JPH0566367A - 偏光照明装置および該偏光照明装置を備えた投写表示装置 - Google Patents

偏光照明装置および該偏光照明装置を備えた投写表示装置

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JPH0566367A
JPH0566367A JP3338580A JP33858091A JPH0566367A JP H0566367 A JPH0566367 A JP H0566367A JP 3338580 A JP3338580 A JP 3338580A JP 33858091 A JP33858091 A JP 33858091A JP H0566367 A JPH0566367 A JP H0566367A
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JP
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light
polarized
polarized light
reflected
polarization splitting
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JP3338580A
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English (en)
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Nobuo Minoura
信夫 箕浦
Kazumi Kimura
一己 木村
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 偏光照明装置および投写表示装置を、スクリ
ーンに拡大投写されるカラー画像の高輝度化および装置
全体の小型化,軽量化が図れるようにする。 【構成】 偏光照明装置10は、放物面反射鏡2および
放物面反射鏡2の焦点位置近傍に配設された、不定偏光
光である白色光LP+LSを発する光源1からなる光源部
と、該光源部から出射された白色光LP+LSの光軸に対
して垂直に設けられたλ/4光学位相板4と、λ/4光
学位相板4と入射面51 が対向するよう設けられた、扇
形の断面形状を有する偏光ビームスプリッタ5とを具備
する。また、偏光ビームスプリッタ5は、一辺が入射面
1 の一辺と45°の角度をもって接しているとともに
他辺が対角面と接した作用面54 を有しており、該対角
面が反射面53 を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は偏光照明装置及び該偏光
照明装置を用いた投写表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は、偏光照明装置を備えた投写表
示装置の従来例の一つを示す要部構成図である。
【0003】この投写表示装置は、ランダム光Aoを出
射する光源101 および光源101 の背面に設けられた反射
ミラー102 からなる照明手段と、該照明手段から出射さ
れるランダム光Aoの光路上に設けられた、光学軸が所
望の方向に設定されているλ/4光学位相板103 と、λ
/4光学位相板103 の前記照明手段と反対側に設けられ
た偏光ビームスプリッタ104 と、偏光ビームスプリッタ
104 のλ/4光学位相板103 と反対側に設けられた液晶
ライトバルブ105 とを有する。ここで、偏光ビームスプ
リッタ104 は、液晶ライトバルブ105 側の面の中央部で
端部がほぼ90度の角度で互いに接する第1および第2
の偏光分離作用膜1041,1042を有する。
【0004】反射ミラー102 によってほぼ平行光となっ
た光源101から出射されたランダム光Aoは、λ/4光
学位相板103 を透過したのち、偏光ビームスプリッタ10
4 に入射する。ランダム光Aoは、偏光ビームスプリッ
タ104 の第1の偏光分離作用膜1041でP偏光光AP1が透
過されてS偏光光AS が反射されることにより、互いに
偏光方向が異なる2つの偏光光に分割される。第1の偏
光分離作用膜1041で図示上方に直角に反射されたS偏光
光AS は、第2の偏光分離作用膜1042で図示左方に直角
に反射されたのち、λ/4光学位相板103 を透過するこ
とにより円偏光光Arとなる。円偏光光Arは、反射ミ
ラー102 で光源101 に向けて反射され、光源101 を透過
して反射ミラー102 で再度反射されることにより、λ/
4光学位相板103 に向けて出射される。円偏光光Arは
λ/4光学位相板103 を透過することにより、P偏光光
P2に変換されて偏光ビームスプリッタ104 の第1の偏
光分離作用膜1041に入射し、第1の偏光分離作用膜1041
を透過して液晶ライトバルブ105 に入射される。
【0005】したがって、この投写表示装置は、前記照
明手段から出射されるランダム光Aoを第1の偏光分離
作用膜1041でP偏光光AP1とS偏光光AS とに分離する
とともにS偏光光AS をP偏光光AP2に変換することに
より、ランダム光Aoを同じ偏光方向をもつ偏光光(P
偏光光AP1,AP2)に変換して液晶ライトバルブ105を
照明することができるため、片方のP偏光光AP1のみで
液晶ライトバルブを照明する、偏光照明装置を備えてい
ない投写表示装置に比べて大幅な光利用効率のアップが
図れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の投写表示装置は、以下に示すような問題点を有
する。
【0007】図14は、図13に示した偏光ビームスプ
リッタ104 の拡大図である。
【0008】第1の偏光分離作用膜1041で反射されるS
偏光光AS には、普通、P偏光光A P0も多少含まれる。
よって、第2の偏光分離作用膜1042でS偏光光AS を光
源101 の方向に向けて反射させるとき、多少含まれてい
たP偏光光AP0が第2の偏光分離作用膜1042を透過した
のち、偏光ビームスプリッタ104 の外へ抜けてゆき、損
失光となってしまう。
【0009】また、第1の偏光分離作用膜1041と第2の
偏光分離作用膜1042との接続部分1043すなわち不連続面
においては、偏光分離作用膜を形成することが非常に難
しく、該偏光分離作用膜を形成する多層膜が薄くなった
り層の数が減ったりするため、接続部分1043の近傍では
一部のS偏光光AS を透過してしまうなどの理由で偏光
分離特性が落ちてしまう。
【0010】本発明の目的は、光利用効率および偏光分
離特性の優れた偏光照明装置および該偏光照明装置を備
えた投写表示装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の偏光照明
装置は、不定偏光光を発する光源および該光源の背面に
設けられた反射鏡からなる照明手段と、該照明手段から
出射された不定偏光光の光路にそれぞれ斜設された、該
不定偏光光を互いに偏光方向が異なる2つの偏光光に分
割する偏光分割面および該偏光分割面の一端とある角度
をもって一端が接している反射面を有する偏光分割手段
とを含み、前記照明手段から出射された不定偏光光の一
部を前記偏光分割面で受け、該偏光分割面により分割さ
れた前記不定偏光光の一部のうち透過光を第1の方向へ
向けるとともに反射光を前記反射面を介して前記照明手
段に戻し、前記照明手段から出射された不定偏光光の残
りを前記反射面で受けて前記偏光分割面に向けて反射
し、該偏光分割面により分割された前記不定偏光光の残
りのうち透過光を第2の方向へ向けるとともに反射光を
前記照明手段に戻し、前記偏光分割面を介して前記第1
および第2の方向へ向けた透過光の進行方向をほぼ同一
にして出射する。
【0012】ここで、前記照明手段が、前記光源の前面
にλ/4光学位相板を有しており、前記偏光分割手段
が、誘電体の多層膜からなっていてもよく、また、前記
照明手段が、前記光源の前面にλ/4光が位相板を有し
ており、前記偏光分割手段が、グリッド偏光子からなっ
ていてもよく、さらに、前記偏光分割手段が、コレステ
リック液晶層からなっていてもよい。
【0013】本発明の第1の投写表示装置は、偏光照明
装置と、該偏光照明装置からの偏光光を変調することに
より画像を形成する画像形成手段と、該画像形成手段に
より形成された画像光を投影する投影手段とを有する投
写表示装置において、前記偏光照明装置が、不定偏光光
を発する光源および該光源の背面に設けられた反射鏡か
らなる照明手段と、該照明手段から出射された不定偏光
光の光路にそれぞれ斜設された、該不定偏光光を互いに
偏光方向が異なる2つの偏光光に分割する偏光分割面お
よび該偏光分割面の一端とある角度をもって一端が接し
ている反射面を有する偏光分割手段とを含み、前記照明
手段から出射された不定偏光光の一部を前記偏光分割面
で受け、該偏光分割面により分割された前記不定偏光光
の一部のうち透過光を第1の方向へ向けるとともに反射
光を前記反射面を介して前記照明手段に戻し、前記照明
手段から出射された不定偏光光の残りを前記反射面で受
けて前記偏光分割面に向けて反射し、該偏光分割面によ
り分割された前記不定偏光光の残りのうち透過光を第2
の方向へ向けるとともに反射光を前記照明手段に戻し、
前記偏光分割面を介して前記第1および第2の方向へ向
けた透過光の進行方向をほぼ同一にして出射する。
【0014】本発明の第2の偏光照明装置は、不定偏光
光を発する光源および該光源の背面に設けられた反射鏡
を備える照明手段と、第1の反射面,第2の反射面およ
び偏光分割面を備える単位が前記照明手段から出射され
た不定偏光光の光路を横切るよう所定方向に沿って複数
個配列された配列体とを含み、該配列体の前記各単位
は、前記第1の反射面の一端と前記偏光分割面の一端と
が互いに接し、前記第2の反射面が前記第1の反射面の
裏側に該第1の反射面と平行に位置し、前記照明手段か
ら出射された不定偏光光の一部を前記偏光分割面で透過
光と反射光に分割して、該透過光を前記照明手段から出
射された不定偏光光の光路の方向に向けるとともに、前
記反射光を前記第1の反射面で反射させて前記照明手段
に向け、前記照明手段から出射された不定偏光光の残り
を前記第1の反射面で反射して前記偏光分割面に向け、
前記照明手段から出射された不定偏光光の残りを該偏光
分割面で透過光と反射光に分割して、該反射光を前記照
明手段に向けるとともに、隣接する前記単位の前記第2
の反射面で前記透過光を前記光路の方向へ反射させる。
【0015】本発明の第2の投写表示装置は、偏光照明
装置と、該偏光照明装置からの偏光光を変調することに
より画像を形成する画像形成手段と、該画像形成手段に
より形成された画像光を投影する投影手段とを有する投
写表示装置において、前記偏光照明装置が、不定偏光光
を発する光源および該光源の背面に設けられた反射鏡を
備える照明手段と、第1の反射面,第2の反射面および
偏光分割面を備える単位が前記照明手段から出射された
不定偏光光の光路を横切るよう所定方向に沿って複数個
配列された配列体とを含み、該配列体の前記各単位は、
前記第1の反射面の一端と前記偏光分割面の一端とが互
いに接し、前記第2の反射面が前記第1の反射面の裏側
に該第1の反射面と平行に位置し、前記照明手段から出
射された不定偏光光の一部を前記偏光分割面で透過光と
反射光に分割して、該透過光を前記照明手段から出射さ
れた不定偏光光の光路の方向に向けるとともに、前記反
射光を前記第1の反射面で反射させて前記照明手段に向
け、前記照明手段から出射された不定偏光光の残りを前
記第1の反射面で反射して前記偏光分割面に向け、前記
照明手段から出射された不定偏光光の残りを該偏光分割
面で透過光と反射光に分割して、該反射光を前記照明手
段に向けるとともに、隣接する前記単位の前記第2の反
射面で前記透過光を前記光路の方向へ反射させる。
【0016】
【作用】本発明の第1の偏光照明装置は、照明手段から
出射された不定偏光光の光路にそれぞれ斜設された、不
定偏光光を互いに偏光方向が異なる2つの偏光光に分割
する偏光分割面および偏光分割面の一端とある角度をも
って一端が接している反射面を有する偏光分割手段を含
むことより、偏光分割手段で光源側に反射された不定偏
光光を再度偏光分割手段に入射させて偏光分割手段を透
過した不定偏光光と同一方向に出射させることができ
る。
【0017】本発明の第1の投写表示装置は、本発明の
第1の偏光照明装置を有することにより、光源から出射
された不定偏光光を効率よく用いて画像形成手段を照明
することができる。
【0018】本発明の第2の偏光照明装置は、第1の反
射面,第2の反射面および偏光分割面を備える単位が前
記照明手段から出射された不定偏光光の光路を横切るよ
う所定方向に沿って複数個配列された配列体とを含むこ
とより、配列体で光源側に反射された不定偏光光を再度
偏光分割手段に入射させて配列体を透過した不定偏光光
と同一方向に出射させることができる。また、配列体は
単位が複数個配列されて構成されているため、小型化お
よび軽量化が図れる。
【0019】本発明の第2の投写表示装置は、本発明の
第2の偏光照明装置を有することにより、光源から出射
された不定偏光光を効率よく用いて画像形成手段を照明
することができ、また、小型化および軽量化が図れる。
【0020】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0021】図1は、本発明の偏光照明装置の第1の実
施例を示す概略構成図である。
【0022】偏光照明装置10は、放物面反射鏡2、お
よび放物面反射鏡2の焦点位置近傍に配設された、不定
偏光光である白色光LP+LSを発するメタルハライドラ
ンプなどからなる光源1を有する光源部(照明手段)
と、該光源部から出射された白色光LP+LSの光軸に対
して垂直に設けられたλ/4光学位相板4と、λ/4光
学位相板4と入射面51 が対向するよう設けられた、入
射面51 の一辺と出射面52 の一辺とが90°の角度を
もって接した、扇形の断面形状を有する偏光ビームスプ
リッタ5とを具備する。
【0023】ここで、偏光ビームスプリッタ5は、一辺
が入射面51の一辺と45°の角度をもって接している
とともに、他辺が対角面と接した、白色光LP+LSのP
偏光成分LP を透過させるとともにS偏光成分LS を反
射させる作用面(偏光分離作用膜)54 を具備してい
る。なお、作用面54 は、扇形の断面形状を有する、2
つのプリズムが互いに接着される斜面に形成された蒸着
膜からなる。また、偏光ビームスプリッタ5の前記対角
面は、扇形の断面形状の円弧状の表面に反射膜(不図
示)が設けられた反射面53 を備えている。さらに、前
記光源部とλ/4光学位相板4との間には、赤外線カッ
トフィルタ3がλ/4光学位相板4と互いに対向して設
けられている。
【0024】偏光照明装置10では、光源1から放物面
反射鏡2に向けて発せられた白色光LP+LS(図1に実
線で示す)は、放物面反射鏡2で反射されて平行光にさ
れたのち、赤外線カットフィルタ3に入射して、赤外線
カットフィルタ3で可視光以外の赤外光などが吸収され
る。その後、白色光LP+LSは、λ/4光学位相板4を
透過したのち、偏光ビームスプリッタ5に入射し、偏光
ビームスプリッタ5の作用面54 でP偏光光LP が透過
されるとともにS偏光光LS が図示右方に直角に反射さ
れることにより、P偏光光LP とS偏光光LS とに分離
される。
【0025】前記作用面54 で透過されたP偏光光LP
は、偏光ビームスプリッタ5の反射面53 で図示左方に
反射され、偏光ビームスプリッタ5の出射面52 から出
射するが、前記反射面53 は凹面となっているため、該
反射面53 で集光されて前記出射面52 から出射する。
【0026】一方、前記作用面54 で反射されたS偏光
光LS(同図に破線で示す)は、前記反射面53 で図示
上方に反射されるが、該反射面53 は凹面となっている
ため、光軸が光源1側にずれて反射される。前記反射面
3 で反射されたS偏光光L S は、偏光ビームスプリッ
タ5の入射面51 から出射したのち、λ/4光学位相板
4および赤外線カットフィルタ3を透過して、放物面反
射鏡2に入射する。S偏光光LS は放物面反射鏡2で光
源1側に反射されるが、前記反射面53 で反射されたS
偏光光LS の光軸は前述したように光源1側にずれてい
るため、光源1から白色光LP+LSとして出射したとき
の光路とは非対称な光路を通って放物面反射鏡2に戻る
ので、S偏光光LS は光源1に当たらず、光源1の近傍
を通過したのち、再び放物面反射鏡2で反射され、ほぼ
平行な光として前記光源部から出射する。該光源部から
出射されたS偏光光LS は、赤外線カットフィルタ3お
よびλ/4光学位相板4を透過して、偏光ビームスプリ
ッタ5に再度入射する。このとき、S偏光光LS は、前
記反射面53 で反射されたのちλ/4光学位相板4を2
回透過することにより、偏光方向が90°回転させられ
P偏光光LP *に変換されているため、前記作用面54
透過したのち、前記反射面53 で図示左方に反射され、
前記出射面52 から出射する。このとき、前記反射面5
3は凹面となっているため、変換されたP偏光光L
P *は、該反射面53 で集光されて前記出射面52 から出
射する。
【0027】したがって、偏光照明装置10では、偏光
ビームスプリッタ5から放物面反射鏡2に戻されたS偏
光光LS が光源1に当たって、光源1において散乱およ
び吸収されることを防ぐことができるため、図13に示
した従来の偏光照明装置よりもS偏光光LS をP偏光光
P *に変換する際の変換ロスを少なくすることができる
ので、偏光ビームスプリッタ5から出射される照明光の
光量を増やす(P偏光光LP のみを出射させる場合に比
べて約1.8倍の光量とする)ことができる。また、偏
光ビームスプリッタ5の体積も、立方体形状を有する図
13に示した偏光ビームスプリッタ104 よりも小さくす
ることができるとともに、前記反射面5 3 を凹面にする
ことにより、集光機能をもたせられ、コンデンサレンズ
を不要とすることができるため、小型化,軽量化が図れ
る。
【0028】なお、反射面53 は、偏光ビームスプリッ
タ5の前記対角面に反射膜を設けることにより、偏光ビ
ームスプリッタ5と一体的に形成されてもよい。
【0029】図2は、本発明の偏光照明装置の第2の実
施例を示す概略構成図である。
【0030】偏光照明装置20は、偏光ビームスプリッ
タ15が、直角三角形の断面形状を有し、作用面154
(2つの直角プリズムが互いに接着される斜面に形成さ
れた蒸着膜)の一辺が入射面151 の一辺と45°の角
度をもって接しているとともに、前記作用面154 の他
辺が対角面153 と接している点、および曲面に反射膜
(不図示)が設けられて形成された反射面161 を有す
る凸レンズ16が、偏光ビームスプリッタ15の対角面
153 に貼り付けられている点が、図1に示した偏光照
明装置10と異なっている。
【0031】偏光照明装置20においても、光源11か
ら放物面反射鏡12に向けて発せられた白色光LP+LS
(図2に実線で示す)は、放物面反射鏡12で反射され
て平行光にされたのち、赤外線カットフィルタ13に入
射し、赤外線カットフィルタ13で可視光以外の赤外光
などが吸収される。その後、白色光LP+LSは、λ/4
光学位相板14を透過したのち、偏光ビームスプリッタ
15に入射して、偏光ビームスプリッタ15の作用面1
4 でP偏光光LP が透過されるとともにS偏光光LS
が図示右方に直角に反射されることにより、P偏光光L
P とS偏光光L S とに分離される。
【0032】前記作用面154 で透過されたP偏光光L
Pは、凸レンズ16の反射面161で図示左方に反射さ
れ、偏光ビームスプリッタ15の出射面152 から出射
するが、前記反射面161 は凹面となっているため、該
反射面161 で集光されて前記出射面52 から出射す
る。
【0033】一方、前記作用面154 で反射されたS偏
光光LS (同図に破線で示す)は、凸レンズ16の反射
面161 で図示上方に反射されるが、該反射面161
凹面となっているため、光軸が光源11側にずれて反射
される。前記反射面161 で反射されたS偏光光LS
は、偏光ビームスプリッタ15の入射面151 から出射
したのち、λ/4光学位相板14および赤外線カットフ
ィルタ13を透過して、放物面反射鏡12に入射する。
S偏光光LS は、放物面反射鏡12で光源11側に反射
されるが、凸レンズ16の反射面161 で反射されたS
偏光光LS の光軸は前述したように光源11側にずれて
いるため、光源11から白色光LP+LSとして出射され
たときの光路とは非対称な光路を通って放物面反射鏡1
2に戻るので、S偏光光LS は光源11に当たらず、光
源11の近傍を通過したのち、再び放物面反射鏡12で
反射され、ほぼ平行な光として前記光源部から出射す
る。該光源部から出射されたS偏光光LS は、赤外線カ
ットフィルタ13およびλ/4光学位相板14を透過し
て、偏光ビームスプリッタ15に再度入射する。このと
き、S偏光光LS は、凸レンズ16の反射面161 で反
射されたのちλ/4光学位相板14を2回透過すること
により、偏光方向が90°回転させられP偏光光LP *
変換されているため、偏光ビームスプリッタ15の作用
面154 を透過したのち、凸レンズ16の反射面161
で図示左方に反射され、偏光ビームスプリッタ15の出
射面52 から出射する。このとき、前記反射面161
凹面となっているため、変換されたP偏光光LP *は、該
反射面161 で集光されて前記出射面52 から出射す
る。
【0034】したがって、偏光照明装置20では、偏光
ビームスプリッタ15から放物面反射鏡12に戻された
S偏光光LS が光源11に当たって、光源11において
散乱および吸収されることを防ぐことができるため、図
13に示した従来の偏光照明装置よりもS偏光光LS
P偏光光LP *に変換する際の変換ロスを少なくすること
ができるので、偏光ビームスプリッタ5から出射される
照明光の光量を増やすことができる。ただし、この偏光
照明装置20では、偏光ビームスプリッタ15の作用面
154 が凸レンズ16の反射面161 までないため、作
用面154がない部分でS偏光光LS をP偏光光LP *
変換できず変換ロスが生じるので、図1に示した偏光照
明装置10よりも前記光量の増加量は少ない。
【0035】また、凸レンズ16の反射面161 を凹面
にすることにより、集光機能をもたせられ、コンデンサ
レンズを不要とすることができるため、小型化,軽量化
が図れるとともに、直角三角形の断面形状を有する偏光
ビームスプリッタ15の対角面153 に、凸レンズ16
を貼り付けるだけでよいため、図1に示した偏光照明装
置10に比べて生産性の向上が図れる。
【0036】なお、偏光照明装置20を用いて投写表示
装置を構成すると、偏光ビームスプリッタ15の作用面
154 が凸レンズ16の反射面161 までないため、無
偏光の光が出射する可能性があるので、補助の偏光板を
出射光の光路に設ける必要がある。
【0037】図3は、本発明の偏光照明装置の第3の実
施例を示す概略構成図である。
【0038】偏光照明装置30は、偏光ビームスプリッ
タ25が、直角三角形の断面形状を有し、作用面254
(2つの直角プリズムが互いに接着される斜面に形成さ
れた蒸着膜)の一辺が入射面251 の一辺と45°の角
度をもって接しているとともに、作用面254 の他辺が
対角面と接し、該対角面に反射膜(不図示)が設けられ
て形成された反射面253 を有する点、および偏光ビー
ムスプリッタ25の出射面252 側に、集光レンズ26
が設けられている点が、図1に示した偏光照明装置10
と異なっている。
【0039】偏光照明装置30においても、光源21か
ら放物面反射鏡22に向けて発せられた白色光LP+LS
(図3に実線で示す)は、放物面反射鏡22で反射され
て平行光にされたのち、赤外線カットフィルタ23に入
射して、赤外線カットフィルタ23で可視光以外の赤外
光などが吸収される。その後、白色光LP+LSは、λ/
4光学位相板24を透過したのち、偏光ビームスプリッ
タ25に入射し、偏光ビームスプリッタ25の作用面2
4 でP偏光光LP が透過されるとともにS偏光光LS
が図示右方に直角に反射されることにより、P偏光光L
P とS偏光光L S とに分離される。
【0040】前記作用面254 で透過されたP偏光光L
Pは、偏光ビームスプリッタ25の対角面に形成された
反射面253 で図示左方に直角に反射されて、出射面2
2から出射したのち、集光レンズ26で集光される。
【0041】一方、前記作用面254 で反射されたS偏
光光LS (同図に破線で示す)は、前記反射面253
図示上方に直角に反射され、偏光ビームスプリッタ25
の入射面251 から出射したのち、λ/4光学位相板2
4および赤外線カットフィルタ23を透過して、放物面
反射鏡22に入射する。S偏光光LS は、放物面反射鏡
22で光源21側に反射され、光源21の近傍を通過し
たのち、再び放物面反射鏡22で反射され、平行光とし
て前記光源部から出射する。該光源部から出射されたS
偏光光LS は、赤外線カットフィルタ23およびλ/4
光学位相板24を透過して、偏光ビームスプリッタ25
に再度入射する。このとき、S偏光光L S は、前記反射
面253 で反射されたのちλ/4光学位相板24を2回
透過することにより、偏光方向が90°回転させられP
偏光光LP *に変換されているため、前記作用面254
透過したのち、前記反射面253 で直角(図示左方向)
に反射されて、前記出射面252 から出射したのち、集
光レンズ26で集光される。
【0042】図4は、本発明の偏光照明装置の第4の実
施例を示した概略構成図である。
【0043】本実施例の偏光照明装置130 が図3に示し
た偏光照明装置30と異なる点は、放物面反射鏡22の
代わりに球面反射鏡132 を用いている点と、平行光を得
る手段としてのコンデンサレンズ137 が球面反射鏡132
と赤外線カットフィルタ133との間に設けられている点
とである。ここで、光源131 は、コンデンサレンズ137
の焦点位置でかつ球面反射鏡132 の曲率中心の位置に設
けられている。
【0044】偏光照明装置130 では、光源から出射した
白色光LP+LSはコンデンサレンズ137 で平行光にされ
たのち、赤外線カットフィルタ133 およびλ/4光学位
相板134 を透過して偏光ビームスプリッタ135 に入射す
る。白色光LP+LSのP偏光光LP は、作用面(偏光分
離作用膜)1354を透過し、反射面1353で図示左方に直角
に反射されたのち、集光レンズ136 から出射する。
【0045】一方、白色光LP+LSのS偏光光LS は、
作用面1354で図示右方に直角に反射されたのち、反射面
1353で図示上方に直角に反射されて、λ/4光学位相板
134の方へ戻される。S偏光光LS は、所望の方向に光
学軸が設定されているλ/4光学位相板134 の作用を受
け円偏光光LC となったのち、コンデンサレンズ137の
焦点位置でかつ球面反射鏡132 の曲率中心の位置にある
光源31にコンデンサレンズ137 を介して向かう。光源
131 に入射した円偏光光LC の一部は、図4に示すよう
にその偏光状態を保持したまま光源131 を透過して球面
反射鏡132で反射されるが、円偏光光LC は反射の際、
その回転方向を変えて円偏光光LC1となって光源131 へ
向かう。なお、図4においては、分かり易くするために
反射前と反射後で光路をずらして示してある。光源131
を透過した円偏光光LC1は、コンデンサレンズ137で平
行光にされたのち、赤外線カットフィルタ133 およびλ
/4光学位相板134 を透過して偏光ビームスプリッタ13
5 に入射する。このとき、円偏光光LC1は、λ/4光学
位相板134 を透過することによりP偏光光LP *に変換さ
れる。すなわち、白色光LP+LSのS偏光光LS は、こ
のようにλ/4光学位相板134 を2回透過することによ
り、λ/2光学位相板を透過するのと同様の作用を受
け、P偏光光LP *に変換される。変換されたP偏光光L
P *は、反射面1353で図示左方に直角に反射されたのち、
作用面1354を透過して集光レンズ136 から出射する。
【0046】なお、図1に示した偏光照明装置10およ
び図2に示した偏光照明装置20おいても、各放物反射
鏡2,12の代わりに、球面反射鏡とコンデンサレンズ
との組み合わせを同じように用いることができる。
【0047】図5は、本発明の偏光照明装置の第5の実
施例の要部を示した図である。
【0048】本実施例の偏光照明装置140 が図4に示し
た偏光照明装置130 と異なる点は、図4に示した偏光ビ
ームスプリッタ135 の代わりに、斜面が互いに接合され
た、直角三角形を断面とする三角柱の形状を有する2つ
の直角プリズムと該各直角プリズムの互いに接合された
斜面の間に偏光分離作用膜をそれぞれ形成することによ
り設けられた作用面1411からなる偏光ビームスプリッタ
145 を用いている点である。なお、前記各直角プリズム
の互いに接合されていない斜面はそれぞれ、第1の反射
面1452および第2の反射面1453となっている。また、作
用面(偏光分離作用膜)1411は、ほぼ45度の入射角で
入射する白色光LP+LSに対して、作用面1411に平行な
偏光方向をもつS偏光光LS は反射し、S偏光光LS
対して垂直な偏光方向をもつP偏光光LP は透過する作
用をもつ。
【0049】偏光照明装置140 では、光源141 から出射
された白色光LP+LSは、コンデンサレンズ147 で平行
光にされたのち、赤外線カットフィルタ143 およびλ/
4光学位相板144 を透過して、偏光ビームスプリッタ14
5 に入射する。偏光ビームスプリッタ145 に入射した白
色光LP+LSは、第1の反射面1452で図示下方に直角に
反射されたのち作用面1411に入射する。白色光LP+LS
のP偏光光LPは作用面1411を透過したのち、第2の反
射面1453で図示右方に直角に反射されて、集光レンズ14
6 から出射する。一方、白色光LP+LSのS偏光光LS
は作用面1411で図示左方に直角に反射されたのち、λ/
4光学位相板144 に向かう。その後、S偏光光LS は、
図4に示した偏光照明装置130におけるS偏光光LS
同様の光路を辿ってλ/4光学位相板144 に入射されて
P偏光光LP *に変換されたのち、偏光ビームスプリッタ
145 の作用面1411を透過して、集光レンズ146 から出射
する。
【0050】また、光源141 から出射されコンデンサレ
ンズ147 で平行光にされた白色光L P+LSが偏光ビーム
スプリッタ145 の作用面1411に直接入射する場合には、
図6に示すように、白色光LP+LSのP偏光光LP は作
用面1411を透過したのち、集光レンズ146 から出射す
る。一方、白色光LP+LSのS偏光光LS は作用面1411
で図示上方に直角に反射され、第1の反射面1452で図示
上方に直角に反射されたのち、λ/4光学位相板144 に
向かう。その後、S偏光光LS は、図4に示した偏光照
明装置130 におけるS偏光光LS と同様の光路を辿って
λ/4光学位相板144 に入射されてP偏光光LP *に変換
されたのち、第1の反射面1452で図示下方に直角に反射
され、偏光ビームスプリッタ145 の作用面1411を透過
し、第2の反射面1453で図示右方に直角に反射されて、
集光レンズ146 から出射する。
【0051】本実施例の偏光照明装置140 では、偏光ビ
ームスプリッタ145 を構成する2つの直角プリズムは形
状およびサイズが同じなので、偏光ビームスプリッタ14
5 を製造する際の部品の種類を減らすことができる。ま
た、直角プリズムはコスト的に大きな割合を占めるの
で、このことは価格の面からも非常に有効となる。さら
に、図5からも明らかなように、光源141 から出射され
た白色光LP+LSのうち中央部の強い白色光LP+L
Sは、偏光ビームスプリッタ145 の周辺から出射し、光
源141 から出射された白色光LP+LSのうち周辺部の弱
い白色光LP+LSは、偏光ビームスプリッタ145 の中央
部から出射する。したがって、周辺光量のアップという
さらなる効果も期待できる。このことは、HDTV(ハ
イビジョン放送)における横長画面の画像形成手段を照
明する際には特に有効である。
【0052】なお、本実施例の偏光照明装置140 では、
2つの直角プリズムを用いて偏光ビームスプリッタ145
を構成したが、直角プリズムである必要は必ずしもな
い。たとえば、図5に示した偏光照明装置140 におい
て、プリズムを直角から多少ずらすと、光源141 へ戻る
円偏光光LC の光軸がずれて円偏光光LC の少なくとも
一部が光源141 を避けて通るので、光源141 に直接ぶつ
かる円偏光光LC は少なくなる。通常、光源141 に光が
当たると透過および拡散される以外に吸収などによる損
失光が生じる。該損失は決して無視できる量ではないの
で、前述したように、光源141 に直接ぶつかる円編光光
C を少なくするのは光利用効率アップにつながる。
【0053】第1および第2の反射面1452,1453を形成
する際に、必要に応じてアルミ蒸着などを施してもよ
い。
【0054】図7は、本発明の偏光照明装置の第6の実
施例を示す図であり、(A)は偏光ビームスプリッタ15
0 の一部を示す斜視図、(B)は偏光ビームスプリッタ
150を構成する単位1601の構成を示す断面図である。
【0055】本実施例の偏光照明装置の偏光ビームスプ
リッタ150 は、図7(A)に示すように、複数の単位16
01〜1603が一列に並べられて板状にされたものである。
ここで、単位1601は、同図(B)に示すように、図5に
示した偏光ビームスプリッタ145 と同様の構成をしてお
り、白色光LP+LSの入射側に広い面を向けている第1
の直角プリズム161 と、出射側に広い面を向けている第
2の直角プリズム162と、第1および第2の直角プリズ
ム161,162の接合部に設けられた作用面(偏光分離作用
膜)163 と、第1の直角プリズム161 の第2の直角プリ
ズム162 と反対側の斜面に設けられた、表面と裏面とが
反射面になっている第1の反射鏡164 と、第2の直角プ
リズム162 の第1の直角プリズム161 と反対側の斜面に
設けられた、表面と裏面とが反射面になっている第2の
反射鏡165とからなる。他の単位1602,1603についても
同様である。
【0056】偏光ビームスプリッタ150 の各単位1601
1603における白色光LP+LSの変換動作は図5に示した
偏光ビームスプリッタ145 と同様であるので、説明は省
略する。
【0057】本実施例の偏光照明装置は、偏光ビームス
プリッタ150 に入射してくる白色光LP+LSを複数の光
束として扱い、各光束を各単位1601〜1603にそれぞれ入
射させるため、偏光ビームスプリッタ150 のサイズがさ
らに小さくなる。サイズ縮小効果は光束分割数を増すほ
ど向上する。
【0058】なお、第1および第2の反射鏡164,165と
しては、アルミ蒸着ミラーのほか、隣接する単位の直角
プリズムの接合部を空気境界面とすることによって全反
射面を形成させてもよい。
【0059】図8は、本発明の偏光照明装置の第7の実
施例を示す図であり、(A)は偏光ビームスプリッタ17
0 の一部を示す斜視図、(B)は偏光ビームスプリッタ
170を構成する第1の板状部材1801の一部を示す斜視図
である。
【0060】本実施例の偏光照明装置の偏光ビームスプ
リッタ170 は、図8(A)に示すように、第1のおよび
第2の板状部材1801,1802が互いに張り合わされて板状
にされたものである。ここで、第1の板状部材1801は、
同図(B)に示すように、ガラスやプラスチック材など
からなる板状の部材の片面に、角度がほぼ90度をなす
ように鋸状の凸凹面を形成し、各々の斜面に作用面(偏
光分離作用膜)181 と反射鏡182 とを交互に設けたもの
である。第2の板状部材1802についても同様である。
【0061】偏光ビームスプリッタ170 における白色光
P+LSの変換動作は図5に示した偏光ビームスプリッ
タ145 と同様であるので、説明は省略する。
【0062】なお、本実施例の偏光照明装置は、強度の
面で非常に優れているという効果がある。
【0063】以上説明した本発明の偏光照明装置の各実
施例において、図3乃至図8に示した各偏光照明装置で
は、集光レンズを介して偏光光を出射させたが、集光レ
ンズはなくてもよい。この場合には、P偏光光LP およ
び変換されたP偏光光LP *は互いに平行に出射する。
【0064】図9は、本発明の投写表示装置の第1の実
施例を示す概略構成図である。
【0065】この投写表示装置は、図1に示した偏光照
明装置10と同じ構成の偏光照明装置40と、偏光照明
装置40から出射された白色光を赤,緑,青の各色光に
分解する色分解手段と、該色分解手段で分解された前記
各色光をカラー画像信号の赤色成分,緑色成分,青色成
分に応じてそれぞれ変調する、各TN型液晶デバイスか
らなる、3個の液晶ライトバルブと、該各液晶ライトバ
ルブで変調された前記各色光を合成する色合成手段と、
該色合成手段で合成された前記各色光をスクリーン61
に投射する投写レンズ60とを具備する。
【0066】ここで、前記色分解手段は、偏光照明装置
40から出射された白色光PR +P G +PB のうち黄色
光PR +PG を透過させ、青色光PB を図示上方に直角
に反射させる第1の分解用ダイクロイックミラー51
と、前記黄色光PR +PG のうち赤色光PR を透過さ
せ、緑色光PG を図示上方に直角に反射させる第2の分
解用ダイクロイックミラー52と、前記反射された青色
光PB を図示左方に直角に反射させる分解用反射ミラー
53とからなる。
【0067】前記3個の液晶ライトバルブは、第2の分
解用ダイクロイックミラー52で透過された前記赤色光
R を前記カラー画像信号の赤色成分に応じて変調する
赤色用液晶ライトバルブ54R と、第2の分解用ダイク
ロイックミラー52で反射された前記緑色光PG を前記
カラー画像信号の緑色成分に応じて変調する緑色用液晶
ライトバルブ54G と、分解用反射ミラー53で反射さ
れた前記青色光PB を前記カラー画像信号の青色成分に
応じて変調する青色用液晶ライトバルブ54Bとからな
る。
【0068】前記色合成手段は、緑色用液晶ライトバル
ブ54G で変調された緑色光G* を図示左方に直角に反
射させ、青色用液晶ライトバルブ54B で変調された青
色光B* を透過させることにより、前記変調された緑色
光G* と前記変調された青色光B* とを合成して、変調
されたシアン光G* +B* とする合成用ダイクロイック
ミラー55と、赤色用液晶ライトバルブ54R で変調さ
れた赤色光R* を図示上方に直角に反射させる合成用反
射ミラー56と、λ/2光学位相板59を介して入射さ
れる、前記変調された赤色光R* のS偏光光を透過さ
せ、P偏光光を図示左方に直角に反射させるとともに、
前記変調されたシアン光G* +B* のP偏光光を透過さ
せ、S偏光光を図示左方に直角に反射させる作用面57
1 を有する合成用偏光ビームスプリッタ57とからな
る。なお、合成用偏光ビームスプリッタ57のλ/2光
学位相板59と反対側の面には、光吸収板58が貼り付
けられており、図示破線で示した、前記作用面571
透過された前記変調された赤色光R* のS偏光光、およ
び前記作用面571 で反射された前記変調されたシアン
光G* +B* のS偏光光を吸収する。
【0069】次に、この投写表示装置の動作について説
明する。
【0070】光源41から発せられた、不定偏光光であ
る白色光は、λ/4光学位相板44と偏光ビームスプリ
ッタ45とで直線偏光光(P偏光光からなる白色光PR
+P G +PB )に変換されて、偏光照明装置40から出
射する。
【0071】偏光照明装置40から出射された前記白色
光PR +PG +PB は、第1の分解用ダイクロイックミ
ラー51で黄色光PR +PG と青色光PB とに分離さ
れ、また、該黄色光PR +PG が第2の分解用ダイクロ
イックミラー52で赤色光PRと緑色光PG とに分離さ
れることにより、赤,緑,青の各色光に分解される。
【0072】前記赤色光PR は、赤色用液晶ライトバル
ブ54R で前記カラー画像信号の赤色成分に応じて偏光
方向が回転させられることにより変調され、P偏光光お
よびS偏光光の両方を含む、変調された赤色光R* に変
換される。同様にして、前記緑色光PG は、緑色用液晶
ライトバルブ54G で前記カラー画像信号の緑色成分に
応じて変調され、P偏光光およびS偏光光の両方を含
む、変調された緑色光G * に変換され、また、前記青色
光PB は、分解用反射ミラー53で反射されたのち、青
色用液晶ライトバルブ54B で前記カラー画像信号の青
色成分に応じて変調され、P偏光光およびS偏光光の両
方を含む、変調された青色光B* に変換される。
【0073】前記変調された赤色光R* は、合成用反射
ミラー56で反射されたのち、λ/2光学位相板59を
透過することにより、偏光方向が90°回転させられた
のち、合成用偏光ビームスプリッタ57に入射する。こ
のとき、前記変調された赤色光R* のP偏光光は、λ/
2光学位相板59で偏光方向が90°回転させられるこ
とにより、合成用偏光ビームスプリッタ57の作用面5
1 に対してS偏光光となるため、該作用面571 で図
示左方に直角に反射される。一方、前記変調された赤色
光R* のS偏光光は、λ/2光学位相板59で偏光方向
が90°回転させられることにより、前記作用面571
に対してP偏光光となるため、該作用面571 を透過し
たのち、光吸収板58に入射して、光吸収板58で吸収
される。
【0074】また、前記変調された緑色光G* と前記変
調された青色光B* とは、合成用ダイクロイックミラー
55で合成されて、変調されたシアン光G* +B* に変
換されて合成用偏光ビームスプリッタ57に入射され
る。このとき、前記変調された緑色光G* のP偏光光と
前記変調された青色光B* のP偏光光とは、前記作用面
571 で透過されるが、前記変調された緑色光G* のS
偏光光と前記変調された青色光B* のS偏光光とは、前
記作用面571 で反射されたのち、光吸収板58で吸収
される。
【0075】したがって、前記変調された赤色光R*
P偏光光が合成用偏光ビームスプリッタ57の作用面5
1 で反射され、前記変調された緑色光G* のP偏光光
と前記変調された青色光B* のP偏光光とが前記作用面
571 で透過されることにより、該3つのP偏光光が合
成されるため、前記カラー画像信号に応じて変調された
白色光が、合成用偏光ビームスプリッタ57から出射す
る。
【0076】該変調された白色光は、投写レンズ60に
よりスクリーン61に投射され、スクリーン61にカラ
ー画像が拡大投写されて表示される。
【0077】この投写表示装置では、図1に示した偏光
照明装置10と同じ構成の偏光照明装置40で、前記3
つの液晶ライトバルブ54R ,54G ,54B を照明す
るため、スクリーン61に拡大投写される前記カラー画
像の輝度を向上することができるとともに、偏光照明装
置40も小型,軽量に構成できるため、装置全体の小型
化,軽量化が図れる。
【0078】図10は、本発明の投写表示装置の第2の
実施例を示す概略構成図である。
【0079】この投写表示装置は、液晶ライトバルブと
して、出射面が偏光板を介して透明支持板により支持さ
れた液晶パネルで構成されている点、および変調された
赤色光R* と変調されたシアン光G* +B* との合成を
第2の合成用ダイクロイックミラー87を用いて行って
いる点が、図4に示した投写表示装置と異なる。
【0080】この投写表示装置においては、光源71か
ら発せられた、不定偏光光である白色光は、λ/4光学
位相板74と偏光ビームスプリッタ75とで直線偏光光
(P偏光光からなる白色光PR +PG +PB )に変換さ
れて、偏光照明装置70から出射する。
【0081】該白色光PR +PG +PB は、第1の分解
用ダイクロイックミラー81で黄色光PR +PG と青色
光PB とに分離され、また、該黄色光PR +PG が第2
の分解用ダイクロイックミラー82で赤色光PR と緑色
光PG とに分離されることにより、赤,緑,青の各色光
に分解される。
【0082】前記赤色光PR は、赤色用液晶パネル84
Rでカラー画像信号の赤色成分に応じて偏光方向が回転
させられることにより変調され、偏光膜92R でS偏光
光が吸収されることにより、P偏光光のみを含む、変調
された赤色光R* に変換されたのち、透明支持板93R
を透過して出射する。同様にして、前記緑色光PG は、
緑色用液晶パネル84G で前記カラー画像信号の緑色成
分に応じて変調され、偏光膜92G でS偏光光が吸収さ
れることにより、P偏光光のみを含む、変調された緑色
光G* に変換されて出射し、また、前記青色光PB は、
分解用反射ミラー53で反射されたのち、青色用液晶ラ
イトバルブ54B で前記カラー画像信号の青色成分に応
じて変調され、偏光膜92B でS偏光光が吸収されるこ
とにより、P偏光光のみを含む、変調された青色光B*
に変換されて出射する。
【0083】前記変調された赤色光R* は、合成用反射
ミラー86で図示上方に直角に反射されたのち、第2の
合成用ダイクロイックミラー87に入射する。また、前
記変調された緑色光G* と前記変調された青色光B*
は、第1の合成用ダイクロイックミラー85で合成され
て、変調されたシアン光G* +B* に変換されて第2の
合成用ダイクロイックミラー87に入射する。
【0084】第2の合成用ダイクロイックミラー87
で、前記変調された赤色光R* が図示左方に直角に反射
され、前記変調されたシアン光G* +B* が透過される
ことにより、該2つの変調された光が合成されて、前記
カラー画像信号に応じて変調された白色光が、第2の合
成用ダイクロイックミラー87から出射する。
【0085】該変調された白色光は、投写レンズ90に
よりスクリーン91に投射され、スクリーン91にカラ
ー画像が拡大投写されて表示される。
【0086】この投写表示装置では、図1に示した偏光
照明装置10と同じ構成の偏光照明装置70で、前記3
つの液晶パネル84R ,84G ,84B からなる各液晶
ライトバルブを照明するため、スクリーン91に拡大投
写される前記カラー画像の輝度を向上することができる
とともに、図9に示した投写表示装置と同様に装置全体
の小型化,軽量化が図れる。
【0087】図11は、本発明の投写表示装置の第3の
実施例を示す概略構成図である。
【0088】この投写表示装置は、図7に示した偏光照
明装置と同様の偏光照明装置を備えた投写表示装置であ
り、図7に示した偏光ビームスプリッタ150と同様の構
成を有する赤色用板状偏光ビームスプリッタ241R,緑色
用板状偏光ビームスプリッタ241Gおよび青色用板状偏光
ビームスプリッタ241Bが、分解用反射ミラー283 と赤用
コンデンサレンズ275Rとの間,第2の分解用ダイクロイ
ックミラー282 と緑用コンデンサレンズ275Gとの間およ
び第2の分解用ダイクロイックミラー282 と青用コンデ
ンサレンズ275Bとの間にそれぞれに設けられている。
【0089】光源261 から出射されてコンデンサレンズ
261 により平行化された白色光R+G+Bは、第1の分
解用ダイクロイックミラー281 で赤色光Rが図示上方に
直角に反射されてシアン光G+Bが透過されるととも
に、第2の分解用ダイクロイックミラー282 で緑色光G
が図示上方に直角に反射されて青色光Bが透過されるこ
とにより、赤色光R,緑色光Gおよび青色光Bに分解さ
れる。赤色光Rは、分解用反射ミラー283 で図示左方に
直角に反射されたのち、赤色用板状偏光ビームスプリッ
タ241Rに入射する。このとき、赤色光RのP偏光光RP
は赤色用板状偏光ビームスプリッタ241Rを透過したの
ち、赤用コンデンサレンズ275Rを介して赤色用液晶ライ
トバルブ276Rに入射する。一方、赤色光RのS偏光光R
S は赤色用板状偏光ビームスプリッタ241Rで反射され、
分解用反射ミラー283 ,第1の分解用ダイクロイックミ
ラー281 ,λ/4光学位相板265 ,赤外線カットフィル
タ264およびコンデンサレンズ263 を介して光源261 に
もどったのち、球面反射鏡262で反射されて、逆の光路
を辿って赤色用板状偏光ビームスプリッタ241Rに再度入
射する。このとき、赤色光RのS偏光光RS は、λ/4
光学位相板265 を2回透過することにより赤色光RのP
偏光光RP *に変換されているため、赤色用板状偏光ビー
ムスプリッタ241Rを透過したのち、赤用コンデンサレン
ズ275Rを介して赤色用液晶ライトバルブ276Rに入射す
る。緑色光Gおよび青色光Bも同様にして、緑色用液晶
ライトバルブ276Gおよび青色用液晶ライトバルブ276B
それぞれ入射する。
【0090】赤色用液晶ライトバルブ276Rおよび緑色用
液晶ライトバルブ276Gでそれぞれ変調された赤色光R*
および緑色光G* は、第1の合成用ダイクロイックミラ
ー284 で合成されることにより、変調されたシアン光G
*+B*に変換される。また、変調されたシアン光G*
*と青色用液晶ライトバルブ276Bで変調された青色光
* とが第2の合成用ダイクロイックミラー286 で合成
されることにより、変調された白色光R*+G*+B*
変換される。変調された白色光R*+G*+B* は、投写
レンズ278 により不図示のスクリーン上へ投写表示され
る。
【0091】この投写表示装置は、以下に示す効果を有
する。
【0092】(1)一般に、偏光分離作用膜は波長依存
性を零に抑えるのは難しく、白色光の入射光束に対して
は、効率上の限界がある。したがって、本実施例のよう
に3色別に偏光ビームスプリッタを構成することによ
り、効率アップ,良好な色再現性などに関するよりよい
設計が可能となる。
【0093】(2)図13に示した従来例の構成に対し
て、本実施例のように板状の偏光ビームスプリッタを用
いることにより、3色別に構成しても、大型になり実用
性が著しく損なわれるということがなくなる。
【0094】(3)偏光ビームスプリッタを液晶ライト
バルブ(LCD)に近接して設置できるということは、
光利用率の観点から非常に有効であり、本実施例の偏光
ビームスプリッタのコンパクト性を最大限生かす構成と
なる。すなわち、一般に、有限サイズの発光部をもつ光
源からの光束から完全に平行光束を得ることはできず、
必ず有限の広がり角をもつ。また、有限の広がり角をも
った光束のビーム径を何らかの光学系によって圧縮する
ビーム径の圧縮比に比例して広がり角が大きくなる。と
ころで、図13に示した従来例の構成では偏光ビームス
プリッタの大サイズのプリズムを用いるため、装置のコ
ンパクト性を著しく損なうことになるが、これを避ける
ために球面反射鏡からの出射光の光束径を圧縮して、小
サイズの偏光ビームスプリッタに入射させる場合、光束
の広がり角が大きくなる。したがって、光束の広がり角
の増加のために液晶ライトバルブ(LCD)への集光効
率が著しく低下してしまう。一方、本実施例では、板状
の偏光ビームスプリッタを用いて構成することができる
ので、偏光ビームスプリッタを液晶ライトバルブ(LC
D)に近接配置することができ、コンパクト性と集光効
率低下防止とを両立することが可能となる点で優れてい
る。
【0095】本発明の投写表示装置としては、本実施例
に限定されるものではなく、色分解系にクロスダイクロ
イックミラーを用いたもの,色合成系にクロスダイクロ
イックミラーを用いたもの,色合成系を用いず3色別に
投写レンズを用いるものなど、様々な構成が考えられ
る。また、偏光ビームスプリッタの配置位置も3色分解
後に限定されるものではなく、色分解系の途中あるいは
色分解系の前に置くことも可能であり、必要な偏光ビー
ムスプリッタの個数も各々の場合で異なってくる。さら
に、反射型液晶ライトバルブを用いることができるのは
言うまでもない。いずれにしても、複数の偏光ビームス
プリッタを用いる場合には、色ムラの発生を抑制するた
めにも光学的に等価な位置に配置する必要がある。ここ
で言う光学的に等価な位置とは、光路中の同じ位置関係
にあるという場合以外に、光束の分布(光の進行方向,
振幅の大きさなど)が類似しているという意味も含む。
【0096】以上の説明においては、偏光照明装置の光
源の背面に設ける反射鏡として、図1に示した放物面反
射鏡2および図4に示した球面反射鏡132 を用いたが、
楕円鏡反射鏡などを用いてもよい。
【0097】また、一般に、平行光束を得るときには球
面反射鏡よりも放物面反射鏡のほうが光利用効率がよく
なるが、偏光変換効率は反射鏡での反射回数が奇数回で
ある球面反射鏡を用いたほうが有利である。放物面反射
鏡のように反射鏡での反射回数が偶数回だと変更変換効
率が悪くなるが、それを補う照明系としては図12のよ
うなものが考えられる。図12に示す照明系は、光源30
1 の背面に放物面反射鏡302 を設けるとともに、光源30
1 から出射される光の光軸300 を境にして接合された第
1のλ/4光学位相板3031と第2のλ/4光学位相板30
32とからなるλ/4光学位相板303 を用いるものであ
る。ここで、第1のλ/4光学位相板3031と第2のλ/
4光学位相板3032とは、偏光ビームスプリッタから入射
されるS偏光光LS に対して、より多く出射光がP偏光
光LP として得られるようにそれぞれ光学軸が設定され
ており、普通は、第1のλ/4光学位相板3031の光学軸
と第2のλ/4光学位相板3032の光学軸を互いにほぼ9
0度をなすように設定することにより、偏光変換効率を
最も大きくすることができる。
【0098】偏光ビームスプリッタに用いられるプリズ
ムは、偏光分離作用膜の分離機能を最適に保つために、
屈折率選択の自由度の大きい光学ガラスを用いることが
多いが、プラスチック材によるものも可能である。ま
た、プリズムを用いないで平行平板の組み合わせで構成
することもできるが、P偏光光の透過率はプリズムに比
べて劣る。
【0099】偏光分離作用膜としては通常の光学多層膜
により構成することができるが、偏光分離作用膜の代わ
りにグリッド偏光子を用いても同様の効果が得られる。
この場合、プリズムでグリッド偏光子を挟まなくても偏
光分離機能は最適な状態に保てるので、偏光照明装置の
軽量化という更なる効果が期待できる。グリッド偏光子
は、金属を平行に配列した非常に細かい格子構造をして
おり、この格子間隔の2倍以上の波長をもつ光が入射す
る場合、格子に平行な偏光光は反射し、格子に垂直な偏
光光は透過する。
【0100】また、偏光分離作用膜の代わりにコレステ
リック液晶を用いることもできる。コレステリック液晶
は、不定偏光光を右回りと左回りの一対の円偏光光に分
離する機能をもっており、一方を反射し、他方を透過す
る。また、光源の背面に設けられた反射鏡で反射する
際、右円偏光光は左円偏光光に、左円偏光光は右円偏光
光になるので、前述した各実施例のように光源の前面に
λ/4光学位相板を設置して、直線偏光光を円偏光光に
変換する必要はない。この場合、本実施例の偏光照明装
置から出射される光束は円偏光光なので、直線偏光光を
変調することによって、画像光を形成する液晶ライトバ
ルブを用いる際には、出射光の光路に光学位相板などを
置いて直線偏光光に変換すればよい。
【0101】λ/4光学位相板としては、雲母や水晶な
どの結晶性のもの,延伸した高分子フィルム,一定の厚
みをもち一定方向に分子軸を揃えて配向させた低分子液
晶,または側鎖型高分子液晶や高分子中に分散させた低
分子液晶などを用いることができる。
【0102】なお、本発明の偏光照明装置および投写表
示装置は、以上述べた各実施例に限定されるものではな
く、発明の主旨を逸脱しない範囲で、種々の構成が可能
であることは言うまでもない。
【0103】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、次に記載する効果を奏する。
【0104】請求項1乃至請求項4記載の発明は、光束
の抜けが存在しないため、光抜けによる光利用効率の低
下,偏光比の低下,それに伴うコントラスト低下,輝度
ムラ,色ムラなどの発生を極力抑えることができる。
【0105】請求項5記載の発明は、光束の抜けの存在
しない偏光照明装置で画像形成手段を照明することがで
きるため、スクリーンに投写される画像の輝度の向上が
図れる。
【0106】請求項6記載の発明は、反射面と偏光分割
面とを交互に設けたことにより、偏光分割面の角の部分
からみて必ず一方の面は反射面となるため、偏光比の低
下を改善することができる。なお、反射面をアルミ蒸着
により形成した場合でも、反射面の角ではアルミ蒸着の
膜厚が薄くなっても反射面としての機能は十分あるた
め、そのまま透過してしまうはずの不定偏光光の約半分
は反射させることができ、偏光比の低下を改善すること
ができる。
【0107】請求項7記載の発明は、偏光比の低下が改
善できかつ小型化および軽量化が図れる偏光照明装置で
画像形成手段を照明することができるため、スクリーン
に投写される画像の輝度の向上が図れるとともに、小型
化および軽量化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の偏光照明装置の第1の実施例を示す概
略構成図である。
【図2】本発明の偏光照明装置の第2の実施例を示す概
略構成図である。
【図3】本発明の偏光照明装置の第3の実施例を示す概
略構成図である。
【図4】本発明の偏光照明装置の第4の実施例を示した
概略構成図である。
【図5】本発明の偏光照明装置の第5の実施例の要部を
示した図である。
【図6】図5に示した偏光照明装置の動作を説明するた
めの図である。
【図7】本発明の偏光照明装置の第6の実施例を示す図
であり、(A)は偏光ビームスプリッタの一部を示す斜
視図、(B)は偏光ビームスプリッタを構成する単位の
構成を示す断面図である。
【図8】本発明の偏光照明装置の第7の実施例を示す図
であり、(A)は偏光ビームスプリッタの一部を示す斜
視図、(B)は偏光ビームスプリッタを構成する第1の
板状部材の一部を示す斜視図である。
【図9】本発明の投写表示装置の第1の実施例を示す概
略構成図である。
【図10】本発明の投写表示装置の第2の実施例を示す
概略構成図である。
【図11】本発明の投写表示装置の第3の実施例を示す
概略構成図である。
【図12】λ/4光学位相板の他の構成例を示す図であ
る。
【図13】偏光照明装置を備えた投写表示装置の従来例
の一つを示す要部構成図である。
【図14】図13に示した偏光ビームスプリッタの拡大
図である。
【符号の説明】
1,11,21,41,71,131,141,261,301光源 2,12,22,42,72,302 放物面反射鏡 3,13,23,43,73,133,143,264 赤
外線カットフィルタ 4,14,24,44,74,134,144,265,303
λ/4光学位相板 5,15,25,45,75,135,145 偏光ビー
ムスプリッタ 51,151,251,1351 入射面 52,152,252,1352 出射面 53,161,253,1353 反射面 54,154,254,571,1354,1451,163,181 作
用面 10,20,30,40,70,130,140,150,170
偏光照明装置 153 対角面 16 凸レンズ 26,136,146 集光レンズ 51,81,281 第1の分解用ダイクロイックミラ
ー 52,82,282 第2の分解用ダイクロイックミラ
ー 53,83,283 分解用反射ミラー 54R,276R 赤色用液晶ライトバルブ 54G,276G 緑色用液晶ライトバルブ 54B,276B 青色用液晶ライトバルブ 55 合成用ダイクロイックミラー 56,86,285 合成用反射ミラー 57 合成用偏光ビームスプリッタ 58 光吸収板 59 λ/2光学位相板 60,90,278 投写レンズ 61,91 スクリーン 84R 赤色用液晶パネル 84G 緑色用液晶パネル 84B 青色用液晶パネル 85,284 第1の合成用ダイクロイックミラー 87,286 第2の合成用ダイクロイックミラー 92R,92G,92B 偏光膜 93R,93G,93B 透明支持板 132,142,262 球面反射鏡 137,147,263 コンデンサレンズ 1452 第1の反射面 1453 第2の反射面 1601〜1603 単位 161 第1の直角プリズム 162 第2の直角プリズム 164 第1の反射鏡 165 第2の反射鏡 1801 第1の板状部材 1802 第2の板状部材 182 反射鏡 241R 赤色用板状偏光ビームスプリッタ 241G 緑色用板状偏光ビームスプリッタ 241B 青色用板状偏光ビームスプリッタ 275R 赤用コンデンサレンズ 275G 緑用コンデンサレンズ 275B 青用コンデンサレンズ 277R 赤用偏光板 277G 緑用偏光板 277B 青用偏光板 300 光軸 3031 第1のλ/4光学位相板 3032 第2のλ/4光学位相板 LP+LS 白色光 LP,LP * P偏光光 LS S偏光光

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不定偏光光を発する光源および該光源の
    背面に設けられた反射鏡からなる照明手段と、 該照明手段から出射された不定偏光光の光路にそれぞれ
    斜設された、該不定偏光光を互いに偏光方向が異なる2
    つの偏光光に分割する偏光分割面および該偏光分割面の
    一端とある角度をもって一端が接している反射面を有す
    る偏光分割手段とを含み、 前記照明手段から出射された不定偏光光の一部を前記偏
    光分割面で受け、該偏光分割面により分割された前記不
    定偏光光の一部のうち透過光を第1の方向へ向けるとと
    もに反射光を前記反射面を介して前記照明手段に戻し、 前記照明手段から出射された不定偏光光の残りを前記反
    射面で受けて前記偏光分割面に向けて反射し、該偏光分
    割面により分割された前記不定偏光光の残りのうち透過
    光を第2の方向へ向けるとともに反射光を前記照明手段
    に戻し、 前記偏光分割面を介して前記第1および第2の方向へ向
    けた透過光の進行方向をほぼ同一にして出射することを
    特徴とする偏光照明装置。
  2. 【請求項2】 前記照明手段が、前記光源の前面にλ/
    4光学位相板を有しており、 前記偏光分割手段が、誘電体の多層膜からなることを特
    徴とする請求項1記載の偏光照明装置。
  3. 【請求項3】 前記照明手段が、前記光源の前面にλ/
    4光が位相板を有しており、 前記偏光分割手段が、グリッド偏光子からなることを特
    徴とする請求項1記載の偏光照明装置。
  4. 【請求項4】 前記偏光分割手段が、コレステリック液
    晶層からなることを特徴とする請求項1記載の偏光照明
    装置。
  5. 【請求項5】 偏光照明装置と、該偏光照明装置からの
    偏光光を変調することにより画像を形成する画像形成手
    段と、該画像形成手段により形成された画像光を投影す
    る投影手段とを有する投写表示装置において、 前記偏光照明装置が、 不定偏光光を発する光源および該光源の背面に設けられ
    た反射鏡からなる照明手段と、 該照明手段から出射された不定偏光光の光路にそれぞれ
    斜設された、該不定偏光光を互いに偏光方向が異なる2
    つの偏光光に分割する偏光分割面および該偏光分割面の
    一端とある角度をもって一端が接している反射面を有す
    る偏光分割手段とを含み、 前記照明手段から出射された不定偏光光の一部を前記偏
    光分割面で受け、該偏光分割面により分割された前記不
    定偏光光の一部のうち透過光を第1の方向へ向けるとと
    もに反射光を前記反射面を介して前記照明手段に戻し、 前記照明手段から出射された不定偏光光の残りを前記反
    射面で受けて前記偏光分割面に向けて反射し、該偏光分
    割面により分割された前記不定偏光光の残りのうち透過
    光を第2の方向へ向けるとともに反射光を前記照明手段
    に戻し、 前記偏光分割面を介して前記第1および第2の方向へ向
    けた透過光の進行方向をほぼ同一にして出射することを
    特徴とする投写表示装置。
  6. 【請求項6】 不定偏光光を発する光源および該光源の
    背面に設けられた反射鏡を備える照明手段と、 第1の反射面,第2の反射面および偏光分割面を備える
    単位が前記照明手段から出射された不定偏光光の光路を
    横切るよう所定方向に沿って複数個配列された配列体と
    を含み、 該配列体の前記各単位は、 前記第1の反射面の一端と前記偏光分割面の一端とが互
    いに接し、 前記第2の反射面が前記第1の反射面の裏側に該第1の
    反射面と平行に位置し、 前記照明手段から出射された不定偏光光の一部を前記偏
    光分割面で透過光と反射光に分割して、該透過光を前記
    照明手段から出射された不定偏光光の光路の方向に向け
    るとともに、前記反射光を前記第1の反射面で反射させ
    て前記照明手段に向け、 前記照明手段から出射された不定偏光光の残りを前記第
    1の反射面で反射して前記偏光分割面に向け、 前記照明手段から出射された不定偏光光の残りを該偏光
    分割面で透過光と反射光に分割して、該反射光を前記照
    明手段に向けるとともに、隣接する前記単位の前記第2
    の反射面で前記透過光を前記光路の方向へ反射させるこ
    とを特徴とする偏光照明装置。
  7. 【請求項7】 偏光照明装置と、該偏光照明装置からの
    偏光光を変調することにより画像を形成する画像形成手
    段と、該画像形成手段により形成された画像光を投影す
    る投影手段とを有する投写表示装置において、 前記偏光照明装置が、 不定偏光光を発する光源および該光源の背面に設けられ
    た反射鏡を備える照明手段と、 第1の反射面,第2の反射面および偏光分割面を備える
    単位が前記照明手段から出射された不定偏光光の光路を
    横切るよう所定方向に沿って複数個配列された配列体と
    を含み、 該配列体の前記各単位は、 前記第1の反射面の一端と前記偏光分割面の一端とが互
    いに接し、 前記第2の反射面が前記第1の反射面の裏側に該第1の
    反射面と平行に位置し、 前記照明手段から出射された不定偏光光の一部を前記偏
    光分割面で透過光と反射光に分割して、該透過光を前記
    照明手段から出射された不定偏光光の光路の方向に向け
    るとともに、前記反射光を前記第1の反射面で反射させ
    て前記照明手段に向け、 前記照明手段から出射された不定偏光光の残りを前記第
    1の反射面で反射して前記偏光分割面に向け、 前記照明手段から出射された不定偏光光の残りを該偏光
    分割面で透過光と反射光に分割して、該反射光を前記照
    明手段に向けるとともに、隣接する前記単位の前記第2
    の反射面で前記透過光を前記光路の方向へ反射させるこ
    とを特徴とする投写表示装置。
JP3338580A 1990-12-27 1991-12-20 偏光照明装置および該偏光照明装置を備えた投写表示装置 Pending JPH0566367A (ja)

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