JPH11162443A - 組電池 - Google Patents
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- JPH11162443A JPH11162443A JP9331777A JP33177797A JPH11162443A JP H11162443 A JPH11162443 A JP H11162443A JP 9331777 A JP9331777 A JP 9331777A JP 33177797 A JP33177797 A JP 33177797A JP H11162443 A JPH11162443 A JP H11162443A
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Abstract
池であって、容積効率が向上された組電池を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 シート形電池1a〜1cを2個以上直列
接続してなる組電池であって、前記各シート形電池の正
極リード13は一方の面に折り返され、かつ負極リード
は他方の面に折り返されており、前記2個以上のシート
形電池1a〜1cは一方のシート形電池の前記折り返さ
れた正極リード13と前記一方のシート形電池に積層さ
れた他方のシート形電池の前記折り返された負極リード
が重なるように積層されていることを特徴とする。
Description
数直列接続してなる組電池に関する。
で軽量、かつエネルギー密度が高く、更に繰り返し充放
電が可能な非水電解液二次電池の開発が要望されてい
る。このような二次電池としては、ニッケル水素二次電
池やリチウムイオン二次電池などが知られている。これ
らの二次電池の外装には、ステンレスや鉄などの金属ケ
ースを用いるのが一般的である。また、電池形状も円筒
形や角形がほとんどである。しかしながら、金属ケース
を外装に用いると、当然のことながら、外装金属ケース
が重いために電池の重量エネルギー密度が低下する。こ
のような電池の軽量化には、外装ケースの軽量化が必要
である。
質層にポリマーを用いるポリマー電解質二次電池が提案
されている。ポリマー電解質二次電池は、集電体に活物
質、非水電解液及びこの電解液を保持するポリマーを含
む正極層を積層した正極と、集電体にリチウムイオンを
吸蔵・放出し得る活物質、非水電解液及びこの電解液を
保持するポリマーを含む負極層を積層した負極との間
に、非水電解液及びこの電解液を保持するポリマーを含
む固体電解質層が介在された構造を有する。このポリマ
ー電解質二次電池は、正極層、固体電解質層及び負極層
が一体化しているため、薄いシート状態で電池としての
機能が発揮できる。また、非水電解液がポリマー中に保
持されているため、漏液することがなく、外装を簡略化
することができる。このため、ラミネートフィルムなど
の多層フィルムを外装として用いることができ、シート
形で、軽量で、エネルギー密度が高い電池を実現するこ
とができる。
器によっては2個または3個以上を直列に接続して組電
池として使用することがある。シート形電池の場合、2
個以上のシート形電池を積層し、一方のシート形電池の
正極リードと他方のシート形電池の負極リードを溶接に
より接続することにより組電池を作製する。シート形電
池の正極リード及び負極リードは外装であるフィルムか
ら延出されているため、前記組電池はフィルム同士(シ
ート形電池本体同士)を積層した部分より外側で正負極
リードの接続を行うこととなる。その結果、前記組電池
は、正負極リードを接続するために必要なスペースによ
る容積ロスが大きいため、容積効率が低く、体積エネル
ギー密度が低下するという問題点がある。
ト形電池が直列に接続された組電池であって、容積効率
が向上された組電池を提供しようとするものである。
シート形電池を2個以上直列接続してなる組電池であっ
て、前記各シート形電池の正極リードは一方の面に折り
返され、かつ負極リードは他方の面に折り返されてお
り、前記2個以上のシート形電池は一方のシート形電池
の前記正極リードと前記一方のシート形電池に積層され
た他方のシート形電池の前記負極リードが重なるように
積層されていることを特徴とするものである。
(例えば、シート形ポリマー電解質二次電池)の組電池
