WO2005031203A1

WO2005031203A1 - 流路切換バルブ及びシャワーシステム

Info

Publication number: WO2005031203A1
Application number: PCT/JP2004/014270
Authority: WO
Inventors: Fusayuki Nagano; Takahiko Shindo; Shinobu Kanou
Original assignee: Kitamuragokin Ind. Co., Ltd.
Priority date: 2003-09-30
Filing date: 2004-09-29
Publication date: 2005-04-07
Also published as: EP1669650A1; JP2005127499A; US20070119989A1

Abstract

　本発明の流路切換バルブ（Ａ）は、適温の水を吐出する吐水孔（１４）と、適温でない水を排出する排水孔（１５）とを備える。温水供給口（２４ｂ）から吐水孔に至る第１流路（１１）の一部は、温水供給口から排水孔に至る第２流路（１１）の一部と共通である。これにより、流路切換バルブのコンパクト化が可能である。

Description

明細書

流路切換バルブ及びシャワーシステム技術分野

[0001] 本発明は、流路切換バルブ及びシャワーシステムに関する。

背景技術

[0002] 従来、流路切換バルブとしては、例えば特許文献 1に開示される構成が知られている。この流路切換バルブは、流路切換バルブの内部に流れ込む流体の温度に応じて形状が可逆的に変化する感温ばねと、その感温ばねによって付勢される弁体とを備えている。感温ばねの形状変化に伴って弁体に荷重が加わると、所定の温度範囲内の温度の流体である適温流体のための排出口が流路と連通する状態と、所定の温度範囲外の温度の流体である不適温流体のための排出口が流路と連通する状態との間を切り換わるように弁体が移動する。

[0003] この種の流路切換バルブを例えば浴槽で使用されるシャワーシステムに適用した場合には、適温水である温水はシャワーヘッド力排出され、不適温水である冷水や熱湯はシャワーヘッド以外の排出口力も排出されるように構成することが可能である。この場合、シャワーヘッドからいきなり冷水や熱湯が排出されることによる不快感をュ一ザが覚えることはない。

[0004] し力しながら、上述した流路切換バルブでは、ユーザが自らの意志によって故意に不適温水をシャワーヘッドから排出させることはできない。例えば、夏期に冷水を必要とする場合や冬季に熱湯を必要とする場合であっても、ユーザが冷水や熱湯をシャヮーヘッドから排出させることはできな、。

[0005] 特許文献 2は、このような不具合を解消するべぐ適温水だけでなく必要に応じて不適温水をシャワーヘッドから排出させることができるように改良されたシャワーシステムを開示している。このシャワーシステムは、シャワーヘッド力も不適温水が排出されな V、ようにするための不適温水逃がし機構と、その逃がし機構を迂回するように設けられたバイノス流路と、そのバイパス流路を開閉する切換弁とを備えている。このシャヮ一システムの場合、シャワーヘッド力不適温水を排出させたいときには、ユーザが切換弁を操作してバイパス流路を開放すればよい。そうすると、不適温水は逃がし機構を通らないでバイパス流路を通ってシャワーヘッドから排出される。

[0006] ところが、特許文献 2のシャワーシステムでは、適温水をシャワーヘッド力排出させるための流路と、不適温水をシャワーヘッド力排出させるための流路 (前記バイパス流路）とが別々に設けられる必要がある。そのため、このシャワーシステムは比較的大型であって、広い設置スペースを必要とする。従って、浴槽のスペースが狭い場合にはシャワーシステムを取り付けられないこともある。

特許文献 1：特開平 10- 299926号公報

特許文献 2：特開 2003— 24232号公報

発明の開示

[0007] 本発明の目的は、適温の流体を排出するための排出口から、適温の流体のみならず、必要に応じて不適温の流体を排出することができる流路切換バルブのコンパクト化を図ることにある。本発明はまた、そうした流路切換バルブを備えたシャワーシステムを提供することも目的とする。

[0008] 上記の目的を達成するために、本発明の一態様では、流路切換バルブが提供される。その流路切換バルブは、ノレプケ一シングと弁体と弁体駆動手段とを備える。ノルブケ一シングは、バルブケーシング内に流体を供給するための流体供給口と、流体供給口を通じてバルブケーシング内に供給される所定の温度範囲外の温度の流体を排出する第 1排出口と、流体供給口を通じてバルブケーシング内に供給される所定の温度範囲内の温度の流体を排出する第 2排出口と、流体供給口を第 1排出口に接続する第 1流路と、流体供給口を第 2排出口に接続する第 2流路と、第 1流路の途中に設けられた第 1弁孔と、第 2流路の途中に設けられた第 2弁孔と、第 1弁孔に対応して設けられた第 1弁座と、第 2弁孔に対応して設けられた第 2弁座とを備える。弁体は、第 1弁孔を閉じるように弁体が第 1弁座に当接する第 1位置と第 2弁孔を閉じるように弁体が第 2弁座に当接する第 2位置との間を移動する。弁体駆動手段は、流体の温度に基づいて弁体を第 1位置又は第 2位置に配置させる。第 1流路の一部と第 2流路の一部は共通である。流路切換バルブは、弁体を第 1位置に強制的に移動させて弁体を第 1位置に保持するロック手段をさらに備える。 [0009] 本発明の別の態様では、シャワーシステムが提供される。そのシャワーシステムは、上記の流路切換バルブとホースとシャワーヘッドとを備える。シャワーヘッドは、ホースを介して流路切換バルブの第 1排出口に接続されている。

