JPH11171796A - テプレノン経口投与用製剤およびその製造方法 - Google Patents

テプレノン経口投与用製剤およびその製造方法

Info

Publication number
JPH11171796A
JPH11171796A JP9337281A JP33728197A JPH11171796A JP H11171796 A JPH11171796 A JP H11171796A JP 9337281 A JP9337281 A JP 9337281A JP 33728197 A JP33728197 A JP 33728197A JP H11171796 A JPH11171796 A JP H11171796A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
teprenone
fatty acid
preparation
emulsion
oral administration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9337281A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Tatsumi
昇 辰巳
Masatake Ooraku
真健 大楽
Hiroshi Ninomiya
宏 二宮
Mitsuo Togashi
美津雄 富樫
Toshio Shimizu
俊夫 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OHTA PHARMACEUT CO Ltd
Original Assignee
OHTA PHARMACEUT CO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OHTA PHARMACEUT CO Ltd filed Critical OHTA PHARMACEUT CO Ltd
Priority to JP9337281A priority Critical patent/JPH11171796A/ja
Publication of JPH11171796A publication Critical patent/JPH11171796A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水に極めて溶けにくいテプレノンを液剤化し
て服用しやすくし、またテプレノンが酸化しにくく、さ
らに製剤安定性にも優れたテプレノン経口投与用製剤を
提供することを課題とする。 【解決手段】 テプレノンを、脂肪酸トリグリセリド及
びショ糖脂肪酸エステルの存在下に乳化して、テプレノ
ン、脂肪酸トリグリセリド及びショ糖脂肪酸エステルを
含む乳濁液を形成し、これをテプレノン経口投与用製剤
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テプレノンを有効
成分とする経口投与用製剤およびその製造方法に関す
る。詳しくは、本発明は、高齢者にも服用しやすく安定
な乳濁液であるテプレノン経口投与用製剤およびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】テプレノンを有効成分とする医薬製剤
は、胃粘膜病変(糜爛、出血、発疹、浮腫)の改善、急
性胃炎、慢性胃炎の急性憎悪期そして胃潰瘍などの治療
に広く一般的に使用されている。従来、上記疾患の治療
に用いられるテプレノン経口投与用製剤の剤形は、主に
顆粒剤又はカプセル剤であった。
【0003】しかしながら、これらの剤形は、嚥下能力
が衰えている高齢者にとって必ずしも服用し易い剤形で
ない。そこで、これら従来の固形製剤に変えて、服用し
やすい液剤の開発が望まれていた。
【0004】テプレノンを液剤化するに当たっては、テ
プレノンは油状物質であることから、動植物性油に混和
して投与することも考えられるが、油を飲むのはベタツ
キ感があり飲みやすいとは言い難く、また製剤安定性等
の問題解決が困難である。
【0005】また、テプレノンは、2重結合を4箇所に持
ち、酸化分解しやすい物質であり、これを含有する既存
の医薬品には抗酸化剤が必須であるという欠点がある。
