JPH11165079A - 液相空気酸化反応における酢酸回収方法および触媒回収方法 - Google Patents

液相空気酸化反応における酢酸回収方法および触媒回収方法

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JPH11165079A
JPH11165079A JP9335224A JP33522497A JPH11165079A JP H11165079 A JPH11165079 A JP H11165079A JP 9335224 A JP9335224 A JP 9335224A JP 33522497 A JP33522497 A JP 33522497A JP H11165079 A JPH11165079 A JP H11165079A
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JP
Japan
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acetic acid
recovering
liquid
reaction
carboxylic acid
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JP9335224A
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Hiroyuki Miyagawa
宏幸 宮川
Kazusada Takeda
多完 竹田
Yuri Saitou
由里 齋藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】排水中に廃棄していた酢酸を回収して再使用す
る。さらに、使用する触媒の酢酸コバルトおよび酢酸マ
ンガンを回収し、アルカリ使用量を低減する。 【解決手段】アルキル置換基を有する芳香族化合物を、
酢酸溶媒中、重金属触媒の存在下、分子状酸素含有ガス
により液相酸化して芳香族カルボン酸を得る方法におい
て、得られる酸化反応生成物より芳香族カルボン酸を分
離した反応母液から蒸留により酢酸を回収し、残留物を
水スラリーとした後、固形分を分離して得られた濾液中
に含まれる酢酸を、液-液抽出することにより回収す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族カルボン酸
製造過程において用いる酢酸の回収法に関し、排水中に
損失する酢酸を回収すると同時に、反応に用いた重金属
触媒の回収方法に関し、使用するアルカリ量を低減する
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルキル芳香族化合物、例えば、パラキ
シレンを、コバルト、マンガンを主体とする重金属触
媒、および臭素化合物の存在下、酢酸溶媒中で分子状酸
素含有ガスによって液相酸化して芳香族カルボン酸を製
造する方法によって得られるスラリー状の酸化反応生成
物より、芳香族カルボン酸を分離した反応母液から酢酸
を回収するにあたり、例えば該反応母液を蒸留して溶媒
-水混合液を得、続いて該混合液を溶媒脱水蒸留塔に導
入して水分を除去し溶媒を回収すること(特開昭51−
63369)、また、脱水蒸留塔の上部からの水を主体
とした混合液中に含まれる、酢酸および反応で副生する
酢酸メチルを、酢酸メチルで液-液抽出して回収するこ
とは公知である(特公平2−1734)。
【0003】一方、触媒の金属成分は、前記反応母液の
蒸留によって得られた残留物を水と混合し、金属成分を
水に溶解させて水溶液とし、該水溶液に炭酸化アルカリ
を加えて炭酸塩として沈殿させて回収し、酢酸塩化して
再利用することは公知である。この場合、該水溶液中に
酢酸が残存するため、添加する炭酸アルカリは、該水溶
液中の金属成分の炭酸塩化の他、その酢酸の中和用にも
多く消費される。一般に、炭酸アルカリと有機酸との反
応では、炭酸ガスが発生するが、反応液のpHが酸性領
域では系外に放出されるのに対し、アルカリ性領域では
大半が液中に溶解する。液中に溶解した炭酸ガスは、新
たに炭酸アルカリと反応するため、炭酸アルカリの消費
量を増大させる要因となる。このため、通常、炭酸アル
カリは、金属成分の炭酸化に必要な量の約10倍以上が
消費されるが、特開平9−157214では、この炭酸
アルカリの消費量を低減するために、まず、水酸化アル
カリの添加により、該水溶液の有機酸を酸性条件下で中
和して、炭酸ガスを除去し、その後、炭酸アルカリを加
えて炭酸化する方法を開示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、反応母液を蒸留した後の残留物に、溶媒であ
る酢酸が含まれ廃棄されるという問題から、溶媒の損失
が大きく、また、金属触媒の回収において、特開平9−
157214の方法では、水酸化アルカリを含めたアル
カリ使用量の観点から、本質的な解決策に至っていな