[0010] 本発明はまた、以下のような別の流路切換バルブも提供する。その流路切換バルブは、流体が通過する流路が形成された本体と、後続の要素に流体を供給するように本体に開口された吐水孔と、流体の温度が所定の温度範囲外の温度である場合に排水するように本体に開口された排水孔と、前記流路に収容されて吐水孔につな力流路の部分又は排水孔につながる流路の部分のいずれか一方を開閉する弁体と、この弁体を所定の向きに付勢するように流路に収容された第 1感温素子と、前記所定の向きとは反対の向きに弁体を付勢するように流路に収容されたバイアスばね及び第 2感温素子とを備える。第 1感温素子及び第 2感温素子の付勢力はそれぞれ、流体の温度に応じて変化する。流体の温度が前記所定の温度範囲外である場合には、バイアスばねの付勢力と第 2感温素子の付勢力の和が第 1感温素子の付勢力よりも上回ることによって排水孔力も流体が排水されるように弁体が移動する。弁体には、弁体を流路内で強制的に移動させるためのハンドルが接続されている。ハンドルを操作することにより、弁体は、排水孔につながる流路の部分を閉鎖するように移動する。

図面の簡単な説明

[0011] [図 1]混合水栓とシャワーヘッドの間に配置された第 1実施形態に係る流路切換バルブの模式図。

[図 2]吐水孔力適温水を吐出する状態の図 1に示す流路切換バルブの断面図。

[図 3]排水孔力不適温水を排出する状態の図 1に示す流路切換バルブの断面図。

[図 4]吐水孔から不適温水を吐出する状態の図 1に示す流路切換バルブの断面図。

[図 5]吐水孔から適温水を吐出する状態の第 2実施形態に係る流路切換バルブの断面図。

[図 6]排水孔力不適温水を排出する状態の第 2実施形態に係る流路切換バルブの断面図。

[図 7]吐水孔から不適温水を吐出する状態の第 2実施形態に係る流路切換バルブの断面図。

[図 8]第 2実施形態に係る流路切換バルブの排水孔及び吐水孔を交互に開閉するラツチ機構を示す分解斜視図。

[図 9]図 8に示すラッチ機構の一部の展開図。

[図 10]吐水孔から適温水を吐出する状態の第 3実施形態に係る流路切換バルブの断面図。

[図 11]排水孔力低温の不適温水を排出する状態の第 3実施形態に係る流路切換バノレブの断面図。

[図 12]排水孔から高温の不適温水を排出する状態の第 3実施形態に係る流路切換バノレブの断面図。

[図 13]吐水孔力低温の不適温水を強制的に吐出する状態の第 3実施形態に係る流路切換バルブの断面図。

[図 14]吐水孔から高温の不適温水を強制的に吐出する状態の第 3実施形態に係る流路切換バルブの断面図。

[図 15]第 1及び第 2ワックスサーモエレメントの温度特性を示すグラフ。

発明を実施するための最良の形態

[0012] 以下、本発明の第 1実施形態について、図面を参照して説明する。

[0013] 図 1に示すように、本実施形態に係る流路切換バルブ Aは、例えば、浴室の混合水栓 1とシャワーヘッド 2との間に装着される。流体である水の温度と流量を調節する混合水栓 1には供給管 5が接続されている。混合水栓 1は切換弁 4を備えており、温度と流量が調節された水は、切換弁 4の操作によって、供給管 5及び混合水栓 1の吐水管 3のいずれかに選択的に供給される。供給管 5は流路切換バルブ Aを介してホース 6と連通されている。ホース 6の先端にはシャワーヘッド 2が装着されている。流路切換バルブ A、シャワーヘッド 2及びホース 6は、シャワーシステムを構成する。

[0014] 図 2に示すように、流路切換バルブ Aは、中空の本体 10を備える。本体 10の一端（図 2では下端）には第 1開口孔 12が設けられている。第 1開口孔 12には第 1蓋部材 2 4が装着されている。第 1蓋部材 24は、流体供給口としての温水供給口 24bを備える。本体 10の他端（図 2では上端）には第 2開口孔 13が設けられている。第 2開口孔 13 には第 2蓋部材 25が装着されている。本体 10、第 1蓋部材 24及び第 2蓋部材 25がバルブケーシングを構成する。バルブケーシングは、内部に流路 11を備える。混合水栓 1から供給管 5に供給された水は、温水供給口 24bを通じて流路 11内に流入する。

[0015] 本体 10の周壁には、第 1排出口としての排水孔 15及び第 2排出口としての吐水孔 14が設けられている。混合水栓 1からの水の温度が所定の温度範囲内である場合、すなわち混合水栓 1からの水が適温である場合には、混合水栓 1からの水は吐水孔 14力吐出される。混合水栓 1からの水の温度が所定の温度範囲外である場合、すなわち混合水栓 1からの水が適温でない場合には、混合水栓 1からの水は排水孔 15 力排出される。つまり、混合水栓 1からの水は、その水の温度に応じて吐水孔 14及び排水孔 15のいずれかから選択的に吐出又は排出される。本実施形態の場合、 35 °Cよりも高く 45°Cよりも低い温度が適温であり、 35°C以下又は 45°C以上の温度が不適温である。吐水孔 14と排水孔 15は、流路 11を流れる水の流通方向に関して互いに異なる位置に配置されている。具体的には、吐水孔 14は排水孔 15よりも下流側に位置している。吐水孔 14及び排水孔 15はいずれも、流路 11を介して温水供給口 24 bに連通している。つまり、流路 11は、温水供給口 24bから排水孔 15に至る第 1流路 (図 3に二点差線で示す矢印）と温水供給口 24bから吐水孔 14に至る第 2流路（図 2 に二点差線で示す矢印）を含み、第 1流路の一部と第 2流路の一部は共通 (重複)している。

