JPH10305489A - 食品包装用容器の製造方法 - Google Patents

食品包装用容器の製造方法

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JPH10305489A
JPH10305489A JP9119230A JP11923097A JPH10305489A JP H10305489 A JPH10305489 A JP H10305489A JP 9119230 A JP9119230 A JP 9119230A JP 11923097 A JP11923097 A JP 11923097A JP H10305489 A JPH10305489 A JP H10305489A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】型に対する表面化粧シートの装着を容易に行う
ことができて、ビーズ発泡成形時にこの表面化粧シート
の型に対する位置ズレが生じないようにすることがで
き、しかもガスバリア性に優れた発泡樹脂成形品である
食品包装用容器の製造を簡単かつ確実に行うことのでき
る製造方法を提供すること。 【解決手段】ビーズ発泡成形するための外型10と、こ
の外型10のコア収納部11内に挿入されるコア20と
によって、ビーズ発泡成形のためのキャビティを40を
構成し、このキャビティを40内にビーズ60を注入し
て発泡させることにより、深ものである食品包装用容器
200を製造することを特徴とする食品包装用容器の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビーズ発泡成形に
よって形成される発泡樹脂成形品に関し、特に表面化粧
シートを一体的に有した発泡樹脂成形品の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ビーズ発泡成形によって形成される発泡
樹脂成形品は、発泡ビーズが充填されるべき型のキャビ
ティの形状によって、「カップ」のような所謂「深も
の」とする場合に有効なものとなる。何故なら、例え
ば、「トレイ」のような「浅もの」を形成する場合に
は、発泡性樹脂シートを真空または圧空成形すればよい
のであるが、この発泡性樹脂シートを「深絞り」して
「深もの」を形成することは、肉厚変化や亀裂の発生等
の問題があって、不可能だからである。勿論、この「深
もの」を射出成形することもあり得るが、「カップ」の
ような使い捨て容器については、そのようなコストの高
い製造方法を採用することはできない。
【0003】一方、以上のビーズ発泡成形を採用して成
形される発泡樹脂成形品は、ビーズ発泡成形という手段
を採用することによりガスバリア性が低く、また凹凸が
表面に生じ易いことから印刷が不鮮明とならざるを得な
いという問題を含んでいるものである。
【0004】そこで、この種の発泡樹脂成形品につい
て、そのコストの安さや製造容易性という長所を十分生
かしながら、ガスバリア性の確保及び装飾の完全化を図
るために、例えば特公平6−104338号公報、ある
いは特開平4−33132号公報にて提案されているよ
うな、表面化粧シートを発泡樹脂成形品の表面に一体化
する方法が採用・提案されてきているのである。
【0005】特公平6−104338号公報にて提案さ
れている製造方法は、従来技術が、表面化粧層を有する
樹脂発泡体製の包装容器等を製造するためには、表面化
粧層となるブランクを予め真空成形金型等を用いて成形
しておき、このブランクを雌雄一対の成形割型の雌金型
内に収容した後、雌雄両金型を型締めして形成されたキ
ャビティ内に予備発泡樹脂ビーズを充填し、次いで、キ
ャビティ内にスチームを導入してビーズ群を加熱すると
共に、ビーズ同士を融着させ、発泡体を成形すると同時
に、該発泡体にブランクを融着するものであることに着
目してなされたものであり、 (イ)上記従来方法は、ブランクを雌金型内に固定する
手段として静電気を用いているので、大気中の塵埃が金
型に付着して成形品の汚れることが往々にしてあり、ま
た、ブランクの固定が不安定になりがちで雌金型内壁面
に正しくフィットできず、製品の商品価値が損なわれる
といった問題がある。 (ロ)また、予め雌金型の形状に合わせた容器状の真空
成形シートを雌金型に装着する固定方法も行われている
が、ブランクが輪状のものであるときは固定が十分に行
われない。点を解決すべくなされたものである。
【0006】そして、その主たる構成は次の通りであ
る。すなわち、図7〜図9にも示すように、「成形品の
表面化粧層となるブランクを、それぞれスチーム導入孔
が穿設されている雌金型と雄金型よりなる成形割型の一
