JPH11179810A - 表面化粧シートを一体化した食品包装用発泡容器の製造方法 - Google Patents

表面化粧シートを一体化した食品包装用発泡容器の製造方法

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JPH11179810A
JPH11179810A JP35131397A JP35131397A JPH11179810A JP H11179810 A JPH11179810 A JP H11179810A JP 35131397 A JP35131397 A JP 35131397A JP 35131397 A JP35131397 A JP 35131397A JP H11179810 A JPH11179810 A JP H11179810A
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decorative sheet
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】表面化粧シートの型に対する位置調整をより効
果的に行うことができて、表面化粧シートの発泡容器に
対する一体化が確実となり、しかも外型に対する表面化
粧シートの装着及び位置決めを自動的かつ確実に行うこ
とができて、ガスバリア性に優れて美麗な食品包装用発
泡容器の製造を高速で確実に行うことができる方法を提
供すること。 【解決手段】ビーズ注入孔12、及びこの近傍に形成し
た複数のスチーム導入孔13を有したビーズ発泡成形す
るための外型10と、この外型10のコア収納部内に挿
入される成形コア20とによって、ビーズ発泡成形のた
めのキャビティを構成し、このキャビティ内に挿入した
表面化粧シート40の内側に注入したビーズを発泡させ
ることにより、表面化粧シートを一体化した深ものであ
る食品包装用発泡容器50を、製造することを特徴とす
る製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビーズ発泡成形に
よって形成される発泡樹脂成形品に関し、特に表面化粧
シートを一体的に有した発泡樹脂成形品の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ビーズをキャビティ内で発泡させること
によって発泡樹脂成形品を形成するビーズ発泡成形方法
は、発泡ビーズが充填されるべき型のキャビティの形状
によって、「カップ」のような所謂「深もの」とする場
合に有効なものとなる。何故なら、例えば、「トレイ」
のような「浅もの」を形成する場合には、発泡性樹脂シ
ートを真空または圧空成形すればよいのであるが、この
発泡性樹脂シートを所謂「深絞り」して「深もの」を形
成することは、肉厚変化や亀裂の発生等の問題があっ
て、不可能だからである。勿論、この「深もの」を射出
成形することもあり得るが、「カップ」のような使い捨
て容器については、そのようなコストの高い製造方法を
採用することはできない。
【0003】一方、以上のビーズ発泡成形を採用して成
形される発泡樹脂成形品は、ビーズ発泡成形という手段
を採用することから所謂「ガスバリア性」が低く、また
凹凸が表面に生じ易いことから表面へ直接印刷した場合
に不鮮明とならざるを得ないという問題を含んでいるも
のである。
【0004】そして、ビーズ発泡成形する際に、雌型キ
ャビティ内に構成されている蒸気室への蒸気の導入によ
ってビーズの加熱発泡と、同室への冷却水の導入によっ
て冷却固化とを行うのであるが、これらの蒸気や冷却水
を、雌型キャビティの上部側方の一点から対角側下部
(反対側)に排出するには、相当多くの時間を要するこ
ととなる。勿論、これらの蒸気や冷却水からの発泡体へ
の熱移動についても、成形時に必要な均一な温度を得る
ためには相応の時間を要するものであり、これらの時間
は、この種のビーズ発泡成形品を製造する場合のコスト
を増大させているのである。
【0005】そこで、この種の発泡樹脂成形品につい
て、そのコストの安さや製造容易性という長所を十分生
かしながら、ガスバリア性の確保及び装飾の完全化を図
るために、例えば特開平8−132465号公報にて提
案されているような、「ラベル付き発泡樹脂成形品及び
その製造方法」が採用されてきているのである。
【0006】この特開平8−132465号公報にて提
案されている「ラベル付き発泡樹脂成形品及びその製造
