JPH11257528A - 湯水混合装置の制御機構 - Google Patents

湯水混合装置の制御機構

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JPH11257528A
JPH11257528A JP6093598A JP6093598A JPH11257528A JP H11257528 A JPH11257528 A JP H11257528A JP 6093598 A JP6093598 A JP 6093598A JP 6093598 A JP6093598 A JP 6093598A JP H11257528 A JPH11257528 A JP H11257528A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低い温度領域では、バイアスバネを弁体着座時
の衝撃緩衝部材として利用しながら、調節部材によっ
て、弁体を強制的に移動させ、湯流入口を閉塞できるよ
うにする。 【解決手段】本体1の周面に湯と水の流入口3,4を設
け、本体1の内腔2に配設した軸方向移動自在な弁体を
感温バネ6とバイアスバネ7とで付勢し、バイアスバネ
7の付勢力を変化させて弁体の軸方向位置を制御し、湯
と水の流入量を変化させて所望する温度の温水を得るよ
うにした湯水混合装置9,26である。弁体にバイアス
バネ7の調節部材当接面と直接又は間接的に当接可能な
当接部を形成し、調節部材12に、バイアスバネ7の弁
体当接面と直接又は間接的に当接可能な当接部を形成し
ている。そして、少なくとも湯の流入口3を閉じたと
き、バイアスバネ7が弁体を湯の閉弁方向へ付勢し、弁
体着座時からそれ以降の弁体に作用する衝撃力を緩和す
るようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、形状記憶合金を用
いた感温バネのバネ定数が極端に低下する低温領域にお
いては、バイアスバネを弁体着座時からそれ以降の閉弁
操作に伴う弁体に作用する操作力を緩和する部材として
利用しながら、調節部材によって、弁体を湯流入口の閉
弁方向へ付勢し、水のみの吐出時に湯流入口を強制的に
締め切ることができるようにした湯水混合装置の制御機
構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の湯水混合装置の制御機構は、例
えば、湯水混合水栓の本体内にカートリッジとして組み
込まれるものであり、通常、図7に示すように構成され
ている。弁体ケース1の中心部を貫通して流路を形成す
るための内腔2が設けられており、弁体ケース1の周面
に湯と水の流入口3及び4が形成されている。そして、
この湯と水の流入口3及び4の位置に、これらの各流入
口3及び4の開口面積比を制御し、流入する湯と水の量
を決定するスプール弁体5が軸方向摺動自在に配設され
ている。スプール弁体5は、湯側弁体5aと水側弁体5
bとが一体的に連結されており、形状記憶合金からなる
感温バネ6及びバイアスバネ7により相対する方向へ付
勢され、バランスしている。バイアスバネ7の一端側は
栓体8に係止されており、栓体8の軸方向位置を変更す
ることにより、両バネ6及び7の付勢力を変化させ、ス
プール弁体5のバランス位置を変えて湯水の流入比率を
変化させ、得られる温水の温度を変更するようにしてい
る。
【0003】今、例えば、ある設定位置でスプール弁体
5がバランスしている状態から湯側又は水側の供給圧が
変化し、同一開口面積に対する湯と水の流入比率が変化
したとすると、混合して得られる温水の温度が変化する
ことになる。感温バネ6は、これを検知して反応するよ
うになる。つまり、感温バネ6は、混合して得られる温
水の温度に対応してその付勢力が変化し、温度変化を是
正する方向へスプール弁体5を移動させ、自動温度調節
機能を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】通常、自動温度調節機
能を備えた湯水混合装置で、水のみの吐出を行うときに
は、スプール弁体5を感温バネ6とバイアスバネ7との
付勢力のバランスによってその軸方向位置を調節し、ス
プール弁体5の湯側弁体5aを湯側弁座へ着座させる必
要がある。ところが、形状記憶合金からなる感温バネ6
