹脂製の固定プレートが摺動することによる固定プレートの摩耗を減じることができる。
3,102,202 水栓本体
4,204 断熱カバー
8,108,208 カラン用押し釦
10,110 シャワー用押し釦
16,116,202a カラン吐水口
18,118 シャワー吐水口
30,32,130,132 開閉弁ユニット(パイロット式開閉弁装置)
34,134 開閉弁ユニット取付用ナット
36 操作部
38 押し棒
40 パイロット弁
44 パイロット弁口(圧力開放穴)
46 ダイヤフラム式の主弁
48 圧力室
50 ハウジング
52 弁座
54 シール部材
56 小穴(一次圧流入口)
58 クリーニング用のピン
60 組付ナット
62 パイロット弁切替保持機構
80 釦操作部
82 アーム部
82a 突起
84 板ばね部(付勢手段)
84a 変形部
84b 当接部
84c 結合位置
107 押ボタンユニット
111 ベースプレート
117 カラン吐水管
135 固定用ビス
140 コイルばね(付勢手段)
142 ロック機構
144 支持軸
146 操作用突起
205 取付プレート
206 固定プレート
210 抵抗部材
212 板ばね
Claims (5)
- 開閉弁の開閉により止水状態と吐水状態を切り替える水栓装置であって、
上記開閉弁を収納する水栓本体と、
この水栓本体又は水栓本体に取り付けられた部材にその一端が軸線を中心に揺動可能に取り付けられ、押圧操作するごとに開閉弁を閉じて止水状態とすると共に開閉弁を開いて吐水状態とする押し釦と、
吐水状態のとき、上記押し釦の下側面が上記開閉弁の上端部に当接した状態で、上記押し釦と上記水栓本体又は上記部材の間で上記押し釦に対して下向きの力を作用させる付勢手段と、を有し、
上記押し釦は、止水状態のときは、上記水栓本体又は上記部材の表面とほぼ面一となるように、また、吐水状態のときは、上記水栓本体又は上記部材の表面より上方に位置するように設けられ、上記付勢手段は、少なくとも、吐水状態のとき、上記押し釦に対して下向きの力を作用させるように設けられており、
上記付勢手段は、止水状態のとき、上記押し釦に対して吐水状態のときより小さな下向きの力を作用させるか、又は、力が作用しないように構成されていることを特徴とする水栓装置。 - 開閉弁の開閉により止水状態と吐水状態を切り替える水栓装置であって、
上記開閉弁を収納する水栓本体と、
この水栓本体又は水栓本体に取り付けられた部材にその一端が軸線を中心に揺動可能に取り付けられ、押圧操作するごとに開閉弁を閉じて止水状態とすると共に開閉弁を開いて吐水状態とする押し釦と、
吐水状態のとき、上記押し釦の下側面が上記開閉弁の上端部に当接した状態で、上記押し釦と上記水栓本体又は上記部材の間で上記押し釦に対して下向きの力を作用させる付勢手段と、を有し、
上記押し釦は、止水状態のときは、上記水栓本体又は上記部材の表面とほぼ面一となるように、また、吐水状態のときは、上記水栓本体又は上記部材の表面より上方に位置するように設けられ、上記付勢手段は、少なくとも、吐水状態のとき、上記押し釦に対して下向きの力を作用させるように設けられており、
上記付勢手段は、上記押し釦の端の軸線から所定距離だけ離れた位置に設けられていることを特徴とする水栓装置。 - 開閉弁の開閉により止水状態と吐水状態を切り替える水栓装置であって、
上記開閉弁を収納する水栓本体と、
この水栓本体又は水栓本体に取り付けられた部材にその一端が軸線を中心に揺動可能に取り付けられ、押圧操作するごとに開閉弁を閉じて止水状態とすると共に開閉弁を開いて吐水状態とする押し釦と、
吐水状態のとき、上記押し釦の下側面が上記開閉弁の上端部に当接した状態で、上記押し釦と上記水栓本体又は上記部材の間で上記押し釦に対して下向きの力を作用させる付勢手段と、を有し、
上記押し釦は、止水状態のときは、上記水栓本体又は上記部材の表面とほぼ面一となるように、また、吐水状態のときは、上記水栓本体又は上記部材の表面より上方に位置するように設けられ、上記付勢手段は、少なくとも、吐水状態のとき、上記押し釦に対して下向きの力を作用させるように設けられており、
上記押し釦及び上記付勢手段は、樹脂により一体成形されていることを特徴とする水栓装置。 - 上記付勢手段は、上記押し釦の軸線の回りに取り付けられたコイルばねである請求項1記載の水栓装置。
- 上記水栓装置は、カラン吐水とシャワー吐水を行う湯水混合水栓であり、上記押し釦は、カラン吐水用のカラン用押し釦とシャワー吐水用のシャワー用押し釦からなる請求項1乃至4の何れか1項に記載の水栓装置。
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