[0016] 温水供給口 24bから排水孔 15に至る流路 11の部分の途中には第 1弁孔 33aが設けられて、る。温水供給口 24bから吐水孔 14に至る流路 11の部分の途中には第 2 弁孔 33bが設けられている。第 1弁孔 33aと第 2弁孔 33bは、流路 11を流れる水の流通方向に関して互いに異なる位置に配置されている。具体的には、第 2弁孔 33bは第 1弁孔 33aよりも下流側に位置して、る。

[0017] 流路 11には略円筒形状の弁体 16が収容されている。弁体 16の外周中央には周方向に延びる環状溝 17が設けられている。環状溝 17には、弁体 16の外面と流路 11 の内面とに密着するようにシール部材 18が装着されて、る。

[0018] 弁体 16は、第 1蓋部材 24に近接して位置する環状の第 1端面 19aを一端（図 2では下端）に有し、第 2蓋部材 25に近接して位置する環状の第 2端面 19bを他端（図 2 では上端）に有する。弁体 16は、第 1弁座 24aとして機能する第 1蓋部材 24の上端面に弁体 16の第 1端面 19aが当接する図 2に示す第 1位置 P1と、第 2弁座 25aとして機能する第 2蓋部材 25の下端面に弁体 16の第 2端面 19bが当接する図 3に示す第 2位置 P2との間を移動可能である。弁体 16が第 1位置 P1に位置するときには、図 2 に示すように、第 2弁孔 33bが開放される。そのため、混合水栓 1からの水は吐水孔 1 4から吐出される。一方、弁体 16が第 2位置 P2に位置するときには、図 3に示すように、第 1弁孔 33aが開放される。そのため、混合水栓 1からの水は排水孔 15から排出される。

[0019] 流路 11には、第 1位置 P1に向けて（下流側に向けて）弁体 16を付勢する第 1感温素子 23aと、第 2位置 P2に向けて (上流側に向けて)弁体 16を付勢する第 2感温素子 23b及びバイアスばね 22とが収容されている。第 1感温素子 23a及び第 2感温素子 23bは、形状記憶合金製のコイルばねであって、混合水栓 1からの水の温度に応じて、軸線方向において伸縮するように変形する。弁体 16よりも下流側（図 2では上方）に位置する第 1感温素子 23aは、混合水栓 1からの水の温度が所定の温度範囲内の場合に伸長する。弁体 16よりも上流側（図 2では下方）に位置する第 2感温素子 23bは、混合水栓 1からの水の温度が前記所定の温度範囲とは異なる温度範囲内の場合に伸長する。従って、第 1感温素子 23a及び第 2感温素子 23bの付勢力はそれぞれ、混合水栓 1からの水の温度に応じて変化する。一方、第 2感温素子 23b内に配置されているバイアスばね 22の付勢力は、混合水栓 1からの水の温度には影響されない。ノィァスばね 22、第 1感温素子 23a及び第 2感温素子 23bは、混合水栓 1からの水の温度に基づいて弁体 16を第 1位置 P1又は第 2位置 P2に配置させる弁体駆動手段を構成する。

[0020] 第 1感温素子 23aの一端（図 2では下端）は、弁体 16の内周中央に設けられた鍔部 20に当接している。第 1感温素子 23aの他端（図 2では上端）は、第 2蓋部材 25に螺合されたプラグ 28に当接している。バイアスばね 22及び第 2感温素子 23bの一端（図 2では上端）は鍔部 20に当接している。バイアスばね 22及び第 2感温素子 23bの他端（図 2では下端）は第 1蓋部材 24に当接している。 [0021] 流路 11を通過する水の温度が 35°C以下である場合には、第 1及び第 2感温素子 2 3a, 23bはいずれも伸長しない。この場合、第 1感温素子 23aによって弁体 16にカロわる荷重は、バイアスばね 22及び第 2感温素子 23bによって弁体 16に加わる荷重を下回る。換言すれば、上流側（図 2では下方）に向けて弁体 16を付勢する第 1感温素子 23aの付勢力は、下流側（図 2では上方）に向けて弁体 16を付勢するノィァスばね 22の付勢力と第 2感温素子 23bの付勢力の和を下回る。よって、弁体 16は上方に向力つて移動して図 3に示すように第 2位置 P2に配置される。

[0022] 流路 11を通過する水の温度力 5°C以上である場合には、第 2感温素子 23bのみが伸長し、第 1感温素子 23aは伸長しない。この場合も、下方に向けて弁体 16を付勢する第 1感温素子 23aの付勢力は、上方に向けて弁体 16を付勢するバイアスばね 22の付勢力と第 2感温素子 23bの付勢力の和を下回る。よって、弁体 16は上方に向力つて移動して第 2位置 P2に配置される。

[0023] 流路 11を通過する水の温度が 35°Cよりも高く 45°Cよりも低い場合には、第 1感温素子 23aのみが伸長し、第 2感温素子 23bは伸長しない。この場合、第 1感温素子 2 3aによって弁体にカ卩わる荷重は、バイアスばね 22及び第 2感温素子 23bによって弁体 16に加わる荷重を上回る。換言すれば、下方に向けて弁体 16を付勢する第 1感温素子 23aの付勢力は、上方に向けて弁体 16を付勢するバイアスばね 22の付勢力と第 2感温素子 23bの付勢力の和を上回る。よって、弁体 16は、下方に向力つて移動して図 2に示すように第 1位置 P1に配置される。

[0024] 第 2蓋部材 25は略円筒状であり、軸心方向に延びる貫通孔 26を有する。貫通孔 2 6の内周面には雌ねじ部 27が設けられている。プラグ 28は、雌ねじ部 27に対応する雄ねじ部 29を有する。第 2蓋部材 25の雌ねじ部 27にプラグ 28の雄ねじ部 29が係合した状態で、プラグ 28の一部は貫通孔 26内に挿入されている。プラグ 28の先端にはハンドル 31が接続されている。プラグ 28は環状の支持部 30を内周に有しており、第 1感温素子 23aの上端は支持部 30に当接している。第 2蓋部材 25にプラグ 28がねじ込まれるように、すなわち、プラグ 28が下方に移動するように、ハンドル 31を回転操作すると、弁体 16は、第 1位置 P1に移動してそこに保持される。プラグ 28及びハンドル 31は、弁体 16を第 1位置 P1に強制的に移動させて弁体 16を第 1位置 P1に保持するロック手段を構成する。