を用いた湯水混合装置の制御機構では、混合する温水の
温度が低下すると、感温バネ6のバネ定数が小さくな
り、感温バネ6で発生する付勢力が弱くなる。そのた
め、水のみの吐出にしようと操作したときに、スプール
弁体5を付勢する付勢力が不足し、湯側流入口3が完全
に閉塞されない状態となって湯の流入があり、完全に水
のみの吐出が得られないという欠点があった。
【0005】このような欠点を解決するためには、感温
バネ6のバネ定数を予め大きく設定しておけば、水のみ
の吐出を行う場合に、バイアスバネ7の付勢力に勝って
湯流入口3を閉塞させることができる。ところが、感温
バネ6のバネ定数を予め大きく設定しておくことは、結
果として湯水混合装置の全体が大型化し、コストアップ
の原因にもなっていた。また、水のみの吐出のとき、バ
イアスバネ7の付勢力を調節する部材で、直接にスプー
ル弁体5を湯側弁座に着座させることも考えられるが、
両者を直接に且つ機械的に連結した場合には、スプール
弁体5が着座した以降の閉弁操作では、直接に操作力が
スプール弁体5に作用し、スプール弁体5が破壊される
力を受けることになるという欠点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は従来の前記課題
に鑑みてこれを改良除去したものであって、低い温度領
域ではバイアスバネの付勢力を変化させる部材を利用し
て湯側弁体を強制的に着座させることができるように
し、なおかつバイアスバネで弁体に作用する力を緩衝さ
せながら着座させ、更に閉弁方向へ付勢することができ
るようにした湯水混合装置の制御機構を提供せんとする
ものである。
【0007】前記課題を解決するために本発明が採用し
た手段は、本体の周面に湯と水の流入口を設け、本体の
内腔に配設した弁体を感温バネとバイアスバネとで付勢
し、バイアスバネの付勢力を変化させて弁体の位置を制
御する調節部材を設け、バイアスバネの一端に弁体を、
他端に調節部材を直接又は間接的に当接させ、調節部材
を調節することにより湯と水の流入量を変化させて所望
する温度の温水を得るようにした湯水混合装置におい
て、弁体に、バイアスバネの調節部材当接面と直接又は
間接的に当接可能な当接部を形成し、また調節部材に、
バイアスバネの弁体当接面と直接又は間接的に当接可能
な当接部を形成することにより、少なくとも湯の流入口
を閉じたとき、バイアスバネが弁体を湯の閉弁方向に付
勢する。
【0008】低い温度領域では感温バネのバネ定数が小
さく、湯の供給圧に対して十分に対処できない場合があ
るが、本発明の湯水混合装置では、このような温度領域
では弁体を、バイアスバネの付勢力を変化させる調節部
材へ直接又は間接的に連携させることで、バイアスバネ
を弁体着座時からそれ以降の閉弁操作に伴う弁体に作用
する操作力を緩和するための緩衝部材として利用しなが
ら、前記調節部材を介して弁体の軸方向位置をコントロ
ールできる。しかも、バイアスバネは弁体を閉弁方向へ
付勢するように作用している。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の構成を図面に示
す発明の実施の形態に基づいて説明すると次の通りであ
る。尚、従来の場合と同一符号は同一部材である。図1
〜図5は本発明の一実施の形態に係る湯水混合装置9の
制御機構を示すものであり、図1は湯水混合装置9の全
体を示す横断面平面図、図2は湯水の流入口3及び4の
間の内腔2に配設された流路分割部材10を示す図面で
あり、図(A)は斜視図、図(B)は正面図である。ま
た図3は水側弁体11bを示すものであり、図(A)は
側面図、図(B)は背面図である。図4は調節部材12
を示すものであり、図(A)は背面図、図(B)は側面
図である。図5は摺動連結部材13を示すものであり、
図(A)は側面図、図(B)は背面図である。
【0010】図1に示すように、この実施の形態に係る
湯水混合装置9は、二つの筒状部材を螺合締結した本体
ケース14を有し、その内部に弁体ケース1が嵌合装着
されている。弁体ケース1の湯流入口3に臨んでは湯側
弁体11aが軸方向移動自在に嵌合装着されており、ま
た水流入口4に臨んでは水側弁体11bが軸方向移動自
在に嵌合装着されている。これらの湯側弁体11aと水
側弁体11bとは、別々の部材からなり、単独で軸方向