の一例を図1〜3を参照して説明する。図1は本発明に
係るシート形電池の組電池の一例を示す斜視図、図2は
図1の組電池を構成するシート形電池の一例を示す断面
図、図3は図1の組電池の組立途中の状態を説明するた
めの斜視図。
シート形電池の積層物から構成される。第1のシート形
電池1a、第2のシート形電池1b及び第3のシート形
電池1cは、互いに直列に接続されている。
して説明する。各電池の発電要素は、活物質を含む正極
層2が網状集電体3の両面に担持された構造を有する正
極4及び負極層5が網状集電体6の両面に担持された構
造を有する負極7を備える。固体電解質層8は、前記正
極4と前記負極7の間に介在されている。前記正極4の
集電体3は、この集電体と同じ材料から形成された帯状
の正極端子9を有する。図示しない帯状正極リードは、
前記正極端子9の先端に接続されている。この負極集電
体6と同じ材料から形成された帯状の負極端子10は、
前記集電体6に前記正極端子9と対向しないように配置
されている。帯状負極リード11は、前記負極端子10
に接続されている。このような構成の発電要素は、内面
に熱融着性樹脂フィルムが配された多層フィルム12
(外装材)で被覆されている。前記正極リード及び前記
負極リード11は、前記フィルム12の開口縁部から延
出されている。前記フィルム12の3つの開口縁部は、
互いに対向する熱融着性樹脂フィルムを熱融着させるこ
とで封止されている。前記正極リード及び前記負極リー
ド11が固定された熱融着部の厚さは、積層電極(前記
正極4,前記負極7及び前記電解質層8からなる)が存
在する部分(電池厚さ)に比べて薄くなっている。ま
た、長手方向に沿う2つの熱融着部は、前記電池の上面
に折り返されている。
ついて図3を参照して説明する。第1のシート形電池1
aは、前記正極リード13が上面に折り返され、かつ前
記負極リード11が下面に折り返されている。この第1
のシート形電池1aの正極リード13は外部正極端子を
兼ねる。第2のシート形電池1bは、前記第1のシート
形電池1aと上下面を逆さにした状態で前記正極リード
13が上面に折り返され、かつ前記負極リード11が下
面に折り返されている。第3のシート形電池1cは、前
記第1のシート形電池1aと同様な方法で正負極リード
13,11が折り返されている。前記第1〜第3のシー
ト形電池1a〜1cにおいて、折り返された正負極リー
ドが存在する箇所の厚さは電池厚さと等しいか、もしく
は薄い。前記第1〜第3のシート形電池1a〜1cは、
前記第1のシート形電池1aの折り返された負極リード
11に前記第2のシート形電池1bの折り返された正極
リード13が重なり、かつ前記第2のシート形電池1b
の折り返された負極リード11に前記第3のシート形電
池1cの折り返された正極リード13が重なるように積
層されている。重なり合った正負極リード13,11
は、正極リード13の折曲部とこの折曲部と接する負極
リード11の折曲部とを例えば溶接等によって接着する
ことにより固定されている。前記第3のシート形電池1
cの負極リード11には、前述した図1に示すように、
帯状の外部負極端子14が接続されている。前記外部負
極端子14は、前記第3のシート形電池1cの下面から
引き回され、先端が前記第1のシート形電池1aの上面
に配置されている。絶縁シート15は、前記第1〜3の
シート形電池の側面(正負極リードが延出している側
面)と前記外部負極端子14の間に配置されている。こ
のように絶縁シート15を配置することによって、外部
負極端子14と各シート形電池の正負極リードとの短絡
が防止される。
配され、中間にアルミニウム(Al)のような金属薄膜
を介在させた多層フィルムからなることが好ましい。具
体的には、シール面側から外面に向けて積層した酸変性
ポリエチレン(PE)/ポリエチレンテレフタレート
(PET)/Al箔/PETの多層フィルム;酸変性P
E/ナイロン/Al箔/PETの多層フィルム;アイオ
ノマー/Ni箔/PE/PETの多層フィルム;エチレ
ンビニルアセテート(EVA)/PE/Al箔/PET
の多層フィルム;アイオノマー/PET/Al箔/PE
Tの多層フィルム等を用いることができる。ここで、シ
ール面側の酸変性PE、アイオノマー、EVA以外のフ
ィルムは防湿性、耐通気性、耐薬品性を担っている。