なお、抗酸化剤を添加してテプレノンの酸化を防止し、
テプレノンの安定化を図ることについては特開平62-909
6号公報等に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点に
鑑みなされたものであり、水に極めて溶けにくい(通常
100000mLの水に1g以下)テプレノンを液剤化して服用し
やすくし、またテプレノンが酸化しにくく、さらに製剤
安定性にも優れたテプレノン経口投与用製剤を提供する
ことを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】テプレノンは水に極めて
溶け難いので、水溶液製剤の設計は困難であった。そこ
で、本発明者らは、テプレノンの乳濁液の研究に着手
し、乳化剤の検討を開始したが、一般に用いられる界面
活性剤でテプレノンを乳化した液は、水とクリームとに
相分離するクリーミングが経時的に起こり、また不安定
なテプレノンが酸化分解してしまいテプレノン自体の安
定性も大変悪かった。
【0008】本発明者らは、目的を達成するべく、鋭意
研究を重ねた結果、テプレノンを脂肪酸トリグリセリド
及びポリビニルアルコールの存在下に乳化することによ
り、油滴が均一で超微粒子の水中油型乳濁液が得られ
た。しかもこの乳濁液はクリーミングを生じ難く、乳化
安定性に優れており、すなわち製剤安定性に優れた液剤
であることを見出した。しかし、この乳濁液は、主に乳
化剤に由来する酢酸臭などのために、風味の点で問題が
あった。
【0009】そこでこの問題点を解決すべく、さらに鋭
意研究を重ねた結果、テプレノンを脂肪酸トリグリセリ
ド及びショ糖脂肪酸エステルの存在下に乳化することに
より、風味良好で飲みやすい超微粒子の乳濁液が得ら
れ、しかもこの乳濁液はテプレノンを脂肪酸トリグリセ
リド及びポリビニルアルコールの存在下に乳化させた乳
濁液よりも、油滴が均一で粒子径を小さいものとするこ
とができ、より乳化安定性に優れていることを見出し
た。
【0010】すなわち、本発明は、テプレノンを有効成
分とする経口投与用製剤であって、テプレノン、脂肪酸
トリグリセリド及びショ糖脂肪酸エステルを含む乳濁液
である、テプレノン経口投与用製剤である。
【0011】また、本発明はテプレノンを、脂肪酸トリ
グリセリド及びショ糖脂肪酸エステルの存在下に乳化し
て乳濁液を形成させる乳化工程を含む、テプレノン経口
投与用製剤の製造方法である。
【0012】テプレノンは水に極めて溶け難く、しかも
汎用されているほとんどの界面活性剤を通常の手法で用
いても乳化安定性の良い製剤は得られなかった。しか
し、本発明によれば、テプレノンを脂肪酸トリグリセリ
ド及びショ糖脂肪酸エステルによって乳化し乳濁液とす
ることにより、乳化安定性(製剤安定性)に優れ、風味
良好で服用容易な液剤とすることができ、且つテプレノ
ンの保存安定性を向上させることが出来ることがわかっ
た。本発明のテプレノン経口投与用製剤は、油滴が均一
で超微粒子である乳化安定性に優れた水中油型乳濁液で
あり、油滴の最大粒径は製剤安定性などの観点から、好
ましくは1μm以下であり、より好ましくは0.5μm以下で
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0014】(1)本発明のテプレノン経口投与用製剤 本発明のテプレノン製剤は、テプレノンを有効成分とす
る製剤であって、テプレノン、脂肪酸トリグリセリド及
びショ糖脂肪酸エステルを含む乳濁液である。
【0015】脂肪酸トリグリセリドとしては、特に限定
されないが炭素数4〜15の中鎖脂肪酸のトリグリセリド
であることが好ましく、特に好ましくは炭素数8〜12の
脂肪酸のトリグリセリドを用いる。このような脂肪酸ト
リグリセリドの具体例としては、ODO(日清精油社
製)、商品名ココナード(花王社製)、商品名ミグリオ
ール(ミツバ貿易社製)及び商品名パナセート(日本油
脂社製)等が挙げられ、市販品として入手することもで
きる。脂肪酸トリグリセリドは、1種のみを用いてもよ
いし、また2種以上を混合して用いてもよい。
【0016】ショ糖脂肪酸エステルは、ショ糖を親水基
に、食用油脂の脂肪酸を親油基とする安全性の高い非イ
オン性界面活性剤である。本発明の製剤に含まれるショ
