JP3310149B2 - 湯水混合栓 - Google Patents

湯水混合栓

Info

Publication number
JP3310149B2
JP3310149B2 JP31528695A JP31528695A JP3310149B2 JP 3310149 B2 JP3310149 B2 JP 3310149B2 JP 31528695 A JP31528695 A JP 31528695A JP 31528695 A JP31528695 A JP 31528695A JP 3310149 B2 JP3310149 B2 JP 3310149B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
temperature
hot water
hot
control valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP31528695A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09152050A (ja
Inventor
正 寿 榎
俣 英 夫 小
Original Assignee
東陶機器株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 東陶機器株式会社 filed Critical 東陶機器株式会社
Priority to JP31528695A priority Critical patent/JP3310149B2/ja
Publication of JPH09152050A publication Critical patent/JPH09152050A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3310149B2 publication Critical patent/JP3310149B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Temperature-Responsive Valves (AREA)
  • Multiple-Way Valves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湯と水とを混合し
て吐出する湯水混合栓に係り、特に内部流路を通過する
混合水の温度に応じてばね定数が変化する形状記憶合金
製の感温スプリングによって自動温度調節のための制御
弁体を付勢保持する湯水混合栓に関する。
【0002】
【従来の技術】湯と水とを混合して吐出する湯水混合栓
等では、予め設定した混合水の温度が給水及び給湯圧の
変動等によって変化してしまうので、これを自動的に調
節して元の設定温度に復帰させる自動温度調節機能を備
えたものがサーモスタットミキシングバルブとして従来
から利用されている。
【0003】このような湯水混合栓では、混合水の温度
を検知するための手段として、たとえば実公昭61−4
4062号公報に記載されているように、形状記憶合金
を素材とした感温スプリングが利用されるようになっ
た。この感温スプリングは、特定の温度下で一定の形状
に設定すると、この温度域以外の範囲で形状を変化させ
ても先の特定の温度になれば元の形状に復元するという
形状記憶合金の特性を利用したものである。
【0004】感温スプリングは、水側及び湯側の弁座に
一軸上で接離する制御弁体を湯弁座側に付勢するように
組み込まれる。そして、制御弁体の軸線方向のバランス
設定のため、感温スプリングの反対側の位置にはバイア
ススプリングを配置して制御弁体を水弁座側に付勢した
構造が一般的に採用されている。そして、制御弁体は温
度設定用のハンドルによって水弁座側及び湯弁座側のそ
れぞれの開度を調整することで、混合水の温度が設定さ
れる。そして、水及び湯の供給圧や温度変動によって混
合水の温度が変化すると、感温スプリングが伸縮し温度
補正して混合水の温度を設定温度に維持しようとする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、感温スプリ
ングを感温部材として用いる場合、図14に示すよう
に、感温スプリングSの末端Saには寸法aの段差があ
るため、図15に線分Lで示すように、末端Saを研削
して段差が生じないようにする必要がある。
【0006】ところが、このように研削し段差が生じな
いようにして組込んでも、感温スプリングSが熱により
変形した場合には、スプリングの戻り作用が生じるた