移動できるようになっている。
【0011】水側弁体11bは、図3に示すように、全
体形状は筒状を成しており、上下に半円弧状の溝15が
形成されている。この溝15には、図5に示す摺動連結
部材13が嵌合装着されるようになっている。摺動連結
部材13の後端側には、図4に示す筒状の調節部材12
の先端側膨大径部16が嵌合装着されている。この調節
部材12は、先端側の対向する外周面に回り止め用の凸
部17が形成されており、弁体ケース1の内周面に軸方
向と平行に穿設した回り止め用のレール溝18へ嵌合装
着されている。また調節部材12の後端側には雄螺子部
19が形成されており、温度調節ハンドルのハンドル軸
20の先端側に設けられた筒状部内周面の雌螺子部21
へ螺合装着されている。更に、調節部材12の筒内には
バイアスバネ7の一端側がバネ装着部材22を介して取
り付けられている。なお、バイアスバネ7の他端側は水
側弁体11bの筒内に取り付けられている。
【0012】従って、温調ハンドルを回転操作すると、
その回転操作力はハンドル軸20の雌螺子部21から調
節部材12へ伝達される。ところが、調節部材12は、
回り止め用の凸部17がレール溝18へ嵌合しており、
回転が抑止されているので、軸方向へ移動するようにな
る。そのため、バイアスバネ7の付勢力が変化し、水側
弁体7の開口面積を変化させるようになる。
【0013】一方、湯側弁体11aは、筒状を成してお
り、その内部に図2に示す十文字状の流路分割部材10
が取り付けられている。この流路分割部材10は、湯流
入口3と水流入口4との間に設けられており、この流路
間を周方向に四分割している。そして、流路分割部材1
0の中心寄りの内隅角部には、角形成部材23を配設
し、その一つの面の長さを短辺aとし、他方の面の長さ
を長辺bとし、a<bとしている。このように弁体ケー
ス1内の流入口3及び4の間の流路(内腔2)を周方向
に四分割することにより、湯と水とがそれぞれ図2の矢
符の如く、各区画内において回転しながら流れるように
なり、湯と水の混合が促進される。つまり、温度ムラの
発生を防止することができる。
【0014】しかも、湯と水の供給圧が低い場合には、
湯と水の流入口3及び4から流入する湯と水の勢いが弱
く、中心部まで入り込むことができないが、角形成部材
23を配設することにより、上流側の流入口4から流入
する水は、角形成部材23の稜線によって流れが分散さ
れるようになり、水の流れの勢いのある領域が、図2の
図(B)の斜線で示すように、aの面を流れる水の方向
とbの面を流れる水の方向とがその終端面側においてズ
レるようになり、aの面を流れる水が内側にもぐり込
み、全体の流れに矢符方向の回転を与える。この回転
は、下流側の流入口3から流入する湯をも巻き込み、弱
い供給圧であっても十分に中心まで入り込ませて混合撹
拌できるようにしている。つまり、温度ムラの発生を防
止するようにしている。
【0015】一方、湯側弁体11aは、その内周面に流
路分割部材10が一体的に取り付けられており、流路分
割部材10の後端側に低温時操作軸24の先端側が取り
付けられている。低温時操作軸24の後端側には、連携
リング25が外嵌装着されている。この連携リング25
は、湯と水との混合水の温度が低温領域にある場合にお
いてバネ装着部材22の後端面と接触するようになって
おり、低温領域以外の温度領域では感温バネ6の付勢力
によってバネ装着部材12の後端面から離れて自由に軸
方向移動ができるようになっている。
【0016】次に、上述の如く構成された湯水混合装置
9の動作態様を、吐出する温水の温度が低温領域の場合
と低温領域以外の場合とに分けて説明する。先ず、通常
の使用状態である低温領域以外の場合に説明すると、こ
の場合は湯側弁体11aと水側弁体11bとはそれぞれ
所定の開口面積で開口しており、湯流入口3と水流入口
4とから所定の流量比で内腔2内へ湯と水とが流入し、
混合されて所望する温度の温水となって吐出されてい
る。この場合の温度設定は、温調ハンドル軸20を回動
操作して調節部材12の軸方向位置を変化させ、バイア
スバネ7の付勢力を変化させて感温バネ6の付勢力とバ
ランスさせ、湯側弁体11a及び水側弁体11bの軸方
向位置を変化させ、湯水の流入口3及び4の開口面積の
比率を変化させることで行うようにしている。そして、
供給圧の変動等によって吐出される温水の温度が設定し
た温度から変化した場合には感温バネ6がこれを検知し
てバネ定数を変化させ、湯側弁体11a及び水側弁体1
1bの軸方向位置を変化させることで湯流入口3の水流
入口4に対する開口面積の比率を変化させることで自動
温度調節するようにしている。
【0017】一方、吐出される温水の温度領域が低温領
域の場合は、形状記憶合金である感温バネ6のバネ定数
が小さく、湯の供給圧に対して十分に対応することがで
きなくなる。そのため、水のみの吐出を行おうとする場
合に、湯側弁体11aの軸方向位置を、完全に湯流入口
3が閉塞される位置まで移動させることが不可能とな
る。そこで、この湯水混合装置9では、吐出される温水
の温度領域が低温領域の場合には、バイアスバネ7を弁
体着座時以降の操作力を緩和するための緩衝部材として
利用しながら調節部材12を操作することによって直接
に湯側弁体11aの軸方向位置を制御するようにしてい
る。すなわち、温調ハンドル軸20をこの低温領域で操
作すると、調節部材12が図1の右側方向へ移動して水
流入口4の開口面積を大きくした状態となる。そして、
調節部材12の後端面12aが、低温時操作軸24の連
携リング25へ当接するようになり、以後はこの低温時
操作軸24とこれに連結された湯側弁体11aとが連携
して図1の右側方向へ移動する。
【0018】それ故、温調ハンドル軸20を低温領域で
回動操作すると、調節部材12を介して直接に湯側弁体
11aの軸方向位置を制御することができる。この制御
は湯側弁体11aが湯流入口3の弁座へ当接して湯の流
入を遮断し、水のみの吐出が行われるまで行うことが可
能である。しかも、この場合に、バイアスバネ7の付勢
力は、湯側弁体11aが湯流入口3の弁座へ着座した以
降の操作力を緩和するように作用するので、湯側弁体1
1aが破損する等のことはない。しかも、湯側弁体11
aが着座した以後に、調節部材12を図1の右方向へ移
動させる閉弁操作があった場合には、調節部材12が摺
動連結部材13と係合して水側弁体11aを同図の右方
向へ移動させ、バイアスバネ7を圧縮する。従って、前
記弁体が着座した以後の閉弁操作によって、湯側弁体1
1aが破損するということもない。それに加えて、湯側
弁体11aが着座した以後のバイアスバネ7の付勢力
は、湯側弁体11aを閉じる方向へ付勢することにな
る。要するに、この湯水混合装置9は、低温領域ではバ
イアスバネ7を弁体着座時からそれ以降の閉弁操作に伴
う弁体に作用する操作力を緩和する緩衝部材として利用
しながら調節部材12を介して湯側弁体11aの軸方向
位置を強制的に制御し、湯流入口3を閉塞して水のみの
吐出を行うことが可能である。そして、湯側弁体11a
が着座した後は、バイアスバネ7はこれを閉弁方向へ付
勢することになる。
【0019】なお、湯のみの吐出を行う場合は、温調ハ
ンドル軸20を逆方向へ回動操作し、調節部材12を図
1の左方向へ大きく移動させ、バイアスバネ7の付勢力
を変化させて水側弁体11bを水流入口4の弁座へ当接
させればよい。
【0020】図6は、本発明の第2の実施の形態に係る
制御機構を示す湯水混合装置26を示す概略縦断面図で
ある。この湯水混合装置26は、弁体ケース1の内腔2
に、スプール弁体27と、調節部材12と、ハンドル軸
20とが配設されている。スプール弁体27は、大径部
27aと小径部27bとを有しており、大径部27aの
前後端面は湯側弁部28及び水側弁部29となってい
る。なお、この湯水混合装置26の弁体ケース1の周面
に形成された湯流入口3と水流入口4との位置関係は、
図1に示す第1の実施の形態に係る湯水混合装置9とは
逆になっており、湯流入口3がハンドル軸20寄り(図
6の右方向寄り)に形成されている。またスプール弁体
27の小径部27bの内周面には、バイアスバネ7を装
着するための凹部30が形成されている。
【0021】調節部材12はその先端側が、スプール弁
体27の小径部27b内に軸方向摺動自在に挿通されて
おり、該挿通部分の外周面にバイアスバネ7を装着する
ための凹部31が形成されている。バイアスバネ7は、
この凹部31と小径部27bの凹部30との間に嵌合装
着されており、その前後側にはバネ座としてのリング3
2と33とが配設されている。また調節部材12の中間