糖脂肪酸エステルのHLB値としては特に限定されないが
好ましくは1〜19.5程度であり、より好ましくは7〜19.5
程度であり、脂肪酸の炭素数は好ましくは10〜22程度で
ある。このようなショ糖脂肪酸エステルの具体例として
は、商品名リョートーシュガーエステル(三菱化成食品
社製)及び商品名DKエステル(第一工業製薬社製)等が
挙げられ、市販品として入手することもできる。ショ糖
脂肪酸エステルは、1種のみを用いてもよいし、また2
種以上を混合して用いてもよい。
【0017】テプレノン、脂肪酸トリグリセリド、ショ
糖脂肪酸エステルの製剤中の含有量は特に制限はない
が、それぞれ以下のようにすることが望ましい。テプレ
ノンの乳濁液全量に対する含有量は、好ましくは0.1〜1
0%重量/容量であり、さらに好ましくは0.4〜5%重量/
容量である。脂肪酸トリグリセリドの含有量は、テプレ
ノン1重量部に対し、好ましくは0.05〜5重量部であり、
より好ましくは0.2〜3重量部である。ショ糖脂肪酸エス
テルの含有量はテプレノン1重量部に対し、好ましくは
0.1〜5重量部であり、より好ましくは0.2〜4重量部であ
り、さらに好ましくは0.3〜3重量部である。
【0018】本発明の経口投与用製剤は、このようにテ
プレノンが脂肪酸トリグリセリド及びショ糖脂肪酸エス
テルによって乳化された乳濁液である。その乳濁液は油
滴にテプレノンを含む水中油型乳濁液であって、油滴が
均一で超微粒子であり、乳化安定性に優れている。具体
的には、油滴の最大粒径は、1μm以下であることが好ま
しく、より好ましくは0.5μm以下である。
【0019】本発明の経口投与用製剤には、服用し易い
ように、例えば緩衝剤、矯味剤、香料、増粘剤など医薬
として経口投与可能な他の成分を添加しても良い。緩衝
剤の例としては、リン酸、酢酸又はその塩類など、矯味
剤としてはD-ソルビトール、ショ糖、アスパルテーム、
サッカリン、キシリトール、エリスリトール、ストロベ
リー、食塩、還元麦芽糖水飴など、香料としてはメント
ール、ユーカリなど、増粘剤としてはキサンタンガム、
トラガントガム、カラギーナン、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロースの塩などの水溶性高分子を挙げることが
できる。これらの成分は任意の1種又は2種以上を混合
してよく、それぞれ必要に応じた量を添加して良い。
【0020】本発明の経口投与製剤は、胃粘膜病変(糜
爛、出血、発疹、浮腫)、急性胃炎、慢性胃炎の急性憎
悪期、胃潰瘍などの改善に好適である。また、風味の点
でも服用しやすく、高齢の患者にとっても大変服用し易
い液剤である。
【0021】本発明の経口投与用製剤中のテプレノンは
酸化分解し難く安定している。また、その乳濁液は長期
間にわたりクリーミング等の相分離も生じず、製剤とし
ても安定している。
【0022】(2)本発明のテプレノン経口投与用製剤
の製造方法 本発明のテプレノン経口投与用製剤の製造方法は、テプ
レノンを脂肪酸トリグリセリド及びショ糖脂肪酸エステ
ルの存在下に乳化して乳濁液を形成する乳化工程を含む
ことを特徴とする。このような各成分の存在下に乳化を
行う方法であれば、各成分の混合方法、乳化の方法等は
特に制限されるものではない。
【0023】前記乳化工程は、テプレノンと脂肪酸トリ
グリセリド及び第1のショ糖脂肪酸エステルとの混合物
を、第2のショ糖脂肪酸エステルを含む水溶液中で乳化
する工程とすることが、より乳化を促進する等の点で好
ましい。混合物中に配合する第1のショ糖脂肪酸エステ
ルと、この得られた混合物を添加し乳化させる水溶液中
に含まれる第2のショ糖脂肪酸エステルとは同じであっ
ても異なっていてもよい。テプレノンと脂肪酸トリグリ
セリド及びショ糖脂肪酸エステルの混合は、一般的な方
法、例えば撹拌機等を用いて行えばよく、必要に応じて
温度、撹拌機の回転数を調整することができる。つい
で、テプレノンと脂肪酸トリグリセリド及びショ糖脂肪
酸エステルの混合物をショ糖脂肪酸エステル水溶液に混
合し乳化する。
【0024】乳化は一般的な方法に従って行えばよく、
例えば撹拌乳化機又は真空撹拌乳化機で予備乳化し、そ
の後加圧衝突式乳化機で再乳化することにより超微粒子