め、図16に示すように、末端Saに寸法bの段差が生
じてしまい、端面を平らな状態のままで平行移動させる
ことができない。そして感温スプリングSは末端Saの
部分が最もよく熱変形し、この部分で制御弁体が付勢保
持されることになるため、ハウジング内で摺動する制御
弁体の軸線が、ハウジングの軸線に対して傾いてしま
い、この傾きを避けることができないという問題があ
る。
【0007】本発明はこのような点を考慮してなされた
もので、制御弁体の傾きを有効に利用して湯水を充分に
混合させ、混合水の温度斑をなくして感温スプリングの
応答性を向上させることができる湯水混合栓を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、軸線方向に間隔を置いて湯流入口と水流入口
とが穿設され、これら両流入口の下流位置に湯水混合室
が形成されたハウジングと;前記ハウジング内に軸線方
向に摺動可能に配設され、前記両流入口の間を摺動して
湯、水の流入量を制御する制御弁体と;前記ハウジング
内の湯水混合室近傍位置に配設され、前記制御弁体の軸
線方向移動を制御する形状記憶合金製の感温スプリング
と;を具備する湯水混合栓において、前記感温スプリン
グの末端を、前記両流入口の流入軸に対し、周方向に4
5ないし135度偏位した位置に配置したことを特徴と
する。
【0009】ところで、感温スプリングが熱変位した場
合、制御弁体が感温スプリングの末端で押され、制御弁
体は、感温スプリングの末端と制御弁体の軸線とを含む
平面内で傾くことになる。
【0010】ここで、湯流入口が制御弁体により絞られ
て、湯圧が水圧に比較して高くなっている場合を考える
と、水は水流入口からそのまま流入することになるが、
湯は、感温スプリングの末端に対し周方向に180度位
置が偏位した側、すなわち制御弁体の傾きによって開口
が最も広くなった側に廻り込んで流入することになる。
このため、湯の流入軸と水の流入軸とが、周方向に45
ないし135度偏位することになり、湯水の混合を充分
に行なって混合水の温度斑を大幅に抑えることが可能と
なる。
【0011】本発明はまた、感温スプリングの末端を、
両流入口の流入軸に対し、周方向にほぼ90度偏位した
位置に配置するようにしたことを特徴とする。そしてこ
れにより、湯の流入軸と水の流入軸とが、周方向にほぼ
90度偏位することになり、湯と水とをより効率よく混
合することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の態様を図面
を参照して説明する。
【0013】図1は、本発明の実施の一態様に係る湯水
混合栓を示すもので、図中、符号1は湯水混合栓の本体
であり、この本体1の背部には、建屋側の給水および給
湯配管に接続するための水用脚管1aおよび湯用脚管1
bが設けられている。本体1の下端中央部には、吐水管
1cが接続され、その背部側には、シャワーヘッド(図
示せず)に向かうホース1dが設けられている。そし
て、本体1の図中右端には、吐水管1c側あるいはホー
ス1d側に流路を選択的に切換えるための切換ハンドル
2が設けられ、また本体1の図中左端には、混合水温度
を調節するための温度調節ハンドル3が設けられてい
る。
【0014】本体1の内部には、図2に示すように、水
用脚管1aおよび湯用脚管1bに各々連通する給水室4
aおよび給湯室4bが、本体1の右端部および左端部に
それぞれ形成されており、前記給湯室4bの右隣には、
給水室4aに直に連通する水室4cが設けられている。
この水室4cと給水室4aとの間には、混合室4dが設
けられているとともに、吐水管1cに連通する吐水管側
連絡路4eおよびホース1dに接続されるホース側連絡
路4fがそれぞれ形成されている。
【0015】また、本体1の内部には、右端から混合室
4dにかけて、切換弁用の円筒状をなすケース5が組込
まれており、このケース5内には、スリーブ状の切換弁
体5aが回転可能に挿入配置され、この切換弁体5a
は、スピンドル5bを介し切換ハンドル2に連結されて
いる。
【0016】ケース5の周壁には、吐水管側連絡路4e
およびホース側連絡路4fに対応する位置であってそれ
ぞれの芯の軸線が造る中心角を90度程度として流出ポ
ート5c,5dが穿設されており、一方切換弁体5aに
は、これらの流出ポート5c,5dに整合可能な連絡孔
5e,5fがそれぞれ設けられている。そして、切換ハ
ンドル2の回転操作によって、各流出ポート5c,5d
と連絡孔5e,5fとを整合させることにより、混合室
4dからの流路を吐水管1c側またはホース1d側に切