[0025] 次に、流路切換バルブ Aの作用を説明する。

[0026] 混合水栓 1から流路切換バルブ Aへ供給される水の温度が 35°Cよりも高く 45°Cよりも低い場合には、第 1感温素子 23aのみが伸長し、第 2感温素子 23bは伸長しない。そのため、図 2に示すように、弁体 16は、バイアスばね 22の付勢力と第 2感温素子 2 3bの付勢力の和を上回る大きさの第 1感温素子 23aの付勢力によって、下方に向かつて移動して第 1位置 P1に配置される。その結果、弁体 16の第 1端面 19aが第 1蓋部材 24の第 1弁座 24aに着座（当接)して第 1弁孔 33aが閉じられる。従って、流路 1 1内の水は、第 2弁孔 33bを通じて吐水孔 14から吐出されてホース 6に供給される。こうして、 35°Cよりも高く 45°Cよりも低い温度の適温水はシャワーヘッド 2から吐出される。

[0027] 混合水栓 1から流路切換バルブ Aへ供給される水の温度が 35°C以下である場合には、第 1及び第 2感温素子 23a, 23bはいずれも伸長しない。そのため、図 3に示すように、弁体 16は、第 1感温素子 23aの付勢力を上回る大きさのバイアスばね 22及び第 2感温素子 23bの付勢力によって、上方に向力つて移動して第 2位置 P2に配置される。その結果、弁体 16の第 2端面 19bが第 2蓋部材 25の第 2弁座 25aに着座（当接)して第 2弁孔 33bが閉じられる。従って、流路 11内の水は、第 1弁孔 33aを通じて排水孔 15力も外部へ排出される。よって、 35°C以下の温度の不適温水はシャワーへッド 2から吐出されない。

[0028] 混合水栓 1から流路切換バルブ Aへ供給される水の温度が 45°C以上である場合には、第 2感温素子 23bのみが伸長し、第 1感温素子 23aは伸長しない。そのため、図 3に示すように、弁体 16は、第 1感温素子 23aの付勢力を上回る大きさのバイアスばね 22及び第 2感温素子 23bの付勢力によって、上方に向力つて移動して第 2位置 P 2に配置される。その結果、弁体 16の第 2端面 19bが第 2蓋部材 25の第 2弁座 25a に着座（当接)して第 2弁孔 33bが閉じられる。従って、流路 11内の水は、第 1弁孔 3 3aを通じて排水孔 15から外部へ排出される。よって、 45°C以上の温度の不適温水もシャワーヘッド 2から吐出されな!、。

[0029] 35°C以下又は 45°C以上の温度の不適温水をシャワーヘッド 2から吐出させた!/ヽ場合には、プラグ 28が下方に移動するように、ハンドル 31を回転操作する。そうすると、プラグ 28により第 1感温素子 23aが圧縮され、弁体 16は、図 4に示すように、第 1感温素子 23aを介して下方に向かって付勢されて第 1位置 P1に移動する。これにより、弁体 16の第 1端面 19aが第 1蓋部材 24の第 1弁座 24aに着座して第 1弁孔 33aが閉じられる。圧縮されることによって増強された第 1感温素子 23aのばね力は、第 2感温素子 23bがたとえ伸長した場合でも、弁体 16を第 1位置 P1に保持し続けることができるだけの十分な大きさである。そのため、混合水栓 1からの水は、排水孔 15から排水されることなく、吐水孔 14から吐出される。カゝくして、適温水のみならず、必要に応じて不適温水を吐水孔 14から吐出することができる。

[0030] 本実施形態は以下の利点を有する。

[0031] (1)図 1に示す流路切換バルブ Aにおいては、適温水をシャワーヘッド 2から排出させるための第 1流路の一部と、不適温水をシャワーヘッド 2から排出させるための第 2 流路の一部が共通している。そのため、流路切換バルブ Aは、第 1流路と第 2流路が完全に別々に設けられる場合に比べて、コンパクトである。

[0032] (2)流路 11に不適温水が流れている場合であっても、ハンドル 31を回転操作することにより、弁体 16は第 1位置 P1に移動する。従って、必要に応じて不適温水をシャヮーヘッド ₂から吐出することが可能である。

[0033] (3)形状記憶合金製の第 1及び第 2感温素子 23a, 23bは、混合水栓 1からの水の温度に応じて伸縮することによって、電力に頼ることなく弁体 16を移動させる。よって、流路切換バルブ Aは、電源が確保されていない場所であっても、設置スペースさえ許せば設置可能である。また、電源を必要としないため、流路切換バルブ Aには漏電対策用の構造が不要である。これは、流路切換バルブ Aの小型化及び低コストィ匕に寄与するものである。カロえて、電力に頼ることなく弁体 16を移動させることができる第 1感温素子 23a及び第 2感温素子 23bによれば、弁体 16を移動させるときに作動音が発生することもない。

[0034] (4)バルブケーシング内の流路 11に弁体 16が配置されているため、本体 10の省スペース化を図ることができ、流路切換バルブ Aをよりいっそうコンパクトにすることができる。 [0035] (5)温水供給口 24bから流入する水を吐水孔 14にまで導くベぐ弁体 16が筒状に形成されているため、弁体 16の軽量ィ匕を図ることができる。これにより、弁体 16が移動するときの応答性が向上するので、吐水孔 14及び排水孔 15の開閉切換えの迅速化が可能である。また、弁体 16の軽量ィ匕は、流路切換バルブ Aの軽量化にも貢献する。