の乳濁液を得ることができる。また、予備乳化液を加圧
式濾過乳化機、高圧ホモジナイザー又は大出力の超音波
乳化機などを用いて、再乳化しても良いが、本発明は、
乳化の際の使用機器や乳化方法については上記要件を満
たす限り特に限定されない。なお、乳化されたテプレノ
ンの乳濁液中での粒径、すなわち油滴の粒径の調整も上
記の乳化の一般的方法に従い、撹拌機の種類、撹拌機の
回転数、圧力などを調節することにより行うことができ
る。
【0025】
【実施例】以下に実施例、比較例及び試験例を挙げて本
発明をさらに具体的に説明する。
【0026】
【実施例1】テプレノン:100gと脂肪酸トリグリセリド
(商品名:パナセート、日本油脂社製、脂肪酸の炭素
数:8):200gとの混合液を、D-ソルビトール:2000gと
ショ糖脂肪酸エステル(商品名:DKエステルF-110、第
一工業製薬社製、HLB値=11):100gとを溶解した水9.0L
に加え、撹拌乳化機(特殊機化社製)で予備乳化を行っ
た。
【0027】予備乳化した乳濁液にさらに水を加えて1
0.0Lに調製した。この乳濁液を高圧ホモジナイザー(AP
V GAULIN社製:超微粒子乳化機)にて再乳化し、本発明
の経口投与用製剤を得た。これにより得られた経口投与
用製剤は風味が良好で、またメンブランフィルター(0.
2μm孔)を透過した。
【0028】
【実施例2】テプレノン:5gと脂肪酸トリグリセリド
(商品名:パナセート):10g及びショ糖脂肪酸エステ
ル(商品名:DKエステルF-10、HLB値=1.0):0.5gとの
混合油液を、D-ソルビトール:100gとショ糖脂肪酸エス
テル(商品名:DKエステルF-110、HLB値=11):5.0gと
を溶解した水400mLに加えて、実施例1と同じ撹拌乳化
機で予備乳化を行った。予備乳化した乳濁液にさらに水
を加えて500mLに調製した。この乳濁液を実施例1と同
じ超微粒子乳化機で再乳化し、本発明の経口投与用製剤
を得た。これによって得られた経口投与用製剤は風味良
好で、メンブランフィルター(0.2μm孔)を透過した。
【0029】
【比較例1】テプレノン:500mgとポリエチレングリコ
ール脂肪酸エステル(商品名:MYS-40、日光ケミカルズ
社製、HLB値=17.5):250mgとを50℃に加温して混合油
液とし、これを50℃に加温した水:40mLに加え、実施例
1と同じ撹拌乳化機で撹拌乳化した。得られた乳濁液を
冷却し、さらに水を加えて50mLに調製した。得られた乳
濁液を冷却し、さらに水を加えて50mLに調製した。この
乳濁液はメンブランフィルター(0.2μm孔)を透過し
た。
【0030】
【比較例2】テプレノン:10gとポリオキシエチレンソ
ルビタン脂肪酸エステル(商品名:ポリソルベート80、
日本油脂社製、HLB値=15.0)との混合油液をD-ソルビト
ール:150gを溶解した水:800mLに加えて、実施例1と
同じ撹拌乳化機で撹拌乳化し、その後さらに水を加えて
1Lに調製した。この乳濁液はメンブランフィルター(0.
2μm孔)を透過した。
【0031】
【比較例3】テプレノン:500mgとポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油(商品名:HCO-60、日光ケミカルズ社製、
HLB値=14.0):250mgとを50℃に加温して混合油液と
し、これを50℃に加温した水:40mLに加え、実施例1と
同じ撹拌乳化機で撹拌乳化した。得られた乳濁液を冷却
し、さらに水を加えて50mLに調製した。この乳濁液はメ
ンブランフィルター(0.2μm孔)を透過する事ができな
かった。
【0032】
【比較例4】テプレノン:500mgとポリグリセリン脂肪
酸エステル(商品名:DGDO、日光ケミカルズ社製、HLB
値=7.0):250mgとグリセリン:250mgとを混合油液と
し、これを水:40mLに加えて実施例1と同じ撹拌乳化機
で予備乳化した後、超音波乳化機(岩城硝子社製)で再
乳化を行った。再乳化後、さらに水を加え50mLに調製し
て乳濁液を得た。この乳濁液はメンブランフィルター
(0.2μm孔)を透過する事ができなかった。
【0033】
【比較例5】テプレノン:1gとソルビタン脂肪酸エステ
ル(商品名SO-15R、日光ケミカルズ社製、HLB値=4.