方の金型内に収容して保持し、次いで、雌雄両金型を型
締めして形成されたキャビティ内に予備発泡樹脂ビーズ
を充填した後、他方の金型または雌雄両金型のチャンバ
ーを通してキャビティ内にスチームを導入し、上記ビー
ズ群を加熱すると共にビーズ同士を融着させて発泡体を
成形すると同時に、該発泡体上に上記ブランクを一体に
融着した表面化粧層を有する樹脂発泡成形品の製造方法
において、一方の金型のチャンバーを減圧することによ
りスチーム導入孔を通してブランクを真空引きし、この
真空引き作用によって該金型内壁面に吸引接合したブラ
ンクをキャビティ内に呼び発泡樹脂ビーズの充填が完了
する時点まで、真空引き作用下に置くようにすること」
である。
【0007】これにより、この特公平9−104338
号公報の発明によれば、「スチーム導入孔を多数穿設し
た雌雄一対の成形割型のスチーム導入用チャンバー(通
常、冷却水導入用チャンバーを兼ねる)を利用して、ブ
ランクを成形割型の一方の金型内壁面に真空引きして保
持し、成形された樹脂発泡体上に表面化粧層となるブラ
ンクが正しくフィットした体裁の良好な製品を製造でき
るように改良した表面化粧層を有する樹脂発泡成形品の
製造方法を提供すること」ができたものと考えられる
が、次のような問題を残しているものと考えられる。
【0008】(問題点1)この 従来の発明では、「成
形品の表面化粧層となるブランクを、それぞれスチーム
導入孔が穿設されている雌金型と雄金型よりなる成形割
型の一方の金型に装着」することが前提になっている
が、ブランク等の表面化粧シートを「金型に装着」する
ことそれ自体の解決は何等なされていない。つまり、こ
の従来の製造方法では、同公報の第2頁右欄の第42行
目以下に、「ブランクが有底の容器状物であっても、底
を有しない筒状体であっても」とあるから、ブランクは
予め筒状体のものとして形成しておかなければならな
い。それだけでなく、薄い表面化粧シートを筒状体にす
ることは勿論、この薄い表面化粧シートを一枚づつ型に
装着することは大変な作業となり得るものであり、その
ことに対する解決策は、上記公報中には何等示されてい
ない。
【0009】また、特開平4−331132号公報に
は、図10にも示すように、「発泡成形容器本体の表面
に図柄等を絵付けするに際し、容器本体の熱変形がなく
かつ図柄等の印刷が歪みを生ずることなく鮮明な状態に
保持される」ようにすることを目的として、「芯紙の外
面に印刷層を、その裏面にヒートシール層を有してなり
かつ所定の筒状に形成された紙製シート4を成形型の雌
型1のキャビティ1a内にセットする工程と、雌型1に
対して雄型2を型合せして、雄型2のコア2aを雌型1
のキャビティ1a内でかつ印刷シート4の内側に位置せ
しめる工程と、発泡性樹脂ビーズ5を筒状印刷シート4
と雄型2のコア2a間および雌型1のキャビティ1a内
所定部位に充填して加熱発泡融着成形する工程と、より
なる。加熱発泡融着成形時に、ビーズ5が発泡して発泡
成形容器本体が形成されるとともに、印刷シート4のヒ
ートシール層がその容器本体に融着して一体化」するよ
うにした絵付け方法が提案されている。
【0010】ところが、この従来技術における紙製印刷
シート4は、上記公報の特許請求の範囲、同段落002
3等に示されているように、「筒状」のものであること
が必要であって、前述した特公平6−104338号公
報に示された従来技術と同様な問題点1を有しているだ
けでなく、次の問題点2及び3も有しているものであ
る。
【0011】(問題点2)この特開平4−33132号
の紙製印刷シート4では、同公報中の段落0033にも
記載されているように、扇型のブランクの所定箇所に
「切り罫4b」による「取手4a」を形成しなければな
らないし、この取手4aの部分では発泡容器本体はガス
バリア性が十分とはならないことになる。
【0012】(問題点3)さらに、特開平4−3313
2号公報の方法では、紙製印刷シート4を型側に吸引す
るものであるから、この吸引力の調整が非常に困難とな
るものである。何故なら、吸引力が強過ぎると紙製印刷
シート4の表面に吸引痕が付いてしまい、製品として傷
物となってしまうからであり、吸引力が弱過ぎると、型
体での紙製印刷シート4が傾斜したり位置ズレしたりし
て、この場合も不良品となってしまうからである。
【0013】そこで、本発明者は、発泡樹脂成形品の表
面に表面化粧シートを一体的に設ける場合に、金型に対
する装着が簡単に行え、かつ十分なガスバリア性を有し
た発泡樹脂成形品とするにはどうしたらよいかについて
種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのであ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この種の表