フェニレンサルファイド(PPS)、ポリイミド、ポリ
エステル、ガラスクロス、紙等から形成することができ
る。前記シート形電池の正極、負極及び電解質層として
は、例えば、以下に説明するものを用いることができ
る。
解液及びこの電解液を保持するためのポリマーを含む正
極層が集電体に担持されたものから形成される。
(例えばLiMn2 O4 などのリチウムマンガン複合酸
化物、二酸化マンガン、例えばLiNiO2 などのリチ
ウム含有ニッケル酸化物、例えばLiCoO2 などのリ
チウム含有コバルト酸化物、リチウム含有ニッケルコバ
ルト酸化物、リチウムを含む非晶質五酸化バナジウムな
ど)や、カルコゲン化合物(例えば、二硫化チタン、二
硫化モリブテンなど)等を挙げることができる。中で
も、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム含有コバル
ト酸化物、リチウム含有ニッケル酸化物を用いるのが好
ましい。
解することにより調製される。前記非水溶媒としては、
エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネー
ト(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチル
カーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DE
C)、エチルメチルカーボネート(EMC)、γ−ブチ
ロラクトン(γ−BL)、スルホラン、アセトニトリ
ル、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメトキシプ
ロパン、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン(TH
F)、2−メチルテトラヒドロフラン等を挙げることが
できる。前記非水溶媒は、単独で使用しても、2種以上
混合して使用しても良い。
チウム(LiClO4 )、六フッ化リン酸リチウム(L
iPF6 )、ホウ四フッ化リチウム(LiBF4 )、六
フッ化砒素リチウム(LiAsF6 )、トリフルオロメ
タンスルホン酸リチウム(LiCF3 SO3 )、ビスト
リフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN
(CF3 SO3 )2 ]等のリチウム塩を挙げることがで
きる。
は、0.2mol/l〜2mol/lとすることが望ま
しい。前記非水電解液を保持するためのポリマーとして
は、例えば、ポリエチレンオキサイド誘導体、ポリプロ
ピレンオキサイド誘導体、前記誘導体を含むポリマー、
ビニリデンフロライド(VdF)とヘキサフルオロプロ
ピレン(HFP)との共重合体等を用いることができ
る。前記HFPの共重合割合は、前記共重合体の合成方
法にも依存するが、通常、最大で20重量%前後であ
る。
ルミニウム製エキスパンドメタル、アルミニウム製メッ
シュ、アルミニウム製パンチドメタル等から形成するこ
とができる。
ム、ニッケル等から形成することができる。前記正極
は、導電性を向上する観点から導電性材料を含んでいて
もよい。前記導電性材料としては、例えば、人造黒鉛、
カーボンブラック(例えばアセチレンブラックなど)、
ニッケル粉末等を挙げることができる。
解液及びこの電解液を保持するためのポリマーを含む負
極層が集電体に担持されたものから形成される。
を吸蔵放出する炭素質材料を挙げることができる。かか
る炭素質材料としては、例えば、有機高分子化合物(例
えば、フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロ
ース等)を焼成することにより得られるもの、コークス
や、メソフェーズピッチを焼成することにより得られる
もの、人造グラファイト、天然グラファイト等に代表さ
れる炭素質材料を挙げることができる。中でも、500
℃〜3000℃の温度で、常圧または減圧下にて前記メ
ソフェーズピッチを焼成して得られる炭素質材料を用い
るのが好ましい。
は、前述した正極で説明したものと同様なものが用いら
れる。前記負極の集電体及び端子は、例えば、銅製エキ
スパンドメタル、銅製メッシュ、銅製パンチドメタル等
から形成することができる。
例えば、銅、ニッケル等から形成することができる。な
