JP3131686B2 - 切換弁のシール構造 - Google Patents

切換弁のシール構造

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JP3131686B2
JP3131686B2 JP09365865A JP36586597A JP3131686B2 JP 3131686 B2 JP3131686 B2 JP 3131686B2 JP 09365865 A JP09365865 A JP 09365865A JP 36586597 A JP36586597 A JP 36586597A JP 3131686 B2 JP3131686 B2 JP 3131686B2
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学 波多野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、切換弁のシール
構造に関し、特に、湯水混合水栓等の各種水栓に好適に
用いられる切換弁のシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、水栓用の切換弁の中には、水栓
用ハンドルを回動操作し、可動弁体を固定弁体に対して
摺接回動させながら流路の切り換えを行うものがある。
具体的には、図10に示すように、円筒状の流通路(取
入用流路)vを形成する底部材(後方ハウジング)30
と、底部材30の側に円形状に開口し、摺接面55の側
に扇形状に開口する流通孔(供給用流路)52を備える
固定弁体50とを、流通孔52の底部材30側開口周辺
に配設されたシール部材5aによりシール接続した切換
弁が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このタイプの
切換弁では以下の様な問題を有している。即ち、この切
換弁に配備される固定弁体50では、前述のように、上
流側に大きく開口し、下流側に小さく開口する流通孔5
2を備えるため、流通路vからの水圧を受け止める部分
の面積(以下、「受圧面積」という。)が大きくなって
いる。具体的には、固定弁体50の背面56側のシール
面58から流通孔52の傾斜状の内壁面59にわたって
流通路vからの水圧をもろに受け止めることになる。
【0004】従って、流通路vからの水圧により、固定
弁体50がシール部材5aから離脱する方向に強く押圧
され、シール面58の周辺から水漏れを生ずる恐れがあ
り、シール部分の信頼性が低くなっていた。また、この
ように、受圧面積が大きいため、流通路vからの水圧の
変動に応じて、固定弁体50に加わる押圧力が大きく変
動することになる。このため、固定弁体50の摺接面5
5から可動弁体60の摺接面65に加わる押圧力が大き
く変動し、切換弁の操作トルクに大きな「ばらつき」を
生ずることがある。
【0005】一方、固定弁体の流通孔が、上流側は小さ
く開口し下流側は大きく開口する場合(図示しない)に
は、上述とは逆に、可動弁体から離脱する方向に強く押
圧され、摺接面から水漏れを生ずる恐れがある。また、
操作トルクは軽減されるが、この操作トルクの軽減は一
次側の水圧により変動するため、操作トルクの「ばらつ
き」が生ずることを免れない。以上のような事情より、
シール部分の信頼性を高めつつ、操作トルクの均一化を
図ることができる切換弁の出現が望まれている。
【0006】本発明は前記観点に鑑みてなされたもので
あり、シール部分の信頼性が高く、操作トルクが均一な
切換弁を得るための切換弁のシール構造を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の切換弁のシー
ル構造は、切換弁ユニットの底部を構成すると共に湯水
の流通路を構成する底部材と、表裏に略同一面積で開口
すると共に前記流通路から到達する湯水を通過させる
通孔を有する固定弁体とを、前記流通孔の底部材側の開
口周りに配設したシール部材を介してシール接続したこ
とを特徴とする。ここで、本発明において略同一面積と
は、一方の開口面積に比して±50%以内をいい、固定