面化粧シートを一体化とした発泡樹脂成形品を製造する
について、上述した問題点1〜3を解決することであ
る。
【0015】すなわち、本発明の目的とするところは、
型に対する表面化粧シートの装着を容易に行うことがで
きて、ビーズ発泡成形時にこの表面化粧シートの型に対
する位置ズレが生じないようにすることができ、しかも
ガスバリア性に優れた発泡樹脂成形品である食品包装用
容器の製造を簡単かつ確実に行うことのできる製造方法
を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、実施
の形態の説明中において使用する符号を付して説明する
と、「ビーズ発泡成形するための外型10と、この外型
10のコア収納部11内に挿入されるコア20とによっ
て、ビーズ発泡成形のためのキャビティ40を構成し、
このキャビティ40内にビーズ60を注入して発泡させ
ることにより、深ものである食品包装用容器200を、
次の各工程を含んで製造することを特徴とする食品包装
用容器の製造方法。 (1)コア20の外周面に、食品包装用容器200の表
面を装飾するための表面化粧シート210を添着すると
ともに、このコア20の外周面に開口するエア孔21か
ら吸引することにより、当該表面化粧シート210をコ
ア20に吸着させて装着する工程; (2)このコア20を、これに装着した表面化粧シート
210とともに、外型10のコア収納部11内に挿入す
る工程; (3)この工程(2)の直前または直後に、外型10の
コア収納部11内面に開口している接着剤孔12から接
着剤50を吐出させる工程; (4)各エア孔21からエアを噴出させることにより、
表面化粧シート210をコア収納部11内面に圧接させ
るとともに、接着剤50によって仮固定させて、成形の
ためのキャビティ40を前記表面化粧シート210の内
側に形成する工程; (5)このキャビティ40内にビーズ60を注入してこ
れを発泡させることにより、表面化粧シート210が表
面に一体化された食品包装用容器200とする工程」で
ある。
【0017】すなわち、この請求項1に係る製造方法で
は、表面化粧シート210として筒状のものではなく、
扇型に切り出したままの状態のものを使用するものであ
り、この表面化粧シート210を、外型10のコア収納
部11内に挿入されるべきコア20の外周面に添着させ
た後、コア20の各エア孔21からエアを吸引すること
により、外型10の外部に出されているコア20に装着
するものである。従って、表面化粧シート210として
文字通りシート状のものを採用できるのであるから、こ
の表面化粧シート210については、例えば従来技術の
問題点1で指摘したようなコスト高等の問題は全く生じ
ないことになる。
【0018】また、この請求項1の製造方法では、ビー
ズ発泡成形前の表面化粧シート210のビーズ発泡成形
型100に対する保持は、まずコア20の各エア孔21
からのエアの噴出によって、当該表面化粧シート210
を外型10のコア収納部11内面に圧接させるととも
に、既にコア収納部11の内面側に吐出されている接着
剤50によって、この表面化粧シート210のコア収納
部11に対する仮固定がなされるようにしているため、
確実になされていることになる。従って、キャビティ4
0内にビーズ60を注入してこれを発泡させたとき、表
面の正しい位置に一体化された表面化粧シート210を
有する食品包装用容器200が完成されるのである。
【0019】特に、この製造方法において重要であるこ
とは、表面化粧シート210として筒状のものを採用す
る必要がないのであるが、このことは、非常に薄くしか
もシート状である表面化粧シート210を採用すること
が可能であることを意味している。しかも、シート状の
表面化粧シート210であれば、ガスバリア性の高い合
成樹脂フィルムをその材料とすることができるのであ
り、ビーズ発泡成形による食品包装用容器200であっ
ても、その表面の表面化粧シート210によってガスバ
リア性の高い食品包装用容器200として安価に提供す
ることができることをも意味しているのである。
【0020】以上の請求項1に係る製造方法において採
用している外型10の接着剤孔12はそのままでもよい
が、この接着剤孔12内にノズル30の先端31を進退
自在に組付けてもよい。これが請求項2に係る製造方法
である。すなわち、請求項2の製造方法では、外型10
の一部にノズル30を進退自在に組付けておいて、この
ノズル30の先端31を各接着剤孔12から突出させた
り後退させたりして、接着剤50の効率の良い使用を行
えるようにしたものである。
【0021】外型10の各接着剤孔12からコア収納部