5):0.5gとを50℃に加温して混合油液とし、これを50
℃に加温した水:80mLに加えて実施例1と同じ撹拌乳化
機で撹拌し放冷したが、乳化できなかった。
【0034】
【比較例6】テプレノン:1gとグリセリン脂肪酸エステ
ル(商品名:MGS-F50、日光ケミカルズ社製、HLB値=3.
5):0.5gを50℃に加温して混合油液とし、これを50℃
に加温した水:40mLに加えて、実施例1と同じ撹拌乳化
機で撹拌乳化し放冷したが、乳化できなかった。
【0035】
【試験例1】本発明品の安定性を検討する目的で、本発
明品を内装ポリエチレンのアルミラミネートフィルム製
のスティック型容器に充填し、40℃、75%RHの条件にて
保存し、外観の肉眼観察およびレーザー回折式粒度分布
測定装置による油滴の粒子径測定により乳化状態を調
べ、また、テプレノンの安定性(含量)を高速液体クロ
マトグラフ法(HPLC)により調べた。結果を表1〜3に
示す。
【0036】本発明品は、風味良好且つ表1に示したよ
うに乳化状態が安定で、さらに表3に示すようにテプレ
ノン含量低下は微量であった。一方、比較例1〜5は、
界面活性剤の苦味とテプレノンの特異臭が顕著であり、
保存1ヶ月で水とクリームが相分離するクリーミングが
確認され、その後経時的に外観変化が顕著に進み、また
テプレノンの含量も経時的に著しく低下した。比較例
5、6は乳化しなかった。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】 「−*」は測定不能を示す。
【0039】
【表3】 これらの試験結果から明らかなとおり、本発明の経口投
与用製剤は、テプレノン自体の安定性及び製剤としての
安定性に優れていることが確認された。
【0040】他方、比較例1〜4は乳化が不安定で、含
量低下が著しく、経口投与用製剤としての調製は満足で
きるものではなかった。また、比較例5、6は乳化が困
難であった。
【0041】
【発明の効果】テプレノンを有効成分とする本発明の経
口投与用製剤は、製剤安定性(乳化安定性)に優れた乳
濁液であり、風味の点でも服用しやすい液剤であるため
高齢者でも服用が容易である。また、テプレノンの安定
性についても優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富樫 美津雄 埼玉県大宮市三条町51番地 太田製薬株式 会社内 (72)発明者 清水 俊夫 東京都中央区日本橋富沢町9番19号 太田 製薬株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テプレノンを有効成分とする経口投与用
    製剤であって、テプレノン、脂肪酸トリグリセリド及び
    ショ糖脂肪酸エステルを含む乳濁液である、テプレノン
    経口投与用製剤。
  2. 【請求項2】 前記テプレノンの含有量が、乳濁液全量
    に対して、0.1〜10%重量/容量である、請求項1記載の
    テプレノン経口投与用製剤。
  3. 【請求項3】 前記脂肪酸トリグリセリドの含有量が、
    テプレノン1重量部に対し0.05〜5重量部である、請求項
    1または2に記載のテプレノン経口投与用製剤。
  4. 【請求項4】 前記ショ糖脂肪酸エステルの含有量がテ
    プレノン1重量部に対し0.1〜5重量部である、請求項1
    〜3のいずれかに記載のテプレノン経口投与用製剤。
  5. 【請求項5】 前記脂肪酸トリグリセリドが、炭素数4
    〜15の脂肪酸のトリグリセリドである請求項1〜4のい
    ずれかに記載のテプレノン経口投与用製剤。
  6. 【請求項6】 前記ショ糖脂肪酸エステルのHLB値が1〜
    19.5であり、脂肪酸炭素数が10〜22程度である請求項1
    〜5のいずれかに記載のテプレノン経口投与用製剤。
  7. 【請求項7】 前記乳濁液が、油滴の最大粒径が1μm以
    下である、水中油型乳濁液である、請求項1〜6のいず
    れかに記載の経口投与用製剤。
  8. 【請求項8】 テプレノンを、脂肪酸トリグリセリド及
    びショ糖脂肪酸エステルの存在下に乳化して乳濁液を形
    成させる乳化工程を含む、請求項1〜7の何れかに記載
    のテプレノン経口投与用製剤の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記乳化工程が、テプレノン、脂肪酸ト
    リグリセリド及び第1のショ糖脂肪酸エステルとの混合
    物を、第1のショ糖脂肪酸エステルと同じであっても異
    なっていてもよい第2のショ糖脂肪酸エステルを含む水
    溶液中で乳化する工程である、請求項8記載のテプレノ
    ン経口投与製剤の製造方法。