弁体における底部材とのシール部分や可動弁体とのシー
ル部分からの水漏れの防止、操作トルクの均一化等を考
慮すると、±25%以内が好ましく、±10%以内が好
適である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を説
明する。本実施の形態では、本発明の一具体例に係わる
切換弁カートリッジBの湯水混合水栓への一適用例を述
べる。この湯水混合水栓は、図1に示すように、切換弁
カートリッジBの他に、水栓用ボディー10と、温調カ
ートリッジAと、温調ハンドルGと、切換ハンドルHと
を備えている。
【0009】先ず、切換弁カートリッジBの説明に先立
ち、水栓用ボディー10と温調カートリッジAについて
簡単に説明する。水栓用ボディー(鋳物製)10は左右
両端に挿入口11、12を有しており、その内壁から
は、内部空間を水室1w、湯室1h、カラン室1k及び
シャワー室1sに区画するための隔壁13〜17が突出
している。尚、水室1wは給水管1aに連絡され、湯室
1hは給湯管1bに連絡されている。また、カラン室1
kは吐水管1cに連絡され、シャワー室1sはシャワー
ヘッド(図示を省略)に連絡されている。
【0010】温調カートリッジAは、図2に示すよう
に、温度設定部20と、サーモスタット部21とを直列
に配置して構成されている。このうち、温度設定部20
は、固定筒22、可動筒23と、温調操作軸24と、ス
トッパー25とを備えている。また、固定筒22と可動
筒23とは螺子嵌合され、可動筒23は固定筒22内を
螺進可能とされている。更に、可動筒23と、温調操作
軸24とはセレーション嵌合され、両者は一体で回動可
能とされている。また、ストッパー25は、前面側を大
小2つのコイルスプリング2a、2bで押圧され、背面
側を抜け止め用のCリング2cで押さえ込まれた状態
で、可動筒23の後端側(温調ハンドルGと離間する
側)に挿入されている。そして、この温度設定部20で
は、温調ハンドルGを回動操作すると、可動筒23が回
動しながら左右にスライドする。このとき、ストッパー
25も可動筒23に連動して左右にスライドし、所望の
位置に移動する。
【0011】サーモスタット部21は、サーモハウジン
グ26と、サーモエレメント27と、混合弁28と、支
持筒部29とを備えている。このうち、サーモハウジン
グ26は、後端部に向かって外径が段差状に縮径される
筒状体を用いて構成されている。更に、内周面には、水
室1wに連絡される水弁口2dと、湯室1hに連絡され
る湯弁口2eが設けられている。また、前端側の開口部
には、挿通孔を備えた蓋体2gが装着されている。更
に、このハウジング26の後端部が、後述する切換弁カ
ートリッジBとの接続部となっている。また、このハウ
ジング26の後端側周面に設けられた周回溝にはOリン
グ2kが装着されている。
【0012】サーモエレメント27は、サーモハウジン
グ26内に挿入されており、幅太の鍔部2mの両脇に、
管状部2nと感温部2pを備える。そして、感温部2p
の内部には、温度変化に伴い膨張・伸縮するワックスが
充填され、このワックスの膨張・伸縮に伴い、管状部2
nの先端よりピストン2qが出没動する構造となってい
る。また、管状部2nの先端側は、蓋体2gの挿通孔を
通過してサーモハウジング26の外部へと露出してい
る。そして、ピストン2qの先端が前述のストッパー2
5の背面に当接している。混合弁28は略円筒状の外形
を備え、軸線位置には軸挿通部2tが配置されている。
そして、軸挿通部2tに管状部2nを挿通させながら、
この管状部2nの根元側に取着されている。
【0013】支持筒部29は前端側の外径がテーパー状
に小さくされ、後端側の外径が段差状に小さくされた略
筒状体を用いて構成されている。そして、内部に感温部
2pを遊入した状態で、サーモエレメント24を弾性的
に支持している。即ち、支持筒部29の前端面が鍔部2
mの背面に接続され、後端側の周回状の段部2wに、戻
しスプリング2xの前端が圧縮状態で当接している。そ
して、戻しスプリング2xの後端が、サーモハウジング
26後端側の内壁面に配設されたCリング2yで押さえ