11の内面に出すべき接着剤50の量は、この接着剤5
0によって表面化粧シート210をコア収納部11の内
面に仮固定するのであるから、少量でもよい。一方接着
剤孔12は、これによって表面化粧シート210に傷を
付けないようにするために、口径が小さく、かつ数はで
きるだけ少ない方がよい。そこで、この口径の小さな接
着剤孔12から、表面化粧シート210の接着のための
接着剤50を、コア収納部11の内面に対して出す場合
には、図6に示したように、少量の接着剤50であって
も、コア収納部11の内面のできるだけ広い部分に広が
るようにした方がよいため、ノズル30の先端31をコ
ア収納部11に出し、表面化粧シート210をコア収納
部11の内面に仮固定する場合には、図5に示すよう
に、ノズル30の先端31をコア収納部11から後退さ
せるようにするのである。
【0022】換言すれば、この請求項2の製造方法で
は、請求項1の製造方法の基本的構成を採用しながら、
ノズル30の先端31がコア収納部11に対して出入れ
するようにしたのであり、これにより、コア収納部11
内面に対する接着剤50の仮固定を広い面積にわたって
行えるようにし、ビーズ発泡成形時等においては、ノズ
ル30の先端31による悪影響を回避するようにしてい
るのである。
【0023】上述した課題を解決するために、請求項3
に係る発明の採った手段は、上記請求項1または2の製
造方法において、「接着剤50として、ビーズ60の発
泡温度域では固化し、それ以前では仮固定可能なものを
採用するようにしたことを特徴とする請求項1または2
に記載の食品包装用容器の製造方法」である。
【0024】すなわち、接着剤50は、表面化粧シート
210をコア収納部11の内面に仮固定するためにだけ
使用できるものであれば十分であり、かつ表面化粧シー
ト210の表面に残らない方がよいものであるから、ビ
ーズ60の発泡成形時においては、その加熱温度以上で
固化してしまって接着が全くなくなるものであることが
必要なのである。
【0025】勿論、コア収納部11の内面で接着剤50
が固化してしまえば、表面化粧シート210を表面に一
体化した食品包装用容器200を外型10から取り出せ
ば、この接着剤50が表面化粧シート210の表面側に
残ることがない。従って、接着剤50が全く表面に残ら
ない食品包装用容器200が完成されるのである。な
お、コア収納部11の表面に固化して残った接着剤50
は、図示しない清掃装置によって除去されることは、言
うまでもない。
【0026】
【発明の実施の形態】以上のように構成した各発明を、
図1〜図6に示した実施の形態に従って説明するが、各
請求項に係る発明は、この実施形態中に実質的に含まれ
るものであるから、以下ではこの図面に示した実施形態
を中心に説明するものとする。
【0027】図1には、各請求項に係る製造方法を実施
するためのビーズ発泡成形型100の断面図が示してあ
り、この図1では、外型10の外側に出されたコア20
の外周面に、文字や模様を予め印刷して扇型に裁断した
表面化粧シート210を添着しようとしている状態が示
してある。勿論、このビーズ発泡成形型100は、外型
10と、この外型10のコア収納部11内に挿入される
コア20とによって、食品包装用容器200をビーズ発
泡成形するためのキャビティ40を形成するものであ
る。
【0028】外型10は、図1に示したように、コア2
0を収納するためのコア収納部11を有しているもので
あり、このコア収納部11の内周面には、表面化粧シー
ト210の仮固定を行うための接着剤50を吐出する接
着剤孔12と、ビーズ60をキャビティ40内に注入す
るためのビーズ注入口13が開口しているのである。本
実施形態では、各接着剤孔12は、上下2段で水平方向
6箇所、合計12有るものであり、外型10は、ビーズ
発泡成形後の食品包装用容器200を取り出すための図
示しない機構を有しているものである。
【0029】各接着剤孔12には、図5及び図6に示し
たように、ノズル30の先端31が臨むようにしてあ
る。各ノズル30は、図1にも示したように、各接着剤
孔12に連通する収納部内に進退自在に組付けてあり、
本実施形態では、この収納部内の前後に駆動用エアを供
給することにより、各ノズル30の進退を行えるように
してある。各ノズル30の外端側は、接着剤50の供給
源に接続してあり、各ノズル30の先端31から接着剤
50を吐出できるようにしてある。
【0030】外型10のコア収納部11内に挿入される
コア20は、図1に示したように、食品包装用容器20
0であるカップの内面形状に対応した形状を有するもの
であり、その表面には、添着された表面化粧シート21
0を吸着するためのエア孔21を多数有しているもので
ある。勿論、各エア孔21は、図示しないエア吸引とエ