お、前記負極は、人造グラファイト、天然グラファイ
ト、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェ
ンブラック、ニッケル粉末、ポリフェニレン誘導体等の
導電性材料、オレフィン系ポリマーや炭素繊維等のフィ
ラーを含むことを許容する。
は、非水電解液及びこの電解液を保持するためのポリマ
ーを含む。
は、前述した正極で説明したものと同様なものが用いら
れる。前記電解質層は、強度を更に向上させる観点か
ら、酸化硅素粉末のような無機フィラーを添加しても良
い。
ば、シート形ポリマー電解質二次電池)の組電池の二つ
目の例を図4〜6を参照して説明する。図4は本発明に
係るシート形電池の組電池の二つ目の例を示す斜視図、
図5は図4の組電池を構成するシート形電池の一例を示
す断面図、図6は図4の組電池の組立途中の状態を説明
するための斜視図。
シート形電池の積層物から構成される。第1のシート形
電池21a、第2のシート形電池21b及び第3のシー
ト形電池21cは、直列に接続されている。
して説明する。各電池の発電要素は、活物質を含む正極
層22が網状集電体23の両面に担持された構造を有す
る正極24及び負極層25が網状集電体26の両面に担
持された構造を有する負極27を備える。固体電解質層
28は、前記正極24と前記負極27の間に介在されて
いる。正極集電体23と同じ材料から形成された帯状の
正極端子29は、前記正極集電体23の右側端部に形成
されている。帯状正極リード30は、前記正極端子29
の先端に接続されている。負極集電体26と同じ材料か
ら形成された帯状の負極端子31は、前記負極集電体2
6の左側端部に形成されている。帯状負極リード32
は、前記負極端子31に接続されている。このような構
成の発電要素は、内面に熱融着性樹脂フィルムが配され
た多層フィルム33(外装材)で被覆されている。前記
正極リード30は、前記フィルム33の右側の開口縁部
から延出されている。一方、前記負極リード31は、前
記フィルム33の左側の開口縁部から延出されている。
4つの開口縁部は、互いに対向する熱融着性樹脂フィル
ムを熱融着させることで封止されている。前記正極リー
ド30が固定された熱融着部及び前記負極リード32が
固定された熱融着部の厚さは、積層電極(前記正極2
4,前記負極27及び前記電解質層28からなる)が存
在する箇所の厚さ(電池厚さ)に比べて薄い。また、長
手方向に沿う2つの熱融着部は、前記電池の上面に折り
返されている。
ついて図6を参照して説明する。第1のシート形電池2
1aは、前記正極リード30が上面に折り返され、かつ
前記負極リード32が下面に折り返されている。前記第
1のシート形電池21aの前記正極リード30は、外部
正極端子を兼ねる。第2のシート形電池21bは、正負
極リード30,32の向きが前記第1のシート形電池2
1aと逆で、その状態で前記正極リード30が上面に折
り返され、かつ前記負極リード32が下面に折り返され
ている。第3のシート形電池21cは、前記第1のシー
ト形電池21aと同様な方法で正負極リード30,32
が折り返されている。前記第1〜第3のシート形二次電
池21a〜21cにおいて、折り返された正負極リード
が存在する部分の厚さは、電池厚さと同等か、もしくは
それ以下である。正負極リード前記第1〜第3のシート
形二次電池21a〜21cは、前記第1のシート形電池
21aの折り返された負極リード32と前記第2のシー
ト形電池21bの折り返された正極リード30とが重な
り、かつ前記第2のシート形電池21bの折り返された
負極リード32と前記第3のシート形電池21cの折り
返された正極リード30とが重なるように積層されてい
る。重なり合った正負極リード30,32は、正極リー
ド30の折曲部とこの折曲部と接する負極リード32の
折曲部とを例えば溶接などによって接着することにより
固定されている。前記第3のシート形電池21cの負極
リード32には、前述した図4に示すように、帯状の外
部負極端子34が接続されている。前記外部負極端子3
4は、前記第3のシート形電池21cの下面から引き回
され、先端が前記第1のシート形電池21aの上面に配
置されている。絶縁シート35は、前記第1〜3のシー
ト形電池の側面(リードが延出している側面)と前記外
部負極端子34の間に配置されている。このように絶縁