込まれている。このため、混合弁28はサーモエレメン
ト27と一体となり、湯弁口2eを広げる方向に付勢さ
れている。
【0014】また、支持筒部29の前端側の傾斜状の壁
部2zには湯水通過孔(図示を省略)が設けられてい
る。このため、水弁口2dより流入する水と、湯弁口2
eより流入する水が適宜混合されながら、この湯水通過
孔を通じて、支持筒部29の内周面と、感温部2pの外
周面との間に形成される流路、即ち、湯水混合流路Yに
浸入し、後述の切換弁カートリッジBの内部に流れ込
む。
【0015】以上の温調カートリッジAでは、温調ハン
ドルGを回動操作し、ストッパー25を設定温度に対応
する位置に到達させ、ピストン2qの先端の基準面を設
定する。そして、湯水混合流路Yを通過する湯水の温度
と、設定温度との間にずれを生じた場合には、感温部2
p内のワックスが適宜、膨張・伸縮する。これにより、
ピストン2qの出没量が調整され、混合弁28がサーモ
エレメント24と一体で左右にスライドし、水弁口2d
及び湯弁口2eの開口比率が修正され、湯水の温度が設
定温度に保たれる。
【0016】次に、本切換弁カートリッジBについて説
明する。この切換弁カートリッジBは、図3に示すよう
に、後方ハウジング30と、前方ハウジング40と、固
定弁体50と、可動弁体60と、切換操作部材70とを
備えている。底部材としての後方ハウジング30は、樹
脂等を用いて作製した一体成形品であり、略円筒状の外
形を備える。但し、前端部の2箇所からは孔付きの係止
腕31を突出させている。また、後方ハウジング30の
前端部のうちで、各係止腕31の根元側に位置する箇所
には略矩形状の切り欠き部32が設けられている。
【0017】また、後方ハウジング30の中間部の周面
には、カラン側出口孔33が設けられている。更に、こ
の出口孔33の前方に位置する周面部分には、Oリング
hを装着するための装着溝が設けられている。また、後
方ハウジング30の前方の開口部は、段差状に凹んだ弁
体搭載部34とされている。また、この搭載部34に
は、内周側にT字状部分が付加された特殊形状のOリン
グkを嵌め込むための装着溝sを備える。そして、この
搭載部34は、この装着溝sを境界に開口d(駄肉を削
除した単なる開口)と、取入用通過孔(中心角が90度
前後の平面略扇形状)qと、流出用通過孔(中心角が9
0度前後の平面略扇形状)rとに区画されている。
【0018】更に、図3及び図4に示すように、後方ハ
ウジング30内部の中間から前端寄りには、仕切り壁3
5が設けられており、この仕切り壁35により取入用流
路(流通路)vと流出用流路wとが区画されている。そ
して、取入用流路vは、後方ハウジング30後端の取入
口36を入口とし、取入用通過孔qを出口とし、流出用
流路wは、流出用通過孔rを入口とし、カラン側出口孔
33を出口としている。尚、後方ハウジング30の後端
部の外径は、前述のサーモハウジング26の後端部を嵌
挿可能な大きさとされている。
【0019】前方ハウジング40も樹脂等を用いて作製
した一体成形品であり、図3に示すように、有底の略円
筒形とされている。また、前面の略中央には、このハウ
ジング40の内外を貫通する軸挿通部43が略筒状に立
ち上げられている。更に、周面の前端側には、Oリング
mが嵌め込まれる装着溝が設けられている。また、前方
ハウジング40の周面の後方側の2箇所には、係止腕3
1と略凹凸の反転した形状の係止用凹部45が設けら
れ、各凹部45の略中心位置には係止腕31の孔に嵌入
可能な突起が設けられている。尚、各凹部45の後端側
が略矩形状の切り欠き部47とされている。また、前方
ハウジング40の周面の中間部には、2つシャワー側出
口孔48、48が設けられている。そして、前後のハウ
ジング30、40の接続は、各係止腕31を対応する係
止用凹部45に位置合わせし、前者の孔に後者の突起を
係止して行われる。
【0020】固定弁体(例えば、セラミックス製)50
は、図3に示すように、略円板形状とされ、周面に2つ
の位置決め突起51を備える。また、図3及び4に示す
ように、固定弁体50には、供給用流路52と、カラン