換えることができるようになっている。
【0017】本体1の内部にはまた、図2および図3に
示すように、その左端部に、本体1の正面側および上面
側の表面温度の上昇を抑えるために、円筒状をなす断熱
ブッシュ6が嵌合固定されており、その内部には、温度
調節ハンドル3に連設した温度調節ユニット7が、本体
1の左端側から着脱自在に挿入配置されている。
【0018】温度調節ユニット7は、自動温度調整機能
を有していて、温度調節ハンドル3側から順に第1、第
2および第3の各ハウジング8,9,10をそれぞれね
じ接合により一体化した外郭構造をもっている。そし
て、この温度調節ユニット7は、第1および第2の各ハ
ウジング8,9が断熱ブッシュ6の中にシール下で嵌合
固定されているとともに、第3ハウジング10が水室4
cと混合室4dとの間の隔壁に嵌込まれて固定されてい
る。
【0019】第1ハウジング8には、図3に示すよう
に、一端を温度調節ハンドル3に連結したスピンドル8
aが回転自在に組込まれているとともに、このスピンド
ル8aと第1ハウジング8との間には、スピンドル8a
にねじ8c接合したスライドブロック8bが配設されて
いる。スライドブロック8bは、キー接合等により第1
ハウジング8に対し軸線方向にのみ移動し軸線廻りには
回転しないように組込まれ、スピンドル8aとの間にね
じ歯車機構を構成している。第1ハウジング8の一端面
には、後述する制御弁体11が着離座する環状の湯弁座
8eが形成されている。
【0020】第2ハウジング9には、図4に示すよう
に、軸線方向の両端面が給湯室4bおよび水室4cにそ
れぞれ臨む配置の制御弁体11が同軸上で移動可能に組
込まれており、この制御弁体11は、軸線方向のほぼ中
央部に隔壁11aを設けてこれに流路孔11bを開けた
断面形状を有している。そしてこの制御弁体11は、給
湯室4b内に位置する第1ハウジング8の一端の湯弁座
8eと第3ハウジング10に形成されて水室4c内に位
置する水弁座10aとの間を移動し、これら各弁座8
e,10aとの間の弁開度を設定することにより、混合
水の温度を調整できるようになっている。
【0021】この制御弁体11と給湯室4bおよび水室
4cとの間を隔離する断熱ブッシュ6には、軸線方向に
間隔を置いて、上流側に湯流入口6aが設けられている
とともに、下流側に水流入口6bが設けられており、こ
れら両流入口6a,6bは、周方向のほぼ同一位置に穿
設され、湯および水の流入軸の周方向位置がほぼ同一に
なるように設定されている。
【0022】一方、断熱ブッシュ6の内周側に位置する
第2ハウジング9には、図3に示すように、湯流入口6
aからの湯を湯弁座8e側に案内する湯導入口9a、お
よび水流入口6bからの水を水弁座10a側に案内する
水導入口9bがそれぞれ設けられている。これら各導入
口9a,9bは、連結部を除き周方向のほぼ全周に亙っ
て設けられており、したがって、各流入口6a,6bか
ら流入した湯、水は、各導入口9a,9bで流入軸の方
向が変化することなく、そのまま各弁座8e,10a側
に流入し、制御弁体11の移動により混合水温度が調整
されるようになっている。
【0023】このような制御弁体11を有する流路構造
では、図3に示すように、給湯室4bからの湯は、図中
実線矢印のように供給され、制御弁体11の流路孔11
bを通って第3ハウジング10側に向かう。一方、水室
4cからの水は、図中破線矢印のように流れ、第3ハウ
ジング10内で湯と混合されて混合室4d側に送り出さ
れる。なお図3は、水弁座10aに制御弁体11が着座
して水側を全閉にした状態を示している。
【0024】制御弁体11を、温度調節ハンドル3によ
ってその軸線方向にシフトさせて設定するため、および
給水、給湯の温度変動等による混合水温度の変化に対応
して設定温度になるよう制御弁体11を作動させるた
め、制御弁体11を介しその両側位置には、バイアスス
プリング12および感温スプリング13がそれぞれ配設
されている。
【0025】バイアススプリング12は、その自然長に
対してこれよりも短くし、予め圧縮変形させたユニット
として第1ハウジング8内に収められており、このユニ
ット化のため、第1ハウジング8内を芯廻りには回転し
ないで軸線方向にのみ移動可能な外形とした保持座1
4、制御弁体11に突当たるヘッド15、および前記保
持座14とヘッド15との間を連接するフック16を備
えている。そして、保持座14は、その一端面がスライ
ドブロック8bに突当たり、このスライドブロック8b
の移動とともに軸線方向に動作するようになっている。
【0026】一方、第3ハウジング10内に収容されて