ア供給とを行う装置に接続してある。
【0031】なお、上記外型10及びコア20内には、
ビーズ60を発泡させるため加熱を行うための蒸気通路
や、全体を冷却する冷媒を通すための冷媒通路が形成し
てあり、これら各通路内には、ビーズ発泡成形工程に応
じてそれぞれの流体が供給されるものである。
【0032】さて、以上のように構成したビーズ発泡成
形型100では、まず図1に示したように、外型10の
外部に取り出したコア20の外周面に表面化粧シート2
10を添着し、各エア孔21からエアを吸引することに
より、表面化粧シート210をコア20に一体化する。
この表面化粧シート210とコア20とは、図2に示し
たように、外型10のコア収納部11内に挿入されるの
であるが、これと前後して、図6にも示したように、各
ノズル30の先端31が外型10側の各接着剤孔12か
ら僅かに突出するとともに、各先端31から接着剤50
がコア収納部11の内面側に吐出され、表面化粧シート
210のコア収納部11に対する仮固定の準備がなされ
る。
【0033】コア20が外型10のコア収納部11内に
完全に挿入されると、コア20の各エア孔21から今度
はエアが吐出され、図3に示したように、表面化粧シー
ト210をコア収納部11の内面に圧接させる。コア収
納部11の内面には、少量ではあるが、接着剤50が吐
出されているから、これに圧接された表面化粧シート2
10は、その内側に食品包装用容器200のためのキャ
ビティ40を形成しながら、コア収納部11に仮固定さ
れることになる。従って、外型10のビーズ注入口13
から、図3に示したように、予備発泡されたビーズ60
をキャビティ40内に注入しても、その流れによって表
面化粧シート210の位置がズレることはないのであ
る。
【0034】外型10とコア20との型締めが終ってキ
ャビティ40が完成されれば、上述したように、キャビ
ティ40内にビーズ60を注入し、各外型10及びコア
20内に蒸気を注入して加熱するのである。この加熱温
度は、約120〜140℃であり、この加熱によってビ
ーズ60が発泡するとともに、接着剤50が固化してそ
の接着力を失くすのである。これにより、表面側に表面
化粧シート210が一体化された食品包装用容器200
が完成するのであり、これを外型10から取り出すので
ある。
【0035】
【発明の効果】以上、詳述した通り、まず請求項1に係
る発明においては、「ビーズ発泡成形するための外型1
0と、この外型10のコア収納部11内に挿入されるコ
ア20とによって、ビーズ発泡成形のためのキャビティ
40を構成し、このキャビティ40内にビーズ60を注
入してこれを発泡させることにより、深ものである食品
包装用容器200を、次の各工程を含んで製造すること
を特徴とする食品包装用容器の製造方法。 (1)コア20の外周面に、食品包装用容器200の表
面を装飾するための表面化粧シート210を添着すると
ともに、このコア20の外周面に開口するエア孔21か
ら吸引することにより、当該表面化粧シート210をコ
ア20に吸着させて装着する工程; (2)このコア20を、これに装着した表面化粧シート
210とともに、外型10のコア収納部11内に挿入す
る工程; (3)この工程(2)の直前または直後に、外型10の
コア収納部11内面に開口している接着剤孔12から接
着剤50を吐出させる工程; (4)各エア孔21からエアを噴出させることにより、
表面化粧シート210をコア収納部11内面に圧接させ
るとともに、接着剤50によって仮固定させて、成形の
ためのキャビティ40を前記表面化粧シート210の内
側に形成する工程; (5)このキャビティ40内にビーズ60を注入してこ
れを発泡させることにより、表面化粧シート210が表
面に一体化された食品包装用容器200とする工程」に
その構成上の特徴があり、これにより、型に対する表面
化粧シートの装着を容易に行うことができて、ビーズ発
泡成形時にこの表面化粧シートの型に対する位置ズレが
生じないようにすることができ、しかもガスバリア性に
優れた発泡樹脂成形品である食品包装用容器200の製
造を簡単かつ確実に行うことのできる製造方法を提供す
ることができるのである。
【0036】また、請求項2に係る発明によれば、接着
剤50のコア収納部11内面に対する塗布を効率良く行
うことができて、請求項1の発明をより効果的に実施す
ることができるのであり、請求項3に係る発明によれ
ば、仮固定に使用した接着剤50によって、請求項1ま
たは2の製造方法によって製造した食品包装用容器20
0の表面側の表面化粧シート210を汚損させることな
く、食品包装用容器200の製造を行うことができるの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施するにあたって採用されるビー
ズ発泡成形型の型開きした状態を示す断面図である。
【図2】 表面化粧シートを外周面に装着したままのコ
アを外型のコア収納部内に挿入したときの断面図であ
る。
【図3】 コアの各エア孔からエア吐出を行ったときの
断面図である。
【図4】 キャビティ内に注入したビーズを発泡させて
食品包装用容器としたときのビーズ発泡成形型の断面図
である。
【図5】 外型に設けたノズルを示すものであり、その
先端をコア収納部から後退させたときの部分拡大断面図
である。
【図6】 ノズルの先端をコア収納部内に突出させたと
きの部分拡大断面図である。
【図7】 従来の発泡樹脂成形品の製造方法を示すもの
で、コア収納部内に表面化粧シート(ブランク)を装填
した状態の断面図である。
【図8】 図7に示した状態から型締めをしてビーズを
発泡させた状態の断面図である。
【図9】 図8でビーズ発泡成形した製品を取り出して
いる状態の断面図である。
【図10】 別の従来の製造方法を示すもので、食品包
装用容器の各製造工程を順を追って示した断面図であ
る。
【符号の説明】
100 ビーズ発泡成形型 10 外型 11 コア収納部 12 接着剤孔 13 ビーズ注入口 20 コア 21 エア孔 30 ノズル 31 先端 40 キャビティ 50 接着剤 60 ビーズ 200 食品包装用容器 210 表面化粧シート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビーズ発泡成形するための外型と、この
    外型のコア収納部内に挿入されるコアとによって、ビー
    ズ発泡成形のためのキャビティを構成し、このキャビテ
    ィ内にビーズを注入して発泡させることにより、深もの
    である食品包装用容器を、次の各工程を含んで製造する
    ことを特徴とする食品包装用容器の製造方法。 (1)前記コアの外周面に、前記食品包装用容器の表面
    を装飾するための表面化粧シートを添着するとともに、
    このコアの外周面に開口するエア孔から吸引することに
    より、当該表面化粧シートをコアに吸着させて装着する
    工程; (2)このコアを、これに装着した表面化粧シートとと
    もに、前記外型のコア収納部内に挿入する工程; (3)この工程(2)の直前または直後に、前記外型の
    コア収納部内面に開口している接着剤孔から接着剤を吐
    出させる工程; (4)前記各エア孔からエアを噴出させることにより、
    前記表面化粧シートをコア収納部内面に圧接させるとと
    もに、前記接着剤によって仮固定させて、成形のための
    キャビティを前記表面化粧シートの内側に形成する工
    程; (5)このキャビティ内にビーズを注入して発泡させる
    ことにより、前記表面化粧シートが表面に一体化された
    食品包装用容器とする工程。
  2. 【請求項2】 前記各接着剤孔にノズルを進退自在に設
    け、このノズルの先端を、前記接着剤吐出の際には、前
    記コア収納部内に突出させ、表面化粧シートの圧接時に
    は、前記コア収納部から後退させるようにしたことを特
    徴とする請求項1に記載の食品包装用容器の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記接着剤として、前記ビーズの発泡温
    度域では固化し、それ以前では仮固定可能なものを採用
    するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記
    載の食品包装用容器の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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AT500747A1 (de) * 2004-08-20 2006-03-15 Peter Steiner Verfahren und vorrichtung zum herstellen von mit einer folie bzw. beschichtung beschichteten behältern sowie behälter
AT500869B1 (de) * 2004-08-20 2007-05-15 Steiner Peter Vorrichtung zum herstellen von mit einer folie beschichteten behältern
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