連絡用流路53が、この弁体50の摺接面55及び背面
56(表裏面)で、中心角が90度前後の平面略扇形状
に開口している。このように、この固定弁体50では、
流通孔としての供給用流路52が、この弁体50の表裏
面で、略同一形状で略同一面積に開口している。そし
て、この固定弁体50は、各位置決め突起51の下半側
を切り欠き部32に嵌め込み、この弁体50の背面56
を弁体搭載部34の前面に、Oリングkを挟んで水密状
に衝合させながら、前方ハウジング30に取着されてい
る。これにより、供給用流路52が取入用流路vと連通
し、カラン連絡用流路53が流出用流路wと連通した状
態となる。
【0021】可動弁体(例えば、セラミックス製)60
も、図3に示すように、略円板形状とされている。そし
て、図4に示すように、この弁体60の摺接面65及び
背面66で開口するカラン選択用流路(中心角が略18
0度前後の平面略扇形状)61と、この弁体50の摺接
面65及び側面67で開口するシャワー選択用流路(中
心角が略90度前後の平面扇形状)62が設けられてい
る。更に、図5に示すように、可動弁体の背面66には
有底の補助穴63が設けられている。
【0022】切換操作部材70は、樹脂等を用いて作製
した一体成形品であり、図3に示すように、略スカート
形状とされた基端部71と、その前端より略軸状に突設
された軸本体部72とを備える。更に、基端部71の傾
斜状の内壁面からは、一対の脚状突起73、74が略ハ
の字状に垂下している。また、この内壁面の両突起7
3、74に挟まれた箇所からは補助突起75が垂下して
いる。更に、この内壁面には、これらの突起73、7
4、75を周回状に取り囲み、Oリングnが嵌め込まれ
る装着溝76が設けられている。また、軸本体部72の
根元部にはOリングpの嵌め込まれる装着溝が設けられ
ている。更に、中間部にはセレーション溝Mが設けら
れ、前端部は略太鼓形状のハンドル係合部Nとされてい
る。
【0023】この切換操作部材70は、セレーション溝
M及びハンドル係合部Nを軸挿通部43の前方に露出さ
せた状態で前方ハウジング40に装着されている。ま
た、この切換操作部材70の基端部71には、カラン選
択用流路61の両端側(可動弁体60の回動方向に沿っ
た両端側)に両脚状突起73、74が挿入され、補助穴
63に補助突起75が挿入された状態で可動弁体60が
取着される。この取着により、各脚状突起73、74の
2つの側面a、bがカラン選択用流路61の内壁面に接
触すると共に、補助突起75が補助穴63に係合するた
め、切換操作部材70を回動させれば可動弁体60も一
体で回動する。
【0024】次に、切換弁カートリッジBの使用例を図
6〜8を用いて説明する。尚、本実施の形態では周縁寸
法の略等しい固定弁体50と可動弁体60を用いたが、
これらの図においては、説明の便宜上、固定弁体50を
大きめに図示している。先ず、図6は、湯水混合水栓が
止水状態にあることを示している。即ち、可動弁体60
の何れの選択用流路61、62も、固定弁体50の供給
用流路52と遮断された状態となっている。
【0025】そして、湯水をカランから吐水させたい場
合には、図7に示すように、切換ハンドルH(水栓用ボ
ディー10の右側面に配置される。)を使用者の側に回
転させる。これにより、可動弁体60が回転し、カラン
選択用流路61が固定弁体50の両流路52、53に連
通し、取入用流路vと流出用流路wが連絡され、カラン
吐水が可能となる。
【0026】一方、湯水をシャワーヘッドから吐水させ
たい場合には、図8に示すように、切換ハンドルHを使
用者と反対側に回転させる。これにより、可動弁体60
が回転し、シャワー選択用流路62が固定弁体50の供
給用流路52に連通し、シャワー吐水が可能となる。更
に、何れの吐水の場合にもハンドルHの操作量を選択
し、各選択用流路61、62と、供給用流路52の重な
り合う面積を調節すれば流量調節が行われる。
【0027】両カートリッジA、Bは、以下のように水
栓用ボディー10内に組み込まれている。即ち、図9に
示すように、水栓用ボディー10の左側の挿入口11か
らサーモスタット部21、温度設定部22が順次挿入さ