いる感温スプリング13は、形状記憶合金をコイル状に
巻回して形成されており、この感温スプリング13と制
御弁体11との間には、ガイドスリーブ17が介装され
ている。
【0027】感温スプリング13は、第3ハウジング1
0内を通過する混合水の温度変動に応じてばね定数を変
化させ、バイアススプリング12との間での制御弁体1
1の位置を調整して、予め設定した温度の混合水が継続
して得られるようにする自動温度調節機能を有してい
る。すなわち、混合水温度が設定値よりも高くなると、
感温スプリング13は軸線長さが長くなるように変形
し、ガイドスリーブ17を介し制御弁体11を図3にお
いて左側に移動させる。これにより、湯弁座8eとの間
の弁開度が小さくなるとともに、水弁座10aとの間の
弁開度が大きくなり、水の混合比が増えて混合水温度を
設定値まで下げる向きに動作する。逆に、混合水温度が
低下すれば、感温スプリングは収縮変形して水弁座10
a側の弁開度が小さくなり、混合水温度を同様に設定値
に復帰させる。
【0028】ガイドスリーブ17の制御弁体11側の端
部には、周方向に一定間隔で複数のベーン17aが設け
られており、このベーン17aにより、制御弁体11と
水弁座10aとの間から供給される水室4cからの水
が、ガイドスリーブ17の軸線に対し旋回する流れとな
るよう撹拌され、流路孔11bからの湯との混合が促進
される。また、ガイドスリーブ17と感温スプリング1
3との間には、合成樹脂製の断熱スペーサ18が介装さ
れている。
【0029】感温スプリング13は、図5および図6に
示すように、制御弁体11側の末端13aの位置が、湯
流入口6aおよび水流入口6b、すなわち湯Hの流入軸
および水Cの流入軸に対し、周方向に45ないし135
度、より好ましくは90度偏位した位置に配置されてお
り、この偏位により湯と水とを充分に混合させ、混合水
の温度斑を大幅に抑制できるようになっている。以下、
その理由について説明する。
【0030】図6に示すように、感温スプリング13の
末端13aが図中上端部に位置している状態で、混合水
の温度が設定値よりも高くなると、制御弁体11は感温
スプリング13の伸長変形により押圧されて、湯弁座8
eとの間の弁開度を小さくするように動作することにな
るが、その際制御弁体11は平行移動はせず、前記末端
13aの位置と感温スプリング13の中心線O1 とを含
む平面内で、図中下方に傾いた状態で移動し、その中心
線O2 は下向きとなる。このため、湯弁座8eとの間の
弁開度は、図7に示すように、図中上端部が狭く下端部
が広い状態となる。
【0031】ここで、湯Hおよび水Cの流入軸が、感温
スプリング13の制御弁体11側の末端13aの位置に
対し、周方向に90度偏位しており、したがって、湯H
および水Cが感温スプリング13の中心線O1 位置で紙
面に垂直に流入した場合を考える。
【0032】水Cの方は、制御弁体11と水弁座10a
との間の弁開度が広いので、制御弁体11が多少傾いて
いても、これに影響されることなくそのまま流入するこ
とになる。一方、湯Hの方は、制御弁体11と湯弁座8
eとの間の弁開度が狭く、湯Hの圧力が高くなるため、
そのまま流入せずに湯弁座8eとの間の弁開度が最も広
い方に廻り込み、図8に示すように、水Cの流入軸に対
し周方向に90度偏位した方向から流入することにな
る。このため、湯Hと水Cとが充分に混合され、混合水
の温度斑を大幅に抑えて感温スプリング13の応答性を
向上させることができる。この効果は、湯Hと水Cとが
周方向に90度偏位している場合に最も顕著であるが、
45ないし135度の範囲であれば所期の効果は期待で
きる。これについては後に詳述する。
【0033】ところで、湯Hと水Cとの流入方向を周方
向に90度偏位させることができるのは、これらの流入
軸と感温スプリング13の末端13aとが、周方向に9
0度偏位しているからである。したがって、湯Hと水C
との流入方向を周方向に45ないし135度偏位させる
には、これらの流入軸と感温スプリング13の末端13
aの位置とを、周方向に45ないし135度偏位させれ
ばよいことになる。
【0034】なお、以上は制御弁体11と湯弁座8eと
の間の弁開度が狭い場合、すなわち制御弁体11により
湯H側を制御している場合について説明したが、逆に制
御弁体11と水弁座10aとの間の弁開度を狭くして水
C側を制御する場合にも同様のことがいえる。ただしこ
の場合には、水Cが制御弁体11と水弁座10aとの間
の弁開度が最も広い方に廻り込んで流入することにな
る。
【0035】次に、比較のために、湯Hおよび水Cの流