い。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記実状を鑑み、反応母液を蒸留した後の残留物中に含
まれる酢酸を回収する方法について鋭意検討した結果、
残留物を水スラリーとし固形物を分離して得られる濾液
を液-液抽出することにより有効に回収でき、さらに、
アルカリの消費量を低減できることを見出し、本発明を
完成させた。
【0006】すなわち、本発明は、芳香族カルボン酸を
酢酸溶媒中、触媒の存在下分子状酸素含有ガスで液相酸
化して得られる酸化反応生成物から芳香族カルボン酸を
分離した反応母液から、酢酸および金属触媒を回収する
に際し、反応母液を蒸留した後、残留物を水スラリーと
して固形分を分離し、得られた濾液中に含まれる酢酸を
液-液抽出することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明においては、原料として、アルキル置換基、
または一部酸化したアルキル置換基を有する芳香族化合
物が用いられる。アルキル置換基としては、炭素数が通
常1〜8程度のものが用いられるが、メチル基、エチル
基、n-プロピル基、イソプロピル基などの炭素数1〜3
のものが好ましい。また、一部酸化したアルキル置換基
も、通常、1〜8のものが用いられ、例えばホルミル
基、カルボキシル基、ヒドロキシアルキル基等が挙げら
れる。これらの置換基は一つに限られるものではなく、
2つ以上置換していても良い。また、複数個の置換基を
有する場合は、各々の置換基は同一でも異なるものでも
良い。芳香核には、ベンゼン環にような単環式のみなら
ず、ナフタレンのような多環式芳香核も含まれる。
【0008】以上のアルキル基、または一部酸化したア
ルキル置換基を含有する芳香族化合物としては、トルエ
ン、エチレン、イソプロピルベンゼン、4,4'-ジメチル
ビフェニル、オルト-、メタ-またはパラキシレン、1,2,
4-トリメチルベンゼン、2,6-ジメチルナフタレン等のア
ルキル基の置換した芳香族化合物;ベンズアルデヒド、
オルト-、メタ-またはパラアルデヒド、2,4-ジメチルベ
ンズアルデヒド等のホルミル基の置換した芳香族化合
物;ベンジルアルコール等のヒドロキシアルキル基の置
換した芳香族化合物オルト-、メタ-またはパラカルボキ
シベンズアルデヒド等のカルボキシル基の置換した芳香
族化合物、あるいはこれらの混合物などが挙げられる
が、これに限定されるものではない。
【0009】本発明で対象となる芳香族カルボン酸の製
造法として最も代表的な例としては、パラキシレンを液
相酸化してテレフタル酸を製造する場合が挙げられる。
以下は、このテレフタル酸の製造の場合について特に説
明をするが、他の原料化合物を用い、芳香族カルボン酸
を製造する場合についても、反応条件等を適宜設定する
以外は、本発明をそのまま適用することができる。
【0010】パラキシレンを酢酸溶媒中、触媒の存在
下、分子状酸素含有ガスで液相酸化する場合、触媒とし
て重金属触媒を単独で用いても良いが、通常反応促進剤
が組み合わされて用いられる。重金属触媒としては、主
にコバルト化合物、マンガン化合物が用いられ、通常こ
れらが併用されて用いられる。また、必要に応じ、バナ
ジウム化合物、クロム化合物、鉄化合物、ニッケル化合
物等を加えても良い。これらの化合物は、溶媒に可溶な
ものであれば特に制限はない。
【0011】コバルト化合物およびマンガン化合物とし
ては、酢酸塩、プロピオン酸塩、ナフテン酸塩等の有機
酸塩;アセチルアセトナート錯体、カルボニル錯体、ア
ンミン錯体等の有機錯体;塩化物、臭化物等のハロゲン
化物;水酸化物;ホウ酸塩、硝酸塩、炭酸塩等の無機酸
塩等を挙げることができる。これらの中で、最も好まし
いのは酢酸塩である。
【0012】反応促進剤としては、通常、臭素化合物が
用いられるが、アセトアルデヒド、メチルエチルケト
ン、パラアルデヒド等が用いられることもあり、臭素化
合物と併用することもできる。臭素化合物としては、例
えば臭素、臭化水素、臭化アンモニウム、臭化ナトリウ
ム、臭化リチウム、臭化カリウム等のアルカリ金属臭化
物;テロラブロモエタン、ブロモ酢酸、臭化ベンジル等
の有機臭素化合物を挙げることができる。これらの中で
も、特に臭化水素が好ましい。
【0013】前記コバルト化合物、およびマンガン化合
物の使用量は、溶媒に対する各々の金属として、通常1
0〜5000ppm、また臭素化合物は、溶媒に対する
臭素として、通常30〜10000ppmである。原料
パラキシレンは、通常、酢酸溶媒に対して1〜50重量
%の割合で用いられる。また、酢酸中には約30重量%
までの水を含んでも良い。また、酸化反応器に供給する
分子状酸素は、純酸素、空気、不活性ガスとの混合物が
用いられ、通常パラキシレン1モルに対し、酸素として
3〜20モルの割合になるようにする。反応条件として
は、通常、反応温度150〜260℃、反応圧力0.2
〜5.0MPa、滞留時間10〜200分の範囲で行
い、排ガス中の酸素濃度は、1〜7%の範囲になるよう