れて、温調カートリッジAが全体として挿入され、右側
の挿入口12から切換弁カートリッジBが挿入される。
そして、水栓用ボディー10内で、サーモハウジング2
6後端部を、後方ハウジング30の後端部を嵌入し、両
カートリッジA、Bを水密状に連結する。
【0028】そして、図1に示すように、水栓用ボディ
ー10の両端側に締付ナット81、82を螺合し、温調
操作軸24の露出部分に温調ハンドルGを取着すると共
に切換操作部材70の露出部分M、Nに切換ハンドルH
を取着する。そして、給水管1a及び給湯管1bとの接
続を行えば、本湯水混合水栓は使用可能な状態となる。
このとき、温調カートリッジAの水弁口2dが水室1w
に連絡され、湯弁口2eが湯室1hに連絡されると共
に、切換弁カートリッジBのカラン側出口孔33がカラ
ン室1kに連絡され、シャワー側出口48、48がシャ
ワー室1sに連絡される。また、この湯水混合水栓で
は、図2に示すように、湯水混合流路Yが両カートリッ
ジA、Bの一体品の内部に形成され、カラン室1kはこ
の湯水混合流路Yを周回する状態になる。
【0029】本実施の形態に具体的に示すように、本発
明では、固定弁体50に、摺接面55及び背面56(表
裏面)で略同一形状に開口する供給用流路52が設けら
れている。このため、図4に示すように、供給用流路5
2の内壁面59が、取入用流路vから到達する湯水の通
過方向に略平行な状態となり、この固定弁体50の受圧
面積が小さくなっている。従って、取入用流路vからの
水圧により、固定弁体50に大きな押圧力が加わること
はないため、この切換弁カートリッジBのシール部分の
信頼性が十分に確保されると共に、切換ハンドルHの操
作トルクの均一化を図ることができる。
【0030】また、本実施の形態に示した切換弁カート
リッジBには、図4に示すように、湯水の流出側の流路
として、「シャワー選択用流路62、即ち、可動弁体6
0の摺接面65から可動弁体60の外部に解放して前方
ハウジング40の周面に連通する流路」と、「カラン選
択用流路61、カラン連絡用流路53及び流出用流路w
からなる流路、即ち、可動弁体60から固定弁体50へ
と戻して後方ハウジング30の周面に連通する流路」と
が設けられている点が従来品と大きく異なる。即ち、従
来品としては、図10に示すように、「可動弁体60の
背面66からハウジング(30及び40)の周面に至る
シャワー側の流出用流路6a」と、「可動弁体60の側
面67からハウジング(30及び40)の周面に至るカ
ラン側の流出用流路6b」とを備えるものが知られてい
る。
【0031】かかる従来品では、可動弁体60の摺接面
65からハウジング(30及び40)の前面側(以下、
「反摺接面側」という。)にかけて、2つの流出用流路
6a、6bを設ける必要があるため、ハウジング(30
及び40)をこの反摺接面側に長くして、これらの流路
6a、6bの形成領域を確保する必要があり、切換弁カ
ートリッジの小型化が困難となっていた。また、スピン
ドル7a等の可動部品に取着され、弁操作の際にハウジ
ング(30及び40)の内壁面と摺接するシール部材6
c、6dが、複数箇所に配置されるため、切換ハンドル
等の操作トルクが大きくなっていた。
【0032】また、他の従来品として、可動弁体の背面
からハウジングの周面に至る流出用流路と、可動弁体の
摺接面からハウジングの底面に戻り、この底面よりハウ
ジング外に通じる流出用流路とを備えるものも知られて
いる(特開昭54−77329)。この従来品では、ハ
ウジングの底面側に取入用流路と流出用流路が併設さ
れ、これらの流路がハウジングの底面で同時に開口して
いる。このため、この従来品の配置される水栓用ボディ
ーでは、ハウジングの底面の上流に位置する内部空間
を、取入用流路に連通する室と、流出用流路に連通する
室とに区画する必要がある。従って、水栓用ボディー内
に、この区画を行うための隔壁等を付加することが必要
なため、水栓用ボディーの構造が複雑化しその製造上の
手間とコストが多くなっていた。
【0033】これに対し、切換弁カートリッジBでは、
反摺接面側に唯1つの流路62を設けているだけである