JP9337281A 1997-12-08 1997-12-08 テプレノン経口投与用製剤およびその製造方法 Pending JPH11171796A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9337281A JPH11171796A (ja) 1997-12-08 1997-12-08 テプレノン経口投与用製剤およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9337281A JPH11171796A (ja) 1997-12-08 1997-12-08 テプレノン経口投与用製剤およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11171796A true JPH11171796A (ja) 1999-06-29

Family

ID=18307142

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9337281A Pending JPH11171796A (ja) 1997-12-08 1997-12-08 テプレノン経口投与用製剤およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11171796A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1710574A1 (en) * 2004-01-28 2006-10-11 LTT Bio-Pharma Co., Ltd. Method of screening compound safe to gastric mucosa
DE102008015366A1 (de) 2008-03-20 2009-09-24 Merck Patent Gmbh Lyophilisierte Nanoemulsion

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6310717A (ja) * 1986-03-07 1988-01-18 Shiseido Co Ltd 難溶性薬物含有マイクロエマルシヨン製剤
JPS63126544A (ja) * 1986-11-18 1988-05-30 Shiseido Co Ltd マイクロエマルシヨン
JPS63265963A (ja) * 1987-04-23 1988-11-02 Lion Corp 薬剤含有ポリマ−
JPH01288330A (ja) * 1988-05-13 1989-11-20 Shiseido Co Ltd マイクロエマルション
JPH0344322A (ja) * 1989-07-13 1991-02-26 Shiseido Co Ltd マイクロエマルション製剤及びその製造法
WO1994001098A1 (en) * 1992-07-02 1994-01-20 Dott Limited Company Fungicide
JPH0657316B2 (ja) * 1986-11-18 1994-08-03 株式会社資生堂 マイクロエマルシヨン
JPH06256182A (ja) * 1993-03-05 1994-09-13 L T T Kenkyusho:Kk 外用製剤
JPH07101844A (ja) * 1993-09-30 1995-04-18 Sansho Seiyaku Co Ltd 多層エマルジョン
JPH07118145A (ja) * 1993-10-25 1995-05-09 Suntory Ltd 皮膚損傷治療用外用剤
WO1997000623A1 (fr) * 1995-06-21 1997-01-09 Capsulis Vehicules de principes actifs a base de tensioactifs non ioniques et leurs applications notamment dans les domaines alimentaire, cosmetique et pharmaceutique
JPH09291029A (ja) * 1996-04-26 1997-11-11 Ota Seiyaku Kk テプレノン経口投与用製剤
JPH09294927A (ja) * 1996-03-08 1997-11-18 Mitsubishi Chem Corp 高含油水中油型乳化組成物及びその製造方法

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6310717A (ja) * 1986-03-07 1988-01-18 Shiseido Co Ltd 難溶性薬物含有マイクロエマルシヨン製剤
JPH0657316B2 (ja) * 1986-11-18 1994-08-03 株式会社資生堂 マイクロエマルシヨン
JPS63126544A (ja) * 1986-11-18 1988-05-30 Shiseido Co Ltd マイクロエマルシヨン
JPS63265963A (ja) * 1987-04-23 1988-11-02 Lion Corp 薬剤含有ポリマ−
JPH01288330A (ja) * 1988-05-13 1989-11-20 Shiseido Co Ltd マイクロエマルション