シートを配置することによって、外部負極端子34と各
シート形電池の正負極リードとの短絡が防止される。
前記負極及び前記電解質としては、前述したのと同様な
ものを用いることができる。以上詳述したように本発明
に係る組電池は、シート状の発電要素が外装材内に正負
極リードが外部に延出するように収納されている構造を
有するシート形電池を2個以上直列接続してなる組電池
であって、前記各シート形電池の前記正極リードは一方
の面に折り返され、かつ前記負極リードは他方の面に折
り返されており、前記2個以上のシート形電池は一方の
シート形電池の前記正極リードと前記一方のシート形電
池に積層された他方のシート形電池の前記負極リードが
重なるように積層されていることを特徴とするものであ
る。このような組電池によれば、各シート形電池間に正
負極リードが存在し、かつ正負極リードの接着をシート
形電池が積層された部分から離れた箇所ではなく、この
積層部の側面において行うことができる。その結果、前
記組電池は、リードの接続に必要な空間を低減すること
ができるため、体積エネルギー密度を向上することがで
きる。
折り返された正負極リードが配置される部分の厚さを電
池厚さ(前記シート状の発電要素が存在する箇所の厚
さ)に比べて薄くすることによって、正負極リードが折
り返された際に、リードの厚さ分電池の厚さが増加する
のを抑えることができ、体積エネルギー密度がより向上
された組電池を提供することができる。
第1のシート形電池の上面に正負極外部端子を配置する
例を説明したが、前記第3のシート形電池の負極リード
に外部負極リードを接続せず、第1のシート形電池の上
面に折り返された正極リードを外部正極端子とし、第3
のシート形電池の下面に折り返された負極リードを外部
負極端子とする構成にしても良い。また、このように上
面に外部正極端子を配置し、かつ下面に外部負極端子を
配置する構成にする場合、絶縁シートはなくても良い。
て詳細に説明する。 (実施例1) <正極の作製>まず、活物質として組成式がLiMn2
O4 で表されるリチウムマンガン複合酸化物と、カーボ
ンブラックと、ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロ
プロピレン(VdF−HFP)の共重合体粉末と、可塑
剤としてフタル酸ジブチル(DBP)をアセトン中で混
合し、ペーストを調製した。得られたペーストをポリエ
チレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)上に
塗布し、シート化し、非水電解液未含浸の正極シートを
作製した。アルミニウム製エキスパンドメタルからな
り、正極端子部を有する集電体の両面に、得られた正極
シートを熱ロールで加熱圧着することにより非水電解液
未含浸の正極を作製した。
ピッチ炭素繊維と、ビニリデンフロライド−ヘキサフル
オロプロピレン(VdF−HFP)の共重合体粉末と、
可塑剤{フタル酸ジブチル(DBP)}とをアセトン中
で混合し、ペーストを調製した。得られたペーストをポ
リエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)
上に塗布し、シート化し、電解液未含浸の負極シートを
作製した。銅製エキスパンドメタルからなり、負極端子
部を有する集電体の両面に、得られた負極シートを熱ロ
ールで加熱圧着することにより電解液未含浸の負極を作
製した。
末と、ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレ
ン(VdF−HFP)の共重合体粉末と、可塑剤{フタ
ル酸ジブチル(DBP)}とをアセトン中で混合し、ペ
ースト状にした。得られたペーストをポリエチレンテレ
フタレートフィルム(PETフィルム)上に塗布し、シ
ート化し、電解液未含浸の電解質層を作製した。
ト(EC)とジメチルカーボネート(DMC)が混合さ
れた非水溶媒に電解質としてのLiPF6 を溶解させて
非水電解液を調製した。
極を1枚と、前記電解質層とを2枚用意した。前記正極
と前記負極とをその間に前記電解質層を介在させながら
交互に積層し、これらを加熱した剛性ロールにて加熱圧
着し、積層物を作製した。このような積層物を5つ作製
した。各積層物をメタノール中に浸漬し、前記積層物中