入軸と感温スプリング13の末端13aの位置とが、周
方向の同一位置にある場合について説明する。
【0036】図9はこの状態を示すもので、この状態か
ら制御弁体11が湯弁座8e側に移動すると、図10に
示すように、制御弁体11の湯弁座8eに対する弁開度
は、湯Hの流入側が最も狭く、180度偏位した位置が
最も広い傾きとなる。このため、図11に示すように、
湯Hは反対側に廻り込んで流入することになり、湯Hと
水Cとの流入方向が、周方向に180度偏位した状態と
なる。このため、湯Hと水Cとが混合されずに二層流と
なって流れ、混合水の温度斑が大きくなって感温スプリ
ング13の応答性が悪くなる。
【0037】なお、本実施の形態においては、感温スプ
リングの制御弁体側の末端を両流入口の流入軸に対し周
方向に45ないし135度偏位した位置に配置した例を
示したが、感温スプリングの制御弁体とは反対側の末端
を同様に偏位した位置に配置しても同様の作用、効果を
奏する。
【0038】
【実施例】本発明者等は、湯Hと水Cとの流入方向(偏
位角度)の変化と、混合水の吐水温度変化との関係につ
いて実験を行なった。
【0039】なお、偏位角度は、図12に示すように、
0度、45度、90度、135度、および180度の5
態様とし、実験条件は以下の通りである。
【0040】 給水圧力 2kgf/cm2 給水温度 5℃ 給湯圧力 2〜4kgf/cm2 給湯温度 85℃ 以上の実験により、図13に示す結果を得た。図13
は、横軸に偏位角度、縦軸に吐水温度変化をとって、偏
位角度と吐水温度変化との関係を示したものである。
【0041】図13からも明らかなように、偏位角度が
90度の場合に吐出温度変化が最も少なく最適である
が、4℃を吐出温度変化のがまん限界とすれば、偏位角
度が45ないし135度の範囲内であればこの条件をほ
ぼ満たすことができることが判る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、感温スプ
リングの末端を、湯および水の両流入口の流入軸に対
し、周方向に45ないし135度偏位した位置に配置す
るようにしているので、制御弁体の傾きを有効に利用し
て、湯と水との流入方向を、周方向に45ないし135
度偏位させることができる。このため、湯と水とが充分
に混合され、混合水の温度斑を抑えて感温スプリングの
応答性を向上させることができる。
【0043】本発明はまた、感温スプリングの末端を、
両流入口の流入軸に対し、周方向にほぼ90度偏位した
位置に配置するようにしているので、湯と水とを最も効
率よく混合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一態様に係る湯水混合栓を示す
全体斜視図。
【図2】図1の本体の部分の内部構造を示す部分断面
図。
【図3】図2の要部拡大図。
【図4】第1ハウジング、第2ハウジングに組込まれる
部材を示す分解斜視図。
【図5】湯および水の流入軸と感温スプリング末端の位
置との関係を示す説明図。
【図6】感温スプリング末端の位置と制御弁体の傾きと
の関係を示す説明図。
【図7】制御弁体の傾きと各弁座との間の弁開度の関係
を示す説明図。
【図8】図7の状態における湯および水の流入方向を示
す説明図。
【図9】湯および水の流入軸と感温スプリング末端の位
置とが周方向に同一位置となっている状態を示す説明
図。
【図10】図9の構成における制御弁体の傾きの状態を
示す説明図。
【図11】図10の状態における湯および水の流入方向
を示す説明図。
【図12】本発明者等が行なった実験の内容を示す説明
図。
【図13】図12の実験結果を示すグラフ。
【図14】感温スプリングの末端に生じる段差を示す説
明図。
【図15】段差をなくするための研削方法を示す説明
図。
【図16】研削してもスプリングの戻り作用により段差
が生じることを示す説明図。
【符号の説明】
1 本体 2 切換ハンドル 3 温度調節ハンドル 4d 混合室 5 ケース 5a 切換弁体 5b,8a スピンドル 6 断熱ブッシュ 6a 湯流入口 6b 水流入口 7 温度調節ユニット 8 第1ハウジング 8b スライドブロック 8e 湯弁座 9 第2ハウジング 9a 湯導入口 9b 水導入口 10 第3ハウジング 10a 水弁座 11 制御弁体 12 バイアススプリング 13 感温スプリング 13a 末端 O1 ,O2 中心線 H 湯 C 水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 11/00 - 11/24 F16K 31/64 - 31/72