JPH0344322A (ja) * 1989-07-13 1991-02-26 Shiseido Co Ltd マイクロエマルション製剤及びその製造法
WO1994001098A1 (en) * 1992-07-02 1994-01-20 Dott Limited Company Fungicide
JPH06256182A (ja) * 1993-03-05 1994-09-13 L T T Kenkyusho:Kk 外用製剤
JPH07101844A (ja) * 1993-09-30 1995-04-18 Sansho Seiyaku Co Ltd 多層エマルジョン
JPH07118145A (ja) * 1993-10-25 1995-05-09 Suntory Ltd 皮膚損傷治療用外用剤
WO1997000623A1 (fr) * 1995-06-21 1997-01-09 Capsulis Vehicules de principes actifs a base de tensioactifs non ioniques et leurs applications notamment dans les domaines alimentaire, cosmetique et pharmaceutique
JPH09294927A (ja) * 1996-03-08 1997-11-18 Mitsubishi Chem Corp 高含油水中油型乳化組成物及びその製造方法
JPH09291029A (ja) * 1996-04-26 1997-11-11 Ota Seiyaku Kk テプレノン経口投与用製剤

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1710574A1 (en) * 2004-01-28 2006-10-11 LTT Bio-Pharma Co., Ltd. Method of screening compound safe to gastric mucosa
EP1710574A4 (en) * 2004-01-28 2008-09-17 Ltt Bio Pharma Co Ltd SCREENING METHOD FOR A SAFE CONNECTION FOR MAGNIFYING SKIN
DE102008015366A1 (de) 2008-03-20 2009-09-24 Merck Patent Gmbh Lyophilisierte Nanoemulsion

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2222340B1 (en) Nanoemulsions
US20190365667A1 (en) Oral cannabinoid formulations
JP4829963B2 (ja) リグナン類化合物含有o/w/o型エマルション及びそれを含有する組成物
JPH049768B2 (ja)
JP2003238396A (ja) コエンザイムq10含有乳化組成物
US20040147578A1 (en) Use of lipoaminoacids as absorption promoters in a pharmaceutical composition
KR101025641B1 (ko) 매스틱 자가유화에멀젼 조성물 및 이를 함유하는 캡슐
EP0489898A1 (en) Self-emulsifying glasses
WO2004064543A1 (ja) コエンザイムq10含有組成物
JP3930805B2 (ja) W/o/w型複合エマルション
US4874605A (en) Stabilized delayed release emulsion
WO1992021348A1 (en) Pharmaceutical formulations of a benzodiazepine
JPH11171796A (ja) テプレノン経口投与用製剤およびその製造方法
JP3884502B2 (ja) テプレノン経口投与用製剤
JP5028885B2 (ja) ユビデカレノン含有自己乳化組成物
JPH0959145A (ja) ビタミンcを配合した液剤
JP2828655B2 (ja) 脂溶性薬物含有水性液
JPH05503695A (ja) 医薬製剤
JP2006509785A (ja) ビフェニルジメチルジカルボン酸の経口用マイクロエマルション組成物
JP4449329B2 (ja) W/o/w型複合エマルション
CN111867574A (zh) 含有双氯芬酸的乳化凝胶组合物
JP4008965B2 (ja) レシチン含有脂肪乳剤の調製法
JPH0469340A (ja) プロスタグランジンe↓1脂肪乳剤
JP2973077B2 (ja) ビタミンe製剤組成物
JP2019099478A (ja) 非ラメラ液晶再構成能を有する粉末微粒子製剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080507

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090317