部には、弁体ケース1の内周面に形成した回り止め用の
レール溝18へ嵌合する凸部34が形成されている。更
に、調節部材12の後端側は、その外周面に形成された
雄螺子部19がハンドル軸20の雌螺子部21へ螺着さ
れている。
【0022】このように構成された湯水混合装置26に
あって、吐出する温水の温度が通常の使用状態である低
温領域以外の場合は、図6に示すように、バイアスバネ
7のバネ座リング32がスプール弁体27の凹部30の
前端面に係止し、調節部材12の凹部31の前端面から
は離れて自由空間を形成している。一方、後端側のバネ
座リング33は、調節部材12の凹部31の後端面に係
止しており、スプール弁体27の凹部30の後端面から
は離れて自由空間を形成している。
【0023】そして、この場合のスプール弁体27の湯
側弁部28と水側弁部29とは、それぞれ所定の開口面
積で開口しており、湯流入口3と水流入口4とから所定
の流量比で内腔2内へ湯と水とが流入し、混合されて所
望する温度の温水となって吐出されている。この場合の
温度設定は、温調ハンドル軸20を回動操作して調節部
材12の軸方向位置を変化させ、前記バネ座リング32
及び33の自由空間の範囲内でバイアスバネ7の付勢力
を変化させて感温バネ6の付勢力とバランスさせ、湯側
弁部28及び水側弁部29の軸方向位置を変化させ、湯
水の流入口3及び4の開口面積の比率を変化させること
で行うようにしている。そして、供給圧の変動等によっ
て吐出される温水の温度が設定した温度から変化した場
合には感温バネ6がこれを検知してバネ定数を変化さ
せ、湯側弁部28及び水側弁部29の軸方向位置を変化
させることで湯流入口3の水流入口4に対する開口面積
の比率を変化させることで自動温度調節するようにして
いる。
【0024】一方、吐出される温水の温度領域が低温領
域の場合は、形状記憶合金である感温バネ6のバネ定数
が小さく、湯の供給圧に対して十分に対応することがで
きなくなる。そのため、水のみの吐出を行おうとする場
合に、湯側弁部28の軸方向位置を、完全に湯流入口3
が閉塞される位置まで移動させること(図6の右側方向
への移動)が不可能となる。そこで、この湯水混合装置
26では、吐出される温水の温度領域が低温領域の場合
には、バイアスバネ7を弁体着座時からそれ以後の閉弁
操作に伴う弁体に作用する操作力を緩和するための緩衝
部材として利用しながら調節部材12を介してスプール
弁体27の軸方向位置を移動させ、湯側弁部28が湯流
入口3を完全に閉塞するようにしている。すなわち、温
調ハンドル軸20をこの低温領域で操作すると、調節部
材12が図6の右側方向へ移動し、やがて後端側のバネ
座リング33がスプール弁体27の凹部30の後端面に
接合して係止するようになる。つまり、調節部材12の
同図の右方向への移動に対しては、調節部材12とスプ
ール弁体27とがバイアスバネ7を中間に介在させた状
態で機械的に連携されることになる。
【0025】従って、その後の調節部材12の右方向へ
の移動は、バイアスバネ7の付勢力を弁体が着座する時
に受ける操作力を緩和するための緩衝力として作用させ
ながらバネ座リング33を介してスプール弁体27を移
動させるようになり、大径部27aの湯側弁部28が湯
流入口3の弁座シートへ緩やかに着座して終了する。つ
まり、湯流入口3を強制的に閉塞する。これにより、水
流入口4は全開状態となり、水のみの吐出が行われる。
更に、湯側弁部28が着座した以降に調節部材12を閉
弁方向へ操作すると、調節部材12の凹部31の前端面
によってバネ座リング32が図6の右方向へ引き寄せら
れ、バイアスバネ7を圧縮するようになり、調節部材1
2によって弁体27が損傷するということはない。また
湯側弁部28が着座した以降のバイアスバネ7の付勢力
は、湯側弁部28を閉じる方向へ付勢することになる。
このように、この第2の実施の形態の場合も、低温領域
では、バイアスバネ7が弁体着座時からそれ以後の閉弁
操作に伴う弁体に作用する操作力を緩和するための緩衝
部材として機能する。しかも、このバイアスバネ7を介
して強制的に調節部材12でスプール弁体27を移動さ
せてその湯側弁部28によって湯流入口3を完全に閉塞
するようにしており、閉塞後はバイアスバネ7は湯側弁
部28を閉じる方向へ付勢する。そのため、感温バネ6
のバネ定数を小さくでき、全体の小型化及びコストアッ
プを抑止することが可能である。
【0026】ところで、本発明は上述した実施の形態に
限定されるものではなく、適宜の変更が可能である。例
えば、弁体ケースの内腔2内へ設置する水側弁体11b
と調節部材12とを一体形成してもよく、また調節部材
12と摺動連結部材13とを一体形成してもよい。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明にあっては、
弁体を感温バネとバイアスバネとで付勢し、弁体に、バ
イアスバネの調節部材当接面と直接又は間接的に当接可
能な当接部を形成し、また調節部材に、バイアスバネの
弁体当接面と直接又は間接的に当接可能な当接部を形成
している。つまり、弁体を、バイアスバネの付勢力を変
化させる調節部材に対して直接又は間接的に連携動作す
ることができるようにしている。そのため、吐出水の温
度が低温となる領域では、バイアスバネを、弁体着座時
からそれ以後の閉弁操作に伴う弁体に作用する操作力を
緩和する緩衝部材として利用しながら、調節部材を介し
て弁体を軸方向移動させることができ、強制的に湯流入
口を閉塞して水のみの吐出を得ることが可能である。し
かも、弁体が着座した以降は、バイアスバネはこれを閉
弁方向へ付勢することになり、安定した閉弁動作が可能
である。
【0028】従って、感温バネのバネ定数を小さいもの
にすることができ、感温バネの大型化による水栓本体自
体の大型化を避けることができる。またこれによるコス
トアップを抑制することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る湯水混合装置
の横断面平面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る湯水混合装置
の流路分割部材を示すものであり、図(A)は斜視図、
図(B)は正面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る湯水混合装置
の水側弁体を示すものであり、図(A)は側面図、図
(B)は背面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る湯水混合装置
の調節部材を示すものであり、図(A)は背面図、図
(B)は側面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る湯水混合装置
の摺動連結部材を示すものであり、図(A)は側面図、
図(B)は背面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る湯水混合装置
の横断面平面図である。
【図7】従来の湯水混合装置を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1…弁体ケース 2…内腔 3…湯流入口 4…水流入口 6…感温バネ 7…バイアスバネ 9…湯水混合装置 10…流路分割部
材 11a…湯側弁体 11b…水側弁体 12…調節部材 13…摺動連結部
材 14…装置本体ケース 20…温調ハンド
ル軸 25…連携リング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本体の周面に湯と水の流入口を設け、本体
    の内腔に配設した弁体を感温バネとバイアスバネとで付
    勢し、バイアスバネの付勢力を変化させて弁体の位置を
    制御する調節部材を設け、バイアスバネの一端に弁体
    を、他端に調節部材を直接又は間接的に当接させ、調節
    部材を調節することにより湯と水の流入量を変化させて
    所望する温度の温水を得るようにした湯水混合装置にお
    いて、弁体に、バイアスバネの調節部材当接面と直接又
    は間接的に当接可能な当接部を形成し、また調節部材
    に、バイアスバネの弁体当接面と直接又は間接的に当接
    可能な当接部を形成することにより、少なくとも湯の流
    入口を閉じたとき、バイアスバネが弁体を湯の閉弁方向
    に付勢していることを特徴とする湯水混合装置の制御機
    構。
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