方法」では、その特許請求の範囲の請求項1の記載から
すると、雌型のキャビティー内面に、「ラベル端に沿っ
た溝」を形成しておいて、この「ラベル端に沿った溝」
からエアを吸引することにより、雌型とラベルとの間を
減圧してラベルの雌型に対する仮固定を行うようにする
ものである。この「ラベル端に沿った溝」を形成してお
くことは、上記公報の特許請求の範囲の、請求項2の疑
似雄型を使用する製造方法でも同様である。
【0007】ところが、雌型のキャビティー内面に形成
した「ラベル端に沿った溝」からエアを吸引してラベル
の仮固定を確実に行うには、ラベルがこの「ラベル端に
沿った溝」に当接し得る位置になければならないから、
雌型、雄型、あるいは疑似雄型に対するラベルの位置設
定を、常に正確に行っておかなくてはならないことにな
る。もし、ラベルの位置設定が正確でないと、雌型とラ
ベルとの間の減圧が良好になされず、ラベルの雌型に対
する仮固定が行えないだけでなく、ラベルがズレたまま
容器表面に一体化されることにもなる。従って、出来あ
がった製品は、見栄えが悪いだけでなく、十分なガスバ
リア性が確保できていないものになる。この雌型、雄
型、あるいは疑似雄型に対するラベルの位置設定につい
ては、上記公報中には何等具体的には記載されていない
が、十分なガスバリア性を有して美麗な製品とするため
には、実際上は非常に重要な問題なのである。
【0008】また、この種の発泡樹脂成形品は、言わば
使い捨てされるものであるから、高速で大量に製造しな
ければならないものであるが、雌型、雄型、あるいは疑
似雄型に対するラベルの位置設定に時間が係ったり、手
間が係ったりすれば、当然そのコストが上昇することに
なって好ましいことではない。特に、ラベルの位置設定
に時間が掛かるようでは、この種の発泡樹脂成形品の製
造方法としては、重大な問題を有していることになるの
である。
【0009】そこで、本発明者は、上記のラベル、つま
り本発明でいうところの「表面化粧シート」の、外型
(雌型)に対する位置設定を、常に正確でかつ短時間で
行うようにするにはどうしたらよいか、について種々検
討を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この種の表
面化粧シートを一体化した発泡樹脂成形品を製造するに
ついて、表面化粧シートの、外型に対する位置設定を常
に正確で短時間内で行えるようにして、美麗でガスバリ
ア性が十分な発泡樹脂成形品を製造することである。
【0011】すなわち、本発明の目的とするところは、
表面化粧シートの型に対する位置調整をより効果的に行
うことができて、表面化粧シートの発泡容器に対する一
体化が確実となり、しかも外型に対する表面化粧シート
の装着及び位置決めを自動的かつ確実に行うことができ
て、ガスバリア性に優れて美麗な食品包装用発泡容器の
製造を高速で確実に行うことができる方法を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、本発明の採った手段は、後述する実施の形態の説
明中において使用する符号を付して説明すると、「ビー
ズ注入孔12、及びこの近傍に形成した複数のスチーム
導入孔13を有したビーズ発泡成形するための外型10
と、この外型10のコア収納部11内に挿入される成形
コア20とによって、ビーズ発泡成形のためのキャビテ
ィ52を構成し、このキャビティ52内に挿入した表面
化粧シート40の内側に注入したビーズを発泡させるこ
とにより、表面化粧シート40を一体化した深ものであ
る食品包装用発泡容器50を、次の各工程を含んで製造
することを特徴とする製造方法。 (1)成形コア20とは別の疑似コア30の外周面に、
裏面にキャビティ52内の隙間にて形成される発泡成形
体51との接着を行う接着剤41を予めグリッド状に設
けた表面化粧シート40を巻き付け、この疑似コア30
の外周面に開口させた空気導入用のエア孔31から吸引
することにより、当該表面化粧シート40を、その復元
性に抗して疑似コア30に巻き付け吸着させる工程; (2)この表面化粧シート40とともに、疑似コア30
を外型10のコア収納部11内に挿入して、この疑似コ
ア30の空気導入用の各エア孔31からエアを噴出させ
ることにより、表面化粧シート40を、その復元性を利
用して第1段階の位置修正を行いながら、外型10のコ
ア収納部11内面に移送させる工程; (3)外型10のコア収納部11内面であって、表面化
粧シート40のビーズ注入孔12及びスチーム導入孔1
3側の端縁から10〜15mm内側部分、及びこの表面
化粧シート40の他側の端縁内側に該当する部分に形成
してある空気導入用の各エア孔14から吸引することに
より、表面化粧シート40を外型10のコア収納部11
内に固定して、表面化粧シート40の内側と成形コア2
0との間にビーズ発泡成形のためのキャビティ52内の
隙間を形成する工程; (4)その後、当該疑似コア30と成形コア20とを入
れ換える工程; (5)このキャビティ52内の隙間にビーズを注入し
て、これを複数のスチーム導入孔13から導入したスチ
ームによって加熱発泡させる際に、表面化粧シート40
に設けた接着剤41間から、キャビティ52内の隙間に
存在していたガスの流れを行い易くして、表面化粧シー
ト40の、外型10のコア収納部11内面に対する第2
段階の位置修正を行う行程。」である。
【0013】すなわち、本発明は、表面化粧シート40
を一体化した深ものである食品包装用発泡容器50を、
ビーズ発泡成形法により製造する方法に関するものであ
り、ビーズ注入孔12、及びこの近傍に形成した複数の
スチーム導入孔13を有したビーズ発泡成形するための
外型10と、この外型10のコア収納部11内に挿入さ
れる成形コア20とによって、ビーズ発泡成形のための
キャビティ52を構成し、このキャビティ52内に挿入
した表面化粧シート40の内側に注入したビーズを発泡
させることにより、食品包装用発泡容器50を製造しよ
うとするものである。
【0014】そのために、まず行程(1)では、図2に
示すように、成形コア20とは別の疑似コア30の外周
面に、表面化粧シート40を、その復元性に抗して疑似
コア30に巻き付け吸着させるのであるが、この表面化
粧シート40の裏面には、図6に示すように、接着剤4
1を予めグリッド状に設けておくのである。この接着剤
41は、キャビティ52内の隙間にて形成される発泡成
形体51と、表面化粧シート40との接着を行うもので
ある。そして、この表面化粧シート40を疑似コア30
の表面に巻き付けて、この疑似コア30の外周面に開口
させた空気導入用のエア孔31から吸引することによ
り、当該表面化粧シート40を、その復元性に抗して疑
似コア30に巻き付け吸着させるのである。
【0015】行程(2)では、この疑似コア30を、表
面化粧シート40とともに外型10のコア収納部11内
に挿入して、この疑似コア30の空気導入用の各エア孔
31から、今度はエアを噴出させるのである。これによ
り、表面化粧シート40は、その復元性によって第1段
階の位置修正を行いながら、外型10のコア収納部11
内面に移送されるのである。
【0016】すなわち、この工程(2)では、疑似コア
30の表面に巻き付け吸着されていた表面化粧シート4
0は、各エア孔31から噴出されたエアによって外型1
0のコア収納部11内面に移送される間に自由になると
きがある。この自由になった間に、当該鏡面化粧シート
40は、その復元性、つまり元に戻ろうとする性質によ
って位置修正を行うのであるが、これが「第1段階の位
置修正」である。
【0017】さて、次の行程(3)では、外型10のコ
ア収納部11内面に形成してある各エア孔14から吸引
することにより、表面化粧シート40を外型10のコア
収納部11内に固定するのである。これらの各エア孔1
4は、外型10のコア収納部11内面であって、表面化
粧シート40のビーズ注入孔12及びスチーム導入孔1
3側の端縁から10〜15mm内側部分と、この表面化
粧シート40の他側の端縁内側に対向する部分とに形成
してある。これらの空気導入用の各エア孔14から吸引
することによって、表面化粧シート40を外型10内に
固定して、この表面化粧シート40の内側と、疑似コア
30と交換された成形コア20との間にビーズ発泡成形
のためのキャビティ52内の隙間を形成するのである。
【0018】その後に、行程(4)で、図3に示すよう
に、不要となった疑似コア30と成形コア20とを入れ
換えるのである。そして、図4に示すように、成形コア
20と表面化粧シート40との間に、ビーズ発泡成形の
ためのキャビティ52内の隙間を形成するのである。
【0019】さて、行程(5)では、このキャビティ5
2内の隙間にビーズを注入して、これを複数のスチーム
導入孔13から導入したスチームによって加熱発泡させ
て、発泡成形体51を形成するのであるが、この際に重
要なことは、「第2段階の位置修正」を行うことであ
る。この第2段階の位置修正は、キャビティ52内の隙
間に存在していたガスを、表面化粧シート40に設けた
接着剤41間に積極的に流すようにして、いわば意図的
に行うものである。
【0020】そのために、表面化粧シート40の裏面に
は、上記行程(1)での説明、及び図6で図示したよう
に、接着剤41が予めグリッド状に形成してあり、これ
らの接着剤41間を、キャビティ52内へのビーズの注
入、及びビーズの加熱発泡による体積増加によって、キ
ャビティ52内の隙間に存在していたガスが、図6中の
矢印にて示したように流れるのである。換言すれば、表
面化粧シート40は、発泡成形体51のガスバリア性を
確保するためのものでもあるから、ガスはこの表面化粧
シート40を通過することがないのであり、キャビティ
52内の隙間に存在していたガスは、当該表面化粧シー
ト40の裏面であって、各接着剤41間にて流れざるを
得ないものである。以上のような、表面化粧シート40
の裏面であって、各接着剤41間にてのガスの流れは、
これらが集まることによって、最終的には、図5に示す
矢印のような大きな流れとなり、表面化粧シート40を
動かす動力源となるのである。
【0021】ところで、表面化粧シート40が、上記第
1段階の位置修正によって、外型10のコア収納部11
内面に対する位置が正しいものであれば、この表面化粧
シート40は、コア収納部11内面にピッタリと保持さ
れているため、図5及び図6に示したガスの流れによっ
ては移動することはない。これに対して、表面化粧シー
ト40が、第1段階の位置修正によっては未だコア収納
部11内面に対して、例えば図7の図示上方に示したも
ののように、ズレがあった場合には、当該表面化粧シー
ト40はコア収納部11内面に保持されていないことに
なるから、上記ガスの流れが表面化粧シート40を動か
すことになり、図7の図示下方に示したもののように第
2段階の位置調整がなされるのである。
【0022】ところで、従来の技術の項で述べたよう
に、ビーズを加熱発泡して発泡成形体51とする際に
は、キャビティ52内の蒸気室への蒸気の導入と、同室
への冷却水の導入とを行うのであるが、キャビティ52
の上部側方の一点から対角(反対側)に排出すること
は、成形時に必要な均一な温度を得るためには相当多く
の時間を要することとなり、製造コストを増大させるも
のである。
【0023】しかしながら、本発明の後述する実施形態
では、図3及び図4に示すように、加熱用蒸気及び冷却
水の導入孔13を、ビーズ注入孔12の近傍に2箇所形
成するとともに、排出孔15を外型10の下部に形成し
たので、加熱用蒸気及び冷却水は、コア収納部11にお
いて、上部から下部へ障害なく短時間で流れるため、コ
ア収納部11を均一な温度状態に短時間で行うのであ
る。従って、本発明の成形方法では、成形サイクルを短
くできて、発泡状態が均一な食品包装用発泡容器50を
得ることができるのである。
【0024】
【発明の実施の形態】次ぎに、本発明を、図面に示した
実施の形態に従って説明すると、図1には、本発明の製
造方法が製造しようとしている食品包装用発泡容器50
の斜視図と部分拡大図が示してあり、この食品包装用発
泡容器50は、発泡成形体51の表面にガスバリア性の
高い材料、例えばOPP(延伸ポリプロピレン)によっ
て形成した表面化粧シート40が一体化してあるもので
ある。
【0025】この表面化粧シート40は、上記のOPP
(延伸ポリプロピレン)によって薄いシート状のものに
形成し、内容物の表示や、調理例、あるいは商品名等を
表面に印刷したものであり、これをその復元力に抗して
丸めると、図5あるいは図7に示したような筒状のもの
となるものである。そして、この表面化粧シート40の
裏面には、図6に示したように、接着剤41が印刷等の
手段によってグリッド(格子)状に形成してあり、これ
ら各接着剤41間は、図6中の矢印にて示したようなガ
スの流れる道を形成するものである。この接着剤41
は、例えばホットメルト系(パラフィンワックス/エチ
レン−酢酸ビニル共重合体の混合物)を材料として印刷
したもので、ビーズを加熱発泡させるための蒸気の温度
によって溶けるものであり、その厚さが40μm程度の
凹凸群である。
【0026】勿論、発泡成形体51となるべきビーズ
は、外型10のキャビティ52内に確実に注入できるよ
うに細かくして蒸気による加熱によって発泡する樹脂で
あり、ビーズ発泡成形に使用されている一般的な樹脂で
ある。
【0027】成形コア20や疑似コア30が挿入されて
キャビティ52を形成する外型10は、図3及び図4に
示したように、その図示上方中央にビーズ注入孔12を
有しているものであり、このビーズ注入孔12の近傍に
は複数のスチーム導入孔13が形成してあるものであ
る。このスチーム導入孔13は、発泡成形後には冷却水
が通されるものであり、これらの冷却水や蒸気は、当該
外型10の図示下部に形成してある排出孔15から排出
されるものである。
【0028】また、この外型10は、その中心のコア収
納部11内に、疑似コア30または成形コア20が挿入
されることにより、疑似コア30による表面化粧シート
40の保持と、成形コア20によるビーズ発泡成形のた
めのキャビティ52構成を行うものである。つまり、こ
の外型10は、そのキャビティ52内に疑似コア30に
よって表面化粧シート40が挿入され、この表面化粧シ
ート40の内側になるキャビティ52内にビーズ注入孔
12からビーズを注入し、この注入されたビーズを発泡
させることにより、表面化粧シート40を一体化した深
ものである食品包装用発泡容器50を、次のように製造
することになるものである。
【0029】以上のような外型10、成形コア20、疑
似コア30及び表面化粧シート40を使用して、本発明
の対象である食品包装用発泡容器50を製造するには、
まず成形コア20とは別ではあるが略同じ大きさの、図
2に示した疑似コア30を用意し、この疑似コア30の
外周面に、接着剤41を予めグリッド状に設けた表面化
粧シート40を巻き付けるのである。このとき、この表
面化粧シート40は上記材料によって形成したものであ
るから、ある程度の復元性を有しているため、そのまま
では当該表面化粧シート40の疑似コア30表面に対す
る添着は不安定なままである。そこで、当該表面化粧シ
ート40を、その復元性に抗して疑似コア30に機械的
に巻き付けてから、疑似コア30の外周面に開口させた
空気導入用のエア孔31から吸引することにより、吸着
させるのである。
【0030】この疑似コア30を、その表面の表面化粧
シート40とともに外型10のコア収納部11内に挿入
して、この疑似コア30の空気導入用の各エア孔31か
ら、今度はエアを噴出させるのである。これにより、表
面化粧シート40は、疑似コア30から離れて、図3に
示すように、外型10のコア収納部11内面に移送され
るのである。このとき、表面化粧シート40は、その自
らの復元性によって元の平坦な状態に戻ろうとするので
あるが、この作用によって外型10のコア収納部11内
面に対しての、表面化粧シート40の第1段階の位置修
正が行われるのである。
【0031】ところで、外型10のコア収納部11内面
には、上述したように、ビーズ注入孔12及びスチーム
導入孔13が開口させてあったのであるが、これらのビ
ーズ注入孔12及びスチーム導入孔13の近傍であっ
て、表面化粧シート40の端縁から10〜15mm内側
部分、及びこの表面化粧シート40の他側の端縁内側に
該当する部分に、空気導入用のエア孔14が、図3及び
図4に示したように、複数形成してある。これらの空気
導入用の各エア孔14から、コア収納部11の内面と表
面化粧シート40との間に存在する残留エアを吸引する
ことにより、疑似コア30によって挿入された表面化粧
シート40は、外型10のコア収納部11内に固定され
るのである。これにより、表面化粧シート40の内側
と、次の挿入される成形コア20との間に、ビーズ発泡
成形のためのキャビティ52内の隙間が形成されること
になるのである。
【0032】以上のようにして、表面化粧シート40を
外型10のコア収納部11内に挿入した疑似コア30
は、その役目を果たしたことになるから、これを引き出
すとともに、図3にも示したように、当該疑似コア30
と成形コア20とを入れ換えるのである。以上の結果、
上述したように、表面化粧シート40の内側と、次の挿
入される成形コア20との間に、ビーズ発泡成形のため
のキャビティ52内の隙間が形成されるのである。
【0033】そこで、このキャビティ52内の隙間に、
外型10に形成してあるビーズ注入孔12からビーズを
注入するとともに、このビーズを、外型10に形成して
ある複数のスチーム導入孔13から導入したスチームに
よって加熱発泡させるのである。
【0034】この際に重要なことは、ビーズの注入と、
このビーズの発泡による体積増加によって、キャビティ
52内の隙間に存在していたガスの、外型10外に対す
る流れが、図5に示したような状態のものとして生ずる
ことである。このガスの流れは、ガスバリア性の高い材
料によって形成した表面化粧シート40自体により、ま
たこの表面化粧シート40の裏面にグリッド状に形成し
てある多数の接着剤41によって案内されるため、図5
及び図6に示したように、各接着剤41間から非常に流
れ易くなっているのである。以上の結果、キャビティ5
2内の隙間に存在していたガスは、図5に示したよう
に、表面化粧シート40の、外型10のコア収納部11
内面に対する第2段階の位置修正を行いながら流れるの
である。
【0035】換言すれば、このビーズの注入と、ビーズ
の発泡が行われるときには、表面化粧シート40に対し
て、図5に示したようなガスの流れが発生し易くしてあ
るため、外型10のコア収納部11内面に対して表面化
粧シート40が位置ズレしていたとしても、このガスの
流れ、コア収納部11内面の形状、及び表面化粧シート
40自体が有している復元性の総合作用によって、表面
化粧シート40はコア収納部11内面に対して正しい位
置になるように修正されるのである。これが第2段階の
位置修正である。
【0036】勿論、このビーズ発泡時には、外型10内
はスチーム導入孔13から導入されているスチームによ
って加熱されているのであるから、ビーズの発泡が完了
する時点までには、各接着剤41は、完成されるべき発
泡成形体51の表面と表面化粧シート40との接着を行
えるように、十分溶解されている。従って、ビーズの発
泡が完了して発泡成形体51が完成し、かつスチーム導
入孔13から冷却水が注入され始めれば、表面化粧シー
ト40は発泡成形体51の表面に隙間のない状態で一体
化されるのである。これにより、本発明の製造方法が目
的としていた、図1に示した食品包装用発泡容器50が
完全なものとして完成し、この食品包装用発泡容器50
は、図示しない一般的な取り出し装置によって、外型1
0から取り出されるのである。
【0037】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の製造方法に
よれば、キャビティ52内に挿入した表面化粧シート4
0の内側に注入したビーズを発泡させることにより、表
面化粧シート40を一体化した深ものである食品包装用
発泡容器50を製造するにあたって、表面化粧シート4
0を添着した疑似コア30を外型10のコア収納部11
内に挿入して、この疑似コア30の空気導入用の各エア
孔31からエアを噴出させることにより、表面化粧シー
ト40を、その復元性を利用して第1段階の位置修正を
行い、疑似コア30と成形コア20とを入れ換えて、表
面化粧シート40の内側と成形コア20との間にビーズ
発泡成形のためのキャビティ52内の隙間を形成し、こ
のキャビティ52内の隙間にビーズを注入して、これを
複数のスチーム導入孔13から導入したスチームによっ
て加熱発泡させる際に、表面化粧シート40に設けた接
着剤41間から、キャビティ52内の隙間に存在してい
たガスの流れを行い易くして、表面化粧シート40の、
外型10のコア収納部11内面に対する第2段階の位置
修正を行うようにしたことにその特徴があり、これによ
り、表面化粧シート40を一体化した発泡樹脂成形品5
0を製造するについて表面化粧シート40の、外型10
に対する位置設定を常に正確で短時間内で行うことがで
きるのであり、美麗でガスバリア性が十分な発泡樹脂成
形品50を製造することができるのである。
【0038】すなわち、本発明の製造方法によれば、表
面化粧シート40の型に対する位置調整をより効果的に
行うことができて、表面化粧シート40の発泡容器50
に対する一体化が確実となり、しかも外型10のコア収
納部11に対する表面化粧シート40の装着及び位置決
めを自動的かつ確実に行うことができて、ガスバリア性
に優れて美麗な食品包装用発泡容器50の製造を高速で
確実に行うことができるのである。
【0039】より具体的には、本発明の製造方法では、
上述した第1及び第2段階の位置修正によって、表面化
粧シート40の位置設定を正確に行うことができるので
あり表面化粧シート40の外型10に対する仮固定が確
実に行えるだけでなく、外型10と表面化粧シート40
との間の減圧を良好に行えて、表面化粧シート40を発
泡成形体51の表面に正確に一体化することができるの
である。従って、出来あがった食品包装用発泡容器50
は、非常に美麗なものとなるのであり、十分なガスバリ
ア性も確保できたものになる。また、本発明によれば、
外型10、成形コア20、あるいは疑似コア30に対す
る表面化粧シート40の位置設定が短時間で行うことが
できて、高速で大量に製造することができるのであり、
当然完成された食品包装用発泡容器50のコストが上昇
することはないのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造方法によって製造された食品
包装用発泡容器の一部破断斜視図と、この斜視図中の1
−1線部の部分拡大断面図である。
【図2】本発明において使用される疑似コアとこれに添
着される表面化粧シートの断面図である。
【図3】コア収納部内面に吸引させた表面化粧シート内
に成形コアを挿入している状態の断面図である。
【図4】成形コアの挿入が完了したときの外型の断面図
である。
【図5】表面化粧シートの裏面側からのガスの流れを示
す斜視図である。
【図6】表面化粧シートの裏面に形成してある各接着剤
間を通したガスの流れ状態を示す、表面化粧シートの部
分拡大斜視図である。
【図7】第1及び第2段階の位置調整によって表面化粧
シートが順位正確な位置になっていく状態を示す表面化
粧シートの斜視図である。
【図8】従来の技術を示す断面図である。
【符号の説明】
10 外型 11 コア収納部 12 ビーズ注入孔 13 スチーム導入孔 14 エア孔 15 排出孔 20 成形コア 30 疑似コア 31 エア孔 40 表面化粧シート 41 接着剤 50 食品包装用発泡容器 51 発泡成形体 52 キャビティ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 105:04 B29L 22:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビーズ注入孔、及びこの近傍に形成した
    複数のスチーム導入孔を有したビーズ発泡成形するため
    の外型と、この外型のコア収納部内に挿入される成形コ
    アとによって、ビーズ発泡成形のためのキャビティを構
    成し、このキャビティ内に挿入した表面化粧シートの内
    側に注入したビーズを発泡させることにより、表面化粧
    シートを一体化した深ものである食品包装用発泡容器
    を、次の各工程を含んで製造することを特徴とする製造
    方法。 (1)前記成形コアとは別の疑似コアの外周面に、裏面
    に前記キャビティ内の隙間にて形成される発泡成形体と
    の接着を行う接着剤を予めグリッド状に設けた前記表面
    化粧シートを巻き付け、この疑似コアの外周面に開口さ
    せた空気導入用のエア孔から吸引することにより、当該
    表面化粧シートを、その復元性に抗して疑似コアに巻き
    付け吸着させる工程; (2)この表面化粧シートとともに、前記疑似コアを前
    記外型のコア収納部内に挿入して、この疑似コアの空気
    導入用の各エア孔からエアを噴出させることにより、前
    記表面化粧シートを、その復元性を利用して第1段階の
    位置修正を行いながら、前記外型のコア収納部内面に移
    送させる工程; (3)前記外型のコア収納部内面であって、前記表面化
    粧シートの前記ビーズ注入ゲート及びスチーム導入孔側
    の端縁から10〜15mm内側部分、及びこの表面化粧
    シートの他側の端縁内側に該当する部分に形成してある
    空気導入用の各エア孔から吸引することにより、前記表
    面化粧シートを外型のコア収納部内に固定して、前記表
    面化粧シートの内側と成形コアとの間にビーズ発泡成形
    のためのキャビティ内の隙間を形成する工程; (4)その後、当該疑似コアと前記成形コアとを入れ換
    える工程; (5)このキャビティ内の隙間にビーズを注入して、こ
    れを複数のスチーム導入孔から導入したスチームによっ
    て加熱発泡させる際に、前記表面化粧シートの裏面に設
    けた前記接着剤間から、前記キャビティ内の隙間に存在
    していたガスの流れを行い易くして、前記表面化粧シー
    トの、前記外型のコア収納部内面に対する第2段階の位
    置修正を行う行程。
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