ため、この反摺面側を小型にすることができる。また、
反摺接面側に2つの流路を併設しないため、動的なシー
ル部材としては、軸本体部72のOリングpのみを配置
すれば足りる。このため、切換ハンドルHを操作すると
きの操作トルクを小さくできる。更に、後方ハウジング
30の底面、即ち、後方ハウジング30の後端では、取
入用流路vのみが開口している。このため、水栓用ボデ
ィー10では、このカートリッジBの底面の上流に位置
する内部空間を2室に区画する必要がないため、水栓用
ボディー10の構造が簡便なものとなっている。但し、
本発明は、これらの従来品と同様な流路形態を備えた切
換弁カートリッジを排除するものではない。
【0034】また、本実施の形態で示した湯水混合水栓
では、水栓用ボディー10の一方の挿入口11から温調
カートリッジAが挿入され、他方の挿入口12から切換
弁カートリッジBが挿入され、両カートリッジA、Bが
水栓用ボディー10内で互いに挿嵌することにより水密
状に一体化されている点が従来品と大きく異なる。
【0035】即ち、従来品としては、水栓用ボディーに
湯室、水室、混合室、シャワー室、バス室を設けて、こ
れらを一軸上に配置したものが提案されている(特公平
6−68174号公報)。かかる従来品では、水栓用ボ
ディー内部に隔壁を設けて湯水混合室を形成し、その上
流側に湯水混合部を配置し、下流側に切換部を配置した
構造となっている。従って、湯水混合室を設ける分だ
け、水栓用ボディーの全長が長くならざるを得ないた
め、この水栓用ボディー、ひいては、水栓全体のコンパ
クト化にも限界がある。また、この水栓では、水栓用ボ
ディーに設けられる室(部屋)が多いため、水栓用ボデ
ィーの構造が複雑化し、水栓の製造上の手間と、コスト
が多くなり易い。更に、水栓用ボディーに多数の室(部
屋)を設ければ、多数の水溜まり部が存在することにな
るため、寒冷地等において水栓の凍結破壊を生ずる可能
性が高くなる。
【0036】また、別の従来品として湯水の混合を行う
湯水混合部と、流路の切り換えを行う切換部を一体化し
てから、水栓用ボディーの内部に挿着した湯水混合水栓
も提案されている(特開平9−151502号公報)。
かかる従来品では、湯水混合部及び切換部の一体品を、
湯室、水室、シャワー室等を形成するための多数の隔壁
を備えた水栓用ボディーに挿入することが必要となる。
このため、水栓用ボディーの全ての隔壁の突出量、形成
箇所等と関係を考慮しながら、この一体品の各所の形状
や太さ等を定める必要がある。また、湯水混合部若しく
は切換部の一方にメンテナンスの必要が生じても、水栓
用ボディーより両者を取り外すことが必要となり煩わし
い。
【0037】これに対し、本実施の形態の湯水混合水栓
では、温調カートリッジA及び切換弁カートリッジBの
一体品の内部に湯水混合流路(湯水混合室)Yを形成す
るため、水栓用ボディー10自体に湯水混合室を設ける
必要はない。従って、水栓用ボディー10、ひいては、
湯水混合水栓全体がコンパクトになる。また、水栓用ボ
ディー10に設けられる室数が少なくなる分だけ、水栓
用ボディー10の構造が簡略となり、水栓の製造上の手
間と、コストを少なくできる。更に、このように、水栓
用ボディー10の室数が少くなれば、水溜り部の数が少
なくなるため、水栓の凍結破壊の可能性が低くなる。
【0038】また、各カートリッジA、Bを異なる挿入
口11、12から水栓用ボディー10内に挿入してから
一体化するため、各カートリッジA、Bの形状、太さ等
を比較的、自由に定めることができる。具体的には、本
湯水混合水栓によると、各カートリッジA、Bが夫々、
幅太の部分D、Eを備えるが、水栓用ボディー10内に
円滑に挿入することができる。更に、各カートリッジ
A、Bのうちの一方にメンテナンスの必要が生じた場合
には、水栓用ボディー10より、一方のカートリッジ
(A又はB)のみを取り外せばよいため、水栓の効率的
なメンテナンスが可能となる。また、両カートリッジ
A、Bの連結を、所定の中継ぎ管等の介在物を介して間
接的に行えば、両カートリッジA、Bを備えた一体品の
全長を変更できる。従って、各カートリッジA、Bを種