[0036] 次に、本発明の第 2実施形態について、図面を参照して説明する。以下、第 1実施形態と異なる部分を中心に説明し、同一又は類似の構成については第 1実施形態と同一符号を付し、その説明を省略する。

[0037] 図 5及び図 8に示すように、流路切換バルブ Aの第 2蓋部材 25には筒体 38が螺着されている。筒体 38の内周面には 3つの突条 39が等間隔おきで軸線方向へ延びるように形成されている。これら突条 39の間には縦溝 40が形成されている。各突条 39 の端部には鋸歯面 41がそれぞれ形成されている。これら鋸歯面 41によって、隣接する縦溝 40の中間部に位置するようにストッパ部 42が形成されて、る。

[0038] 筒体 38内には、筒体 38の上端面力も突出するように操作軸 43が挿入されている。

操作軸 43の上端部にはハンドル 31が取り付けられている。操作軸 43の下端中央には支持孔 44が形成されて、る。操作軸 43の下端外周にはフランジ部 45が形成されている。操作軸 43のフランジ部 45と筒体 38との間には、コイルスプリング 46が介装されている。コイルスプリング 46の付勢力により、操作軸 43は外方に向けて付勢されている。

[0039] 操作軸 43のフランジ部 45の外周面には 3つの係合突起 47が等間隔おきに突設されている。フランジ部 45の端面には 6つの山形カム面 48が等間隔おきに形成されている。操作軸 43の各係合突起 47が筒体 38の各縦溝 40に摺動可能に係合することにより、操作軸 43が筒体 38の軸線方向へ移動可能となっている。

[0040] 操作軸 43の支持孔 44には回転体 49が相対回転可能及び軸線方向へ相対移動可能に挿通支持されている。回転体 49の中央外周にはフランジ部 50が形成されている。フランジ部 50の外周面には、筒体 38の縦溝 40及びストッパ部 42に係合可能な 3つの係合突起 51が等間隔おきに突設されている。フランジ部 50において前記操作軸 43にあるフランジ部 45と対畤する端面には、操作軸 43の山形カム面 48に係合可能な 6つの傾斜面 52が等間隔おきに形成されている。

[0041] 筒体 38内の下端部には回転体 49が支持筒 54を介して軸線方向に移動可能に挿通支持されている。回転体 49の先端部は、第 2蓋部材 25に形成された貫通孔 53 ( 図 7参照）を介して流路 11内に配置され、第 1感温素子 23aの端部に載置された押圧板 56に対して当接可能となっている。回転体 49には押圧ばね 55が外挿されている。押圧ばね 55の一端部は回転体 49のフランジ部 50に係止され、他端部は支持筒 54に係止されている。押圧ばね 55により、回転体 49が外方に向力つて移動するように付勢され、回転体 49の傾斜面 52が操作軸 43の山形カム面 48に係合されるようになっている。

[0042] 本実施形態の流路切換バルブ Aの作用につ、て説明する。

[0043] 図 5に示すように、回転体 49の先端部が押圧板 56から離間され、第 1感温素子 23 aが外部から強制的に圧縮されて、な、状態で、混合水栓 1から流路切換バルブ A の本体 10に適温水が供給されると、弁体 16は第 1位置 P1に移動され、弁体 16の第 1端面 19aは第 1蓋部材 24にある第 1弁座 24aに着座（当接)する。これにより、流路 11と排水孔 15との間の連通が阻止され、かつ、流路 11と吐水孔 14との間の連通が許容されるため、適温水は吐水孔 14から吐水される。

[0044] 図 6に示すように、回転体 49の先端部が押圧板 56から離間され、第 1感温素子 23 aは外部から強制的に圧縮されていない状態で、混合水栓 1から流路切換バルブ A の本体 10に不適温水が供給されると、弁体 16は第 2位置 P2に移動され、弁体 16の第 2端面 19bは第 2蓋部材 25にある第 2弁座 25aに着座する。これにより、吐水孔 14 が閉じられるとともに排水孔 15が開かれるため、適温水は排水孔 15から排水される。

[0045] 次に、本体 10の流路 11に流れる不適温水を吐水孔 14から強制的に吐水させる場合について説明する。ハンドル 31をプッシュ操作すると、操作軸 43がコイルスプリング 46の付勢力に抗して下側に移動し、それと同方向に回転体 49が移動する。この場合、操作軸 43の移動に伴って、山形カム面 48と傾斜面 52との係合により、回転体 49が所定角度回動され、図 9に示すように、その回転体 49にある係合突起 51が筒体 38の縦溝 40から脱出し、ストッパ部 42に係合される。

[0046] よって、この状態でハンドル 31のプッシュ操作を解放しても、コイルスプリング 46の付勢力により、ハンドル 31及び操作軸 43が上側位置に復帰移動される力回転体 4 9は下側位置に保持される。これにより、図 7に示すように、押圧板 56によって第 1感温素子 23aが圧縮した状態に保持され、弁体 16が第 1位置 P1に強制的に移動される。この状態では、何れか一方の感温素子 23a, 23bに荷重が発生した場合でも、第 1感温素子 23aが圧縮されていることによる強い付勢力が弁体 16に加わっているため、弁体 16が第 2位置 P2に戻ることはない。よって、第 2弁孔 33bが開放状態に保持され、吐水孔 14から不適温水が吐水され続ける。