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸線方向に間隔を置いて湯流入口と水流入
    口とが穿設され、これら両流入口の下流位置に湯水混合
    室が形成されたハウジングと、 前記ハウジング内に軸線方向に摺動可能に配設され、前
    記両流入口の間を摺動して湯、水の流入量を制御する制
    御弁体と、 前記ハウジング内の湯水混合室近傍位置に配設され、前
    記制御弁体の軸線方向移動を制御する形状記憶合金製の
    感温スプリングと、 を具備する湯水混合栓において、 前記感温スプリングの末端を、前記両流入口の流入軸に
    対し、周方向に45ないし135度偏位した位置に配置
    したことを特徴とする湯水混合栓。
  2. 【請求項2】感温スプリングの末端は、両流入口の流入
    軸に対し、周方向にほぼ90度偏位した位置に配置され
    ていることを特徴とする請求項1記載の湯水混合栓。
JP31528695A 1995-12-04 1995-12-04 湯水混合栓 Expired - Fee Related JP3310149B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31528695A JP3310149B2 (ja) 1995-12-04 1995-12-04 湯水混合栓

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31528695A JP3310149B2 (ja) 1995-12-04 1995-12-04 湯水混合栓

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09152050A JPH09152050A (ja) 1997-06-10
JP3310149B2 true JP3310149B2 (ja) 2002-07-29

Family

ID=18063577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31528695A Expired - Fee Related JP3310149B2 (ja) 1995-12-04 1995-12-04 湯水混合栓

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3310149B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4611102B2 (ja) 2005-04-28 2011-01-12 日本サーモスタット株式会社 湯水混合栓
JP4700420B2 (ja) * 2005-06-15 2011-06-15 株式会社三栄水栓製作所 サーモ型湯水混合水栓
JP2008002635A (ja) * 2006-06-23 2008-01-10 Kvk Corp 湯水混合水栓

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09152050A (ja) 1997-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060243813A1 (en) Thermostatic mixer with flow diverting means
EP1190284B1 (en) Thermostatic mixing valve
JP3310149B2 (ja) 湯水混合栓
JP2006329334A (ja) 湯水混合栓
JP4611102B2 (ja) 湯水混合栓
JP3410265B2 (ja) 湯水混合栓
JP2006500521A (ja) 水圧制御式サーモスタット混合弁
JP2002147645A (ja) 湯水混合栓
JP2002022039A (ja) 混合弁およびこの混合弁を用いた給湯器
JP2564338Y2 (ja) サーモスタットミキシングバルブ
JP2001254868A (ja) 湯水混合水装置
JP2002098243A (ja) 湯水混合栓
JP3740885B2 (ja) 湯水混合装置
JP3414068B2 (ja) 湯水混合栓
JP4591860B2 (ja) 湯水混合栓
JP2572743Y2 (ja) シャワー装置
JPH06331046A (ja) 機能モジュールを用いた湯水混合装置の組立方法
JPH06331058A (ja) 自動温度調節式湯水混合装置
JP4042013B2 (ja) 湯水混合弁
JP2591870Y2 (ja) サーモスタットミキシングバルブ
JP2004251383A (ja) 湯水混合栓
JPH11257528A (ja) 湯水混合装置の制御機構
JP2000355963A (ja) 自動温度調節式湯水混合装置
JPH09137877A (ja) 湯水混合水栓のサーモスタット
JP2686897B2 (ja) 機能モジュールを用いた湯水混合装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080524

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090524

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees