JPH11160655A - 偏光光源装置 - Google Patents

偏光光源装置

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Publication number
JPH11160655A
JPH11160655A JP9327253A JP32725397A JPH11160655A JP H11160655 A JPH11160655 A JP H11160655A JP 9327253 A JP9327253 A JP 9327253A JP 32725397 A JP32725397 A JP 32725397A JP H11160655 A JPH11160655 A JP H11160655A
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JP
Japan
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light source
light
emitted
polarized light
polarization
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JP9327253A
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English (en)
Inventor
Yoji Kubota
洋治 久保田
Takashi Sugiyama
隆 杉山
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NAGANO KOGAKU KENKYUSHO KK
Nagano Optics Laboratory Corp
Original Assignee
NAGANO KOGAKU KENKYUSHO KK
Nagano Optics Laboratory Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶プロジェクター等の高輝度の光源として
利用するのに適した小型、コンパクトで廉価に製造可能
な偏光変換光学系を備えた偏光光源装置を提案するこ
と。 【解決手段】 偏光光源装置1の偏光変換光学系4は板
状の偏光フィルム6を備えている。光源ランプ2からの
出射光束I(2)に含まれているP偏光成分およびS偏
光成分のうち、S偏光成分の光のみが偏光フィルム6を
そのまま透過し、P偏光成分の光は偏光フィルム6で反
射されて、再び光源ランプ2の側に戻る。この反射光は
1/4波長板5を2回通過して、S偏光成分の光となる
ので、偏光フィルム6を透過して出射される。この結
果、S偏光成分のみからなる偏光光束I(out)が出
射される。偏光分離用の光学素子として、一般的なプリ
ズム合成体からなる偏光ビームスプリッターの代わり
に、板状の偏光フィルム6を使用しているので、光学系
を小型でコンパクトに構成でき、廉価に製造できる。ま
た、光損失および偏光変換効率の低下も抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶プロジェクタ
ー等の光源装置として使用される特定の偏光成分のみか
らなる偏光光束を照明光として出射可能な偏光光源装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶プロジェクター等の液晶表示装置に
おいては、メタルハライドランプ等のアークランプやハ
ロゲンランプからなる光源ランプからの出射光を液晶パ
ネルからなるライトバルブに照射し、当該ライトバブル
において表示画像に対応する変調を施した後に投写光学
系を介して投写面上に投写画像を形成するようになって
いる。ここで、画像情報に対応した変調を光に施すため
の液晶ライトバルブは特定の偏光成分のみを使用してお
り、光源ランプからの出射光をそのまま液晶ライトバル
ブに照射しても偏光方向が異なる半分の光成分は利用さ
れないので、光の利用効率が悪く、投写画像を明るくで
きない。
【0003】そこで、従来においては、光源ランプから
の出射光を、偏光変換光学系に導き、ここを介して偏光
方向を揃えた後に液晶ライトバルブに照射することによ
り、光の利用効率を高め、明るい投写画像を得るように
している。例えば、特開平3−13983号公報には、
偏光変換光学系を備えた投写型液晶表示装置が開示され
ている。
【0004】また、従来においては、偏光変換光学系を
採用すると共に、投写画像の明るさを更に高めることを
目的として、複数個、例えば2個の光源ランプを備え、
これらから出射される光に偏光変換光学系において偏光
変換を施した後に液晶ライトバルブに導くようにした構
成も提案されている。例えば、特開平8−29734号
公報には、複数個の光源ランプおよび偏光変換光学系を
備えた表示装置の光源が開示されている。
【0005】図4には特開平8−29734号公報に記
載の光源を示してあり、この光源100は対向する2個
の光源ランプ101、102と、これらの間に配置した
偏光変換光学系とを備えている。偏光変換光学系は、光
源光軸上に配置された偏光ビームスプリッター103を
挟み、各光源ランプ側に配置された1/4波長板10
4、105と、偏光ビームスプリッタ103の側方に配
置された全反射ミラー106とを備えている。偏光ビー
ムスプリッター103は光源ランプ101、102から
出射される出射光のうちのS偏光成分を直交方向に反射
し、P偏光成分をそのまま透過させる偏光分離膜103
aが備わっている。
【0006】この構成の光源100では、一方の光源ラ
ンプ101からの出射光は1/4波長板104を介して
偏光ビームスプリッター103に入射し、S偏光成分の
光のみが直角に反射されて図の上方に向けて出射され
る。P偏光成分の光は、反対側に配置されている1/4
波長板105および光源ランプ102の反射鏡102a
を少なくとも7回は通過し、5回は偏光ビームスプリッ
ター103を通過した後に、S偏光成分の光となって図
の上方に向けて出射される。さらに、このように偏光変
換を施される光は少なくとも3回は光源ランプ102の
発光部102bを通過する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来における偏光変換
光学系は一般にプリズム合成体からなる偏光ビームスプ
リッターと1/4波長から構成されている。この構成の
偏光変換光学系では、偏光ビームスプリッターが他の光
学素子に比べて大きいので、光学系が大型化してしま
い、またプリズムは一般に高価であるので光学系のコス
トが上昇してしまうという弊害がある。
【0008】さらには、光源ランプからの出射光のうち
偏光変換が施される光成分が、多数回に亘り偏光ビーム
スプリッターを構成しているプリズム内を通過するの
で、光量損失が大きくなり、偏光効率の劣化も無視でき
ないという弊害がある。
【0009】一方、従来における複数個の光源ランプと
偏光変換光学系を備えた光源装置においても、同様に、
光源ランプからの出射光のうち偏光変換が施される光成
分が、多数回に亘り1/4波長板、偏光ビームスプリッ
ターを通過する必要があり、このために、これらの光学
素子を通過する際に発生する光量損失や、偏光効率の劣
化を無視できない。また、光源ランプの発光部を繰り返
す通過することによる光量損失も無視できない。よっ
て、偏光変換による光の利用効率の向上を期待できな
い。
【0010】また、複数個の光源ランプのそれぞれの射
出開口に対応する大きさの1/4波長板等の偏光変換用
の光学素子を配置する必要があるので、光学系が大型化
してしまうと共に、製造価格も高騰してしまうという問
題点がある。
【0011】本発明の課題は、偏光変換を光量損失が少
なく、しかも偏光変換効率の低下を招くことなく行うこ
とができる廉価な偏光光源装置を提案することにある。
【0012】また、本発明の課題は、偏光変換を行うた
めに必要な光学素子を小型化でき、以て、装置の小型化
およびその製造コストの低減化を実現することにある。
【0013】一方、本発明の課題は、2個の光源ランプ
を備えた偏光光源装置において、偏光変換を光量損失が
少なく、しかも偏光効率の低下を招くことなく行うこと
を可能にすることにある。
【0014】また、本発明の課題は、2個の光源ランプ
を備えた偏光光源装置において、偏光変換を行うために
必要な光学素子を小型化でき、以て、装置の小型化およ
びその製造コストの低減化を実現することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】図面を参照して本発明に
よる偏光光源装置の構成を説明する。
【0016】図1には、本願の請求項1、2に係る発明
による偏光光源装置の光学系を示してある。この図を参
照して説明すると、偏光光源装置1は、光源ランプ2
と、この光源ランプ2からの出射光束I(2)の偏光方
向を揃えて偏光光束I(out)として出射する偏光変
換光学系4を有している。
【0017】光源ランプ2は、メタルハライドランプ、
キセノンランプ等のランプ本体2aと、放物面等の非球
面反射鏡2bを備えており、ランプ本体2aの発光管か
らの発散光が反射鏡2bによって光源光軸1aに沿った
方向に向けて実質的に平行光束として出射されるように
なっている。
【0018】偏光変換光学系4は、1/4波長板5と、
偏光フィルム6とを備えている。偏1フィルム6は特定
の偏光成分の光、例えば、S偏光成分を透過し、当該偏
光成分に対して偏光方向が直交する偏光成分の光、例え
ばP偏光成分を反射する偏光分離特性を備えている。こ
の偏光分離特性は逆の特性でもよい。
【0019】1/4波長板5および偏光フィルム6は、
光源ランプ2の側から光源光軸1aに沿って、光源光軸
1aに直交する状態に配列されている。
【0020】ここで、上記の構成の加えて、赤外線除去
フィルタ7を、光源ランプ2と1/4波長板5の間に配
置してもよい。さらには、好適な実施の形態としては、
1/4波長板5と偏光フィルム6の間に紫外線除去フィ
ルタ8を配置してもよい。例えば、図に示すように、偏
光フィルム6を、光入射側に配置した紫外線除去フィル
タ8と光出射側に配置した透明なカバーガラス9の間に
挟み込んだ構成を採用することができる。
【0021】この構成の偏光光源装置1による偏光変換
動作について説明する。まず、光源ランプ2のランプ本
体2aからの発散光は反射鏡2bによってほぼ平行な出
射光束I(2)となり、赤外線除去フィルタ7、1/4
波長板5、赤外線除去フィルタ8を介して、偏光フィル
ム6に入射する。出射光束I(2)に含まれているP偏
光成分およびS偏光成分のうち、S偏光成分の光のみが
偏光フィルム6をそのまま通過する。これに対して、P
偏光成分の光は偏光フィルム6で反射されて、再び光源
ランプ2の側に戻る。
【0022】偏光フィルム6で反射されたP偏光成分の
反射光は、1/4波長板5を通過して光源ランプ2の側
に戻り、当該光源ランプ2の反射鏡2bで反射されて、
再び1/4波長板5を通過して偏光フィルム6の側に出
射される。このように、偏光フィルム6で反射されたP
偏光成分の反射光は、1/4波長板5を2度通過するの
で、その偏光方向が90度回転して、2度目に1/4波
長板5を通過した後はS偏光成分の光となって偏光フィ
ルム6に入射する。この結果、当該偏光フィルム6を透
過して出射される。このように、光源ランプ2の出射光
束I(2)は全てS偏光成分の光となって出射される。
すなわち、偏光光源装置1からはS偏光成分の偏光光束
I(out)が出射される。
【0023】以上のように、本発明の偏光光源装置1
は、偏光分離用の光学素子として、従来において一般的
に使用されているプリズム合成体からなる偏光ビームス
プリッターの代わりに、板状の偏光フィルム6を使用し
ている。従って、従来構成の偏光変換光学系に比べて、
光学系を小型でコンパクトに構成でき、また、廉価に製
造することができる。さらには、偏光変換を施すための
光を、プリズムに複数回に亘って通過させる必要が無い
ので、光損失も抑制でき、また、偏光変換効率の低下も
抑制できる。
【0024】次に、図2には、本願の請求項3、4、
6、7に係る発明による偏光光源装置の光学系を示して
ある。この図を参照して説明すると、偏光光源装置11
は、第1および第2の光源ランプ12、13と、これら
の光源ランプ12、13からの出射光束I(12)、I
(13)の偏光方向を揃えて偏光光束I(out)とし
て出射する偏光変換光学系14を有している。
【0025】第1の光源ランプ12は、出射光束I(1
2)の射出開口12aと第1の反射板12bとを備え、
この第1の反射板12bは、射出開口12aを当該開口
形状の一つの対称軸を中心として片側半分を遮蔽し、当
該片側部分から出射しようとする出射光を反対方向に反
射するものである。図示の例では、射出開口12aは円
形であり、この場合には射出開口12aの片側の半円形
の部分が遮蔽され、反対側の半円形の部分12cのみか
ら半円形断面の出射光束I(12)が射出される。
【0026】第2の光源ランプ13も第1の光源ランプ
12と同様な構成となっており、出射光束I(13)の
射出開口13aと第2の反射板13bとを備え、この第
2の反射板13bは、射出開口13aを当該開口形状の
一つの対称軸を中心として片側半分を遮蔽し、当該片側
部分から出射しようとする出射光を反対方向に反射する
ものである。図示の例では、射出開口13aは円形であ
り、従って、片側の半円形の部分13cのみから半円形
断面の出射光束I(13)が射出される。
【0027】ここで、第1および第2の光源ランプ1
2、13のそれぞれの射出開口12a、13aは同一形
状であり、従って、反射板12b、13bによって遮蔽
されていない片側部分12c、13cも同一形状であ
る。さらには、これらの部分12c、13cは同一の側
となるように設定されている。
【0028】偏光変換光学系14は、第1および第2の
1/4波長板15、16と、第1および第2の偏光フィ
ルム17、18と、第1および第2の全反射ミラー2
1、22とを備えている。第1および第2の偏光フィル
ム17、18は、同一の偏光分離特性を備えており、特
定の偏光成分の光を透過し、当該偏光成分に対して偏光
方向が直交する偏光成分の光を反射するものである。こ
れらの偏光フィルム17、18は、図1に示す偏光フィ
ルム6と同様に、光入射側の紫外線除去フィルタと光出
射側の透明ガラスカバーとによって挟まれた構成とする
ことができる。
【0029】次に、上記の各光学素子の配置関係につい
て説明する。まず、第1および第2の光源ランプ12、
13はそれぞれの光源光軸12d、13dが平行となる
ように相互に向かい合わせの状態で配置されている。図
示の例では、光源光軸12d、13dが一致するように
配置されている。
【0030】これら第1および第2の光源ランプ12、
13の間において、第1の光源ランプ12からの出射光
束I(12)の光路上には、第1の偏光フィルム17が
光源光軸12dに直交する状態で配置されている。同様
に、第2の光源ランプ13からの出射光束I(13)の
光路上には、第2の偏光フィルム18が光源光軸13d
に直交する状態で配置されている。
【0031】また、これら第1および第2の偏光フィル
ム17、18の間において、第1の光源ランプ12から
の出射光束I(12)の光路上には、第1の全反射ミラ
ー21が光源光軸12dに対して45度傾斜した状態で
第1の光源ランプ12に対峙する向きに配置されてい
る。これに対して、第2の光源ランプ13からの出射光
束I(13)の光路上には、第2の全反射ミラー22が
光源光軸13dに対して45度傾斜した状態で第2の光
源ランプ13に対峙する向きに配置されている。これら
第1および第2の全反射ミラー21、22の反射面は同
一方向を向いている。
【0032】さらに、第1の光源ランプ12と第1の偏
光フィルム17の間の光路上には、第1の1/4波長板
15が光源光軸12dに直交する状態で配置され、第2
の光源ランプ13と第2の偏光フィルム18の間の光路
上には、第2の1/4波長板16が光源光軸13dに直
交する状態に配置されている。
【0033】上記の構成に加えて、図示の例では、更
に、第1および第2の赤外線除去フィルタ23、24を
有している。第1の赤外線除去フィルタ23は第1の光
源ランプ12の射出開口12aと第1の1/4波長板1
5の間に配置され、第2の赤外線除去フィルタ24は第
2の光源ランプ13の射出開口13aと第2の1/4波
長板16の間に配置されている。さらに、偏光変換光学
系14の偏光光束の出射側にはコンデンサーレンズ25
が配置されている。
【0034】なお、第1および第2の光源ランプ12、
13は、図1の場合と同様に、その発光管12e、13
eがメタルハライドランプ等のアークランプやハロゲン
ランプであり、反射鏡12f、13fは、その反射面が
楕円面、放物面等の非球面反射面となっている。
【0035】このように構成した偏光光源装置11によ
る作用効果を説明する。まず、第1の光源ランプ12の
発光管12eからの発散光の一部は直接に反射鏡12f
に照射し、ここで反射されて射出開口の半円形の開口部
分12cから射出される。発散光の残りの部分は射出開
口12aの半分を遮蔽している反射板12bによって発
散光路を逆行して反射鏡12fに到り、ここで反射され
て半円形の開口部分12cから射出される。このよう
に、光源ランプ12からは半円形断面の出射光束が射出
される。
【0036】ここで、反射鏡12fは可視光を反射し、
赤外線を透過する、いわゆるコールドミラーとすること
のが望ましい。このようにすれば、反射鏡12fからの
反射光は可視光帯域となる。
【0037】第1の光源ランプ12から射出された半円
形断面の出射光束I(12)は、赤外線除去フィルタ2
4を通過して近赤外の波長帯が除去された後に、偏光変
換光学系14に導かれる。まず、1/4波長板15を通
過した後に、第1の偏光フィルム17に到る。この第1
の偏光フィルム17は例えばS偏光成分の光を反射し、
P偏光成分の光を透過する偏光分離特性を備えている。
この場合には、第1の偏光フィルム17に照射した出射
光束I(12)に含まれているS偏光成分の光S(1
2)が当該偏光フィルム17を透過して45度傾斜配置
した全反射ミラー21に入射し、ここで直角に反射され
てコンデンサーレンズ25の側に出射する。
【0038】これに対して出射光束I(12)に含まれ
ているP偏光成分の光P(12)は第1の偏光フィルム
17で逆方向に全反射され、光源ランプ2の側に戻る。
この戻り光P(2)は、第1の1/4波長板15を通過
して偏光面が45度回転した後に半円形の開口部12c
から光源ランプ12内に戻る。この後は、反射鏡12
f、反射板12bによる反射作用を受けて、再度、半円
形の開口部12cから射出され、赤外線除去フィルタ2
4を通過した後に第1の1/4波長板15を通過するこ
とにより、再度、偏光面が45度回転させられる。この
結果、光P(12)はS偏光成分の光S’(12)に変
わる。この結果、第1の偏光フィルム17を透過して、
全反射ミラー21によって直角に反射されて、コンデサ
ーレンズ25の側に向けて出射される。
【0039】このようにして、第1の光源ランプ12か
らの発散光は全て、S偏光成分の半円形断面の出射光束
(S(12)+S’(12))となってコンデンサーレ
ンズ25を介して出射される。
【0040】第2の光源ランプ13からの半円形断面の
出射光束I(13)の場合にも同様に偏光変換が施され
て、S偏光成分の半円形断面の出射光束(S(13)+
S’(13))となってコンデンサーレンズ25を介し
て出射される。
【0041】ここで、このようにして得られた双方から
の出射光束(S(12)+S’(12))と(S(1
3)+S’(13))は軸対称な半円形をしているの
で、コンデンサーレンズ25を介して合成された後の合
成光束I(out)は円形断面の光束となり、この形状
は各光源ランプの円形射出開口12a、13aに対応す
る形状となっている。
【0042】このように偏光光源装置11においては、
偏光変換対象の出射光束は、光源ランプの射出開口の半
分の大きさでよい。従って、従来のように、光源ランプ
の射出開口に対応する大きさの偏光プリズムや1/4波
長板を備えている光学系に比べて、光学素子の大きさを
半分にでき、光学系全体を小型でコンパクトにすること
が可能になる。また、その分、廉価になる。
【0043】さらに、偏光変換用の光学素子として板状
の偏光フィルムを用いているので、従来の偏光変換光学
系に対して、図1に示す偏光光源装置と同様な効果が得
られる。すなわち、光学系を小型でコンパクトに構成で
き、また、廉価に構成できる。さらには、光損失および
偏光変換効率の低下を抑制できる。この結果、2個の光
源ランプを備えた高輝度の偏光光源装置を実現できる。
【0044】さらにまた、液晶プロジェクター等におい
ては光源側での熱対策や液晶周辺での冷却をいかに効率
良く行うのかが重要な課題となっているが、本発明で
は、例えば、全光束の1/2に当たる光束は反射鏡12
fにより一次反射光として射出され、このうち、偏光変
換を必要とする成分はコールドミラーである反射鏡12
fに複数回入射する。従って、熱対策上極めて有効であ
る。
【0045】次に、図3には、本願の請求項5、6、7
に係る発明による偏光光源装置を示してある。この偏光
光源装置30の基本的な構成要素は図2の偏光光源装置
11と同様である。異なる点は、第1および第2の光源
ランプ12、13を、それらの光源光軸12d、13d
が直交するように配置し、それに伴って第1および第2
の1/4波長板15、16、第1および第2の赤外線除
去フィルタ23、24の配置位置を変更した点と、全反
射ミラーとして第1の全反射ミラー21のみが配置され
ている点である。
【0046】この構成の偏光光源装置30においては、
第2の光源ランプ13からの出射光束I(13)は、第
2の1/4波長板16、および第2の偏光フィルム18
からなる偏光変換光学系によって、その偏光面が全て同
一方向に揃った出射光束が得られる。この後は、双方の
光源ランプ12、13から得られる偏光面が同一となっ
て半円形断面の出射光束はコンデンサーレンズ25を介
して合成されて、円形断面の出射光束I(out)とし
て出射される。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の偏光光源
装置では、偏光変換用の光学素子として板状の偏光フィ
ルムを採用しているので、従来のようにプリズム合成体
からなる偏光ビームスプリッターを用いた場合に比べて
光学系を小型でコンパクトに構成でき、また廉価に構成
できる。さらに、偏光変換が施される光の光路長を短く
できるので、光損失や偏光変換効率の低下を抑制でき
る。
【0048】一方、本発明の偏光光源装置は、第1およ
び第2の光源ランプのそれぞれの射出開口の片側半分か
ら光を出射させ、この出射光に対して偏光変換を施し、
偏光変換後の光を合成することにより、射出開口に対応
する形状の偏光光束を形成するようにしていると共に、
偏光変換用の光学素子として板状の偏光フィルムを採用
している。従って、従来のように光源ランプの射出開口
に対応する大きさの偏光変換用の光学素子を用いる場合
に比べて、小さな光学素子を用いることができ、光学系
を小型でコンパクトに構成でき、また廉価に製造するこ
ともできるという効果を奏する。
【0049】また、偏光変換のための光路長の増加を抑
制できると共に偏光変換対象の光が光学素子を通過する
回数を少なくできるので、全体として、光損失および偏
光効率の低下も抑制でき、結果として高輝度の光源を実
現できる。
【0050】次に、本発明の偏光光源装置では、上記の
構成に加えて、各光源ランプの反射鏡としてコールドミ
ラーを採用している。また、この構成とは別に、あるい
はこの構成に加えて、赤外線除去フィルタを配置するよ
うにしている。従って、偏光光源装置の発熱を効果的に
抑制できるという利点も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した偏光光源装置の光学系を示す
概略構成図である。
【図2】本発明を適用した2個の光源ランプを備えた偏
光光源装置の光学系を示す概略構成図である。
【図3】本発明を適用した2個の光源ランプを備えた別
の偏光光源装置の光学系を示す概略構成図である。
【図4】従来における偏光変換光学系を説明するための
概略構成図である。
【符号の説明】
1、11、30 偏光光源装置 2、12 第1の光源ランプ 3、13 第2の光源ランプ 12a、13a 射出開口 12b、13b 反射板 12c、13c 半円形の開口部 12d、13d 光源光軸 12e、13e 発光管 12f、13f 反射鏡 4、14 偏光変換光学系 15、16 1/4波長板 17、18 偏光分離膜 21、22 全反射膜 23、24 赤外線除去フィルタ 25 コンデンサレンズ I(2)、I(12) 第1の光源ランプからの出射光
束 I(3)、I(13) 第2の光源ランプからの出射光
束 S(2)、S(12) 第1の光源ランプの出射光束の
うちのS偏光成分の光 P(2)、P(12) 第1の光源ランプの出射光束の
うちのP偏光成分の光 S(3)、S(13) 第2の光源ランプの出射光束の
うちのS偏光成分の光 P(3)、P(13) 第2の光源ランプの出射光束の
うちのP偏光成分の光 S(2)、S(13) 第1の光源ランプの出射光束の
うちのS偏光成分の光 S’(2)、S’(12)偏光変換により得られたS偏
光成分の光 S’(3)、S’(13)偏光変換により得られたS偏
光成分の光 I(out) 偏光光束

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源ランプと、当該光源ランプからの出
    射光束の偏光方向を揃え偏光光束として出射する偏光変
    換光学系とを有する偏光光源装置において、 前記偏光変換光学系は、1/4波長板と、偏光フィルム
    とを備えており、 前記偏光フィルムは特定の偏光成分の光を透過し、当該
    偏光成分に対して偏光方向が直交する偏光成分の光を反
    射する偏光分離特性を備えており、 前記光源ランプの側から光源光軸に沿って、前記1/4
    波長板および前記偏光フィルタが光源光軸に直交する状
    態に配列されていることを特徴とする偏光光源装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、赤外線除去フィルタ
    を有しており、当該赤外線除去フィルタは、前記光源ラ
    ンプと前記1/4波長板の間に配列されていることを特
    徴とする偏光光源装置。
  3. 【請求項3】 第1および第2の光源ランプと、これら
    第1および第2の光源ランプからの出射光束の偏光方向
    を揃えて偏光光束として出射する偏光変換光学系とを有
    する偏光光源装置において、 前記第1の光源ランプは、出射光束の射出開口と第1の
    反射板とを備え、この第1の反射板は、前記射出開口を
    当該開口形状の一つの対称軸を中心として片側半分を遮
    蔽し、当該片側部分から出射する出射光を反対方向に反
    射するものであり、 前記第2の光源ランプは、出射光束の射出開口と第2の
    反射板とを備え、この第2の反射板は、前記射出開口を
    当該開口形状の一つの対称軸を中心として片側半分を遮
    蔽し、当該片側部分から出射する出射光を反対方向に反
    射するものであり、 前記第1および第2の光源ランプのそれぞれの前記射出
    開口は同一形状であり、前記第1および第2の反射板に
    より遮蔽されている部分は同一の側となっており、 前記偏光変換光学系は、第1および第2の1/4波長板
    と、第1および第2の偏光フィルムと、第1および第2
    の全反射ミラーとを備え、前記第1および第2の偏光フ
    ィルムは、特定の偏光成分の光を透過し、当該偏光成分
    に対して偏光方向が直交する偏光成分の光を反射するよ
    うに設定された同一の偏光分離特性を備えたものであ
    り、 前記第1および第2の光源ランプはそれぞれの光源光軸
    が平行となるように相互に向かい合わせの状態で配置さ
    れており、 これら第1および第2の光源ランプの間において、前記
    第1の光源ランプからの出射光の光路上には、前記第1
    の偏光フィルムが光源光軸に対して直交した状態で配置
    され、前記第2の光源ランプからの出射光の光路上に
    は、前記第2の偏光フィルムが直交した状態で配置され
    ており、 前記第1および第2の偏光フィルムの間において、前記
    第1の光源ランプからの出射光の光路上に、前記第1の
    全反射ミラーが光源光軸に対して45度傾斜した状態で
    前記第1の光源ランプに対峙し、前記第2の光源ランプ
    からの出射光の光路上に、前記第2の全反射ミラーが光
    源光軸に対して前記第1の全反射ミラーとは反対方向に
    45度傾斜した状態で前記第2の光源ランプに対峙して
    おり、 前記第1の光源ランプと前記第1の偏光フィルムの間の
    光路上には、前記第1の1/4波長板が光源光軸に垂直
    な状態に配置され、前記第2の光源ランプと前記第2の
    偏光フィルムの間の光路上には、前記第2の1/4波長
    板が光源光軸に垂直な状態に配置されていることを特徴
    とする偏光光源装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記第1および第2
    の光源ランプは光源光軸が一致するように配置されてい
    ることを特徴とする偏光光源装置。
  5. 【請求項5】 第1および第2の光源ランプと、これら
    第1および第2の光源ランプからの出射光束の偏光方向
    を揃えて偏光光束として出射する偏光変換光学系とを有
    する偏光光源装置において、 前記第1の光源ランプは、出射光束の射出開口と第1の
    反射板とを備え、この第1の反射板は、前記射出開口を
    当該開口形状の一つの対称軸を中心として片側半分を遮
    蔽し、当該片側部分から出射する出射光を反対方向に反
    射するものであり、 前記第2の光源ランプは、出射光束の射出開口と第2の
    反射板とを備え、この第2の反射板は、前記射出開口を
    当該開口形状の一つの対称軸を中心として片側半分を遮
    蔽し、当該片側部分から出射する出射光を反対方向に反
    射するものであり、 前記第1および第2の光源ランプのそれぞれの前記射出
    開口は同一形状であり、前記第1および第2の反射板に
    より遮蔽されている部分は同一の側となっており、 前記偏光変換光学系は、第1および第2の1/4波長板
    と、第1および第2の偏光フィルムと、全反射ミラーと
    を備えており、前記第1および第2の偏光フィルムは、
    特定の偏光成分の光を透過し、当該偏光成分に対して偏
    光方向が直交する偏光成分の光を反射するように設定さ
    れた同一の偏光分離特性を備えたものであり、 前記第1および第2の光源ランプはそれぞれの光源光軸
    が直交するように配置されており、 前記第1の光源ランプからの出射光の光路上には、前記
    第1の偏光フィルムが光源光軸に対して直交した状態で
    配置され、前記第2の光源ランプからの出射光の光路上
    には、前記第2の偏光フィルムが直交した状態で配置さ
    れており、 前記第1の偏光フィルムの光出射側には光源光軸に対し
    て45度傾斜状態で前記全反射ミラーが配置されてお
    り、 前記第1の光源ランプと前記第1の偏光フィルムの間の
    光路上には、前記第1の1/4波長板が光源光軸に直交
    する状態で配置され、前記第2の光源ランプと前記第2
    の偏光フィルムの間の光路上には、前記第2の1/4波
    長板が光源光軸に直交する状態で配置されていることを
    特徴とする偏光光源装置。
  6. 【請求項6】 請求項3ないし5のうちの何れかの項に
    おいて、更に、第1および第2の赤外線除去フィルタを
    有し、 前記第1の赤外線除去フィルタは前記第1の光源ランプ
    の射出開口と前記第1の1/4波長板の間に配置され、
    前記第2の赤外線除去フィルタは前記第2の光源ランプ
    の射出開口と前記第2の1/4波長板の間に配置されて
    いることを特徴とする偏光光源装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のうちの何れかの項に
    おいて、前記第1および第2の光源ランプは、それぞ
    れ、発光管と、当該発光管からの発散光を反射する反射
    鏡とを備えており、この反射鏡は赤外線透過形のコール
    ドミラーであることを特徴とする偏光光源装置。
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