[0047] ハンドル 31を再びプッシュ操作すると、操作軸 43が下側に移動し、山形カム面 48 と傾斜面 52との係合により、回転体 49が更に所定角度回動する。これにより、回転体 49にある係合突起 51が筒体 38のストッパ部 42から離脱して、縦溝 40内に挿入係合される。その後にハンドル 31のプッシュ操作を解除すると、コイルスプリング 46の付勢力により、ハンドル 31及び操作軸 43が上側位置に復帰移動するとともに、押圧ばね 55の付勢力により、回転体 49も下側位置に復帰移動する。

[0048] これにより、図 6に示すように、押圧板 56が押圧状態から開放されて、バイアスばね 22及び第 2感温素子 23bの付勢力により、弁体 16が第 2位置 P2に移動される。しかし、流路 11には不適温水が流れ込んでいるため、弁体 16は第 2位置 P2に配置されたままとなり、第 1弁孔 33aが開放状態に保持される。これにより、不適温水は排水孔 15から排出される。

[0049] 従って、ハンドル 31をプッシュ操作するごとに、弁体 16を第 1位置 P1に保持して両感温素子 23a, 23b及びバイアスばね 22の働きを無効化するロック状態と、弁体 16 の保持を解除してそれらの働きを有効化するアンロック状態とを交互に切り換えることができる。そのため、第 1実施形態で示したハンドル 31を回転してロック状態とアン口ック状態とを切り換える場合と比較して、ワンタッチで切り換えることが可能となる。

[0050] 本実施形態では、プラグ 28、ハンドル 31、操作軸 43、回転体 49、押圧ばね 55及び押圧板 56が、ロック手段を構成する。

[0051] 次に、本発明の第 3実施形態について、図面を参照して説明する。以下、第 1実施形態と異なる部分を中心に説明し、同一又は類似の構成については第 1実施形態と同一符号を付し、その説明を省略する。 [0052] 図 10に示すように、本体 10と第 1蓋部材 24との間には筒状の収容ケース 60が設けられている。収容ケース 60内にはその上流側と下流側に間隔をおいて配置された第 1感温素子としての第 1ワックスサーモエレメント 61と、第 2感温素子としての第 2ヮックスサーモエレメント 62とが収容されている。各ワックスサーモエレメント 61, 62は、シャワー水の温度によって変化するワックスの体積に応じて突出量が変わるピストンロッド 61a, 62aを備えている。なお、本実施形態では、本体 10、第 1蓋部材 24及び第 2蓋部材 25からバルブケーシングが構成されている。

[0053] ワックスサーモエレメント 61, 62のピストンロッド 61a, 62aは互いに反対方向に向 V、て、る。下側を向!ヽて!、る第 2ワックスサーモエレメント 62のピストンロッド 62aの先端部は、シャワー水が通過可能な第 1蓋部材 24の中央部に支持されている。このピストンロッド 62aをガイドするガイド筒 62b力収容ケース 60の中間付近に形成されている。ガイド筒 62bは、シャワー水を通過可能なガイド部 63の中央に摺動可能に揷通されている。これにより、第 2ワックスサーモエレメント 62は上下方向への移動が可能となるように支持されて、る。

[0054] 第 2ワックスサーモエレメント 62の上部には、バイアスばね 22を介して第 1ワックスサーモエレメント 61が支持されている。ワックスサーモエレメント 61, 62は互いに接近又は離間可能になっている。第 1ワックスサーモエレメント 61のピストンロッド 61aをガイドするガイド筒 61bは、前記弁体 16の中央部に螺着されている。これにより、第 1ヮックスサーモエレメント 61と弁体 16とは一体的に移動するようになっている。ノィァスばね 22、第 1ワックスサーモエレメント 61及び第 2ワックスサーモエレメント 62から弁体駆動手段が構成されてヽる。

[0055] 本実施形態では、弁体 16が第 1位置 P1に配置されているときにその第 1端面 19a が接する第 1弁座 64aは、収容ケース 60の端部となっている。又、弁体 16が第 2位置 P2に配置されているときにその第 2端面 19bが接する第 2弁座 64bは、第 2蓋部材 2 5に螺合された挟持部材 65によって取り付けられている弁座シート 66の周縁部となつている。挟持部材 65の中央部には、弁体 16の中央部力も突設されていたロッド支持部 16aが摺動可能に挿通されている。このように構成した理由は、第 1ワックスサーモエレメント 61が取り付けられている弁体 16を第 1位置 P1と第 2位置 P2との間で安定的に移動させるためである。

[0056] 前記第 2蓋部材 25には、ハンドル 31がー体的に取り付けられたプラグ 67が進退可能に螺合されている。このプラグ 67の内部空間 67aには逃がしコイルばね 68が収容されている。逃がしコイルばね 68の一端は、内部空間 67aの内奥部に当接され、他端はプラグ 67の下端面に螺合されているアジヤスタ 69上に設けた移動体 70に係合されている。逃がしコイルばね 68は、ばね定数がバイアスばね 22よりも大きく設定されており、更にアジヤスタ 69の螺合位置を変えることにより付勢力が調節可能となつている。アジヤスタ 69の中央部に形成された貫通孔 69aには、第 1ワックスサーモェレメント 61のピストンロッド 61aの先端部が移動体 70に当接可能に挿入されている。

[0057] 前記各ワックスサーモエレメント 61, 62の温度特性について説明する。各ワックスサーモエレメント 61, 62のピストンロッド 61a, 62aは、シャワー水の温度に応じた突出量が異なるように設定されている。すなわち、図 15に示すように、シャワー水の温度力 5°C未満のときは、第 1ワックスサーモエレメント 61のピストンロッド 61aの突出量の方が、第 2ワックスサーモエレメント 62のピストンロッド 62aの突出量よりも大きい。シャワー水の温度力 5°Cを越えると、第 2ピストンロッド 62aの突出量の方力第 1ピストンロッド 61aの突出量よりも大きい。又、第 1ワックスサーモエレメント 61のピストンロッド 61aは、シャワー水の温度が 45°Cのときに突出量が最も大きくなつてストロークエンドに到達するように設定されている。これに対して、第 2ワックスサーモエレメント 6 2のピストンロッド 62aは、シャワー水の温度力 5°Cよりも高い温度のときにストロークエンドに到達するように設定されて、る。