のDBPをメタノールによって抽出し、除去した。これ
を乾燥し、積層電極を作製した。前記積層電極から延出
された10本の正極端子部を1つに束ね、これらに正極
リードとして厚さが50μmで、幅が8mmで、長さが
15mmの帯状アルミニウム箔を溶接した。また、前記
積層電極から延出された5本の負極端子部を1つに束
ね、これらに負極リードとして厚さが50μmで、幅が
8mmで、長さが15mmの帯状銅箔を溶接した。
ム箔層及びアイオノマー樹脂層がこの順番に積層された
複合フィルムを用意した。前記フィルムを前記アイオノ
マー樹脂層が内側に位置するように縦に二つ折りにし、
長手方向に沿う両端部を幅5mmで熱融着することによ
り袋を形成した。この熱融着の際、一方の端部の1箇所
を熱融着させず、電解液の注液口を形成した。
記正極リード及び前記負極リードの端部が外部に突出す
るように収納した。次いで、リードが延出された開口部
を加熱融着時の影響が積層電極に表れないように積層電
極寸法と加熱融着部分のマージンを持たせるようにして
融着幅5mmで加熱融着した。注液口として形成した非
熱融着領域から前記非水電解液を注液し、前記積層電極
に含浸させた。次いで、前記非熱融着領域を融着幅5m
mで加熱融着し、長手方向に沿う2つの融着部を上面に
折り曲げることにより、厚さが3.1mmで、正負極リ
ードが延出された熱融着部の厚さが0.3mmで、リー
ド部分を除く外径寸法が36×134mmのシート形ポ
リマー電解質二次電池を3個製造した。 <組電池の作製>まず、1枚目のシート形ポリマー電解
質二次電池の正極リードを上面に折り曲げると共に、負
極リードを下面に折り曲げた。2枚目のシート形ポリマ
ー電解質二次電池の上下面を反転させ、正極リードを上
面に折り曲げ、負極リードを下面に折り曲げた。2枚目
の二次電池の上に1枚目の二次電池を2枚目の二次電池
の正極リードが1枚目の二次電池の負極リードと重なる
ように積層した。この正極リードの折曲部と負極リード
の折曲部とを超音波溶接機で接続した。3枚目のシート
形ポリマー電解質二次電池の正負極リードは、1枚目の
二次電池と同様に折り曲げた。得られた積層物を3枚目
の二次電池の上に、2枚目の二次電池の負極リードが3
枚目の二次電池の正極リードと重なるように積層した。
この正極リードの折曲部と負極リードの折曲部とを超音
波溶接機で接続し、前述した図3に示すような構造を有
し、3枚の二次電池が直列に接続されたものからなる積
層物を得た。
端子として厚さが50μmで、幅が8mmで、長さが2
5mmの帯状銅箔を超音波溶接によって接続した。一
方、前記積層物の正負極リードが延出している側面に厚
さが50μmで、幅が7mmで、長さが36mmの絶縁
テープ(日東電工株式会社製で、商品名がPPS粘着テ
ープNo.320A)を貼り付けた。前記外部負極端子
を前記積層物の絶縁テープが貼り付けられた側面と接す
るように折り曲げ、先端を前記積層物の上面に配置し、
前述した図1に示す構造を有し、厚さが9.3mmで、
寸法が36mm×134.2mmである組電池を製造し
た。 (比較例1)実施例1と同様なシート形ポリマー電解質
二次電池を3つ用意した。各二次電池の正負極リードを
折り畳まずに、図7に示すように積層し、直列に接続し
た。1枚目の二次電池41aの負極リード43の先端と
2枚目の二次電池41bの正極リード42の先端とを超
音波溶接によって接続した。また、前記2枚目の二次電
池41bの負極リード43の先端と前記3枚目の二次電
池41cの正極リード42の先端とを超音波溶接によっ
て接続した。さらに、外側の2枚の接続されていない端
子(1枚目の二次電池41aの正極リード42及び3枚
目の二次電池41cの負極リード43)に、直列に接続
された端子と接することによる短絡を防止する目的で、
前記1枚目の二次電池41aの正極リード42の裏面及
び前記3枚目の二次電池41cの負極リード43の表面
に実施例1と同様な種類の絶縁テープを貼り付け、厚さ
が9.3mmで、リード接続部を含む寸法が36mm×
144mmである組電池を製造した。
占有体積を算出し、得られた体積値を基に、それぞれの
組電池を収納することができる最小形状のパックケース
を作製した。実施例1の組電池が収納されるパックケー
スの容積は44.2cm3 であった。これに対し、比較
例1の組電池が収納されるパックケースの容積は48.
2cm3 と約9%大きかった。また、実施例1の組電池
を構成する各シート形電池は、折り返された正負極リー
ドが配置される個所の厚さが電池厚さに比べて薄く、前
記組電池は正負極リードが折り返されることによって生
じる電池厚さの増加を回避できた。従って、実施例1の
組電池は、比較例1の組電池に比較して専有体積を低減
することができ、体積エネルギー密度を向上することが
できる。 (実施例2)実施例1と同様な正極を2枚と、実施例1
と同様な負極を1枚と、実施例1と同様な電解質層とを
2枚用意した。前記正極と前記負極とをその間に前記電
解質層を介在させながら交互に積層し、これらを加熱し
た剛性ロールにて加熱圧着し、積層物を作製した。な
お、得られた積層物において、正極端子が延出されてい
る側面と負極端子が延出されている側面は対向してい
る。このような積層物を5つ作製した。各積層物をメタ
ノール中に浸漬し、前記積層物中のDBPをメタノール
によって抽出し、除去した。これを乾燥し、積層電極を
作製した。前記積層電極から延出された10本の正極端
子部を1つに束ね、これらに正極リードとして厚さが5
0μmで、幅が8mmで、長さが15mmの帯状アルミ
ニウム箔を溶接した。また、前記積層電極から延出され
た5本の負極端子部を1つに束ね、これらに負極リード
として厚さが50μmで、幅が8mmで、長さが15m
mの帯状銅箔を溶接した。
フィルムを2枚用意した。前記2枚のフィルムを互いの
アイオノマー樹脂層が対向するように重ねた。長手方向
に沿う両端部を融着幅5mmで熱融着することによりチ
ューブを形成した。この熱融着の際、一方の端部の1箇
所を熱融着させず、電解液の注液口を形成した。
極を前記正極リードが一方の開口部から延出し、かつ前
記負極リードが他方の開口部から延出するように収納し
た。次いで、リードが延出されている開口部を加熱融着
時の影響が積層電極に表れないように積層電極寸法と加
熱融着部分のマージンを持たせるようにして融着幅5m
mでそれぞれ加熱融着した。注液口として形成した非熱
融着領域から前記非水電解液を注液し、前記積層電極に
含浸させた。次いで、前記非熱融着領域を融着幅5mm
で加熱融着し、長手方向に沿う2つの融着部を上面に折
り曲げることにより、厚さが3.1mmで、正極リード
が延出している熱融着部及び負極リードが延出している
熱融着部の厚さが0.3mmで、リード部分を除く外径
寸法が36×134mmのシート形ポリマー電解質二次
電池を3個製造した。 <組電池の作製>まず、1枚目のシート形ポリマー電解
質二次電池の正極リードを上面に折り曲げると共に、負
極リードを下面に折り曲げた。2枚目及び3枚目のシー
ト形ポリマー電解質二次電池の正負極リードも1枚目の
場合と同様にして折り曲げた。2枚目の二次電池の上に
1枚目の二次電池を2枚目の二次電池の正極リードが1
枚目の二次電池の負極リードと重なるように積層した。
前記正極リードの折曲部及びこの折曲部と接触している
前記負極の折曲部とを超音波抵抗溶接によって接続し
た。得られた積層物を前記3枚目の二次電池の上に前記
2枚目の二次電池の負極リードが前記3枚目の二次電池
の正極リードと重なるように積層した。前記正極リード
の折曲部及びこの折曲部と接触している前記負極の折曲
部とを超音波抵抗溶接によって接続し、前述した図6に
示すような構造を有し、3枚の二次電池が直列に接続さ
れたものからなる積層物を得た。
端子として厚さが50μmで、幅が8mmで、長さが1
50mmの帯状銅箔を超音波溶接によって接続した。一
方、前記積層物の側面のうち、1枚目の二次電池の正極
リードが延出されている側面に実施例1と同様な絶縁テ
ープを貼り付けた。前記外部負極端子を前記積層物の絶
縁テープが貼り付けられた側面と接するように折り曲
げ、先端を前記積層物の上面に配置し、前述した図4に
示す構造を有し、厚さが9.4mmで、寸法が36mm
×134.2mmである組電池を製造した。 (比較例2)実施例2と同様なシート形ポリマー電解質
二次電池を3つ用意した。各二次電池の正負極リードを
折り畳まずに、図8に示すように積層し、直列に接続し
た。まず、1枚目の二次電池44aの下方に2枚目の二
次電池44bを前記1枚目の二次電池44aの負極リー
ド46と前記2枚目の二次電池44bの正極リード45
が対向するように配置し、前記1枚目の二次電池44a
の負極リード46の先端と前記2枚目の二次電池44b
の正極リード45の先端を超音波溶接によって接続し
た。前記2枚目の二次電池44bの下方に3枚目の二次
電池44cを前記2枚目の二次電池44bの負極リード
46と前記3枚目の二次電池44cの正極リード45が
対向するように配置し、前記2枚目の二次電池44bの
負極リード46の先端と前記3枚目の二次電池44cの
正極リード45の先端を超音波溶接によって接続した。
さらに、外側の2枚の接続されていない端子(1枚目の
二次電池44aの正極リード45及び3枚目の二次電池
44cの負極リード46)に、直列に接続された端子が
接することによる短絡を防止する目的で、前記1枚目の
二次電池44aの正極リード45の裏面及び前記3枚目
の二次電池44cの負極リード46の表面に実施例1と
同様な種類の絶縁テープを貼り付け、厚さが9.3mm
で、リード接続部を含む寸法が36mm×154mmで
ある組電池を製造した。
占有体積を算出し、得られた体積値を基に、それぞれの
組電池を収納することができる最小形状のパックケース
を作製した。実施例2の組電池が収納されるパックケー
スの容積は45.4cm3 であった。これに対し、比較
例2の組電池が収納されるパックケースの容積は51.
6cm3 と実施例1に比べて約14%大きかった。ま
た、実施例2の組電池を構成する各シート形電池は、折
り返された正負極リードが配置される個所の厚さが電池
厚さに比べて薄く、前記組電池は正負極リードが折り返
されることによって生じる電池厚さの増加を抑制でき
た。従って、実施例2の組電池は、比較例2の組電池に
比較して専有体積を低減することができ、体積エネルギ
ー密度を向上することができる。
形ポリマー電解質二次電池に適用した例を説明したが、
シート形の二次電池(例えば、リチウムイオン二次電
池、ニッケル水素二次電池、ニッケルカドミウム二次電
池)や、一次電池に同様に適用することができる。
数のシート形電池が直列に接続された組電池であって、
容積効率が向上された組電池を提供することができる。
す斜視図。
示す断面図。
の斜視図。
例を示す斜視図。
示す断面図。
の斜視図。
Claims (2)
- 【請求項1】 シート形電池を2個以上直列接続してな
る組電池であって、 前記各シート形電池の正極リードは一方の面に折り返さ
れ、かつ負極リードは他方の面に折り返されており、前
記2個以上のシート形電池は一方のシート形電池の前記
正極リードと前記一方のシート形電池に積層された他方
のシート形電池の前記負極リードが重なるように積層さ
れていることを特徴とする組電池。 - 【請求項2】 前記各シート形電池は、前記折り返され
た正負極リードが配置される部分の厚さが電池厚さに比
べて薄いことを特徴とする請求項1記載の組電池。
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