操作するのが好ましい。酸化反応より生成したテレフタ
ル酸は、酸化反応混合物から、通常、晶析、遠心分離等
により固液分離される。また、晶析の前に、未反応の中
間体をさらに酸化処理してテレフタル酸とする等の精製
が施されることもある。反応方式としては、回分式、半
連続式、連続式のいずれも採用できるが、連続式が好ま
しく用いられる。
【0014】以下、図面を参照しつつ、本発明を説明す
る。図1は、本発明の実施態様のフローを示す図であ
る。
【0015】酸化反応で得られる酸化反応物からテレフ
タル酸を分離した反応母液1を、蒸発缶2で120〜1
50℃の温度で、酢酸-水-酢酸メチルの混合蒸気を発生
させることにより缶下部から残留物4を回収する。残留
物4は、通常1〜20重量倍の水5を加えて水スラリー
6とされ、分離機7で含まれていた微量のテレフタル酸
や、その他反応副生物からなる固形物8を分離し、濾液
9を得る。得られた濾液9は、触媒成分として、通常、
酢酸コバルト20〜10000ppm、酢酸マンガン2
0〜10000ppmを含有するほか、残存酢酸1〜10
%、およびテレフタル酸や反応酸性副生物を含んでい
る。
【0016】次いで、濾液9を抽出塔10の上部より導
入し、抽出塔下部から抽剤(抽出溶媒)11を供給し、
相互に向流接触させることにより、塔下部から抽残液1
2を、塔上部より酢酸およびテレフタル酸や反応酸性副
生物を含有する抽出液13を得る。抽剤としては、抽出
条件下で液状であり、水と相分離するものであれば特に
限定されないが、脂肪族カルボン酸エステル、特に反応
で副生する酢酸メチルを主体としたものを用いるのが好
ましい。濾液に対する抽剤の使用量は、通常0.5〜3.
5、好ましくは1.0〜3.0重量倍の範囲が好ましい。
0.5より少ないと十分な抽出効果が得られず、3.5を
越えると処理量の増大に伴う経済性悪化が無視できなく
なる。通常、濾液の温度は40〜70℃、抽剤の温度は
20〜55℃の範囲で行われる。また、抽出装置につい
ては、十分な抽出効果が得られれば、上記向流接触型に
限定されない。得られた抽残液12には、抽剤が含まれ
るため、蒸留塔14で蒸留することにより、塔頂より抽
剤15を除去、回収する。回収された抽剤は再利用され
る。こうして得られた缶出液16中の酢酸濃度は2.0
重量%以下となり、同時にテレフタル酸や反応酸性副生
物の大半も除去される。
【0017】一方、抽出塔10上部より得られた抽出液
13中に抽出された酢酸は、例えば、塔頂温度50〜6
0℃、塔底温度90〜110℃の蒸留塔17で蒸留する
ことにより回収液18として分離取得し、蒸発缶2に返
す。蒸発分離した抽剤19は、再利用される。
【0018】前記缶出液16中のコバルトおよびマンガ
ン成分は、通常、炭酸アルカリと反応させて炭酸塩粒子
として沈殿させた後、分離回収される。また、炭酸アル
カリは、より安価な水酸化アルカリと二酸化炭素の反応
で合成したものが用いられる。使用される水酸化アルカ
リとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙
げられるが、アルカリ価が強く、かつ安価な水酸化ナト
リウムが好ましい。炭酸化アルカリは、5〜30重量%
の水溶液で使用するのが好ましい。炭酸塩化反応は、通
常、pH8.0〜9.5の範囲で実質的に一定に保たれる
ように炭酸アルカリが加えられるのが好ましい。反応温
度は、通常、45〜65℃、好ましくは50〜60℃で
ある。さらに、炭酸化槽内の保持時間(連続的に実施す
る場合は滞留時間)は20〜200分、好ましくは30
〜180分である。攪拌については、反応で生成した炭
酸塩の粒子が下部に沈降しないように均一に混合されて
いる状態を保てれば、特に制限されない。
【0019】得られた炭酸塩は、通常、遠心分離機等に
より固液分離され、水を加えて炭酸塩の濃度が5〜50
重量、好ましくは、10〜30重量%になるように再ス
ラリー化される。得られたスラリーは溶解工程に送ら
れ、炭酸塩に対し2倍モル以上の酢酸が加えられて酢酸
塩化反応により、酢酸コバルト、酢酸マンガンとして溶
解した後、触媒の金属成分の溶液として再利用される。
酢酸化反応は、攪拌しながら、通常、100〜150
℃、好ましくは酢酸の沸点近くの温度で、反応時間は、
通常、30〜300分、好ましくは60〜180分で行
われる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。溶媒に対して、コバルト原子として300ppmの
酢酸コバルト、マンガン原子として200ppmの酢酸
マンガン、および臭素原子として1000ppmの臭化
水素を含有する酢酸(15%含水)を溶媒とし、溶媒/
パラキシレン重量比3で反応温度200℃、圧力2.0
MPa、滞留時間120分、排ガス中の酸素濃度5%の
条件下、液相酸化し、得られた混合物スラリーから減圧
冷却後、固液分離し、反応母液とテレフタル酸の結晶を
得た。
【0021】前記固液分離で得られた反応母液を、蒸発