[0058] 従って、図 10に示すように、流路切換バルブ Aの流路 11に適温水が流れ込むと、第 1ワックスサーモエレメント 61のピストンロッド 61aは、ストロークエンドに到達する途中で移動体 70に突き当たり、その状態でストロークエンドに到達する。すると、逃がしコイルばね 68のばね定数がバイアスばね 22よりも大きく設定されているため、第 1ヮックスサーモエレメント 61は、ピストンロッド 61aの推力（荷重）により、バイアスばね 22 を圧縮するようにピストンロッド 61aの突出方向とは反対方向に移動し、弁体 16は第 1 位置 P1に配置される。これにより、第 1弁孔 33aが閉じられる一方、第 2弁孔 33bが開かれるため、流路 11に流れ込んだ適温水は第 2弁孔 33bを介して吐水孔 14から吐水される。

[0059] 図 11に示すように、流路切換バルブ Aの流路 11に 35°C以下の不適温水が流れ込むと、第 1ワックスサーモエレメント 61のピストンロッド 61aが移動体 70に突き当たらないため、バイアスばね 22の弾性力により、弁体 16は第 2位置 P2位置に配置される。これにより、第 2弁孔 33bが閉じられる一方、第 1弁孔 33aが開かれるため、流路 11に流れ込んだ適温水は第 1弁孔 33aを介して排水孔 15から排水される。

[0060] 図 12に示すように、流路切換バルブの流路 11に 45°C以上の不適温水が流れ込むと、第 1ワックスサーモエレメント 61のピストンロッド 61aがストロークエンドに到達した後は第 2ワックスサーモエレメント 62のピストンロッド 62aのみによって上方への推力（荷重）が働くため、バイアスばね 22が更に圧縮され、ノィァスばね 22の付勢力が逃がしコイルばね 68の付勢力よりも大きくなる。そのため、第 1ワックスサーモエレメント 61が上方へ押し上げられ、弁体 16が第 2位置 P2に配置される。これにより、第 2弁孔 33bが閉じられる一方、第 1弁孔 33aが開かれるため、流路 11に流れ込んだ適温水は第 1弁孔 33aを介して排水孔 15から排水される。

[0061] 次に、流路 11に流れる不適温水を吐水孔 14力も強制的に吐出させる場合について説明する。図 11に示した流路切換バルブ Aの流路 11に 35°C以下の不適温水が流れ込んでいるときに、ハンドル 31を回転して締め込むと、図 13に示すように、プラグ 67が回転しながら第 1ワックスサーモエレメント 61に接近し、そのピストンロッド 61a の先端部に移動体 70が突き当たる。この状態で、移動体 70が更に移動されると、第 1ワックスサーモエレメント 61全体はバイアスばね 22の付勢力に抗して下方に押し下げられ、弁体 16が第 1位置 P1に強制的に移動される。これにより、第 1弁孔 33aが強制的に閉じられるとともに、第 2弁孔 33bが開かれるため、流路 11に不適温水が流れているにもかかわらず、不適温水は吐水孔 14からシャワーヘッド 2側へ吐水される。

[0062] 図 12に示した流路切換バルブ Aの流路 11に 45°C以上の不適温水が流れ込んでいるときに、ハンドル 31を回転して締め込むと、図 14に示すように、第 1ワックスサーモエレメント 61のピストンロッド 61aの先端部が移動体 70に突き当っている状態を維持しながら、弁体 16が第 1位置 P1に強制的に配置される。これにより、第 1弁孔 33a が強制的に閉じられるとともに、第 2弁孔 33bが開かれるため、流路 11に不適温水が流れているにもかかわらず、不適温水は吐水孔 14からシャワーヘッド 2側へ吐水される。

[0063] 従って、第 1ワックスサーモエレメント 61の組み付け誤差等によって、弁体 16が第 1 位置 P1に配置されても、第 1ワックスサーモエレメント 61のピストンロッド 61aがスト口ークエンドに到達せずに更に突出する余地がある場合には、逃がしコイルばね 68が圧縮されることで、ピストンロッド 61aの突出を逃がすことができる。そのため、第 1ヮッタスサーモエレメント 61と弁体 16との連結部分に大きな引き抜き力が加わるのを防止することができ、信頼性の向上を図ることができる。それとともに、第 1ワックスサーモエレメント 61の組み付け精度に影響されることなぐ第 1弁孔 33aと第 2弁孔 33bとを良好に開閉することができる。

[0064] 前記実施形態は以下のように変更されてもよ!、。

[0065] '第 1及び第 2実施形態において、第 1感温素子 23aは、ノィァスばね 22の外側に配置される代わりに、バイアスばね 22の内側に配置されてもよい。第 1及び第 2感温素子 23a, 23bは、コイルばねの代わりに、板ばね、ワイヤ等であってもよい。

[0066] ·第 1及び第 2実施形態において、第 1感温素子 23aはシャワー水の温度が 35°Cよりも高く 45°Cよりも低いときに伸長し、第 2感温素子 23bはシャワー水の温度が 45°C 以上のときに伸長するが、これらの温度とは異なる温度領域で伸長する別の感温素子を使用し、適温水とみなす温度範囲を変更してもよい。第 3実施形態についても、各ワックスサーモエレメント 61, 62のピストンロッド 61a, 62aが突出するときの温度特性を変えて、適温水とみなす温度範囲を変更してもよい。