々の長さの水栓用ボディー10に対して汎用することが
できる。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、シール
部分の信頼性が高く、操作トルクの均一な切換弁が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態の湯水混合水栓における一部
を縦断面で図示した概略的な正面図である。
【図2】温調カートリッジの構造を示す概略的な縦断面
図である。
【図3】切換弁カートリッジの各構成部品を説明するた
めの斜視図である。
【図4】切換弁カートリッジの構造を示す縦断面図であ
る。
【図5】(a)は脚状突起等と可動弁体の関係を説明す
るための平面図、(b)は図5(a)の5−5縦断面図
である。
【図6】止水状態にあるときの固定弁体、可動弁体及び
脚状突起の位置関係を説明する概略的な横断面図であ
る。
【図7】カラン吐水の状態にあるときの固定弁体、可動
弁体及び脚状突起の位置関係を説明する概略的な横断面
図である。
【図8】シャワー吐水の状態にあるときの固定弁体、可
動弁体及び脚状突起の位置関係を説明する概略的な横断
面図である。
【図9】発明の実施の形態の湯水混合水栓の組付方法を
示す水栓用ボディーのみを縦断面で示す正面図である。
【図10】(a)は従来例に係わる切換弁カートリッジ
の構造を示す縦断面図、(b)は図10(a)に示す固
定弁体の背面図である。
【符号の説明】
10;水栓用ボディー、G;温調ハンドル、H;切換ハ
ンドル、11、12;挿入口、1w;水室、1h;湯
室、1k;カラン室、1s;シャワー室、13〜17;
隔壁、1a;給水管、1b;給湯管、1c;吐水管、
A;温調カートリッジ、20;温度設定部、22;固定
筒、23;可動筒、24;温調操作軸、25;ストッパ
ー、2a、2b;コイルスプリング、2c;Cリング、
21;サーモスタット部、26;サーモハウジング、2
d;水弁口、2e;湯弁口、2g;蓋体、2h;開口
部、2k;Oリング、27;サーモエレメント、2m;
鍔部、2n;管状部、2p;感温部、2q;ピストン、
28;混合弁、2t;軸挿通部、29;支持筒部、2
w;段部、2x;戻しスプリング、2y;Cリング、2
z;壁部 B;切換弁カートリッジ、h、k、m、n、p;Oリン
グ、30;後方ハウジング、31;係止腕、32;切り
欠き部、33;カラン側出口孔、34;弁体搭載部、
s;装着溝、d;開口、q、r;通過孔、35;仕切り
壁、36;取入口、v;取入用流路、w;流出用流路、
40;前方ハウジング、43;軸挿通部、45;係止用
凹部、47;切り欠き部、48;シャワー側出口孔、5
0;固定弁体、51;位置決め突起、52;供給用流
路、53;カラン連絡用流路、55;摺接面、56;背
面、60;可動弁体、61、62;選択用流路、63;
補助穴、65;摺接面、66;背面、67;側面、7
0;操作部材、71;基端部、72;軸本体部、73、
74;脚状突起、75;補助突起、76;装着溝、M;
セレーション溝、N;ハンドル係合部。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−263953(JP,A) 特開 平9−159037(JP,A) 実開 平6−85974(JP,U) 実開 昭63−97765(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 11/074 E03C 1/02 E03C 1/044

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切換弁ユニットの底部を構成すると共に
    湯水の流通路を構成する底部材と、表裏に略同一面積で
    開口すると共に前記流通路から到達する湯水を通過させ
    流通孔を有する固定弁体とを、前記流通孔の底部材側
    の開口周りに配設したシール部材を介してシール接続し
    たことを特徴とする切換弁のシール構造。
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