缶で140℃に加熱し、酢酸-水-酢酸メチルの混合蒸気
を発生させて、缶下部から残留物を回収した。残留物に
10重量倍の水を加えて水スラリーとし、分離機で含ま
れていた微量のテレフタル酸やその他反応副生物からな
る固形物を分離し、触媒を含む濾液(コバルト:173
0ppm、マンガン;1220ppm、酢酸;4.5%、
その他副生物;約3.0%)を得た。
【0022】次いで、濾液を50℃とし、2500kg
/hrで抽出塔(塔径1000mmφ、充填高さ4m)
の上部より導入し、抽出塔下部から30℃の抽剤である
酢酸メチルを3200kg/hrで供給し、相互に向流
接触させることにより、塔下部から抽残液を、塔上部よ
り酢酸およびテレフタル酸や反応副生物を含有する酢酸
メチルを得た。抽残液は、蒸留塔で蒸留し、塔頂より含
まれる酢酸メチルを除去、回収した。このとき、缶出液
中の残存酢酸濃度は1.0重量%であった(テレフタル
酸や反応副生物;1%以下)。
【0023】次に、缶出液と20%炭酸ナトリウム水溶
液を、pH8.3になるように、連続的に攪拌式炭酸化
槽に供給した。この際の温度は、50℃滞留時間は60
分とした。この時の炭酸ナトリウムの供給量は36kg
/hrであり、コバルトおよびマンガンの1モルあたり
のナトリウム原子としての使用量は5.2倍モル(理論
量2倍モル)であった。また、反応率は98%であっ
た。得られたコバルトおよびマンガンの炭酸塩スラリー
は、遠心分離機に連続的に供給し、固液分離して炭酸コ
バルト、炭酸マンガンを回収した。
【0024】
【比較例】実施例1において、酢酸メチルによる抽出処
理を施さなかった以外は、実施例1と同様にして炭酸コ
バルト、炭酸マンガンを回収した。この時の炭酸ナトリ
ウムの使用量は188kg/hrであり、コバルトおよ
びマンガンの1モル原子あたりのナトリウム原子として
の使用量は、27.5倍モルであった。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、アルキル置換基または
一部酸化したアルキル置換基を有する芳香族化合物を液
相酸化して芳香族カルボン酸を製造する方法において、
従来、排水中に廃棄していた酢酸を回収して再使用でき
るため酢酸の損失が著しく低下し、かつ、使用する触媒
の酢酸コバルトおよび酢酸マンガンを回収するためのア
ルカリ使用量も大きく低減でき、さらに、排水中の酢酸
や有機物を低減できるため排水処理への負荷が軽減する
ので、極めて経済的で工業的に有利な方法を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を示す図である。
【符号の説明】
1 反応母液 2 蒸発缶 3 混合蒸気 4 残留物 5 水 6 水スラリー 7 分離機 8 固形物 9 濾液 10 抽出塔 11 抽剤 12 抽残液 13 抽出液 14 蒸留塔 15 抽剤 16 缶出液 17 蒸留塔 18 回収液 19 抽剤 20 炭酸化槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキル置換基を有する芳香族化合物を、
    酢酸溶媒中、重金属触媒の存在下、分子状酸素含有ガス
    により液相酸化して芳香族カルボン酸を得る方法におい
    て、得られる酸化反応生成物より芳香族カルボン酸を分
    離した反応母液から蒸留により酢酸を回収し、残留物を
    水スラリーとした後、固形分を分離して得られた濾液中
    に含まれる酢酸を、液-液抽出することにより回収する
    ことを特徴とする酢酸回収方法。
  2. 【請求項2】液-液抽出溶媒が、脂肪族カルボン酸エス
    テルであることを特徴とする請求項1記載の酢酸回収方
    法。
  3. 【請求項3】前記脂肪族カルボン酸エステルが、酢酸メ
    チルであることを特徴とする請求2記載の酢酸回収方
    法。
  4. 【請求項4】抽出溶媒である酢酸メチルが、液相酸化反
    応において副生したものを主成分とする、請求項3記載
    の酢酸回収方法。
  5. 【請求項5】酢酸メチルを主体とする抽出溶媒が、液相
    酸化反応において発生するガスに含まれる酢酸メチルを
    ほぼ全量回収したものを含有する、請求項3または4記
    載の酢酸回収方法。
  6. 【請求項6】芳香族化合物がパラキシレンであり、芳香
    族カルボン酸がテレフタル酸である、請求項1〜5のい
    ずれか1項記載の酢酸回収方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか1項記載の方法で
    濾液から含まれる酢酸を回収した後の水相から、液相酸
    化触媒である重金属触媒を炭酸塩として沈殿させて固液
    分離により回収する触媒回収方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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