[0067] ·前記第 1一第 3実施形態では、形状記憶合金からなる各感温素子 23a, 23b、或いは各ワックスサーモエレメント 61, 62を用いて機械的に弁体 16を第 1位置 P1と第 2位置 P2との間で移動させていた力例えば電磁弁等によって電気的に弁体 16を移動させてもよい。この場合には、本体 10に温度センサを設け、この温度センサによつて検出される温度検知信号に基づいて電磁弁が駆動されるようにする。

[0068] ，前記実施形態では、流路の上流側に不適温水が排出される第 2排出口が設けられ、下流側に適温水が排出される第 1排出口が設けられているが、第 1及び第 2排出口の位置関係を変えてもょ、。 [0069] ，流体は、水（シャワー水）に限定されるものでなぐ例えば潤滑油等の別の液体やエア等の気体であってもよ、。

[0070] '流路切換バルブ Aは、浴槽のシャワーシステムの代わりに、例えばトイレの温水洗浄便座システムに適用されてもよい。

Claims

請求の範囲

[1] バルブケーシング（10, 24, 25)と弁体（16)と弁体駆動手段（22, 23a, 23b)とを備える流路切換バルブであって、

前記バルブケーシングは、

バルブケーシング内に流体を供給するための流体供給口（24b)と、

流体供給口を通じてバルブケーシング内に供給される所定の温度範囲外の温度の流体を排出する第 1排出口（15)と、

流体供給口を通じてバルブケーシング内に供給される所定の温度範囲内の温度の流体を排出する第 2排出口（14)と、

流体供給口を第 1排出口に接続する第 1流路（11)と、

流体供給口を第 2排出口に接続する第 2流路（11)と、

第 1流路の途中に設けられた第 1弁孔（33a)と、

第 2流路の途中に設けられた第 2弁孔（33b)と、

第 1弁孔に対応して設けられた第 1弁座 (24a)と、

第 2弁孔に対応して設けられた第 2弁座 (25a)とを備え、

前記弁体は、第 1弁孔を閉じるように弁体が第 1弁座に当接する第 1位置と第 2弁孔を閉じるように弁体が第 2弁座に当接する第 2位置との間を移動し、

前記弁体駆動手段は、流体の温度に基づいて弁体を第 1位置又は第 2位置に配置させるものであり、

第 1流路の一部と第 2流路の一部が共通であり、

流路切換バルブは、弁体を第 1位置に強制的に移動させて弁体を第 1位置に保持するロック手段（28, 31)をさらに備えることを特徴とする流路切換バルブ。

[2] 前記弁体は、第 1端面（19a)及び第 2端面（19b)を有し、第 1端面は、弁体が第 1 位置に位置するときに第 1弁座に着座し、第 2端面は、弁体が第 2位置に位置するときに第 2弁座に着座し、弁体は、前記第 1及び第 2流路内に配置されていることを特徴とする請求項 1に記載の流路切換バルブ。

[3] 前記弁体駆動手段は、第 1位置に向けて弁体を付勢する第 1感温素子 (23a)と、第 2位置に向けて弁体を付勢する第 2感温素子（23b)及びバイアスばね（22)を含み、第 1感温素子及び第 2感温素子の付勢力はそれぞれ、流体の温度に応じて変化し、ノィァスばねの付勢力は、流体の温度とは無関係であり、流体の温度が前記所定の温度範囲内である場合には、第 1感温素子の付勢力は、バイアスばねの付勢力と第 2感温素子の付勢力の和よりも大きぐ流体の温度が前記所定の温度範囲外である場合には、第 1感温素子の付勢力は、バイアスばねの付勢力と第 2感温素子の付勢力の和よりも小さいことを特徴とする請求項 1又は 2に記載の流路切換バルブ。

[4] 前記ロック手段はハンドルを含み、そのハンドルをユーザが操作するたびに、弁体は、第 1位置に保持されたロック状態と、第 1位置への保持が解除されたアンロック状態との間を切り換わることを特徴とする請求項 1一 3のいずれか一項に記載の流路切換ノレブ。

[5] 前記第 1感温素子及び前記第 2感温素子は形状記憶合金製であって、流体の温度に応じて可逆的に変形することを特徴とする請求項 1一 4のいずれか一項に記載の流路切換バルブ。

[6] 前記第 1感温素子及び第 2感温素子はワックスサーモエレメントであることを特徴とする請求項 1一 4のいずれか一項に記載の流路切換バルブ。

[7] 請求項 1一 6のいずれか一項に記載の流路切換バルブとホース（6)とシャワーへッド（2)とを備え、シャワーヘッドは、ホースを介して流路切換バルブの第 1排出口に接続されて!ヽることを特徴とするシャワーシステム。

[8] 流体が通過する流路が形成された本体（10)と、後続の要素（2)に流体を供給するように本体に開口された吐水孔（14)と、流体の温度が所定の温度範囲外である場合に排水するように本体に開口された排水孔（15)と、前記流路に収容されて吐水孔につながる流路の部分（33a)又は排水孔につながる流路の部分（33b)の、ずれか一方を開閉する弁体（16)と、この弁体を所定の向きに付勢するように流路に収容された第 1感温素子 (23a)と、前記所定の向きとは反対の向きに弁体を付勢するように流路に収容されたバイアスばね（22)及び第 2感温素子（23b)とを備え、第 1感温素子及び第 2感温素子の付勢力はそれぞれ、流体の温度に応じて変化し、流体の温度が前記所定の温度範囲外である場合には、バイアスばねの付勢力と第 2感温素子の付勢力の和が第 1感温素子の付勢力よりも上回ることによって排水孔力流体が排水されるように弁体が移動し、前記弁体には、弁体を流路内で強制的に移動させるためのハンドル（31)が接続されており、そのハンドルを操作することにより、弁体は、排水孔につながる流路の部分を閉鎖するように移動することを特徴とする流路切換バルブ。